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プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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81.  秋深き 《ネタバレ》 「オッパイを失うくらいなら死んでもいい」ではなく、「どうせ死ぬならオッパイを残しておきたい」が一代の気持ちだと受け取りました。彼女は自分の死期を悟っていた気がする。手術でボロボロになって寺ちゃんを悲しませるより、治癒の希望を夫に抱かせたまま死にたいということ。ブラを焼き捨てたのは生還出来ない事を知っていたから。自らの選択のケジメでもある。胸が痛みます。自分は当初、「オッパイを切らないで頑張ってみたい」という一代の言葉を、寺ちゃんは鵜呑みにしたのだと考えていました。その結果、狂って暴走したのだと。だから腹が立った。少しでも長く彼女の傍に居てやれ。一刻も早く手術を受けるように説得しろ。殴って目を覚まさせてやりたかった。でもラストの寺ちゃんの顔を見て、それが勘違いだった事に気づきました。あれは悔いのない人間の顔。彼はちゃんと一代の想いを受け止めていた。何もかも承知で彼女の我侭を許したのだと感じます。それがどんなに辛い決断だったことか。励ましの言葉をかけるのは容易い。でも「無理しないでいいよ」は愛していなかったら言えません。彼は間接的に“このまま死にたい”という一代の願いを叶えたのだと思います。勿論、ガソリンを飲んでも助からないことや、壷がインチキだってことは百も承知。でも、奇跡を願わずにはいられない。それが人の心。後追い自殺だけは許せませんが、彼の精一杯の足掻きを自分は批難できません。終末医療については様々な考え方があると思います。自分自身、当事者になってみないと判らない。でも最期は自分で決めたいと思う。秋深き。冬支度の頃。少しでも穏やかな冬が我が身に訪れんことを、心から願います。[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-01-19 20:25:16)(良:2票)

82.  OUT(2002) 《ネタバレ》 小説の中の人間に、匂いやかたちはありません。声色も分からない。読み手が頭の中で、作者の世界を“再構築”する訳です。言わば映画もひとつの解釈例。自分の原作解釈とは随分違いますが、監督の“理解”は面白いと思いました。遺体をバラバラにする主婦たちの会話。「まずは頭を落としましょう」「魚じゃあるまいし」。水着に着替えるかどうかで、じゃれあう2人。ニュースの中の出来事が、いざ目の前で起きている現実に心が追いつきません。泣きもせず、気も触れず、罪悪感で押し潰されもしない。いつものように笑っている自分に驚きます。追い詰められた4人がカラオケボックスで集うシーンが秀逸。『人生いろいろ』の歌詞が彼女らの生き様にオーバーラップします。挿入される解体場面。えも言われぬ不快感が胸を過ぎります。忘れていた古傷が疼くような。ああ、こうやって今までも不具合に目を瞑り、自分を騙してきたのだと気づかされます。何も今回が特別なことじゃない。法という枠組み、倫理観の縛り、自分が知っている自分を、飛び越える「OUT」。境界を踏み越えるのはかくも容易い。終盤の流れは映画オリジナル。これがまたいい。雅子と邦子を乗せたトラックが、大平原の一本道をひた走ります。脇道が無いのは、選択肢が無いあかし。彼女らの行く末の暗示です。先は霞んで見えません。これを恐怖と感じるか、希望と捉えるか。邦子はともかく、雅子の瞳には後者の輝きがありました。しがらみを捨て去った開放感と、人生の半分を無駄にした虚しさが入り混じった眼差しでした。最後にキャスティングについて。間寛平は普段のイメージが少し邪魔をしました。香川は滅法上手い。室井、倍賞、西田は100点。原田美枝子は200点。彼女の描いた雅子の魅力的なこと!素っ気無い口ぶりがたまらないです。あの雅子なら、家庭の崩壊も、一連の事件の成り行きも、妙にしっくりきます。イケてる女は、倒れてもまた、立ち上がる。[DVD(邦画)] 8点(2009-08-12 19:20:22)(良:2票)

