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プロフィール
コメント数 3874
性別 男性
年齢 53歳

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421.  プロジェクトV(バイオント) 史上最悪のダム災害 先日こーんなタイトルの映画を夜中に放送してたので、あー、このタイトルからするときっとパロディ映画か何かだな、たまにはこんなダメそうな映画でも観てみようかなーと思って観てみたら、これが意外にもシリアスな作品、実際に起こった災害にもとづくパニック映画、いやいや、パニック映画ですらなく、なぜこのような人災が起こったかを描いた社会派サスペンス風の映画でしたなあ。どこに焦点をあてようとしてるのやら、イマイチとりとめがなく、淡々と時間が過ぎていってしまい、「おいおい、いつまでたってもなんにも起こらないよ~、そろそろハデなスペクタクルシーンでも見せてくれよ~」とか思ってたら、最後の最後にダム津波が発生。その後のテロップを見て、あ~実はこんな悲惨な事件だったのか、ずいぶん不謹慎なこと考えちゃったなあ、とちょっとヘコんでしまったじゃないですか。ヒドイざんす。[地上波(字幕)] 6点(2005-10-20 23:43:57)(良:1票)

422.  東京暮色 《ネタバレ》 暗い内容と言われればそうなんだろうけれど、それは要するに、より現実に近い内容を孕んでいる、ということなのかも知れなくて。現実の世界、現実の人生における、喜劇的な悲劇、それは、互いのすれ違い。それも、どうしようもない程のすれ違いではなくて、ちょっとした認識のズレ、いやそれこそ、ホンの僅かの、認識のタイムラグに起因するものだったりして。ちょっとのズレさえ解消できれば、みんな理解しあえて、みんなハッピーになれるのかも知れない、だけど決して、金輪際、そのズレはこの世から無くなることはない。脇役の中村伸郎などそのズレの典型か。彼の会話はいつもズレている。もちろん、彼は悪くない、彼は何も知らされていないのだから。知らぬが故に、妻の苦悩に気付くこともなく呑気な会話を繰り返したり、妻とその娘の過去を結果的に暴いてしまうような、要らぬ一言を言ってしまったりする。このような些細なズレは、他の登場人物も皆抱えており、現実世界の我々も同様で、それが悲劇の元となりうる・・・。だけどこの映画、最後の最後に至って、皆が共通の認識に辿り着いたように見える(中村伸郎ですらすべての事情を知っている)。でも、事ここに至ってなお、娘は母の見送りに現れることは無い。最後まで溝が埋まり切ることは無い。そして、父とすらも離れる決心をする。所詮、皆が認識を共にできたところでやっぱり、全員が幸せになれる“解”など、無かったのだろうか、と。[CS・衛星(邦画)] 9点(2010-09-02 22:02:37)(良:1票)

423.  テキサスの五人の仲間 《ネタバレ》 密室劇、ってのはありますが、こりゃほとんど卓上劇、ですね。正直、オチは見え見えで、結局、意外だったのは、「実は本当の親子じゃなかった」という点、くらいですかね。そのくせやたら話をひっぱる。ポーカー親父ども、はっきり言って、オマイらうるさいねん。しかしそれでもついつい見てしまうのは、予想した通りのオチかどうか気になるから?いやそれだけではなく、見せ方のうまさ、ユーモア感覚が絶妙だから。何と言っても、ポーカーの勝負を前に禁断症状を起こすヘンリー・フォンダの表情!(この表情はジャック・レモンあたりでないと到底出せないと思っていたが、そうではなかった) ヘンリー・フォンダというと、どうもあの偽善的な顔立ちが、いかにも信用できなさそうなのだが(笑)、その彼がこんな表情を見せるのは、「演技」とは言え、実にいい気味だ・・・。じゃなくて、実にいい役者だ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-09-15 23:00:27)(良:1票)

