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プロフィール
コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

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601.  バルカン超特急(1938) 《ネタバレ》 おバカなやり取りあり、ミステリあり、マジックあり、恋あり、アクションあり、という実に贅沢な(個人的に)、いくらホメてもホメ足りない映画。前半のホテルでの、出来そこないの喜劇みたいなグダグダ~ッとした感じが、もータマリマセン、完全にツボ。邦題が『バルカン超特急』っつうんだから、どうせこの後舞台は列車に移るんだろうけど、もうこのまま列車なんかのらずにグダグダ続けてくれればいいのに、と思う。しかしそんなワガママは通用するはずもなく、グダグダな人たちを乗せて列車は発進。しかし当然ながら、ここがらがさらに面白い(それまで一体ワシャ何に喜んでいたのやら)。列車という密閉空間で、忽然と消失したフロイとい女性。主人公はフロイを探し求めるが、ナゼか他の乗客たちはフロイの存在自体を認めない。このあたりの謎の提出の仕方が、ミステリとして第一級のワクワク感。窓ガラスに現れる「フロイ」の文字にゾクゾク。しかも主人公が気付く直前のシーンで、ちゃんとこの文字を何気なく(本当に何気なく、気付かないように)我々に見せてくれるのが心憎い。ところで、この文字、もっと前のシーンでフロイ夫人自身が指で書いたものだけど(この伏線の張り方がグー!)、オヤオヤ、さっきのシーンとちょっと筆跡が違うんでないかい?と細かいツッコミも入れておこう。そして謎は突然、全貌を現し、ストーリーは一気にテンポアップ、後半の銃撃戦へ! またこの銃撃戦が、どうしてなかなか、いやワタシ、こういうの好きだなア。と言うわけで、大方予想通りのオチまで含めて、大満足のオモシロ映画でした(・・・個人的に)。[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-08-29 22:31:46)(良:1票)

602.  シンバッド七回目の航海 何と言ってもサイクロプスの造型が秀逸です。幾ら誉めても誉めたりない。あれは間違いなく生きてます。まさに特撮の醍醐味。しっかし、ハリーハウゼンって、入念に仕事してる一方で、必ず一部は手抜きのシーンがあるような気がするのですが、気のせいでしょうか。7点(2003-06-06 00:36:44)(良:1票)

603.  丑三つの村 いわゆる「津山三十人殺し」事件を犯人側から描いて、ちょっと青春ドラマ風に若者の鬱屈を描いたりもしてるのですが、だからといって主人公の追い詰められていく過程が説得力を持ってしっかり描かれている訳でもなく、主人公の異常性を描く訳でもなく(一部アヤシげな呟きをさせるとは言え、主人公は最後まで正気を保っている)、クライマックスの殺戮が、やや唐突に感じられます。 それに、同じく松竹映画である「八つ墓村」が、あのオドロオドロしさでもってこの殺戮を描いた後でもあり、比べてしまうと、どうもインパクトが弱くなっちゃう。 銃撃とともに血しぶき飛び散る描写などは、製作陣の意気込みを感じさせますが。 女優たちの濡れ場競演、ってのがもう一つの見所、ただしポルノ枠ではないことを意識したのか、男優がフンドシ穿いたまま、という不自然なものになってます。 それにしても池波志乃のハダカは、迫力満点ですな。もはやこれは、大艦巨砲主義とでもいいますか。そういう女性たちの、ムラの因習を伴ったような生命力に対し、古尾谷雅人の、線の細さ。石橋蓮司との小競り合いも、あまり迫力が無い。 もともと、勝てないのよね。[インターネット(邦画)] 6点(2021-07-03 11:13:19)(良:1票) 《改行有》