83.  有りがたうさん 《ネタバレ》 有りがたうさん、少々余所見が多ござんす。それに八方美人な面も。ですから娘さんは旦那の浮気にご用心。ちゃんと旦那の手綱を、いやハンドルを(下品な意味じゃなく!)握っていないと、崖から落っこちちゃうかもしれませんよ。それではまた、有りがたう~。[CS・衛星(邦画)] 6点(2009-08-09 19:17:24)

84.  悪魔のシスター 《ネタバレ》 映画知識に乏しい自分でも“デ・パルマタッチ”という呼び名は耳にした事があります。技術的な考察は出来ませんが、本作を観てデ・パルマ監督らしいとは思いました。画作りに特徴アリです。で、自分が注目したいのは“画面分割”や“瞳のアップ”ではなくて、“死体を隠したソファに血が付いているシーン”。何気ないカットなのですが、妙に気になりました。血の染みは事件を立証する決定的な証拠。でも登場人物の誰一人として気づきません。知るのは観客のみ。当然その心境は「記者よ、早く気づけ!」となる訳です。ドリフで言えば「志村!うしろ!!」状態。でも、探偵役の記者は気付かない。まあ、これは当然の成り行き。お約束です。でも、犯人には気づいて欲しいと思います。あるいは後々の展開で、証拠として活かして欲しい。何故なら、“ソファの血にカメラが寄る”というフリに対するオチが必要だからです。ラストのトボけた味わいにしても同じような事が言える。もう事件の焦点は其処に無いんですよと。「腑に落とさせない」微妙なスカシが本作の隠れた味わい。それが結構面白いと思いました。[DVD(字幕)] 6点(2009-06-20 20:25:38)(良:1票)

85.  アリーナロマンス 《ネタバレ》 主人公のアイドルオタク。彼がアイドルのSTK(ストーカーの略だそうです)に堕ちたのは何故でしょう。校長(掟ポルシェ)にプライベートを詮索するのは良くないと注意されていたのに。ネットオークション詐欺を働いた理由は?そもそも自分だって詐欺の被害。辛い思いを知っているはず。それに何故詐欺をしてまでお金が必要だったのかも説明がない。美少女同級生の心情も謎です。オリキ(熱心なアイドルの追っかけのこと)を外れて、“やらかし”(ファンの仁義から外れる行為)をしたのは何故?アーティスト志望からアイドルに転進した理由は?主人公の事が好きなの?それとも追っかけをしている芸能人の方が好きなの?登場人物達が何を考えているのかよく分かりません。意図的に描いていないのか、描けていないのかも分からない。これはマズイ。感情移入が叶いません。2人のロマンスも彼女の芸能界入りで悲恋に変わるのかと思いきや、そうでも無さそうだし。う~んんんん。サッパリ分からない。ちなみに、オタクネタを扱うなら、オタ芸くらいは見たかったかな。[DVD(邦画)] 3点(2008-12-25 22:56:42)

86.  愛の流刑地 《ネタバレ》 「先生が私を作り変えてしまった」と冬香が言った時点で、普通の男なら地雷を踏んだ事に気付く。トヨエツもいい大人なんだし、「ヤバイ」と思ったでしょう。でも正常な判断力は働きませんでした。よほど体の相性が良かったのか、それを愛とよぶのか、自分は知りません。ただハッキリしているのは、冬香は恐ろしい女だということ。彼女の望みが垣間見えた時は身震いしました。トヨエツの新作は、言わば2人の子供です。トヨエツは完成した時点でかなり満足している。でも冬香は違いました。種を植えて満足の男と、育てることに意義を見出す女の違いか。わが子を世に出すために自らの命と父親の将来を捧げます。まるで自爆テロ。どんな大義名分もいい訳でしかありません。大人が自己責任で不幸になるのは構いませんが、罪の無い子供が巻き込まれるのはいたたまれない。本作では意図的に冬香の実の子供に言及していないように感じますが、それはズルいと感じました。それでも野次馬根性で飽きることなく観られたので点数は甘めです。ちなみにハセキョウは相変わらずハセキョウでしたが、いつもよりは少し良かった気がします。それは自分が無類のノースリーブフェチであることと無関係です。[DVD(邦画)] 6点(2008-09-09 22:11:47)(良:1票)

