みんなのシネマレビュー |
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1. 言の葉の庭 《ネタバレ》 多分、新海誠監督は、今「東京」という街を世界一魅力的に描ける人だと思う。東京五輪の演出に絶対かかわらせるべきだと思います! しかしまあ、ストーリーは、本当に腹が立つくらいツボを押さえた絶妙な設定のラブストーリーでありながら、その世界に浸れる世界をわずか50分弱に抑えてしまうという、なんともまあ意地の悪い作品です。続編をぜひ見たい![地上波(邦画)] 10点(2018-01-04 01:38:11)(良:1票) 《改行有》 2. この世界の片隅に(2016) 《ネタバレ》 戦時下の日常がニュートラルに描かれており、そのことにより「日常の中に戦争があること」がどういうことなのかという感覚がストレートに伝わってきます。 その感覚は、「平和が第一、戦争は反対」「国益が第一、そのためにやむを得ず武力行使が必要な場合もある」といった言葉で簡単にまとめられるものではなく、個人的なことや社会全体の様々な要素が複雑に連鎖して、そこから生じる決して解決できないジレンマに葛藤し、どこかでとりあえず折り合いをつけて何とかその場をしのぐようなもので、うまく言葉にできないのがとてももどかしいです。(自分でも何を言ってるのかわからなくなっています) ただ、戦争というものが、そういう状況を引き起こすものなのだと知らしめるためにも多くの人にみてもらいたい作品です。 テレビ局は、毎年、終戦記念日にこの映画を放映すべき![インターネット(邦画)] 10点(2017-08-12 14:51:22)《改行有》 3. コミック雑誌なんかいらない! 《ネタバレ》 まあこの時代を知っているものにとっては最高に面白い映画ですね。80年代という時代と内田裕也との出会いが無ければ決して作り出すことができなかったであろう奇跡の作品です。 三浦和義、山一戦争、豊田商事、風俗、そして今となっては本当にどうでもいい数々の芸能ゴシップ・・・・根本的に暗く真面目な日本人が急に「ネアカ」にイメチェンしようと頑張っていた時代のいろいろな出来事がこの1本に集約されています(ちょっと、日航機事故の場面はやり過ぎのような気もしますが・・・)。 特に、ラストの豊田商事会長刺殺の再現シーンは本当に衝撃的です(犯人役のビートたけしの演技が凄いです。実際の映像には負けますが・・・・)。 ラストの「I can’t speak fuckin’ Japanese」というセリフが心に残りますね。 [ビデオ(邦画)] 9点(2008-01-08 20:35:59)《改行有》 4. 絞死刑 《ネタバレ》 凄い作品です。内容は、死刑制度・在日問題等非常に重いテーマを取り扱っているのですが、非常に喜劇チックにストーリーが進んでいきます。特に渡辺文雄演ずる教育部長をはじめとする刑の執行者達の演技が凄くユーモラス(ブラックですけど・・・)で、主人公Rの冷静さと相俟って独特の雰囲気をかもし出しています。[インターネット(字幕)] 9点(2006-04-16 22:07:03) 5. ゴッドファーザー 《ネタバレ》 マーロン・ブランドの演技力の凄さに圧倒されました。もう、それしか言えません。[DVD(字幕)] 8点(2020-05-31 22:46:43) 6. 婚前特急 《ネタバレ》 タイトルはまるでルビッチ監督作品のようですが、内容もまるでかの時代のスクリューボール・コメディを彷彿とさせるとても楽しい作品でした。吉高由里子のコメディ女優としてのポテンシャルの高さに魅了されてしまいましたね。 とにかく、テンポの良さとセンスの良さが観ていて非常に心地よかったです。内容も、極端に色づけはしていますが実は非常に普遍的なものなので、共感できる部分が多かったです。 [DVD(邦画)] 8点(2011-10-30 22:58:32)《改行有》 7. (500)日のサマー 《ネタバレ》 男が惹き込まれ共感してしまうリアルな恋愛映画でしたね(ありそうで中々無いんですよね・・・)。ミュージック・ビデオ製作を多く手がけた監督の作品だけあって音楽のセレクト・使い方も巧みでしたね。まあ、悶々とした男心に満ち溢れた世界を、時系列をシャッフルしたり期待と現実を同時進行させるなどの見せ方の工夫をこらしてちょっと洒落た雰囲気に変えているのも見事でした(21世紀の「アニー・ホール」という印象も受けました)。 