604.  パパはわるものチャンピオン 製作委員会に新日本プロレスと親会社のブシロードが名を連ねており、要するにこの企画、映画をダシにしてプロレスやりたいだけなんでしょ、とか思っちゃうのですが(実際、新日の選手が多数登場してプロレスを披露するのですが)、これが意外に、ドラマ部分がたっぷり盛り込まれていて。正直、もっとプロレスを観たかった、という気が。ははは・・・。 ドラマ部分が多いのはいいんですけれども、「わかりやすさ」重視のあまりに、いささか描写がクドい。これがちょいと残念。ちょいとゲンナリ。「ああ、さっきのエピソード、さっきのシーンが、ここに繋がるのね」ってのは、見てりゃ誰だってわかるのに、いちいち、わざわざ、それを回想シーンの挿入で「復習」してしまう。だんだん、もう回想なんかしないでくれ!っていう気持ちになってくるのですが、それでも容赦なく回想シーンが連発されて。 だから、そんな回想シーンを挿入してるヒマがあったら、もっとプロレスシーンを入れてくれ、と。 あ、この映画見てると、プロレスファンが周囲から鬱陶しがられる理由が、少しわかりました。私は一応、気をつけているつもりなんですけど(←どこが?)。 それはともかく、回想シーンを減らすなど、もうちょっと、省略の美学みたいなものがあってもいいと思います。例えば、棚橋が凶器のスプレー缶を落とすカットがあり、すると次には落とされたスプレー缶のカットが挿入される。いや、どうせ「落とされたスプレー缶」を見せるのなら、「スプレー缶を落とす場面」そのものを見せなくっても、例えば「落とす音」だけでもよかったのでは?とか。 しかしそれでも何でも、クライマックスの一戦は、ドラマと並行して試合自体もしっかり描き、これを新日看板レスラー同士が演じていることもあって、なかなか盛り上がります。もちろんホンモノのプロレスの試合ほどではありませんが、これ以上のものを見たけりゃ、実際の試合を見ろ、って話で。 リングを後にする棚橋は、持ち前の大きな背中で、我々に無言で語りかける。こういうのもまさに、本物のプロレスラーが演じてこそ、のシーンですね。 それにしても田口はどうしてこうも、映画の中でノビノビ、活き活きとしているのか。まさに水を得た魚のような。「パパはどうして最近、プロレスの試合では変なコトばかりしてるのに、映画ではこんなに演技が上手なの?」「それがパパの天職なのよ」。なんてね。 天職はいいけど、転職までしないように。 あと最後に、どうせ新日が製作に関わってるんなら、実際のプロレス会場でお客さんにエキストラになってもらって、プロレス会場の観客の「群衆シーン」を撮影できなかったもんですかねえ。客席の暗さを利用してエキストラ数をケチったかのような、熱気の乏しい会場の描写、何だか貧相で残念でした。[DVD(邦画)] 6点(2020-03-29 07:14:27)(良:1票) 《改行有》

605.  天気の子 公開開始時には何も言ってなかった小学生の息子が今頃になって「見たい」と言い出したので、一緒に見に行ったのですが(むしろ当初興味を示していた娘は欠席)、映画が始まってみると、劇中に、最近息子が興味津々のオカルト雑誌『ムー』が登場(ホント、血は争えませぬ・・・)。さてはコレが息子の目当てであったかと、映画が終わって彼を問い詰めると「いや、まさか『ムー』が出てくるなんて、知らんかってん」とのこと。それだけならまだしも、続けて彼が言うには「でも、『君の名は。』にもちょっとだけ『ムー』出てきたで」。ってオイオイ、オマエはいつからそんなムー的都市伝説を語るようになったんだ? ⇒でもこれは事実なんです、ハイ。『君の名は。』にも、床に伏せて置かれた『ムー』誌が、一瞬だけ登場します。息子曰く、「見てたらたまたま見つけた」とのこと。トホホ。 前置き長くなりましたスミマセン。それにしても、前作に続いてまた、心をチクチクと刺すような映画を作ってきますねえ。災害にあうことなく生き続ける者たちは、災害にあって死んいった人々に対し、何ができるのか、同情だけはしつつも結局は忘れ去って日常を送るだけじゃないのか、という問いを前作では突きつけられたように感じたのですが、本作ではさらにストレートに、我々の原罪を糾弾しているかのようです。「今の我々のぬるま湯のような生活は、不公平の上に成り立ってるんじゃないのか、誰かの犠牲の上になりたっているんじゃないのか、それをみんな分かっていながらノホホンと分かってないフリをしてるんじゃないか」という、痛烈な問い。突き刺さるなあ。 作品は例によってスピード感があり、これは、間を省略したような断片的なシーンを積み重ねる構成によるもので、「もうちょっと間をとってじっくり描くシーンも見たいなあ」と感じなくもないんですけどね。でも、このやや軽い語り口であっても、登場人物たちを印象的に描くことでちゃんと物語を盛り上げていくし、クライマックスの主人公が走るシーンへと繋がっていくのが、いいんですねえ。ここはあくまで、走り「続ける」。その姿の持つ魅力。 舞台となっているのが、雨が降り続く東京の街。異常気象ってのは、騒ぎすぎるのもどうかと思いつつもやはり、我々にとって昨今の大きな不安となっていることは事実。その中で、雨、水、といったものがアニメーションの中で巧みに取り入れられていて(「風」はあまり出てこない作品ですが)、印象に残ります。その雨の中のネオンサイン、あるいは雲が切れて太陽が顔を出す、光の描写もまた印象的。一方、日が差さない「暗さ」をアニメでどう描くか、ってのは、少し難しいところがありますねえ。[映画館(邦画)] 9点(2019-09-28 00:25:51)(良:1票) 《改行有》

