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コメント数 3874
性別 男性
年齢 53歳

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81.  大人は判ってくれない 観る立場によっては、「子供は判ってくれない」と言いたくなるかもしれませんが(笑)。しかし子供ってのは大変なのです、何しろ、オトナの前では「良い子」を演じ、“オトナを手なずけ”なければならないのだから。これが出来ない不器用な子供はさらに大変(世間一般でいうところのマトモな職業には向いていないので、いっそ映画作家でも目指すのがよいのでしょう)。欺瞞に裏打ちされた日常の果てに、ついに警察のご厄介になったところで、初めてオトナの扱いをされるという皮肉。しかし勿論、こんなものが本当の意味での社会との接点であるワケがない。少年にとってはもしかしたら、感化院こそが、生きるための戦いの始まりであり、本当に社会と向き合うスタートなのかもしれない・・・。ラスト近く、走る少年の姿を「これでもか」とばかり、長々と追いつづけるカメラに、何だか胸がつまりジーンときてしまう。あの苦しくて苦しくてたまらないヒタムキさ、誰しも心のどこかで、自分の過去に重ね合わせてしまうものがあるのではないでしょうか。[CS・衛星(字幕)] 8点(2007-12-16 18:36:09)

82.  オーシャンと十一人の仲間 ↓皆さんおっしゃる通り、前半は、11人そろうまでがダラダラと描かれます。とにかくダラけてますが、これはこれで嫌いじゃない。私もダラけた人間だからかなあ。いっそこのまま現金強奪なんかしないで映画が終わっちゃえばよかったのに(笑)。あんましヒネリのない強奪計画に、ほとんどお約束みたいなラスト、トホホホホ。しかし、複数の場所で犯罪が同時進行する様を描くのは、何となくテンポがいいように(不本意にも)感じてしまうので、まあ、良かったかな・・・。[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-08-17 16:21:43)

83.  オーシャンズ12 《ネタバレ》 こんな大勢集まっておきながら、「結局、何にもしとらんやんけ」という、実に人を喰った映画。“キャサリン・ゼタ=ジョーンズよりもレーザーを避けるの上手いんだぜ”、というだけのえいがでしたね、とほほ。[DVD(字幕)] 6点(2007-07-07 12:47:26)

84.  オール・ザット・ジャズ ある振り付け師の、生き様と死に様。当然それは、我々一般の人間の目に触れられることのない、ウラ話的な側面が目立つことになり、いわば、「ダンスミュージカルとその解体」、ということになるのだけれども、ここではついには、主人公の心臓手術という、いわば「人間の解体」にまで描写が到ることになる。この、人間という存在の脆さ、しかしその脆い存在が織り成す、あまりにも強烈な躍動感と存在感。この映画では、天使との交流など、しばしば幻想的な領域に足を踏み入れるのだけれども、最後まで、物語の具象性は失われることなく、登場人物たちはニオイ立つような存在感を発揮しつづける。この「赤裸々さ」こそが、ショウのもたらす感動、なのだろう。[CS・衛星(字幕)] 9点(2007-04-15 15:42:30)

85.  男はつらいよ 寅次郎紅の花 《ネタバレ》 男はつらいよ・続男はつらいよ・新男はつらいよ・男はつらいよ征服、に続く、最後の男はつらいよ。←違うっての。実に48作に及ぶ巨大シリーズの、泣いても笑ってもこれが最後の作品。出番の少ない渥美清、声はかすれ、表情はやつれ、痛々しさが嫌でも目に付く。それでも何でも、これぞ最後に咲かせた一花。最終作と思わずに観れば、まだまだエピソードは続きそうだけど、最終作と思って観れば、ああ確かにこれこそが最終作にふさわしいと思わせる大団円。リリーと寅さんは、熟年夫婦のような落ち着きをもって、南の島で生活を共にしている。二人は何度喧嘩しようとも、やはり最後にはこの生活に落ち着くのだろう、もう、これが寅さんにとって最後の恋なんだ、と思って思えなくはない、納得の最終作であります。一方の満男と泉の関係も、まあ一つの決着がついたと言えそう。→満男が泉への愛をはっきり口にしたことは、寅さん(とその生き方)との決別、でもありますからね。しかし正直言って、泉ちゃんが満男とラブラブになってる様子を見ると、「泉が満男の愛を受け入れた」というよりは「満男に縁談をメチャクチャにされて、ショックで泉ちゃん壊れちゃった」と言う風に見えてしょうがないんですけどね~。泉ちゃん、早く正気に戻って欲しいですね~。ま、満男のことはともかく、リリーと寅さんの関係には、今回ばかりは、本当に心温まるものがあります。リリーを「家まで」送るという寅さん、二人の乗ったタクシーを、寅さんのカバンを持って追いかけるサンペーちゃん!心の中で「サンペーちゃん、ありがとおおっ」と叫ばずにはいられないのでした。またこの作品には、阪神淡路大震災の傷跡がしっかり刻まれていることも、忘れられない。まあ、テーマの取り上げ方としては、明らかに消化不良ですけども、この大シリーズの中に、確かにあの光景は刻み込まれた、ということで。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-04-15 14:54:21)(良:2票)

