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プロフィール
コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

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821.  地獄の殺人救急車/狙われた金髪の美女 B級映画界のカリスマ、ラリー・コーエンが贈る、見所満載のサスペンス。邦題がヒドいせいで、周りに勧めても全然相手にしてもらえないんだけど、中身は、コレ、かなりの拾いものですよ。この映画にこんな邦題つけるんだったら、『フォーン・ブース』も『地獄の電話ボックス』にしろ!(とか言いつつ結構気に入ってマス)。さて本作、かつてのオスカー候補の面影は今何処のエリック・ロバーツが主人公。彼が街で知合ったオネーチャン、いきなりぶっ倒れて救急車で病院へ。しかーし実はそのオネーちゃんはどこの病院にも搬送されていなかったことが後に発覚。彼はオネーチャンの行方を求めて捜索を開始。こんなテキトーな人探しで見つかる訳ないんですが、そこはさすがコーエン(兄弟じゃないぞ。ロブでも無いぞ)、都合よくサクサクと話は進み・・・そこにからんでくるお巡りさんがジェームズ・アール・ジョーンズ。快演というか怪演というか、もうあまりに素晴らしいので彼のためにも一度観てやってくれよな。そして手に汗握るクライマックス!『マニアック・コップ』に匹敵しますよこれは。というわけで、一言で言うと、とても面白い映画です。はい。8点(2003-11-21 22:31:45)(笑:1票)

822.  カサンドラ・クロス これは「タワーリング・インフェルノ」と並ぶ私の昔からのフェイバリット。子供の頃の私に映画の面白さを叩き込んでくれた作品です。救急車のサイレンから始まるアッと驚く冒頭、先の読めない意外な展開、そしてクライマックスへ怒涛の一点収束!あー書いてるだけで興奮してきたぞ。後のコスマトス作品を全く感じさせないこの演出のすごさ。ここぞというシーンで目のドアップのカットが入るのがとてつもない効果。恐い!あと、音楽も最高。後にゴールドスミス御大の名を知るようになってから、「あのカサンドラ・クロスのスコアが書けるのは御大以外にあり得ん!」と思って調べたら、案の定そうだった、というのもちょっとうれしかった思い出。10点(2003-05-25 00:42:48)(良:1票)

823.  オー・ブラザー! のどかな映画のようですが、何となくアナーキーな毒が見隠れしてます。某秘密結社の描写にしてもそうだし、大体、牛を撃ったり車でハネるシーンなんて普通は撮らんわな。中途半端なデタラメさが、かえって妙に可笑しい、変な映画。8点(2003-07-27 00:35:34)(良:1票)

824.  サムライ(1967) いや~久しぶりに観たぜ。この映画ではアラン・ドロンは一言もセリフがなかったように記憶していたが(ウソつけ)、実は結構しゃべっていた(当たり前だ)。映像が冷たいというか、水彩画のようですね(日本の古いアニメはこんな感じだ)。それが見どころといえば見どころ、しかしさすがにストイックすぎる気もしないではなく。なお、私にとってのサムライはもちろん、越中詩郎です(←全然関係ない)。7点(2004-05-15 00:10:33)(笑:1票)

825.  パプリカ(2006) ドラマが次の物語を引き起こすのではなく、ひたすらシーンが次のシーンを呼び、あるいは発散し、あるいは循環する。アニメに不可能なし、とばかり、悪乗りの極致、エネルギーの奔流にただただ圧倒される、のだけど・・・あまりに濃過ぎて、少々胸焼けが。[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-12-28 23:06:53)(良:1票)

826.  ライフ・オブ・デビッド・ゲイル 《ネタバレ》 (←ネタバレ無しのつもりですが、未見の方には何がヒントになるかわからないので、一応。) 社会派サスペンスと思わせて実は、いわゆる「新本格派」風ミステリの要素が濃い作品。そもそも、「監督=アラン・パーカー」ってのがすでにミスディレクションになってますね、ますますこりゃ社会派映画だろう、と思って観ちゃいますから。冤罪を訴える元大学教授の死刑囚と、真相を追い求めるレポーター、残された日数はあと4日。まあ確かにこの設定自体、現実社会では考えにくいけど、映画の題材としては、結構盛り上がる。一日一日が刻まれていくこの映画の構成、うむ、こりゃまるで『インデペンデンス・デイ』のように実に安っぽい、じゃなかった、実に盛り上がるぜ~。正直、最後の最後のオチは、すでにその前のシーンでほぼ示唆されているので、余分な説明かとも思いましたが、これも最近のミステリのお約束、しっかり納得して見終わってスッキリいたしましょう・・・。で、結局、この映画はどういう映画かと言うと、「社会問題を土台にしつつ、また人生の悲哀なども絡めつつ、謎解きの魅力と驚きに満ちたミステリ映画です。死刑問題への賛成・反対の立場を声高に主張したイデオロギー映画ではなく、あくまで娯楽性を貫いていますが、その中において、死刑問題の実態の一端を垣間見せてくれる映画でもあり、観終わった後で、これをきっかけに一度、死刑というこの難しい問題について、話し合ってみるのもよいのではないでしょうか」 ←うひょ~ 血迷ったか、>ワタシ[DVD(字幕)] 8点(2006-05-14 23:02:18)(良:1票)