606.  47RONIN 《ネタバレ》 いや、そんなに悪くないと思うんだけどなあ(なのにどうしてこうなっちゃったんだろう)、という作品。基本テイストはかつての香港製妖怪映画。忠臣蔵を下敷きにしつつもどんどんイマジネーションを膨らませ、「こんな忠臣蔵もありえたか」とうならせてくれればそれで良かったものを、ハチャメチャな割には妙に「これはあくまで忠臣蔵なんです」と念を押そうとする。それが余計。どう見ても架空の世界が舞台なのに、「忠臣蔵だから」という短絡的な理由だけで、わざわざ日本の俳優をかき集めるのは、労力のかけ方が間違ってるし(とは言えアメリカ映画に真田サンが出てると何となくうれしい私は、ミーハーなのだけど)、無理矢理「忠臣蔵」に話を戻そうとするラストの切腹は、蛇足としか言いようがない。忠臣蔵からせっかく飛び立ったオハナシを、どうしてこうも小さくまとめようとするんだろうか。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-07-31 22:34:15)(良:1票)

607.  バイオハザードIV アフターライフ スロー映像の中で飛び散るコンクリ片、飛跡を引き摺る弾丸、滴る水滴。って、せっかくみんなマトリックスのこと忘れかかってたのに、何で今更、思い起こさせるのか。それもよりによって、アンダーソン君が。という点は御愛嬌だとして、最初の方で色々と前置きみたいなシーンがありますが、主な物語は、無数のアンデッドたちに取り囲まれた建物に立てこもった人々の脱出劇です。立てこもりってのは、映画においてとても魅力的な題材(だと思っているので、私の中では、巨大生物の島とか巨大クモ軍団の襲撃とかいった困った作品も、名作に分類されている)。なので、本作でも、もうちょっと一生懸命に立てこもって欲しいのですが、そういう泥臭さは本シリーズには似合わなのかな、とも。襲ってくるアンデッド、普通の人間の姿のままでは面白くないと思ったのか、口から妙なモノをニョロニョロ出して、どうだ、コワイだろ、と。しっかし、その襲ってる描写たるや、基本的に不意打ちばかり。襲ってくるまでの過程をもっとしっかりと織り込めば、サスペンスが持続してもっとハラハラさせられるものを、不意打ちでは単発に終わってしまい、ハラハラ感が続かない。それって、もったいなくないですか?[地上波(吹替)] 5点(2014-04-05 17:05:46)(良:1票)

608.  阿羅漢 少林寺、少林寺2と並ぶ少林寺三部作、と言っていいのかどうか知りませんが、何せ出てくる面子が皆同じなので、きっとそう言っていいんでしょう。どれもこれも、話自体は単純で裏も深みもない、でもアクションを見ればとにかく満足しちゃう。で、本作、クライマックスのアクションシーンの凄まじさは、他を凌駕すると思っているのですが、どうでしょうか。正直、「また似たような映画だなあ」とやや食傷気味に感じてかけてたところに、このクライマックス、完全に度胆を抜かれました。まあ細かい事は気にせず、アクションを楽しむということで。8点(2004-02-07 01:50:05)(良:1票)

609.  13ゴースト(2001) 何となく描写に『TATARI』を思わせるものがあるので、同じ監督かと思ったら、違う人だった。もしかしてゼメキスとかシルバーがあれこれ口出ししてるんじゃないの?よくわからんが。最近ゲームの映画化ってのはたまにありますが、本作は映画の内容自体がゲーム化しちゃってます。あるいはお化け屋敷化か。家の中をウロウロ歩いてたら、あちこちに面白い顔のオバケがいるという、そんな映画。登場人物よりもオバケの方が充実してるため、ストーリーがあまり膨らみません。6点(2003-09-20 22:20:53)(良:1票)

