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プロフィール
コメント数 159
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 メインストリームでは無いが映像プランナー/ディレクターを生業としています。
映画を観たのは小・中学時代がテレビの吹替えで。高校・大学時代は映画館で年間300本ほど…好きな作品はリピート鑑賞。ニューシネマより王道の娯楽作品を好みます。
吹替えの演技で好きになった映画も多数。広川太一郎、羽佐間道夫、大塚周夫、中村正、若山弦蔵、石丸博也は個人的に人間国宝に認定したい。

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【製作国 : アメリカ 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
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101.  ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー 《ネタバレ》 これは、スター・ウォーズ史上最もシリアスな物語。 多くは語りませんが、トリロジーファンには満足のいく【Episode 3.9】でした。 ギャレス.E、GODZILLAの10倍いい仕事してる!!(再撮影も多かったようですが…笑) 映画だけでスター・ウォーズを知っている人に1つだけ書いておきます。 デス・スターのコアアイテムとして登場する《カイバークリスタル》は、ライトセイバーのコアパーツでもあります。 善と悪の表裏一体性はフォースの概念にも通じていて、スター・ウォーズの真のテーマでもあり オリジナルトリロジー、プリクエルと、ローグ・ワンが同じテーマで貫かれている証拠だと思いました。 《注意。以下は具体的なネタバレです!》 今作のVFXは実物大のセット以外、ほぼ全てCGだと思われますが・・・ ・何故かデス・スターをアップで中央から上に舐め上げるシーンでカメラが歪(いびつ)に動く ・ファンサービス的にEpi.4のキャラが数多登場 ・激似の帝国軍総督様とラストの姫はパフォーマンスキャプチャー+CGI(マズ・カナタ式)と思われる ・レッドリーダーとゴールドリーダーは、Epi.4当時の映像を再利用していると思われる 後半のローグ・ワンの戦いを見て既視感を覚えた。1978年公開の劇場版アニメ「宇宙戦艦ヤマト - 愛の戦士たち」だ。 ・強大な敵に、反乱者の汚名を背負ってたった一隻で出撃する勇者たち ・無敵の破壊要塞基地のピンポイントな弱点と、それを伝える伝説的な内通者 ・鉄壁の防御を誇る要塞都市のゲートを巡る空中戦。特攻的な犠牲もありゲートを突破し突入する戦闘機隊 ・少数の潜入チームの劇的活躍と友情と死。 ・ロボットの自己犠牲(※実写版) ・強大な悪に対する反撃=主人公の犠牲=死と引換の希望と勝利 「宇宙戦艦ヤマト-愛の戦士たち」は、製作中の1977年に全米公開された2つのSF映画に多大な影響を受けていた。 スピルバーグの「未知との遭遇」とルーカスの「スター・ウォーズ」だ。 ギャレス監督やライターがオマージュしたかどうかは不明だが、具体的な類似点がとても多いのは興味深い。 さらばヤマトも、来年「宇宙戦艦ヤマト2202」としてリメイク版が公開される予定。[映画館(吹替)] 7点(2017-03-26 16:23:29)(良:2票) 《改行有》

102.  ザ・コンサルタント 《ネタバレ》 ◯ッ◯マ◯が、実在するとしたら・・・会計士? アメリカは、常に闇の正義執行人を求めているようだ… 裁かれない悪を裁く処刑人を。 それは時に暗殺者であり、時にヒーローでもある。 ・生きる道を示してくれた父親の死 ・背負ったハンディの克服 ・社会的成功者の顔、もう一つの顔 ・闇の正義と公的正義の奇妙な協力関係 ・永遠の孤独と忠実な友 いくつものキーワードが、この映画に散りばめられている。 そのどれもが、ベン・アフレックのもう一つの姿と符合する。 それは偶然か?意図したパロディーなのか? 社会の闇を描いたシリアスなのか?現代のファンタジーなのか? この会計士は、実はDC作品のメタフィクションなのではないだろうか。[映画館(字幕)] 7点(2017-01-27 21:18:43)《改行有》

