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プロフィール
コメント数 270
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 歳をとるごとに趣味と呼べるものがだんだん少なくなり、今では多忙ななか映画を鑑賞することがひとときの楽しみとなっています。
無数の作品の中から良作を探し出すツールとして、本サイトのお世話になっています。

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評価順12345

61.  ポセイドン・アドベンチャー(1972) 《ネタバレ》 往年の名作を遅ればせながら初鑑賞。 近年のCG満載のディザスター・ムービーを見慣れた目で観ても、十分に見応えがあった。 序盤では主要人物のキャラクターをひととおり観客に紹介したところで、転覆事故が発生するタイミングは絶妙な流れで、 その後の脱出劇を含め、最後までダレ場が一切なく作品世界に引き込まれる。 この主要人物達のキャラクター造形や男女・年代構成もよく練られており、知らないうちに感情移入している自分に気づく。 カメラはひたすらこのグループを追い続けており、全体の状況がどうなっているかわからないまま、観客もこの脱出劇に嫌が応にも釘付けにされる仕組みは、後年の「CUBE」などにも引き継がれている手法だ。 なぜか女性がホットパンツや文字通りパンツ姿で、惜しげもなく脚線美をさらしながらの脱出劇というのも、後年のパニックムービーのスタンダードとして定着している。 天地が逆さまになっているセットや、水中の撮影、リアルな衣装の汚れ具合等も含め、撮影現場に注がれたエネルギーは近年の作品の比ではないことも容易に想像できる。 名優ジーン・ハックマン演じるスコット牧師の「神は人々を守らない」「神は自分自身の中にいる」との信条も新鮮であり、運命は自らが切り開くべき、との 主張を身で表したような勇気ある行動により、最後は観客自身も何ものかから解放されていくようなラストは映画史に残る名シーン。[CS・衛星(字幕)] 9点(2020-08-07 10:53:12)(良:1票) 《改行有》

62.  ベスト・キッド(2010) 《ネタバレ》 前作はよく覚えていないが、王道のつくりには違いない。転校生が悪ガキ(にしては強すぎだが)にいじめられるが、思いがけずカンフーの達人から手ほどきを受けることになり……と、この時点でラストまでの展開はもう決まっているわけだが、本リメイクはジャッキーが師匠であるところにワクワク感がある。雄大な中国を舞台に深遠なカンフーの精神が語られる一方、ジャッキー自身も悲しい過去を引きずる弱さをもっており、意外にも教えながら教えられる師弟関係が描かれる。主役のスミス君も異国に来て戸惑う現代アメリカ少年をよく演じており、相当鍛えたであろう肉体や身体能力もさすがである。悪ガキ一味やその師匠を徹底的に憎たらしく見せることで、ラストの爽快感を上昇させる手法はまさに王道であり、老若男女が安心して楽しめる映画である。[地上波(吹替)] 6点(2012-09-13 10:25:49)(良:1票)

63.  永遠の0 《ネタバレ》 原作は「命を惜しむ戦闘機乗り」というこれまでに描かれなかった異色のキャラクターを主軸に、現代ともリンクさせた家族愛や同志愛、さらにはミステリー要素も盛りまれ、その底流にゼロ戦や、太平洋戦争史といったミリタリー面からのアプローチを誠実に描いたところに秀逸さがある作品だが、本作はまずこうした原作に対する監督のリスペクトがしっかり感じられる作品とはなっている。特に歴史考証がしっかりなされた衣装やセット(戦後のバラック小屋などは地味だが手抜きをせずに作っている等)に加え、本作の面目躍如はリアルな空戦シーンなど、監督がこだわったであろうシーンもVFXの進化によって過去にないレベルで再現されている点だ。反面、現代パートは定点での取材シーンが中心のため、画面に動きをつけるのは難しかったと想像されるが、ベテラン俳優の演技力がしっかりそれをカバーしていたと思う。特に本作が遺作となった夏八木勲は味のあるいい演技を見せている。もし宮部久蔵なる人物が実在していて、その史実に基づいたフィクションとして製作され、エンドロールで実際の写真が映し出されたと想像すればおそらく嗚咽クラスの感動があったかもしれないが、作中でも語られていたように、戦争で死んだ人、生き残った人にも、それぞれのドラマがあったことを改めて想起させてくれる点で、この作品が平和な時代に生きる私たちに有益なメッセージを投げかけていることは間違いない。[映画館(邦画)] 8点(2013-12-28 20:46:44)(良:1票)

