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プロフィール
コメント数 159
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 メインストリームでは無いが映像プランナー/ディレクターを生業としています。
映画を観たのは小・中学時代がテレビの吹替えで。高校・大学時代は映画館で年間300本ほど…好きな作品はリピート鑑賞。ニューシネマより王道の娯楽作品を好みます。
吹替えの演技で好きになった映画も多数。広川太一郎、羽佐間道夫、大塚周夫、中村正、若山弦蔵、石丸博也は個人的に人間国宝に認定したい。

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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1.  ブルース・ブラザース 《ネタバレ》 「午前十時の映画祭FINAL」のリバイバル上映で、再び若い世代に衝撃を与えているらしくSNS界隈が賑わっていますね。 今更ですが、世界中の映画評論家、ミュージシャン、芸能人から絶賛されているミュージカル・コメディー映画です。 また、アクション面でもギネス級のカークラッシュが有名。 何より登場する有名ミュージシャンと楽曲の数々、パフォーマンスの素晴しさは《奇跡》のレベルです。 監督はジョン・ランディス。同時期の監督作品は ・ブルース・ブラザーズ (1980) ・狼男アメリカン (1981) ・大逆転 (1983) この後、マイケル・ジャクソン “スリラー (‘83)”のMVに抜擢されるのも納得の流れです。 観た人も観てない人も、劇場で上映されるのは最後かも知れませんから、この機会に是非どうぞ! 上映劇場→ http://asa10.eiga.com/2019/theater/all/ この映画、テレビ放送の吹替えキャストも異色でした。 主役のブルース兄弟を担当したのが ・せんだみつお/小野ヤスシ(芸人) ・バブルガム・ブラザーズ(ミュージシャン) ・高木渉/青山穣(声優)※ブルーレイ と三者三様。 個人的なオススメは、せんだ&小野バージョン。 元々、ブルース兄弟(ジョン・ベルーシとダン・エイクロイド)は、SNL(サタデー・ナイト・ライブ)のコメディアン。 ブルース兄弟の何気ない会話だけで、常にクスクスさせられます。 その細かいクスクス笑いがジャブのように効いて、大ネタの超バカげたアクションと極上の歌とダンスが来る。 この奇跡のアンサンブルが THE BLUSE BROTHERSの魅力の核心です。 これを日本語に吹替える・・申し訳ないですが声優さんでも役不足。 バブルガムは、ある意味で貴重ですが 演技面では難がある。ジャブが効かない。 そこで、せんだみつお&小野ヤスシ。ベテランコメディアンのお二人、これが大正解。 何かにつけ〝適当な嘘と下手な言い訳〟をする兄ジェイク。その適当さを自然に日本語変換するせんだ節。 少ない言葉でジェイクを受け流す弟エルウッド。それを違和感無く再現する小野ヤスシ。しかもコンサートの前説の流暢さは本家さながら。 2人の息がピッタリで、脇の声優さん達もノリノリ。全編を通して楽しさのテンションが落ちません。 この吹替版は《ユニバーサル思い出の復刻版 ブルーレイ》に収録されています。 amazonページ→ http://u0u1.net/vKRK テレビ吹替には当然カット部分があり、そこは字幕なので興ざめですが、ブルーレイがテレビに勝る点も。 ラスト近くで税務署の職員(カメオ出演のS.スピルバーグ)が「はい、受け取りをどうぞ。」と言って以降は、元々セリフが一切ありません。 税務署シーンから“監獄ロック”へ、そしてミュージシャン総出演のエンド・クレジットへ、テンションそのままになだれ込みます。 テレビ放映は、ジェームズ・ブラウンが歌う前でフェードアウト。何ともったいない! おっと長く書きすぎた、 それも愛ゆえに。[映画館(字幕)] 10点(2019-07-17 00:17:27)《改行有》

2.  バック・トゥ・ザ・フューチャー ティーンエイジャーにとって、共通体験として心に残る映画がある、今それは『君の名は。』だろうか、だとすると…かつてティーンだった僕たち私たちの共通体験映画が、この『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だろう。 共通点は、ティーンが主人公のドタバタコメディで、時空移動SFで、タイムリミットサスペンスでもあるところ。『君の名は。』は性の差、『バック・トゥ…』は年の差バディーが走り回り夢を叶えるドリームカムトゥルー物語。さらに『君の名は。』の魅力は美しい風景。それに匹敵するのが「どうせならカッコよくしよう!」というスピルバーグの一言で生まれた最高のガジェット、タイムマシン・デロリアンの魅力ではなかろうか![映画館(字幕)] 10点(2017-07-21 00:15:42)《改行有》

