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【製作国 : イタリア 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
1. 溝の中の月 《ネタバレ》 ベネックスは、果たしてどういう人なのだろう? オタクな「ディーバ」と過激な「ベティブルー」の間に製作された興味深い一本。 この映画では、危ういところで何とか正気を保っている。 二人の女性の間で揺れ、迷路にさまよいこむジェラールデパルテゥ。 怪しい魅力を放つのは、当時のアイドルスター、ナスターシャキンスキー。 エンディングの曲が何もかも表してる。 音楽とは言えない程、破たんした曲から、まっとうな曲へと変わっていく様が この主人公の、気持ちのありようを表してる。 ベネックスは、真っ当な人ではなかろうか? ますます興味深くなってきた。 今日は、このまま「ベティブルー」を再見することにしよう。[ビデオ(字幕)] 7点(2018-07-21 02:39:16)《改行有》 2. 見出された時-「失われた時を求めて」より- 《ネタバレ》 う~ん、誰しも一度は耳にしたことがあるであろうマルセルプルーストの「失われた時を求めて」。大著の一巻、しかもコミック版で読んで、いい気になって、映画に挑んだのがいけなかったか・・。1時間観て、まるで訳が分からん!たたでさえ同性愛ものは苦痛なのに、こうも男性女性入り乱れたら、こりゃ気が変になる!と思い、(誓って言いますがこんなことしたのは初めて)原作の内容の理解にウィキペディアの力を借りた。なるほど、時間軸がバラバラな目の回るような展開も「無意志的記憶」というものの演出かと、自分に納得させて、最後まで何とか観きった。ウィキさんによれば、非常に読む価値のある本らしいが、私は多分読まないと思う(笑)。全編コミック化されたら、分からんが・・。しかしコミック版でも丁寧に読んでしまったのがいけなかったか、読後何やら変な自意識に捉われてしまった。こりゃ危険だ(失笑)[ビデオ(字幕)] 5点(2017-08-11 04:29:50) 3. 道(1954) 《ネタバレ》 フェリーニは当時の映像作家に与えた影響は大きいらしく、我々は孫、ひ孫の観客だから、今では当たり前の感性や演出がなされていて、インパクトは少ないが感慨深い。ベテランすぎるアニメーターも、フェリーニの影響受けてたとか言ってる程なのだ。ありがたみの分かりにくいのが、文化の「古典」たるもの。[ビデオ(字幕)] 7点(2014-09-24 01:28:35) 4. 魅せられて(1996) 《ネタバレ》 「自分」のない人たちと「自分」のある人たちとの対比が上手。初恋の人に会いに行った女性は、その人が「自分」がなかったことに絶望するが、芸術家たちのゆるやかな愛に囲まれ、「自分」を大事にしていいんだと気がついたとき、なんと庭に点在する作品が、自分の母への愛への表現であることに気づき、父親が誰かを知るという実に、芳醇な作品。彼女はその後、真の愛に出逢うことになる。い~よねぇ。「ラストタンゴ」や「暗殺の森」で空っぽ人間を描き続けた巨匠は、ここでも人生を展開してみせる。この後に撮られる「シャンドライ」は彼の得意な音楽を見事に使い、また素敵な作品にしあげてるんだよね。最近のベルトリッチ(まぁ嫌いな作品もあるけど・・)は、DVDを買わずにいられないほどの素敵な作品が多い。困ります(笑)[DVD(字幕)] 8点(2014-01-08 02:19:45)
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