87.  アイ・アム・レジェンド 《ネタバレ》 最愛の家族の死を目の当たりにし、人類滅亡の過程をつぶさに見てきた主人公。彼が心底絶望していたであろうことは想像に難くありません。世界を救うための研究も、生存者への呼びかけも、日課のひとつ。大した意味など無かった気がします。彼をかろうじて支えていたのが、愛犬サムの存在でした。唯一残された家族。そして命の温もり。パートーナーを失い、彼は壊れた。遂に自殺行為に及びます。感染者を一人や二人殺したって何の意味もありません。そもそも感染者に罪がないのは彼もよく知っている。でもどうにもならない。彼の心は擦り切れてしまった。だから生存者の登場にも戸惑うばかり。「とっておきのベーコンだったのに」なんて、全く観点がずれています。一度切ったスイッチはそう簡単には戻らない。真の絶望は奇跡をも拒絶する。主人公の最期の決断について。彼は何故死を選んだのでしょう。彼は淡い希望を目前にして、怖気づいたのではないか。このまま希望を託しつつ楽になりたい。再度の絶望に耐えられないと感じたのだと思います。その気持ちは理解できます。でも決して希望を捨てなかった女性の強さに、より共感します。伝説という冠は彼女にこそ相応しい。[DVD(字幕)] 6点(2008-09-06 22:17:35)(良:1票)

88.  アフタースクール 《ネタバレ》 「なんか理科室の匂いがするな」。大泉が佐々木の車に乗り込んだときの台詞です。この言葉が本作の構造を言い表しています。アフタースクール=放課後。学校をとうに卒業したはずなのに、今なおどっぷり“学校漬け”の大人たち。そんな図式が見えてきます。理科室の匂いとは、みなさんご存知のとおり酢酸臭です。佐々木が根城にするアダルトショップにもご存知…じゃないかもしれませんが、独特のニオイがある。何となく似ている。どちらも実験資材が揃っていますしね(笑)。大人の視聴覚室に、大人のクラブ活動。それに生徒会長選挙ですか。よくよく日本人は学校が好きなよう。というより、学校も一般社会も変わらないということなのかもしれません。世間の荒波に揉まれて人は変わる。広い世界を知る。でも井の中の蛙が公園の池を見て、全てを分かった気になっているだけかもしれない。大人になるとは、どういうこと?私達は一体何を知っている?内田けんじ監督のシニカルな視線がイタ気持ち良いです。でも決して嫌らしくないのは、監督が人間を根本的に信用しているからじゃないかと思いました。本作も今までの作品同様、監督の人柄が窺える映画でした。決してトリッキーな脚本だけがウリの作品ではありません。でも、やっぱり上手い。緻密な脚本には相変わらず唸らされますが、キャスティングセンスがまた抜群です。特に田畑智子。あの顔じゃなきゃ、この役は務まらなかった。子供の頃から変わってないと思うもの。反芻すればするほど、味わいが増す作品だと思います。あえて欠点を探すなら、上手すぎてインパクトに欠けることでしょうか。「器用貧乏」と呼ばれないための魅力的な画作りを要望します。 贅沢ですみません。[映画館(邦画)] 8点(2008-05-26 22:12:27)(良:2票)

89.  アドレナリン(2006) 《ネタバレ》 「アドレナリンを出し続ければ毒の進行が遅れる。約1時間なんとか凌げれば、友人から解毒剤を打ってもらって助かる」そういう希望を主人公も観客も抱いていたと思います。ですからそれが叶わぬと分かった時点で、少なからず落胆があると思う。維持してきたハイテンションにブレーキがかかってしまう。これは本作の成り立ち上問題あり。主人公の生死の問題は有耶無耶に、最後まで突っ走ったら良かったのではないか。例えばラストカット。とりあえず、ムクッと立ち上がったら面白かったと思います。「お前、不死身か?!」オチで、だいぶスッキリするのでは。[DVD(字幕)] 6点(2008-03-30 20:48:54)

