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プロフィール
コメント数 450
性別 男性
自己紹介 大阪府出身、岡山県在住、阪神・下柳と同年月日生

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181.  ドミノ(2005) きャ~、キーラ・ナイトレイのドミノかっちょえ~~、私も鼻を殴って~~。さてこの映画、多様なエフェクトと細かなカット割でドミノ倒しのようにフィルムが送られます。実話でありながら徹底的にフィルムを解体し再構築して出来上がった映像は、虚構性を全面的に装飾し、ノンフィクションとフィクションのボーダーを嘲笑うかのようで、ドミノを並べる作り手の笑顔が透けて見えました。 [映画館(字幕)] 7点(2005-11-04 14:24:31)(良:1票) 《改行有》

182.  女は二度生まれる 若尾文子、若尾文子、若尾文子・・・。同性とは取っ組み合いの喧嘩を始めてしまうのとは対称に、あの独特のややこもった声、控えめな声量は、どんな男を相手にしてもほぼ起伏することなくフィルムに刻み続けられ、若尾という原子核の回りを一定の位置エネルギーと運動エネルギーにより均衡状態を保つ電子のごとく男たちは存在し、それはコエンちゃんであろうがトモコさんであろうが変わりなく若尾は若尾、女は女としてリズムよくシーン転換していきます。不安感を静かに盛り上げる池野さんの音楽とともに迎えるラストシーン、見る者はどこか締まりの悪さを覚えながらもこの映画のタイトルを思い起こすはずです。そしてそのタイトルとやや皮肉っぽい靖国神社の描き方に川島雄三の人生観などが少し見えたりしてそれもまた楽しいのです。[ビデオ(字幕)] 9点(2005-07-12 13:11:57)(良:1票)

183.  大魔神 大映特撮陣の技術もさることながら、森田富士郎さんのカメラがとにかく素晴らしいです。ロングショットの人物構図、そして大魔神構図、きまってる~。しびれたのは巫女と左馬之助の対峙シーン。巫女の向こうに銃を構えた左馬之助、ズームで寄りながらピントを銃口へ、引き金を引く瞬間、すかさず左馬之助へフォーカス送り。むむむ~。そして巫女を斬った瞬間、周りの照明を落とし巫女を浮かび上げることにより、神をも畏れぬ傲慢さ、不遜ぶりを描き、これから起こる不吉な出来事を予感させます。また大魔神を登場させるまでのじわじわした演出も、この大魔神の神格、おとなしいけど怒ると恐ろしいぞ~、といわんばかりでお見事。滝の上にたたずむ大魔神の石像を超ロングショットでとらえ、傍らまでいくとちらっと一瞬だけ大魔神を写した後、まだ見せませんよ~、とカットを割ってじらしてきます。高田美和の祈り、大魔神の無表情、これが本当のストーンフェイスですな。その無表情と憤怒の形相、そして乙女の涙、それらを含みこんだすべてが「大魔神」ですね。9点(2004-09-08 23:22:50)(良:1票)

184.  生きるべきか死ぬべきか こりゃーもう皆様、おっしゃられる通り。ルビッチの最高傑作。「割れ物注意」シール付の商品をこうも軽妙に観客に運ばれては、クロネコもペリカンもアリさんもゾウさんも真っ青だ。この作品を「見るべきか見ぬべきか」迷っておられる御仁。見るべきだ。10点(2004-05-03 15:28:46)(良:1票)

185.  出世太閤記 監督・稲垣浩、撮影・宮川一夫。これはもう、ビデオテープに一拝してからデッキに差込ませていただきました。宮川さん本人いわく、監督とキャメラマンは夫婦の関係。いわば初婚の相手が稲垣浩、再婚の相手が溝口健二とのこと。そしてこの『出世太閤記』が、自らの出世作だと言われております。ということでこの作品は出世太閤記ならぬ“出世宮川記”でもあります。で、私には動的なキャメラが印象的です。桶狭間の合戦に向かう騎馬隊の疾走に挿し込まれる、沸き立つ雲、揺れる大地。まさしく天地、轟く。一転、静的な合戦後の焼け跡、ただよう煙。合戦そのものを描かない、このあたりは稲垣浩の冴えといえるのでしょうか。そして、もう一つ、秀逸なのが、普請のために切り出した材木を激流にまかせて運ぶシーン。材木の先頭に凛と立つ藤吉郎と激流のコントラスト。ここのキャメラはお見事。ストーリィ的には、藤吉郎は主従に忠実に励み、武将たる才能を随所に覗かせる様が描かれております。後のギラギラとした野心はもう少し先になるのでしょうか。これで終わりか・・・といった少し物足りなさを感じるところが割引です。7点(2004-06-15 20:50:12)(良:1票)