最後の結論もオチもバシっと決まっていて、本当に面白い作品でした。[DVD(字幕)] 8点(2010-08-16 16:56:47)(良:1票) 《改行有》 8. 告白(2010) 《ネタバレ》 隙が殆ど見当たらない緻密に練り込まれたプロットと映像は本当に見事でした。ちょっと、クライマックスの爆発シーンが無駄に凄すぎたのと、エンドロールに流れる雲の映像が「エレファント」のパクりみたいでちょっと気になりましたけど。それでもエンターテインメントとしては文句なしの作品でした。2時間弱の上映時間が本当に短く感じました。 しかし、どうしても内容が今の日本社会が抱えている嫌な面をこれでもかとばかりにぶつけてくるので少し辟易してしまったのが正直なところです。なんと言うか、豊かで平和で自由で公平でなおかつモノや情報が溢れている(ように見える?)社会の中で人々が幼稚化してしまっている現実が露骨に描かれていて複雑な心境でした(まともな「大人」が全く出てきませんし)。 [映画館(邦画)] 8点(2010-08-01 23:05:46)《改行有》 9. 恋文(1985) 《ネタバレ》 冷静にみれば、ショーケンは身勝手だし、倍賞美津子も高橋恵子も尋常ではないのですが(振り回された小林薫と子役がかわいそうです・・・・)、その行動の根底にある思いや愛情の深さには本当に惹きこまれてしまいました。 はちゃめちゃでドロドロとして醜い物語であるはずなのに、美しさすら感じてしまいました。 出演者すべての演技が素晴らしいです。 [ビデオ(邦画)] 8点(2009-07-16 13:38:50)《改行有》 10. 告白(1970) 《ネタバレ》 スターリニズムの下、東欧各国で起きた粛清の恐怖を描いた非常に重苦しい社会派映画ですが、エンターテイメントとしても良く出来ていて見応えがありました。 国家権力という大きな力の下では、人間なんていかに弱くちっぽけな存在であるのかが嫌というほど描かれていて息がつまりそうになりました。 「プラハの春」の終焉で終わるラストは、非常にやりきれない気持ちになりましたね・・・。 [ビデオ(字幕)] 8点(2009-04-28 20:05:24)《改行有》 11. 恋するレストラン 《ネタバレ》 民族の壁、親の呪縛等の問題を何とか克服しようと悩み奮闘する若者の姿を、明るく軽快に描いていて非常に楽しく観賞することが出来ました。ただ、移民への差別や偏見を描いたシーンが結構あって、オランダにおける移民問題の根深さを感じましたね。まあ、コメディなので湿っぽさはそれ程ありませんでしたけどね。 しかしまあ、この厨房のメンバーは中々いい奴が揃ってはいますけど、客として食事はしたくないですねw [DVD(字幕)] 8点(2009-02-12 19:14:39)《改行有》 12. 光州5・18 《ネタバレ》 何というか、やり場のない怒りが湧き上がってきますね。なぜこのような悲劇が現実に起きてしまったのか・・・・・。 当時、光州でどのような事が起こっていたかを描いている前半部分は本当に興味深く観ることができました。文章では伝わらない弾圧の状況が映像によってストレートに伝わってきました。ただ、後半部分は人間ドラマと派手な戦闘シーンがメインになってしまい、どのようにして事件が収束していったのかが良くわからないまま終わってしまったのがちょっと残念でした。[DVD(吹替)] 8点(2008-12-29 21:08:04)《改行有》 13. この自由な世界で 《ネタバレ》 この映画で取り上げられている、移民労働者・派遣労働者の問題は英国だけではなく日本においても問題となっているテーマですので、非常に興味深く観ることができました。とてもストーリーが良く出来ていますので、この手の問題に興味のある方は是非観てもらいたいですね。 自由は素晴らしいものであることは間違いないのですが、それ故に自由を悪用する輩が多いのも事実なんですよね・・・・・。 [映画館(字幕)] 8点(2008-09-11 14:01:13)《改行有》 14. コースト・ガード 《ネタバレ》 イメージとしては、「フルメタル・ジャケット」や「キャッチ22」の韓国版というかキム・ギドク版という印象を受けました(内容等違いはありますが、あくまでイメージです)。それに加えて、ラストは往年の角川映画を思い出してしまいました(私だけですかね)。 