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プロフィール
コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

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101.  さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち ひょんなことから1作目を観たもんで、コチラも観ようかと。いや~久しぶりに観ました、前回観たのはいつだったか、その際にテレビ版との違いをチェックしたつもりだったけど、マトモに覚えていたのは、映画版では誰が死ぬか(誰が生き残るか、の方が正しい表現?)くらいのもの。他はもう見事に記憶がゴチャゴチャになっておりました。そーか、土方はアンドロメダの艦長じゃなかったのか、等々(アンドロメダの存在感無さすぎですね)。しかしそんなことより驚いたのが、コレ、『インデペンデンス・デイ』にものすごーく影響与えてないですか? 白色彗星帝国が停止したところで帝国の側面へヤマトが攻撃するが全く効かない、というシーンの描写。母船への攻撃がバリアで阻止させるシーンにそっくりですな。下部に弱点がある点も(笑)。そういえば敵の戦闘機の形状まで。似てるんじゃないですか。ってのが今回の一番の印象です。ストーリーは、と言うと、前作を蒸し返してネタ切れを感じさせる部分があり、ちょっと苦しいですかね(デスラーとの戦いは、ドメル戦の二番煎じだし)。ただ、全体的に白兵戦が多いのが、悲壮感を感じさせるところ。あと、テレビ版との大きな違いでもありまた大差無い点でもある(笑)ラスト、この賛否両論のある(否はあっても賛は無い?)ラストですが。前作には「大和は帰ってこなかったが、ヤマトは帰ってこられるのか」というテーマがあり、地球に向うヤマトの姿が印象的でしたが、本作のラストには、地球を背にするヤマトの姿があり、そういう意味で、対照となる2作を持ってヤマトシリーズを終えても、これはこれで良かったんではないかな、と。[DVD(邦画)] 7点(2012-01-03 13:33:00)

102.  ザ・タウン 《ネタバレ》 どうみてもベン・アフレックという人はいわゆる「残念な人」系列にしか見えないのだけど、いや~こんな凄い映画を作ってしまうとは、人は見かけによらぬもの。ここにあるのは、単純な善vs悪の構図でもないし、単純な恋愛劇でもない。描かれているのは街の光景、街を舞台に展開されるアクション、この街を支配する秩序。だからこその、ラストにおける「街を去る」ということの重み。シャレてる、と思う。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2011-12-31 09:13:33)

103.  13/ザメッティ 集められた13人がグルリ輪になって、各々の前の人間に向け引き金を引くロシアン・ルーレット。観客は誰が勝ち残るか賭けに興じる。って、このゲーム、実際にやったとして、傍で見ててそんなにオモシロいですかね~。私にはわからん。しかし映画は面白い。この映画の凄さは、映像そのものというより、映像の積み重ねにありますね。ワンシーンごとに切り離して単独で見てしまえば、別に目を覆うような残酷さがある訳でもなく、なんということもない光景であったりするのですが、映画として、ショットの積み重ねとしてそのシーンが存在することにより、強烈な意味を放つことになります。例えば「主人公が車窓の外を眺めている」という平凡な光景。この光景が映画の始めに置かれた時と、ラストに置かれた時で、全く違う意味を持つ、ということ。[DVD(字幕)] 9点(2011-11-20 12:02:20)(良:1票)