186.  百貨店大百科 百貨店のロケーションを楽しむようにカメラは縦横にショットをきめてくれます。カメラの前を客や従業員が平気で横切る、わざと横切らせているのが、これが百貨店だよ、と主張しているようでなかなか痛快です。百貨店だけでは単調になるの避けたのか、バンジージャンプやパリマラソンの映像に遊びごころを感じます。さてこの映画は、音の使い方がまた特徴的なんです。バックに音楽を重ねるているのは最初の方と最後のパリマラソンのシーンのみ。百貨店内では、店のBGM、アナウンス、客の雑踏、楽器売場の音、イベントの音、などなどをそのまま使用。そしてその喧騒がうるさい!という人間を配置し、一瞬店内がシーンと静まり返るシーンをもってきて、映画における音とは何かについて提示している、そのように感じました。この監督の音に対するこだわりを見たようです。ラストの合唱は少し切ないですが、人間関係において不協和音を奏でていた従業員のささやかな矜持を垣間見た感があります。その指揮者である楽器売場の店員が、最初のシーンでベランダにいた人間だと気づく時、やはり“音”がこの映画のモチーフなんだと推しました。ストーリィ性を追うと少し物足りないかもしれませんが、私には単純に楽しい作品でありました。7点(2004-07-24 08:28:27)(良:1票)

187.  江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間 奇形人間のビジュアルだけで突っ走る映画でもなくて、謎解きのストーリィはしっかりとあります。でもやっぱりこの映画は、奇形人間の造形と暗黒舞踏の祖、土方巽の怪演に吸いこまれる作品ですね~。「白虎社」や「山海塾」を思わせるような舞踏も登場しますし、好きな方にはたまんない、はずです。この映画の前ではどこまでがエログロでどこからがアートなのか、といった問いが成り立たないような感覚を覚えました。石井輝男さんの作品はほとんど見ていない私ですので追悼的なレビューは書けませんが、成瀬巳喜男さんや清水宏さんの下につかれていた実績、そしてオリジナルの石井ワールドを確率された形跡をこれから彼のフィルムに求めていきたい、ということで映画の旅に終着はなさそうです。[映画館(字幕)] 7点(2005-12-18 23:57:04)(良:1票)

188.  GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 今こうして書いている私は、なぜ私といえるのか。たましいをあやつられた私が7点をつけているのではないか。そんなことを少しでも考えた私は、作り手=人形つかいにあやつられているのかな?7点(2004-03-10 22:51:53)(笑:1票)

189.  女の一生(1962) 女の一生ってことで、その通り、両親がなく親戚からも疎まれ帰る家のなくなった女、おけいさん(京マチ子)の話です。物語は明治38年から昭和20年までの41年間が描かれ、京マチ子(当時38歳)は16歳から56歳までを演じています。私はこれが増村作品鑑賞2作目ですが、人物の偏りの構図など、そのタッチにだんだんと吸い込まれぎみです。この作品では、孤独な少女→裕福な家の養女→その長男の嫁→会社社長→一家離散→会社没落→孤独な老女、初めから終わりまで見る者の涙腺を刺しそうなこのコンテンツを実にクールに描いております。それだけにラストシーン。戦争の惨禍でも焼け残った裏木戸の門、あの門をくぐってふわふわと家に戻るおけいさんが口ずさむ歌。ここは、な、泣ける。この歌は、、、最初にふらふらとその家に吸い込まれていった時に家の中から聞こえてきた歌。んー、全体が抑制されているだけにこのシーンは効きますねー。ラストで私もこの映画にふらふらと吸い込まれてしまったのでした。7点(2004-04-22 09:44:30)(良:1票)

190.  巴里の屋根の下 《ネタバレ》 これは映画中のシャンソンを聞くだけで幸せな気分になれます。アルベールは恋には破れたが、楽譜までは破らず、あいかわらずパリの屋根の下で楽しそうにシャンソンを教えています。「まーまー皆さん、生きてりゃいろんな嫌なことも辛いこともあるかもしりゃーせんが、ここはひとつ、シャンソンでもうたって甘い気分に浸りやしょう」というメッセージが聞こえてきそうです。トーキーな台詞は少ないですが、数々の映像的音使いのセンスあふれる作品です。シャンソンで口説かれたのはニニだけではなく、“パリの屋根の下”で幸せになったのもニニだけではなく、この私もでした。思わずつっこみたくなるストーリィがマイナス1点です。9点(2004-05-16 23:44:36)(良:1票)