3.  レイダース/失われたアーク《聖櫃》 《ネタバレ》 スター・ウォーズと並んで、過去のものとして忘れ去られていた冒険活劇ジャンルをVFXの効果的な活用で蘇らせた意義は絶大。以降数多い類似作品が製作され、ロマンシング・ストーンやハムナプトラなどが登場した。 それでも、インディアナ・ジョーンズ教授の冒険シリーズが数多の作品と一線を画すのは、稀代のクリエイター2人の奇跡のコラボレーションだからか。当初予定ていたトム・セレックが先約のTVシリーズのためキャンセルされ、ハリソン・フォードがキャスティングされたのも奇跡だが、 最大の魅力は、VFXマジックで観客の想像を完全に覆すクライマックスだ。 奪い合いの末、宝は悪の手に渡る。しかしその中身は風化して只の砂と化していた…皮肉なラスト。それまでの作品ならこれが落ち、これで終わり。だが、発電機が不気味な唸りをあげ…ここから真のクライマックスが始まる。観客は神秘の宝が持つ戦慄すべき神の力の目撃者となるのだ。その余韻が冷めぬ間にもう一つのVFX画面、無数の箱が並ぶ広大な倉庫に神器が消える二度目の皮肉なラストだ…もう呆然とするのみ。 観客が見たいものを〝これでもか〟と見せ、更にもう1回クライマックスを用意する。007シリーズがスタンダードとしたが時代を経て陳腐化したスタイルを視覚効果の力で復活させ再定着させたのが、レイダースだった。 観客はもちろんだが、当時の映画人こそ大きな衝撃を受けたはず。間違いなく歴史をつくった作品。今なお同じスタイルでシリーズが継続しているのも奇跡である。[映画館(字幕)] 10点(2016-10-07 19:45:28)(良:1票) 《改行有》

4.  ジュラシック・パーク 《ネタバレ》 既にレビューが出し尽くされた傑作なので、個人的な考察を1つだけ。 パークの創設者ジョン・ハモンドを演じるリチャード・アッテンボローは、1967年の映画『ドリトル先生不思議な旅』でサーカスの団長を演じている。ノミのサーカスじゃないが(笑)   動物と会話できるドリトル先生が連れてきた(架空の動物)双頭の珍獣 “ブッシュプル” をサーカスにスカウトした団長は、“こんなの見たことないぞ!”と歌って踊って喜び、サーカスは押すな押すなの大盛況になる。 私には、その嬉々とした姿がハモンドと重なって見えて、『ドリトル先生』のアッテンボロー知った上でのオマージュ配役じゃないかと思った。   皮肉なことに、サーカスが大成功する映画『ドリトル先生』は興行的に失敗している。その逆に、恐竜パークが崩壊し失敗に終わる『ジュラッシク・パーク』は世界的な大ヒット映画となった。 アッテンボローにとっては『ドリトル先生』の失敗を26年後の『ジュラシック・パーク』でリベンジした訳だ。 完成した映画を観て思ったでしょうね“こんなの見たことないそ!”と。[映画館(字幕)] 9点(2023-04-13 11:20:01)《改行有》

5.  ジュラシック・ワールド/新たなる支配者 《ネタバレ》 映画の終わり「イアン・マルコムは帰ってくる。」のテロップ 驚いて椅子から転げ落ちた・・・そんな自分を妄想。   フェイクのネタバレはさて置き、予告編も一切見ずに本編を鑑賞。 『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』初見のざっくりネタバレなし感想です。   セリフを正確に理解するため吹替版で。 今回は、これまでのシリーズと印象がちょっと違った。 極端に言うなら、ジュラシックパーク60%、それに30%の007とインディジョーンズを少し足した感じ。 好きな映画のミックス状態で、私は凄く楽しめました。 後半に集合写真みたいなカットが多いのはファイナル故のご愛嬌ですね。 事態が複雑になって、恐竜の存在感が薄くなるのも、長いシリーズの難しさかな・・・などと 理屈っぽく考えてしまう、映画ドランカーの自分を反省。 アトラクション映画は楽しんだ者勝ち、早々に童心モードにチェンジ! 理論シールドを解除、映画の流れに上手く乗るとマイナス要素なんてどーでもよく、料金以上にドキドキわくわく。 あ〜、この楽しさも今回でラスト。いよいよ最後!皆様さようなら!さようなら!🗼🦖 これまで魚を、いや恐竜をありがとう🐬🐬🐬   いやいや、イアン・マルコムは帰ってくるぞ!きっと(笑)[映画館(吹替)] 9点(2022-08-02 10:33:41)《改行有》

