みんなのシネマレビュー
鱗歌さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 3876
性別 男性
年齢 53歳

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順12345678
投稿日付順12345678
変更日付順12345678

61.  トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン 月の裏側には一体何があるか御存じですか? NASAは極秘にしているが、噂によると、実は超古代文明の遺跡があり、そこには、地球のどこかに繋がっているトンネルがあるんだそうです、ハイ。さて・・・・・・CG見本市としかいいようが無いこの作品。大都会を戦場にしたロボット同士の戦い、CGの威力がスゴイことはよ~くわかりますけれども、パニックのパの字も感じられず、ウソ臭いことこの上無い、虚しい戦闘モドキ。まあそもそも、戦闘シーンはひたすら続くものの、敵役のロボットがどいつもこいつもやたら弱くって、作品自体の傾向が「質より量」へ向ってしまっているように感じられて仕方がないのです。そんな中で、傾いてゆくビルを舞台にした一連のシーンは、これはアイデア勝ちですね。大味なアメプロのようなこの作品の中で、ここだけは小技が効いた、いわばルチャ的な楽しさがあって、スバラシイです。[地上波(吹替)] 6点(2013-11-30 17:31:50)(良:1票)

62.  逃走車 “全編車載カメラ”なんていう売り言葉、すでにイヤな予感がしてしまう。多分、低予算を逆手にとり、いわば製作上の制約を別の制約で中和しようというやり方なんでしょう。イヤな予感してるんなら観るなよ、と言われそうですが、スミマセン、最近ちょっと疲れ気味なもんで、とりあえずこういう、中身無さそうでも小粒で活きの良さそうな作品に流される、自分の弱さ。さて実際、1台のクルマを中心に描くというこの構成が制約となり、という以前に、そもそも、この構成を深掘りするだけの脚本上のアイデアが伴わず、企画倒れの印象は否めません。主人公が逢いに来たという妻との関係もまともに描かれなければ、車の同乗者との関係もコレといって描かれることなく、同乗者は退場してしまう。スピード感どころか映画はしばしば停滞し、一本調子。これについては、映画前半と後半で主人公を色分けするような事もしていないポール・ウォーカーにも、責任があると思うのですが。まあしかし、文句言うのもこのくらいにして、いいじゃないですか、たまにはこんな映画も。それにこの作品、ヨハネスブルグを舞台にした、というだけでも、しっかりと独特の味付けになっているんじゃないでしょうか。街の落書きやスラムの荒れ果てた感じ、異邦人である主人公や我々の目には、一見すると不気味に映り、よそよそしい黒人たちにも非常に距離感を感じるのだけど、この辺りの描写が伏線となっており、主人公が車の塗装を依頼するシーンで活きてきて緊張とユーモアをもたらす。別に脚本がノーアイデアという事は無くて、上手いところは上手いのです。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2013-11-24 08:12:05)(良:1票)

63.  トゥームストーン 本作についてはずいぶん前(多分本サイトが旧システムの頃)に書き込んだ(ハズな)のですが、駄文が行方不明に。もしや映画の神がお怒りになって消したのならゴメンナサイですが(投稿欄のすぐ下に「一度削除されると、該当の作品は二度と投稿できませんのでご了承願います。」と書いてますな…)。さて、我らが『カサンドラ・クロス』の監督でありながら、80年代は御用監督としてボンクラ作品を撮っていた、ジョージ・P・コスマトス。ようやくここではノビノビと楽しんで撮っているようです。史実を意識し、必ずしもヒーロー然とはしていないワイアット・アープ像。銃撃戦もリアルだし、実際、「OK牧場の決闘」なんてのはこの映画の通り、瞬時に終わったらしい。だけど、リアルでさえあればそれで良し、なんていう映画じゃない。ワイアット・アープやドク・ホリデイといった登場人物たちの由来なんかまるで描かず、いきなり、“その道の達人”同士が「おっす」「久しぶり」と顔を合わせる、この辺りは伝記映画なぞとは根本的に違う、むしろヒーロー映画らしさ。登場人物たちの表情をつないでいく演出のもたらす緊張感などは、マカロニ風味とすら言ってもよいかも知れない。後半の断片的な銃撃戦の描写なども、決して史実を再現するためだけの映画じゃない、という意思の表れでしょう。そしてこの“ヒーロー映画”において、ヒーロー中のヒーローは誰かと言うと、何と言ってもヴァル・キルマー演じるドク・ホリデイ、だわなあ。アイスマンとは似ても似つかぬ病弱ぶり、顔色悪過ぎ。この危うさゆえに、一種のモンスターのごとき圧倒的な存在感があります。どこか淡白なカート・ラッセルの飄々とした感じとの差がまた、良いのです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-10-12 01:26:55)