827.  アメリカン・スナイパー 《ネタバレ》 戦場とアメリカの日常が、電話を通じて隣り合わせに存在している。 っていうのがあって、で、映画の最後の方、日常に戻った主人公が、銃を子どもの前で手にしている場面、その銃は本物なのかオモチャなのかはわからんけど、とにかくこの場面が、不安で、コワい。 銃を棚において、ようやくホッとするのだけど、結局は悲劇が待ち受けている。 この不安と虚しさに、つきると思う。[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-08-08 22:00:55)(良:1票) 《改行有》

828.  スウィッチ インターネットを発端にした巻き込まれ型サスペンスってのは、難しい。そもそもネットってのが基本的にウサン臭い訳で、“巻き込まれ型”というよりも、“不注意な私を巻き込んでください型”。オレオレ詐欺をサスペンス映画でとりあげるようなもんです。勿論、作り手もわかってるんでしょう、巻き込まれ型の不条理モノと思わせておきながら、「実は」とばかりに、因縁話っぽい路線を絡めて意表を突こうとしてくる。そこがそれなりに面白くもあるけれど、変にまとめ過ぎようとしてる印象が先行して、さほど意表を突けていない気も。で、そこもきっと作り手はわかってるんでしょう、中盤では、これでもかとかなりしつこい追跡シーンを展開してみせて、アクション路線も準備。ここはさすがに盛り上がるでしょ、と。そんな訳で、はい、サービス満点な映画でした。元サッカー選手が演じる刑事さんが、もうひとつ存在感を示せず、まあその曖昧さがイイといえばイイんですけれども、とにもかくにも、主人公の肝っ玉母さん、このヒトの存在が、本作一番のサービスでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-07-20 09:16:57)(良:1票)

829.  アメリカの友人 ヨナタンは額縁職人である。額縁、それは絵画になくてはならないものだが、所詮は絵を引き立てるための物・・・これは象徴的な設定にも思える。しかし、奇妙なアメリカ人、トムとの出会いが彼の人生を変える。ヨナタンの体調不良の原因は白血病であり、どうやら余命幾ばくもないらしい。「死の病⇒殺し屋」コレ、小説&映画ノ基本ネ。という訳で、ヨナタンは報酬を条件に殺しを引き受ける。ここで、殺人シーンに至るまでのゾクゾク感がたまらない。街には冷たい光が溢れ、殊更に孤独を煽る。さらにその孤独を嘲笑うかのような原色の色使いが、時に目を刺し、カメラマン、ロビー・ミュラーの面目躍如といったところだろうか。やがて事態は抜き差しならぬ展開、第2の殺しへと。しかしこの辺りから、ヨナタンとトムの関係に変化が現れ始め・・・ところで、カウボーイハットを被ったアメリカ人=トムを演じるデニス・ホッパー、彼にとって70年代は不遇の時代であった。仕事を干され、アルコールとドラッグに溺れた彼、しかし紛れも無くアメリカ映画の良心のひとりである彼は、もしかしたら、さしずめ「生きたロード・ムービー」だったのかもしれない。そしてヨナタン、いや、ヨナタンを演じるブルーノ・ガンツと不思議な関係を結ぶホッパーの姿を目にして思うことは、「ホッパーこそがすなわち、アメリカの『ニューシネマの』友人、なのだなあ」ということ、なのである。8点(2004-12-22 23:53:14)(良:1票)