104.  猿の惑星:創世記(ジェネシス) 子供を誘わなかった事をとっても後悔(子供たちはカミさんと、『れっしゃナンバーワン大集合』とやらへ)。本作、これぞまさに大人から子供まで皆楽しめる映画。もちろんこれは、「子供向けの内容だけどよく出来ているので大人も楽しめる」という意味ではなく、「大人向けの内容だけどよく出来ているので子供も楽しめる」という意味。大体、まったくと言ってよいほど残酷描写を入れなかった(人が死ぬ描写自体、殆ど無い)ってのがスバラシイし、自信の表れでもあると思う。そりゃま、「主人公だけはおサルと理解し合える」ってな辺り、いささか甘いオハナシではあると思うし、例えば『リンク』なんて映画が実際のチンパンジーを使って撮影することでかえって「何を考えているかわからない」無表情の不気味さがあった事を思うと、今回のCGおサルの表情は雄弁すぎるとも思えるのだけど・・・だがしかし、これらの要素が有ればこそ、クライマックスの金門橋での攻防戦で、これが、おサルと人間、ともに死力を尽くした闘争で手に汗握るシーンとなっており、まあ平たく言えば「どっちもガンバレ」的に大いに盛り上がるのですな。全く違和感を生じさせないCG描写も、これは大したもの。CGのための映像、ではなく、人物を撮るための自然な光の中に、見事にCGを溶け込ませています。主人公の個人レベルのオハナシが、クライマックスでどんどん広がりを見せていくあたりも、70年代のパニック映画を彷彿とさせて、ホント、この映画の正々堂々の勝負ぶりには惚れ惚れしました。変にツジツマを合わせようとしてくれるな、観客のアラ探しを恐れるな、とことんパニックを盛り上げてくれ!と願いながら観てましたよ、そしてその願いを、この映画はかなえてくれましたよ。と言う訳で、ティム・バートンの例のリメイクも一種の先祖がえりの面はあったけど(原作小説に近付いたという意味で)、かつてのパニック映画へ見事に回帰して見せた本作にこそ、軍配が上がる。ま、比べるまでもないか。ティム・バートン、とんだ赤っ恥ですな。[映画館(字幕)] 9点(2011-11-05 17:07:38)(良:2票)

105.  サドン・デス(1995) 『ダイ・ハード』、俺ならこう撮るぜbyハイアムズ、という感じの作品ですが。いかんせん、ハイアムズ作品、一部を除いてストーリーがツマラナイもんで(意識が“撮影”のみに向かっている?)、本作も、なかなかダイ・ハードのようにはいきません。アイスホッケーの観戦に来た副大統領が人質となり、スタジアムには爆薬が仕掛けられる。それを知らぬ選手と観客、試合が盛り上がるその一方で、悪党どもに単身戦いを挑む元消防士。ふむふむ。スタジアム周辺には駆けつけたパトカーがひしめき、スペクタクルな要素にも事欠かないのだけど・・・戦場となるこのスタジアムは、要するにダイハードみたいな“閉鎖系”なの?それとも出入り自由な“開放系”なの? 映画の設定を事細かに説明してくれなくてもいいけど、ストーリーの力学を決定づける“物語のルール”をドドンと示してくれると、あとは自然に盛り上がっていくんだけどなあ。どうも要領を得ないのがこの映画。でもまあ、気にしない気にしない。ここは“閉鎖系”なんです、そういうことにしましょう。すると面白くなってくる。孤立無援の主人公。襲いかかる敵、敵。厨房での死闘。うーんさすが厨房、キケンなモノがいっぱいありますね。悪党は皆、銃を持ってるのに、不用意にも(丸腰の)主人公に近付き過ぎ、次々にヴァンダムアクションの餌食となっていく。いいぞ、さすがヴァンダム! 主人公が試合に参加しちゃうエピソードが必要なのか、とか(面白いのでOK)、ラスト、主人公の娘が転落しそうになる(けどすぐ自力で助かる)シーンは必要なのか、とか(『ハノーバー・ストリート』のパロディみたいなのでOK)、その他その他、色々文句を言いたい方もおられるとは思いますが、いいじゃないですか、見どころ多いんだから。充実した作品だと思いますよ。[CS・衛星(字幕)] 9点(2011-08-22 22:25:34)

106.  サイコ(1960) 《ネタバレ》 この『サイコ』とか『鳥』とかを初めて観た頃は、“ヒッチコックの代表作”と思って観てた訳だけど、実際はむしろ“異色作”であり“変化球”なんですね(また、この2本の後、彼の世評も怪しくなっていく訳で)。で、本作には何かと戸惑ってしまう点があるのですが。映画が始まってみると、大金を持ち逃げする女性が、どうやら主人公らしい、しかし中盤、突如、その認識がひっくり返される(=伝説のシャワーシーン)。ってな辺りについては、色々なところに色々なことが書いてある(あるいは、同じようなことが書いてある?)ので、私ごときが改めて述べることもないのですが。まあ、そういう一発ネタ的な“意外な展開”の構成を、ヒッチコックならではの演出力でサスペンスを盛り上げつつ、ある意味ミスディレクション的にゴマカしていく。ただ、どうなんでしょ。例えば警官が彼女を呼び止める。サングラス越しの警官の視線自体がサスペンスになる。しかし本来なら「その警官をどう登場させるか」がまず演出の腕の見せ所であるべきところ、本作では、“意外な展開”のために映画の階層構造がひとつ増えた分、このシーンではそこまでできなくなってしまっている。映画が一枚、薄くなってしまっているように思うのだけど。それを補わんとするバーナード・ハーマンの見事なスコア、実際、聞きごたえ充分。充分過ぎて、いささかしつこい(映画が音楽にもたれかかり過ぎている)。シャワーシーンは有名過ぎて、何とも語りにくいのだけど、その後、ノーマンが血を拭い死体を片付ける克明な描写がもたらすおぞましさ、これはまさに一級品だと思います。映画の実験精神は、妹たちが保安官代理と会見するシーンで顕著ですが(保安官代理の奥さんを介するカット割り)、どー見てもこれは失敗ですよねー、観てて気が散ります。映画最後で「真相」が長々と語られるのも蛇足だと思うけど、まあこの辺は多分、今ほどにはスレたミステリ・ファンだらけでもない時代だったと思うので、しょうがないのかな(今となっては、結構フツーのオチですよね)。以上、オモシロくてコワい映画であることは間違いないので、敢えて苦言を呈してみた次第。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-07-18 10:19:15)

107.  さらば友よ 依頼された金庫破りの仕事が、思わぬ展開を導く、というミステリ作品で(ここでは詳しくは触れませんが)、そこに男同士の友情が絡むところが、単なるトリック作品に終わらせない本作のミソ。ミソと言えばミソなんですが。アラン・ドロンはいいとして、チャールズ・ブロンソン。前から思ってたけど、特にこんな人懐っこい役をやってるとヒトキワ感じるのは、ほんとバカボンのパパに似てますね。2人の友情にホモっぽい雰囲気を漂わせようとしているんでしょうけど・・・すみません、ブロンソンの顔見てるとどうにも色気が感じられず(“さらば友よ”ってな顔じゃないよね)。後半、二人の間に刑事が入ってきて、これは一種の三角関係か。すみませんやっぱりブロンソンの顔を見ると、どうにも。うふふふ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-29 22:07:13)

108.  サウンド・オブ・サンダー 《ネタバレ》 『タイムコップ』で懲りもせず、またもタイムスリップものに挑戦し、文字通りスリップしてしまったピーター・ハイアムズ。タイム・パラドックスについて完全に無視を決め込み、過去に対して加えられた変化が、いくつもの波となって現代へと襲いかかってくる、という実にいい加減な設定が、なかなか斬新で、パラレルワールドなんぞ持ち出すよりも手っ取り早くて面白かったりします(でもやっぱりいい加減)。過去のしょーもない変化が、現代に対してもたらす大変化、これがもう、涙が出るほど陳腐なんですが(ヒトを襲う植物とか、進化したようで実は大して進化していない恐竜とか)、その変化した現代で繰り広げられるサバイバルが、ハイアムズというよりは、もはやジョン・カーペンター的世界で、苦笑しつつも興味深く拝見させていただいた次第。しっかし、過去に対する変化は徐々に現代へ届くのに、過去に対する修正は、瞬時に現代へ反映されるんですなあ。[DVD(字幕)] 7点(2011-06-26 15:10:01)

109.  THE JUON/呪怨 最初、「ちょっと作り込み過ぎかな、もっと野暮ったい感じの方が雰囲気出るんだけどな」と、ちょっと心配だったのですが、いや、なかなか楽しませてくれました(映画がコワければコワいほど、自分が怖がるよりも、「アメリカ人もきっとこのシーンで怖がったんだろうなー」と、むしろ楽しい気分になってしまうのが、難点ですな、ははは)。オリジナル作のアイデアを流用するとともに、新しいアイデアもふんだんに追加され、イヤガラセ度はパワーアップ。反復の気持悪さ、反復の面白さ。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-06-06 23:49:38)

110.  サバイバル・オブ・ザ・デッド(2009) ダイアリー・オブ・ザ・デッドの姉妹編というか、まあそういう言い方をすればロメロ作品は姉妹作だらけになっちゃうんですが、ダイアリー~から派生したオハナシになっています。しかし内容的にはまるで南北戦争の頃まで時代を逆行しちゃったような感じ。ある島における、反ゾンビ派と親ゾンビ派(まあ、手短に言えば、ですが)の対立が、その島へ辿り着いた兵士たちの視線で描かれる、という趣向。うーむ。どうしてもゾンビでないとダメなんですか、他のモンスターじゃダメなんですか、と仕分け人に仕分けられてしまいそうですが、たぶんロメロ監督なら「はいダメです」ときっぱり返答してくれることでしょう(でも本当にダメなんでしょうか・・・?)。それにしてもこの作品、“ゾンビもの”と言うには人間たちのキャラが立ち過ぎてるというか、要するに作品の骨組みが見え過ぎちゃってるんですかね。ロメロ印のゾンビという免罪符でも効かないほどに。で、いささか緊張感に欠けてしまっているようにも思います(そもそも、ゾンビが人間しか食わないのかそれとも動物も食うのか、なんてこと、正直、どっちでもいいですしね)。ただし、残酷描写の方は、なかなかイイ感じに悪乗りしてて、ブラックな笑いを呼びます。と言う訳で、何だかこの作品、地味ながらも、「やりたいこと全部詰め込んでやったぜ」みたいな感じもあり、もしやこれでロメロゾンビは打ち止めになっちゃったりして?とか思っちゃうのですが・・・。[DVD(字幕)] 6点(2011-01-26 23:44:11)(良:1票)

111.  THE MYTH/神話 粘着テープ上の格闘が、楽しくて楽しくて。ホントにネタが尽きないですね、感心します。しかも、このあたりのエピソードが物語の中では一番どうでもいい、ってのが、これまた、思い切ったところ。物語に関係なくてもインドに行かないよりは行った方が楽しいし、インドに行った以上はインド人と戦った方が楽しいし、どうせ戦うならネバネバした所で戦うのが面白かろうと。さらにその粘着を口実にインド美人を脱がせてみよう、と。もう、大賛成ですね。で、そういう下世話な展開を一通り繰り広げた後は、澄ました顔で“神話”の世界へ、というこの白々しさ。いやあ、ジャッキー、やるね。インディ・ジョーンズシリーズ面白いからちょっとパクッてみようか、と。ジャッキーやるね。教授(?)がムヤミに強いのも意味不明で良し。と言う訳で、支離滅裂、脱線しまくりの楽しい映画でした。首チョンパされた人間が最後に見る光景の映像化。これはすごい。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-01-10 00:29:52)

112.  ザ・シューター/極大射程 《ネタバレ》 手元の原作本(新潮文庫)についている帯には「『このミステリーがすごい!』2000年版第1位」と書いてあるのはいいとしても、さらに「キアヌ・リーヴス主演で映画製作迫る!」と書いてあるのは、こりゃどうなんですかね。主人公のボブ役にマーク・ウォールバーグってのはどうも似合わないよなあ、という気持ちも、改めてこの帯を見ると吹き飛んじゃいます(笑)。ついでに言うと、こういう帯付けないで欲しいなあ、内容的にはアクション小説なのに、わざわざ「これはミステリーです」と注意書きを付けるのは、「最後にどんでん返しがありますよ」と教えてるようなもんで、読む方も構えて読んでしまう。先入観無く読みたかったんですけどねえ。その点、この映画は、単なるアクション映画の振りをして、結局やっぱり単なるアクション映画でした、という親切設計。工夫もなくてイマイチ面白くないんですけどね。特に、他の方も書いてますが、最後の裁判の場面(およびヴィンセント弁護士の登場)を端折ってこうもアッサリ物語にケリを付けるというのは、思い切りがよいというか、気がきかないというか。[地上波(吹替)] 6点(2010-12-02 22:41:55)

113.  三人の名付親 スリー・ゴッドファーザーズです。『ゴッドファーザー』の3作目ではないんです。どっちかっていうと、『三悪人』ふたたび、ってトコですかね。この映画にも3人の悪人、銀行強盗が登場して、誰かを守る。誰かと言っても、今回の作品では、聖書における東方の三博士との関係が明確ですね。で、この、とりあえず聖書の導きに従うという感覚は、ワタシのような不信心者にはよくわからんところではあるのですけれど、3人の素朴なキャラと合わせて、この作品が一種の「おとぎ話」となっているところ、でもあるかと思います。札付きのワルである3人の男たち、保安官に追われ、砂漠の真ん中で水も尽き、しかしひょんなことから任された赤ん坊をひたすら守る。ある男は、助産師として赤ん坊の誕生を助ける。ある男はイイ声で子守唄を聞かせる。いさかいが起きても子はかすがい、拳銃片手に赤ん坊をあやし、また3人は団結する。そして3人は互いにいたわりつつも赤ん坊を守り続ける。自分たちにあらぬ罪まで着せられようとしていることも知らず、守り続ける。もはや3人の目的は逃亡でも生き延びることでもなく、赤ん坊を守ること。3人の名前を背負った赤ん坊は、3人が生きた証でもあるから。絶望的な行脚の果てに、やがて保安官の追跡の手が迫る・・・。と言う訳ですが、保安官の人物造形がこれまた、3人に劣らず魅力的。そんでもって、映画は最後に「アリゾナへようこそ」の立て札やら、オネーサンやら、そして汽車やら、という風に、映画のこれまでの展開が折りたたまれていくように結ばれる。これが何だかすごく感動的。いやあ、いい映画観たなあ。[CS・衛星(字幕)] 10点(2010-10-25 00:18:55)

114.  サンダーアーム/龍兄虎弟 撮影時の事故のニュースは、当時の大きな話題で、私も衝撃を受けた一人でした。ああ。ジャッキーのアクションはもう見られなくなるのかと。しかし奇跡の復活をとげ、無事本作を完成。事故の影響で劇中の髪型が変わるというのが、これまた当時話題になり、さすが本当に体を張ったアクションは違うなぁ、と・・・って、あれま、気球に飛び移るシーン、上空のハズなのに、何やら木の枝みたいなのが隅の方に映っちゃってるではないか!? ・・・まあ、そういう、彼のいろんな姿がフィルムに収められた映画であります。  ⇒⇒⇒ 最近、放送されてたのを観たら、「気球の横の木の枝」は、ちゃんとトリミングされて(?)消されていました、ああよかった(笑)。ところで私、「6点」なんてつけてましたけど、とんでもないですね。これはスバラシイ作品でした、すみません。クライマックスの、体に巻きつけたダイナマイトの導火線に次々に引火していくあたりのノンストップ感覚など、実に見事で、あらためて感心しました。6点→8点。[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-08-23 21:54:56)(良:1票)

115.   《ネタバレ》 どうもこの映画にノリ切れないのは、何やら、カメラが「人物」ではなく「部屋」を写すことに専念しているようなところがあるから。確かに、映像にチラと写り込む幽霊、という演出において大きな効果をあげているし、「実は主人公の彼女は幽霊でした」という真相に対して説得力を与える演出にもなっているようには思います。ですが、カメラが主人公と距離を置き、主人公の「心理」に迫ろうとしない手法をとったせいで、やっぱり「恐怖」を描くには弱いかな、と。だから、オドロオドロしい割には、コワさは感じないですね。どちらかと言えば、切ない映画です。主人公の、心理ではなく行動が、切なさを表現しています。[CS・衛星(邦画)] 7点(2010-08-13 18:02:10)

116.  サブウェイ123 激突 何で今さら『サブウェイ・パニック』を再映画化するんだろう(その一方でたくさんの新規な企画がボツになって消えていってるのだろうに)、しかも何でこんな鉄板(?)の企画でトニー・スコットが監督するんだろう(誰か新しいヒトに任せてみては?)、しかもしかも、何でジョン・トラボルタとかデンゼル・ワシントンとか、ギャラの高そうなヒトが、「これ誰やねん」と言いたくなる凝った役作りをしてまで主演するのか(こういうオッサンの俳優、他にナンボでもいそうだけど)。などなど、この映画の存在自体に対するギモンがイロイロと沸いてくるのですが。まあ、でも、結構、面白かったです。原作や前の映画に比べると、多少、荒っぽくて派手なので。ただし荒っぽくしてしまった分、トラボルタが変質者にしか見えず、常識人であるデンゼル・ワシントンとの間が一向に埋まらないまま、日常に埋没するように映画が終わってしまうのが、手ごたえ歯ごたえのやや乏しいところ。また、彼が身代金を運ぶ役に指名され、奥さんと最後になるかもしれない会話を携帯電話でするヘリポートのシーン、いい感じなんですが・・・日が照ってたはずなのに、明らかに曇りの状態で撮影されたカットが混じり、印象的なシーンに水を差す。日が出るの待ってから撮影できないもんですかね。あと、物語においてネット動画が重要な役を果たしたり、Googleマップみたいな街の俯瞰の映像が出てきたりする、これらの“ネット”ネタが、何やら、先日発表されたグーグルとソニーの提携の布石のようで(本作はソニー・ピクチャーズ)。グーグルをヨイショするための映画なんだったら、ヤだなあ、何だか政治的だなあ、と。さてところで。なんで、地下鉄の窓って、いつも濡れてるんですかね(それともこの映画だけですか?)。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-07-08 22:22:14)(良:1票)

117.  サバイバル・アイランド その昔、「『タイタニック』に続編が出来るらしい」なんぞという、マコトシヤカとは程遠いガセネタが流れたことがありましたが、実は本作こそ、タイタニックの続編と呼んで呼べなくもない(かなり苦しいが)作品、なのであります。って、単に、「ビリー・ゼイン」が出演してるというコトからのこじつけやんけ、と言われれば、まあその通りですが。とりあえず、どのように続編っぽいかと言いますと・・・巨大豪華客船ならぬ小型船がボヤのために沈没、男前の船員と、客のグラマー若妻が無人島に流れ着く。そこにさらに、若妻の夫であるビリー・ゼイン(ただしハゲ)も流れつき、南の島を舞台に△関係が演じられて観る者をヤな気分にさせる、という趣向。まさにタイタニックそのまんまですね(どこが?)。しかも、後半には沈没したタイタニック号(じゃなくてただのボートですが)が引き上げられるスペクタクル(?)付き。その後に展開される修羅場は、『蠅の王』なども彷彿とさせ、なかなか盛りだくさん。そして、若造とハゲオヤジの死闘は、笑撃の結末へ(すみません、あっけな過ぎて爆笑してしまいました)。ちょっとエッチなシーンもあったりするのが、サービスというべきか、出し惜しみというべきか、あるいは「いつの間にパンツはいとるねん」「いつの間に服を羽織っとるねん」という、脱ぐ・着るに関する編集チョンボが多いぞ、と突っ込むべきか。ま、そういう訳で、なかなか見どころの多い、しかしあまり見ごたえのない作品でありました。[DVD(字幕)] 6点(2010-06-21 22:51:28)

118.  サイン 夜の屋外、誰かが悪戯をしているらしい。メル・ギブソンとホアキン・フェニックスは、不届きな連中を叱りつけてやろうと屋外に飛び出すが、誰もいない。と、屋根の上に人影が・・・と言いながら、カメラはその人影の方を向こうともしない。この時点から感じる違和感。実際に宇宙人が襲ってきても、それは「手」だけであったり、主人公が取り落した「懐中電灯」であったり、とにかく宇宙人は姿を直接にはなかなか見せない。宇宙人や宇宙船は、あくまで、テレビの向こうの世界に現れる。世界各地に続々と出現したミステリーサークル(そういえば、ミステリーサークルも火の玉も、何でもかんでもプラズマで説明しようとしたアノ先生は、お元気なのでしょうか)。宇宙船は、ミステリーサークルが作られた場所に現れるらしい。そういやウチの庭にもこの間、ミステリーサークルが出来ていたな。ウチにも宇宙船が来るのかな。やだな。どっか他所に行って欲しいな・・・と言わんばかりの主人公。人類の危機だろうが何だろうが、あまり関心も無さそう。宇宙人の攻撃に備え、家の内側から板を打ち付ける。だが主人公の眼は、関心は、家の外部ではなく、ひたすら「過去」に向かっている。この作品、昔からよくある「立て篭もり映画」の体裁を借りてますが、こりゃまるで「閉じこもり映画」ですよ。一味違った映画、を目指していることは判るけど、ワタシには(ワタシにも?)面白くない作品でありました。意味不明の宇宙人の行動、鳩山首相になら理解できるか?[ビデオ(字幕)] 5点(2010-05-02 08:51:29)