90.  アルティメット 《ネタバレ》 もうコレは序盤のアクションに尽きます。駆け登る壁。ビルからビルの飛び移り。マフィアから逃げる裸男の“想像を超えたムーブ”に心が躍りました。アニメやCGと違って生身のアクションには制約があります。だからこそ、その既成概念を打ち破ったときに快感が生まれる。ずっと追いかけっこを観ていたいと思いました。ツカミは完璧。ただ肝心の物語がいけない。結構な復讐物語のはずなのに悲壮感はゼロ。復讐相手の悪の親玉も自滅する始末。盛り上がりません。アクションのスピード感を活かして、物語のアクセルも踏み込めば良かったのではないか。冒頭のエピソードから6ヶ月経過の設定は不要と感じました。妹が悪者に乱暴されるまでの時間的制約を活かさないのは勿体無いと思う。復讐は苦味です。本作が目指す娯楽映画には要らないと思いました。(余談)舞台となるスラム地区の入り口には大きく「B13」の文字が。直訳なら「B13地区」かな。んっ?「ビー13チク」!!こんなところにエロワードが潜んでいるなんて!だからこんな邦題にしたのかと勝手に納得したところ…Bはバンリュー(郊外)の意味だったんですね。[DVD(字幕)] 6点(2008-02-10 18:26:50)(良:1票)

91.  悪夢探偵 《ネタバレ》 女刑事が殺人鬼(正確には自殺幇助者)へ電話を掛けたのは、捜査協力を依頼した悪夢探偵とリスクを分かち合うため。私も命を賭けるから、あなたも命を賭けてという理屈です。最初から悪夢探偵の助けを期待しているから無茶が出来た。その心の余裕が、彼女から悲壮感を奪っていると感じました。本当に切羽詰っているなら、もっと様々な対策を講じたはず。何も無い部屋へ監禁してもらうとか、仲間に付き添ってもらうとか。限界まで眠らずに居ようと粘ったはず。仮にそれが無意味なことだったとしても、そうせずにはいられないのが人情。彼女の追い込まれ方が不十分だから、夢と現実の区別が容易につく。惑わされずに済みました。「悪夢」を扱った映画にしては物足りない。もっとも本作の致命傷は、女刑事の配役にあると思います。シリアス一辺倒は流石にキツイ。意外とあのそっけない感じは、コメディでイケるかも。[DVD(邦画)] 5点(2008-02-05 18:58:04)

92.  アルゼンチンババア 《ネタバレ》 (1番投稿失礼いたします。なお本文には妄想エロ表現が多数含まれていること、並びに初球から暴投みたいな投稿でありますことをお許しください。)  役所を虜にしたアルゼンチンババアの魅力とは何でしょう。彼女の優しさが、憔悴していた役所の心を癒したのは、想像に難くない。でもポイントは其処ではありません。彼に生きる力を与えたもの。それはアルゼンチンババアの女としての魅力だと感じました。もっとも外見に囚われると分かり難い。ボサボサの白髪。悪臭漂う住まいと身なり。年齢も相当イッている。普通なら性の対象にはなりません。しかし中身はどうか。アルゼンチンタンゴの情熱ほとばしる“モテポヨ”ボディ。真っ赤なルージュ。そして何より顔は鈴木京香ですもん。一度抱いてしまうと脳がとろけちゃう。「クサキモチイイ」禁断の熟れた果実です。浮世の辛さを忘れるのには、肉欲に溺れるのが手っ取り早い。相当の床上手と推測します。家族の再生が表テーマとするなら、裏テーマは“生と性”。直接的な表現はほとんどありませんが、間接的なエロ表現が多い。例えば、竹輪を食べる従兄弟、魚肉ソーセージを頬張る役所。長さといい、食感といい、自分にはアレの比喩表現としか思えない。つまり、その、あれですよ。「パックンチョしてもらった」ということ。京香は妊娠していましたし、堀北の二日酔いの嘔吐もツワリを連想させます。前フリは、従兄弟の卑猥な言葉に戸惑う(というより、自分の気持ちに気付いたような)堀北のアップ。彼女はもう「おぼこ」じゃないと睨みました(笑)。堀北は子供ではなく女。だから全てを許して、父や新しい母を受け入れたのかなと。死に行く命もあれば、生まれてくる命もある。その事をダイレクトに表した希望のラスト。ただ、随分とお気楽な着地点だとも思います。普通に考えて、役所のやっていることはメチャクチャですし。そんなに人生簡単なら、役所も逃げたりしないと思う。最後に堀北へ忠告。プロの料理人を目指すなら、台所にネコを入れるのは止めてね。[DVD(邦画)] 5点(2008-01-07 18:22:27)(笑:1票)