64.  トータル・リコール(2012) 《ネタバレ》 90年の『トータル・リコール』ってのは、完全にお祭り系SF映画でしたね。シュワが暴れ、バーホーベンが血糊をぶちまけ、手作り感あふれる楽しい特殊効果に、これまた手作り感あふれるドンデン返しストーリー。という「賑やかだったらそれで良し」という作品を、このリメイク作では、どうやら“ちゃんとした”アクション映画にしたいらしくですね。CGによる未来世界の描写は確かに凝っておりますが、全体的にお遊び寄り道の要素は少なく、追跡劇が中心になっております。逃げる主人公、何度も何度も、「落っこちる」あるいは「落っこちかける」場面があり、ああ、そういう映画なのかな、と。そういえば通勤手段として登場する乗りものの名前も「フォール」とか言っったっけ。では最後にどんな圧倒的な“落下”を見せてくれるのかな、と。過去の映画における究極の“落下”ってのは、私は「落下傘をつけずに飛行機から飛び降りる(特撮じゃなくあくまでスタントで)」だと思っているのですが、はたしてアクションにこだわっているらしい本作はどう攻めてくるか、と思ったら……まさか、ここぞというシーンで“無重力”ってのは、そりゃ無いでしょう。ストーリー的には(伏線の張り方とか)はコレでいいのかも知れませんが、見栄え的には盛り上がりません。CG頼みの「フォール」崩壊も、主人公のアクションには直結しない極めてマクロな描写でしかなく、要するにストーリー上の都合でしかない。なーんかものすごく尻すぼみな印象なんですけれども……。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2013-05-02 13:12:18)

65.  東京物語 この映画がもてはやされるのに、どこか引っ掛かってました。終盤の「母の死」という事件が、映画の中であまりに大きな転機になっていて、これは通俗性の表れだろう、と思ってました。だから世界中で受け入れられたんだろうと。しかし本当にこの作品が小津作品の真骨頂みたいな扱いで、良いのか、と。……しかし、自分にも子供が出来て、子供の事を「何か頼りないなあ」とか「でもまあ頑張ってるよなあ」とか言う立場になってから、改めて観た時、本作はどうにもタマラン映画なのでした。背中を丸めた年老いた親、その親を邪険にする子供たち。いや別に邪険にしている訳ではなくて、いわば空気のようなアタリマエの存在だからこそ、なのかも知れないけれど、血の繋がらない人たち(原節子とか中村伸郎とか。それこそ東野英治郎とか)の方が余程フレンドリーな描かれ方をすることで、子供たちのよそよそしさが目立つことに。しかし、親としては、子供たちが順調に育ってくれて(当時は「戦死」で息子に先立たれるなどという理不尽もあった訳で)、家庭を持ち「自分たちの世界」を持ってくれれば、それで良いのだな、と。孫より子供の方が可愛い、という、無限の愛情、それが一方的なものとなってしまうのは、やはり必然なのか。医者になった息子に最期を看取ってもらえる、というのが、幸せであり、また幸せの限界でもあるのか。妻の死を目前に静かな表情で「そうか、いけんのか」「そうか、おしまいかのう」とつぶやく笠智衆。感情を露わにしてくれた方が観てるこちらにも救いがあるのに、「どうしてそういう言い方するのよ」と悲しくて仕方がない。まあ、脚本に書いてたとか監督に指示されたとかいうのがその理由なんでしょうが(そう思わなきゃ、やってられませんわ。笑)。この静かな表情からは、「自分たちは役割を終えた」という諦念がにじみ出て、映画を通じて登場する背中を丸めた座り姿とともに、忘れられないものとなりました。しかし彼にはまだ、最後の「役割」が残っている、それは、自分の子供たちだけではなく、すべての子供たちにかける言葉。未来があり、自由があり、しかしそれを行使し切れずにいる、原節子への言葉。やがては子供たちの世代もいずれは孫を持つ世代となり、すべてが繰り返されていく訳で、永遠のテーマですなあ。そしてこれも変わらぬ、尾道・浄土寺。[CS・衛星(邦画)] 10点(2013-02-22 04:12:38)(良:1票)

