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プロフィール
コメント数 2524
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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41.  桐島、部活やめるってよ 《ネタバレ》 【注!激しくネタバレ】優秀でモテるバレー部員桐島という存在は最後まで作中に登場せず、つまりはマクガフィンなのですが、これはそのマクガフィンについての映画なのですね。登場人物達にとってはとても重要な存在であるのだけれど、物語に対しては仕掛けとしての要素でしかない存在。つまり学校生活というものがそんな感じで。傍から見たらくだらない事、どうでもいい事だけれども本人にしてみれば一大事であったり真剣な苦悩であったり。それぞれが抱えた全く別々のピリピリとした自我同士が接触する事で簡単に傷つき簡単に傷つけ。自分にとって大切な事と他人のどうでもいい事、自分に付いた傷、他人に付けた傷によって少しずつ他人の「どうでもいい事」(あの隕石が秀逸な象徴となっています)の価値とコミュニケーションの術を学んでゆく・・・。多感な時期の姿を多角的に描いていて楽しませて貰いました。開幕からしばらく続く『バンテージ・ポイント』のような構成が何かを解き明かしてゆくのかと思ったのですが、それぞれの立場・校内でのポジションの紹介といった感じで、そんなには効果的に機能していなかった気がするのは残念ではありますが。あれ、どうせならもっと徹底的にやった方が強い印象を残したと思います。登場人物に過度に思い入れるようにはなっておらず、どのキャラにもそれなりにイヤな面が存在している点を晒している状態は大変良かったと思います。もっとも自分自身は高校時代、映画研究会というヒエラルキーの底辺に存在していた訳で、あのリアクションの薄い面々にシンパシーを抱く事、大でしたが・・・。[映画館(邦画)] 7点(2012-08-12 17:37:30)(良:1票)

42.  キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー 《ネタバレ》 プロパガンダを皮肉りながら結局はナショナリズムを喚起するような映画なんですけど、アメリカ映画なんだし、タイトルにアメリカ付いてるし、コスチュームは星条旗だし、そこにツッコミ入れても野暮ではあります。でもまあ今回も私がアメコミものに対して抱く毎度の感想、フツー。ドーピングで強くなりました、ってヒーローに憧れられるのかどうかっていうのは、ちと疑問ですし、盾が主役のような戦いではヒーローとしての華に欠けてる感じ。それでも人寄せパンダになるあたりのノリは楽しかったですし(あの時代のUSOのセンスってステキだし)、レトロフューチャー系なデザインの数々にもワクワク(『スカイキャプテン』には敵いませんけど)。でも、あまり面白くないドラマは長々と見せるけど、肝心のアクションシーンはダイジェストでどんどんと飛ばしちゃいますよ、っていうの、最近の流行りなの? そここそをたっぷりと堪能したいのに、なんかここ最近、一連のマーベル製映画、一本の映画として楽しませようとするよりも、『アベンジャーズ』のための説明にばっかり追われてない? 作る側にとっても見る側にとっても『アベンジャーズ』のための消化映画みたいになっちゃってるのは、ちょっと不幸な気がしないでもないです。ヒロインをあんな形で終わらせちゃったりして、なんか一本の映画に対する愛が足らない感じがしました。[映画館(字幕)] 5点(2011-10-16 14:50:29)(良:2票)

43.  奇跡(2011) 《ネタバレ》 大人になるっていうのは、自分って個だけの状態から他者に視点が向かい、兄弟や家族、友達、そして社会、世界と自分との折り合いをつけてゆくって事で、この、なんでもない、大した事は何も起こらないように見える映画は、子供が大人になってゆく、その一瞬一瞬を捉えた稀有なドキュメンタリーとも言えるような作品。子供が生きて、世界を受け入れてゆくっていうのは輝く楽しさだけではなくて、悲しみも痛みも伴ってゆくもので、その一瞬一瞬を生きる姿が愛おしく切なく迫ってきます。主役兄弟だけでなく、彼らの友人達、彼らをとりまく大人達一人一人が、それぞれの役割を背負っているという大変によく考えられた脚本で。大人になろうとする子供と、子供であった事を忘れていない大人との、それぞれの折り合いがあり、そこに描かれるのが摩擦ではなく相互理解であるというカタチゆえ、じんわりと心に染みてきます。基本的にリアルに捉える画が多くて意匠を前面に押し出して主張するような作風ではない点が良かったのですが、それゆえクライマックスのその瞬間直前のコラージュはとても効果的でした。旅に出て以降の、ありがちであるにも関わらず溢れ出す懐かしいワクワク感、兄弟が現実を受け入れてゆく姿もいいのですが、同時にライバルに対する嫉妬心を上手く消化できなかったり、老犬を通して死を認識してゆく友人達の姿も本当に愛おしくて、見終わって子供達の未来に幸多からん事を心から願ったりしてしまうような映画なのでした。[映画館(邦画)] 9点(2011-06-28 21:52:30)(良:3票)

