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プロフィール
コメント数 2524
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  Away 《ネタバレ》  映画が始まってしばらくはあまりに単調というか寡黙な映画でツラかったわ。何も説明されない不思議な世界を、ただ青年が独りで過ごしている、それだけ。  でも映画の仕組み、システムが見えてくると共にどんどんその世界に魅了されていって。  あの黒い大きな巨人は「死」よね。「死」に追いかけられ、ひたすら「死」から逃れようとする映画。  砂漠に独り、パラシュートで木からぶら下がって気を失った状態には確実に「死」が迫っているわ。最初に逃げ込む世界には「死」は入れない。そこは楽園だもの。でも、楽園にずーっといたところで何も変わらず孤独なままそこで時を経て終わるだけ。なので先の人生を歩むために楽園を離れて地図に描かれた人の住む地を目指す。  その映像やシステムは映画というよりもゲームに近いのね。シンプルなCGに、セーブポイントのような世界の区切りを示すアーチ。マップを頼りに進んで、それぞれの世界には仕掛けが存在して。そしてそれは人の「生」を示して、いかに「死」から逃れるか、遠ざかるか、あるいは「死」に近い危険な状態にあるかを描いてゆくのね。「死」からの逃避を重ねることで逆に「生」を描く映画って言えるわ。  ただ一人の手で創られた世界はそのまま作者の内面を映してるのね。そこに恐怖も悦びも驚きも、そして湧き出る空想力、創造力もあって。たった一人で映画が創れる時代がきたという、その具体的で明確なカタチがこうして示されているのにも感動を覚えるわ。  結果的に新型コロナの影響で変容を迫られる映画の世界の、1つの有り様を示した感じになったのは皮肉な気もするけれど。  ところで映画の最後に日本公開版エンディングというのがくっついているのだけれど、それは本当に暴力的なレベルで不粋、全てブチ壊し。『ビッグ・ウェンズデー』や『チェンジリング』(ジョージ・C・スコットの方)や『ナイル殺人事件』なんかが生易しいレベルで酷いのよ。マジで。『ヘラクレス』(ディズニーアニメのヤツ)と同等かしらね。アーティストには罪はないけれどこの映画にとってはひたすら酷いノイズ状態ね。映画に対する冒涜状態なので配給元には猛省を促したいわ。[映画館(字幕)] 8点(2021-01-20 14:20:51)《改行有》

2.  アナと雪の女王2 《ネタバレ》  イマジナリーライン(想定線)って映像を描く上で大切なポイントなのだけれども、『アナと雪の女王』は前作も今作もシーンだけではなくて作品全体が一本の線に貫かれているのね。  時間に余裕がある人は前作共々見直してみて欲しいのだけど、『アナ雪』ではキャラクターの動き、映像の位置関係が全て徹底的に管理されているの。  エルサやアナの住処、拠点であるアレンデール城は常に最も右側に存在していて、そこから外に出るのは必ず左側へ進むの。そしてアレンデールから出た後もひたすら右と左に支配されていて。  左に進む時は未知の世界へ足を踏み入れてゆく、冒険に向う時。右に進む時は故郷に戻る、安定や調和の道を進む時。エルサの氷の城も、今回の冒険の経路である森もアートハランも全て左側へ進んだ先にあって、エルサはひたすら左向きに突き進み、アナを右向きに突き放したりするわ。  混乱や苦悩は縦移動と左右入り乱れ。歌声に悩まされるエルサは左右縦移動から左移動に推移して「未知の旅へ踏み出そう!」ってなるし、海に出たエルサが水の精霊に阻まれた時は右に戻されるたびに左に向って、手なずけた後は左向きに安定して。  キャラがどちらを向いていてどちらに進むか、総てのカットに意味があるの(クリストフのお笑いミュージックビデオまで含めて)。  最後、総てが終わったラストシーン、アナはひたすら右向きで、エルサはひたすら左に向うのね。それがそれぞれの立場、生き方を示しているの。  実のところ地理的な位置関係の描写は毎度イマイチなのだけど(アートハラン、やたら近くない?)、極端に徹底したこだわりは評価に値すると思うのね。ただのどミーハーなディズニーアニメ、程度の認識で済ましちゃわないで。[映画館(吹替)] 9点(2019-11-21 23:13:56)《改行有》