軍隊という、ある種異空間に送り込まれ心理的に追い詰められた若者達の姿を、キム・ギドクの狂気をはらんだ不思議な美しさを持つ世界観で描いていて興味深かったです。[DVD(字幕)] 8点(2007-12-05 12:42:46)《改行有》 15. コントラクト・キラー 本当に心に沁みるアキ・カウリスマキらしい「大人のための童話」といった感じの作品ですね。いろいろと考えさせるものがありました。イギリスが舞台ということで、他の作品とはまた違った雰囲気ではありましたが、中々新鮮で良かったです。 劇中、ジョー・ストラマーがちょこっと出てましたけど、やっぱ格好良かったですね。 [DVD(字幕)] 8点(2007-09-16 22:09:25)《改行有》 16. 河内山宗俊 河原崎長十郎と中村翫右衛門のコンビが絶妙ですね。男が憧れる男の生き様を描いている感じですね。また、女性の描写が非常に良かったです(甘酒屋の娘が原節子と知ってちょっと驚きました。)。 しかしまあ、山中貞雄の作品が3本しか残っていないというのが重ね重ね残念です。 [DVD(邦画)] 8点(2007-06-28 18:31:17)《改行有》 17. GOAL! ゴール! 《ネタバレ》 はっきり言って、ストーリーはありきたりなスポーツ物なんですが、とにかく試合だけでなくイングランドのフットボールの雰囲気が味わえるのが素晴らしいです。正直、ベッカム、ラウル、ジダンの登場は何か客寄せぽくて余計だと感じました(まあ、2ではレアルに移籍するようなのでその伏線なのかもしれませんが)。セント・ジェームスパークの映像も実際 の試合時に撮られただけあって非常に臨場感を感じました。 まあ、サッカーが好きな人にはオススメです。 でも、イギリスってサッカー選手の就労ビザ取るの大変なんじゃなかったでしたっけ・・・?(確か代表にある程度入ってないと駄目かなんかで。三都主もそれでチャールトン移籍が無くなったような記憶が・・・) [DVD(字幕)] 8点(2006-11-22 13:55:36)《改行有》 18. この森で、天使はバスを降りた 《ネタバレ》 良い作品です。アリソン・エリオット演ずるパーシーにどんどん惹きこまれていきました。不幸な過去からどうにか生まれ変わろうとする姿にとても心が打たれました。 それだけに、結末が非常に残念でした。最後には閉鎖的な町の住民もパーシーを理解することができたのですが、その事を彼女は知らぬまま・・・・。 しかし、食堂の女主人の息子のくだりは、「アラバマ物語」を思い出してしまいました。 美しい自然の映像もとても良かったです。見終わったあと、非常に爽やかな感動に包まれる作品です。 [DVD(吹替)] 8点(2006-05-03 12:18:22)《改行有》 19. GO(2001・行定勲監督作品) 《ネタバレ》 非常に爽やかな気分になりましたね。結構タブー的な扱いをされてる問題ですが、この作品で窪塚扮する主人公が叫ぶ言葉は非常に痛快です。「俺がそんな朝鮮人の魂なんか持ってたら20円で売ってやるよ おめえ買うか?」 [ビデオ(邦画)] 8点(2006-04-21 22:21:42)《改行有》 20. コーリャ 愛のプラハ 《ネタバレ》 基本的には、55歳の独身中年と偽装結婚後逃げた妻の連れ子コーリャが心を通じ合わせるストーリーで、それだけでも非常に心温まるのですが、それ以上に、チェコスロバキアが1989年, 民主革命(「ビロード革命」)により共産主義体制が終結し、新しい体制に移行する時代の空気が、旧体制時の宗主国であるソ連から来たコーリャを置くことで凄くわかりやすく描かれていて、面白いです。(たとえば、ソ連に対するチェコ人の嫌悪感等)。 全体的に重いテーマも扱っているのですが、テンポも良くユーモアにあふれ、子役の演技もとても良いです。主人公が奏でる音楽も非常に素晴らしく、最後には名指揮者ラファエル・クーベリック本人が出てきます。 ストーリー自体はシンプルですので、予備知識無しでも楽しめますが、ちょっとチェコの歴史を事前に知っておくと、この話をより深く理解することができると思います。見た後、幸せな気持ちにさせてくれる映画です。 [ビデオ(字幕)] 8点(2006-04-16 22:33:50)(良:1票) 《改行有》
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