44.  キッズ・オールライト 《ネタバレ》 親がレズカップルという特異な家庭環境の世界を描きながら、映画が描こうとする方向性はちょっと保守的に過ぎる気がしてしまって、手放しには共感できないかな、という感じでした。あれでは精子提供者である「父」がまるで体内に入り込んでくる異物、悪玉ウィルスみたい。家族は単なる血の繋がりで結びつくのではない、各人の意識こそが家族の絆を生み、家庭を形成してゆくのだ、って言いたいのは判るのですが、血の繋がりを求めた姉弟の意思、父に魅かれてゆく思い、愛欲に走る母、それぞれを家族という大前提で定義された縛りが否定してゆくように感じられて、何か窮屈な映画で。目先の欲ではなく、もっと奥深くにある結び付きこそを大切にしましょう、っていうんでしょうけど、色々な否定の上に立ってしまったらねぇ。役者はみんな魅力的なキャラクターを演じていたので、そこからもう少し微笑ましい物語を編み出して欲しかったのですが、意外とトゲトゲした映画でした。そうそう、透き通るような肌のミア・ワシコウスカは『アリス・イン・ワンダーランド』の時に比べたら人間的な存在感があって数倍魅力的でした。[映画館(字幕)] 5点(2011-06-05 14:12:06)

45.  キック・アス 《ネタバレ》 ありゃあ。題材的に絶対イイ!と思ってたのですが、あんまりだったわぁ。ヒット・ガールがステキなんだけど、彼女が登場からいきなりチンピラマフィアを惨殺しまくる時点で画面のキック・アスと一緒にどん引き。その時点でこの映画はヒーローを目指す高校生の奮闘記ではなく、『シン・シティ』や『ウォッチメン』と同じ、最近流行りの血と暴力で包装したアメコミものですよ、っていうのがハッキリして、さーっと冷めてしまい。しかもキック・アスは主人公でありながら狂言回しでしかなく、主旋律は組織への復讐に燃える父娘の物語。『スパイダーマン』のテーマを逆説的に語るだけで、パッケージは刺激的に煽ってるけど中身はいつもと似たよーなモンで。暴力を流れる血で生々しく語るワリには、作品世界に流れるルールはご都合主義的で非現実的である(この映画で言うと、警察の空気っぷりから父娘の生活、タナボタ強化人間化、ヒロインとの関係成立過程に至るまで)って点まで含めて、ちょっと最近のアメコミものの流れ、ウンザリ。非力なヒーローが巻き起こす笑いの世界を期待していたのですけどねぇ。ヒット・ガールはステキなんですけど。自分的にそこポイントなんで二度言っときますが。[映画館(字幕)] 5点(2010-12-19 16:50:42)(良:3票)

