みんなのシネマレビュー

オレンジと太陽

Oranges and Sunshine
2010年【英】 上映時間:106分
ドラマ歴史もの実話もの
[オレンジトタイヨウ]
新規登録(2013-05-27)【ESPERANZA】さん
タイトル情報更新(2013-06-24)【ESPERANZA】さん
公開開始日(2012-04-14)


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監督ジム・ローチ
キャストエミリー・ワトソン(女優)マーガレット・ハンフリーズ
デヴィッド・ウェナム(男優)レン
ヒューゴ・ウィービング(男優)ジャック
タラ・モーリス(女優)ポーリーン
原作マーガレット・ハンフリーズ「からのゆりかご 大英帝国の迷い子たち」
あらすじ
1986年のイギリスのノッティンガム。ソーシャルワーカーのマーガレットは、シャーロットという女性から自分のルーツを調べてほしいと相談を受ける。彼女の話によると、4歳の時に数百人の子どもたちと一緒にオーストラリアに送られたという。子どもたちだけを船に乗せて送るという、にわかには信じがたい話に衝撃を受け、調査を開始するマーガレットだったが・・・。イギリスとオーストラリアの間で1970年まで行われていた忌まわしき“児童移民”の実態とそれがもたらした悲劇を描いた社会派ドラマ。

ESPERANZA】さん(2013-06-03)
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【クチコミ・感想】

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6.《ネタバレ》 テーマから覚悟する重さの割に、導入部は淡々とさくさくと進んでしまうのだが、なぜそうなのかは、見ていくうちに分かるようになっている。作中で再三繰り返されるように、そしてクライマックスの神父団との「対決」シーンが顕著に示すように、主人公は、誰をも非難する意図は有していない(一方で「責任」は求めているが、もちろんそのこととは別)。考えているのは、ひたすら「家族を見つける」こと。だから、その視線は総体としての「かつての移民」を見ているわけではなくて、どこまでも1人1人を見ている。そのトーンで全体が統一されているからこそ、主人公の行動が静かな説得力を有している。 Oliasさん [DVD(字幕)] 7点(2018-05-05 01:49:12)

5.《ネタバレ》 1970年代まで行われていた、イギリスからオーストラリアへの「児童棄民」の子供たちに、彼らの両親とつなぎ合わせようとする夫妻の苦闘を描いた作品。描写はかなりおさえ目ではあるが、だからこその重みを伴っているように思う。

■責任追及にはほとんどウェイトを割かず、子供たちと両親を引き合わせることに注力していくのは、不満を持つ人もいるだろうが、個人的にはこちらの方がよいと思う。ビンドゥーンは異常だが、しかし子供たちにとっては、誰が悪かを追及することよりも、親に会うことの方がはるかに意味のあることなのだろうし。

■ちなみに、そのため児童棄民の背景や目的もほとんど描かれていない。少し調べたところ、白豪主義の推進のため、オーストラリアに白人をとにかく送り込む必要があったというのは一つの要因らしい。しかしそうだとするとオーストラリア社会に白人を増やさねばならないので、ビンドゥーンのような僻地に閉じ込めて強制労働・性的虐待を行うのでは目的は果たされず、ビンドゥーンは児童棄民全体でみるとイレギュラーな事例なのかもしれない(子供たちがいい環境におかれたわけがないのは確かだが)。この辺はイマイチよく分からない。

■本作では、最初の女性を除いて「母親ー息子」の再会の構図になっている。映像や写真を見る限り少女もいたと思うし、性的虐待が少年だけとも思えないが、それは描くと陰惨になり過ぎるからということだろうか。あと父親との再会が一切描かれていないのもよく分からない。

■背景捜査にエネルギーを割かない分、描かれるのは棄民された子供たちの心境変化である。特にレンにフォーカスする形で描かれている。最初は非常に非協力的で挑発的だが、それは「泣き方を八才で忘れた」という苦境のためであり、次第にハンフリースに心を開いていく。最後ビンドゥーンに乗りこむのもそういう決算という意図だろう。しかし「過去に空いた穴」はいつまでも埋めれるものでもなく、それにこだわり過ぎるべきでもない。ラストは、恐怖を乗り越えつつ過去を振り切り、前向きに生きていくということを表しているのだろう。 θさん [DVD(字幕)] 9点(2013-09-21 23:48:18)

4.《ネタバレ》  あまりにもシリアスな題材なので、取り上げたこと自体がすごく意味があると思いますが、逆にその重大さ所以に、女優が演じるフィクションという形ではなくて、綿密に一つ、一つ、の証言、事実を積み重ねていったドキュメンタリーという形にすべきだったのでは。
 フィクションという形をとる限りは、「薄汚れたビッチが、嘘をついて神父さんたちを苦しめている」と盲信する、非常に知的能力の低い人々の心をこれっぽちも動かすことはできないと思われ。
 しかし、それがあくまで現実的で被害者たちのためになるとは言え、主人公の目的があくまで主人公たちの身元を探してやること、親を見つけることに終始して、英豪両政府の役人、修道院で「神」に使える「敬虔な」修道士という仮面をかぶった獣たちを追求することに向かないのは、少し残念な気が。
 しかし、カソリックというのは、もう少し自浄能力があると思ってたんですがね。敬虔な信者である曽野綾子さんのご意見とか少し伺いたいような気がします。 rhforeverさん [CS・衛星(字幕)] 6点(2013-09-11 11:26:54)

3.《ネタバレ》  非常に衝撃的な内容でした。国家の施策によって弱き者が利用され放置された現実、そしてその事実を隠蔽し過ちを認めることを渋り、逆にその事実の追求を妨害する(もしくは妨害させるような流れを作る)権力の姿を淡々としたタッチで、しかし力強く描き出しています。

 「児童移民」が最後に行われたのが70年代という事実に衝撃を受けましたね。主人公の熱意と勇気に感服しました。
TMさん [DVD(字幕)] 8点(2013-07-06 08:45:28)

2.エミリー・ワトソンの演技力と存在感はさすがです。
こうした話を知らなかったので衝撃を受けました。
知らなかった自分にも。
スーパーウーマンではない女性が、うう~ん、やっぱりすごい人なんだけど;
やってきたこと、やり続けていることに共感と尊敬を覚えました。
最後の辺り、人間を信じず生き抜いてきたレンが連れて行った教会。
おびえ、震え怖がっていたエミリーが毅然と顔を上げ、「私が怖いですか」
といった表情はすごかった;

AKOさん [映画館(字幕)] 8点(2013-06-20 21:44:37)

1.当事国の英国でも知られてなかった驚くべき事実を、マーガレット・ハンフリーズという女性が明らかにする。監督は名匠ケン・ローチの息子ジム・ローチ、堂々のデビュー作だ。エミリー・ワトソンが決して女傑ではない、悩みながらも立ち向かう女性を好演している。 ESPERANZAさん [DVD(字幕)] 8点(2013-06-03 19:45:45)

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【点数情報】

Review人数 6人
平均点数 7.67点
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【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 8.00点 Review1人
2 ストーリー評価 9.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 9.00点 Review1人
4 音楽評価 7.00点 Review1人
5 感泣評価 7.00点 Review1人

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