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プロフィール |
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性別 |
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自己紹介 |
猫と一緒に映画を見ていると、ヤツらは私より先にコイツはクソ映画だというのを察知します。ストーリー展開や伏線回収が怪しくなってくると席を立ってしまうのです。だけどそんなおっちょこちょいな映画にだって良いところはいっぱいあるんですよ。 猫のヤツらは冷酷です。 |
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21. 硫黄島からの手紙
《ネタバレ》 映画だけを見ても、最近ならこの映画とランボー4とブラックホークダウン、それからホテルルワンダ、これらを見ると日本人が飲み屋で語り始める戦争観のずれが本当に恥ずかしい物だと分かります。
右だの左だのという実態のない妄想に逃げて、生活に具体的な利益が全くありません。
前世紀からとぎれなく続く戦争や紛争がいかにすさまじく、意味不明で、大戦中の戦争がいかにわかりやすかったかということがなぜ分からないのですかと思えるほど。
この映画でも一兵卒の視点では国土を守るための軍事行動で、その衝突であるということが分かる。ものすごく分かる。
戦闘に参加した双方の兵士たちが、色々な疑問や悲しみとぶち当たりながらも国土を守るためという理由があって戦ったことに、凄くドラマがあります。
そこで失った物に悲しみがあり、どこかでこうならないための選択肢がなかったかという議論になるべきところが、なぜか過去の戦争の話から思想に逃げてしまう国民性が悲しい。
一方で現代の紛争は、それが問題にならないほど残虐で悲惨。何がしたいのか分からないけど人が殺されて、それが虐殺ではなく紛争と言われたりします。
金を払うから殺してくださいと懇願するほどの拷問を受けて死ぬ人がたくさんいます。
昔の戦争で起こったことの悲しさと現代の紛争の悲惨さは本質が違います。
近代国家で言えば日本でやっているような反戦活動はもう先進国間では成就したと言っていいのではないかと思うほど。
そういう日本とは認識が違う世界で作られた、ドキュメンタリータッチの戦争映画ですから必然的にこの国では何が言いたいのか分からないという印象になるかもしれない作品です。
しかし旧世代の戦争の、起こったことの重大さを日本人以外の世界観から眺められる貴重な2時間です。
日本人の要求する史実や当時の国家思想、軍部の対立といったような四方山話がいかに世界平和と関係なく興味を持たれていないかということ、アメリカに解決してもらった平和実現を右左のトンチンカンな理論で語っているのかということを理解するインパクトがあります。[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2008-09-01 01:33:09)《改行有》
22. イノセンス
見事な本歌取りだろう。これは過去の優れた要素を積み上げて洗練させて行く技法では押井守以上に優れた監督はいないのではないかと感じさせる。また、攻殻機動隊の一キャラから全編に独自の雰囲気を作り出しているところにも良さがある。
本作の哲学的な台詞や、疑似科学技術などは現実世界では意味を持たず、鑑賞中はその世界にどっぷりと浸かり込むための良いアクセントとして使われている。ここに過剰な意味を読み解こうとするとついて行くのが困難になると思われる。本編の内容にリンクはする範囲でそういった文章的ギミックは機能するが、本当に哲学的な部分で哲学的かというと必ずしもそうではないととらえることも可能。
実はテーマも結末も消化していないが、謎要素をちりばめることで「製品としての完成」に成功している作品もある。本作の場合はそういった雰囲気の醸成にあるんだか無いんだかわからない哲学的な意味をそのように使っている。そこにもちょっとした技巧を感じる。
ストーリーは前作よりも筋があるため非常に観やすくなっているのも特徴。終盤のループは面白いと感じるかくどいと感じるか、あるいは作為を感じてしまうか。多様にとられるであろうことが容易に想像されるが全体としては非常に良く出来ている。
映像技術の高さもただごとではなく、素直に楽しめる作品。哲学的な部分や疑似科学が鼻につく人もいるかと思うが、この部分に意味はないし子供だましのたぐいか。それも鑑賞中は作中の人物になったつもりでそれらもひっくるめて受け入れてしまえれば凄い映画ではないかと思う。[DVD(邦画)] 8点(2008-08-07 21:36:54)《改行有》
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