46.  キス&キル 《ネタバレ》 ご近所さんや会社の同僚が実は軒並み殺し屋だった、みたいなコメディ部分は面白いものの、肝心のスパイ部分はユルユル過ぎてしまって。もう少しちゃんとプロのエージェントらしい行動や戦いっぷりを見せて頂きたいものなのですが、全体のコメディノリを重視し過ぎているせいか「それはないわぁ」って冷めてしまう部分が多くて。激しい銃撃を受けた家にみすみす戻ってしまう、しかも町はその事件そのものがなかったような日常っぷり、ってそこには何の説得力もなくって、いくらコメディでもそういうところはちゃんとしておこうよ、って。大体、主役のお兄ちゃん、ペロペロキャンディみたいな甘い甘~い甘過ぎなマスクなんで「スパイです」って言われても全くそうは見えて来なくて。いや、実際のスパイがみんなショーン・コネリーやピアース・ブロスナンやトム・クルーズみたいなカオしてるとは言わないですけどもさ、映画的な説得力ってのがあるでしょ。死体を前に家族会議みたいなシュールな笑いのシーンも、ハードさが絶対的に足らないので不発状態ですし。でも、もう一人の主役のちょっとトロいヒロインが段々と状況に慣れていくあたりは良かったですし、夫婦の危機や相手方の親との不和っていう、よくある家庭ネタを殺し屋が溢れる極端な世界で描くっていう発想そのものはいいカンジだったと思います。期待せずお気楽に見るのが吉なコメディという感じでした。[映画館(字幕)] 6点(2010-12-05 21:34:20)(良:1票)

47.  君に届け まるで70年代の少女マンガのような物語世界で、映画は80年代のプログラムピクチャーのような世界。どんだけ古臭いセンスで成立してるのよ?って感じ。物語・脚本のツッコミどころは満載。翔太が学校の場所が判らずに迷うのは彼が転校生だから?と思ったのですが、そうではなくて高校一年初登校の日だから、と、でもそれが判るのはずっと後。桜が咲いてるので一学期だというのは判るにしても。でも、ヤツは自分が通う事になる学校を始業式の日に初めて訪れたんか? 爽子がああいう存在になってしまう経緯は安直過ぎるし、モノローグから始まる事で宣言される爽子視点の映画、なハズが唐突に翔太のモノローグが入り込んで視点ブレるし。担任とタメ口で話している経緯・理由は判らないし、爽子の二人の親友は絶対に高校生には見えないし、ライバルのコの感情のドロドロっぷりは今時コメディレベルだし。時代性とか今日性とかにまるで無頓着で、なんかもうめちゃくちゃ。マンガを起点とする映画の難点が網羅されているような作品、今の日本映画の問題点を露わにしてしまっている映画。で、だけどその問題は根が深く、簡単に改善される事はないだろうと思わせてしまうのは、これがそれでも楽しめてしまうからなのですよね。あり得なさ炸裂の甘酸っぱい恋愛友情ファンタジー世界に酔えてしまうワケです。セリフで安易に感情が語られる世界だからこそ判りやすくドラマが成立し、リアリティが欠如しているがゆえにクサさすらも許容できてしまう、と。日本人の脳と心にはマンガフィルターが存在していて、マンガ的なるものを安易に許容できてしまう、それは映画にとっては明らかに問題であると思うのですが、それが国民性であるとも、中身がどうであれ、その許容こそが時代性なのだとも言えてしまうのかもしれず。うーん。今回は未華子嬢のあり得なさっぷりを、つい思いっきり楽しんでしまった私の負け。[映画館(邦画)] 7点(2010-10-08 19:33:12)(良:2票)

48.  きみがぼくを見つけた日 《ネタバレ》 カメラがもうね、うっとりするくらいキレイなんですよ。年に1~2本あるかないかってレベルの美しく撮られたシネスコ。で、内容の方は、発想は面白いけれど、映画としては面白くなりきれなかったかな。ワリと早期に物語の構造が明確になっていって、全体の流れが見えて、そして当たり前のようにそれをなぞって終わりになっちゃう。設定がSFなんだからもう少しヒネってくれよ、意外なオチを見せてくれよ、って思ってしまうんですよね。時間の流れを細切れに、ランダムに生きてゆく男の姿を通して、人生という時の流れを語る、にしてはあまりにこれってSFなんですよ。観客にSF的なカラクリを意識させ過ぎてしまって、本来見せたかったのであろう、肝心な人生のドラマ部分が弱くなっちゃってます。映画が始まってしばらくは、どれだけイイお話を見せてくれるんだろう?って期待させてくれたのですが、この設定世界では時は円環構造であり、パラドックスは生じない!って大々的に主張しちゃっちゃあねぇ・・・。娘が起こす奇跡を期待したんだけどな。ところでイヴの時、部屋に貼ってあった日本語の「クリスマス商戦」、なんなんだろ? ポスター? タペストリー? 何故に「クリスマス商戦」?[映画館(字幕)] 6点(2009-10-27 17:26:38)