64.  男はつらいよ 寅次郎紅の花 《ネタバレ》 昨年から約1年かけて、この国民的映画シリーズ全作をコンプリートできたことにまず満足。 そして事実上の最終作となった本作は、周知のとおり渥美清が亡くなる前年に公開されたということもあり、寅さんの登場場面もめっきり少なく、セリフにも力なく、いつになく横になっているシーンが多かった。 文字通り最後の力を振り絞って「寅」を演じ切った、その俳優魂にまず敬意を表したい。 リリーが4回目の登場で花を添えたのも最終作に相応しい。 満男の煮え切らず情けない言動も本作でその頂点を迎えるが、リリーの後押しと、泉ちゃんの神対応のおかげでメデタシとなる展開もまた良し。 本作では、久々にとらや(くるまや)でマドンナを伴っての茶の間談議シーン(タコ社長とのからみ)が見られたのも嬉しかった。 いつものようにリリーと痴話喧嘩になり、リリーが1人で奄美まで帰ろうとした時、さくらの「お兄ちゃんと一緒になるのはリリーさんしかいないとずっと思っていた」との告白のおかげで(+サンペイの力走のおかげで)、リリーと一緒に帰ることができたシーンは、本シリーズにおける、さくらの寅さんに対するスタンスを如実に物語っていた名シーンだったと思う。 個人的に印象深かったのが、寅さんがコードレスホンの受話器でくるまやに電話するシーンで「あれ?コードはどこ?」と不思議がる場面。 昭和から平成に変わり、寅さんが親しんできたアナログな世界がもはや過去のものになりつつあったこの時代は、どこか寅さんも生きづらい時代に入っていたのかも知れない。 全作を観終わって思うのは、あの無責任で無鉄砲な渡世人「車寅次郎」が、困ったことが起きた時「寅さんなら何て言ってくれるかな…」と人々から頼られるキャラクタ-として親しまれた奇跡に感動を禁じ得ないことだ。 そして、今も日本のどこかで、あの名調子で啖呵売をしながら、悲喜こもごものドラマを巻き起こしていて欲しいと願わずにはいられない。[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-03-15 14:35:30)(良:1票) 《改行有》

65.  血と骨 最初にインパクトのある題名に注目した。同名の原作は未読だが、朝鮮には古くから“血は母より、骨は父より受け継ぐ”との考え方があるらしい。また原作には「おまえはわしの骨(クワン)だ」という場面があるそうだが、記憶違いでなければ本作の中には出てこなかった。娘の花子に対する「わしはいったいおまえの何や」との言葉とならんで本作のテーマに関する場面だけに、理解に苦しむ。とにかく最初から最後まで金俊平の傍若無人な行動がこれでもかと展開されるが、一貫して子供(特に息子)を欲し、異常なまでに金に執着する俊平にとって、子供と金こそが自らの化身だったのではないか。家族のためには一切金を使わない俊平だが、だからといって自らの遊興に浪費するわけでもない。ひらすら本能のままに金と暴力とセックスで自分自身を拡張するがごとき、究極のわがままな生き方にはとうてい共感できるものではないが、当時異国の地で自己実現をしていくのは、奇麗事ではすまないことはわかる気がする。しかしそういったことよりむしろ本作は、俊平という一人の「化け物」を通して、昭和の庶民のリアルな営みを切り取った作品として評価したい。時代と共に移り変わる街の風景は見事なまでに当時の空気を再現することに成功しているからだ。[DVD(字幕)] 5点(2005-05-05 11:04:20)(良:1票)

