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1. スコルピオンの恋まじない
「ロマンティック・コメディ」というジャンルをよく耳にするが、本当に「ロマンティック」な雰囲気をかもし出している作品というのは意外と少ない。かつてのアレン作品にあった「アク」や「クセ」は消えたが、本作は素敵な音楽と相まって真の意味で「ロマンティック」な一本だ。物語は淡々と進んで行き、オチも途中から分かってしまうが、むしろその予定調和ぶりが心地いい。しかし、観客の中には極めてシンプルな作りだけに「物足りない」と感じる方も出てくるだろう。だがそれは、今の映画がいたずらに複雑だったり、不必要に凝った作りをすることが「良作だ」とする傾向に慣れてしまった、現代人の感覚の方が麻痺してしまったせいではないだろうか。ムダを排し、ぜい肉を落とした「スコルピオンの恋まじない」。シンプルであればあるほど、“ロマンティック”はよりいっそうの輝きを放つ。8点(2003-11-24 22:13:11)(良:2票)
2. スモーク(1995)
毎日、抱えきれないないほどのドラマを抱えた人々を受け止めてくれるのが都会の美点というものだ。ときに優しく、ときに厳しく。それはNYだけに限らないだろう。ロンドンでも、パリでも、そしてTOKYOでも。誰しもが泣いたり、怒ったりしながら毎日を生きている。きっと明日も、そんな日常を街は包みこんでくれるはず。「都会の魅力」がギッシリ詰った一本だ。8点(2003-11-18 01:12:28)
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