49.  キラー・ヴァージンロード 《ネタバレ》 冒頭からしばらく、やっちまったか!これはマズいか!って作為的な映像(ミュージカルで、60年代風なキッチュさで、そしてわざとらしい)が羅列されるのですが、段々と落ち着いてきて。非現実的なギャグと現実的なコメディとの境目が曖昧なカオスな状態で、クライマックスで泣かせにまで走るのは、さすがにバランスに欠け、映画的にツラいわ、と思いましたが、あと樹里っぺがあんまり魅力的に撮れていないのが気になりましたが、岸谷五朗監督、ここはヘンにゲージツ家気取りな俺様映画に走らず、バカ娯楽映画とした点で好印象。受動的キャラゆえか樹里っぺが意外に面白くないのが欠点なのですが、女ターミネーターの如き木村佳乃のバカっぷりは突き抜けていて良いなぁ。彼女が樹里っぺと一緒なシーンでは俄然映画が弾んで面白くなるという。この二人のかけあいの割合がもっともっと大きければ良かったんですけどねぇ。クライマックス、おじいちゃんを引っ張りすぎで不自然になっていますし(あの状態で延々放置って・・・)、泣きも前記のように映画の色に合ってないので長過ぎって感じで。それから樹里っぺが関わった人々が幸せになってゆくというラストの展開が、どう関わったためにどう幸せになったのかがちっとも明快な流れになっていないのが残念。樹里っぺの行動が結果的にきっちり幸せを運んだのでした、っていうんじゃなくて、強引過ぎて納得できない風が吹けば桶屋が儲かる状態で。バカげたギャグ部分は、あれはあれでいいと思うので、脚本がもう少しきっちりと組み立てられていたらもっと楽しめたと思います。[映画館(邦画)] 6点(2009-09-28 11:57:06)

50.  96時間 《ネタバレ》 96時間ってのがとても根拠の薄い、いい加減なタイムリミットだったのがビックリ。一緒に誘拐された友人は96時間以前にアレしちゃったじゃん。娘と友達の運命を分けた違いがあったのは事実だけど、父ちゃんのかつての同僚はそこまで知ってて計算したんか? あと、予想したのと違って、最初のボスには早々に辿り着き、次々ボスが替わってゆく(別に真のボスがいるワケじゃなく、単に対象が変わるだけ)って展開はサスペンスとしては大変に雑。経験を生かして頭脳使うのかと思えば殆ど体力勝負だし。だけど悪いヤツをボコボコにやっつけてスカッとするアクション映画としてのキモチ良さはかなりのものでした。かつてCIAの工作員で今は世拗ね人な男がさらわれた娘を助けに行って悪いヤツを片っ端からボコりまくり、ってセガール映画みたいですが、面白さ的にもセガール映画のソレと同じようなモノで。リーアム・ニーソンレベルの役者が最近めっきり動きがニブくなってきたセガールの後継者でいいのか?とも思いますけど、そしてリュック・ベッソンがこんな映画を製作していていいのか?とも思いますけど、まあ面白かったからいいや。[映画館(字幕)] 7点(2009-08-26 08:55:13)(笑:1票)

51.  ギャング・オブ・ニューヨーク ニューヨークの土に流される血。その民族と宗教の戦いの歴史は、過去のものへと流れてゆくものじゃなくて、今も形を変えながら、繰り返されている・・・皮肉な事に、9.11が、この映画に重たい意味を与えてしまった感じです。ラストショットを見て、何も感じない人は、まずいないでしょうし、それが映画の内容に符合してしまっていて、憂鬱な気分になります。常に勝利を命題に掲げた人々の虚しい世界の映画、ですね・・・。[映画館(字幕)] 7点(2009-07-11 13:59:21)(良:1票)

