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1. シンクロナイズドモンスター
《ネタバレ》 設定とオチを思い付いてから、逆算して脚本を書いたような印象を受けます。そう思ってしまうほど、基本となるアイデア(自分と同じ動きをする巨大怪獣が何故か異国の地に現れる)と、結末の“成る程そうきたか“感が抜きん出ているのです。言い方を変えるなら、本筋となるドラマがいまいちピンと来ないというか。アル中負け組の主人公が世界を救う爽快ストーリー。確かに間違いではありませんが、そもそもの原因は彼女にあるワケで。どちらかと言えば尻拭いなんです。そして元カレと幼馴染との三角関係が何とも微妙で。ラブコメのヤキモキが薄いんです。というのも、観客の感情移入先である“イイ人そうな“幼馴染が、結局クソ野郎だったワケです。更に言うならジョーカーとおぼしき常連イケメンの存在に意味が有ったのかも疑問。彼、肝心な場面で空気でした。何だよ結局セフレかと。すげえ羨ましいぞと。つまり、ラブコメな雰囲気アリアリなのに、全然そのカテゴリーでは楽しめなかったのです。一方、SFのギミックとして、理屈は通っているとは言い難いものの、説明責任は果たしており問題なしと考えます(2018.7.20投稿の『◯ディウス』とは似て非なるものです)。アイデアは純粋に素晴らしいと思いました。事情を知らないならまだしも、ロボと同化していると知りながら破壊行為を行ったクソ野郎には正直ドン引きで、もう少し気軽に笑えるコメディだったら良かったと思います。[DVD(吹替)] 6点(2018-11-05 18:53:41)(良:1票)
2. 11:46
《ネタバレ》 邦題からも推測できるように、ヒット作(?)『0:34』と同じく地下鉄構内を舞台としたホラーサスペンス。有名作品あやかり系ゆえ、正直期待値は低かったのですが、それが幸いしたのか予想外に楽しめました。脅かしや無闇な血飛沫等、恐怖演出自体は平凡ですが、“狂集団から逃れて地下鉄構内から脱出しろ!”という目的が単純明快なので感情移入し易い。体裁としては『ゾンビ』と変わりませんが、敵がカルト教団というところがミソ。信者の中には年端のいかない子供も多く、敵の主な武器は短剣。殺傷能力は高くない。「危険だから戦いたくない」というより、「殺したくないから戦いたくない」という心理が働きます。このあたりの微妙な差異が、物語に綾を生みます。本作では比較的アッサリ処理されている部分ですが、もっと膨らませても面白かったと思いました。すわ予言は真実だったのか?!というラストですが、これは見事なミスリード。詳しくは↓【いぬきよ】さんが丁寧に解説して下さっていますので割愛しますが、初見だと真相に気づかないかもしれない。なかなか手が込んでいます。個人的には『0:34』より本作の方が面白かった。掘り出しものでした。[DVD(吹替)] 7点(2011-03-27 20:20:29)
3. ジャンパー
《ネタバレ》 離島住まいのため、映画館で映画鑑賞できるチャンスは年に何度もありません。後ろめたさを感じつつも、旅先のホテルに妻と幼子を置き去りにして、深夜のシネコンへ足を運びました。レイトショー狙いです。作品選びの最重要ポイントは、ズバリ「眠くならないこと」。昼間の行楽に加えて前日の睡眠時間は2時間ほど。つまらなければ爆睡する可能性大です。三木聡監督の『転々』にも惹かれたのですが、作風に一抹の不安を覚えて回避。なるべく派手で、娯楽性の高い作品を、ということで本作を選びました。売りの“ジャンプ”は確かに爽快でした。世界各国の観光気分も楽しめましたし、加速度的に瞬間移動のスケールがでかくなっていくのも見応えがありました。でも脚本は芳しくない。「だから何?」「それでどうした?」というような展開が延々と続きます。ジャンプの法則性も見えてこないし、サスペンス要素も弱い。ビクッとしてはガムを噛み、眼を擦って腿をつねる繰り返し。なんとか最後まで辿り着けましたが、危く記憶をジャンプさせるところでした。[映画館(字幕)] 5点(2008-03-18 21:13:08)
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