6.  スター・ウォーズ/帝国の逆襲 《ネタバレ》 レジェンド過ぎて、今さら何を語る・・・ですが(笑) 脚本執筆直後に亡くなった リイ・ブラケット(夫は「キャプテン・フューチャー」 で有名なSF作家エドモンド・ハミルトン)は、どのように作品に貢献したのだろうか? おそらく、空前の大ヒットで完全に製作の自由を勝ち取ったルーカスは、スター・ウォーズの世界を拡張するにあたり、SW銀河をより強固でリアリティあるものに補強したかったのでしょう。 そこでSF界の中から、SWの世界観に適した作家としてブラケットを選んだのではないでしょうか。 結果として、多彩な惑星が登場し、ガス鉱山と通商で成り立つベスピンや、地図にない辺境の原始惑星ダコバ、アステロイド帯や氷の惑星ホスにおける独特の生態系などが生まれ、SWの宇宙が奥深いものになったのではないかと想像できる。 一方、ローレンス・カスダンの加入は、クリフハンガー要素とスリリングな恋愛模様で物語を引っ張り、感情移入しやすいアクティブなキャラクター造形に大きく貢献していると思う。 さらに、ベテラン監督のアービン・カーシュナーが、ホスの白兵戦で見られる戦場のリアリズムやシリアスで悲劇的な要素の演出で、SFでありながら観客の心に訴えるドラマを作り上げたと。 そしてルーカスは、自身のトラウマとも言える親子の確執テーマを壮大なスペースアドベンチャーと融合させ、『帝国の逆襲』で (完結編でないにも関わらず) 全世界に衝撃を与え、永遠に続くインディーズな宇宙神話の基盤を創りあげた・・・ まぁ、実際どうだったかは別にしても、『帝国の逆襲』がその後に与えた影響は非常に大きい。 a long time ago in a galaxy far far away.... 作り手はメジャーに変わっても、スター・ウォーズの宇宙は広がり続けている。[映画館(字幕)] 9点(2019-11-01 13:09:51)(良:1票) 《改行有》

7.  アベンジャーズ/エンドゲーム 《ネタバレ》 鑑賞後、少し時間がたち咀嚼できたので、レビューを更新しました。 【4月30日更新】 まずは、『インフィニティ・ウォー』の終り方。 これまで《力(ちから)》で地球を守って来たアベンジャーズが、サノスの《力》に敗れる。 そして5年が経過・・・敗北を経験したことで、彼らにどんな変化があったか。 ・アイアンマン:初めて 負けた側の気持ちを知り、同時に“負ける恐怖”から解放された。 (ネビュラとのゲームであっさり負けてみせる) ・ハルク:バナーはハルクをコントロールすること=“支配”を止め、融和を選んだ。 ・ソー:王位=“権力への執着”を止め、自由に生きる道を選んだ。 (ただ、これは逃避行動で 問題は悪化している。彼の旅も物語もまだまだ続く) ・ウォーマシン:典型的軍人タイプだったが、“敗者の傷みに共感”する一面を見せる。 ・ブラック・ウィドウ:過去の罪で“自責の闇”に囚われ、今もまだ苦しんでいる。 (『エンドゲーム』の行動で、その闇から解放される) ・ホークアイ:家族という支えを失い、悪への“復讐心”に目覚める。 (新たな“孤独と葛藤”の始まりか?家族が戻っても彼の葛藤はまだ続くのだろうか?) ・ネビュラ:自身の不幸を“妬み嫉み”に転化するのを止め、有りのままの自分を認める。 ・キャプテン・アメリカ:アベンジャーズの頭脳(スターク)との分裂、リーダーとしての責任放棄。その結果の重大を痛感している。 『エンドゲーム』 このタイトルに込められたメッセージは何か? 私はこう思う。 サノスもアベンジャーズも《力》による勝利、《力》による正義という面では何も違わない。 終わり無き『パワーゲーム』を続けているに過ぎないのだ。 自己中心的な正義を掲げ争う時代は、もう『終わり』にしなければいけない。 《逆境にある今の世界》だからこそ、お互いに認め合い、共に未来を切り拓こう!と。 それが、マーベルから地球人への提言だと思う。 【4月27日メモ】 アイアンマン:トニー・スタークの運命について。個人的に解釈です。 初めて登場した時のトニー・スタークは合法的武器商人ともいえる男で、 まさに、大勢の血の犠牲によって頂点を極めたスーパーセレブだった。 だから『アイアンマン』第1作の冒頭でテロリストに襲撃された時 もし死んだとしても、それは自業自得。当然の運命だったように思う。 だが彼は・・・奇跡的に生き残った。 もし、神がいるならば、その《神の采配》はおそらくこうだろう。 「トニー・スターク、今まで人を犠牲にしてきた罪を償え!その頭脳で、人を救って生きろ!」と。 彼は死から蘇ると同時に、その啓示=《贖罪の使命》から逃れられない存在となった。 彼はアイアンマンとなり、ペッパーを救い、アメリカを救い、地球を救った。 そして遂に『エンドゲーム』で、全宇宙の半数の生命を救った・・・与えられた命で総てを救ったのだ。 それは、贖罪から解放される時、永遠の安らぎを得る時。 あの中東の荒野で倒れた時と同じように、焼け焦げた姿で・・・しかし 贖罪を終えた彼はもう孤独ではない。 真の友!愛する家族!そして、彼の後に続くヒーロー達に囲まれ、栄光を得て旅立ったのだ。 それは、ナターシャも、そして罪深き信念に生きたサノスさえも同じ・・・ え?、スティーブ? 彼は戦時中の過去から来た罪なき一兵士。戦争が終わって、故郷に帰って暮らす時が来ただけさ。[映画館(吹替)] 9点(2019-04-27 17:30:13)(良:1票) 《改行有》