52.  CURE キュア 《ネタバレ》 萩原聖人のキャスティングは、果たしてこれでいいんだろうか?とか、何故負の意識、闇の意識を刺激する事が即殺人という形に結びつくのだろうか?とか、見ている間は色々と疑問に思ったのですが、見終わってみると、何やら冷たくザラついた、イヤ~なモノを飲まされたような感触が残り、恐ろしさがじわじわと染みてきました。人が壊れてゆく境界は曖昧で、ほんの少し背中を押されただけで越えてしまう危うさを感じます(それを感じているうちは大丈夫なのかな?)。意識して避ける事ができるのならばいいのですが、その引き金は日常の中に潜んでいて、日常の風景が歪んだように顕在化する、そんな怖さを監督は決して表層的な表現、即物的な表現に頼る事なく、象徴的な映像を通して内側から上手く引き出していたと思います。ただ、幸せポイントの全くない映画なので、もう結構でございます。ごちそうさま。[映画館(邦画)] 7点(2009-07-11 13:46:02)(良:1票)

53.  金融腐蝕列島[呪縛] 総会での展開が出来すぎじゃない?とは思いましたが、時代にしっかり斬り込む映画、堪能させて頂きました。ダメになった会社を、ダメと自覚した上で、腐敗した体制に反旗を翻してみせる姿勢、それに賭ける男達の姿が爽快です。もっとも、現実には、この映画が示してみせた事を理解して実践してる業界の人って少ないようですけどねぇ。だってねぇ、銀行屋は税金投入してもらっても自分の腹は痛めないようなのばっかりでねぇ。バブルの崩壊だ、金融危機だって、なんか変わったのか?って言えば、合併を繰り返して名前ばっかりコロコロ変わる程度のもんで。[映画館(邦画)] 7点(2009-06-25 23:52:01)

54.  キューティ・ブロンド ロースクール世界でも司法世界でも、真摯になりながらも、どピンクワールドをあくまで曲げずに貫くリースが好き。価値観が変わって成長、って物語じゃなく、自分の価値観でぐいぐいと切り込んでゆく姿に快感を覚えます。でも、ホントはいじわるセルマが大好き。どピンクなリースに当時のiBookのカラーが微妙に合ってなかったのが残念。アップルはこの映画用に、どピンクのiBOOK作ってあげれば良かったのにね。[映画館(字幕)] 7点(2009-06-25 23:46:31)

55.  キスト R指定版『禁じられた遊び』な映画でした。ヒロインの気持ちに同調する事はさすがにありませんでしたが、見ている間、彼女の「それ」に対する思いを色々と考えていました。生命の抜け殻、生きた証しの最後の姿、もの言わぬゆえの純化された存在、崇高にしてエロティックな造形物・・・。理解するのはムリなんですけど、そのフェティズムもまた、ひとつの愛のかたち。気持ち悪さはなく、美しさが印象に残る映画でした。ただ、私、『アナスタシア』からハシゴしてこの映画を見たために、2つがごっちゃになって、アナスタシアがフェティズムに走る映画が頭の中に出来上がってしまったのにはマイりました。一日4本でも平気な私ですが、同ジャンル(一応、両方ラブストーリーですよね)の連続はマズい、という事に気付かされました。[映画館(字幕)] 7点(2009-06-25 23:43:27)

56.  CUTIE HONEY キューティーハニー 《ネタバレ》 思いっきりツボにハマるか、さもなきゃ激しくハズすかのどっちか、だと思ってたんですけど、意外とマトモな映画でした。あ、もちろん十分おバカなんですけれど、根はマジメ、みたいな。冒頭からタイトル部分にかけての展開は、もうアニメ版『ハニー』の感覚がぱーっと脳内に甦って、懐かしさに涙出る、って感じなのですが、中盤以降はきちんとドラマが語られ、クサいながらも至極真っ当な、人と繋がっている事の大切さが描かれます。私は、ハニーの孤独よりも、市川実日子演じる夏子の孤独に惹かれ、ゆえに彼女の姿を中心に見ていました。サトエリもおバカとスーパーヒロインをきっちり演じ分けて魅力的ではあったんですけど、固めた孤独を徐々に解かしてゆく実日子嬢の変化の演技が一枚上手、という事で。アクションシーンを、もう少し丁寧に、ディティールをハッキリ見せてくれていたら、という恨みは残りますが、原作の感覚を大切にしつつ、マジメにバカを見せてくれて、かつて数多くあったプログラム・ピクチャーの懐かしい感覚を堪能させて頂きました。愛が大事、っていうベタな結末も、この映画のアニメ的言語の前では素直に受け止められるのでした。[映画館(邦画)] 8点(2009-06-22 23:45:51)(良:2票)