3.  アラジン(2019) 《ネタバレ》  アニメ版の『アラジン』ってアタシ的にはそんなでもないのよね。  何が悪いって、ロビン・ウィリアムズのジーニーが、アメリカローカルネタ、時事ネタに偏っていてディズニー作品としての普遍性に欠けた映画って感じで(今見たらジーニーのネタ部分って明らかに古びちゃってるでしょ?)、その上にロビンらしいウザいキャラで。アレをちっとも愛せなかったので作品的にもあんまり。  『ホール・ニュー・ワールド』はディズニー作品の中で最も好きな歌だし、ジャスミンは二番目に好きなプリンセスだけど。  で、今回の実写化もそんなに期待してなかったのね。アラジンとジャスミンはパチもんみたいだし、ウィル・スミスはまんまウィル・スミスだし。世間で『ホール・ニュー・ワールド』流れ過ぎで有難味なくなっちゃってるし。見るのはディズニー好きとしてのノルマ?みたいな。  ところがこれが大傑作。  映画はアラジンとジーニーのバディムービーになって、二人がジャスミンのために頑張る、みたいな。ジャスミンの存在を大きくして、むしろアラジンはジャスミンをフォローするような立場、女性の地位向上を描く、それは最近のディズニーらしさが出てるワケだけれども。  ジャスミンの役割を大きくしたために『ホール・ニュー・ワールド』のシーンがオリジナルよりもっと重要な意味を持って、めちゃくちゃ感動。  一方でジーニーをアラジンの「友人」としたことでクライマックスは大きな感動を呼んで。もう座席の両側のおねえさん達と揃って泣いたわ。  明らかにマサラムービーの影響を受けてるミュージカルシーンの煌びやかさの一方、意外にアクションにあまり重きを置いてないのは潔いわ。延々アクションシーン見せ続けたところで、ストーリー停滞させちゃうだけだものねぇ。  ジーニーはウィル・スミスから抜けてないけれど、ウィル・スミスならではのジーニーになってるし、ウザさは最初の方だけだし。メイン二人のパチもん感も最初だけだし。ジャファーはちょっと若過ぎじゃない?って思ったけれど、役柄的(野望の内容的)にはあのくらいのトシの方が合ってるのかもしれないしね。  ディズニーの実写化や続編って保守的過ぎたり、逆にオリジナルを破壊、冒涜しちゃってない?って状態だったりする場合があるのだけれど、ワクワクもキラキラもドキドキも感動もパワーアップして、今回は本当に上手くバージョンアップできましたね、って。  見ている間、ディズニーが好きで本当に本当に良かったって幸せ感に包まれてたわ。[映画館(字幕)] 10点(2019-06-09 20:37:58)(笑:2票) (良:1票) 《改行有》

4.  アナと世界の終わり 《ネタバレ》  『ハイスクール・ミュージカル』や『glee』みたいな青春ミュージカルと『ショーン・オブ・ザ・デッド』みたいなゾンビものを融合させたら面白いんじゃない?ってアイディアは良かったと思うのね。で、そこで終わっちゃったカンジ? 完全なアイディア倒れ。  歌はよく出来てたと思うわ。歌詞が色々と語っていて、歌唱力もあって、なかなか聴かせるナンバーの数々。  でも、ゾンビものとしての展開を始めて以降のユルい、ユル~い展開は、やる気ないの?みたいな、コレを見せたいんだ!って気概をなーんにも感じさせてくれない、ダラダラとダメなゾンビ映画を見せられている状態。『カメラを止めるな』の冒頭部分よりも、FOXムービーでよくやってるタイプのゾンビ映画よりもユルユル。  ゾンビが迫る恐怖、ゾンビとの戦い方、ゾンビからの逃れ方、スリルやサスペンス、そういう部分になんの工夫もなく、ただ凡庸な脚本をだらーっと消化してゆく感じで、まったくやる気を見せて貰えないので、「日常から逃れたいと思っていたら、とんでもない非日常がやってきちゃいました」っていうメインテーマがちっとも生きてこないのよね。何かひとつ、ゾンビものとしてのこの映画の個性を出せていたら良かったんでしょうけど(演出でもカメラでも編集でもメイクでもなんでも)、なーんにも。ミュージカル部分さえちゃんとしてれば、ゾンビ部分はどうでもいいとでも思ったのかしらねぇ?  役者さんは結構個性的で良かったのよ。でも、それがもったいない脚本で、そんなところでそんな風にありきたりにゾンビ化しちゃうとか役柄的にではなくて役者として可哀想ねぇ、なんて状態。リサ役のコなんかとても魅力的だったのにねぇ。主人公のアナよりもリサの方が好きだったわ。  マジメにも不真面目にもなりきれなかったハンパな映画、もっともっと熱いパワーが必要だったんじゃないかしら?[映画館(字幕)] 4点(2019-06-05 19:48:09)(良:1票) 《改行有》

5.  アベンジャーズ/エンドゲーム 《ネタバレ》  まずはこれだけの巨大な映画を世に送り出した、その労力を讃えましょう。みなさん、お疲れさま。MCUを創った人々も、それを支えてきたお客さんたちも。  さて、評価はみなさんが色々お書きになられるでしょうから、アタシはごくごく個人的なグチとか戯言とか書いとくわね。ハードなネタバレ注意ね。  結局、「魔法」に対抗できるのはタイムトラベルなのね、とか、前作の生き残り組の人選理由が判った、とか(これまでご苦労様映画だわよね)、MCU全作しっかと見て記憶してないと心からは楽しめないとか(過去作の色んなシーンにリンクしまくるのよね)、次の『スパイダーマン』はクラスメイト全員揃いも揃って5年間消えてたワケ?とか、そういうの色々あるんだけど、何より思ったのは結局このシリーズ、キャップが好きなのねぇ、って。  アタシ、キャップあんまり好きじゃないのよ。正義に対してウザいくらいに真っ直ぐ真面目(堅物)で、だけどバッキーだけは例外ねー、って。何それ。主演作ですら「そうよさっさと盾返しなさいよ!」ってちっとも主役に気持ち乗せらんないキャラで。アタシ社長派だし。  で、最後に社長に花持たせるかと思いきや、あくまでキャップバンザイでしょ。あれだけのコトを経て、キャップだけどんだけハッピーエンドよ?みたいな。充実した人生送りまくりました、って、これだけシリーズ重ねて、犠牲になったのがアタシのご贔屓二人って状態で、よくもそんなラストカットで終われるわね!って。  判ってるわよ、あの6つを返しにゆく道程はそりゃあ大変な、波乱万丈の世界でしたでしょうよ。でも、そこを経た後としてもアレはズルいわ。っていうかエピローグ、バカみたいに長過ぎよ。色々泣けたけど。  まあ、もっとも扱いが悪かったのはソーだけどね。まさか、あのまんまで終わっちゃうとは思わなかったわ。クリヘム、アレで満足できたのかしら???[映画館(字幕)] 7点(2019-04-28 21:16:21)(笑:2票) 《改行有》