830.  ヤング・マスター/師弟出馬 物語なんぞそっちのけ、映画という世界の中でひたすら暴れまわるジャッキー。いや、「映画を駆使して暴れまわる」とでも言うべきですかね、いやホントに、実にデタラメで、それでいて丁寧で(どっちやねん)、映画の持つ自由さというものを満喫できる作品です。漫然と屋外での格闘シーンが続くもんで、まあかなり手っ取り早く撮影はしたんでしょうが、それでもカットによって天候が変わってしまうのは御愛嬌。で雑な作りなのかと言えば、しっかり計算された切り返しも見せてくれたり。で、中身は無し。だいたいあの中盤の水浴のシーンなんて、ジャッキーの露出狂ぶり(?)(実際、映画でよく脱ぐよね)が発揮されただけで、ストーリーも何もあったもんじゃないんですけど、わざわざこんなシーンを入れる。狭い個室でのドタバタ、どっちかって撮影も面倒だろうに(壁を取っ払って切り返したり)、でもあえてこんなシーンを入れる。ストーリー展開なんて無視して、ひたすら飛び跳ね暴れ回る、しかしそれは、まさに「映画をというものを駆使して」暴れまわっているのですね。勿論、肉体を徹底的に駆使することもまた、本作ではすさまじいばかり。ラストの一騎打ちのすごいこと、そしてしつこいこと。そして、そもそも何故、これほどまでボロボロになりながら戦い続けなければならないのか、ほとんど必然性が無いこと。身内を殺されたとか何とか、この壮絶さに見合うだけの「戦う理由」がここには無いのです。無いのに戦い続け、メッタ打ちにされ続ける。はっきりした理由の無い、しかし壮絶極まり無い死闘。純粋にその“凄まじさ”そのものが、観るものを惹きつけて、もうこうなると、いつ果てるとも知れぬ戦いを観ながら、笑いそして泣くしかないのです。これぞアクション映画。[CS・衛星(字幕)] 10点(2011-05-13 01:01:10)(良:1票)

831.  海底47m 『ジョーズ』におけるリチャード・ドレイファスの役柄というのは、要するに「ビックリしたら大事なモノを落としてしまうヒト」なワケで、映画中盤と終盤にそれぞれ、大事なモノを取り落として海底に沈めてしまいます。そうすると、本作でもやっぱり、落とすなと言われて渡された借り物のカメラを取り落としてしまうのですが、それに続いて、こちらは何と「自分自身が海底に落ちてしまう」という展開。『ジョーズ』のクライマックスが印象深いだけに、その手があったか、という驚きがあります。 サメ除けケージごと海底に落ちてしまい、ケージに閉じ込められてしまう女性2人。しかも付近には巨大ザメがいるらしく、ケージから出られたとしても海面には戻れない。いわば、変則的な「閉じこもり映画」ですね。サスペンスの手法としては、サメが迫る姿を登場人物には見せずに我々にだけ見せるような手法もあり得るのでしょうけれど、本作は基本的には登場人物の視点に沿って描いており(これはラストに向けての必然性でもあるのだけど)、サメがどこにいるのか、いつ現れるのか、わからない。最初にサメの姿を見せて、その存在をハッキリ提示しているのだから、あとは登場人物たちと一緒に、いつ現れるかわからないサメを怖がってね、という趣向。 サメの存在に限らず、海底に「閉じ込め」られているので、サメの存在のみならず、周囲の状況自体が、わからない。状況がわからないと、ちょっとしたことが不安になったり、希望になったり、絶望になったり。その一喜一憂をこうやって丹念に描くと、なるほど、目が離せないサスペンスになります。 サメが本当にこんなコトするのか、とか、サメに襲われてこの程度のケガで済むのか、とか、リアリティばかり気にする人を、まるであざ笑うかのようなラスト。ちょっと痛快。[CS・衛星(吹替)] 7点(2020-07-27 21:26:09)(良:1票) 《改行有》

832.  ザ・グリード おお、まだ生きてたかゾンビコップ。観客の想像力に訴えるような恐怖感の演出とかなんとか、そんなメンドくさい事してる暇あったら、CGモンスターをドンドン出しちゃえ、どや、スゴイやろ!ってな感じの映画。ハイ、確かにすごいです。さすがにここまで来るとややクドい気もしますが。食べ放題、お味はまあまあ、といったとこでしょうか。7点(2003-08-12 12:57:58)(笑:1票)