57.  キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン 良くも悪くもがっつりぐいぐいと映像を押し付けてくるコッテリ風味なスピルバーグが、珍しくもサラリ軽く描いていて楽しめました。いつもはタイトルバックに凝る事をしない(『魔宮の伝説』を除いては)彼が、とても魅力的なタイトルバックを見せ、ここのところ薄ぼやけた音を鳴らしていたジョン・ウィリアムズが面白い音を聴かせるこの映画、スピルバーグ組のベテラン達が、若いモンには負けない、みたいな感じで(いや、かつての若手スピルバーグがもうそんな世代、と考えると愕然とするワケですが)スタイリッシュな仕事をしているのが頼もしくも微笑ましいです。ディカプリオにしろ、トム・ハンクスにしろ、大仕事の後の息抜き、みたいな演技でありながら、それがかえって当の大仕事の時より魅力的だったりするのは、ちょっと皮肉な感じですけどね。[映画館(字幕)] 8点(2009-06-19 01:12:15)

58.  キャリー(1976) 《ネタバレ》 どっすん!と場内全体が数センチ飛び上がって、一拍置いて爆発するどよめきと笑い。当時、それまで静かだった1300人ほぼ満席の劇場内がラストシーンで大騒ぎ状態に陥ったのを、今も鮮明に覚えています。さて、この映画、キング作品の映画化の中では原作を越えている数少ない作品だと思います。原作は、ちょっと構成に凝り過ぎて、登場人物に感情移入できるような形になっておらず、物語として弱かったのですが、映画はストレートにキャリーの悲しい生涯を追い、デ・パルマの凝りまくり映像が、文章では到底敵わない情感を描出しています。陰惨な展開とは裏腹な美しい映像に魅了され、キャリーの悲劇に胸を締めつけられ、そして最後に椅子から垂直上昇、と。デ・パルマ侮り難し、と思った最初の映画でした。[映画館(字幕)] 8点(2009-06-19 01:09:36)(良:1票)

59.  ギャラクシー・クエスト 「僕ももう目が覚めました、あんなの所詮ウソっぱちの作り物だって」「いや、本当だったんだ」「やっぱり!」泣けますねぇ。オトナ帝国の逆襲状態ではありますが、ボンクラの夢を実現しちゃう物語に、笑いと感動の嵐。ダメな人々がカッコいい映画、っていうのは、なんでこんなに心に響くんでしょう?(そーれーはー、あなたがー、ダメな人間だからーよー) ん? それはそうと、この映画、ちっこいスクリーンでしか上映されなかったので、大スクリーンで見てみたいものです。あと、あのプログラム1000円は高過ぎでしたねぇ。[映画館(字幕)] 9点(2009-06-14 22:12:18)(笑:1票)

60.  キル・ビル Vol.1(日本版) 一体、この映画はナンなんだろう?という不思議な感覚は、やがて記憶の奥底を刺激し、ノスタルジーを誘うものになりました。昔、土日の午後のテレビで見ていた、どこの誰が作ったのかも定かでない、映画史などとは無縁のB級の映画達。本来、忘れ去られてゆく筈のものに対して愛情を向けたこの映画、「笑えた」という意見が多いなか、私は妙に泣けてきてしまって、仕方なかったのでした。映画を見る眼を研ぎ澄ましてきた人にはダメ映画として映りそうですが、どんな映画でも、どうしても切り捨てる事ができないまま生きてきた人には最高の映画なんじゃないでしょうか。【追記】再度スクリーンで見たところ、初見の時よりも更に印象アップしました。実は意匠が非常にしっかりしていたんですね。特にクライマックスでのブライドとオーレンの対決シーン。ブライドが映る画面は障子から洩れるオレンジの光が、オーレンの映る画面は雪が散りばめられた空のブルーが常に背景にあって、熱さと冷たさが対比されています。怒りに燃えたぎるブライドの温度と、冷たく情を捨てて生きてきたオーレンの温度。単なる日本映画のエッセンスを置いてみました、というのではなくて、その映像に「日本映画の血」を確実に見たのでした。[映画館(字幕)] 9点(2009-06-13 20:05:01)(良:1票)

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