93.  unknown アンノウン(2006) 《ネタバレ》 ただ脱出が目的ならば、最初から電話で警察に助けを請えばいい。それが出来ないのは、物理的な環境によるものではなく、心理的に抑制されているから。誰の心の中にも、自分が誘拐犯かもしれないという疑念がある。だから逃げることに徹しきれない。この設定は上手いと思いました。ただその反面、誰が犯人か推理することを放棄せざるを得ないのがツライ。誰でもいい、明らかに“シロ”の人間を設定し、彼を探偵役にしても良かったのではないかと。(もちろん結果彼がクロでも構いません。)“記憶の回復“に謎解きをお任せしてしまったのはもったいない。主役(観客の感情移入先)はジャケットを着た男。彼が潜入捜査官だったというオチでは弱いので、実は悪人だったというサプライズはアリだと思います。でも伏線が無いので取って付けたような印象。これまた惜しい。雰囲気○、着想○なのですが、そこから先の展開にアイデアが欲しかったです。[DVD(字幕)] 5点(2007-12-01 20:23:01)

94.  あの頃ペニー・レインと 以前、外国人の女性と飲む機会(仕事関係)がありました。歳は20代前半、スパニッシュ系アメリカ人です。なかなかキュート。トークが苦手な自分は、いつもなら当たらず触らずやり過ごすところ。しかし席が隣とあっては、無視する訳にもいきません。自分のトーク得意分野はプロレス・お笑い・マンガあたり。でも日本に来たばかりの彼女には通用しないでしょう。っていうか、日本人の女性にも通用したこと無いけど(泣)。そこで映画の話題を振ることに。「ワット・イズ・フェイバリット・ムービー?」彼女曰く「それは、なかなか難しい質問ね。強いてあげるなら『リトル・ミス・サンシャイン』『オールモスト・フェイマス』あたりかしら」とのこと(多分)。ヤバイどちらも観ていない。でも僅かな知識を振り絞ります。「リトル・ミス・サンシャインはアカデミー賞にノミネートされたよね。オールモスト・フェイマスは、日本では『あの頃、ペニーレインと』って言うんだよ。それ以外にも邦題には面白いのがあってね…」と話したつもりですが、英検4級の実力では厳しい。半分以上伝わってないみたい。でも場を繋ぐことは出来ました。『リトル・ミス・サンシャイン』と本作を鑑賞したのは、こんなキッカケから。『リトル』に出会えたのは、彼女のおかげだと感謝しています。また、本作の方も質の高いロードムービーでした。少年の淡い恋と成長の物語としても王道。飛行機の中の本音トークは面白かった。ただ、バンドのグルーピーに共感する部分はなく、ペニーレインに思い入れることが出来ずに終わりました。それでも彼女と映画の嗜好が合っていることは分かりました。(余談)実はその彼女が今の妻でして…なんてオチはありません。でも仲良くはなれました。映画は国際語ですね。ちなみに好きな映画俳優は?と聞いたら「当ててみて」ですって。古今東西、女性の受答えは一緒だなぁと妙に感心した次第です。[DVD(字幕)] 6点(2007-11-16 18:27:48)(笑:1票)

95.  悪魔の沼 《ネタバレ》 序盤、宿屋の主人が女を鉤で刺し殺したシーン。あれは生々しかった。ただ、ここがマックス。後は緩やかな下降線でテンションが落ちていきました。大鎌のビジュアルは良いのですが、リアリティには欠ける。しかも男が使いこなせておらず、こけおどしに見えたのはツライ。もう一つの目玉、クロコダイルも本能的に恐怖を抱く対象じゃない。不意打ちでしか人を殺せない宿屋の主人は、殺人鬼として疑問符が付きます。なごみ系レトロなB級ホラーとして楽しむが吉。怖くは無いです。[DVD(字幕)] 5点(2007-10-21 17:11:51)