103.  未知との遭遇 《ネタバレ》 劇場で観なければ、評価してはいけない映画 エンドロールを見ながら、なぜか涙が… 中3のとき劇場公開された作品。監督はスティーブン・スピルバーグ。前作「ジョーズ」で世界興行を塗り替えて注目された。その、ジョーズにつぐ新作は映画の内容を極秘にして公開された。 なぜなら、異星人とのリアルなファーストコンタクトを初めて描いた=観客に体験させる映画だったからだ。 衝撃音とともに暗闇から明転する冒頭から、超常現象的な恐怖さえ感じる前半、ドキュメンタリータッチでサスペンスフルな中盤、そして光と音、SFとファンタジーが一体となった壮大なファーストコンタクト。 まさに、ビデオ以前の時代だからこそ誕生した、巨大スクリーンと70mmフィルムの超大作シネラマ映画だった。 同じSFで、ほぼ同時期に公開された「スター・ウォーズ」も劇場で鑑賞したが、当時の私の評価は断然「未知との遭遇」が上だった。「スター・ウォーズ」は大ヒットしていて劇場は満員立ち見で印象が悪かったのかも知れないが。笑 さて、「未知との遭遇」の主人公のロイは勤勉な電気技師だがアニメや模型が好きだったりと子供のような一面がある。濃くはないがライトなオタク系だ。 アメリカの青年の中では立場の低いオタク系男子の成人した姿。それは監督自身の姿でもある筈。 映画が公開された1977年の日本は、まだアニメブームの夜明け前。とは言え、オタク文化の基礎は作られつつあって音楽やアート、マンガやアニメ、SFなどは急速にハイレベル化し専門の雑誌も創刊され、高校生、大学生に与える影響も大きくなっていた時期。 だが、高度成長期を生きてきた当時の親世代は財産を蓄え家族の安定を人生の目標としていたので、当然、ジェネレーションギャップが生じ「親たちの普通」へ子供を矯正しようとした。 ロイに起こった遭遇事件はスクリーンのこちら側の観客だけが知っている事実で、彼の言動は安定志向の妻や子供には理解されない。自分の夢を身近な家族に理解してもらえず孤立してしまう。 漠然と映画やアート系の仕事を目指していたけれど親の猛烈な抵抗にあった当時の私にとって、ロイ・ニアリーは心情的に共感できる人物だったんだと思う。 映画オタクだったスピルバーグ青年がスタジオシステムの中で「ジョーズ」を成功させるまでにも多くの抵抗勢力があったに違いない。 「障害を振り払い平穏を捨ててでも進まない限り、夢には到達できない。」と、映画を通してスピルバーグは叫んでいたのだと思う。それが、中3の私にも何となく伝わって涙がでたのかも知れない。 今の私の仕事はこの映画に遭遇した結果なので、個人的に貴重な作品。そういう意味でこの評価です。[映画館(字幕)] 9点(2017-01-03 22:08:37)(良:3票) 《改行有》

104.  ゴーストバスターズ(2016) 《ネタバレ》 祝・復活!単純に楽しめる映画です(笑) ご存知「ゴーストバスターズ」がリブートされて帰って来た。 ただ、かなり早い時期に海外での低評価を聞いていたので不安でしたが、笑い所も多いし、テンポもよく案外楽しめました。 当然、1984年の旧作と比較して見てしまうのですが、ゴーストバスターズ達の性別を女性にしたことが良く、観ているうちに段々と〝似て非なるもの〟として受け入れられるようになりました。女性ゴーストバスターズ達の会話は下ネタギャグも多い(配給側の配慮なのか字幕ではソフトな表現にされている)。ドタバタの多さは海外テレビのよくしゃべるホームコメディの豪華版といった様相。旧チームのトボケタ味わいとは正反対。 ただ、その個性が〝嫌味にならない程度な派手さ〟で白けないところ。 ゴーストバスターズはこうでなくちゃダメ!という先入観さえ無ければ、十分楽しめる。 シリーズ化されたら各キャラにも愛着がわきそう…とも思える。特に、見た目がパンクな科学者兼エンジニアのジリアン・ホルツマンは言動が理解不能で 笑、いい味を出している。私見ですが、BTTFのドク・ブラウンを美人にしたらこんな感じだろうかと思いながら見ました。 ストーリー展開は旧作をほぼトレースしているため、物語的に新鮮味は正直ありませんが、ビジュアルは今風にリフレッシュされて派手にスケールアップ。マーベルではマイティ・ソー役クリス・ヘムズワースの馬鹿っぷりも微笑ましい。旧キャストのサプライズ出演もあり、エンドロールのラストメッセージには思わず…涙。旧作への愛も十分感じる映画でした。 旧ゴーストバスタースを〝サイエンティスツ・ミーツ・ゴースト・イン・NY〟と呼ぶとすれば、本作は〝アンチゴーストウイメン・ストライクス・バック・NY〟とでも呼ぶべきか。 私は、素直に「今度のゴーストバスターズも面白いじゃん!」と言いたい。少なくともゴーストバスターズ2よりは・・・[映画館(字幕)] 7点(2017-01-03 05:13:31)(良:1票) 《改行有》

