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プロフィール
コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

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121.  三悪人 《ネタバレ》 ゴールドラッシュに沸く西部の町カスター。まずは、この町に殺到する人々、無数の幌馬車行列のスケール感に圧倒されます。カスターの町は、悪徳保安官ハンターによって牛耳られているのですが、そこにフラリと現れたるは、3人のお尋ね者。これがモンダイの「三悪人」な訳ですが、そのポンコツオヤジぶりが、何とも憎めません。三悪人、今日も今日とて、荒野を行く馬の列を発見。馬泥棒に及ぼうとするものの、他の馬泥棒に先を越されたもんだから、逆にこれを撃退した挙句、襲われていた娘さんを救出しちゃったりなんかして。と言う訳で、娘さんと、彼女をサポートする三ポンコツ親父、との珍道中。「3人(のポンコツ)が守る」ってのがミソで、その後の映画でもお馴染みのテーマであります、ってな感じのことをDVDの解説の淀長さんが言ってましたが、私はとりあえずディズニーの『眠りの森の美女』を真っ先に思い出してしまいました、こちらは魔法使いには似ても似つかないキタナイ親父3人組ですけれども。さて、3人は、娘さんの婿を探そうなんぞと要らぬお節介を焼いたりするのですが、コワモテ親父が因縁をつけるかのように婿探しをするもんだから、うまくいく訳もなく、この辺りが実にユーモラス。チャップリンをそのまま超美男子にしたような優男とのやりとりが笑えます。そうこうしているうちに、娘さんは、道中ですでに知り合っていたカレシと再会、ごっつええ感じのまま、いよいよ、土地争奪大レースの日を迎えます。この大競争シーンこそが、本作の白眉とも言うべき、圧巻のシーン。物量を駆使したスケール感と、迫力あふれるカメラは、見ごたえアリマクリです。という派手なシーンのあとで、ついに迎えるハンター一味との対決。ひっそりと誰にも知られることなく、名もなき3悪党が、命を投げうって娘さんを守る姿にはもう、シビレまくりです。ああ、これぞ西部劇だよなあ、としみじみ。一方、競争に出遅れ金を手にできなかった名もなき庶民が、「でも農地を手に入れることができた」というあたりにも、この映画の優しい視線が感じられます。でもでもやっぱり。この“早い者勝ち”という文化、どこが公平なのか、理解に苦しむよなあ。[DVD(字幕)] 9点(2009-08-12 18:04:50)

122.  ザ・ヤクザ(1974) “ギリ(義理)”とは何ぞや。外国人にわかるように外国語に置き換えた時点で、ウソ臭くなっちゃう。言葉にできない感覚的な部分、それを無理に他の言葉に置き換える「説明」を行うと、どうしても違和感が生じるもの。それは映画でも同じで、米映画で“日本”を描こうとすれば、どうしても日本人には違和感が生じる。そこには必ず、過度の「説明」なり「強調」なりが発生するから。日本人が見たらややオーバーに感じるくらいの描写があってこそ、伝えることが可能な「日本」ってのもあるわけで、まあ、やむを得ないところもあるのでしょう。この映画にもそういう部分はありますが(風呂に鯉の巨大水槽が!水族館じゃあるまいし)、比較的うまく処理されていて好感がもてます。銃で武装したロバート・ミッチャムと日本刀を携えた健さんが敵地に乗り込むクライマックス、敵に背中を切りつけられつつもチャンチャンバラバラ死闘をくりひろげる健さんが、服を脱ぎ捨てるる。するとその背中には、紅蓮の炎に包まれた不動明王の刺青。その上に縦にバッサリ刀傷が走り、鮮血に濡れている。そのカッチョよさ。こういう部分って、まさに言葉にできない感覚的なもの、この瞬間、日本人とアメリカ人がどこかで感覚を共有したような。ヨタヨタと戦うミッチャムもいい味出してて、何だか、ジョン・ウェインの魂が乗り移ったかのような(当時まだ生きてたけど)。映画はこの後、一見付け足しのようなエピソードが続くのだけど、この部分こそ、「ニッポンの事って、うまく説明できないけど、要するにきっとこういうコトなんでしょ」、みたいな、言葉を超越した部分があって、頭を下げるミッチャムの姿に、ホロリときてしまうのでした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-03-01 09:49:30)