610.  天使のはらわた 赤い教室 《ネタバレ》 過激な性描写があってこそ描きうる、切なさ、虚無感、そして人間の業に潜む狂気と恐怖。まさにポルノというジャンルの真骨頂。 物語を額面通りに受け取れば、「かつてレイプの現場をブルーフィルム(死語かな)に撮られ、自殺未遂を犯し、今また自分の前に現れた不器用ながらも誠実そうな男に裏切られ、自己破壊的な道を辿る薄倖の女性」。ってことになるのかもしれないけれど、この作品、印象としては、その枠に収まらない「何か」があります。 上述の物語の概要は、あくまで主人公・村木の視点によるものに過ぎない訳で。いや、彼の見ていないところで我々が目撃する彼女の姿からも、「そうかも知れない」と思わせるものがあるのだけど、それはあくまで「かも知れない」に過ぎない訳で。 結局、村木は、そして我々は、自分たちが勝手に描いた幻想に囚われ、苦しんでいるだけなのかも知れない。悲しい運命に絡め取られた女性、という幻影に囚われた、囚われざるを得ない、男の悲しき滑稽さ。残酷なまでの滑稽さ。 中盤の10分以上にわたって繰り広げられる、凄絶なまでの濡れ場シーン。ほとんどホラー、なんだけど見てて切なくもなってくる、人間の弱さ。ラスト、2人の姿を遠くから捉えたショットは、前半の公園のシーンの変奏でもあり、それだけに、もう元には戻れないという感覚が。そして女は、揺らめく水面の幻影の中に消えていく・・・。[インターネット(邦画)] 9点(2022-01-29 09:43:14)(良:1票) 《改行有》

611.  ワイルド・スピード/SKY MISSION カーチェイスをお腹いっぱい、本当にありがとう。と言いたいところなのですが(カーチェイス大好きなので本当にそう言いたいのですが)、うーん、ちょっと残念なところも。アゼルバイジャンの山中での断崖や斜面におけるアクション、お次はアブダビの高層ビルにおける、『ブラックライダー』的なアクション、さらにはアメリカに舞い戻っての、街ごと破壊する勢いのアクション。そのいずれもが、前作以上に、「カーチェイス=2次元の戦い」にとどまらない3次元的な動きを見せ、各セクションはそれぞれ間違いなく「スゴイ!」のですが―――セクションごとに物語が完全に分離してしまっていて、次第に否応なく高まる盛り上がりというようなものがあまり感じられません。凄まじいアクションを次から次に一通り見せてはもらったけれども、映画全体を貫く緊張感という意味では今一つ。さらに問題なのが、アクションの最中に、登場人物たちの間に、「指示」という形での解説調のセリフを交わさせること。確かにワカリヤスサには貢献するけれど、これも緊張感を削ぐ一因。ちょっと4作目『MAX』の停滞感を思い出したりもするので、今回、監督がジェームズ・ワンに交代したことが原因とは限らないとも思うのですが。まあいずれにしても、サービス精神に満ち溢れた、呆れるばかりのド迫力アクションであることは間違いない訳で、やっぱりその点に関しては、ありがとう、と言っておきましょう。ポール・ウォーカーの死後完成され公開された、いわゆる「遺作」という形になった作品で、最後は「ポールに捧ぐ」」というクレジットで締められるのですが、彼のために捧げられたラストシーンは、たとえそのために作品がいびつなものになろうとも、7作続いたシリーズの掉尾を飾るものとして、ふさわしいものとも言えましょう。ただ、まだシリーズを続けそうな含みがあるのがちょっと心配(笑)。ついでに一言、カート・ラッセルの役どころはよくわからん。ベルギービールのうまさもよくわからん。[映画館(吹替)] 6点(2015-05-03 08:24:41)(良:1票)