8.  2001年宇宙の旅 《ネタバレ》 109-OSAKA-EXPO-IMAXにて 日本最大級のスクリーンは圧倒的。特に惑星が縦に並ぶ構図は“ツァラトゥストラはかく語りき”の響きと相まって圧巻でした。 これまで何度かDVD、BDで見てはいたが真剣に、しかも劇場で観たのは初めてだった。 ほぼ中央、G-19席エグゼクティブシートにて鑑賞。 PANAMのシャトルが軌道?ステーションとランデブーするシーンは本当に素晴らしい。ただシネラマと言うより巨大なワイドTVを見ている感覚。 平面スクリーンの両端が視野に入っている為で、左手からフレームインしてくるステーションが仮に視界を完全にカバーする湾曲スクリーンでの上映であれば、左から視界を圧して現れる筈で、やはりシネラマが この作品のベストな上映環境だと思った。 この際、オムニマックス(全天周映像)化して再公開してはどうだろうか! 難点も少々。 ・ディスカバリー内でのジョギングシーン(移動撮影時)の画面のブレ ・宇宙船の窓(の合成)が時々細かくズレる それらが、スクリーンが巨大であるが故に目立ってしまった。 移動撮影のブレは、後の『シャイニング』でキューブリック自身がステディカムを使用して克服している。 窓のズレは、レストア修正時に補正しても誰も文句言わないだろうが・・ また、字幕スーパーが美しいレイアウトを邪魔しているシーンもあった。 先行して行われたノンレストア版70mm上映で、字幕を別スクリーンに投影した理由がわかる。(私は観てませんが) 《映画全体の構成とテーマ》 3幕構成の1幕目と3幕目は、典型的なドキュメンタリー(今で言うナショナルジオグラフィック的な)映像による宇宙体験。2幕目はキューブリック流のサスペンス。リアルとエンターテイメント性を両立させている。 テーマは、岡本太郎の“太陽の塔”にも通じる “人類の創生〜生存競争〜帰結” それを福音的円環構造で描いた映像絵巻だと思う。 《トリビア》 『エイリアン2』の冒頭。脱出艇ナルキッソスでコールドスリープしたリプリーが漂流してくる。その時の曲と2001年のコールドスリープカプセルが映る時の曲が同じ・・キャメロンのオマージュでしょうね。 キューブリックが『2001年』に込めた映像の流儀みたいなもの・・ それは後に続くリドリー・スコット、スピルバーグ、ルーカス、キャメロン、ノーラン等々に・・更に その後輩達へと確実に伝播している。 いや、実に貴重な164分間(映画尺+α)でした。[映画館(字幕)] 9点(2018-10-22 16:44:27)(良:1票) 《改行有》