123.  最後の猿の惑星 「ちぇっ、いつまでサルの惑星で続編作るんだ、そろそろ最後にしてくれないかね~」という皆さんの期待に応える、第5作の邦題はズバリ、『最後の猿の惑星』。しかしこれは、「店じまい」「閉店セール」と同じ響きがあり、ついつい観ないではおれない(と同時に、実はまだ続編が出来るのではないか、という不安も感じさせますが…)。で、内容はと言いますと、“第4作と第1作をつなぐ位置づけの作品”と言えば聞こえはいいけど、実際には、サルと人間の間の、戦争と呼ぶにはいささかボリューム不足の、単なる小競り合いを描いた、いささか煮え切らない作品になっております。これじゃあ「新装開店セールと称して、もう一本作ってみては…」という禁断の誘惑にも駆られかねないところ。しかし、2,3,4作と、ワケのわからん作品が続いていたところに、“廃墟での戦争”という、それなりにSFっぽい雰囲気を感じさせる、この最終作、そこそこ立派な最後っ屁と言えましょうか(←誉めてるのか?)。それに、シリーズ全作を通じ、私にとって一番印象に残っているサルの表情、それは実は、本作におけるシーザーの表情、だったりもします。知性と苦悩を感じさせる、「考えるサル」の表情。ロディ・マクドウォール、ついにこの最終作にて、真のサル演技に開眼したか?[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-07-15 21:02:25)

124.  叫びとささやき 劇中に挿入されるバッハの無伴奏チェロ組曲第5番のサラバンド。一切の装飾抜きで、最小限の音によって表現される苦悩、それはまさに人間の原罪そのものを音楽によって表わしたもの、とも言えそう。そしてこの映画からも、これに近い印象を受ける。最小限の人間関係により表わされる、現実という名の悪夢。そこから浮かび上がる、人間が生きることそのものの辛さ、そして皮肉。その辺のホラーより、余程コワい映画。[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-05-06 18:24:25)

125.  猿の惑星・征服 まず冒頭、前作の生き残りのサル、シーザーと、彼を保護したサーカス団長との会話で、ここまでの経緯が実に要領よく明らかになります。今さら二人が交わすまでも無い内容の会話で、明らかに彼らは、映画の観客に聞かせるために会話していますね、とほほほ。そんなに急いで映画を進めてみても、中盤はナントモカントモ締まりの無い展開。誰に感情移入することもなく淡々と映画は進み、後半(ってか終わり近く)になって、いよいよ見所であるサルの反乱が起こっても・・・・・・どう考えても唐突に反乱が始まっているハズなのに、何だかこちらも淡々と観てしまっていて、不自然なまでに違和感が感じられない。納得しているのではなくて、こちらの関心が欠如しているせいで違和感すら感じないというのは、これは重症。でもそれなりにドンパチ派手にやってくれているから、ま、いいか。こんな、到底映画にならないような題材で一応ここまでは仕上げたのは、さすがJ・リー・トンプソンと言うべきか、言わざるべきか。こちらの希望としては、過去3作の設定とか何とかはどうでもいいから、問答無用で全編、サルの襲撃のみを描いて欲しかったところ。『ゾンビ』のロメロは、やっぱりエラかった。[CS・衛星(字幕)] 5点(2008-05-02 21:32:26)