424.  掠奪された七人の花嫁 この映画のテーマは・・・ストックホルム症候群ですかね。あはは。信じられないほど他愛無くもクダラナイお話なんですけど、ま、ミュージカルですからね。ミュージカルなら何でも許されるのか? さて映画冒頭、雄大なる自然を映し出し、おおっと思わせるんだけど、残念ながら、当時の映画にアリガチな事に、ここぞというシーン(=ミュージカルシーン)ではスタジオ内撮影に。カラーを生かした撮影は、時代性を考えると見どころの一つではあるんでしょうけど、スタジオ背景の書割にはやはり萎えちゃう。例によって照明の当て方ももひとつデタラメ。だもんで、たまに屋外シーンを本当に屋外で撮影してくれてるだけでホッとしてしまう。しかし、兄弟達のアクションシーンはなかなかの見せ場ですね。香港アクションスターもビックリ。いやそれほどでもないか。さらに後半には、何故かとって付けたように大スペクタクルシーンまで登場。作品のアホさに輪をかけてます。おそらく、ある人々に対してはミュージカルに対する誤解を解き、またある人々に対してはミュージカルに対する誤解を深めるであろう一本。7点(2004-03-14 01:25:56)(笑:1票)

425.  さらば あぶない刑事 仲村トオルは相変わらず若いですね~。ちょっと無理すりゃビー・バップ・ハイスクールだってまだまだできそうじゃないですか。 木の実ナナも変わらないですね~。昔っから老けてる人はこういう時に得をします(?)。 で、やっぱり元気なところを見せるのが、主演の二人。「すっかり歳くって動けなくなったから、その分、CG満載のスペクタクルでカバーします」なんていう生ぬるいことは、本作とは無縁です。柴田恭兵、まるでついこの間まで「あぶない刑事」をレギュラーでやってたかのように、変わらない動き、変わらない走りを見せてくれます(とまで言うとちょっと贔屓目かも知れないけど、でも実際、よくここまでやるもんだ)。 柴田恭兵が変わらずチャラケて魅せるなら、舘ひろしはシブくキメて魅せる。う~ん、さすがにこちらはだいぶシブシブになってますけれども。しかしバイクの手放し運転ならお任せあれ。 というこの二人の前に立ちふさがる、「動けるオヤジ」、それが吉川晃司。もちろんハイキックを見せずに終わらせる訳にはいきません。 という、「オヤジの持ち芸披露会」みたいなところのある作品ですが、そこがいいじゃないですか。若いヤツには負けないぜ、いやちょっと負けてる気もするけれどそこは気にせず、渦巻くオヤジ魂は、いよいよラストの、素晴らしくもちょっと無理やりな一騎打ちへ。 まだもう一作くらい、できるんじゃないですかね。[地上波(邦画)] 7点(2017-02-28 23:37:11)(良:1票) 《改行有》

426.  アナと雪の女王 《ネタバレ》 ウチの子供とカミさんは映画館で観ているので、ワタシャ当面観ることなかろう、と思ってたのですが、諸般の事情によりレンタル借りることになり。子供たちは繰り返し観ては一緒に唄っており、やっぱり魅力的な作品なんですな(カミさんは「あ、このシーンも憶えてない。私、かなり寝ててんなあ」。そういう人もいるようです)。しかしどうやら、その魅力というのは、ストーリーにあるんじゃなくって、ストーリーそっちのけで展開する、歌、そして見事なCG描写、の方にあるんですね。つまり、いかにもミュージカルらしいミュージカルが、近年においてこれほどヒットしたということ、まさに画期的。いやいや、二人がそれぞれの思いを同時に吐露する「二重唱」に至っては、もはやオペラですよ、これは。ホント言ったら、ハンスの裏切りなんてキャラをを不明確にするだけでおよそ余計だと思うし、クリストフなんて登場させずにその役目はオラフに統合しちゃえばいいと思うし、ついでに雪ダルマは最後溶けちゃえばいいと思ってるんですけれども、あ、あまり目くじら立てないでもいいかな、と。[ブルーレイ(吹替)] 8点(2014-12-13 16:16:30)(良:1票)