833.  ローン・サバイバー 実際の事件に真摯に向き合おうとしていて、あるいはそのことに引きずられすぎている面もあるかも知れないし、またその割にはアフガニスタンが舞台にも関わらずロケーションがいかにも、アメリカの森、という感じがしちゃって、これでいいんだろうか、という気もするんですが。でも凄い。冒頭に過酷な訓練シーンがあり、要するにこの作品に登場する彼らは皆、この凄まじい訓練を受けてきたエリート軍人なんだけれども、作戦の途中に発生した不測の事態、民間人ではあるけれど敵かも知れない目撃者の処置については、どんな過酷な訓練もその答えを教えてくれはしない。前半は、森に身をひそめる彼らの姿が嵐の前の静けさのように描かれ、しかしそれも、無抵抗な相手を殺すかさもなくば自分たちを危険に晒すかという苦しい選択の焦燥感に置き換えられていきます。そして後は。ひたすら襲いかかる敵との絶望的な戦い。あくまでアメリカの側から描かれてるので、相手側がジャンジャン殺されていく割に、主人公たる4人の兵士はケガを負いつつもしぶとく戦い続けるのですが、だからと言ってご都合主義とは言えない、言う気も起らない。崖から転落し、敵に撃たれ、満身創痍、それでも生きている限りは戦い続けなければならない、この辛さ。むしろいっそ、簡単に撃ち殺された方が楽ではないのか。しかしそれでもなお、生き残ろうとし、あるいは仲間を生き残らせようとし(そのためにある者は自らの命を失うことになり)、さらに終盤では「仲間ではない他国の兵士すらも生き残らせようとする」姿までもが描かれる。生と死が何で分かれるのか、それはまさに紙一重なんだけれども、少なくとも生を支えているのは自分だけの力ではない、だからこそ尊い「生き延びる」ということ、それをこの映画は、真正面から徹底的に、描いています。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-02-02 22:45:55)(良:1票)

834.  ジャッカル うわめっちゃオモロイやん。以前観た時はなぜつまらんと思ったのだろうか。ってそりゃ、映画『ジャッカルの日』のオモシロさ、さらには小説『ジャッカルの日』の面白さ(ホントに興奮したなあ)があったからに決まってるんですけどね。大体この『ジャッカル』、原作が「ケネス・ロスの脚本」(フォーサイスの小説ではなくて)とせざるを得なかったところがすでにトホホなんですけれども。しかしその逆境にもめげず、よくぞ製作してくれました。もうこれ、オリジナル作品です、『ジャッカルの日』との関連なんて、事前に試射してみるシーンくらいのもんでしょ。優秀な殺し屋が、よりにもよって暗殺にあんな大砲みたいなヤツを使うなんていう発想が素敵です。前半は、ケガとカツラが似合う男、ブルース・ウィリスが、カツラまたカツラのファッションショー、神出鬼没とばかりに様々な場所に現れる。髪型と背景がひたすら変化し続ける、というのが面白く、自動車のペインティングなどを着々とこなしていく描写も面白い。要するにこの怪人ぶり。ギア様はちょっと存在感が薄く、だもんで、ギア様関連の背景も薄くなってしまった感があるのが惜しい(ってか致命的かも)点ですけど、地下鉄での追跡劇などは、今回観てて本当にシビれました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-01-04 09:44:38)(笑:1票)

835.  戦火の勇気 あまりにも敵兵士の顔が見えなくって、顔が見えない相手だからいくら殺しても良くって、という割り切った映画の作りには、引っかかる部分もあるんですけどね。ただ、敵を殺して後悔し、味方を殺してまた後悔、では、内容がボケてしまうのもまた確か。この辺り、もう少しうまいアプローチがあればなあ、と。 同一の事件に対する証言が、証言者によって異なっていく、という構成は、黒澤明の『羅生門』を思い起こさせるのですが、本作ではその構成が湾岸戦争に適用されることで、「史実」ってのは結局は生き残った者が、そして勝者が、「作る」もんなんだよな、という事をつくづくと感じさせます。 死んじゃったら、何も言えない。でも生き残ったって、何も言いたくないこともある。そして残るのは、強者にとっての都合でしかない。 それはまあ、殺されていくイラク兵士を何の哀れみもなく描いた本作自身についても言えることなのかも知れないけれど。でもそこは割り切って、戦闘シーンはあくまでスペクタクルとして劇中に配置し、この変則的な物語を戦争映画としてうまく盛り上げてみせた点は、うまいと言えるでしょう。そしてそこに、主人公の再生の物語も絡めてみせる。もちろん、ルー・ダイアモンド・フィリップスとマット・デイモン(凄まじい減量ぶり!)、この二人の存在も忘れられません。[CS・衛星(字幕)] 8点(2018-08-16 15:07:45)(良:1票) 《改行有》

