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プロフィール |
コメント数 |
615 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
洋画は字幕版も吹き替え版も両方観た上で感想を書くようにしています。 ネタバレが多い為、未見映画の情報集めには役立てないかも知れませんが…… 自分と好みが合う人がいたら、点数などを基準に映画選びの参考にしてもらえたら嬉しいです。 |
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1. グリーン・デスティニー
《ネタバレ》 この作品が、後世の武侠映画に与えた影響は大きいのでしょうね。
ただ、それゆえに、現代の目からすると斬新どころか、陳腐にさえ見えてしまうのが残念なところ。
それだけ模倣されてきた画期的な作品という事ではないか、と頭の片隅では感じているのですが、観賞中「これは凄い!」と唸らされる場面には遭遇出来ませんでした。
とはいえ、終始退屈だったという訳では決してなく、壁走りや竹の上を走る場面、剣を使って敵の剣のギザギザ部分を一気に削ぎ落とす場面などは面白かったし、テンションも上がりましたね。
今時はこんなシンプルな、分かりやすい引っ張り上げ方のワイヤーアクションには中々お目に掛かれないという事もあり、何やらストップモーションで動く怪獣を見るような、時代が違うからこその目新しさもありました。
ではストーリーはどうかというと、残念ながら好みとは言い難い内容。
まず、主人公であろうイェンの立ち位置が「悪い事をしてしまって大人に追いかけられている子供」という印象なのです。
善人とは言い難いし、かといって格好良い悪党でもない。
作中の雰囲気からしても、いずれ彼女に罰が当たるという事は随所から感じ取る事が出来るので、彼女に感情移入して物語を追いかけると、酷く居心地の悪い感覚を味わう事になるのですよね。
じゃあ俯瞰で楽しもうと距離を置いて観賞すれば、何だか家出娘が引き返せずにどんどん深みに嵌っていくのを見守るだけのような気分になって、やっぱり楽しめない。
結末もハッピーエンドとは思えず、スッキリしない後味となってしまいました。
好みの映画ではない、と断言出来たら気持ちも楽なのですが、上述のアクションの数々など、面白かった部分も確かに存在しているのが、悩ましいところですね。
著名な竹林での攻防シーンも、非常に緑が印象的で、白い着物が幻想的で、美しさすら感じました。
とかく知名度が高く、エポックメイキング的な作品という事もあり、何とも判断が難しい。
この映画は面白いかと問われたら、素直に頷く事は出来ませんが、そういった諸々を含めて、観る価値はあった映画だと思います。[DVD(吹替)] 5点(2016-05-07 07:51:36)《改行有》
2. グランド・マスター
《ネタバレ》 二重の魅力を秘めた作品だと思います。
武侠物としても、恋愛物としても楽しめる側面を備えている。
でも、自分の場合は上記の要素どちらに比重を置いて観賞して良いのか分からず、今一つ集中する事が出来ませんでしたね。
「ウォン・カーウァイ監督? なら格闘シーンはオマケ扱いで、恋愛模様がメインなんだろなぁ……」
「おぉっ、思った以上にアクションのクオリティ高い! 甘く見てた自分が馬鹿だった!」
「これ完全に武侠映画だなぁ、やっぱ映画に先入観を持つのは禁物だわ」
「あれ? このラスボス(と思われた人物)あっさり負けちゃったけど、どう話の決着付けるの?」
「……って、結局は恋愛映画かよ!」
と、こんな感じで混乱してしまった次第。
途中から終盤にかけては、トニー・レオン演じる葉問よりも、チャン・ツィイー演じる宮若梅の方が主軸に据えられているように感じましたね。
それでいて最初と最後をキチッと葉問で〆るのは生真面目な作りでしたが、それゆえに葉問が全然目立たない場面の長さも際立ってしまい、少々軸がブレているようにも思えました。
冒頭の雨中の格闘シーンを筆頭として、アクションは格好良く描かれていましたし、監督の得意分野とも言うべき恋愛描写の部分も良かったです。
不器用な自分としては、さながら左右から腕を引っ張られているかのような居心地の悪さを覚えてしまいましたが、器用な人であれば、その両方をしっかり楽しんで、満足出来そう。
そんな器用さを備えた人が羨ましくなる、ちょっと手の届きそうにない位置に咲いている花のような映画でした。[DVD(吹替)] 5点(2016-05-06 05:21:05)《改行有》
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