66.  ラブ・アクチュアリー 《ネタバレ》 かなり以前にDVDで鑑賞したが、英国首相のエピソード以外はほとんど記憶に残っていなかったということもあり、新鮮な気持ちで2度目の鑑賞。豪華キャストによる群像劇として知られるこの作品、クリスマスの5週間前を起点にざっと9組ぐらいの様々な愛のストーリーを同時進行で見せていく構成は今見ても斬新だ。絵コンテやシナリオなどは難しい作業だったと想像するが、ラストに向けてこれらのエピソードが集束していく流れは、音楽の効果も相まってドラマチックだった。ほとんどのエピソードに共通しているのは「気持ちを伝える勇気」があれば誰でも予想していなかったドラマが起こりえるというメッセージだ。クリスマスシーズンにオススメなとってもハートウォーミングな作品。[DVD(字幕)] 7点(2013-12-26 12:20:35)(良:1票)

67.  ハート・ロッカー 《ネタバレ》 アカデミー賞を前提に観ると、皆さんどうしてもハードルが上がりますね。個人的にはイラク戦争ものとしては初めてだったので、あそこで実際どんな光景が繰り広げられていたのか、テレビでも流さない実態を知るには、こういう映画を見るしかない訳で、そういう意味では新鮮でもあり、イマジネーションをかき立てるには十分なリアリティーを持った作品だった。爆弾処理班という題材性も秀逸。言葉が通じない、何を考えているのかわからない市民の中で、市民と見分けのつかないテロリスト達と戦う恐怖はあのベトナム戦争を彷彿とさせたし、特にスナイパーとの銃撃戦では、弾倉の銃弾にこびりついた血を洗う場面や戦闘に集中するあまり唇が乾いているところなど、およそ実戦に参加しなければわからないシチュエーションをよく撮っている。作品の深い精神性はよく理解できなかったが、最後のスーパーマーケットでのシリアルのカットは、いつまでも胸に残るインパクトがあった。究極の地獄と究極の平穏との対比を象徴する印象的なカットだと受け止めた。[DVD(字幕)] 7点(2010-10-12 12:26:39)(良:1票)

68.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 原題の「Non・Stop」の方がしっくりくる内容。結局犯人はリーアム演じる連邦航空保安官とゲームをしていた訳ではないと思うので…。まさにノンストップのサスペンスアクションとして楽しめた。主人公ビルの人物説明に無駄に尺を使うことなく、何らかの問題を抱えた人物であることを端的に表現しているプロローグは秀逸。しかし、まもなく観客はこの主人公が危機管理能力を備えた優秀な航空保安官であることを知ることになる。気になる人物が複数登場するなかで終盤までまったく犯人が読めない展開は、コアな映画ファンをも唸らせるレベル。正確には犯人を読む猶予を観客に与えず、次々に状況を展開させている訳だが、これは犯人が20分毎に時間を区切って要求を繰り返すプロットの妙でもある。メールのやりとりをカットを変えずに画面に表示する手法も、間を壊さず緊迫感をキープするのに役立っている。終始苦虫を噛んだような表情のリーアムがラストで初めて見せる笑顔が印象に残る。良作。[DVD(字幕)] 8点(2015-01-11 21:47:47)(良:1票)

69.  崖っぷちの男 《ネタバレ》 「フォーン・ブース」等に見られるワンシチュエーション・サスペンスの一種であるが、なかなかどうして良く錬られたプロットで、最後まで目が離せない佳作に仕上がっている。「なぜこの男はホテル高層部の縁に立っているのか?」観客はビルを見上げる野次馬同様、終始この疑問から離れることができない。その答えは物語中盤でだいたい分かってしまうのだが、その後もパワーダウンすることなく最後まで見せきる展開は秀逸。鍵をにぎる女性刑事はブロンド美人で青い瞳が印象的。別作戦を展開する弟と彼女は、コミックパートとセクシーパートをそれぞれきちんと受け持ち、単調な画になりがちな作品を彩っている。敵役のエド・ハリスも渋くハマっており、キャスティングも秀逸と思う。1年間用意周到に準備した作戦とはいえ、さすがに首尾よくいき過ぎの感は否めないものの、エンディングでは全ての伏線が回収され、気持ちよく見終わることができた。良作といえる。[DVD(字幕)] 7点(2013-08-12 13:47:46)(良:1票)