119.  サロゲート 面白すぎてウマ過ぎて、ここまで来ると何だか腹立ってくる(笑)、会心のSFミステリー。この時代の人々、自分自身は家で寝そべったまま、自分のコピーロボットを操り、実際の社会活動はこのコピーロボットが行っているという設定、これはもう、映画開始早々から、「あちゃ~、この映画、どうやらヤヤコシイことになりそうだぜ~」と、嬉しくかつ腹立たしくなってきます。勿論これは、ネット社会の匿名性を戯画化したものでもあるんだけれど、決してそれだけには収まらない。ヒネリの効いた設定が生み出す、錯綜する(といって訳がわからなくなる程は錯綜しない)ストーリー展開の妙味。またこの設定は、時にぶっ飛んだアクション、時にユーモラスなアクションをも生み出しますが、同時に、「老いの悲しみ」という普遍的なテーマもはらんでおります。いや実際、ブルース・ウィリスも、自分の老いをさらけ出し、結構、役者魂かけてこの主役やってますよね(そもそもアクション映画のヒーローでこんな弱っちいヤツ、初めて見ましたよ)。停止した奥さんのロボットの前で愕然とする彼の姿が印象的。そんでもってラストは、「何かが終わるとともに、別の何かが始まる」という素朴な感動、コレ、ちょっとホロリと来ました。ジョナサン・モストウ、このヒトやっぱり、某ヒット作の第3作とやらを撮るような人じゃなくって(アレはアレで結構いい仕事したとは思ってるんですけれども)、ほっといたら勝手にオモロイ仕事をしてくれるタイプの人だと思います(しかしこの映画を観てると逆に、モストウ版「ターミネーター4」ってのがもしあったら、ゼヒ観てみたくなる~)。[映画館(字幕)] 9点(2010-01-25 22:02:58)(良:1票)

120.  サンゲリア 国破れてサンゲリア、ゾンビもミミズも呼んダリア、みんな仲良く飲んダリア。と私も一応、言っておこう。さて、グロ映画の代表みたいに言われている本作ですけれども、いやこれがどうして、むしろ、なかなかの映像美が目を引きますね。冒頭、秘境の世界から都会に漂着する謎の船(ちょっと“ドラキュラ”の設定を思い起こさせる)、そして船上での謎の警官殺害事件。これが、主人公たちと我々を、秘境の世界へとおびき寄せる。秘境で待ち受けるは、ゾンビと鮫の死闘、あるいは眼球突き刺しなどの、常人の理解を超えるヘンテコな演出の数々。これだけでもこの映画を珍品化させるのに十分だけど、あくまでゾンビ大量出現は後半のお楽しみ、と、ここでは抑えた演出で、南の島の素朴な感じもよく出ております。後半は、待ってましたとばかり、土中からキタナらしい腐敗ゾンビが続々登場。と言っても、これもあくまで明るい陽光のもと、ますます素朴な美しさもあったりします。しかし、ゾンビたちを包む乾いた風と砂埃には、マカロニのニオイが漂い始め、ついにクライマックスには、銃と火炎ビンで武装した主人公たちと、ゾンビたちとの全面対決へ。まさにマカロニ全開、結構、シビれます。火炎ビンで炎上する建物、と言ってもまだ全然燃えていないくせに、上からは屋根材がバラバラと落ちてきて、危機感を演出。その落ち方がこれまたコンスタントで、いかにもスタッフが上から落としてます、ってな感じなのが、素朴でイイですね。ラストはまた都会に戻り、「無許可撮影です」ってのを隠すどころかむしろ全面に押し出したような、あの有名なラストシーンへ。本作、子供の頃は「観てはイケナイ映画」のように思ってたもんですが、いやあ、ちゃんとした映画じゃないですか。ところで、ゾンビに襲われた鮫は、やっぱりゾンビ化するんですかね?この路線でもぜひ一本。[DVD(字幕)] 7点(2009-12-31 11:21:04)(良:1票)

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