66.  ドライヴ(2011) タイトルから想像するほど走りまくる映画では、無いのです。設定といい、夜の雰囲気といい、ウォルター・ヒルの『ザ・ドライバー』を連想させます、が、ここにはイザベル・アジャーニみたいなアヤシイ(妖しい)人はいなくて、もっとピュアな“恋愛”があります。しかしそれ以上にピュアな、“暴力”があります。この映画、場面場面をビシッとキメてきます。画面をキメるため、しばしば登場人物がショットの中で大きな動きを見せません。そこが本作の良いところでもあり、悪いところでもあるのかも知れないけれど。疾走するカーチェイスのシーンですら、主人公は涼しげな表情を我々に見せ続けます(よくある安い映画では必死の表情でハンドルを切りまくるところですね)。そしてそのクールな、しばしば優しさすら溢れる表情の裏には、実は狂気が隠されていたことを思い知らされる後半。狂気の者に、安住は決して許されない、という訳で、実にシビレまくる映画でした。[DVD(字幕)] 9点(2013-02-10 09:15:25)(良:2票)

67.  ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記 これはシュールだなあ……。行き当たりばったりな展開といい、ハチャメチャな絵ヅラといい、子供向けの娯楽作品とは思えん。悪い夢を見たそのまんまをアニメに焼き直したんじゃないか、とすら思える、ドラえもん異色作。ああ気持ち悪かった。[DVD(邦画)] 3点(2012-10-18 21:55:55)

68.  ドゥ・ザ・ライト・シング 《ネタバレ》 戯画化されたスラム街の日常。個性の強い登場人物たちが入れ替わり立ち替わり、繰り返し画面に登場し、この狭いコミュニティの中で、互いに協力し合うのか、反目し合うのか。スパイク・リー監督自身が出演しており、いかにも黒人映画です、という体裁のようで実は必ずしもそうではないのは、映画の中心に置かれている店というのが、イタリア系の一家の店である点。そして映画を見ている我々が最も感情移入するであろうその店が、警官による黒人殺害事件から起こった暴動により破壊されてしまうのだけど、その事件のもともとの発端というのが、黒人青年の起こしたしょうもないイザコザであること。危険な綱渡りでもあるこの映画。白人が観たら「これだから黒人ってやつは」と思われかねない、あえてその設定を選んだスパイク・リー。だけど、おそらくこの作品を観た多くの人は、そんな単純な感想を抱くだけでは済まない、居心地の悪さを感じるはず。その居心地の悪さは、紙幣を丸めて投げつけ合うシーンもそうなんだけど、特に最後にテロップがキング牧師⇒マルコムXの順に流れた時、居心地の悪さは最大限に達する。このようなことは愚かな事だ、という認識も、しかし何もせずにはおれないのだ、という怒りも、どちらも「ほんとう」であることが、キング牧師とマルコムXの二人が並んだ写真かなひしひしと感じられる。この映画、確かに何らの解決を示している訳ではなく、どこか投げ出したように終わってしまう印象もあるけれど、しかし、ユーモアとともにある種の方向性を指し示しているのが、「市長」の存在で、そこに救いも感じさせるところ。あと、これはどうでもいいことかも知らんが、ダニー・アイエロのピザ作りの手つきがかなりテキトーに見えてしまうのだけど(笑)。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-16 16:44:21)