6.  あの日のオルガン 《ネタバレ》  保母さんと未就学児童の視点から戦争を描いた映画ね。  戦時下、日本への空襲が熾烈になる中、まだ学校へ行っていない子供たちを東京から埼玉へ疎開させた人びと(シリアスな『翔んで埼玉』とか言っちゃダメ)の物語で、実話が元になってるのね。  メインになっているのは人にも自分にも常に厳しい姿勢の戸田恵梨香と、未熟で子供と同次元で生きてるような大原櫻子。  そして子供たちの面倒を見る保母さんたち、子供を預ける親たち。  それぞれの、子供を大切にしようとする姿勢と、それを妨げるように起こる様々な問題がドラマを生むのね。  映画は前半が大原櫻子、後半は戸田惠梨香が主役のような感じで、背景にある戦況の推移に伴って厳しさを増してゆく中で見応えのある演技で魅せてくれるの。大原櫻子の可愛らしい存在感が辛さの中の輝きって感じで魅力いっぱいね。  田中直樹の独特なテンポの中で生きてるカンジの存在感も良かったわ。彼の生死も含めて、結構多くのエピソードが投げっぱなしになった感もあるけど。  この映画、終戦後からいっぱい作られてきたタイプの、ありがちな感じのやつ。戦争があって、日本では多くの犠牲が出て悲しい悲しい、って。そういう意味ではちっとも進歩してないわ。平成も終わりだっていうのに思いっきり昭和よ。  だけど今またこういう映画が必要になっているような情勢になってしまって。いつのまにか、戦争はダメ!って当たり前のことを声高に叫ばなくちゃいけない世界になっていて。  国と国、民族と民族、宗教と宗教、人と人とを隔てて対立するのが当たり前になってしまった世界で、こういう映画が否定され、封じられていかないように、取り違えられた「表現の自由」が大きな声でがなり立てて、本来の「表現の自由」を封殺してしまわないように、気をつけなければいけないわ。[映画館(邦画)] 7点(2019-03-05 20:36:23)(良:1票) 《改行有》

7.  アリータ:バトル・エンジェル 《ネタバレ》  設定とか物語とかはともかく、アリータが徹底的にかわいい!、それだけで満足ね。  予告編だけ見るとデカ目アプリの画像みたい・・・なアリータだけど、実際の映画では大変に可愛らしくて。リアルなんだけどリアル過ぎない、なんとなくマンガな感覚を残してあります、ってカンジで。ちゃんと女の子っぽい仕草とか動きとかするし。実写人物との画的な融合がイマイチなんだけど、でも、そういう違和感も含めてコレが正解な在り方なんじゃないかな。命を与えられたCG、だものね。  ロボッ娘好きなアタシのツボをしっかと捉えたキャラなのね。正確にはロボットじゃなくて草薙素子と同様のサイボーグだけど。  話はかなり前のマンガが原作なせいもあってめちゃくちゃありがち、上が天国、下は地獄、なんて。  脚本はいっぱい詰め込み過ぎちゃってて、ダイジェストみたいで、見せ場の連続過ぎちゃってて、逆に一本調子な印象だったりして。未消化過ぎじゃあありませんか?みたいな状態だし。  大体、この設定だったら当然主軸は上を目指してゆく物語になると思うじゃん。だけど最後まで上は目指さないのよ。その役割はお兄ちゃんの方で、でもその志向についてはあくまで否定的スタンスで。  映像は色々凄かったりして、だけど未来のディストピアものって大体似たようなイメージよね、って思ったりもして。スラム街が『レディ・プレイヤー1』で見た風景に大変よく似ておりますわね、みたいな。ゲームの内容はほぼローラーボールだし。  でも、ロバート・ロドリゲス監督らしい激しいアクションの連続で、IMAXの大画面いっぱいにアリータがカッコいいアクションを繰り広げまくるので、彼女のヴィジュアルを堪能するには最高な映画ね。  設定とか物語とかはともかく。[映画館(字幕)] 7点(2019-03-05 19:45:06)《改行有》