105.  抱きしめたい(1978) 《ネタバレ》 ロバート・ゼメキスの監督デビュー作にして、後の作品の原点的な要素がつまった青春コメディーです。 製作総指揮スティーブン・スピルバーグ、脚本ロバート・ゼメキス&ボブ・ゲイルのトリオは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と同じ。 印象的なのは豆タンクみたいなウェンディ・ジョー・スパーバー演じるローズィーの猪突猛進ぶりと、 最初はあまり乗り気でないのにTVのエド・サリバン・ショーに生出演するビートルズを見に行くぞツアーに参加させられ 図らずもビートルズの部屋でトリップしてしまうナンシー・アレンの可愛らしさ。 全編に渡って流れるビートルズの初期ヒットナンバーとテンポよく展開する明るいドタバタ。 そして様々なトラブルの後の全員がハッピーになる大団円です。 ゼメキス作品の中で楽しさではBTTFに次ぐNo.2だと思うので、是非ともBD化して欲しい映画です。[映画館(字幕)] 9点(2016-12-13 13:05:33)《改行有》

106.  キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー 《ネタバレ》 キャプテン・アメリカと「STAR WARS」の濃密な関係 本作の監督 ジョー・ジョンストンは、アメコミヒーロー「ロケッティア」や「ジュラシック・パーク3」の監督として知られていますが、スターウォーズ・トリロジー(エピソード4~6)にプロダクションデザイナーとして大きく貢献した偉大なるレジェンド級クリエイターです。 そのデザインセンスは〝油まみれで使い込まれたホンモノ感〟と〝無骨なカッコ良さ〟を兼ね備えたミレニアムファルコンやスターデストロイヤー、X-ウイング、デススターなど数々のメカを見れば明らか。 キャプテン・アメリカでも(ほとんど言及されませんが)〝古い時代が夢見た未来=レトロフューチャー感〟あふれる魅力的なメカが多数登場しています。 ・アースキン博士を殺害したスパイが乗る戦闘機の様なコクピットと双発の外部スクリューを持った流線型の小型潜航艇 ・シュミット(レッド・スカル)が乗り回す黒塗りロングノーズ6輪16気筒のモンスターマシン・クラッシクカー ・レッドスカルが兵器工場からの脱出に使う、ジェット推進回転翼式・垂直離着陸機 ・ヒドラ基地司令室のコンソール機器、電光式ディスプレーや発光するメーター類 ・山脈を失踪する弾丸列車 そして、極めつけが〝フライングウィング(全翼型)超重爆撃機〟。デザインも然ることながら、コクピットや電光式ディスプレイの実にカッコイイこと!それが、機内に搭載された〝有人飛行機能を持つ都市攻撃用爆弾〟と高空でドッグファイトする光景は、まさにSF的。 それを ことさらに強調せず、実にサラッと随所に配置して見せる監督のセンスこそ、第二次世界大戦という古臭い時代設定を払拭してスタイリッシュにさえ感じる作品に仕上がっている理由だと確信します。 メカではありませんが、毎度トニー・スタークに馬鹿にされているキャプテンのコスチュームも、本作だけは使い込まれたレザー製のセパレート防護服で実に渋い。 A.シルベストリのテーマ曲が鳴り響くエンディングの戦時中ポスターを立体コラージュした映像もお見事でした!![映画館(字幕)] 8点(2016-11-28 10:05:04)(良:1票) 《改行有》