126.  SAMURAI (↓さすが皆さん、ちゃんと「先生」と呼んでますね)無責任極まりないご先祖サマにご無体な事を言いつかってしまった倉田先生、しかし慌てず騒がず、とにかく渋い! さすがは元Gメン。男の哀愁、孤独、なんだかそういうイイもの一切合財が先生のお姿から立ち上っております。さてさて物語は例によって訳のワカラナイ方向に進み、舞台はフランス、謎の組織の魔の手が、先生の娘(?)の元に忍び寄る。いや全然忍び寄ってませんね、いきなり大立ち回り、ジムでの死闘! 雑魚キャラどものマーシャルアーツ全開のアクションに、ついつい期待は膨らむ、倉田先生はこの後、もっとスゴイ技を見せてくれるのではないか。いやいや先生ももうお歳を召していらっしゃるから、アクションは控えめではないか・・・・。先生は言わば神様のようなヒトなのだから、神様を試すようなコトは本来は考えてはいけないのです。でも心配・・・と思いきや、飛行場での刺客の襲撃! 先生の蹴りがトイレのドアをブチ破った瞬間、心の中で、涙が出た(笑)。素晴らしい体のキレ! まだまだ、あと50年くらいはイケそうでっせ。とか言いつつも、物語はさらに訳のワカラナイ方向に吸い込まれ、最後はほとんどギャグに走って、ハイ、オシマイ。ちょっと残念。教訓としては、「ただでも強い敵が、さらにパワーアップしたら(例、武器を手にする。二人に分裂する)、そろそろ映画はオシマイという合図」ですね。[地上波(吹替)] 6点(2007-08-17 16:44:14)

127.  殺人に関する短いフィルム 《ネタバレ》 殺す者、殺される者、そして事件に関わることになった弁護士。殺される者は、どこにでもいるような何の変哲も無いタクシー運転手、特に人から好かれるでもなく、特に目の敵にされるでもない、普通の男。その彼が、たまたま出会った青年に、殺される。その過程は壮絶だ。人間はなかなか死なないもの、肉体はとことんまで“生”へ執着し、ゆえに殺人者もまた、とことんまで“死”へと追いやるために残酷さを剥き出しにする。しかしその壮絶なる殺人の過程は、(我々を除いて)誰に見られるでもなく、殺される者を同情する者もなく、世界の片隅でひっそりと繰り広げられるのである。殺人者は逮捕され、裁判の後、処刑される。彼もまた、死を恐れ、生へと執着しながら、彼なりの短いドラマを展開しながら、結局はやはり世界の片隅である処刑室で、ひっそりとその生涯を終える。殺されたタクシー運転手と異なり、殺人者である彼は、裁判の過程で弁護士と交流を持つことにより、死にいたるまでの時間を弁護士と共有し、その人生の一端を弁護士の人生へと投影することができた。しかしその前途溢れる弁護士ですらも、社会全体から見れば、彼もまた社会の中でひっそりと人生を送る無数の人間のひとりに過ぎない。殺された者にしろ殺した者にしろ、死んでしまった以上、もはや確実に忘れられていく存在だ。社会の中で、生き、死んでいくことの儚さ。人間って、孤独だなあ、と感じさせられる。[DVD(字幕)] 8点(2007-07-13 07:37:00)

128.  サブウェイ・パニック 閉鎖空間である地下鉄なんかジャックして、どうやって犯人は逃走しようってのか、それを考えると夜も寝られなくなっちゃう、というわけで春日三球を不眠に追い込みそうなテーマの作品。ジョン・ゴーディの原作に骨子は沿っているものの、映画化によって「大化け」したように思います。いや勿論、原作も結構楽しめる作品ではありますが、もしかしたら「ちょっと奇抜な発想の小説」というレベルで埋もれてしまっていたかもしれない。カットバック的構成の多用で「映画的」描写のこの小説を、むしろ派手さを抑えてドキュメンタリ風味の映画に仕上げたのが実にうまく、小説的ウンチクなども削ぎ落として、着々とすすめられる犯罪の緊迫感をよく表しています(実際の時間と劇中の時間がほぼ同時に進む)。暗く静かな地下鉄と地上の騒動。タイムリミットからくる緊張感と、犯人やW・マッソーの何やら暢気な表情。それらの対比のうちに、やがて迎えるクライマックス。イキな映画、ですな。[DVD(字幕)] 8点(2007-01-08 12:55:43)(良:1票)