191.  ミリオンダラー・ベイビー 自らの誕生日にスピードバックを返す。次の誕生日にはビジネスライクなマネージャーを贈られ拒む。母に贈った家は喜んでもらえない。このバランスの崩れたマギーの贈与に正当な光を与えるのがフランキー。アイルランドへの郷愁、自家製のレモンパイへのこだわりに窺えるフランキーのホームへの渇望は、妹といっしょに犬を笑い、父と遊んだ幼き頃へのマギーの思慕と重なり、美しく無償の愛が交換される。市民ケーン的な形式を踏んでいた「アビエイター」よりもこの映画が市民ケーン的に見えるのは、始終マギーの瞳に透過された薔薇のつぼみを我々は見てしまう、見えてしまうからではないだろうか。[映画館(字幕)] 9点(2005-06-03 13:26:46)(良:1票)

192.  カルメン(1918) 英語版VHSにて鑑賞。ルビッチのドイツ時代の作品を初めてみることができた ・・・すっかり遠い目であります。昨秋「なみおか映画祭」でルビッチの「花嫁人形」と「田舎ロメオとジュリエット」が上映されることを発見した時には、思わず青森までどうやっていくのがいいか真剣に調べたものです。結局日程的に断念したものの自らへの後悔の念と見た人への羨望の眼差しが交錯したままに、この「カルメン」を見る機会に恵まれただけに、見る前から♪ジャジャッジャッジャ!というあのカルメンのリズムが体内でブラウン運動を始めるほどでありました。さて作品は、いわゆるルビッチタッチといわれるようなセンスは感じませんでしたが、時々アップになるポーラ・ネグリの表情が妖しく艶っぽく迫り来て・・・見る者は吸い込まれそうになるのでありました。ルビッチのドイツ時の作品を見ることができた幸せとフィルムが残存している喜びに♪ジャジャッジャッジャ!と10点献上~!10点(2005-01-19 18:50:49)(良:1票) 《改行有》

193.  ウィンダミア夫人の扇 《ネタバレ》 こういう素晴らしいサイレント作品を見ると、黙して語ることの雄弁性、台詞で語らない映画的演出力の才腕をいやでも思い知らされます。置き忘れた扇が見つかった瞬間、抱き合うウィンダミア夫人とアーリン夫人が抱き合うシーンには胸打たれてしまった・・・。見る者は2人の関係を知っているだけに、このー、ルビッチめーー。しかし、この扇の行方を追うとおもしろい。ウィンダミア卿(プレゼント)→ウィンダミア夫人(落とす)→ダーリントン卿(届ける)→ウィンダミア夫人(置き忘れる)→ロートン(見つけて渡す)→ウィンダミア卿(ここは内緒ね)→アーリン夫人と主要登場人物全てが一度は手にするという、まさにタイトルにふさわしい小道具。これを見るとますますルビッチの“ファン”になること間違いなし、です。9点(2004-05-29 22:59:27)(良:1票)

194.  教授と美女 これはホークスの他のコメディに比して、ソフトな展開であります。やはりワイルダーの原作、脚本であることがその原因でしょうね。ストーリィは白雪姫をモチーフに作られています。世間知らずの純な教授8人の元に現る美女1人。この美女スタンウィックが“火の玉”でして、平穏なる彼らの日常がホットに動き出します。そしてプリテンダーがいつしか本物になってしまうというプロットはワイルダータッチそのもの。しかしクーパー演じる教授が周りの教授たちの祝福を受けながら恋を盛りたてられていく様は、男の友情を描いたホークスタッチといえましょうか。かのトーランドを要したキャメラは、パンフォーカスによる教授陣の一体感を巧く表現しておりますね。それから「妻の証言は無効である」というアイデア。というと『情婦』を思い出しますが、クリスティの「検察側の証人」が発表されるのはこの作品のもっと後ですから、この時点からワイルダーがこのアイデアを暖めていたことに感心させられましたです。しかし当然ながらスラングいっぱいのこの作品、日本語字幕の作成にはさぞやご苦労なされたでしょうねー。さーみんなでコンガを踊りましょう。9点(2004-06-28 13:14:44)(良:1票)

195.  黒の試走車(テストカー) 「タイガー」自動車が開発中の新車は「イタリア」でデザインされた「パイオニア」号、ライバル社は「ヤマト」自動車で、そこの部長はバー「パンドラ」の常連ときている。とくれば、これはイタリアで学んだ増村保造が、ヤマト=日本映画を打ち破ろうと、自らがそのパイオニアとなり、まさに虎としてパンドラの箱をぶっぱなしてやろうという意欲に満ちた作品と見ることができる。湿った情感をいささかも露呈させることなく、産業スパイ、からむ女たちを捉えたフィルムは、船越英二のとった行動になんの表情も変えない連中をもってピークに達する。ここでようやく田宮二郎に亀裂が生じるもつとめて冷静である。ストーリィには突っ込みを入れたくなりもするが、このクールな文体・・・まいったな~こりゃ。[映画館(字幕)] 9点(2005-06-16 21:23:19)(良:1票)

196.  H[エイチ] 『殺人の追憶』の出来のよさについふらふらとこの映画も見ちまったんだ。「ANOTHER『カル』韓国版『羊たちの沈黙』」とかコピーされていたのを見たところで、やめときゃよかったんだ。だってどっちも見てないのよね。でもでも見ちまったんだ。エイチが何を指すかって?それはねー、「はあ?」「はあ?」のHだったのよ、私には。論理的につじつまを合わせているうちに、次々と進んじゃうのよ。授業についていけない生徒の気持ちがよーくわかりましたよ。頭の回転の鈍さを味わいたい人、見終わった後「はあ?」とカルい沈黙に浸りたい方にオススメですぞ。4点(2004-04-29 08:09:08)(笑:1票)

197.  春夏秋冬そして春 寡黙でいて映像言語に重みと深みのある映画です。朝霧に包まれた湖上の庵の凛とした静謐さ、そこに住む老僧の若者を見る眼差し、子供の無邪気さ、若者の衝動、それらが美しい画にのせられていきます。季節が巡るごとに主人公が成長し、春がまた春となるように季節の輪廻が人生の輪廻として描かれています。冬になってからは台詞を奪いまったくの映像のみが、冬がもつ深々とした沈着と香りを漂わせています。四季の移ろいに人間の業を散りばめ、東洋美で語るこの映画を米国が好意的に評論したのもうなずけるところです。冬のシーンで顔を覆った布の下に隠された素顔をけっして見せることのない女性の描き方などは巧みです。このシーンはこの女性の具体をイメージさせないことで、人間誰しもが持つ業を顕在させています。隠すことで現しています。隠すことで現す・・・そういう意味では情交シーンを直接に描くのではなく間接的に表現していただきたかったですね~。この映画には人間だけでなく、犬や猫、魚、蛙、蛇、鶏、亀・・・たくさんの動物を登場させることで、より人間をきわやかに温かみと冷ややさと両方の視線をもって見つめているような感じがします。それは山頂に置かれた仏像に象徴されているのでしょう・・・。もうすぐ冬ですね。7点(2004-11-02 22:55:55)(良:1票)

198.  ママの想い出 アイリーン・ダンのお母さんぶりがとにかく素晴らしいです。子供たちを深く優しく静かに大らかに包んでいて、見る者はいつのまにかお母さんのお腹の中にいるかのような心地いい感覚にとらわれていきます。舞台となるサンフランシスコの坂を行くように、平坦ではない一家の暮らしぶりはけっして楽ではないけれど、誠実に生きることのあたたかさが感じられこれまた心地いいのです。母が長女にブローチを譲り渡し、コーヒーを飲むことを許すことで大人の資格を認める場面に涙した後は、ストーリィテラーであるその長女の小説の行方をどうぞお楽しみください。9点(2005-02-13 22:27:01)(良:1票)

199.  木を植えた男 パステルの画が涼やかに流れていきます。しばしおとぎの国の遊園地でメリーゴーラウンドに乗っているかのような気分に浸らせていただきました。そのメッセージ性はストレートでありながら優しく心に斬りこんできます。前半のブラウンとグレーを基調とした荒漠な大地、そして後半のグリーンとブルーを基調としたメルヘンな空間・・・人間の可能性を丁寧としかいいようのないアニメーションで描いたバックさんの静かなる情熱には、ただ極東の片隅で感謝を叫ぶのみです。9点(2004-11-14 23:15:28)(良:1票)

200.  ハムレット(1948) まったくもっての舞台劇がまったくもっての映画になっていますね~、これは。とにかく広々とした宮殿のセットを<見上げる><見下ろす><回り込む><移動する人物を追う>というようにXYZ軸の座標をカメラが見事に行き来します。また奥行きの深みには感嘆しますね~。ハムレットとオフィーリアとの絶望的な距離感を表現したかのような切り返しのツーショット、オフィーリアが遠く屋外から走りこんできてそのまま宮殿内のカメラに突進し、通り過ぎて切り返され遠く吸い込まれていく遠近感・・・シビれます。またオフィーリアの兄と王がよからぬ相談をし出した時に「わ~怖い」とばかりに数度に渡って引いていくカメラも見ていて実に楽しいです。そして全編に渡る照明の陰影、これまたモノクロームの雰囲気を存分に生かしうっとりとさせられます。オリヴィエさんにあらためて喝采を叫びましょう・・・オリオリオリOH!オリオリオリYEAH!10点(2005-01-03 21:56:37)(良:1票)


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