107.  ロスト・バケーション 《ネタバレ》 開始から15分間は「ビキニ美女のサーフィン万歳!」だが… 原題は「The Shallows」意味は・・・浅瀬。笑 ロケ地はオーストラリアのロード・ハウ島海洋公園にある入り江で、非常に美しい場所。映画では、主人公ナンシーが亡き母に昔教えられた〝秘密の海岸〟という設定。 光あふれる映像は、このまま「ビキニ美女のサーフィン映画」で終ってもいいと思うほどだが、これは、サメ対美女のサスペンス映画。サメの登場で、美しい海は〝誰も助けてくれない魔の海〟と化してしまう。 一言でいえば、S.スピルバークの『ジョーズ』を踏襲した〝喰うだけの怪物と知恵を持った人間との対決〟それを丁寧に描いている。 水面ギリギリのカメラアングルで、サメを見せずに水中への恐怖を感じさせる撮影も「ジョーズ」を上手く継承して効果を上げている。リアリティを重視し御都合主義的な展開を避けつつ、次々と状況が変化しラストまで1時間26分をいっさい飽きさせない。 〝テクノロジー〟を象徴するようにPinP(ピクチャー・イン・ピクチャー)の手法で頻繁に画面に現れるSNSの画面は・・・あまり必要性が感じられない。美しいリアル志向の映像の中に、唐突な脳内映像が出現したようで一瞬覚めてしまう。刻々と変化する自然環境の描写で時間の経過は十分に実感できるので、ダイバー・ウォッチの文字盤のPinPも不要だと思うのだが・・・タイアップだろうか? しかし「ジョーズ」の頃と比べると、海を劇的に美しく撮れるようになったな~と。本当にサーフィンの美しいドキュメンタリーのようだ。 思い出したのは〝BANFF MOUNTAIN FILM FESTIVAL 2014〟で観た『North of tha sun』。これはノルウェーのサーファーの一冬の体験を描いた46分のドキュメンタリー映画で『ロスト・バケーション』と共通点が多い。 ・誰も訪れない秘密の入り江 ・孤独なサバイバル(漂流物を利用した小屋に滞在し極寒の海で波を待つ静かな闘いが描かれている) ・ダイナミックなサーフィンのGoPro映像 ・楽園にも地獄にも見える自然描写 ただし、舞台は北欧の極寒のビーチで、楽園のような南国のビーチとは正反対。主役も男性二人。南国の海で○われる二人組みに似ている。監督たちが『North of tha sun』を観たかは不明だが、まるでコインの裏と表のようにさえ感じた。 気になる人は、英語タイトルで検索すればYouTudeで予告編が複数見つかる。 例えば、https://youtu.be/cHPGIZAtqlU ただし、ノルウェー語で字幕はありませんよ・・・あしからず。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2016-11-28 09:40:43)《改行有》

108.  スター・トレック/BEYOND 《ネタバレ》 スタートレックらしい自由奔放な面白さが◎ 長年ミスター・スポックを演じてきたレナード・ニモイ、事故で亡くなったチェコフ役のアントン・イェルチンはこれが最後の出演となっています。 ジャスティン・リン監督って誰?ワイルドスピード?観たことない・・・と舐めてました。新監督のスタートレックは、ドタバタ喜劇のようにハイスピードな展開と、予想外の斬新なビジュアルが新鮮で私にはジャストフィットでした! 辛口な評価が多いのは、スピーディーな展開を重視して説明を極力省いているからかも…ヒントは散りばめられているので想像力で補えばいいかと。 元々ハードSFではなく、理屈抜き、かなりトンデモな宇宙冒険物語だったスタートレックTVシリーズ。そのセンス・オブ・ワンダーなムードが復活した印象です。宇宙ステーションのビジュアルや、えっ!それは無いだろう!って奇想天外なアクション、日本のSFアニメの影響とも思える戦闘シーンまで、てんこ盛り大サービス! 前作までは、旧劇場版を引きずって凝った設定が逆に物語を縛ってしまい息苦しい感じでしたが、今回は自由奔放(笑)いい感じで肩の力を抜いて楽しめて、ようやく若いクルーの新たなスタイルにリブートが完了した感じです。 宇宙空間や架空の惑星が舞台なので、広がりを感じられる劇場で観て欲しい映画です。 【追記】救援出動時は、緊急発進だったので最低限のクルーと考えれば総員で100名以下かと。[映画館(字幕)] 8点(2016-11-16 08:49:44)《改行有》