8.  アクアマン 《ネタバレ》  本編が始まる前のIMAXの予告編、アメコミの映画化ばっかねぇ、って呆れたけど、そもそも見に来てるのがアメコミの映画化だったわね。  映画が始まってすぐにこれって『ソング・オブ・ザ・シー』で『モアナ』で『リトル・マーメイド』?って。その上『マイティ・ソー』で『ブラックパンサー』で『ダライアス』で『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』で『マダガスカル3』つーか『カンフー・パンダ2』つーか『ワイルドスピード MEGA MAX』で『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』で『ピノキオ』つーか『ファインディング・ニモ』で『ヒックとドラゴン2』で『エクスカリバー』で『ロード・オブ・ザ・リング』で『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で『パシフィック・リム』で、つまりどんどん既成の作品を思わせてゆくのね。  それは、オリジナリティの無さ、既存のイメージの流用って批判するべきモノなのかもしれないけど、でも、ここまでてんこ盛りにしてくれちゃうと、むしろオタク的には楽しい、嬉しい、ってカンジになっちゃってねぇ。その感覚は『シュガー・ラッシュ』(1作目の方)とか『レディ・プレイヤー1』とかに近いわ。  アメコミ映画っていい加減食傷状態だし、いつ馬脚を露しちゃうのかな?いつ退屈になるのかな?って意地悪く見てたりもしてたんだけど、いつまで経っても、ずーっとずーっと面白い、楽しいまま、エンドロールを迎えた、ってカンジで。  ヒロインのメラがね、髪が赤、服が緑で、それはまるで『リトル・マーメイド』のアリエルのように見えて(髪型も似てるし、絶対意識してるよね?みたいな。ディズニー・プリンセスの中でアタシがいちばんスキなキャラ)、キレイで強くてカッコいいアリエルなんて最高でしょ!  それに、二カ所で起きてるアクションをギューンって飛んで見せたり 長回しでぐるんぐるん見せたりするアクションシーンとか、海底世界の色々なデザインとか、独特の魅力があって、毎度のよくあるアメコミの映画化でーす、っていうのとはひと味、ふた味違う魅力で存分に楽しませてもらえたわ。  海の幸大盛り大集合なクライマックスのやり過ぎ感もステキ。  マーベルものに比べて、DCモノはザック・スナイダー監督の影響か、どうもジミで重くて暗い印象があるのだけど、この映画はジェームズ・ワン監督のノリのせいなのかしら、冒頭からエンディングまでひたすら突っ走って息つく暇もなくたっぷり堪能したわ。そして映画が終わったらぐったり。まー、力が入った、体力使った映画ね。  『ジャスティス・リーグ』時点から、なんだかジミで冴えないヒゲのおじさんのヒーローで残念なカンジ?とか思っててごめんなさい、コレ、ヘタしたら今まで見たアメコミ映画の中でいちばん面白かったわ。[映画館(字幕)] 9点(2019-02-11 20:06:44)(良:2票) 《改行有》

9.  アリー/スター誕生 《ネタバレ》  前半面白くて後半ダレダレ。  アリーがスターダムを昇ってゆく展開は楽しめるのね。レディー・ガガの歌声には説得力があるし。でも、ブラッドリー・クーパーが堕ちてゆく展開は密度無くてもう早く終わんないかなぁ、って状態で。  クーパー、確かに演技も歌も演出も、って多彩ぶりを示してるわ。でもだからってこれ見よがしの俺様映画見せられてもゲンナリよ。邦題には「アリー」ってヒロインの名前付いてるけど実際は『ジャクソン スター転落』ってタイトルの方が相応しいような映画ね。映画の半分以上がアリーじゃなくジャクソンの映画なんだもの。  大体、アリーが成功してゆくのに伴ってジャクソンが堕ちてゆくってワケじゃなく、冒頭から酔っ払ってて、その都度その都度酔っ払ってて、延々酔っ払ってて、酒とドラッグで自滅してゆくだけなんで、アリー関係なくね?って状態なのよね。  歌も前半は色々と聴かせてくれるけれど、後半はラストまで勿体付けてあんまり聴かせない構成になってるので余計につまんなくなっちゃうし。  ジャクソンはなんでそんなに人気のある歌手なのか判らないしねぇ。アッチじゃあんなカントリー歌ってても熱狂的にウケるのかしら? アメリカ人の趣味は判らないのでナンとも言えないのだけど。日本で言うと五木ひろしや細川たかしが熱狂的にウケてるようなモン?(多分チガウ)  良かったのはサム・エリオットね。いっぱいの過去を背負っていて、でもそれを普段は表に出さない、オモテとウラのある渋い人物で。あとはワンコ。後半のココロの拠り所はワンコくらいなモンで。アリーはレディー・ガガ化していっちゃうし。  レディー・ガガの歌声を聴きたい!って点ではそこそこ満たされる映画かもしれないけれど、そのための2時間16分、って考えるといかんせん長過ぎね。[映画館(字幕)] 5点(2018-12-26 20:15:57)《改行有》

10.  あの頃、君を追いかけた(2018) 《ネタバレ》  リメイクってコトで元は韓国映画?とか思ってたのね。だから誰かがドラマチックに死んじゃったり、奇跡とか超常現象とか起きたりするんだ、って身構えてたら何も起こらなくてビックリ・・・って元ネタは韓国映画じゃなくて台湾映画だったのね。  そう、等身大の青春映画で、大事件が起こったり、現実を超越した奇跡が起きたりする訳ではない、誰にも似たような記憶があるような、そんな若い頃のひとときを描いた映画。  お互いに気持ちを上手く伝えられなかったり、自分が何をやりたいのか、何になりたいのか判らなかったり、あー、わかるわ~、って。そんな時を過ごす姿が、なんだか可愛らしくすら思えてきて。  ただ、元の映画に忠実なのかなんか知らないけど、日本を舞台にしてるのに明らかにおかしな部分があって。  高校の卒業式の後に大学入試があって、入学は多分9月で。ってなんで? そういうのは日本に合わせようよ?  唐突に台湾ロケになる部分も物語の流れの中ではあまりに不自然だし、日本人が作っているのだけれど、なんとなく日本とちょっと違う感覚がしてしまう不思議さもあって。『僕の彼女はサイボーグ』の、日本を舞台にしてるのに日本じゃない感、アレに似てるかも。  細かいコト言うと(いや、結構重要かな)、青いインク痕のいっぱい付いたシャツ、アレが象徴的に飾られてるんだけど、ヒロインにボールペンでつつかれてる時に一度もインク付いてないのよね。あれヘン。  齋藤飛鳥は透き通るような澄んだ美しさで、この青春映画のキラキラしたイメージを支えてるわ。  山田裕貴はもう色々と体当たり状態で面白いキャラを創り上げてて、ただ、高校生には見えないなぁ・・・あの裸は既に大人のソレだわ。  大感動作!というわけではないけど、自分の記憶を刺激されてしみじみと過去を想う、そんなひとときをくれる映画だったわ。[映画館(邦画)] 6点(2018-10-22 19:14:37)《改行有》