427.  戦場のピアニスト 《ネタバレ》 シュピルマンというピアニスト、知らなかった(というか日本では無名「だった」)のですが、この映画をきっかけに、ドキュメンタリー番組が放送され、CDもリリースされて有名になりました。その彼の驚くべき体験が、むしろ淡々と描かれています。エイドリアン・ブロディ演じる主人公シュピルマン、箸より重いものは生まれてこの方持った事がないというタイプ、少し惚けたような飄々とした感じですが、その彼も否応なく戦争の波に飲まれていきます。ナチスの残虐行為、激しい戦闘シーンも、彼の目を通しているかのように敢えてロングショットで描かれているのが、不気味なまでのリアリティがあります。隠れ家を転々とする彼が、久しぶりにピアノと対面するシーン、非常にあっさり描かれていますがそれでも感動的です。実際に音を立てて演奏する事はできない。しかしその音楽は彼の中で確かに鳴り響いている。後半、ワルシャワ蜂起以降の描写は圧巻です。絶望的な逃避行。ついにドイツ将校に見つかってしまった時のシュピルマンの姿は、髪もヒゲもボサボサの、そりゃまあヒドイ状態(と本人もTV番組のインタビューで言ってましたが)。自分の職業をピアニスト「だった」(「です」を「だった」と言い直してましたね)と答えた彼に対し、ドイツ将校は、何か弾いてくれと言う。何年かぶりにピアノ演奏に取り掛かるシュピルマンのボロ姿、これも決して大袈裟には描かれていないのに、何と神々しく見えたことか! 戦火の中で右往左往するだけだった彼の中には、確かに「芸術」という不変の魂が息づいていた。そう、どんな状態に陥っても、人間の精神は不滅。その精神とは、ある人にとってそれは民族の精神でもあろう。シュピルマンにとってはそれはたまたま音楽、特にポーランド人の魂とも言えるショパンの音楽だったわけである。あのシーンはそういう不屈の魂を象徴したシーンと言えるでしょう。(ところで余談ですが、当代髄一のチェリスト、ミッシャ・マイスキーも、チェロを全く弾く事の出来ない不幸な収容所生活を経験した後、今や屈指のチェリストとして活躍している。演奏家にとっては、練習のみならず、体験もまた、音楽の糧となりうるのです。)9点(2004-01-11 01:38:09)(良:1票)

428.  地球が静止する日 なんでキャシーベイツやねんなんでキャシーベイツやねんと、そればかりが気になった映画でした。本作、ようするに、アレですね、“人類”ってのを“映画”に置き換えて、「今の映画界、金儲けばかりに走って、大衆に迎合したツマラン作品ばかりが作られておる。一度、ぶっ壊したほうがよろしい」ってな内容の映画ですね。だから、作品の方も、“イマドキのエンタメ作品”の体裁を借りつつも、実態はというと、「そういう我々の期待をぶっこわす作品」になってますね。細部を詰めることも放棄して、好きホーダイやってます(キアヌ・リーヴスは「マトリックス出演中」ってなノリで、のんびりやってるし)。変には違いない映画ですが、ぶっ飛び具合が楽しめなくもない作品ではないでしょうか。ところで、ゴールドベルク変奏曲を聞いて「美しい・・・」とかつぶやいて見せる宇宙人に告ぐ。一瞬だけ聴いて適当なこと言うな。黙って最後まで聴け。しかしここで「バッハ」ではなく、「さだまさし」とかが流れてたら、もしや人類は救われなかったのだろうか?[DVD(字幕)] 6点(2009-10-05 23:28:57)(笑:1票)