612.  キラー・シャーク/殺人鮫 <TVM> キラー・シャーク(邦題)だの、SharkMan(原題)だの、どうして正直に「私は半魚人です」と言えないんですかね、まったく。 サメ並みの知能と人間並みの脆弱な肉体を持つ、恐るべきモンスターが襲ってくる作品です。とりあえず。 冒頭の安っぽい襲撃シーンから、何となくフライングキラーあたりを連想して、そういやこの作品もサメ人間だ、ってんだから、水中でも地上でも襲ってくる恐るべき生物なんだろう、と期待するのだけど(ウソ。期待はしてません。何となくそう思っただけ)、これがよくわからない。そういうシステムなんだろうとは思うけれど、あまり地上では活躍してくれない。というより、サメ人間があまりちゃんと映らず、襲撃シーン自体が何だかよくわからん。 サメ人間に襲われるのは男女3人ずつのご一行様。約一名、少々鬱陶しいジジイがいる、という事はわかるけれど、基本的にキャラクターがちゃんと描き分けられている訳でもないので、正直、見ててもあまりこのご一行に関心が持てない。 いや、もっと問題なのは、その中の一人の男が一応はヒーロー役、らしいのだけど、これが中年太りの短足オヤジ、普通の映画なら真っ先にモンスターの餌食となって画面から消え去ってくれるであろう、雑魚キャラ感あふれる男。こんなヤツがマジメな顔で銃を乱射しているだけで、噴飯モノです。 一方、ヒロイン役みたいなのもいて、何でしょうね、美人かどうかはともかくとして、ノースリーブ姿で逞しい二の腕をこれでもかと見せつけ、何となくサマになってしまっているのが、これまたどうも。戦う相手がサメ人間だし。半魚人だし。 そんな彼らがやってきた無人島、そこではマッド・サイエンティストが(このヒトはそれなりに狂った感を出していて、真っ当です)息子をサメ人間に改造していて、コヤツが襲い掛かってくる。という、サバイバル。 水たまりみたいな沼にハマっただけで、危険だと騒ぐかと思いきや、海には平気で飛び込んだりして、見ている我々も何を恐れていいのやら、よくわからない。水中の危険度合いがよくわらかんぐらいだから、地上の危険度はもっとわからん。 マッド・サイエンティストが一番ヤバい奴だというのは、何となくわかるので、クライマックスでは、囚われのヒロイン危うし!となる訳ですが、このシーンですら、どうにも、おマヌケなんですよねえ。 と、なかなか楽しめる作品でありました。[CS・衛星(字幕)] 2点(2021-02-20 14:29:07)(笑:1票) 《改行有》

613.  ドーン・オブ・ザ・デッド 「何借りてきたの?」「えと、あの、ゾンビものを」「えっゾンビ。まだ卒業してなかったの?」とカミさんの非難を浴びてしまう。そりゃまあ、カミさんの前でロメロの『ゾンビ』を熱く絶賛したことはあるけれど、別にゾンビものに入れ込んでいる訳ではなく、何だか、入学もしていないのに卒業を迫られているような。「この7月、BS11さんが雷蔵の若親分シリーズを全作放送するねんで」「えっ雷蔵。まだ卒業してなかったの?」「・・・で、あの、8月はガメラを」「・・・」。肩身が狭い。それはともかく、ロメロの『ゾンビ』のリメイク作、という本作ですが。元映画における象徴性みたいなものが本作では希薄なのをもって、「『ゾンビ』を全く理解しとらん!表面的過ぎる!」と怒ってしまっては身もフタもなくて、こりゃ確信犯な訳でして。むしろ、元映画の表面、あくまで表面をなぞりつつ、中身はなるべく新鮮なものに置き換えていこうという、その意欲がスゴイ。これはこれで印象的なシーンが多く、なかなかの面白さ。ただ、いささか性急過ぎてその個々の印象を十分深めるところまで至らず、結果的には「何だか、とりあえず、盛りだくさんではあったぞ」というのが、一番強い印象。そもそも、『ゾンビ』における「人間そっくりだけど人間じゃないから楽しんで殺してよい」というアナーキーさから来る後ろめたさ、これを本作では、屋上からの射撃シーンにおいて、主人公に非難させてしまった、この点だけとっても、やっぱり『ゾンビ』って二度と生まれない傑作なんだろうなあ、このリメイク作じゃあ、とても太刀打ちできんよなあ、という感想を持っちゃう。・・・ところで映画の良し悪しには関係ないけど、早朝に起きだしてこの映画を観てて、妊婦が云々という展開に、少々ヤな気分になる。何しろ、カミさんも臨月で、先ほど、夜中に、「陣痛が来たかも」と騒いでたところだったのだから。って、そんな状況で、本作なんぞを観てる自分の方が明らかに悪いんだけどね。で、朝が来てカミさんは産院へ。昼には無事、息子が誕生したのでした。はっはっは。名前は、雷蔵にしようかな(ウソです)。ではまた、今から産院に面会に行ってきます、ハイ。[DVD(字幕)] 7点(2009-08-02 15:16:10)(良:1票)

614.  ピンク・パンサー2(1975) 世間的にはもしかしたら前2作(ピンクの豹、暗闇でドッキリ)の方が、マトモ、ということになっているのかも知れませんが、私は、この作品以降が断然好きです、まあ要するにクルーゾー警部が好きなだけなんですが。バカ指数がこのあたりから急上昇していきます。とは言え、まだここでは一応、怪盗ファントムが出てきたりしてカッタルイのですが(←??)、ピーター・セラーズの至高の芸が存分に堪能できますね。クルーゾー万歳。7点(2003-11-22 00:46:33)(良:1票)

615.  モンタナの風に抱かれて ムツゴロウさん火遊びの巻!ってな感じの内容ですが(何のこっちゃ)、あまりにも雄大な大自然は、感動するなんてレベルを超えて、思わず笑ってしまうほどすごい。空撮なんかも多用して、存分に堪能できます。ムツゴロウさん役の(だから違うっての)レッドフォードも、『ナチュラル』を思い出させるクサい役づくりで、大自然に負けないイイ味出してます。ちょいと切ないけど、心和む映画です。8点(2003-06-28 01:23:08)(笑:1票)

616.  大いなる勇者 レッドフォード演じる主人公、(歌詞を信じれば)「抱えてきた悲しみをすべて忘れるために」山へと入って行く。山でいきなり出会ったのは炭素冷凍されたハン・ソロ船長。違うっての。その後も次々に奇妙な人とめぐり合う彼。そして奇妙な共同生活。やがて山での生活は残酷な一面をのぞかせる・・・。厳しい自然の中に自由はあるのか。結局そこに待ち受けているのも、厳しい「運命」ではないのか。しかし男は運命と戦い続ける。その寂寥に閉ざされた姿はあまりにも孤独だ。しかし我々は、その姿に静かなる憧れを抱かずにはいられないのである。[CS・衛星(字幕)] 9点(2005-08-25 22:13:11)(笑:1票)

617.  ザ・ベイ チェサピーク湾に面した、とある小さな街で、奇妙な疫病が発生。それは寄生虫の仕業によるもので、人間の体内で急速に成長しては感染者を増やし、町は瞬く間に感染者だらけになっていく、という訳ですが……これ、フェイクドキュメンタリーの形式なんですね。取材カメラ、一般人の撮った動画、監視カメラなどを模した映像のコラージュになってます。それによってリアリティを出そうってことなんでしょうけど、正直「映像が下手くそだからリアルに見えるはず」ってなスタンスは基本的に関心できないし、取材カメラまでがこんなにヘタクソって、逆にあり得んでしょ、とも言いたくなるんですけれども。しかし本作、必ずしも「リアルに見せること」にのみ腐心してそこにとらわれ過ぎちゃうような作品という訳ではなく、たまたま撮られた映像の数々を誰かが編集したという体裁になっている上、BGMも挿入されていて、要するドラマが作りこまれた形になっています。だからそれなりに盛り上がる。ドラマったって、何がどうなってこうなりましたと時系列に整理して語るのではなく、それこそよくできたドキュメンタリー番組のように、時間や視点を行き来しながら事件の全貌を描き出していくことで、群像劇としての面白さを出すことに成功しています。町が平穏だったころに無邪気な表情で映像に映っていたあの人この人が、やがて迎える悲劇。こういうフェイクドキュメンタリーの形式をとる必要があったのか、という疑問が消えるには至らないとは言え、確かにある種の効果を上げてはいるかな、と。ただあと一点、「寄生虫」の造形として、ああいう「ムシでございます」と言わんばかりの形態を思いつくセンスというのはやっぱりよくわからん。線形動物とか扁形動物とかヒモ形動物みたいな形態こそが、不気味さの象徴だと思うんですけども。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2015-02-14 00:29:58)(良:1票) 《改行有》