11.  あなたの旅立ち、綴ります 《ネタバレ》  映画は大きく世代の異なる3人の女性を配する事で生を、そして死を対比してるのね。自分を生きること、死を意識して生を全うすること。それまでに生きた、そしてこれから生きる時間の違いが、それぞれの立場の生き方を示してゆくの。その、長く生きたシャーリー・マクレーンの示す道(彼女本人の昔から今に至る写真を見せる事で現実の彼女ともオーバーラップしていて)の眩しさが胸に迫るわ。  物語は予告編から予想されるものから遠ざかることはなくて。こんな映画?ってイメージした通りで、でもその感じが心地良かったり。やっぱり魅力的なキャストに彩られているからこそ、楽しめる映画で。  アマンダ・サイフリッドが好きなんだけど、このところ、も少し仕事を選んだ方がいいんじゃない?って感じで(『荒野はつらいよ』とか『ラヴレース』とか『テッド2』とか)、コレ!って作品に恵まれてない気がしてたのよね(個人的には『ジュリエットからの手紙』が好き)。  でも、この作品は彼女の魅力がいっぱい出てたと思うわ。最初こそ、ちょっと反抗的な態度でアレ?って思うんでだけど、すぐに表情豊かな彼女の魅力が溢れてきて。  そして、それ以上に堂々の存在感を示していたのがシャーリー・マクレーン。今から30年以上前の作品で既に孫のいる役を演じていたのに、いまだあんなにアクティブに動きまわって映画をグイグイ引っ張ってみせるんだから凄い女優。  自分の死を見つめるっていう主題から、逆に受け手は自分の生き方を考える機会になる、そんな映画。[映画館(字幕)] 8点(2018-09-26 22:19:26)(良:2票) 《改行有》

12.  アントマン&ワスプ 《ネタバレ》  面白かったけれど、前作のようには手放しに楽しめるモノではなかったわ。  前作はマーベルユニバースの知識なんて一切無くたって一本の映画として楽しめたけれど、今回は最低でも前作と『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』と『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』を見てないとワケわかんない事だらけ。いちいち記憶を辿らなくちゃなんないの、メンドくさいっての。  で、いつになったら本題に入るの?って、そこが本題かい!って、ソレが『ベイマックス』のクライマックスをまんま持ってきたようなシロモノ。  ワスプは期待したほどじゃない存在だし。相方としてもヒロインとしてもハンパなポジションで、単独で行動してる時の方が魅力的っていう。っていうか、ビジュアル的に微妙なのがねぇ、なんとも。  笑えるエピソードがいっぱい散りばめてあるのはいいわ。『インフィニティ・ウォー』が重くて暗い映画だったから、明るく楽しいマーベルヒーローってのはありがたいコトで。相変わらずペーニャがいいよペーニャ。あとお留守番蟻。  主人公と、この映画自体が、どちらもアベンジャーズって存在のせいで振り回され、縛られちゃってるわけだけども、後者は少なくとも皮肉じゃなくてマジでそうなっちゃってるのがなんともねぇ・・・[映画館(字幕)] 7点(2018-09-06 20:44:55)《改行有》

13.  アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 《ネタバレ》 【どうせだからめちゃくちゃネタバレしちゃうんで注意】  これまで色々と出てきたマーベル映画を『アベンジャーズ』のための予告編映画とか揶揄して醒めた事書いてきましたが、ここまで作品が増えてヒーローが増えてごっちゃり状態になると、それはそれで豪華幕の内弁当状態で楽しいっちゃ楽しかったりします。ソーとロケットの組み合わせみたいに、もう同じ世界線に存在している事すら不思議な感覚なのに、シリアスな会話してたりして、そんなシュールな状況があちこちに見られて。そういう、他作品の主役同士の交わりや共闘の姿はワクワクさせてくれます。が、どうにもこうにも暗くて。画面自体、暗いシーンが多いのですが、その上、内容が暗くて陰惨な映像が頻出して。かなり残酷なんですよね。その陰惨さに後半もうゲンナリしてしまって。どうしてこんなお祭り映画でそこまで陰惨にならなくちゃなんないの?と。  これまでの映画(もちろん『アベンジャーズ』だけでなく、一連の各作品全て)を見ていないと判らない話だらけの上に(その全ての作品を何度もリピートしてないと色々と忘れちゃうって)、登場人物が多いのであちこちに話が飛んで、どこで誰が誰と組んでどういう行動をしてたっけ?って把握するのが大変。主役クラスでないと、もう、あなたは誰でどの作品で何をしてましたっけ?みたいな。っていうか、キャプテンですら登場時は「あんた誰?」状態で。ヴィジュアル大きく変更するのカンベン。  で【ここからネタバレ強し】、アベンジャーズ全滅!とか、誰が死んでしまう?とかなんとか、そういうのがウリになってたりするのですが、ヒーロー役引退を表明している人達が退場しちゃうんじゃ?と思わせつつ、そういう人達は生き延びて。まさかまだ1作2作しか映画がないヒーロー達が軒並み犠牲になるなんて予想してなくてビックリでしょ?みたいな仕掛けはなかなか意地が悪くて、そう来たか、とは思いました。でも、あーんなにやり過ぎちゃったら、結局のところどうせ次回作で、ねぇ、って思っちゃいますよねぇ。最後のひとまとめ以外の人達まで含めて。ギリギリの危うさ、壮絶な最期、みたいなのではなくて、魔法的な力の話なので、どうとでもなっちゃうワケで。まあ、本気で特定の作品終了ってのはあり得ないでしょうから、それを信じちゃったりするのは逆にどうなのよ?ってところでしょうか。  ヒーロー達がひたすら酷い目に遭うお祭り映画を楽しみましょう、というドSなシロモノで、昔からウルトラマンが負けたりするのが苦手な私としてはかなりシンドかったのでした。[映画館(字幕)] 6点(2018-04-27 20:03:13)(良:1票) 《改行有》