9.  ゼロ・グラビティ この映画で、3Dとはストーリーがシンプル(というか起きている事の展開のみで物語りは不要)で、上映時間が短く、特異な状況を疑似体験させるものがベストだという事(つまり3Dはライド向けの映像技術であって劇映画には向いていない)と証明してしまったように思う。 この映画の製作陣は志が高く映像の出来も素晴らい。アカデミー賞でも高く評価された。が、それ故に、大ヒットの表層だけをとらえた製作会社が中身のない3Dイベント映画を粗製乱造しないよう願うばかりだ。[映画館(吹替)] 9点(2014-04-10 18:08:13)《改行有》

10.  抱きしめたい(1978) 《ネタバレ》 ロバート・ゼメキスの監督デビュー作にして、後の作品の原点的な要素がつまった青春コメディーです。 製作総指揮スティーブン・スピルバーグ、脚本ロバート・ゼメキス&ボブ・ゲイルのトリオは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と同じ。 印象的なのは豆タンクみたいなウェンディ・ジョー・スパーバー演じるローズィーの猪突猛進ぶりと、 最初はあまり乗り気でないのにTVのエド・サリバン・ショーに生出演するビートルズを見に行くぞツアーに参加させられ 図らずもビートルズの部屋でトリップしてしまうナンシー・アレンの可愛らしさ。 全編に渡って流れるビートルズの初期ヒットナンバーとテンポよく展開する明るいドタバタ。 そして様々なトラブルの後の全員がハッピーになる大団円です。 ゼメキス作品の中で楽しさではBTTFに次ぐNo.2だと思うので、是非ともBD化して欲しい映画です。[映画館(字幕)] 9点(2014-04-07 23:08:02)《改行有》

11.  未知との遭遇 《ネタバレ》 劇場で観なければ、評価してはいけない映画 エンドロールを見ながら、なぜか涙が… 中3のとき劇場公開された作品。監督はスティーブン・スピルバーグ。前作「ジョーズ」で世界興行を塗り替えて注目された。その、ジョーズにつぐ新作は映画の内容を極秘にして公開された。 なぜなら、異星人とのリアルなファーストコンタクトを初めて描いた=観客に体験させる映画だったからだ。 衝撃音とともに暗闇から明転する冒頭から、超常現象的な恐怖さえ感じる前半、ドキュメンタリータッチでサスペンスフルな中盤、そして光と音、SFとファンタジーが一体となった壮大なファーストコンタクト。 まさに、ビデオ以前の時代だからこそ誕生した、巨大スクリーンと70mmフィルムの超大作シネラマ映画だった。 同じSFで、ほぼ同時期に公開された「スター・ウォーズ」も劇場で鑑賞したが、当時の私の評価は断然「未知との遭遇」が上だった。「スター・ウォーズ」は大ヒットしていて劇場は満員立ち見で印象が悪かったのかも知れないが。笑 さて、「未知との遭遇」の主人公のロイは勤勉な電気技師だがアニメや模型が好きだったりと子供のような一面がある。濃くはないがライトなオタク系だ。 アメリカの青年の中では立場の低いオタク系男子の成人した姿。それは監督自身の姿でもある筈。 映画が公開された1977年の日本は、まだアニメブームの夜明け前。とは言え、オタク文化の基礎は作られつつあって音楽やアート、マンガやアニメ、SFなどは急速にハイレベル化し専門の雑誌も創刊され、高校生、大学生に与える影響も大きくなっていた時期。 だが、高度成長期を生きてきた当時の親世代は財産を蓄え家族の安定を人生の目標としていたので、当然、ジェネレーションギャップが生じ「親たちの普通」へ子供を矯正しようとした。 ロイに起こった遭遇事件はスクリーンのこちら側の観客だけが知っている事実で、彼の言動は安定志向の妻や子供には理解されない。自分の夢を身近な家族に理解してもらえず孤立してしまう。 漠然と映画やアート系の仕事を目指していたけれど親の猛烈な抵抗にあった当時の私にとって、ロイ・ニアリーは心情的に共感できる人物だったんだと思う。 映画オタクだったスピルバーグ青年がスタジオシステムの中で「ジョーズ」を成功させるまでにも多くの抵抗勢力があったに違いない。 「障害を振り払い平穏を捨ててでも進まない限り、夢には到達できない。」と、映画を通してスピルバーグは叫んでいたのだと思う。それが、中3の私にも何となく伝わって涙がでたのかも知れない。 今の私の仕事はこの映画に遭遇した結果なので、個人的に貴重な作品。そういう意味でこの評価です。[映画館(字幕)] 9点(2014-04-07 18:34:31)(良:3票) 《改行有》

