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1. クライマーズ・ハイ(2008)
《ネタバレ》 日航機事故を題材に新聞社の裏側を重厚且つエキサイティングに描いた逸品。
・・・それだけで終わればよかったんだけどな。
安西家との関わりや自分の息子との確執は小説なら重要なファクターなのだろうが、時間制限の有る映画でそこまで描く必要はない。更に言うなら、主人公が登山家という設定も不要ではないだろうか。(そうなるとタイトルも変えなきゃならないが)
キャスティングや各俳優の演技は申し分ないのだが、全体の構成を今時の映画風にしようと色気を出した結果、多くの人が感じてるように焦点がボヤけ、大きな感動を得るに至らなかった。
個人的には、半ば自分のせいで部下を死なせてしまったのに、何事もなかったようにスルーする場面と、社長に叱られ辞表を出すシーンで冷めてしまった。
わざわざ老けメイクまでして撮った現在のクライミングシーンと息子に会いに行くシーンは完全に蛇足。それをカットして、「大久保事件」や新聞記者の専門用語などの解説を挿入し、2時間に収めたらもっと評価は高かったのではなかろうか。[DVD(吹替)] 6点(2009-02-14 20:49:25)《改行有》
2. クローバーフィールド/HAKAISHA
《ネタバレ》 うーん、カタルシスが無いね・・・
カメラを回し続ける必然性ってのが少しでもあれば印象も違ってたかも。
史上最大級のパニックに陥ってよい状況であるにもかかわらず、画面からは緊張感がまるで伝わってこない。
対岸の火事でなく目と鼻の先で未曾有の化け物が暴れているのに電器製品盗むかなあ。
死んでるかも分からない人間のために命張って崩れかけのビルに入ってくかなあ。
元彼はまだいいとして他の二人まで。
あの状況ではまず自分の命の確保でしょ。それがないからその後の全てが嘘臭い。
画面の乱れで撮影者の混乱具合も表現しているが、すべての映像をハッドが撮影しているという画を想像してしまうと「ないわ」と思って冷めてしまう。
リアリティを出そうとした手法で逆にリアリティを失ってしまった残念な映画。
[DVD(字幕)] 5点(2009-01-09 02:13:26)(良:1票) 《改行有》
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