14.  あさひなぐ 《ネタバレ》  ああそうか、『トリガール!』と監督一緒なのね。どうりで見終わった後の印象が似てると思ったわ。  マンガ的表現とワザと盛り上がりをハズす同一パターン、面白いし感動もするけれど、結局そこそこ、パターン化された世界の物足らなさ。何か「ココ!」ってこの作品ならではの個性が欲しいところなのですが。  乃木坂46の面々は個性的でも、キャラ造形や物語には意外性も何もない、全てが予定調和の中に収まった世界。  それなりに薙刀の知識を得る事はできますが、じゃあ薙刀の魅力ってなんだろう?ってそこが見えるところには到達しませんし、肝心の試合シーンには問題が大アリで、どうにも映画としての面白さに繋がりきらないもどかしさ。面を装着する事によって表情が見えず、戦っている二人のどちらがどちらのチームか、そもそも誰なのか、胴のところの校名と苗字で判断しなくちゃならない状態。キャラの名前までちゃんと憶えてないと、だからそれって誰?って事態に陥ります(乃木坂46のファンの人ならば面の奥の目や声って少ない情報量からでも判断できるのでしょうけれど)。面を透過させる技法も1シーンだけ登場しますが、マンガやアニメならともかく、やっぱり実写だと違和感ハンパない状態で。薙刀のルールがそうなんだから仕方ない、とするならば映像化そのものに問題があったんじゃ?  光量多め、ややハイキー気味な映像もちょっとやり過ぎかなぁ。アイドル映画と割り切ればこんなもんかなぁ。  脚本的にひっかかった点は宮路が試合に負けた後の電車の中の宮路と旭のシーン。あそこは旭のモノローグ無しで見せる事ができたハズで、わざわざ説明しちゃったら台無しなんじゃないかと。そこまでマンガ的である必要があるのかと。  個人的に堪能できたのは江口のりこって人の芸の幅の広さかな。安藤サクラと似てるとか言われてますが、共演している『野田ともうします。』の野田さんと手影絵部の部長ってキャラ的に全く似ても似つかないつーか、他の作品でのそれぞれの役が全くあの2人に繋がんないつーか、1作ごとにイメージバラバラつーか。そう言えば『奥田民生になりたいボーイと~』でも共演してましたね。顔を合わせるシーンはありませんでしたが。って話が逸れました。  いっぱいあるこのテの作品群の中にやがて埋もれてしまいそうな、ひと味ふた味足らない作品でした。[映画館(邦画)] 6点(2017-09-25 21:04:02)《改行有》

15.  アズミ・ハルコは行方不明 《ネタバレ》  東京国際映画祭で鑑賞。  オヤジ狩りの女子高生達は、あれ、つまり『2001年宇宙の旅』のモノリスみたいなモンですね。  描いているのは今の時代を生きる若い人達、映像表現はとんがった映画なのですが、なんだか随分古い感覚を受けてしまって、まるで70年代の青春映画みたいで、それは描いている事が普遍性を持ったものだから、だけでは説明できないような気がします。  実は結構芯が脆い映画なように思います。皮を剥いてゆくと意外と殆ど何もないような感じで、時系列バラバラなのもそれを少しでも隠すためのようで。それは映画の内容に符号してはいるのですが。  フェミニズムに寄っているように見えながら、単に男女の差異を描いているようで、そこに更に双方に対する差別的な意識が感じられてしまうのは、それこそがリアルなのかもしれませんが、でもその捉え方が昔からあるものだから、だから古い感じを受けるんですね。郊外の若者の暮らしぶりの描き方も含めて、リアリティという名の差別意識が働いてしまっているように見えてしまって、実はこれかなり救いのないネガティヴ志向な映画なんじゃない?って。登場人物全員馬鹿にしか見えない作りになってますし。  蒼井優は最近『オーバーフェンス』といいこれといい、ちょっと壊れ気味な役が多くなっていますが、それでいいのかなぁ?  キャラの抱くジレンマがそのまま映画の抱えたジレンマに直結しちゃてるようで、勢いの良さは虚勢を張っただけな芯の脆い映画という印象でした。[映画館(邦画)] 5点(2016-10-31 23:43:56)《改行有》