96.  アヒルと鴨のコインロッカー 《ネタバレ》 本サイトでの高評価を受けて鑑賞することに。ただ、レビュー内容には一切目を通していなかったため、ジャンルさえ知らずに映画に望みました。果たしてこれが大正解。先入観なく観られたことは、本当にラッキーでした。もしお住まいの地域で、まだ劇場公開されているようでしたら、予備知識を仕入れずに、速やかに劇場へ足をお運びすることをオススメします。   さあ、では沢山ホメていきましょう。まずキャスティングから。靴屋の倅は好感度抜群。関めぐみは芯の強い女性を好演していました。大塚寧々からも憂いが感じられて良かった。年歳が味になっています。そして瑛太。ルックスだけでなく、若手トップクラスの演技力。そして役者としての“雰囲気”がある。得難い武器だと思います。もちろん脚本も素晴らしいです。序盤は完全なコメディ。田舎モノの青年が騒動に巻き込まれていく。戸惑う様が微笑ましい。しかし、途中から劇的に物語は転換します。コメディからサスペンスへ。事象を一つの視点から追うのには限界があるとつくづく思う。もっとも表も裏も知ることなんて、普通は無理です。与えられた情報で判断するしかないのが現実。でもヒントは出ているのかもしれない。例えば「広辞苑」と「広辞林」を間違えた理由は?買ったばかりの教科書が消えているのは?正解を探すよりも、自分が納得できる結論を選んではいないか。でもそれは、可能性に蓋をしていることも忘れてはいけない。難点を挙げるなら、タネあかし部分。爽快感よりも悲壮感が勝るのがツライところ。詰まる想いがクドさに繋がってしまう。物語の性質上仕方ないとはいえ、編集には一考を要すると感じました。ラストの解釈。あのあと瑛太はどうなったのでしょう。靴屋の倅は?ロッカーの神は目隠し状態。ですからブータン人の論理「善行を行う人は死なない」は当てはまらない。神の目は行き届いていません。瑛太を待っているのは悲劇でしょう。世の中はウソで溢れている。でもウソではないウソもある。それを今回の件で知った靴屋の倅が、両親の言葉をどう聞いたのか。彼はもう戻って来ないと感じました。これが自分の解釈です。でも数多在る可能性の中の一つでしかありません。これまでの出来事、台詞のひとつひとつが、全て結末への伏線に思えます。どの伏線を活かすかは個人の判断に委ねられている。だからとても悲しい物語なのに、どこか優しいのだと思う。[映画館(邦画)] 9点(2007-10-01 19:02:09)(良:4票)

97.  アバウト・シュミット 《ネタバレ》 職を離れ、妻を亡くし、友を失い、ひとりになったウォーレン。孤独な現実が彼に突きつけます。お前の生きてきた証がこれだ。お前の歩いてきた人生がどんなものか判るだろう。最後の砦、娘まで奪われて失意のうちに帰宅する主人公。そんな彼を待っていたのが、援助をしている子供からの手紙でした。この手紙に彼は涙します。それは無意味に思えた人生を僅かながらも肯定してくれたから。ウォーレンの泣き顔が心に沁みます。そしてこの事は全てに通じる“どんでん返し”でもありました。「恵まれない子供への援助」は、主人公に心情を語らせる演出上の仕掛けのように見えます。チャリティ自体も結構インチキ臭い。でもそれは自分の“勝手な思い込み”でした。彼の援助は本当に子供を救っていた。彼は必要とされていた。それは本作の既定事実にも当てはまることに気付きます。妻と過ごした歳月は虚しいものだった。娘の結婚は間違いだ。主人公の人生は無意味だった。これらの結論は全て彼の“勝手な判断”です。いみじくも彼は結婚式でスピーチしています。「2人の道は交差した」と。人生は自分だけのものではなく、関わり合った全ての人のものでもあります。だから一人でその価値を判断することに意味はない。そんな気がしました。苦くて切なくて笑える「シュミットについて」。彼は30年後の自分の姿でもあります。[CS・衛星(吹替)] 8点(2007-09-15 20:19:51)(良:2票)