70.  パッセンジャー(2016) 《ネタバレ》 原作がない映画としては、ひとえにプロットの妙が冴える作品。 地球からスペースコロニーへの移住を目指す宇宙船。クルーも乗客(パッセンジャー)も人工冬眠状態で、船はフルオートマチック航行で目的地をめざす。到着までは120年だが、30年経ったところで、アクシデントが発生し、一人の男が目覚めてしまう。 船に再度冬眠する設備は搭載されていないなか、1年以上の孤独な生活を経た男が、ある時冬眠ポットで眠っている、とある女性に恋心を抱いてしまう…… 大方のストーリーは事前に知っていたし、ある程度予想できるストーリーでありつつも、丁度いいところで丁度いい出来事がほどよく発生する展開に(ローレンス・フィッシュバーン演じるクルーの出現や重大アクシデントの発生など)、最後まで飽きることなく楽しめた。 様々な伏線もうまく配置され、きちんと回収されている(IDリストバンドや船外活動スーツなど) 特に、宇宙船のデザインや内部の設定、ギミックについては近未来感を上手に演出できていたし(バーテンダーロボやダンスゲーム、ミールサーバー、医療ポッドなどなど)それらを見るだけでも結構楽しめる。(「エリジウム」や「オブリビオン」などが好きな人にはおすすめできる) 誰も経験したことのない主人公ジムの心情をクリス・プラットはほぼ表現することができていたと思うし、ジェニファー・ローレンスも同じく大きな感情の振れ幅を大変魅力的な演技で見せており、こんな女性ならジムの行動に同情できなくもない、と男性諸氏なら思ってしまうかもしれない。いずれにしても、男性の立場、女性の立場で「自分ならどうするだろう」と、それぞれの価値観に訴えかけるストーリーに乗っかってしまうのが本作を楽しむ作法のように思える。 そして最後どういう形で終わるのかも興味深かったが、大半が納得するような上手い終わらせ方だったのも良かった。 もう一つの作法として、本作のような作品はあくまでSF(サイエンス・フィクション)であり、特に「フィクション」であることを前提に観ることで、細かい設定を気にせずに楽しめるはずだ。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2017-08-25 11:51:11)(良:1票) 《改行有》

71.  アイランド(2005) マイケル・ベイ自身が言っているとおり、この映画は純然たる「ポップコーン・ムービー」であり、その意味では楽しめる作品だ。ストーリー設定として「クローン人間」が取り上げられているところが現代的であるが、本質的にはアクション映画であるため、このテーマに対する深い掘り下げは当然ないし、なくてよいと思う。ただこの作品の秀逸なところは、この設定がいかにも近未来にありそうなリアルさをもっており、観客を作品世界にひきつけることに成功していることだ。マイケル・ベイお約束のアクションシーンは今回もド迫力であり、期待を裏切らない。デート等で観て、「面白かったよね~」とか、「自分のクローンが訪ねてきたらどーする?」なんて会話をするのにはもってこいの作品である。[映画館(字幕)] 7点(2005-08-01 00:32:00)(良:1票)

72.  アメリカン・スナイパー 実在した人物をモデルにしているわけだが、一にも二にもブラッドリー・クーパーの役作りが光る作品。ラストに実物の写真が出てくるが、劇中のクリスと違和感がほとんど感じられなかったくらいだ。内容はイラク戦争を舞台に「戦争がいかに生身の人間を壊していくか」という古くて新しいテーマに沿って描かれており、その点は「フルメタルジャケット」にも描かれているし、近くは「ハート・ロッカー」にも似ている。敵地で包囲される近代戦の恐怖としては「ブラックホーク・ダウン」にも既視感がある。その意味でとりわけ新しいメッセージは感じられなかったわけだが、最後まで緊迫感を失うことなく物語を展開させ、意外な結末で終わりを迎える構成にはそれなりの見応えがあった。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-07-13 16:17:42)(良:1票)