69.  ドライビング Miss デイジー 《ネタバレ》 ユダヤ人のお婆ちゃんと黒人運転手の交流を描く、それもかなりの歳月に渡る物語なんだけど、お婆ちゃん役のジェシカ・タンディ80歳、最初から最後まで“お婆ちゃん”なので、歳月を表現する手段がどうしても「禿げていくダン・エイクロイドの頭」となってしまう(もちろん、特殊メイクなので、「何か、変」と言いたくなるけれど、これは言わない約束です)。でまあ、お婆ちゃんの方もお婆ちゃんなら、運転手の方もそれなりのお歳、その交流はどこか、子供同士のように、意地を張ってみたり妙に暢気であったり。人間、外見は大人になっても中身なんて成長しないもの、中身は子供同然。それを隠そうとするのが大人、隠す必要がなくなったのが老人。二人の間に挟まれる息子の立場が大変なんだけど、しかも彼のキャラ、ちょっとイイ人過ぎなんだけど、その息子の役をダン・エイクロイドがあくまで道化役として演じているのが良いですね(髪型が変だけど。しつこいってか)。そういう、人と人との交流を描く映画、それも人種差別などの社会問題を織り交ぜた映画なんですけれども、一方で、花や木々の緑といった風物をうまく取り込んでいるのも見逃せません。誰もいなくなり、売りに出された「家」の中の、ガランとした映像も忘れられません。で、お婆ちゃんは老人施設に入り、こちらもすっかり老人となった運転手との間には、もはや息子の介在は必要とせず、しっかりとした絆で結ばれている。二人並んだ時のお婆ちゃんの表情はますます子供のように、初恋の少女のようになっていく。人生の最後を「始まり」として描く、何と素敵な作品ではないですか。[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-08-12 08:06:30)(良:3票)

70.  動乱 大作気取りなのか、章立ての構成となってて、これが大して効果的でない。というより、エピソード羅列の言い訳みたいで、苦肉の策といった感じ。二・二六事件を描いた作品なのだけれど、クーデターを起こした将校のひとりである宮城大尉が、妻と知り合うところからオハナシが延々と続いて(この宮城大尉と言うヒト、実際の二・二六事件の将校の中に名前が見当たらないので、きっと架空の人物なんでしょう)、いやそれが丁寧な描写に裏打ちされた必然性のあるオハナシなら、延々と続いてもいいんだけど・・・やたら粘っこい演技のせいで時間かかってるだけなんだから、困っちゃう。そもそも最初の、部下の脱走のエピソードがピンと来なくて、宮城大尉演じる健さんはやたら寡黙なばかり、マジメである事以外、人物像がはっきりしない。この後、宮城大尉が左遷されるにあたって、部下たちが号泣するから、きっと部下には愛されてたんでしょう。とは思うけれども要するに、「高倉健だから、いい人なんだ」とか、「吉永小百合だから、売られていくのは可哀そうなんだ」とか、俳優のイメージに寄りかかり過ぎではないですかね。必要なのは、それを感じさせる描写、なのでは(単なる粘っこい演技ではなくて)。その後も、宮城大尉の人物像を深めるでもなく、時代背景を綿密に描くでもなく(サクサクと解説調に時代は進む)、思わせぶりに米倉斉加年の憲兵を絡めるも、まさに思わせぶりなだけ。事件の描写では日時をテロップで出してみちゃったりなんかして、ハイ、これで実録風、というお手軽さ。最後にはまた思い出したように、愁嘆場を粘っこい演技で見せていただいても、もう結構です。どうもこの作品、「理不尽さ」の中における「悲劇的な愛」という、オーソドックスなテーマを取り上げたはいいけど、テーマを選んだ時点で満足しちゃって、「理不尽さ」も「愛」も描き忘れちゃったんではないですかねえ。[CS・衛星(邦画)] 4点(2012-06-03 08:33:54)