129.  サラマンダー 一番肝心な点(と普通なら期待してしまう点)である“世界の滅亡”を、「雑誌の表紙」で表現してしまうという恐るべき手抜き、いや違った、驚くべき割り切り、この白々しさが、実に潔い。そういうところはスッ飛ばして、いきなり登場する廃墟。生き残った人々の日陰の生活。竜のいる日常。荒んでいるようでいて、どこか牧歌的。まさに映画はこうでなくては。いや、別にこうでなくてもいいんだけど(笑)。理不尽でかつ明確なルール(あるいは世界観)がある、これこそがファンタジーらしさ。印象的な光景の数々、観終わってから様々な光景が脳裏によみがえる。竜の飛翔シーンの心地よさ。竜と廃墟と近代兵器、という得体の知れない組み合わせ。砦に襲い掛かった竜が炎を吹きかける光景は、さすがにキマりすぎてちょっと節操が無い気もするけど、なんだか絵本のヒトコマのようでもあり、これはこれで魅力的。一見、折衷的な映画に見えてしまうかもしれないけど、どうしてどうして、こういう味わいはなかなか出せないもんです。[DVD(字幕)] 8点(2006-12-20 23:24:16)(良:1票)

130.  殺人遊戯 サイレント映画に対してトーキー映画が有利な点ってなんだろう、なんぞと、浅はかながら考えまするに、ここはひとつ逆説的に、「トーキーの方が、‘静寂’や‘沈黙’をより効果的に表現できる」のではなかろうかと。サイレントは音が無いがゆえに、映像から‘音’を感じさせようとするわけですが、トーキーは音や声を直接出せるがゆえに、その対比として、音や声の無い‘静寂’‘沈黙’をサイレントよりも強いインパクトで表現できるのではないか・・・。で、ナゼか、本作について、です。なんでやねん、ははは。まあ要するにですね、普段のフニャフニャした饒舌な鳴海サンの姿があってこそ、あるいは周囲の登場人物のセリフの数々があってこそ、その対比として、鳴海さん戦闘モードの‘沈黙’が実に効果的なのであります。セガールよりよっぽど‘沈黙’だぜ。そしてその寡黙さあってこそ、クライマックスの超長回し銃撃戦の緊迫感も数層倍になるのでありますなあ。それにしても、戦闘モードの鳴海サンの姿、どー考えてもキャメロンはこれを見て『ターミネーター』の造形を考えたとしか思えないのであります(←妄想)。でもシュワにはこんな機敏な動きは出来まい、うふふふ。[地上波(邦画)] 8点(2006-07-18 21:47:03)

131.  最後の戦い セリフ無しの近未来SF。いやSFと言っても小汚いおっさんばっかし出てくるんだけど。セリフ無しでもちゃんとストーリーが判る・・・ようには必ずしも作られてないこの映画。このファジーさが、ヤサグレた映像にピッタリだったりもする。まあ、正直言って、いっそセリフが無くて字幕が無いと、おかげでかえって映像に集中できちゃったりするのよね。だもんで結構面白かった・・・のはいいけど、一番印象に残ったのがジャン・レノのブリーフ姿だったりする。これはキツイ。あと、エリック・セラの音楽も、本作「は」、なかなかに魅力的だったんじゃないでしょうか、ね。[地上波(字幕)] 7点(2006-05-29 19:36:08)

132.  ザ・コア いや~、地球の内部って、まさか、こんなんだったとはねえ。想像を下回る世界でした(笑)。製作者は、学研ひみつシリーズ「地球のひみつ」「できる・できないのひみつ」でも読んで勉強するべし。[地上波(吹替)] 6点(2006-03-26 22:35:38)(笑:1票)

133.  三大怪獣地球最大の決戦 「人間そっくり」の自称・金星人。ってまさかアダムスキーの影響か?そんなアホなと思いつつ、これが実は侮れない。彼女が金星人ではないということは実は証明できそうでできないのだ。同様に我々もまた、本当に地球人なのか、それとも地球人そっくりの異星人なのか。これぞ人間存在の根幹を揺るがす価値観の転倒だ。⇒というわけで、安部公房が本作に触発されて『人間そっくり』を書いたということは想像に難くないのであります・・・。それはさておき(笑)。ゴジラとラドンの闘いが、怪獣同士の対決ではなく、小動物の小競り合いにしか見えないのがナントモカントモ(ラドンのクチバシ突っつき攻撃が一番効いてそうに見える)。両者の説得にあたるモスラ幼虫、一番年下の癖にずいぶん大人びてるじゃないの。しかも、彼らを見限ってギドラに単身立ち向かう姿は、実に渋くてかっこいいではないか。う~む、背中に哀愁が。そうそう、これはギドラ登場の記念すべき作品でもあって、久しぶりに見ましたが、ギドラ登場シーンにはつい「おお~」と声をあげてしまいました。本作単品で観れば、ラストが完全決着でないのが惜しいところ。・・・それにしてもあのナントカ王国の人たちの、首にシャンプーハットを巻いたみたいな服装には、言葉を失いますナ。[CS・衛星(字幕)] 6点(2005-11-19 14:46:59)(良:1票)

134.  サボタージュ(1936) 一見エスピオナージュですが、ストーリーの中心はズバリ、「はじめてのおつかい」! 寄り道しないでちゃんとおつかいできるかな~。何しろ今回のおつかいは○○○○のお届け、寄り道なんかしていたら・・・。というハラハラドキドキ(?)な展開を、点描法のような細かい映像の積み重ね、コンパクトに折りたたんだような構成で、サクサクッと歯切れ良く見せてくれます。時に大胆すぎて「え?」と思うこともありますが、それもご愛嬌。俳句でも秀句と言われるものは、五・七・五という限られたパーツを用いて、直線的に「語る」のではなく、その3つの「線分」によって描く三角形、それによってに思わぬ広がりを「見せる」、という、切り詰められているが故の、限界の美学、とでも言うものを感じさせますが・・・本作の場合、そこまで極端ではないまでも、何かそれに近いものを感じさせ、切り詰めることへ挑戦がここには確かにあります。そういう、才気あふれる作品だと思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-10-07 00:17:34)

135.  サイレンサー/殺人部隊 《ネタバレ》 馴れ合いとやっつけ仕事の結晶体、肩のこらないスパイ映画。危機また危機、しかし緊迫感はまるでない、このグダグダな感じ、ディーン・マーチンならでは、とも言えるし、彼にはこの辺が限界、とも言えます。しかし!本作に登場の、敵の手先の鉄アタマ、見事に007のジョーズの先駆けになってます。電磁石に弱いところまで予言してるぞ!すばらしい! ちなみに敵の首領は、鼻が目印、カール・マルデン。あはは、敵も味方もさっぱりシマらない顔立ち、ナゴみますなあ。激ショボの火炎放射器を使ったアクション、はたまた味わい深い暗号のやりとりなど、数々の見所のうちに、ついに捕われの身となる主人公。しかし・・・なんじゃこの拷問モドキは?むしろマーチン楽しそうやんか。しかも非常に精巧な装置だとかで、簡単にぶっ壊れる! という、ほとんど八百長のような展開のうちに敵の野望は打ち砕かれるのでした、メデタシメデタシ。ところで本作に登場する時間差拳銃、これは実にスグレもので、コイツは天才的発明だ!と非常に感心しましたが、主人公がイマイチ使いこなせていないのが困ったもの。ってか、肝心なときに敵の手に必ずこの銃があるのはナゼ?花火で遊んでいるときにもし花火が不発に終わっても、決して覗き込んだりしちゃいけない。まして銃が不発だったときに銃口を覗き込むなんて、よい子はゼッタイしちゃいかんよ。[地上波(吹替)] 5点(2005-09-11 13:24:07)(良:1票)

136.  ザ・ミッション 非情の掟 ストーリーはあって無きに等しいこの映画。骨格だけの映画、というのともチト違いますね。むしろ骨格が無いと言うべきか。実態の無い「何か」の周りをただ廻り続ける脆さ、それが独特の緊迫感に結びついています。そうだ、昔から、ドーナツは穴が一番美味い、と言うじゃないか(←言わないよ)。映画全体を覆う虚無感、そしてそれを冷たく彩る銃撃戦。この銃撃戦には立体感がある。「向こうにいる敵」と撃ち合うこの感覚は、壮絶でもあればドライでもあります。また、5人が食卓を囲むシーンでの、銃をテーブルに置くときの、ガツンという銃の質感も忘れがたい。そう、シュワとかスタとかが映画でピストル振り回すと何だかピストルって軽~いものみたいに錯覚してしまうけど、実際にはこんなに重いものなんだな。映画の中には、緊張を緩和させるシーンがいくつかあります。プールサイドでの喫煙シーン、紙くずサッカーのシーン・・・だが、この食卓いのシーンは、銃の質感の前に、もはや「緩和」ではありえない・・・。いささか映画らしい肉付けに欠けているのが、(たとえ製作側の意図通りであれ)気にならなくもないのですが、特異な魅力を放った映画には違いありません。それにしても・・・宍戸錠に似てるなあ。[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-08-28 23:52:42)