429.  アナコンダ2 《ネタバレ》 先日の金曜ロードショーでの放送で、それなりの高視聴率を上げてしまうのが不思議と言えば不思議だけど、どうもこのテの映画、関東地区より関西地区の方が視聴率が高いらしい、と言えば、何となく納得してしまう。理由は無いけど。で、この第2作目とやら。第1作と同様(とは言っても内容的には何ら関連性が無いが)、ヘビの扱いが非常に悪い。何かにつけ無視されがち。いやこの第2作ではそれなりにヘビとの戦いが内容のメインにはなっているけれど、登場人物たち、密林の中でいつ背後から襲われるか、などと心配している気配が無い。要するに、台本に「今はヘビが襲ってくるシーンではありません」と書いてあるかのごとく(そりゃ書いてるだろうが)、気を抜きまくって、ジャングルの不気味さみたいなものはさっぱり感じられない。実際、密林と呼ぶには妙に明るいし。と言う訳で、ヘビの扱いは悪いし、人間どももちゃんと演技をしない。しっかり活躍しているのはサルだけで、こちらは見事なカット繋ぎを見せたりする。演出側もサルにだけは敬意を払っているらしく、ここぞという場面では必ずサルの表情を挿入。いやホント、サルだけは素晴らしいです、ハイ。あとこの映画、ラストのヘビ退治の方法は、これはなかなか斬新じゃないでしょうか、土砂に埋めて退治するなんて。ヘビなんだからきっと、埋められても出てくるような気がするけど・・・。[地上波(吹替)] 6点(2011-11-16 22:20:51)(笑:1票)

430.  ピアノ・レッスン 《ネタバレ》 映画始まって早々、映像のひとつひとつが、入念に作り上げられ、まるで絵画のよう。う~む、このペースでこんな凝った映像が脈絡なく続いていったら、さすがに疲れるだろうな~、と映画のバランスに対する不安がチラとよぎったのですが・・・そんな心配は無用でした。冒頭からのハイテンションな「映像美」に対して、映画の進行とともに、ストーリーも映像も過激なものへ展開、ガンガンにテンションを高めていく! 例によって間男されるサム・ニール、妻の浮気相手がレッドフォードならおそらく大目に見るのだろうが(←『モンタナ~』)、さすがにハーヴェイ・カイテルではとても看過できない。そうだ、怒って当然、たまには怒れよ!・・・いやイカン、それはやりすぎだっての。というわけでですね、意外にも意外と盛り上がる映画でした(笑)。さて、タイトルはThe Pianoなんですけども、その割に肝心のピアノの存在感がイマイチ(例えば『殺意の夏』での自動ピアノの方が余程印象的だった気が)、むしろきっぱり割り切ったような下世話な邦題が、何となく懐かしいほろ苦さのようなものも感じさせ、なかなかナイスであります(褒めてる訳でも貶してる訳でもなく、だた意味も無く感心しているのです)。存在感の薄いまま、ついにピアノは海に落とされ、ええい、腹イセにホリー・ハンターまで道連れだ!と思いきや、難なく逃げられ、ひとり海底に沈むピアノ哀れ。ドロドロ恋愛ものとは確かに一線を画す映画ではありますが、もしピアノが映画の強固な求心力たり得ていれば、一線どころか二線も三線も画していたのではないでしょうか。救いはナイマンの音楽、これは印象的、というよりは、自分で弾いてみたくなるんだな。ピアノの心得などまるっきり無い私ですら、何とか弾いてみようと無駄な努力したもんね(当然無理だった)。ナイマンの音楽はやっぱり一般映画よりはグリーナウェイ作品に向いてそうな気もしますが、本作の音楽を元にしたピアノ協奏曲なんか実は結構好きだったりします(ああ、何となく恥ずかしい)。いや~。それにしても覗かれやすい家であることよ。7点(2004-04-24 00:30:45)(良:1票)

431.  クラス・オブ・1999 「ターミネーター」の後、映画に出てくるワルモノは妙に強く(なかなか死ななく)なりました。やり過ぎは逆に盛り下がるという一例ではないかと。まあテキトーに面白いので、いいんですけどね。しかし、マルコム・マクドウェル。仕事を選ばないのか、あるいは厳選してるのか?5点(2003-05-17 00:18:51)(笑:1票)

432.  ハクソー・リッジ 子どもの頃に兄弟ゲンカで危うく人を殺めそうになった、とか、動脈と静脈の区別すらつかないけれどたまたま止血がうまくいって人を救った、とか、そういうエピソードが後の展開への下地を作ってたりして、数々のエピソードが網の目のように伏線になってます。父親の存在なんかも、そうですね。 で、そういう伏線が織り込まれてはいるのですが・・・にもかかわらず、主人公の主張がいささか極端に過ぎるせいか、正直、これらのせっかくのエピソード群が、彼の言動にあまりうまく繋がっていないような気がします。この主人公像を描くには、もっと強い印象を残すエピソードが必要なのでは? とか思うのも途中まで。後半、これでもかと続く戦闘シーンと、負傷兵の救出を続ける彼の姿には圧倒されます。戦闘の描写にちゃんとストーリー性を持たせた丁寧な描写も、その強い印象に大きく貢献しています。もっとも、テンポが良すぎる部分もあって、やや要領が良すぎるのでは、と思えたりもするのですが、そこはそれ、あくまでヒーロー映画ということで。 彼はついに銃を手にするのか、それとも最後まで銃を拒否し突けるのか、というサスペンス。 それにしても日本兵のガタイが少々良すぎるのは、これは最後まで違和感を感じてしまったのですが・・・一種のサバイバル映画ですから、「敵は強そうでないといけない」ってことなんですかねえ。しょうがないんですかねえ。[DVD(字幕)] 7点(2019-10-07 21:16:51)(良:1票) 《改行有》

433.  イカリエ‐XB1 SFの「F」は、フィクションのFなのか、それともファンタジーのFなのか。しかしなるほど、科学で彩られた世界を突き詰めれば、機能美といったものをさらに飛び越えて、幻想味を帯びた不可思議の世界となっていく。それが「SF」というものの行き着く先なんでしようか。この作品も多分に幻想性を感じさせます。 電子音楽の使用だとか、ロボットの登場だとかは、先行作品として『禁断の惑星』を思い起こさせ、さらに本作からは『2001年宇宙の旅』への影響なども指摘されているのでしょうが、それよりもコレ、『エイリアン』への影響が大きそうな。 老朽化したノストロモの描写はさすが、『エイリアン』の独自性ですが、それでも宇宙船の中の光景に、本作の影響が見られそう(水のイメージまで!)。謎の宇宙船に遭遇し、内部に乗り込むとそこには死に絶えた遠い過去が封印されている。幸い、宇宙生物に襲われたりはしないものの、元の母船に戻ると早速、食事のシーンがあったりして。まるでコチラの作品の方が『エイリアン』をパクッたんじゃないかとすら思えてくる。んなアホな。 それにしてもこの作品、何に圧倒されるって、後半の孤独感というか寂寥感というか、異様な不安を感じさせられるんですよね。これは確かに、『2001年~』に通じるものかもしれないけれど、とにかく一体、この不安感はどこから来るものなのか。未来という「遠くの世界」に来てしまった不安であるのなら、まさにこれがSFの醍醐味、真骨頂と言えるのかも知れませぬ。 それにしても、フランス六人組のなかで、この時代まで名前を残すのがオネゲルだけだったとは(笑)。[インターネット(字幕)] 9点(2022-04-03 22:22:15)(良:1票) 《改行有》

434.  ルーキー イーストウッドが好き勝手やって楽しんだ作品、という感じがして、観てて愉快ですな。アクションも久しぶりにハメはずしまくってます。彼の気持ちを想像すれば、「カーキャリアから車をバラ撒いてみたいなあ」「クレーンで車を吊るしてみたいなあ」「昔、オレ様が退治した巨大タランチュラをみんなに見せてやりたいなあ」「ワイルドなオネーチャンに襲われてみたいなあ」「口から火を噴いてみたい・・・けど自分でやるのは怖いから誰かやってくんないかなあ」などなど。これらを実現するためなら、ストーリーに多少無理があったって気にしない、気にしない。犯人が単純に金目当てというのもわかりやすいし、チャーリー・シーンの暗い過去や父との葛藤もほとんど刺身のツマ程度の扱い。すべてにヒネリもなんにもなく、実にストレート。そのくせ、この犯人グループ、金だけ奪うことに専念すればいいものを、「ナゼか」チャーリー・シーンの家を襲ってみたりする、意味不明ぶり。おかげで(なのか?)チャーリー・シーンが囚われのイーストウッドを楽々発見しちゃうのはさすがにちょっとあきれたが、まあよしとしましょう。オモシロイんだから。そういや、この映画、やたら夜のシーンや、暗い室内のシーンが多い(明るいシーンはほとんど必要最低限度)。このあたりもおそらく、「そういう映像が撮りたかっただけ」という、稚気といえば稚気。しかし我々への贈り物といえば贈り物なわけで、これまたうれしくなっちゃう。ラストのオチも、実に使い古されたもの、こんなラストを今さら「敢えて」採用する確信犯ぶりに、ただただ、「・・・・シャレた事するぜ」と、うなってしまいました。歳とっても、やりたいことやりまくる、しかもそれが人をうならせるイーストウッド親爺。見習わないとなあ。ところで、「チャーリー・シーンみたいないい歳したやつが、なんで『ルーキー』やねん!!」と思いがちなのですが、観れば納得いきます。この映画のアクションはどうやら(ごく一部)『処刑ライダー』の影響を受けてる(らしい)ので、そこから自然にきまったキャスティングと見た。いかがでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-01-15 22:53:44)(良:1票)