836.  ある殺し屋 物語の時間進行がバラバラになっているトリッキィな構成。なぜ寿司の折り詰めを「3つ」買うのだろう・・・? 主人公のセリフが切り詰められていることもあって、最初は謎めいたストーリー。これが、映画の進行とともに徐々に明らかになっていくところに、ハードボイルド的シブさと、謎解きのスリルがあります。雷蔵の表の顔は、7・3分けカツラ風髪型の飲み屋のオヤジ、しかし裏の顔は切れ者の殺し屋。いや、切れ者と言うのとはちょっと違うのかもしれない。ヌカリ無く着々と準備を進める有能ぶりとは裏腹に、どこか生死を超越したような、雷蔵の虚無的な表情(←いつもどおり、という話もある)。その姿はまるで死神のようでもあります。ラストの後ろ姿が実に印象的。その後の成田三樹夫のセリフは、直前の雷蔵のセリフをそのまま頂いたもので、映画のオチとしてはピシッとキマったシーン、のハズだけど・・・「おいおい、シタリ顔でそのまんまヒトのセリフをパクりやがって。オマエは寅さんか!」と、つい突っ込んでしまいました。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-15 13:10:42)(笑:1票)

837.  ドラゴンハート 何といっても、ドラゴンの造形の見事さ、そしてCGによる動きが、実にスバラシイです。夕日をバックにした光景が、恥ずかしいくらいカッチョよい・・・。滅びゆく運命を受け入れたような達観したドラゴン、一方ではコメディタッチで子供向け丸出しのストーリー、その落差にはズッコケますが、これもまあ、特撮への自信があってこそのことでしょう(と好意的に受け止める)。デニス・クエイドが“真の騎士”ってのもウサン臭くてなかなか斬新。と思ったら中盤以降はこれまた実はコミカルな役回りでした。コバヤシも大活躍。[CS・衛星(字幕)] 7点(2008-08-15 10:34:54)(良:1票)

838.  ヒミズ ここに登場する「悪」はちょっと戯画化されすぎてる印象があるし、「子供の死を願いそれを口にする親」ってのも、直球過ぎる気はします。しかし、あの、泥にまみれのたうち回る主人公の姿、絵具にまみれ自分を何とか消そうとする主人公の姿、これらのイメージは、到底他人とは思えない生々しさをもって、我々に強く迫ってきます。 本作を震災に絡めたこと、それを「あざとい」というには、あまりに園子温監督は危ない橋を渡っており、批判の矢面に立つ覚悟が感じられます。「もうちょっと被災者に気をつかった設定やセリフってもんがあるでしょう」という批判は、当然あるだろうけれど、本作はあえてそこまで踏み込んで、デフォルメされたグロテスクな世界(明日、自分の身の上に何が起こるかわからない、という意味では、我々の現実の世界も、なかなかにグロテスクなものなのかも知れない)における、ギリギリの再生と希望を描こうとする。泥だらけで傷だらけの自我の上に。[CS・衛星(邦画)] 8点(2016-10-19 12:44:28)(良:1票) 《改行有》

839.  ウエストワールド とにかく面白過ぎる映画。「ジュラシック・パーク」はどう考えても本作のリサイクル品。M.クライトンおそるべし。ユル・ブリンナーが映画後半、容赦なく追いかけてきますが、全然瞬きしないんですね。怖いのなんの。9点(2003-05-31 11:56:43)(良:1票)

840.  アイアン・スカイ 正直、ノリのあまりよろしくない映画ではあります。それは低予算ゆえの面もあるだろうし、説教臭さゆえの部分もあるかと思います。ナチスを笑い飛ばす映画ではなく、ナチスを引き合いに出して「現在の世界も充分、ヒドくないですか」と露骨な風刺を展開してみせる。風刺が全面に出過ぎていて、ちょっと鼻には付きます。しかしその一方、我々はまた、実写版宇宙戦艦ヤマトを引き合いに出して、「こんなに頑張ってる映画もあるのよね」と、何か嫉妬に近いものを感じたりもするのです。実にスバラシイ戦闘シーンではありませんか。なお、宇宙戦艦“神々の黄昏(Goetterdaemmerung)”の名前はもちろんワーグナーの『ニーベルンクの指輪』を締めくくる作品の名前なんでしょうが、いきなり第3幕第2場と第3場の間奏曲“ジークフリートの葬送行進曲”で映画は始まります(アイポッドに『指輪』を突っ込んで来る日も来る日も聞き続けると、この葬送の場面、本当に感動するのです、「ああ、やっと終わる」と(笑))。で、登場する子供たちの名前も『指輪』にちなんだだったりする上、映画はしっかりちゃっかりと“神々の黄昏”たるヴァルハラ炎上のごときオチを迎える。という、えらく生真面目な作品なのでもありました。ってか、あの神々の黄昏号って、まさに『さらば宇宙戦艦ヤマト』で白色彗星帝国から出てきた巨大戦艦やね。いいなあ。[DVD(字幕)] 7点(2013-08-15 20:28:14)(良:1票)


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