73.  インビクタス/負けざる者たち 《ネタバレ》 まずは、ネルソン・マンデラという誰もが知っている実在の人物を見事に演じきったモーガン・フリーマンの演技を評価したい。南アでのアパルトヘイトは教科書で誰でも学んだ歴史だが、制度自体が廃止されても、人々の心は簡単に変えられるものではない。でも、誰もが予想しなかった、白人社会を象徴するナショナルチームをあえて残すという選択。それだけでなく応援する。そして勝つことで国民の心が一つになりうる。そのことを誰よりも冷静に知っていたのがマンデラだったのだろう。ここにこの偉人の非凡さがある。自らを27年間も牢獄に入れた相手(白人)を赦すなんていうことは、己の感情を超越しないとできないことだ。まさにインビクタス「負けざる魂」を持った者のみが、運命の悲哀を乗り越え、人々を結びつけることができるということを描いた作品である。マット・デイモン演じるチームのキャプテンが、マンデラと1回会っただけで、変わり始める。その一人の変化がやがて全体チームに、最後には全国民に波及していく。それを最初から頭に描いていたマンデラはやはり非凡としかいいようがない。マットも見事にラガーマンの体づくりを見せている。さらに本作の面目躍如はラグビーシーンのリアリティーさにもある。満員のスタジアムをCGではなく、膨大な人数のエキストラで再現している。これは本当にすごいことだ。観た後で、イーストウッド監督作品と知って驚いた。題材性も含め本当に素晴らしい監督だと改めて認識した。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2011-12-15 13:26:10)(良:1票)

74.  スーパーマン リターンズ 《ネタバレ》 あのジョン・ウィリアムズの有名なメインタイトルに、奥から手前に流れるオープニング・タイトル。あれだけで「あ~彼が帰ってきた!!」と背筋がゾクゾクする。あのリチャード・ドナーの第1作目からもう30年近い年月が経ったなんて・・・。本作はその前シリーズ(ⅠとⅡ)へのリスペクトから製作されており、前作のファンにも安心して観ていられる内容となっている上、CG全盛の現在らしく、特殊効果は数段磨きがかかっている。ガトリング・ガンをも跳ね返し、時には音もなく優雅に、時には文字通り“弾よりも速く”飛行する、その上誰よりも善良な「彼」は我ら凡人にとって夢のヒーローだ。不謹慎の誹りを恐れずに言えば、序盤の旅客機救出のシーンを観ながら、もし現実に彼がいたら「9.11」の悲劇は回避できたのに・・そんな夢をみている自分がいた。あえて苦言を呈せばレックス・ルーサーの悪だくみが現実離れしすぎているのが気になる、もっと現実的な知恵と心理戦でスーパーマンを悩ませる方が対比的で見応えがあると思うのだが。[映画館(字幕)] 7点(2006-08-27 11:02:02)(良:1票)