12.  THE BATMAN-ザ・バットマン- 《ネタバレ》 『ザ・バットマン』いきものクイズ!   鳥は、高い所から俯瞰し、弱い獣を喰イモノにする。 利口な獣は鳥を監視し、密かに鳥を襲う。 それは、生きるため? 優劣の逆転を狙って? それとも、ただの戯れ?   コウモリは鳥? それとも獣?   答えは、映画館で。   【レビュー】   不穏な空気が漂う大都市ゴッサムは、現代とも1950-60年代とも感じられる。 スマホを使う場面があるのに雰囲気は完璧なノワール映画。あははっもうたまらん! 若き資産家ながら、心に秘めた憎しみを黒いマスクで覆い 犯罪への「復讐者」バットマンとして夜な夜な徘徊する青年ブルース・ウェイン。 一方、権力者たちの「嘘」を憎み、猟奇殺人を犯す謎の男リドラー。 追う側も追われる側も闇を背負っている。 マトモデナイ世界・・・   乱歩マニアな私には、短くかんじる176分だった。   この映画は、バットマンが挑むサイコミステリー仕立て。 デビッド・フィンチャー『セブン』を彷彿させる半端ない緊迫感がある。 同時に、若きブルース・ウェインの苦悩と運命の物語。   ただし、最終盤はいかにもヒーロー映画らしくバットマンが派手に活躍する。 そこだけが、この映画の個性に反しているようで(私には)蛇足に思えた。 ここは好き嫌いある所かも知れない。 (何度目かの)バットマン映画のリブートだが、過去のどれとも違っていて楽しめ 1本の映画作品としても優れている。 どのキャラクターにも、それぞれの「生き様」を感じる。 生まれた環境や普遍的な社会の矛盾。そこから何とか脱して懸命に生き続けようとする一人一人の姿 それは、私たちのリアルな人生そのものである。   混沌を力ある者がルールで縛って秩序を築く。 縛られる側にとって秩序は窮屈なものだ。 縛る側の悦楽、縛られる側の窮屈さを指摘し、自由と正義を求めて闇に隠れて闘う革命者が2人。 2人のサイコパスによってルールの檻は、遂に破壊される。   では、その先に待っているのは何か・・・? 自由の楽園か? 無秩序を愛するサイコパス達が踊り狂う、狂乱のパーティーか? そこで笑うのは誰か?   ジョークだよジョーク!フヒヒヒヒヒヒヒヒッ!![映画館(吹替)] 8点(2022-03-18 14:38:17)《改行有》

13.  エターナルズ 《ネタバレ》 原作の知識はありませんので、映画オンリーの感想です。   仕事終わりに時間があったので、初日に観ることができました。 既存のMCU人気キャラに頼らず、新キャラだけでここまで濃い内容を見せられると感服します。 さらに、最終的に勝った者が正義というMCUのパターンから、一皮むけた感じも非常に良かった。   以下【ネタバレ】を含む。   わたしが個人的にエターナルズに感じたことを書くと、「これって『サイボーグ009』だよね」です。 戦うために造られた、多人種の超人たち。テレキネシス、飛行、超高速移動、変身、怪力など個々別々の能力を持ち人類を脅威から守るチーム。 だが、戦う機械であるが故に、普通の人間との差に苦しみ、兵器を進化させ殺し合いを繰り返す人類そのものにも思い悩む。しかしそれでも戦い続ける・・・誰がために。 そして、石ノ森章太郎の死で未完に終わった009の最終章。創造主と対峙する《神々との闘い》編。 断片しか語られなかったその世界とエターナルズの世界が、私の中でピッタリ重なって、サイボーグ戦士と神々の闘いの続きが、形を変えてマーベルによって語られている。そんな気がしたのです。 もちろんそれは妄想ですが、エターナルズの10人が遠くを見ているポスターまで 石ノ森っぽいな~と思って映画館を出ました。   終わりに。 009(1979のTVアニメ)のサウンドトラックを担当した、すぎやまこういち先生のご冥福を祈ります・・・ん?エターナルズどこいった(笑)[映画館(吹替)] 8点(2021-11-18 00:23:02)(良:2票) 《改行有》

14.  007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 本日初日、観てきました。 まだ何も書けない(すべてネタバレになる😆) ダニエル・クレイグは、この5作で独自のボンド世界を見事に完結させました。 この終焉に、ただただ拍手!そして、さらば・・・   JAMES BOND WILL RETURN[映画館(字幕)] 8点(2021-10-02 08:34:48)(良:1票) 《改行有》