435.  大怪獣ガメラ 先日行われた、亀田興毅選手の、ボクシング・タイトルマッチ。ボクシング(って言うより、格闘技全般)が好きな私としては、結構面白い試合だったと思うし、もともとこの業界に色々問題があることは感じていたし、ってなワケで、対戦前のマスコミのバカ騒ぎと、対戦後のマスコミのバカ騒ぎには、とてもじゃないが付き合いきれない。そんな中で、(私の目から見て)大変気の利いたコトをやってくれていた放送局が、KBS京都。亀田戦中継の裏番組として、あえて、この亀映画を放送するという快挙(しかし実際は、試合開始を21時頃まで引っ張るという暴挙のため、KBS京都で『大怪獣ガメラ』を最後まで観て、さらに中島貞夫さんの長い長い解説を最後まで聞いてなお、試合開始に間に合っちゃった、という顛末。渾身のギャグをかわされたKBS京都こそ、今回の最大の被害者かもしれない)。とまあ、それはともかく。ガメラ初登場の本作。ゴジラよりは10年以上遅れての登場ですが、いやこれがなかなかのもの、合成撮影によるガメラの巨大さのアピール、大規模なミニチュア撮影、これらが迫力をよく伝えております。が、その一方、大暴れする凶悪な大怪獣に対し、「仰向けにしちゃえば亀は自力で起き上がれないはず」、という超絶的にシンプルな作戦で立ち向かう、このワカリヤスサ。これがガメラシリーズの魅力ですかね(笑)。そして、何やら要領を得ないZ計画、従って釈然としない強引なラスト。確かにこれぞガメラ映画、かもしれない(笑笑笑)。ところで、この映画のセリフ中の“ガメラ”を、すべて“カメダ”に置き換えると、さらにわかりやすい、かもしれない(「カメダは本当はいいヤツなんだ!」「カメダは寂しがり屋だから、友達を捜してるんだ!」・・・・・・)。[地上波(邦画)] 7点(2006-08-09 22:15:11)(笑:1票)

436.  ネバダ・スミス 冒頭いきなり、3人組に両親を惨殺され、そこから主人公の、やたらと回りくどい復讐の旅が始まる。というオハナシ。 主人公はどうやらまだ若者らしいのだけど、それを、30代半ばのスティーブ・マックイーンが演じてます(設定の倍以上ですかね)。ははは・・・。 だもんで、最初のうちは、どういうイメージで捉えてよいのやら、見てて戸惑う部分もあるのですが、しかしやっぱりこのヒトの、一本気というか、どこか思いつめたような印象は、役柄に意外にマッチしています。 復讐の旅に出かけて早々、いきなり無関係の3人に襲い掛かってしまうという、先の思いやられる展開。そこから主人公は、さまざまな人とめぐり合って。 一人、また一人と、復讐を果たしていくのが、物語の節目になってはおりますが、あくまで、主人公の「出逢い」の方に主眼が置かれていて、彼と出会う人それぞれが、物語の中で印象を残します。仇との再会すら、印象的。 そして、敵と対峙し、放たれる銃声。その重さが、胸に残ります。[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-09-13 02:53:45)(良:1票) 《改行有》