75.  ホワイトハウス・ダウン 《ネタバレ》 さすがエメリッヒ監督。十八番のディザスターものではないが、アクション映画の王道をいく安定感のある作り。主人公が偶然閉鎖的空間でのテロに出くわす事。家族が人質にとられる事。敵の目的が終盤まではっきりわからない事など、プロットはもろに「ダイハード」なのだが、なかなかどうしていい勝負をしている。またどうしても「エンド・オブ~」とも比較してしまうが、こちらの方が数段面白い。こうした作品では敵にも大義があった方がリアリティがあって良いが、中東和平を嫌う軍需産業という使い古された構図とはいえ、こちらの方が一定の説得力をもっている。またあちらは大統領が早々と拘束されてしまうが、こちらは主人公と共に動く分、活躍の場が増している。特に本作は大統領警護官志望の主人公と、「我が家」を知悉している「大統領」がバディになるところに独特の面白さが生まれている。シナリオもしっかりしているし、ウィットが効いていてところどころ笑える。大統領がハウス内を駆け巡る際、革靴では大変だなーと思っていていたら、ちゃんとエアジョーダンに履き替える場面があったり‥。ただ一点、娘の最後の「旗振り」はちょっとあざとかったかな(実際のパイロットは独断で任務を中止したりはしない)。あそこは普通に核ミサイルが発射されなかったことを確認できて「任務中止命令」で良かったと思うが‥。それにしても娘が犯人の動画をネットにアップロードするところとか、結構今という時代性も取り入れられており、ホワイトハウス内の細かいガジェットも手抜きがみられず、久しぶりに見終わって満足できるアクション映画だった。 [DVD(字幕)] 8点(2014-02-10 11:34:09)(良:1票) 《改行有》

76.  ラッシュ/プライドと友情 《ネタバレ》 ニキ・ラウダの名前くらいは知っている程度の前知識で鑑賞したが、レースそのものよりも二人の天才ドライバーの生き様に焦点を当てられている。実話をもとにしていることもあり、F1という世界を知るきっかけとしても適した作品になっている。1回のレースで25人の出走者のうち、2人平均で命を落とすといわれる当時のF1。その一種異常な世界でトップを目指す人間の葛藤が二人のライバル関係を軸に描かれる。破天荒で自己の楽しみを追い求めるハントと、クールに割り切るラウダ。作品ではラウダが語り部であり、自身の大事故が大きなイベントとして描かれるものの、ラウダが主役というわけでもなく、全体を通して2人に同程度のスポットを当てられており、対照的な二人の生き方への共感度を観るものの感性に委ねている点がよかった。それにしても70年代のF1レースを再現することは容易ではなかったと思われるが、音響面や細かいガジェットまでしっかり作りこまれているのは好感をもてた。その意味で映画館で見た方がより楽しめただろう。[DVD(字幕)] 7点(2014-11-01 13:52:02)(良:1票)

77.  サラリーマンNEO 劇場版(笑) 同番組はお堅いNHKが殻を破ってサラリーマンの悲喜こもごもをアダルトコントとして世に送り出したことにインパクトがあったが、それをよく映画化したものだと感心しながら鑑賞した。昨年のレギュラーシーズン中にテレビ版と映画版を同時進行で撮影したようだが、こうしたNHKのチャレンジ精神は評価したい。コント番組を元にした割には、映画としての設定やストーリーも良く練られており、支離滅裂な展開の中にも、サラリーマン頑張れ!との変わらぬメッセージが光っている。番組のキャラや小ネタも次々に繰り出され、番組を観たことがある人ならニヤリとするシーンが盛りだくさんで間違いなく楽しめる。反面、番組を観たことがない人には残念ながら面白さは半減するだろう。同番組はお笑い芸人ではなく実力派の役者が体当たりでコントをしているところに独自の面白さがある。今回は映画化ということでさすがに主役にはゲスト俳優を起用しているが、脇を固めるレギュラー陣の演技は相変わらずレベルが高く、安心して観ていられた。が、さすがに劇場で鑑賞するような映画にはならなかったかな(笑)[DVD(邦画)] 7点(2012-05-15 10:46:23)(良:1票)