109.  1941 《ネタバレ》 スティーブン・スピルバーグ初期3大超大作、唯一の大コケ映画(笑) 「ジョーズ」、「未知との遭遇」で若きヒットメーカー天才監督の名を得たスピルバーグが、例によって公開まで徹底的な秘密主義を貫いて公開したのが本作「1941」。だったが、アメリカ国内では製作費も回収できない大コケ。日本でも公開直後は〝おもちゃ箱をひっくり返した楽しさ!〟などと宣伝されたが、映画専門誌などでの最終的評価は〝ウルトラ級の期待ハズレ〟だったと記憶している。 ただ、面白いのは本作までの3作で、現在に至るスピルバーグ全作品の要素がほぼ出つくしているコト。「ジョーズ」がサスペンスと恐怖とアドベンチャー、「未知との遭遇」がSFとファンタジーとポリティカルフィクション、「1941」が戦争とコメディーと家族愛。 スピルバーグも〝これまでに見た事もないモノ〟を見せようとした筈だが、「1941」に限っては戦争とコメディーという水と油の素材の調理方法を間違ってしまった。やはり戦争は、ただ笑い飛ばして良いモノでは無かったということだ。皮肉や自虐を込めて否定すれば「博士の異常な愛情 - または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか」や「トロピックサンダー/史上最低の作戦」のような名作になったかも…。 出演者では、やはり故ジョン・べルーシの扱いにつきる。彼のSNL(サタデーナイトライブ)のギャクを見れば分かるが、突拍子のない予測不可能性と暴走、本質を捉えたモノマネと絶妙な間(ま)による天才的な個人芸が魅力なので、普通の人物が絡めないキャラ。唯一コンビを組んでいるダン・エイクロイドが徹底的な〝受けのキャラ〟に立って普通の人とのクッションになった時にコミュニケーションが可能となるが「1941」では2人を分断してしまった為、べルーシひとりが映画の中で孤立して物語から浮いてしまった。もっとキャスティングを工夫すれば、べルーシがドラマを牽引するパワフルな映画になったのではと妄想してしまう。 三船敏郎、クリストファー・リー、ロバート・スタック、ウォーレン・オーツ等など自分が好きな名優たちを集めて、映画オタクとして舞い上がってハリキリ過ぎたスピルバーグの若気の至り…そんな、羨ましい愛すべき失敗作。爆発音入りのジョン・ウィリアムスのマーチ曲も耳に残る名スコア。まぁ、次の作品が「レイダース/失われた聖櫃」なので名誉挽回は早かった訳で、スピルバーグにとって自分を制御する良い教訓になった映画だったのでは…と思います。[映画館(字幕)] 5点(2016-11-05 10:21:13)《改行有》

110.  ハムナプトラ/失われた砂漠の都 《ネタバレ》 インディ・ジョーンズに最も近づいたオカルト冒険活劇 最初から最後までハラハラどきどき、怖くて、笑えて、子どもでも最高に楽しめる。そんな映画は本当に少ない。まして、シリーズ物となると尚のこと。『ハムナプトラ』はインディアナ・ジョーンズの冒険シリーズと並ぶ、貴重なアクション&アドベンチャーの傑作だ。 原作は1932年公開のユニバーサル怪奇映画『ミイラ再生』。ピラミッドやファラオの呪いを描いた映画は結構多いが、ニューシネマ以降でハムナプトラ以前となるとアガサ・クリスティーのミステリー『ナイル殺人事件』と、チャールトン・へストン主演のオカルト『ピラミッド』、レスリー・アン・ダウン主演のロマンティックミステリー『スフィンクス』くらいで冒険映画ではない。 時代的にもピラミッドは謎の遺跡ではなく観光地と見られていて、『007私を愛したスパイ』ではMI6のエジプト支社に改造されていたほど(笑)謎と呪いの神秘のエジプトは既に終わったコンテンツだった。 それが、『レイダース失われた聖櫃』の大ヒットでトレジャーハント冒険アクションとVFXによる伝説と古代遺跡・秘境探検ジャンルが復活し、その影響下に現代の秘宝アドベンチャー『ロマンシングストーン』、アラン・クォーターメインの冒険『キングソロモンの秘宝』、ララ・クロフトの冒険『トゥームレイダー』、ベン・ゲイツの冒険『ナショナル・トレジャー』が登場。 そして、リック・オコーネル&エヴリン・カナハンの冒険『ハムナプトラ失われた砂漠の都』がILMのVFXも全開に、元祖「レイダース」が描いた神秘のエジプトアドベンチャーを継承しスタートした。 ただし3作目は、舞台がなぜか中国に移ってしまう。ハムナプトラというタイトルである限り似合う舞台は灼熱の砂漠であり、ピラミッドであり、ミイラの呪い渦巻くエジプトあって欲しかった。 しかも、主役であるエヴリンの女優レイチェル・ワイズが交代してしまい、別物のように印象が変わったシリーズも失速してしまった…残念。[DVD(吹替)] 8点(2016-10-17 17:12:53)《改行有》

