みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
6.沖縄がのんびりしていることの全面的な肯定、ゆるんでいることの謳歌である。のんびりしていることがただ怠惰で非効率とされる本土に対して、これはこれで一つの文化なんだと歌ってみせた。たとえば第2話。居着いてしまった本土の青年がずるずると土地の娘の婿に仕立てられていく話。60年代前半なら『砂の女』のような鋭角的な手触りの作品になったモチーフ、60年代後半なら『神々の深き欲望』のようなコッテリとした味の大作になったモチーフ、それを90年代あたまの沖縄人がサラリと風土に合ったトーンで描き直している(もっとも中江監督は実は京都生まれで、後天的ウチナンチューと自称しているそうだ、そういう来歴がストーリーに生かされたかも)。今村の視線は、やはりヤマトの側から南の風土に吸い込まれていくヤマト人を眺めるものだった。その豊穣な風土への畏敬の念が、どこかおぞましさとつながって感じられてくるところに、今村の正直な感性があったと思う。南でしだいにゆるんでくるヤマト人の変貌は、既知のものが未知の中に引きずり込まれていく、魔に魅入られていくといった印象があって、しかし本作にはそれがない。今村の描いた壮麗な神々の風土を「過大評価です」と笑っているような人間臭い世界がある。映画は主人公ヒデヨシ君にちょっと同情しながらも、途方に暮れる彼を祝福し歓迎していく。那覇へ逃げ出そうとするところを連れ戻される望遠鏡のカットの穏やかなユーモアなど楽しい。ヒデヨシ君個人に密着して考えれば、老人たちの無邪気さは共同体の不気味さと裏表のものであって、『砂の女』のテーマは現在でも有効なはずだ。しかしそれらのことを考えても、ついついヒデヨシ君を祝福してしまうのは、その底に作者ののんびりゆるんだ自分たちの暮らしへのはっきりとした自信があるからに違いない。それが爽やかさになっている。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2009-10-06 12:11:13) 5.字幕が必要な邦画というのも珍しくて面白いなぁって思いながら見てました。 これといった物語があるわけでもなく、ほのぼのとした沖縄の暮らしを眺める感じの作品なので、多少何を言ってるのかわからなくても字幕なしで見る方が面白かったかも知れません。 最後は意味不明なドタバタ劇で終わってしまったけど、全体を通して見るといい雰囲気の作品だったように思います。 【もとや】さん [地上波(邦画)] 6点(2008-10-15 15:18:00) 4.例えば、茨城にも納豆嫌いな人はいるし、北海道にもスキー出来ない人もいるし、大阪にもたこ焼きやタイガースが嫌いな人もいる(←茨城以外は「たぶん」ですが)。だから沖縄に対してあんましステレオタイプなイメージを抱くのはどうかと思うのだけれど(あ、でも僕が唯一知っている沖縄出身の人は、すげー時間にルーズだったし、沖縄民謡も歌えてた)、この作品に出てくる「沖縄」はいかにも「沖縄」、のんきで、おおらかで、てーげー(適当)で、うちなんちゅーとしては何とも心地良いんだな。洞口依子がちょっとアホっぽかったけど、でも不発弾や過疎の問題をシリアスに語るのではなく、ユーモアに包んで表現するのはさすが。 【ぐるぐる】さん 7点(2004-11-13 16:34:29) 3.これ、深夜に放送。で、チラチラ観てたんだけど・話がコロコロ変わって。それもその筈、オムニバスでした。沖縄にハマり始めたんで、きちんと観たんだけど思いのほかよかった。方言の嵐・・字幕ナシじゃあ解りません。一話ずつに個性があるし、素朴な人たちも何とも味があるじゃない。けんじもちゃんと出てるしねばかバカしい繋がりも好き。 【れこば】さん 7点(2004-06-27 18:26:26) 2.ほのぼのしました。お休みになってまったりとしたくなるときに観たくなる一本。おばあ(平良とみさん)大好き。 【にゃんたろう】さん 7点(2003-05-19 13:19:30) 1.誰も上げていないので上げます。91年の作品で、舞台は沖縄。3人の監督による3つのオムニバスストーリー。実に面白く、斬新でした。確かこのうちのお一人は「ナビイの恋」をその後撮られたはず。まだの方は一度ご覧あれ。 【寝不足女王】さん 7点(2001-12-07 12:59:09)
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