437.  地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン 何と言っても中野昭慶氏のこれでもかという爆破シーンの数々。いや、これしか見所無いんですけど、ゴジラ映画低迷期をしっかり支えて、お釣りが来ます。 今回は3対2の変則タッグマッチ、片やギドラ&ガイガン(新人)&ゴジラタワー、これに対するは、アンギラスなんて殆ど戦力外なのでゴジラのローンバトル。危うしゴジラ。 もっとも、爆破につぐ爆破の演出の中、一番大変そうなのは、四つん這いで炎に一番さらされている、「アンギラスの中で演じてる人」ではありますが。 ガイガンの造形は、未来的宇宙的かつヒールを感じさせ、悪くないはず、なんですが、如何せん、ギドラがメインでその添え物的な扱いになってしまってます。まるで営業が新入社員を連れてお得意様に挨拶廻りしてるみたいな。 なにやら文明批判を匂わせるような匂わせないような中途半端な展開のまま、結局、怪獣界の「G」ことゴジラに闘いを挑んでいた宇宙人の正体も「G」だった、というオチ。 なぜか子供の頃、ゴジラ映画の中ではこの作品ばかりがやたらテレビ放送されてたなあ、という印象があり、よりによって・・・という気持ちが無かった、と言えばウソになるのですが、怪獣バトルとしてはそれなりに充実してたかな、と。 恐らくは相当に予算が限られている中で、ゴジラタワーの描写はセットとミニチュアを活用して、なかなかうまく描いてます。[インターネット(邦画)] 7点(2021-08-21 10:56:37)(良:1票) 《改行有》

438.  山の音 《ネタバレ》 台風による停電の夜。真っ暗になると何となく、口数が増えるものでして、バーサンもハイテンション、ペラペラ喋り続けまくり(こないだの夜はジイサンが本読んでる横でイビキかいて眠りこけてたのになあ)。しかし、そんな夜においてすら、息子夫婦の間に会話は無い・・・。夫・修一は外で浮気、妻・菊子は家で何やかんやと家事を押し付けられる毎日←押し付けられるっちゅうても、描き方は余り角が立たないよう、マイルドですが、やってることだけ見れば、殆どシンデレラ状態。姪にバカにされる菊子、夫の家族のためにひとり柿を剥き続ける菊子、なーんてシーンが、当たり前のように続く、この執拗さ。ジジイだけは味方、らしいんだけどイマイチ頼りない。エラソーなこと言ってる間があったらジジイも家事手伝えよ~と言いたくなるが、そこは時代背景ということで、ぐっとこらえましょう。さてそんな中、ジジイ(と我々)の知らぬ間に、何と菊子は、捨て身の「復讐」に出ていたのでありました・・・しかし(映画の中ではジジイ以外の人達はやたら単純で冷淡に描かれているので)、ダメージを受けたのはどうやら、菊子本人とジジイだけ、らしいというこの皮肉。曲がりなりにも穏やかに描かれてきたこの映画が、俄然苦味を帯びてくる。そんな中でのラストの公園のシーン、別に何かが解決したわけでもない、別離のシーンなのですが、何ともいえない透明感のある、不思議なサワヤカさのあるラストでありました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-09-20 23:51:54)(良:1票)

439.  影なき狙撃者 洗脳を受けた朝鮮戦争の元捕虜が、電話によって催眠状態となり殺人を実行するという、「テレフォン」の先駆けのような作品。先駆けてもうれしくないか。格闘シーンがヘンテコです。しかも突然、羽折り固め!あの蝶野正洋もこの映画を観て技を磨いたという(ウソ)。さすが、我らがフランケン師匠、やってくれます。8点(2003-05-24 01:54:52)(笑:1票)

440.  13日の金曜日PART7/新しい恐怖 このラストは、スバラシイ。実はなんだかイイ話だ。5点(2003-05-17 00:25:14)(笑:1票)


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