16.  アングリーバード 《ネタバレ》  中盤までは結構シンドい感じ。大してカサの無い単純な物語を、キャラのドタバタエピソードで埋めてゆくという状態なのですが、これがあんまり笑えるものではなくて。美術デザインが色々と凝っていて、飛べない鳥達が暮らす世界を見るのは楽しいものの、物語の進行が遅くてちょっとダレ気味。  でもこれが後半、反撃の物語になると途端に激しく弾んだ映画になって。飛翔と落下と破壊、その快感、3Dの効果も手伝って非常にエキサイティングなクライマックスを迎えます。前半のドタバタ描写も、この部分の各キャラの個性分けされた見せ場のためだったのかと思うと納得。  映画鑑賞後に元となったスマホゲーをプレイしてみたのですが、なるほど、シンプルなゲームのシステムをよくもまあ上手く映画化したもんだと。ゲームに親しんでから見ていたとしたら、徐々にそこに向かってゆく展開に焦らされた上で最高に盛り上がるクライマックスを迎えられたかと思うと、ちょっと残念な気もしますが、逆に何も知らないで見て、そのぶっ飛んだ展開に「なんじゃこりゃ!」って驚きを持って見られたので、それはそれで。どちらでも吉。  点数はかなり甘い気もしますが、クライマックスの異様なテンションにすっかりやられて見終わった時の満足感がハンパ無かったので。[映画館(吹替)] 8点(2016-10-06 22:54:21)《改行有》

17.  IAM A HERO アイアムアヒーロー 《ネタバレ》 ツイッターの映画クラスタの間で評価が高かったので期待し過ぎちゃった。  ベースは『ゾンビ』そのものなわけで、話の中心がショッピングモールでの籠城戦で生き残った人間同士のゴタゴタがドラマになってます、なんてところはなんのヒネリも無し。今から40年近く前に作られた映画にやっと近付きました(越えてはいません)ってそれって誉められる事なのかなぁ。このジャンルって低予算のしょーもないデキのものが大量にありますから、元々ハードルは低めだったりするのでしょうけれど。  それでも邦画としては頑張ってるその映像は、舞台を日本に見立てての大々的な韓国ロケで実現した映像なわけで、つまり国内だけじゃこのレベルに到達するのは無理です、っていうのが実情なんでしょうね。  この映画のオリジナリティは主人公が何者にもなれないヘタレで、極限状態でも変われず、それでも、ってところですが、んー、ダレ気味。森に入って以降クライマックスまでテンポが悪くて、そのワリに濃密なドラマが描かれている訳でもないので『晴天の霹靂』とちょっとキャラカブってる大泉洋の苦悩演技をご覧くださいって状態がシンドいなぁ、って。有村架純と長澤まさみって花を両手にしながらなおヘタレ続けるので温度低めな時間がずっと続いて。  避難民を支配している男とその手下って、お約束の展開に「あーこの流れかぁ」ってウンザリさせられつつ、ヘタレの覚醒を待たなくちゃならないのは結構苦痛。  で、やっと覚醒したと思ったら最早それドーピング脚本だろって状態で。ライフルの弾、一体何発持ってるのよ?ってくらいに全部ライフルで片付けちゃうのでライフルVSゾンビの映画になっちゃうんですよね。ライフル最強!で終わっちゃう。英雄は本当に英雄になれたのか? うーん。  グロっぷりハンパない、よくぞここまで、みたいに言われてますが、殆どヘッドショットでブシャブシャ頭が破裂するばかりなので、激しい人体破壊っぷりを期待すると、こんなモンかあ、くらいのモノです。そんなモノ一切期待しない、ホラーもスプラッタもゾンビものも苦手な私でも「なんだぁ」って思う程度。  そして、有村架純は良かったです。[映画館(邦画)] 6点(2016-04-29 22:44:37)《改行有》

18.  アーロと少年 《ネタバレ》  大自然という名の神の下で剥き出しの生と死の闘争を繰り広げる生命達のお話。って、つい最近、他の映画にも同じ文章を書いた気もしますが。  『インサイド・ヘッド』同様、ディズニー・ピクサー作品って事で油断してると痛いメに遭う作品。幼い心にトラウマを植え付ける事必至?みたいな。  話のベースはピクサーお得意のバディもので行きて帰りし物語(『トイ・ストーリー』『ファインディング・ニモ』『カールじいさんの空飛ぶ家』『インサイド・ヘッド』と)。超リアルに大自然を表現したCGの世界で展開するのは終始死の匂いがつきまとう冒険の旅。自然現象によって与えられる容赦ない死と、動物の本能による容赦ない死。アーロとスポットの旅は楽しさに溢れながら、一方でずっと死の不安を抱かせ、ディズニー作品に限ってそんな展開はあり得ないだろうと思いつつも、もしかしたらという不安がずっと影を落とし続けるという。  腐敗・発酵した果物を食べてぶっ飛んでしまうシーンや、プテラノドン達の狂気の表現はザラザラした異質な感じで、心地良い子供向けアニメとは明らかに違うモノが印象に残ります。  映画を見る前に『ヒックとドラゴン』の立場が逆転したような映画?って思いましたが、その通りでもあり(『2』まで含めた状態)、まだまだ公開は先の『3』の内容までも示唆しているようでもあり。  スポットのキャラが楽しく可愛らしく、ペット的だけれどもやはり人間らしい自我を持っているあたり、とても魅力的。一方でアーロはキャラ的にもうひと工夫あれば、と思いました。アーロはその単純化されたデザインと共に意外とクるモノが無いんですよね。  進化したテクノロジーはどんどんアナログを志向してゆく、その1つの到達点を見られる作品であり、ピクサーとアメリカのアニメーションの進歩を見られる作品でもあり、だけど映画としてアニメーションとして、かなり歪な感じがするのですよね。その歪さはピクサーの個性となってゆくのか、それは他との差別化を明確にしたいがためなのか、それとも迷走なのか。ピクサーの志向は子供向けアニメーションの枠の限界にぶち当たりつつあるのかもしれません。[映画館(吹替)] 7点(2016-04-13 21:35:11)《改行有》