71.  ドライブ・アングリー3D 本当に、猛烈にバカですね~。そこが素晴らしい。説明不要、説明不能。「カルト集団へ復讐を誓う主人公」なんて言うと、ちょっとマトモに聞こえるけれど、実際にはそんな事はどうでもよくって、ただただ、主人公を含めた魑魅魍魎どもをひたすら戦わせ暴れさせて、そのメチャクチャさを楽しむ作品。エッチしてるところを襲撃されるくだりの、あのアホらしいスローモーション。実際にはあり得ない超高密度の活劇と虐殺、時間なんぞ表現の一手段に過ぎない訳で、アホらしさの表現のためには、堂々と伸び縮みさせちゃえばよい。自称FBIの男と橋の上で並走するシーンなんて、異常なまでに橋が長いし。このFBIのオッサンにいたっては、もはや一切の物理法則を無視しちゃってるしなあ。本作品、驚くことには途中で主人公自身が目を撃ち抜かれて死んでしまう。でもアタリマエのように生き返る。「確かに撃たれはしましたが、それが何か?」ってな感じで。わざわざサングラスをかけて、それを外して見せることで、何の説明も伴わない“撃たれた目”を強調するのには、つい笑っちゃいました。本作品は全体的に、こういう残酷描写を伴ったギャグが、実に冴えてて、かなり笑わせていただきました。[DVD(字幕)] 8点(2012-05-06 07:31:05)

72.  突然炎のごとく(1961) 《ネタバレ》 この映画って、「3人の男女が織りなす自由な恋愛劇、進歩的でロマンチックよねえ」とか言ってウットリ観なければいけないんだろうか。あるいは「最後は死んじゃって可哀そうねえ」とか言って泣かなきゃいけないんだろうか。いやいやいやいやいやまさかまさか。この作品は、これはもう、“コメディ”でしょ。だってだって、こんなに楽しいんだから。そりゃま、ゲラゲラ笑うようなギャグはありませんけど、映画そのものに仕組まれたたくらみ、イタズラ心が、イヤミとならず、驚きと楽しさとなって活き活きと伝わってくる。なんでこんな場面で、空撮なのか、とか。男女が会話している場面で、背景の別の男女がチューしまくってるのが気になって、肝心の会話の字幕も読めん、とか。この作品こそまさしく、撮る楽しみと観る楽しみの幸せな一致。ただし、もしかしたら、「これならオレにも撮れちゃうかも」と大勢の映画志望青年を勘違いさせてしまった作品かもしれませんが(もしかしたら大勢の俳優志望青年が川に飛び込んだのかも知れぬ)。[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-04-22 08:10:44)

73.  塔の上のラプンツェル 《ネタバレ》 髪の持つ“奇跡”を備えて生まれた少女が、かえってその“奇跡”によって囚われの身となっており、その“奇跡”を手放すことによって自由を得る。この長い長い髪がトグロを巻いているのを見ると、ごめん、どうもソーメンが食べたくなってくるのだけど、それはどうもよくて。その「自由を手に入れる」というコトが、この物語においては、「誘拐犯(一応、育ての親と言えなくもないのだけど)を見捨てる」、という矮小化された行為に過ぎないのが、何だか白けるところ。そりゃまあ、交換条件として“奇跡”を手放すことになるのだけど、どうも見てもこれが単に、“邪魔な長すぎる髪を切っただけ”(短い黒髪がまたやたら可愛く描かれてるしなあ)。でしかも、やっと手にした自由、と思いきや、今度はあんなツマラン男につかまってしまうとは、プンプン(←この辺りがいかにもオッサンのコメントですが)。と言う訳で、内容はさておくことにして、CGの表現力に圧倒される映画、でありました。[ブルーレイ(吹替)] 7点(2012-01-03 12:40:53)