78.  イエスタデイ(2019) 《ネタバレ》 ある日この世界が「ビートルズが存在しない世界」になっていたら… 大のビートルズファンで、ギター片手に少しくらいの曲なら弾き語りもできる自分としては、この上なく興味深い妄想だ。 それが実際に映画になるんだから、やっぱりビートルズってすごい存在なんだよね。 作品としては、イギリス風のコミカルなタッチで、主人公ジャックの挫折と成長、そしてエリーとの恋を描く王道ラブストーリー。 欲深な人はいるものの、いわゆる悪人は登場しないハートフルな物語である。 たびたび出てくる「ネット検索」シーンが現代風なポイントとしても効果的に使われている。 でも冷静に考えたら、ビートルズの楽曲がいかに素晴らしくても、ジャックが真似たくらいでここまでの大騒ぎになるかな…とも思ってしまう。 「あの時代」に「彼ら」が歌ったから、その後もずっと残る価値をもっているわけで… 最後に登場するあの方も「声」が全然違うので、少し拍子抜け。 とはいえ、そうした冷静な評価は抜きに、純粋にビートルズの名曲とそれに(いい意味で)振り回される人間模様を、主人公と一緒に経験するのが本作の楽しみ方なのだろう。 後半に登場する二人のビートルズファンが「彼らの名曲をこの世界に残してくれてありがとう」というセリフ、この言葉を入れたいがために作ったのではないかと思えるほど、ビートルズの素晴らしさを再確認できる作品。[インターネット(字幕)] 7点(2020-05-04 14:20:21)(良:1票) 《改行有》

79.  あゝひめゆりの塔 《ネタバレ》 現在から見れば、演出や特殊効果、セット、音楽など全てにわたって時代的な拙さが目につき、映画としての完成度は決して高くないものの、あの沖縄戦の悲劇の象徴である「ひめゆり部隊」が辿った運命を多くの人に知らしめるという点では、当時の青春スターである吉永小百合が主役という意味は決して少なくないものがあっただろう。 平和下であれば、現在の若者と変わらず青春を謳歌したであろう女学生たちが、戦争という個人では如何ともし難い状況下で、次々に犠牲になっていった歴史は何度見ても心が痛む。 冒頭の現代のダンスホールのシーンや、沖縄戦を前にした運動会での普通の青春映画のようなシーンなどは、その意味でも効果的に配されている。 やがて戦雲が立ち込め、従軍看護助手として一転過酷な任務に従事しゆく中でも、若い女性が集まれば異性の話で心をときめかせることもあったであろうし、水浴びのシーンが象徴するような友達との無邪気で楽しい時間もあっただろう。 しかし、最後はその学友たちとも離ればなれになり、本島南部のガマで大半が悲劇の最期を遂げるという救いのないラストが意味する事も大きい。 ラストにテロップで流されたとおり、未来ある学徒まで戦場に駆り出し、最期は自決に追い込んだという、人類史上稀にみる愚行がわが国で行われたという事実を忘れてはならないと思わせる作品だった。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-08-20 11:37:38)(良:1票) 《改行有》

80.  スター・ウォーズ <変更>私の人生に大きな影響を及ぼした作品であり、客観評価不能。当時の映画界を考えるとあまりにも独創的なキャラクター設定およびその世界観がすばらしく秀逸なため、映画という表現形態にとどまらず、カルチャー現象にまで広がった特異なエネルギーをもつ作品だと断言できる。大猿(チューバッカ)が宇宙船のパイロットだなんて、当時日本の誰も考えつかなかっただろう。ミレニアムファルコン号の非シンメトリックな造形やあのスクラップ感、そしてあのライトセーバー等々当時はとてつもないインパクトがあったのだ。だからこそ断言できるが、今やエンターテイメント映画では「スターウォーズ以前」か「以後」かで大きな線引きができるほどの歴史的意義のある作品である。ジョン・ウイリアムズのスコアも欠かすことはできない。とにかく、あれだけの才能とアイディアと創造のエネルギーが集結し、この作品が生まれたことは、奇跡であるに違いない。その証拠は新三部作を見るとよくわかる。 もう字幕など必要ないほど何十回も観た今では当時の新鮮な感動が味わえないことが残念だ。CG全盛の今、初見で観る人は同じ感動は味わえないだろう。それは仕方ないことだ。EP3の公開も終わり、新シリーズを期待しながら待つことができない寂しさもある。しかし私の人生でこの作品に出会えて本当に良かったと思う。 [映画館(字幕)] 10点(2004-06-08 17:27:40)(良:1票) 《改行有》


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