19.  あやしい彼女(2016) 《ネタバレ》  これ以前に韓国版『怪しい彼女』と中国版『20歳よ、もう一度』を見ておりますので、どうしてもその2作との比較になってしまいます。  多部ちゃんはコメディエンヌとしての魅力を存分に発揮していて、多部ちゃん映画としてはポイント高い作品となっております。ただ、既存2作と比較してしまうと、どうにも弱い映画になっちゃったなぁ、と。  まず基本設定の変更、息子を娘にして登場人物を整理した事で生じた問題、嫁をいびり過ぎて病院送りにしちゃうクソババァが消滅して、ただのヘンなテンションの婆さんになっちゃいました。クソババァがキレイな娘さんに変身して、更に歌で人々を魅了する、オリジナルのその大きな振れ幅がこの日本版では小さな振れ幅になっちゃってます。多部ちゃんが倍賞さんの若い頃って言われれば納得できない事もなく、あの歌声にはインパクトがなく(最近の邦画で説得力のある歌声としては圧倒的に『カノジョは嘘を愛しすぎてる』の大原櫻子さんを挙げたいですが、彼女と比較してしまうのはあまりに酷ですか)、その出だしの弱さのままにずっと映画が続いていってしまうのが厳しいです。基本設定に変更はあっても多くの部分が工夫無くオリジナルをなぞる事で作品が安易な流れの中に留まってしまっているような印象。  ドラマ的には娘に変更した事自体が大きな改悪になっているとは思いませんが(クソババァ度を極端に薄めてしまったとは言え)、じゃあそれが良い選択だったとも思えず、片親世帯にしたあたりが半島や大陸と違ってこの島国っぽさなのかいな、くらいの印象で。  ライブシーン、音楽絡みのシーンは総じて韓国版、中国版よりもダサくなってしまっていて、日本大丈夫か?って感じもしますが、これは国の問題っていうより邦画業界の問題と製作陣の問題ですかね。  韓国版での焦らしのシーンを中国版では更に焦らして、じゃあ日本版はどうなるのか?と思っていたらあっさりドッスンといって肩透かし食らわせるあたりは楽しかったですが、それは全部見てての限定されたお楽しみ。しかしあの娘はあれじゃ悪役状態なのだけど、そもそも存在の意味が判りません。  中国版では韓国版に敬意を表した部分が2カ所あったのですが、日本版にはそれが見当たらなかったのは残念。  オリジナルに対するリスペクトを大きく反映させるか(中国版はこちら)、さもなければ独自の魅力を研ぎ澄ませてゆくか、そのどちらにも寄れないハンパな作品になってしまった感じで、それでもオリジナルの良さゆえの魅力は残った感じでした。あと多部ちゃんの面白さと。この映画のヒロインとしては、ちょっと違うかな、って製作発表当時思った感覚のままではありましたが・・・[映画館(邦画)] 6点(2016-04-04 22:05:38)《改行有》

20.  暗殺教室~卒業編~ 《ネタバレ》  前作はそれなりに楽しめたのですが、今回は退屈でした。理由は簡単、シリアスなシーンが多かったから。  この物語って基本がバカじゃないですか。マンガだからこそなお話。それを無理矢理映画にしてみましたって状態は、そういうものだって割り切ってこそ楽しめる世界だったわけで、そのバカの枠の中でシリアスになられたところで、一体何を言っているのやら、って興醒めしてしまうばかり。  前作って音痴な映画だったわけですよ。ちゃんとした流れになってなくて、ぎこちなく映像が羅列されている状態。それでも殺せんせーを巡るネタ集だからこそ楽しめたわけで。今回、流れてない、ぎこちない映像の羅列で音痴なままシリアスになっちゃいましたから、不出来さばかりが目立ってしまって。  エピソードやキャラの流れをちゃんと作ってなくて、そこそこ流れがあったのは殺せんせーと主役の少年くらいで、あと全員ほっぽり出されたまま終了みたいな状態。スナイパーや大ボスなんてあれで終了なのか?ってくらいにエピソードどころか必要な映像自体が足りません。  殺せんせーの過去の真相が全て殺せんせーの語りによる回想映像に頼っているのも(いや、正確には殺せんせーの記憶には存在し得ない部分があるのが不自然なのですが)安直で流れを阻害しています。  原作がそもそもそうなんでしょうけれど、1000人以上を殺した元暗殺者が、ちょいといい人っぷりを見せたけど(ちょっといい事して褒められる不良の超拡大版みたいなモンだ)最終的には中学生に自分を殺させるって話なわけですよ。そんなもん、ネタとして笑ってみせるべきでしょ? 中学生に殺人をさせた上で感動してくださいね、っていうのはアリなの?っていう。感動を必死に押し付けてきますが、そもそもそれは感動させていいような性質のものなのか?って疑問ばかり。  月を破壊したとか地球も破壊するとかの大風呂敷広げた設定がセコく収まってしまうのが肩透かしでガッカリですし。  不満点の多くは元々の原作の限界点なのかもしれませんが、それにしても映画は映画としてそこを超えてゆく道というのはあったと思います。でも、こんなぶつ切れエピソードの羅列じゃ更にそこの下を行くしかありません。  映画として原作の徹底的な再構築が必要だったんじゃないかと思いますが、そこまでの余裕は無かったんでしょうね。その余裕の無さが映画ってモノ(この作品のみに止まらず)をダメにしてゆくのがやりきれないなぁ。[映画館(邦画)] 4点(2016-04-04 20:14:17)(良:1票) 《改行有》

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