111.  ピクセル(2015) 《ネタバレ》 レトロゲームがピコピコと侵略してくる無邪気なSFコメディ よくあるハリウッドのドタバタ系コメディ。と言えばそてまで(笑)だが、コメディ俳優の芸に頼っていた頃と今ではこうも違うのかと実感した。 〝コメディ〟と〝荒唐無稽〟は相性がいいな。オカルト映画やSF映画がブームになると必ずパロディとしてコメディが生まれてくる。 『ゴーストバスターズ』や『ギャラクシークエスト』等々、ダメ男が自分の価値に目覚め大活躍するサクセスストーリーはそのパターンのひとつ。『ピクセル』も同じフォーマットだが、ゲームとインベーション系SFをミックスしたことがみそ。ストーリー性よりレトロゲームが3Dでキラキラピコピコ現れ、飛び回って砕け散る。そのビジュアル自体が主役といった印象。 随分前に、映画の原案となったパトリック・ジーン作の短編動画『PIXELS』を観ていたので、よくぞまぁ、ここまで派手に長編化したものだと驚いた。短編は有名動画サイトで今でも見ることができる。 日本語吹替えに関しては、アダム・サンドラーの吹替え声優の先入観さえ無ければ普通に観れると思う。むしろ、柳沢真吾や神谷明の世界観を無視したお決まりの悪ノリギャグを笑って許せるかが問題。私は大好きですが(笑) また、個人的には三戸なつめが歌う日本版エンディング曲が、ドット絵風にストーリーをオールリピートするクレジットの画面と合っていて、オリジナルのヘビメタ曲よりこの映画らしい遊び心を感じて良かった。(一応、字幕版と吹替え版を両方を観ての感想です)[映画館(吹替)] 6点(2016-10-17 14:01:08)《改行有》

112.  スーサイド・スクワッド あえて、期待せずに観ました。 かなり早い時期から始まった予告編やマスメディアでの紹介が「こんな映画見た事ない!」系で期待させ感がハンパなく、でもハーレイ・クインのセリフは面白いが予告映像は案外地味・・・経験上、これは期待値Maxで観るとヤバイかなぁと。結果、あまり予想(妄想)せずにスクリーンに向かったら普通に面白く観れました。 案の定、各キャラの〝微妙な味〟が売りの作品で、会話ニュアンスが良くわかる《吹き替え版》をあえて選択したのも正解でした。 類似した過去の映画をあげるとすれば、ジョン・カーペンターの『ニューヨーク1997』ですね。 そういう、ちょっと〝古臭い良さ〟があるアウトロー映画です。[映画館(吹替)] 6点(2016-10-01 09:23:34)《改行有》

113.  GODZILLA ゴジラ(1998) 《ネタバレ》 エメリッヒ版 GODZILLA(〝ゴッ、ドジラ〟と呼称) 明らかに、R.ハリーハウゼンが特撮を担当した1953年の「原子怪獣現る」が創作のベースとなっている。ただ、日本の1954年のゴジラ第1作も同作に触発されて製作されたと言われていているので、エメリッヒ&デブリンのコンビは日本のゴジラの原点が「原子怪獣現る」であると考えた上での深いリスペクトだった…とも考えられる。だがしかし、そんな映画マニアックな背景に誰が気づくの?そもそもそ誰が喜ぶの? それに水爆が爆発するイントロはシリアスな展開を予感させるのに、反して以後の展開は実に能天気というチグハグ感。さらには、モロ巨大トカゲで米軍から逃げ回るという、怪獣王らしからぬ体たらくで〝こんなのゴジラじゃねー!〟と(笑)日本中から反感を喰らい、興行収入は31億でも〝総スカン〟に終わった。そりゃ、しかたないのである。 しかしですね、単品の映画として見れば決してクオリティは低くないしイベント性が高くて楽しく、世界的に見れば興行的にも成功している。これがゴジラを名乗る映画で無ければ良かったのにねぇ…である。 余談だが、雄叫びとともに博物館の天井を踏み抜いて、T-rexの骨格標本を踏みつぶすという90秒の「劇場予告編」は、検索してでも見るべき秀逸の出来である。なので+1点とさせて頂きます。[映画館(字幕)] 7点(2016-08-20 10:13:36)(良:1票) 《改行有》