74.  突破口! 「ウォルター・マッソー=由利徹」説ってのが常に根強くある訳ですが(ホンマかいな)、本作の二枚目ぶりはなかなかのもの。見ようによってはピアース・ブロスナンあたりを彷彿とさせたり(ブロスナンよりは深みがある。ブロスナンの魅力はあの浅さにある)。まず冒頭、緊迫感あふれる銀行強盗シーン、そしてこれに続くド肝を抜くカーアクション。しかも奪った大金は、実はマフィアの隠し資金だったもんだから、さあ大変。逃亡を図る主人公と、迫りくる追手の姿を、長廻しなどを効果的に用いながら、練りに練ったカットで(とは言えおそらくは偶発的な事象も織り込みながら)描き、派手さと渋さを兼ね備えた見事なアクション映画となっています。妻を失いながらも冷静に事態を受け止め、策を練る主人公。仲間が死んでも「うまくいったぜ」と言うばかりの、頼りにならずむしろややアブナイ相棒。ただ事態を楽しんでいるだけのような刺客。彼らの持つ「温度差」が、本作の“駆動力”となっていて、オモシロイところでもあります。[DVD(字幕)] 9点(2011-11-19 11:11:21)

75.  トブルク戦線 砂漠を横断し、トブルクの燃料基地破壊を目指す特殊部隊の活躍。という、“冒険アクション映画”の要素が強い戦争映画で、荒唐無稽なところもあり(敵に同士討ちさせたり)、娯楽作品としてなかなか楽しませてくれます。ただ、この「楽しませ方」ってのが、とりあえず印象的なキャラをちりばめておいて、ここぞという場面ではそのキャラたちに惜しげも無く死んで行っていただくという趣向。「準主役は、死んで映画を盛り上げる」というのは、よくあるパターンではありますが、一本の映画の中であまりコレを連発するのも興醒めとなる原因ですので、ご注意。あと、ドイツ軍になりすます、ってのが姑息中の姑息で、馴染めない点でもあります。こんな姑息な作戦なら、途中、裏切り者が出ても、「そりゃしゃーないわな」という気分になっちゃう(しかも意外に盛り上がらず不発だったりする)。とは言え、戦闘シーンのダイナミックさは折り紙つき。ミニチュア撮影のシーンも含め、大迫力。そう、戦闘シーンが充実してりゃ、やっぱりとりあえずは楽しめちゃうもんです。[DVD(字幕)] 7点(2011-11-19 01:51:28)

76.  友よ静かに死ね 『明日に向って撃て!』に『俺たちに明日はない』を足したような感じの作品で、私なら邦題を「俺たちに向って撃て」としてしまうところですが、このタイトルでは内容とかけ離れ過ぎ。もっとも、実際の邦題も内容に関係ないキザなタイトルでして、ギャングたちの生き様が明るい音楽に乗ってユーモラスに描かれています。ストーリーらしいストーリーを描くよりも、気ままな内容をシャレた描写で綴ってゆく映画で、途中、警官隊に囲まれてしまうあたりも『明日に~』を彷彿とさせるのですが、たぶん、上記2作をかなり意識しつつ、この2作をかわすような狙いで作品を作っているように思われます(特に冒頭からつながるラスト)。ところで、『若者のすべて』とかけまして、『友よ静かに死ね』ととく。その心は、「どちらもアラン・ドロンのパンチが拝めるでしょう」。え、この髪型、パンチパーマじゃないってか。[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-11-05 17:26:01)