15.  ランゴ(2011) 2011年公開って、10年前の作品ですか。 観よう観ようと思いなから・・・やっと観ました(笑) これは、なかなか曲者なCGアニメですね。   カメレオンが主人公ながら、けっこう本気のマカロニ・ウエスタン・パロディ。もちろん、ランゴ (Rango)は『続・荒野の用心棒』の主人公 ジャンゴ (Django)のパロディ。マカロニ・ウエスタンって何が面白いの?って人には、たぶんウケない。 時の流れを描きつつも笑いの癖が強くて、シュールと言うか、モンティ・パイソン的な《知性と馬鹿のスープ》のような色があり、唐突なおふざけ、演出のしつこさ、薄汚いキャラデザイン、さらに、精神世界描写、メタ視点を含んだセリフ等々、それを笑えるか否かで評価が分かれるかと。 わたしは「大傑作だ!」と思いました(笑) アニメーション制作は、なんとILM!それっぽい○○戦シーンまであってサービス満点。   脚本のジョン・ローガンは、アカデミー賞に3度ノミネートされた人(グラディエーター、アビエイター、ヒューゴの不思議な発明) 音楽は、ご存知 ハンス・ジマー メイン・キャラの声の出演は ランゴ:ジョニー・デップ(日本語吹替:平田広明) 牧場主ビーンズ:アイラ・フィッシャー(マメータ:東條加那子) 少女プリシラ:アビゲイル・ブレスリン(宇山玲加) 町長:ネッド・ビーティ(玄田哲章) ロードキル(ビー・キルド?):アルフレッド・モリーナ(山路和弘) 死神ジェイク:ビル・ナイ(多田野曜平) 西部の精霊:ティモシー・オリファント(多田野曜平)  ↑ ここツボですね。   これはやはり、ストーリーよりもノスタルジー映画と見るべきでしょう。 マカロニに限らず色んな映画のオマージュだらけなので、映画通ならきっと楽しんで観れるはず。 あと、大した事じゃないけど、米アカデミー長編アニメ賞受賞作品でしたね。[DVD(吹替)] 8点(2021-05-12 23:34:00)《改行有》

16.  エクスカリバー(1981) 《ネタバレ》 非常にシンプルかつ、誠実に作られたイングランドのアーサー王伝説の映画化。 公開は1981年。おそらく1977年の「スター・ウォーズ」の大ヒットの影響で、この有名な《剣と魔法の壮大な物語》の企画が通ったものと考えられます。 しかし、渋い歴史ファンタジーに仕上がったこの映画は、娯楽ファンタジーを期待した多くの観客の失望をかったでしょうね。でも、目の肥えた評論家や映画ファンには高く評価されて、本作に影響を受けたクリエイターは少なからず存在している。ザック・スナイダーの「バットマンvsスーパーマン」、スピルバーグの「レディ・プレイヤー1」では本作をリスペクトした描写がある。 この物語で描かれている《女性の裏切り》や《親の因果が息子の運命を狂わせる》悲劇性は、同時期に製作された「スター・ウォーズ/帝国の逆襲」と重なっていて(ある意味で必然か?)興味深い。 出演者では、ブレイク前のリーアム・ニーソン、パトリック・スチュワート、ガブリエル・バーンなどが話題になるが、個人的にはマーリンを演じたニコル・ウィリアムソンの硬軟自在な演技が素晴らしいと思う。(「シャーロック・ホームスの素敵な挑戦」のホームズ役もユニークだった) VFXは今見ると決してレベルが高いとは言えない。反面、光り輝く甲冑など独特の衣装、戦場となる実物大の城などは映画のスケールアップに貢献いていると思う。 映画全体としてはオペラに近い大人向けの演出で、観客を選ぶ作品だと思う。私は大学生になって再見して以来、好きな映画の上位に入れました。 いま一番、4Kリマスター化して欲しい映画です。[DVD(字幕)] 8点(2021-04-17 16:10:29)(良:1票) 《改行有》

17.  ゴジラvsコング まず驚いたのは、基本ストーリーが1962年の「キングコング対ゴジラ」だけじゃなく「キングコングの逆襲」とのミックスだったこと。 円谷英二の東宝特撮作品をリスペクトする私は、もうそれだけで興奮が止まらなかった。    ゴジラ・シリーズへのオマージュは他にも随所に見られ、(たぶん)エヴァをイメージしたシーンまで。 ある意味で単純=シンプルな、子供でも理解できるスートーリーも“昭和ゴジラ的” 着ぐるみ特撮では不可能なド派手なバトル=怪獣プロレス(←死語復活!)スケールの大きい世界観、大人も子供も楽しめる娯楽映画の決定版!(←これも死語復活) レジェンダリーの《モンスターバース》第1フェーズ最終作!堪能させていただきました。 具体的に語りたいのは山々ですが、公開前なのでここまで。   昭和ゴジラのファンなら、このシーンは○○のオマージュ、この設定は○○と、ニヤニヤしながら楽しめるはず。 是非リングサイドで・・・いや大スクリーンで!3Dや4DXで観るもよし!親子で観ればより楽しい!エンターテイメントです。[映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2021-04-14 15:28:03)《改行有》