114.  オデッセイ(2015) 《ネタバレ》 これで火星に置き去りにされても大丈夫!・・・な訳ではないが 虚実入り混じった火星での事故とその対応を最新のVFXで描いている仮想ドキュメント風フィクション。 R.スコットの映像センスが本作を宇宙時代の開拓精神を描いたハイクオリティなSF(サイエンスフィクション)たらしめている。何より「プロメテウス」以上に臨場感あふれる画面が感動をも呼び起こす。 他のレビューでも指摘の通り、劇中に流れる"最低な選曲"(笑)のヒットナンバーは画面の端にタテ書き字幕で訳詩の表示を期待したが、最後までそれは成されなかった。英語力が無ければ(ある意味)監督の創作を十分に受け取れたとは言えない。 配給側がこの作品を如何に解っていないかが露呈しているようで残念極まりない。(権利関係で泣く泣く歌詞の字幕を割愛せざるを得なかったのなら失礼。) とは言え、この評価をつける以上は鑑賞をお勧めする訳です。出来れば米国の火星探査の歴史や火星の写真など事前に知っておくと10倍楽しめます。[映画館(字幕)] 8点(2016-02-07 15:30:14)《改行有》

115.  SF巨大生物の島 もう30年以上前、テレビの洋画劇場で何度も見た映画です。地デジ以前はよくこういう映画をテレビで繰り返し放送していました。 レイ・ハリーハウゼンにしては珍しく(サイズはでかいですが)実在の生物をダイナメーション(コマ撮り)で動かした特撮映画です。一応、海底二万哩の続編なのでネモ艇長も登場しますが前作ほどその存在がメインではありません。 それと当然ですが、近年リメイクされたアタック・オブ・タイタンなどと比較すると怪物の造形や動きのリアリティーは低く、迫力には欠けていてコマ撮りと人物の合成シーンは画質が荒くなったりします。 しかしながら、それとは別の不思議な魅力も感じます。小中学生でこれを最初に見た時のイメージが強いのかも知れませんが、スター・ウォーズ以前のこのジャンルの映画は、例えるなら武部本一郎が描くSF冒険物語の挿絵を観ているような感覚がありました。実際そういう絵画のような構図の連続で、ある意味芸術的です。 そんな個人的な思いもあって今も楽しめる子供の時に出合った大好きな映画です。評価は大甘ですが。[地上波(吹替)] 7点(2015-08-25 17:44:48)(良:1票) 《改行有》

116.  ジュラシック・ワールド 《ネタバレ》 いやぁ、夏映画とはかくありなん!童心に返って楽しみました。スピルバーグ印のユニバーサルチャンピオン祭りを。 【超ネタバレです!】 【ラストシーンを書いています。映画を観てから読んで下さい。】  ご存知シリーズ4作目。今回の敵(?)は遺伝子操作が生み出した最強・最悪の大恐竜インドミナレックスだ! 厳重警戒のイスラ・ヌプラル恐竜刑務所から「奴」が脱走!行け!恐竜ランドの守り人僕らのオーウェン!人類の精鋭部隊と頼もしいラプトルチームも一緒だぞ!  しかし、敵は悪知恵はたらく大悪獣。言葉巧みにラプトルチームを騙して精鋭部隊は壊滅。銀河のヒーロー絶対絶命の大ピンチ!その時、赤い閃光を手にした赤毛のクレアが天に叫んだ!ゴジ・・・T-Rぇ~X!カモォーーン!!どどどどどどどッ!T-REX出動!地響きたてて大地を疾走する太古の王者!雄叫びとともにキックだ!頭突きだ!噛みつきだ!しかし敵は凶悪ハイブリッド超恐竜。力は互角。いやッそれ以上!王者危うし!  シュッ、ズバッ!なんとラプトルが奴に噛みついた!「やっと目が覚めたぜ、旦那。」「遅せ~ぜ手羽先野郎!」「ちッ、」たまらず逃げ出す卑怯者。だが、悪いことはやっぱり出来ない・・・ここは恐竜番長モサ兄貴の庭先。「こっち来やがれチビ!」「ひえ~ご勘弁を~ゴボゴボゴボ・・・」あわれ、不良恐竜の悪だくみは恐竜ランド三大怪・・・恐竜の前に水のあわと消え去ったのであります。 まぁ、あれこれ突っ込みたくなるのはわかるけど1作目からこのシリーズは正統派の「見世物」映画なので、ジュラシック・ワールドの観客と一緒にドキドキしながら逃げ回って、たまにクスッと笑って、最後ほえ~っとプチほんわかして何とな~く人類の教訓っぽいものも感じつつ、あ~面白かった~って楽しんで欲しいな。そう思ってスピも監督も一生懸命、すごい金かけて・・・これ作ったと思う。最高でした・・・まる。[映画館(吹替)] 8点(2015-08-11 08:53:46)(笑:1票) 《改行有》