77.  トランスポーター3 アンリミテッド 《ネタバレ》 トラポン第3作。マンネリ街道をひた走りバイオレンス版寅さんと化した本シリーズの、今回のマドンナ役は、皆さんお待ちかねの激安オンナ(って誰も知らんけど)。ブツに手を出すなんぞ運び屋にあるまじき行為、しかもそのブツがこんな有毒生物みたいなオネーチャンだなんて。これはある意味、巨人セーム・シュルトと戦うくらいスゴイことなのであって、ああ、さすがはフランク、と感心してしまうのでした。もっとも、大巨人の方は今回はやや不完全燃焼であったけど(「だからサミーの試合はツマラナイんだよっ!!」by 石井館長)。さらに今回、フランクが凄いのは、実は意外にも頭が良いことが発覚するのです。ダムに沈む自動車、その危機からの奇跡の脱出!! いったいどうしたらこんなスバラシイ方法での脱出を思いつくのか。というより、いったいナンボほどタイヤの空気圧を高くしていたのか。アホ過ぎ。じゃなかった、賢すぎ。そして「線路を走る列車の上を走る自動車」というガキンチョセンスあふれるクライマックス。マンネリと言われようが何だろうが、魅せるところは魅せる。これぞトラポンの真骨頂。ところで、今回の目玉ギミックは「クルマから15m離れると爆発しちゃう」ってコトですが・・・この主人公にとってはむしろ「クルマの15m以内に近付いたら爆発する」の方がツラそうですね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-10-24 21:58:00)(良:1票)

78.  突撃隊 一応、「いつ」「どこで」というのは冒頭で示されるものの、基本的に状況説明が少なく、何だかこの映画の舞台が閉ざされた世界のような感じを受けます。1時間半という短い映画である上に、その大半は、戦場における敵との睨み合い、そして戦闘を描くのに費やされており、一体、この戦闘がどのような位置づけにあるのか、この戦闘に勝てばどんな戦果に繋がるのか、映画の中では何もつかめないことから、かえって独特の閉塞感、圧迫感が迫ってきます。また、ここで描かれる戦うべき“敵”の描写は、実際の敵兵の姿ばかりではなく、しばしば、地雷やトーチカなどの“物”に象徴させており、登場人物たちのドライな描写とともに、いわばすべてが映画を図式化させる“駒”としての存在。まさに骨太の映画です(と結局はベタな表現に落ち着く)。[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-09-04 16:53:14)

79.  ドラえもん のび太と銀河超特急 銀河超特急。外見は普通の列車だけど、内部は圧縮空間になっていて実に広々としている、のだそうな。なーんか、日本人が嬉しくなっちゃう発想ですよね。そもそも「大きい家に住みたいな」なんてことは考えない、こんな狭い土地に大きい家が建つ訳ない。「外からみたら小さくても、中は広かったらいいな」。そうそう。ホントそう思うよね・・・。で、内容はと言うと、うーん、何だよコレ。『ウェストワールド』風テーマパークネタで、西部劇に、忍者に、恐竜に、と何でもアリアリ。これはもう、どっちかというと『ドラえもん のび太とエリミネーター』ってな感じ。出てこい、マンドロイド。音楽はメンデルスゾーンの『真夏の夜の夢』を使用し、と言うか、この音楽を流すためにシチュエーションをでっちあげてる面もあり(そりゃまあ、無理してでもどっかで結婚行進曲を流さなきゃ、ねえ)。という訳で、なかなか盛り沢山の作品でした。[DVD(邦画)] 6点(2011-08-30 21:59:40)

80.  トーマス・クラウン・アフェアー そりゃまあ、スティーヴ・マックィーンよりもピアース・ブロスナンの方が男前であるとは私も思いますし、100人に訊いたら101人がそう答えるとは思いますけれど、それにしてもブロスナン、まるでオーラが無いですなあ。しかも男前と言ってもそれは遠目に見てのことであって、アップにすると、かなりのイマイチ感が漂うのですが・・・それでもアップを多用しちゃうんですねえ。バカ正直に撮り過ぎ。いや変化球を混ぜようとはしてるんだけど、スッポ抜けて甘いコースに入ってしまう。アップはもう少し控えましょう。省略できるところは省略してみましょう。まず、背景を変えてみましょう。頑張れ、マクティアナン。[CS・衛星(字幕)] 4点(2011-06-22 23:35:47)

030.08%
1190.49%
2411.06%
3731.88%
41614.15%
53619.31%
663316.33%
7122331.55%
888722.88%
93749.65%
101012.61%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS