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プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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1.  翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜 《ネタバレ》  前作ほどのインパクトは無かったわね。っていうか東京の人間なので関西の感覚はそんなには判らないわ。でもでもちょっと東京の人間が考えた関西人、みたいな感じもしたのよね。現実に粉モンへのこだわりなんてそんなに強かったりするのかしら?  大阪出身の友人がかつて「三都物語とか言うけど大阪と神戸と京都は仲悪い」って言ってたので、そこら辺がキーになるんでしょうね、とは思ってたけれど、もう少し細かい地域性みたいなのが見たかったかしらね。前作っていうか今作も埼玉の細かな地域性は出てたけれど関西に関してはかなり大雑把な扱いだったように思うの。  埼玉との国境が近い池袋で見たのだけど、やっぱり池袋の人にウケてたのは埼玉ネタ。冒頭の武蔵野線とかクライマックスの行田タワーとか。アタシは目黒の人間なのでそこもそんなにピンと来ないのだけど、西武と東武の対立なんかはさすがに池袋で見てこそよね。ちなみにわが東横線は今やどっちにも繋がっているという節操の無さね。  二階堂ふみさんがあんまり活躍しなかったのが残念ね。あと笑いをパロディに頼り過ぎかしら。『チャーリーとチョコレート工場』や『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』のパロディ部分は長くてテンポ殺してたように思うし(GACKTさんが関西弁になっちゃうのも『魔宮の伝説』かしら?白い粉はカリの血?)。杏さんはヅカの男役みたいで良かったわ。っていうか普段シリアスな演技してる人たちがぶっ飛んだ役を演じているのって見ていて楽しいわよね。  あとエンドロールのネタはあれ全く映画の笑いではないワケで、そないなところから持ってこんとアカンみたいなんは違うんとちゃいます?(関西人に嫌われる、いい加減な関西弁喋る東京モン)[映画館(邦画)] 5点(2023-12-03 12:49:41)《改行有》

2.  トップガン マーヴェリック 《ネタバレ》  実際に役者さんが戦闘機に乗って撮ってる映像の迫力はもの凄いし、CGを多用してるようだけれどそれを全く感じさせない戦闘シーンに進化を感じたわ。  だけどナカミは良くも悪くも『トップガン』そのまんま。懐かしの80年代の世界。うわあ、今の時代にこんなの見せられてるんだぁ、って(ベッドシーンの映像表現なんかスゴいわよ)。  前作から36年が経過して、その時間の流れがしっかと映像に刻まれているわ。前作のキャラクターたちが辿った道、その重さ、残酷さ。だけど脳筋イケイケだった前作から何かが成長、進化するワケもなくそのまま脳筋イケイケな現在が展開してゆくのよね。ブルース・リー師匠の精神そのままに『スター・ウォーズ』のデススター攻略戦みたいな作戦に挑むマッチョたちの物語、過去の遺物なんて言わさない!って根性論の世界。マーヴェリックとグースの息子との不和だって根性論で乗り切ってゆくようなモノだし。ついでに音楽もメインはもちろんおなじみのアレね。  相変わらず悪い敵国だったら攻め入ってOK!って、だけどNATOに敵対する国を叩け!みたいなかなり生臭い状態なワケで。そこら辺、娯楽映画、ファンタジーとして割り切ってね、ってのも前作から変わらないのよね。あれだけのコトをしたらまず間違いなく開戦に至ると思うのだけど、そうならない世界のお話し。こことは違うマルチバースみたいなモン。  映画はトニーに敬意を表しているのかしら、前作のヤな撮り方まで踏襲しちゃってるわ。アゴと頭が切れた大アップ頻出とか逆光いっぱいとか。それでもスーパー35を70mmまでブローアップして粒子ザラザラだった前作に比べたら今回のIMAX版はかなりマシになったわ。  でもね、人殺しの道具な戦闘機をカッコいいと思っちゃうのもまた事実なのよね。戦闘機が飛んでる映像の気持ち良さ、大画面いっぱいの飛行ショットの爽快さは抗えないし、過去の遺物扱いされてもやっぱりF-14カッコいいわぁ、って。兵器に抱くカッコいいって感覚は戦意高揚のためのワナにかかった状態なのかしらねぇ。せめてそのカッコ良さは創作の中だけで完結していて欲しいものだけれど。  相変わらずのトムの俺様映画だけれど、それだけトムの頑張りっぷりもおなじみトム走りも見られるし、大迫力の映像と音響(前作はただやかましいだけだったけど)で迫力たっぷり、とりあえず頭カラッポにして見るのが吉、って映画。現実は全然別のハナシだけどね。[試写会(字幕)] 6点(2022-05-17 13:14:56)(良:2票) 《改行有》

3.  ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス 《ネタバレ》  予習として『ワンダヴィジョン』と『ホワット・イフ...?』と『ロキ』を見とけ、ってなハナシだったので見たのだけどなんだか余計にワケ判んなくなっちゃって。この人誰?この人どこに出てたっけ?この人死んだんだっけ?ってのが続出して更に前の映画を見直さなくちゃダメ?みたいな。『ワンダ』のダーシーがステキって思ったのだけど、それがアタマの中で『ソー』でステキだったダーシーと繋がるのは『ホワット』を見てから、って有り様。まあ『ワンダヴィジョン』は見ておいた方が吉、ってカンジ。ワンダがああなっていった経緯や二人の息子の事なんかが描かれているから。『ホワット・イフ...?』と『ロキ』はマルチバース的なアレって事でそんなには。  っていうか、予告編で思わせてた良いストレンジVS悪いストレンジっていうのを期待してしまうと思いきり肩透かし、それはもうごくごく一部分でしかなくて。むしろこれって『ワンダヴィジョン』の完結編的なカンジね。ストレンジ&未来のミズ・アメリカ(よね?)VSワンダ、って状態でワンダが徹底的にヴィランになっていて、あー、ワンダ、戻れないところまで来ちゃったのねぇ、って。なんか随分と可哀想な扱いになっちゃってない?  ストレンジの映画としては魔法ワールドの神秘!みたいな前作の方が面白かったかしらねぇ。今回は監督のカラーに合わせたってワケじゃないのでしょうけれど・・・いや、合わせてるかしらねぇ、とてもホラー色強いわ。サム・ライミ監督のテンション高めなホラー映像続出、かなりグロよ。特にキツかったのがヒーロー達が次々と惨殺される展開。容赦無し、お子様にトラウマ植え付けそうな感じでディズニーはアレでよくOK出したわね。見てて『X-MEN:フューチャー&パスト』でドン引きしたことを思い出したけどヒーローが惨殺される展開ってホント苦手。そしてそういうのが好きな人たちっていうのが確実に存在してるのよねぇ・・・。あと監督的&音楽的に『オズ はじまりの戦い』感も。ワンダがエヴァノラみたい。  アタシとしてはもっと“ストレンジ自身”が活躍する映画が見たかったわ。ストレンジおじさん、せっかくいいオトコなのに悪かったりゾンビだったり色々ヘン。  それにしてもマルチバースって概念はあまりよろしくないわね(『スパイダーバース』や『ノー・ウェイ・ホーム』は名作だったけれど)。色々なコトが出来ちゃうのでなんでもアリになっちゃって幾らでも広げられちゃう。ぶくぶくと肥大化して受け手は追い切れなくなっちゃうし製作側も制御も出来なくなるんじゃない? 映画だけならともかく「ドラマも見ないと完璧とは言えません、そのためにサブスクに契約して月額料金払いましょう」って、なんか・・・ねぇ?[映画館(字幕)] 6点(2022-05-05 16:35:19)(良:1票) 《改行有》

4.  トムとジェリー 《ネタバレ》  映画の本体はクロエで、トムとジェリーは装置、道具としての機能しかしていないのが残念ね。  しかも高級ホテルを舞台にしたクロエの物語は今時こんなモノ見せる?ってレベルで(まるで80年代のジョン・ヒューズ作品の亜流映画みたいな安っぽいコメディ)、その上、クロエがキャラとして褒められたモンじゃなかったり(利己的でかなり悪いヤツよ)、ついでにいつもは面白いペーニャもここではただのセコい悪役だったりして、魅力を感じられるところがちっとも無いのよね。  トムとジェリーは喋らない、セリフが無くて、だから物語を任せられるほどにウエイトを置く訳にもいかない、って事なのかしらねぇ? ドタバタと追いかけっこをして、結果的に破壊と混乱をもたらすものとして障害物扱い、それでも元のキャラゆえの面白さがあるのだけれど、何しろクロエが主役なので登場しない時間が結構あって、いや、アタシ、トムとジェリーの映画を見にきたんだけど?みたいな。  もっとも『トムとジェリー』って作品がいっぱいあって、MGMの短編映画時代は面白かったけれど、テレビシリーズ版はアニメートも含めてレベルが相当落ちるとかあって(そこすらもシリーズや製作会社の違いなどバリエーションいっぱいで)、トムとジェリーをコレ!って定義するのは難しいのだけれど。  でも、だからこそ、追っかけっこのドタバタっていうセオリーに囚われない、あくまで主役としてのトムとジェリーが見たかったわ。[映画館(吹替)] 4点(2021-04-05 14:23:51)(良:2票) 《改行有》

5.  トロールズ ミュージック★パワー 《ネタバレ》  CGアニメーションはどんどん表現がリアルになってゆくけれど、この『トロールズ』シリーズのCGはリアルの方向がちょっと違ってユニークなのね。トロール達の肌の質感はシルバニアファミリーみたいで、身に着けているものや世界を構成するものはフェルトや毛糸製。そこにラメをいっぱい散りばめて、カラフルに飾って。色んな肌の色があって、色んな髪の色があって。CGだけれど手作りのコマ撮りアニメーションみたいな感覚。  前作は劇場公開されなくて、輸入盤のブルーレイを買って見たのだけど、CGはともかく物語や感覚は『スマーフ』に『シュレック』を混ぜたような感じで(っていうか物語が似てる『スマーフ』と印象ごっちゃ)、ありがちなアニメーションっていう感じがしたのね。  だけど今回は歌を主題に、時代を映す良質なアニメーションになったわ(前作でもトロール達は歌って踊っていたけれど、それが物語に直接関係がある訳ではなくて)。  音楽のジャンルごとに分かれたトロール達の民族や暮らし。それはこの世界の鏡。ポップ、ファンク、クラシック、カントリー、テクノ、ロックの6つの大きな派閥(国家、民族)と、その他のジャンルの少数民族。それぞれの正義や大義があって、1つのジャンル(思想、宗教、理念)に統一しようとする意志があって、それに対する抵抗があって。価値観を揺るがす真実があって。  お子ちゃま向けの可愛らしい世界の中に、いっぱいの象徴が詰まっていて、大人には大人なりの深いテーマを味わうことができるわ。  予告だけ見るとまるでロックが悪役のように思えるのだけど、そんなに単純な作りではないのね。それぞれの派閥が持つエゴや閉鎖性や背景があって、どれも簡単に否定したり切り捨てたりしてしまえるようなモノとしては描かれてないの。前作では1つの価値観が幸せをもたらして、悪は排除されてこそ、みたいな状態だったので、それに比べるとかなり進歩したわ。  そしてそれは現在のトランプ政権下でのアメリカが抱えた危機感の反映のようでもあって。差別を越えて多様性を認め合う、違っていて当たり前、違っているからこそいい、っていう当たり前だけれども、その当たり前が通用しなくなっている現実。同じテーマを抱えた同時期公開の『アダムス・ファミリー』(こちらも良質)と共に、お子ちゃま向けアニメーション映画からの時代の流れへの抵抗。  ちょっと気になったのは音楽が題材という事でK-POPや江南スタイルは登場するけれど日本の音楽は登場しなかった事ね。同じ海外アニメーションでも少し前の『シュガー・ラッシュ』や『SING』には日本の音楽も流れたのだけれど。それはかつて配給のフォックスジャパンが日本でドリームワークス・アニメーション作品を一切公開しなかったためにもはや日本は対象外と判断した(現在配給はユニバーサル=東和、ギャガに移ってるわ)って事もあるのでしょうけれど、日本が世界から遅れ始めてる面もあると思うのね。音楽的に日本はここ何年か世界で実績を残せたかしら? ピコ太郎ぐらいだわね・・・アレも日本政府やトランプに利用された時点で終わったようなモンだし。この映画での日本的要素は唯一「寿司」。果たしてそれでいいのかしらねぇ?[映画館(吹替)] 8点(2020-10-09 15:58:13)《改行有》

6.  ドラゴンクエスト ユア・ストーリー 《ネタバレ》  これまでアタシちゃんは山崎貴って人を幾らか評価してたわ。いえ、擁護してた、ってカンジかしら? オンチな映画を作る人だけど、まあ、いいところもあるじゃない?大目に見てあげてもいいんじゃない?って。昨日見たばかりの『アルキメデスの大戦』だってオンチなところはあるけれど良かったし。  だけどこの映画を見て、本っ当にっ、心の底からっ!大嫌いになったわ。見終ってからずーっとイライラムカムカし続けよ。  冒頭からしばし続くヘンな演出とダイジェストっぷりに「なんてオンチな映画なのかしら?」って思ったら、そこは夢だったので、ああ、そういうコト、って思ったらそこから先もずっとダイジェスト。延々オンチ(ブツ切れな展開で感情移入もへったくれもあったモンじゃなくて)な状態で、だけど『ドラクエV』をプレイした事がある人ならば色々と脳内補完できますよ、って作りで、だからそういう志の低い映画なりの楽しみ方はできたのね。ビアンカ(アスティ似)とフローラのクダリなんかね。  音楽なんかもブツ切れだし、『V』の曲だけじゃなくて『VI』や『III』『IV』の曲も使っちゃうし。ブツ切れ展開には曲が合ってない状況が多いし。『序曲』の使い方酷過ぎだし。  だけどそんなオンチな酷さっぷりもクライマックスの馬鹿馬鹿しさには霞むわ。  これは『ドラゴンクエストV』の映画化ではなくて、『ドラゴンクエスト』の映画でもなくて、スーパーファミコンソフト『ドラゴンクエストV』についてのメタ映画。  そんなモン、『世界一受けたい授業』でヘラヘラと自慢しながら見せときゃいいのよ!ってモノを本編で見せちゃうワケ。  ゲームって所詮は作り物だけどイイもんですよね~、ってそんな誰もが判りきったコトを本編で語るなっての、バカ! ちなみにこの映画はCGで作られてるんですけどね、映画なんて全部作りモノなんですけどね、でもイイもんですよね~、って「山崎貴、お前如きに『ドラクエ』とCGアニメと映画を破壊する権利なんてあるのか?馬鹿野郎!!」って怒りに燃えながら新ピカを後にするハメになったわ。  山崎貴はクズでゲスな大馬鹿野郎、これからはその大前提でこの人の映画を見なくちゃならなくなったわ・・・ 【追記】  ドラクエファンがこんなのドラクエじゃない!って感情的になってるレビュー、程度の話ではなくて(アタシ自身、実は『ドラクエV』はそんなに好きじゃない)、もっとずっと深刻な問題なので少し補足しとくわ。  クライマックスで突如、ここまで全部VRでした、ってのは夢オチの亜種、タブーよね。でも、問題は『ドラクエ』世界だけに留まってないの。  「今まで見てきたパパスの死やビアンカやフローラへの想いや冒険は、全部ニセモノですよ、作り物ですよ、だけど」っていう、その「だけど」の部分が全く上手く機能してない、上手く描けていないどころか、他の総ての創作までをも侵蝕して否定する状態になっちゃってる。  わざわざCGのコリジョン外してテクスチャ外して、ツルツルのポリゴン見せて、これが映像の真実でござい、ってモノを見せて、そこからそれでもこの世界は素晴らしい、ってモノまで復活させられてないの。キャラや作品世界を殺してしまったの。  それどころか世のゲーム、CGアニメーションは全部こういうモノなんですよ、って他作品まで全部(そう、ディズニーやピクサー、DWA、イルミネーションなんかね)巻き込んだ上で大失敗コイてるの。  それは映画やその他の映像作品総ての虚構性までをも内包しちゃってるワケね。つまり『ドラクエ』を軽視するだけじゃなく、ゲーム全体、CGアニメーション全体、映画というメディア全体、映像作品全体の虚構性を1つの作品の中で無責任に暴いた上で、その責任を取らないままで終わらせちゃってる。  もう山崎貴の稚気の成せる技、で済ませていいレベルじゃないのよね。  個人的には山崎貴=ROBOT=白組の積極的拒絶ってのをしてかないとダメだと思えてきたわ。 【追記2】  思ったんだけど、コレ『レゴ®ムービー』の出来損ないね。山崎貴にオリジナリティとか無いし。だけど愛のある無しの差は大きいわ。[映画館(邦画)] 0点(2020-06-29 18:18:41)(良:4票) 《改行有》

7.  トイ・ストーリー4 《ネタバレ》  『シュガー・ラッシュ:オンライン』のヴァネロペを批判した以上、この作品のウッディもまた批判すべきなのかもしれないわ。  これまでの『トイ・ストーリー』のルールを逸脱した今作。基本中の基本であったおもちゃの持ち主の存在の絶対性を壊して、おもちゃの自由意志で持ち主の選択、また持ち主そのものの有無の選択を可能とするというのは作品世界そのものの破壊にも繋がりかねないわけね。  その選択の肯定のために前作で尊い存在であったハズのボニーを、ウッディを必要としていない雑な性格の少女へと貶めてしまったし(アンディとは扱いが違って、ウッディがいなくなったことをフォローする描写からは目を背けているわ)、そもそも1作目で自分をヒーローだと信じて疑わなかったバズに対しておもちゃであるという現実を諭したそのウッディが、今回の選択をする資格があるのかどうか、ちょっと判らないわ。それはあくまでボニーの選択によるものじゃなくちゃいけなかったんじゃないの?って。見終ってもにょもにょするのよ。  ただ、『シュガラ:オンライン』のヴァネロペは作品自体が前作のルールを無かった事にしているのに対して、ウッディの場合はその選択の直前までは必死に彼の従来通りのアイデンティティを貫いているのね。1作目で現実を悟らせたバズからの言葉によって最後の最後で自由を選択してるの。だからここまで物語を重ねてきた上で、でももう解放されてもいいんだよ、って言われてるようにも思えるし、そしてもう少し残酷に考えれば、もうウッディの役割は終わったとも考えられて。  ここから新たな世界が開ける、のではなくてウッディの到達点というか、終着点。おもちゃの死。それを希望溢れる世界(おもちゃが到達する天国)として描いたというのであるならば、それはそれで納得できちゃうのね。  今回は子供のパーソナルなイマジネーションの世界から遊離したおもちゃの価値とは?っていうのが描かれていたわけで、ウッディとギャビーギャビーの関係を『カーズ:クロスロード』のマックイーンとラミレスの関係的に捉えると、これはウッディの黄昏の物語にも思えて、そう考えるとこれは結構切ないお話なのかしら?と。ならば評価できるのかもしれない、って。  まあ、ここから更に短編だ次回作だとダラダラと続いたとしたら、もう知らないけど。[映画館(字幕)] 7点(2019-07-14 21:14:32)(良:4票) 《改行有》

8.  翔んで埼玉 《ネタバレ》  ジャパンプレミアにて鑑賞。  埼玉県をdisるネタ映画、バカ映画。そういうイメージが先行してるし、実際そういうカオを持って作られてはいるんだけど、でも、意外にもちゃんとした映画なのね。映画として物語にしろテーマにしろ演技にしろ真面目にしっかりと作ってありますよ、という状態。なのでこちらも妙に真剣に見てしまったわ。  設定はもちろん、今のこの世界を舞台にしてるワケじゃなくて、フィクション、作り物、嘘で固めた世界なのだけれど、埼玉を始め、東京、神奈川、千葉、茨城の現実の地域性を反映しているのね(群馬だけは別)。なのでそこで判る判るって笑える、のは関東の人限定かなぁ。県単位だけではなくて、市町村単位でのネタが仕込まれているので、その違いが関東圏以外の人はあんまり判んないと思うのね。へえ、そういうモノなのね、って笑うコトはできるでしょうけど。  でも、それを大きな欠点、ハンデにしていない作りで。  (本来の意味での)コスチューム・プレイ映画だけれども、その意匠が見事に映画の世界観を表わしていて。二階堂ふみの優雅で華奢なシルエットも、GACKTの耽美っぷりも、伊勢谷友介のクサいまでのクールさも、徹底的に大真面目にやっているので、笑えるけれども同時に魅せられて。それはヅカの世界に似て、実際に冒頭の学園部分なんか、明らかに宝塚歌劇団と宝塚音楽学校をリスペクト(ってゆーかパロディ)してて。アタシはコレ、ヅカで見たいとか思っちゃったわよ。あの役は何組の誰で、みたいに空想したりして。二階堂ふみはまるで月組『All for One』で愛希れいかが演じたルイ14世みたいだったし。  GACKTなんか、ずーっと出てて、ずーっと演技してて、ああ、ここまでできる人なんだ、って感心しちゃったわ。  それぞれの濃いキャラが織り成す一大絵巻って風情で、一部画的にチープだったり、ユルかったりする部分がない事もないけど(ハンパに物語から消えて行方不明なキャラいっぱいだし)、でもよくぞここまでやった、って褒めたい映画ね。公開の折にはツッコミどころ満載っぷりまで含めて存分に楽しんで欲しいわ。[試写会(邦画)] 7点(2019-02-07 20:21:47)(笑:1票) 《改行有》

9.  となりの怪物くん 《ネタバレ》  それなりに楽しんでしまい、それなりに感動したりもしてしまったのですが、でも、だからって肯定しちゃっていいシロモノでは無い気がして。  この程度のモノが本当に『キミスイ』の監督が撮った映画なの?って感じで。  少女マンガの映画化作品に見られるお馴染み記号的表現で固められたような映画で、この作品ならではの工夫は見られません。数多の類似作品から何ら進歩も発展もしていません。  殴られた人間がありえないくらいにぶっ飛んだり、白目剥いて失神したり、雨の中を泣きながら走ったり、原作に寄せようと無理矢理な髪型、髪色、衣装にしたり(つまりコスプレ感丸出し)。安易にキラキラ輝く世界に見せようとしてハイキーで立体感が欠如した映像とか、そういう「お約束」って本当に必要とされているモノなんでしょうか?  原作から色々と端折っているのでしょう、いきなりな展開と、心情の読めないキャラの唐突な言動が羅列された上で、最後に至ってもちゃんとケリが付かないままに放置されるキャラ続出。  それでも菅田将暉の複雑な役柄の器用な演じ分けと、土屋太鳳のひたむきなキャラとで、メイン二人が魅力的なために見られるモノになっていて(そしてメイン二人以外のキャラにちっとも魅力が無い状態なのも事実で。『キミスイ』の義理で出てるだけ?みたいな浜辺美波の扱いの悪さときたら。もこみちも実在感の欠片もないオブジェの如き存在ですし)。  このテの映画が好きなので、たとえマンネリでもパターン化されいてもつい見ちゃうのですが、目先の利益を優先して安易な映像化で原作を浪費してゆくのはそろそろ終わりにした方がいいんじゃないかなぁ。少女マンガの映画化ならばこの程度でいいや、って感じの低めな目標と結果が容易に見て取れる状態は情けないですよね。ロケーションは良かったので、そういうところは大切にして欲しいですけれど。[映画館(邦画)] 5点(2018-05-07 22:06:33)《改行有》

10.  トゥームレイダー ファースト・ミッション 《ネタバレ》  予告編やポスターを見て「アンジーに比べるとジミな顔立ち・・・」とか思ってたけれど、実際に映画を見てみるとなかなか良いです。大体ララ・クロフトなんて最初のゲームじゃカクカクのポリポリで色気もへったくれもあったモンじゃありませんでしたしね。おっぱい尖がってたし。  アンジーの『トゥームレイダー』は単なる「かなり遅れて出てきた『インディ・ジョーンズ』」程度の感じしか受けなくて、今回の映画もまたそういうノリなんだろうなぁ、って思ってましたが、見てみるとインディ・ジョーンズと言うよりはランボーっぽく、でも圧倒的な強さではなくて、鍛練した女の子の精一杯の強さ、って感じが良かったです。それも、お金持ちのお嬢様って基本設定部分をあえて脇に置いて、貧乏生活の中でバイトとジムで鍛えたゆえの身体能力という形にする事で等身大の、人間ララ・クロフトの造形に成功していたと思います。武器の助けを借りる事で弱さを補助してるってあたり(石も含めて)は、必ずしも彼女の能力を絶対視していない脚本の妙味であると共に、ゲーム版のファンへの目配せでもあって(なのでラストシーン、物語上の当然の回収と共に描かれるあの姿は「待ってました、もちろん続編希望!」って世界なわけです)。  冒険部分になると色々と粗が出てしまうのが残念ですが(7年の間、誰にも見つからずに火を焚きながら隠遁生活できてたとーちゃんとか、さんざん既出なありがちトラップの数々とか、遺跡に戻ったみんながララをどう救うのかと思ったらほぼ活躍無しだとか、魔術の正体の退屈さとか説得力の無さとか)、感動的な要素もあって、全編、退屈せずに楽しむ事ができました。  だけど卑弥呼と日本を題材にしてるのに、広告でその事を一切ウリにしてないのは何故?って思いましたが、途中まで見て、こりゃとてもウリに出来るシロモノじゃないトンデモニッポンだわ・・・って。紀伊半島沖に無数の無人島があって、法が及んでなくて、そこが魔の海とか呼ばれていて、ってスクエニが製作に噛んでてどうしてこうなった?みたいな。まあ、東宝が噛んでるギャレゴジですらトンデモニッポンだったしねー。[映画館(字幕)] 7点(2018-04-11 19:57:13)(良:1票) 《改行有》

11.  トリガール! 《ネタバレ》  面白かった、けど・・・みたいな。  マンガ的表現がこの映画に合っていたのか、この物語にとって幸せだったのか、疑問。コメディなのだからコレでいい、って事なんでしょう。でも、現実にはあり得ない極端なキャラクター造形によって失われたものが結構多いような気がするんですよね。共感とか情感とか叙情とか郷愁とか。オーバーアクトと散りばめられたお笑いネタによって映画全体の印象は軽いです。ドラマティックに盛り上がりそうに思える部分でBGMをバッサリ切ってワザとハズす、ってパターンを繰り返しますが、まるでそういうクサさを忌避しているようで、でも青春映画ってそういうクサさも大切なんじゃないかなぁ、と。  土屋太鳳は良かったです。よく喋って、よく動いて。間宮祥太朗との怒鳴り合いが力を生み出してゆくあたり面白く。でもそれはキャラモノとしての面白さで、等身大の人間の面白さとは違うんですよね。  陸を移動する画がいっぱいで、水の上も動いて、動く事が大切な映画で、それは良かったのですが、肝心の空行く画がCG丸出しになっちゃって、そこでハリボテ感出ちゃうかぁ、と。  あと、リアスピーカーからセリフを鳴らすの、邦画によくあるんですが、ハリウッドではありませんよね。リアにセリフ置いても聴き取りづらいんで、やめた方がいいかと思うんですが。ナダルのセリフ、半分くらい聴き取れませんでした。  でも最大の問題はオタクの否定から始まって、最終的にそれを別に修正してゆかない、ちっともオタクを肯定しない事。メガネにチェックのシャツを笑ってみせる訳ですが、モロにメガネにチェックのシャツ(ネルシャツじゃありませんでしたが)で見に来てた私、とても肩身の狭い思いをするハメに。映画終わると同時にそそくさと劇場を後にしないとなりませんでしたがな。観客に恥ずかしい思いをさせてどうする(苦)[映画館(邦画)] 6点(2017-09-04 20:08:35)《改行有》

12.  トランスフォーマー/最後の騎士王 《ネタバレ》  しばし「なんじゃこりゃ!」と見てましたが、ああ、そうだった、マイケル・ベイの映画は無駄なキャラが多くて、意味の無いセリフが多くて、余計なカットが多くて、不要なシーンが多くて、なのに必要なカットが足らなくて、結局支離滅裂ってのがお決まりだった、って思い出しましたよ。  あの少女とちっこいロボットは結局要らなかったんじゃね?って状態ですし、いや、それを言えばアシスタントみたいなのも、科学第一主義のヤツも、ヒロインの家族も、つーか敵みたいだけどクライマックスでは共闘する連中は誰が誰なのやら、ってグチャグチャ。  で、今回はアーサー王伝説から連なる杖の行方を追う物語、ってのがメインになるのだけれども、これがまあつまんない。大した話でもないのに、それが余計な脇道と余計な会話で更にモタモタと進行するばかり(カット割り細かくて、超展開でどんどんと進んでいるように見えるけれど、本筋はちっとも進まないっていう)。目標はあっても杖が具体的にどう機能するのか、世界がどうなっちゃうのか不明。進行上、ロボットはほぼ脇に存在してるだけで、ロボットの見せ場はちょぼちょぼ。  一方、オプティマス・プライムが地球を滅亡させる側に回る、闇堕ち状態になる訳ですが、それがどんな具体的な行動になるのか、どれだけ地球を脅かす存在になるのかと思ったら、これがまあ全然。クライマックス前までほぼ行動無しで、バンブルビーとちょっとバトルして目覚めちゃう。闇堕ちする必要無くね?みたいな。  IMAX版はアスペクト比がころころ変わるのですが、これが変化する必然性が全く無いという。どういうシーンで広がりますよ、って統一されたモノは一切無くて、会話シーンの単純な切り返しでアスペクト比が1カットずつ変わるとかいう未完成品みたいな馬鹿馬鹿しさを見せます。それでもクライマックスの飛行シーンでの3Dの立体感だけは良かったのでIMAXの必要性皆無という訳ではありませんでしたが。  今回、マイケル・ベイは大人になろうとしたのかもしれません。物語に拘ったのと、おっぱいとかお尻とか控えめにしたのと(おっぱいはあったけれどアップにしたりしませんでしたし)。でも永遠の中学生が背伸びしたって無理があるとしか。同じマイケル・ベイらしさならロボットがガチャガチャ動いてておっぱいとお尻が乱舞する世界に徹してた方がまだ良かったのかも。いや、どっちにしたって高い点付けたりしませんけど。[映画館(字幕)] 3点(2017-08-06 21:03:21)(良:1票) 《改行有》

13.  20センチュリー・ウーマン 《ネタバレ》  1人の少年と世代の違う3人の女性と1人のおっさんが、コミュニケーションを通してアタマと肉体とのバランスを学び、折り合いを付けて生きてゆく物語。そこには沢山の対話があって、皮膚感覚があって、生の摩擦や対立があって、和解や妥協や不一致があって、生の痛みや苦しみがあって。  ユーモラスに描かれた、ここに生きている人々の、不器用ながらも自分の生をカタチにしてゆこうとする姿は魅力的で愛おしさすら覚えます。アビーが自分の身の周りの物を写真に収めてゆく姿はインスタグラムやツイッターのメディアツイートなどに通じ、自分という個を掴もうとし、他者にアピールする事で存在確認をしようとする感覚自体はカタチを変えながらも昔も今も変わらない事を示していますね。  この映画、まるでネット無き時代の人々の生き様を、ネットによってコミュニケーションのカタチがすっかり変わってしまった世界から見つめ、人のあるべき形を想うようで。単なるノスタルジーではなく、今のアタマばかりが肥大化した、極端に偏った知識や思想を持った人を憂えているようで。  最近ツイッターで女性の生理についての極端に無知なツイートが話題になり、それがこの映画の中のエピソードにピッタリと符号していて、とてもタイムリーだなぁ、と。ネットは全てなんでも判るようでありながら、知らない事はとことん知らないで済んでしまう世界な訳で。でも本当はリアルでのコミュニケーションから微妙なニュアンスと共に知る事もいっぱいある訳で。  複数の人間のモノローグがあって、死者のモノローグもあるけれど、それは創作上の禁則とはちょっと違って、時間を超越している状態で、登場人物達が自らを客観視、俯瞰してゆく構造が面白く、映像も色々な仕掛けを施して印象的。自動車が登場すると物語が動く(冒頭からして炎上する自動車で)、みたいな仕組みもあって、散りばめられた様々な要素で楽しめ、考えさせられ、感じる映画でした。[映画館(字幕)] 8点(2017-06-11 22:30:18)《改行有》

14.  トリプルX 再起動 《ネタバレ》  『ワイルドスピード』シリーズと全く同次元の、中学生男子をウハウハ喜ばす単細胞アクション映画。一切頭使わずに楽しめます系。  でもヴィン・ディーゼルは相変わらず大根だし(アレでストーリー上、モテ男です、ってのが全く納得できないんですよね。映画俳優ヴィン・ディーゼルが知名度でモテてるってのならともかく)、アクションはカット割激しくて細切れだし。  エクストリームスポーツがメインのアクション映画だと思ってたら、後半はCGバリバリのアクションで、エクストリーム部分は主に前半なのですが、それも細かいカットで割られているので、凄いアクションには見えないんですね。もう全部別テイクのアクションを繋いでるんだよね?ってのが丸出しになってて。実際にカットが繋がってない箇所もありますし。  ドニー・イェンとトニー・ジャーのアクションもカット割り過ぎでガチャガチャしてるばかりですし、そもそも冒頭でこの映画はハリウッドと中国のハイブリッド映画ですよ!って高らかに宣言しちゃってるので(〇×電影公司とか出てくるので)、ドニーさんは実は悪役じゃありませんよ、っていうのも最初から読めちゃうっていう。  カッコいいのは女優陣。アクションキメまくる2人もいいし、本来現場には出ない、007で言うところのQポジションなメガネのコも美味しいところを持っていきます。  ここ一番でのアレはシリーズ見てないとキター!って感じしないワケですが、私、このシリーズはマトモに見た事なかったですしねぇ(BSCSで放映してるのをなんとなく見たり見てなかったり程度で)。  一切退屈はしないけれど、なんらかの意義とか意味とかそういうのは求めても仕方ない、そういう映画。  っていうか、ドニーさんは最後、アレ、どうやって生き延びたんだろう?[映画館(字幕)] 6点(2017-03-06 19:53:53)《改行有》

15.  ドクター・ストレンジ 《ネタバレ》  もっとメリハリがあっても良かったかなぁ、とは思います。もっと傲慢な医者だったり、もっとコテンパンにやられてがっつり修行したり。マントも『アラジン』の空飛ぶ絨毯くらいキャラ立ってても良かったんじゃ?とか。でも、香港のカンフー映画みたいな東洋思想とお師匠様と修行の映画、楽しませて貰いました。  アメコミものでたびたび繰り返される都市崩壊のビジュアル、アレもういい加減マンネリ感が拭えないのですが、今回は崩壊からの逆回転で食い止めようとするのがクライマックスになっていて、ヒネリが効いていて良かったなと。ちょっとストレンジがほむらちゃんでしたが。『魔法おじさん ストレンジ☆マギカ』って感じでしたが。  ヒロインの役割小さ過ぎでもう少しドラマが欲しいとか、世界の説明が多くて今ひとつテンポが悪いとかいう不満も無い事はないのですが、物理的にドタバタ暴れるシーンが延々続くばかりのアメコミ映画とは違って、そこかしこにこの作品ならではの色が散りばめてあるのが良かったと思います。  次はソーとの共演のようですが、神様と魔法ならば世界観の齟齬も少なそうで、ちょっと期待できるかな。[映画館(字幕)] 7点(2017-02-13 21:47:42)(良:1票) 《改行有》

16.  図書館戦争 THE LAST MISSION 《ネタバレ》  前作から何も進歩してないんで飽きちゃった。  相変わらずの戦争ごっこ映画。設定された状況を弄ぶばかりで先にちっとも進まない、何ら解決を見せないって点ではオタクアニメ的で元々の出自がそういうところなのでこうなっちゃうのか、と。酷く狭い世界で閉塞されてるんですよね。  図書館という限定された空間で繰り広げられる戦闘、そこに殆ど外部の反応が無い、外部の参加が無い状態というのはおかしいですよね。一般人はそんな闘争に興味が無い、表現が規制されてもそれを受け入れてしまう、でもそういう松坂桃李の抱く嘆きは実は作品自体にとって「そうでないと都合が悪いから」でしかないと思うんですよね。作品自体の姿勢がそうあって欲しいと願っちゃってる。だから物語は図書隊と良化隊との対立(と暗躍する未来企画)のみで完結していてラストまで社会との結びつきを描こうとしない、作品自体が(或いは送り手が)一般人に対しての希望を抱いちゃいないんです。展示会に集う受動的な人を描いた程度の、外側に希望の芽は存在しないと言わんばかりの描写では閉塞感しか与えられやしません。  結局「表現の自由を守る」という大義名分を掲げてはいても、実際はそういう設定の中で魅力的なキャラを配して戦争ごっこを楽しむ、一方でロマンスもしっかりありますよ、っていう程度のモノにしか思えないのですわ。  で、今回は戦闘中心の映画になっているのですが、単調な戦闘シーンが続いて(お互いの盾に向かって銃弾浴びせる画が延々と)、勿体付けたタメとスローモーションで間延びした感じ。その上、激しい状況で画調も統一しようというのか、女優さんがキレイに撮れておりません。もう少しヒロインをキレイに撮る努力ってのがあってもいいんじゃないかなぁ。闘争の中の美、みたいなのを目指したのだとすれば、なんかあんまり上手くいってませんんよ?と。  アナモフィックレンズの生むレンズフレアの効果に頼り過ぎな感もあって。  状況自体はちっとも動かない(トップの辞任はあったにしても)世界じゃ、幾らでもいつまでも話は作れちゃうわけで、これで上手くいけばまた続編作っちゃうぞ、みたいなのにダラダラ付き合うっていうのもあまり好ましい事じゃないですね・・・[映画館(邦画)] 4点(2015-10-20 14:45:04)(良:1票) 《改行有》

17.  トゥモローランド 《ネタバレ》  謎をひっぱり過ぎたせいか、知りたいところがちゃんと見えてこない困った映画。  ユートピアがどのような意志によって成立していったのか、そしてそれが何故独裁者が支配する排他的世界へと至ったのか、その辺がどうも明確でないので映画全体がモヤモヤとした印象。とにかく肝心の後半がバタバタ。世界は大量のセリフによって説明され、それを咀嚼する間も与えられず少人数な登場人物のまま戦いが行われ世界は救われました、みたいな。  見終わって、なんかヘンな映画って感覚は否めません。  でも、それでもここまでいっぱい好きなものを並べられてしまうとね、低い点数付けるわけにもいかなくて。  最初のディズニーお馴染みシンデレラ城から既に世界は夢のトゥモローランド。レトロフューチャーなデザインの中にちゃんとディズニーランドのトゥモローランドのデザインも紛れ込んでいて(スペースマウンテンなんかハッキリと存在を主張してます)。  昭和の昔に少年少女が夢見た希望に溢れた未来都市がこうして明確な形でヴィジュアル化されているのを目の当たりにして、ときめかない訳がありません。  数々のSF映画のオマージュ(っていうかモロなモノいっぱい)まで散りばめられたそこは幸せに満ちた映像空間。  そして都市の守護女神の名を持つアテナ。クラシカルな魅力を持った謎の美少女。彼女の存在によってこの映画はまばゆい輝きを放ちます。想像もしなかった彼女の意外な見せ場も満載で(笑)  セリフで語られるテーマは安直に思えますが、でも、実際にそういう夢を見ていた人々が、今、未来に希望を見いだせなくなっているという現実。この映画に対する批判に多く見られる選民意識、それを感じるならば、それこそが未来に希望を抱けていない事の証明のような気もします。何故自分は選ばれる側の人間だと思えないの?と。夢と希望を持ち努力する全ての人間にトゥモローランドは開かれる、そんなオプティミスティックなメッセージを受け止める事がポイントだと思います。  『鉄腕アトム』と『メトロポリス』と『火の鳥2772』を足したような、本当に手塚治虫な世界の映画で手塚ファン必見の作品でもありました。[映画館(字幕)] 9点(2015-06-09 21:47:31)(良:2票) 《改行有》

18.  ドラゴンボールZ 復活の「F」 《ネタバレ》  先週、今週と近場に2か所、立て続けにIMAXアリのシネコンができまして、早速オープン初日にチェック、という感じで。だけど両館ともIMAX上映作品が一緒で、そのうち『ワイルドスピード』は先週見ちゃってるので、仕方なく今週のチェックはこれまでほぼ自分の中に存在が無い『ドラゴンボール』で。記憶はペンギン村に行ったあたりまでで止まってますよ。  いやもう本当につまらなくて、一体何を楽しめばいいのか困ってしまいました。  なんとなくキャラくらいは知っているんですけれど、作品世界の独自ルールがエスカレートし過ぎちゃってて、そのルールにいきなり触れる人間としては呆れるしかないんですよね。  死人が簡単に生き返る世界で、瀕死状態から一発で回復できるアイテムがあって、自分の力だけで星を破壊しちゃえるくらいで、空飛べて、時間を戻して物事を無かった事にできて。強くなる事だけに全ての価値があるように感じられて、お気軽に描かれる「神」が俗物で。もはや血なんか通ってなくたってその知名度のみで存在は確立しちゃえるんですよ、というキャラ達。地球を大事にって言いつつ戦闘で自然環境を破壊しまくるヒーロー達。地球の一大事だけど描かれるのは悟空周辺ほんの数人のみ。  だから、誰が何をどうしようが、全てが絵空事で、どうとでもなるんですよね。どうにでもできちゃう世界ではドラマも成立しません。っていうか、そもそもドラマらしいドラマもなく、ひたすらどつきあいを繰り返すだけな映画ですが。  上映時間が短い上に、ストーリーもごく単純、なのにもったいつけたタメが映画のテンポを悪くしています。悟空がフリーザの前に到達するまでに一体どんだけ引っ張るのよ?みたいな。  作画はテレビアニメレベルで、3Dはなんのためにあるのか判らない程度の効果、もうIMAXである事の必然は皆無。  そう、これはもう誰もが知ってる『ドラゴンボール』の新作アニメ、知らない人間に対する配慮なんか一切してられません、って作品。そもそもこんな国民的アニメを知らないやつがいるのか? いたとしてわざわざ映画見にきたりするのか?って。ええ、ここにいるわけですが。  完全に独立した一本の映画としても面白い、そういう作り方は、まあ、できないんでしょうねぇ。その妥協点があまりに低すぎる感じで、古いアニメおたくとしては、そういうのを認めたくはないのでした。[映画館(邦画)] 1点(2015-04-22 22:47:22)《改行有》

19.  ドラフト・デイ 《ネタバレ》  ライトマンってここまで魅せる人だったっけ? なんかバカっぽい大味なコメディばっかり撮ってる人って印象が強かったんですけど。  日本でNFLがブームになったのって今から40年ほど昔の事で、その頃に私も多少ブームに乗っかりはしたものの、当時とはチームもかなり変わっているようですし、ドラフトのルールなんてモノまでは知る由もなく、でも、そこが判らなければこの映画の魅力は半減どころの騒ぎじゃない訳で、映画が始まる前の解説はとても重要でした。  ドラフトの日のGMの混乱劇を追った映画で、銃撃戦も死人も殴り合いもありませんが、スリリングなサスペンスに溢れた娯楽映画となっております。  GMに襲い掛かる数々の難題は、ちょっと盛り込み過ぎな感もありますが(ドラフトの駆け引き、自分の意志と周囲との摩擦に加えて、恋人の妊娠や母との確執や初勤務の使えない見習いや・・・大切な日だって事は判ってると口では言いながら判ってないとしか思えない人達ばっかり!)、それら大問題を全て抱え込んだ上でのクライマックスの盛り上がりっぷり、そして逆転の爽快さときたら。  駆け引きのシーンで頻出する分割画面は会話をスピーディに切り取ると共に、その意外に複雑な画面の構造によって(被写体が画面からハミ出し、重なり、横切り、さて、その多層構造は今どういう構えになってるかな?)そこから状況を読む面白さが加味されています。  結果的にそれはトクだった、んだよね? オーナーはそれで満足、なんだよね? みたいな事をちと考えないとならないくらいにはややこしかったりもするのですが(最終的にトレード条件チャラ+αにした時点で十分トクなんですけどさ)、それまで翻弄されてきた人々がそれぞれ納得のゆくところへピタッと収まってゆく、そのまとめっぷりの気持ち良さに面白いものを見たと満足。  結局、獲得した選手達がどんな成績を上げたのか?というのが気になりますが、それはまた別の話。[映画館(字幕)] 8点(2015-02-19 22:36:10)(良:1票) 《改行有》

20.  トワイライト ささらさや 《ネタバレ》  画はキレイなカットがいっぱいあって、あのミニチュア風の風景(実景の中央部分だけピントをハッキリさせて周囲をボカすとああ見えるという、iPhoneアプリでもカンタンに撮れる技法です)も味があって。でも、あのエフェクトに大して意味は無かった気が。  で、問題は音痴な脚本や演出。  感動させたいのならば、話がブレてしまうのはいけません。  大泉洋のモノローグで始まり、終わる映画ではあるのですが、映画本体はほぼガッキーの映画です。ガッキーが義父の目を逃れてささらでの生活を送ってゆくっていう。それがクライマックスに突如として大泉の映画になっちゃう。あのね、そこまでは観客の視点はガッキーに寄り添ってたと思うの。そこでいきなり大泉の方にシフトしたところで、じゃあ素直に感動できますか?ってハナシで。  常に大泉がガッキーに寄り添っているっていう、そこが感じられないの。大泉視点から外れちゃうの。中途半端な群像劇に突入する事で更にブレが生じて、その上、義父の素っ頓狂な行動で殆ど意味不明ワールドに突入して。  クライマックスの突如として大泉が父ちゃんの過去を見るあたりの強引さ、そしてそれ以上にその見せ方の下手さ(あの一連の映像から、何故父ちゃんが母ちゃんの死に向き合わなかったのかが理解できます?)、感動してくださーい!って叫んでるばかりで中身が見えてきませんよ?  ガッキーの成長、大泉の愛、父ちゃんの愛、ささらの人々の暮らし、一体何をいちばん描きたかった、何がいちばん大切だったの? それ、もう少し初期段階で明確化しとかないと。結果的にベテランキャストも勿体ない使い方になっちゃってますし。  ガッキーと赤ちゃんは魅力的でしたけどね。[映画館(邦画)] 5点(2014-12-04 22:04:16)《改行有》

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