98.  アメリカン・ビューティー 《ネタバレ》 年齢も性別も違う各キャラクターに感情移入しまくり。父、夫、子供に戻ったり、経験も無いのに妻になったり、ゲイになったり。そして中年の一人の男として。可笑しく、切なく心を揺さぶられました。あまりにリアル。人間のイヤな部分、見たくない箇所を見せつけられました。でも妙に心地良かったりもする。“人間”を見事に描いている作品でした。結末は主人公の死。それも銃殺。どう考えてもバッドエンドです。しかし不思議と充実感がある。理不尽に命を奪われたことに対する憤りよりも、今までの人生に対しての感謝が勝る。彼をそういう気持ちにさせたのは何か。それは生きている実感だったと思います。生きている時から“死んでいた”主人公。彼を生き返らせたのは、ある少女との出会い。娘と同じ年の美少女。恋に落ちるのに理由は要らない。彼の望みはただ一つです。あえて下世話な言い方をすれば、「ヤリたい」「セックスしたい」。それが男の本音。もともと男はそんな生き物。彼女とヤリたいがために体を鍛える。まるで高校生です。そう彼は青春を取り戻した。それは性欲でもある。性欲は、すなわち生きようとする力。社会に研磨されるうちに、あるいは日々の生活で磨耗するかのように、失くしてしまったもの。しかし結局彼は少女を抱きませんでした。彼女が処女と知って、42歳の大人の自我が待ったをかけた。青春を取り戻しても、10代の精神に戻るわけじゃない。今まで積重ねてきたものは消えてなくならない。それが人生の重み。もし、彼女を抱いていたら殺されずに済んだかもしれない。でも“彼女を抱かずに殺される”ほうがしっくりくる。妻を殺人者にせずに済んだ可能性もある。これはこれで悪くない。決してベストじゃないけど、そこそこベターな結末。最後の刹那に浮かぶのは愛娘の顔、そして妻の顔。つまらん人生だったけど、ありがとう。もしそう言えるならば、その人生は悪くない。[DVD(字幕)] 9点(2007-09-01 00:33:24)(良:2票)

99.  あずみ2 Death or Love あずみの刀の特徴である、短刀の方を意識的に使った殺陣は好印象。前作で強烈なインパクトを残した「か~わ~ゆ~い~」遠藤憲一が、別キャラで復活していたのにもニヤリ。続編があるなら、毎回チョイ役での出演を希望します。ただし、アクションに特化していない分、物語へ意識が行ってしまうのが、本作の難点。やはり粗は目立ちます。展開はご都合主義が幅を利かせています。もっとも、世界観はしっかりと“ファンタジー系チャンバラ劇”なので、割り切って観れば問題ありません。時代考証的なツッコミも無しの方向で。高島礼子の「なんぼのもんじゃい!」を楽しまなくては。個人的には、前作よりは本作の方が観易いのでスキ。ただし、前作のアクの強さも捨てがたいものがある。アクションのセンスだけなら、北村監督のほうがあるのかもしれない。栗山のキャスティングは、バランスを欠きます。ルックスで主役を喰ってしまうのは、ちとマズイかと。[DVD(邦画)] 6点(2007-08-27 19:01:24)(笑:1票)

100.  あずみ 北村監督は、ストーリーや世界観には興味がなくて、キャラクターの面白さ+アクションで魅せるタイプだと思います。本作を楽しむうえで重要なのは、そういう監督であると認識すること。期待する方向を間違うと痛い目に遭う可能性大です。自分の場合、同監督の『VERSUS』を鑑賞済みであったことが幸いしました。そうでなければ、失望したでしょう。世界観はショボイし、物語は支離滅裂です。特に加藤清正殺しのくだりは酷い。アクション以外に目を向けてはいけません。もっとも、アクション(殺陣)が特別素晴らしいかというと、正直そうは思わない。けれん味溢れる殺陣に華やかさはある。カメラワークも凝っている。話題の“200人斬り”も見応えはありました。でも、満足には至らない。結局行き着くところは個人の技量。いくらエフェクトやカット割が良くても、基本の動きがなってなければ、誤魔化しにしか見えません。(本作鑑賞後にTV時代劇『桃太郎侍』の殺陣を観て、より強くそう思いました。TV時代劇侮りがたしです。)アイドル映画に過分な期待を寄せてはいけない。それは承知しています。ただ基本の動きに磨きがかかれば、上質のエンターテイメントに化ける期待は十分に持てます。ぜひとも上戸彩には頑張っていただきたい。まずは箸の持ち方から特訓を。[DVD(邦画)] 6点(2007-08-18 20:00:53)

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