618.  ワイルド・ギース 囚われの身となっているアフリカの要人の救出に向かう、傭兵部隊の活躍。まずは冒頭、無謀な計画が事務的に淡々と語られていく感じが、イイんですね。で、傭兵たちが集められるんだけど、これがまたイイ歳こいた冴えないオッサンの集まりで、精鋭と呼ぶには程遠い。オッサンたちの集団が、訓練受けてても、出撃しても、ホノボノしていて、なーんだかピクニックみたいなんですな。いよいよ開始された救出作戦の方もやたら順調に進み、これじゃ映画の尺がだいぶ余っちゃうね、と思いきや、後半、雇い主に裏切られた彼らの艱難辛苦が始まる。ここで、前半のホノボノムードの中で描かれた各キャラが生きてきます。冷静なリチャード・ハリスに、少しトボけたクールさのロジャー・ムーア。その他忘れ難きポンコツメンバーたちを、次々に危機が襲い、容赦なく命を奪っていく。全体的に、実際の傭兵がアドバイザーとして参加したとは思えないヘンテコな戦闘シーンが多いようにも思えますが(兵士が散開せず団子状に突撃してはバタバタ撃ち倒される、ってのはカメラアングルを優先した結果か。銃を持ってるのにナタを振りかざして襲ってくるのは、これはナゼ?)、それでも、無数に襲ってくる敵とオッサンたちとの戦いは大いに盛り上がり、いい味出しまくりの出色の戦争映画だと思います。[CS・衛星(字幕)] 9点(2015-03-01 09:45:35)(良:1票)

619.  ゾンビランド 《ネタバレ》 コメディタッチとは言え、『ショーン・オブ・ザ・デッド』みたいなヌルい作品とは違って、結構しっかりしたゾンビ映画。ただ、ゾンビに立ち向かう人間どもの方が、妙な人たちばかりなもんで、独特のオモシロさが生まれます。深刻ぶらないところがイイですね、そもそもゾンビ映画なんてものは、「ゾンビのいる日常」を描く映画なんですから(本作のラストも、そういう「日常」へと帰っていく)。時々カメラが引いて客観的になる瞬間の冷静さ、つい笑っちゃいます。しかし素朴に楽しんでいると裏をかかれる。主人公が姉妹と出会って早々、「妹がゾンビに噛まれたらしい」なーんてセリフが入ると、「つまんないな、こんな説明ゼリフ入れたら『姉の方は噛まれてないのでゾンビ化する心配なし』と保証するようなもの、サスペンス半減やんか」とつい思っちゃうところだけど、その直後、そんな感想を見透かすかのようにドンデン返しが待っている訳で。心憎い。で、クライマックスは遊園地を舞台にゾンビとの賑やかな死闘、こりゃもうお祭りですね。そういや昔(高校生の頃)、深夜放送で、遊園地でゾンビと戦う映画(多分イタリア映画)を観たけど、あれはなんていう作品だっけか。あれはヒドかった。でもあれもやっぱり楽しかった。[DVD(字幕)] 8点(2012-03-14 23:52:09)(良:1票)

620.  ゴーストバスターズ(1984) レンタル店に行くたびに子どもたちに「借りてやるから観ろ、アンタたちの好きな映画だ」と勧めてはイヤがられてたのですが、ちょうどBSで放送があったのを幸い、見せてやったらほらみろ、子供たち大喜び。しかし私自身も何度も観てきたようで、実は最近はとんと観る機会がなかったんだなーと思ったのは、今回初めて、ウィリアム・アザートンが出ていたことに気づいたのでした。で、アザートンつながり、という訳じゃないけれど、ビルの上での攻防戦、ビルの下で見上げる人々、なんか知らんが大爆発、ああ何だかダイ・ハードの先駆けみたいな作品だったんだなあ、と(という意味では、リチャード・エドランドつながり、というべきか)。 あと、これも久しぶりだからこそ気づいたことなのか、ああこんなに中身スカスカな映画だったのか、と。もっと早く気づけってか。すみません。 でも、スカスカだってやっぱり面白いんです。バカバカしいことを大真面目にやってるから。ゴーストバスターズたちが地面の下から這い上がり、ビルの上で敵と対峙する、その4人が並んだ姿。これほどまでにオマヌケでありながらカッコイイ姿、なかなか見られるもんじゃありません。 ・・・そうそう、ウチの子供たち喜んだのはいいけれど、「2も観たい」なんて言い出したら、どうやって止めようか。[CS・衛星(吹替)] 9点(2015-12-07 23:15:15)(良:1票) 《改行有》


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