117.  キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー 《ネタバレ》 前作、ファースト・アベンジャーを序章・誕生編とすれば、今回はいよいよ本編突入! しかし何故、アベンジャーズの中核と言ってもいいS.H.I.E.L.D.話の主人公がキャプテン・アメリカなのか? キャプテン・アメリカを直訳すればアメリカの指揮官。まぁ、“アメリカ隊長”といった感じか(笑)。スタークにはダっサ~と言われる純情まっすぐ君だし、能力だって強力なドーピングレベルで、ソーやハルク、アイアンマンと比べるとどうにも見劣りしてしまう。 スタークはアベンジャーズの劇中でキャップに言う『俺たちは兵隊ではない』と。でもキャップは兵隊だ。スタークは『(命令に従わねばならない兵隊の)お前と俺たちは違うんだ!』と言っているのだ。 だから、究極の選択を迫られたとき他のアベンジャーズたちは愛する者のためにはアメリカを捨てることができる。(S.H.I.E.L.D.所属のナターシャ=ブラック・ウィドウだってニック・フューリーの私的スパイに近いからいつでも寝返るキャラとして描かれている) が、キャップにはそれが出来ない。アメリカを守り、アメリカ国家のために戦う究極の兵士。それがキャプテン・アメリカなのだから。 その宿命から絶対に逃げることが出来ない彼が、現代のアメリカの負の部分に直面した時どうなるのか。 それこそが、今回のウインター・ソルジャーのテーマとなっている。・・・まァそんなこと思わなくっても凄く面白いアクション映画になっておりましたが。 そうそう、竹中直人と米倉涼子の吹替えにもやっと慣れてきました。(笑)[映画館(吹替)] 8点(2014-04-22 12:20:43)《改行有》

118.  ゼロ・グラビティ この映画で、3Dとはストーリーがシンプル(というか起きている事の展開のみで物語りは不要)で、上映時間が短く、特異な状況を疑似体験させるものがベストだという事(つまり3Dはライド向けの映像技術であって劇映画には向いていない)と証明してしまったように思う。 この映画の製作陣は志が高く映像の出来も素晴らい。アカデミー賞でも高く評価された。が、それ故に、大ヒットの表層だけをとらえた製作会社が中身のない3Dイベント映画を粗製乱造しないよう願うばかりだ。[映画館(吹替)] 9点(2014-04-10 18:37:47)《改行有》

119.  ドリトル先生不思議な旅 有名なドリトル先生の児童小説を映画化したミュージカル映画です。 今見ると映像の古さは仕方がないところで、公開後の世間の評価も興行的に大失敗した駄作なんでしょうが、私的には大好きな映画です。 出演者と息のあった動物たちの名演技や明るくて夢のあるストーリー、今や名監督リチャード・アッテンボローまで歌って踊るミュージカルシーン、大らかでスケール感のある特撮シーンなど、童心にかえって楽しめればこれほど楽しい物語は滅多にないです。 小学生の子供に見せたら絶対にハマリます。できれば、日本語吹替え版で。 入手しやすいのはDVDですが、NHKで放映されて今はローカル局でたま~にやっている宝田明版が歌が楽しいのでお薦めです![DVD(吹替)] 7点(2014-04-10 16:55:37)《改行有》

120.  リンク 《ネタバレ》 特別な教育で知恵のついた猿=類人猿がどれほど不気味で得体が知れなくて恐いかを見せてくれる映画です。とは言えショッキングなシーンはありません。 ヒロインの女子学生はバック・トゥ・ザ・フューチャー2と3でマーティーの彼女ジェファーも演じているエリザベス・シューで可愛いです。他のレビュアーさんも言及されていますが、彼女のセクシーなシーンもあるんですが同時にとても不気味なシーンになっています。 それと、これは《ネタバレ》ですが映画の最後に落ちと言うか、ちょっとした暗示があります。ただ微妙すぎて気づかない人もいると思うので書いておきます。 エンドクレジットの直前、ヒロインの車が走り去るラストシーンで放牧された家畜が死んでいます。結局一番悪賢いのは・・・お楽しみに。[DVD(字幕)] 6点(2014-04-08 00:00:32)《改行有》

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