137.  3人のゴースト ディケンズの「クリスマス・カロル」、昔読んだときにも、正直、もひとつピンと来なかったんですけど、コレを現代に置き換え、ドタバタと特撮を絡めてみました、という、さらにピンと来ない映画。主演がビル・マーレーにカレン・アレンっちゅうのが、どうも脇役臭がただよう原因か。で、ですね。この映画、どうやって楽しむのがいいか、と言いますと、主演がビル・マーレーだと思って観ちゃ、いけませんね。頭の中で、主演を、日本の某放送局のアノ社長やコノ会長、あるいはアノ放送局系野球チームの元オーナー、はたまた放送局の買収をしかけて社会問題にもなったあのIT系社長、などなどに、置き換えて、楽しんでみましょう。ホラ、なんだか楽しくなってくるではないですか・・・。[地上波(吹替)] 6点(2005-08-23 00:07:47)

138.  座頭市(1989) 決して上手い映画とは言えません。が、「とりあえず上手く見せよう」なんぞと小手先の技術で見栄えだけ取り繕った映画ではなく、多少イビツであってもとにかく大胆に突っ走っていく強引さ、そこに妙味があります。ホレ闇だ、光だと、何やらワカリヤスイ照明テクニック、しかもところどころは撮影に失敗したとしか思えないシーンもあるんですけどね。しかし無愛想なまでのブツ切り感覚の映像、スピード感あふれる殺陣、ミスマッチな音楽、これらとあいまって、何ともアヤシイ魅力をはなっております。内田裕也の最期のシーンなど、まるでトロマ映画を見てるような気分になっちゃう迷シーンでありました・・・。ところで座頭市は本当に強い。どうしたら彼を倒すことができるのか。一対一ではかなわない。さりとて大勢で向かって行っても、座頭市を中心に円形に取り囲むような布陣をとってはいけない。彼が身を翻した瞬間には。彼から等距離に立っている者全員が斬られているのである。結局、私には座頭市攻略法を見つけることはできなかったが、少なくとも、斬られやすい立ち位置には立たないこと、まずはこれが何よりの秘訣であろう。[地上波(字幕)] 7点(2005-05-01 01:16:25)(笑:1票) (良:1票)

139.  サンダーアーム/龍兄虎弟 撮影時の事故のニュースは、当時の大きな話題で、私も衝撃を受けた一人でした。ああ。ジャッキーのアクションはもう見られなくなるのかと。しかし奇跡の復活をとげ、無事本作を完成。事故の影響で劇中の髪型が変わるというのが、これまた当時話題になり、さすが本当に体を張ったアクションは違うなぁ、と・・・って、あれま、気球に飛び移るシーン、上空のハズなのに、何やら木の枝みたいなのが隅の方に映っちゃってるではないか!? ・・・まあ、そういう、彼のいろんな姿がフィルムに収められた映画であります。  ⇒⇒⇒ 最近、放送されてたのを観たら、「気球の横の木の枝」は、ちゃんとトリミングされて(?)消されていました、ああよかった(笑)。ところで私、「6点」なんてつけてましたけど、とんでもないですね。これはスバラシイ作品でした、すみません。クライマックスの、体に巻きつけたダイナマイトの導火線に次々に引火していくあたりのノンストップ感覚など、実に見事で、あらためて感心しました。6点→8点。[CS・衛星(字幕)] 8点(2005-01-22 13:38:14)(良:1票)

140.  サイクロンZ 結構おもしろいと思うんですけどね。注目度が高くないのは、「スパルタンX」の二番煎じみたいなこの邦題のせいじゃないですかね。というか、これじゃドリンク剤の名前みたいやね。それにしても、やはりここでも、ユン・ピョウの命知らずぶりには、唖然といたします。ハラハラしすぎて、もはや笑っちゃうしかない。7点(2005-01-19 23:55:50)

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