18.  ゾンビランド:ダブルタップ 《ネタバレ》 前作同様、もちろんゾンビ映画のおバカなパロディです。 ドッペルゲンガーとの対面など、色んな “死亡フラグ” を強引にすり抜けて行く痛快さ。 まさに、ネガティブなゾンビ映画の真逆。 超ポジティブな「裏ゾンビ映画!」10年たっても健在でした。 新種ゾンビの命名には大爆笑! さらに今回は《アメリカン・カルチャー》への哀愁と憧憬 (=あこがれ) にあふれてました。 先住民、政治、音楽、ヒッピー、パリピ、銃、ギーク、マーレーまで。全て肯定!!(笑) 同じ日に観た3本、ゾンビランド、ドクター・スリープ、ブライトバーン その中で1番よかった!言い過ぎですか?いえいえ本当に(笑)[映画館(吹替)] 8点(2019-12-03 10:25:01)《改行有》

19.  ターミネーター:ニュー・フェイト 《ネタバレ》 ターミネーター2の続編として、ほぼ完璧な映画。 28年という時間の隔たりを一切感じなかった、そこがまず素晴らしい! 今回は、T2を現在のものとして再認識する為の、後日譚と追体験を兼ねた物語ですね。 相変わらず映像技術で見せるアクションの連続には驚かされるし 何よりも、来るべき未来の設定に大ナタを振るった事がいい。 (それを残念に思う方もおられるでしょうが、) 周知の未来という過去の縛りから解放された点こそ、大英断だったと思います。 矛盾と思える設定も、解釈次第で成立すると思います。例えば なぜ、審判の日が回避されたにも関わらず未だにT-800が○○されて来るのか? という疑問は、T2のラストより前のタイミング(T1とT2の間)で既に スカイネットが何体ものT-800を到着時間に差をつけて○○していたら解消されますから。 T2で、コナー親子とT-800の行動で《審判の日》が回避されましたが 人類は変わらず同じ事を繰り返す。 T2の様にテクノロジーが人類を破滅させると掲示する文学や映画が何度作られても 人類のテクノロジー依存は、加速する一方で人の能力低下には目を向けない。 今、シリーズの続編を作るなら、テーマ自体も本質的には繰り返しになる。 それが『ターミネーター』という物語のテーマだからです。 だから尚更、次作part.4におけるストーリー展開こそキャメロンの本領が問われるところ それはもう期待せずにはいられません!![映画館(吹替)] 8点(2019-11-08 19:03:42)《改行有》

20.  ジョーカー 《ネタバレ》 ホアキン・フェニックスの『ジョーカー』 色んな見方があるけれど、スタイル的にはクラッシクで洒落た映画だった。 主体性のない不遇な男が、状況に翻弄され、カリスマに祭り上げられる。 その、泣きながら笑う姿が、まさにピエロという滑稽(こっけい)映画ですね。 そう思って見るのが身のためです。 それが単なる《逆ギレ男》の話にならなかったのは ジョーカーという周知のアイコン(キャラクターの強さ)あってこそ。 アメリカン・ニューシネマが描くような、社会性とは似て非なる 純然たるフィクションとして 私は観ました。 映画に影響される人は少なからずいるでしょう。 でも、スーパーマンを真似て、風呂敷マントで跳んでしまう子供と同じ。 映画よりも、自分自身と現実が見えていないことが問題だと思います。 (ジョーカー化する前のアーサーが、まるで「おしん」のように 《真っ当でいい人》として共感するよう描かれているのも作為的) 反面教師として見るべき映画で、共感し過ぎないよう注意が必要です。 ただ、派手なVFXがない点で、アメコミ映画では異色中の異色。 究極のVFXアメコミ映画といえる『エンドゲーム』の余韻が覚めやらぬ中 DCが、こんな映画を世に出したことには意義があると思います。[映画館(字幕)] 8点(2019-10-17 03:54:58)《改行有》

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