86.  男はつらいよ 寅次郎の青春 泉ちゃんシリーズ4部作の掉尾を飾る本作。と言うには、あまりにも物足りない。いやまあ、泉ちゃんシリーズ自体、無理が多かったけど、本作はムリヤリにも程があります。前半の舞台は宮崎県。よもや、後にそのまんま東が知事になるとは、誰も思っていない頃の話。それはどうでもいいんだけど。何だかんだで寅さん・満男・泉を散髪屋のマダムの家に集めてしまう展開が、あまりにも強引かつ不自然、マダムの家がほとんど学生のアパートのごとき溜まり場と化してます。マダムが寅さんに惚れてるだの、いや2人は別れた方はいいだの、浮ついた軽々しいセリフの数々。あっさり宮崎エピソードは幕を閉じ、3人は東京に戻る。前半はいったい、何だったんだ?と言いたくなるんですが、本作のストーリーにおいて、この前半にはどうやら意味が無いわけじゃないらしい。おそらく、・宮崎旅行で有給を使い果たす泉ちゃん→・母が体調を崩したので泉ちゃんは名古屋に帰りたい(しかし母親には彼氏がいたんでは?)→・有給取れないんだったら会社やめま~す ってな感じらしいですね、ははは。大体、泉ちゃんが東京にこだわる理由がさっぱりワカラン、名古屋だって大都市だし、帰ればいいやんか、邪魔な満男とも別れられるしなあ。と思ったら!!! なんと、泉ちゃんが名古屋に向かうクライマックス、彼女と満男は東京駅のホームで、ああ、何と言うことを!! いかんいかん、減点です、減点!!(←怒りすぎ)。4作も引っ張った2人の関係、こんな安直な形でケリをつけるとは。随分と安いドラマでしたなあ。ところで、泉ちゃんが乗る新幹線、乗り込む瞬間の場面は「こだま 新大阪行き」なのに、発車直後のカットでは「ひかり 広島行き」となってますね、これは大チョンボ。発車直後、泉ちゃんはドアの向こうから満男に声をかけるが聞き取れない(このシチュエーションも旧作のパクリだけど)。おおかた、「もしかして私、新幹線乗り間違えちゃった?」とか言ってたんじないんですかねえ(ホームの案内表示によると、彼女が乗るべきは、「ひかり号 博多行き」だったハズなんだけどなあ)。[CS・衛星(邦画)] 5点(2007-01-26 17:09:11)(笑:2票)

87.  男はつらいよ 拝啓車寅次郎様 前作に続き、御前様の死(?)をひたすら隠し続けるレギュラー達。笠智衆の他界によって、もやは御前様は登場しないのだが、会話の中で御前様の健在を示唆し続ける。ここで、本作で気になってしまうのが、もはや寅さんまでもが「会話中の人物」になりかけている事。寅さんの喧嘩や家出は、劇中で描かれることなく、他の登場人物の会話の中で描写されるのみ。映画における満男の存在がますます大きくなり、寅さんの影が薄くなっていく。このままあと10作くらいシリーズが続いたら、渥美清が一度も画面に登場することなく、人々の会話の中だけで寅さんが語られる映画になってしまいそう。今回の寅さんは、満男に対し商売の極意を伝授するシーンで、往年の勢いの片鱗をわずかに見せてくれるが、この場面でも、周囲が無闇に寅さんの話術について感心するのが、腫れ物にさわるようで、逆に湿っぽい感じがする。ああ、寅さんもすでに「伝説上の人物」なのか。神の領域なのか。映画から、御前様が去り、寅さんが去り、その他のメンバーも去り、やがて記念すべきシリーズ100本目に登場するのは、満男とサンペーちゃんだけ・・・。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-01-24 22:41:17)

88.  男はつらいよ 寅次郎の縁談 《ネタバレ》 寅さんがマフラーをしているのが悲しい。演じるのもかなりきついのでしょう。メイクで若く見せているものの、時に渥美清の実年齢よりも「老人」っぽく思えてしまう瞬間も・・・。さて、何故か泉ちゃんへの想いを振り切って真人間(?)になった満男、就職活動に励むがうまくいかず、大学進学を勧めた博にもあたり散らす。そうなんだね、大学にいる間にバブルがはじけてしまい、就職が極端に難しくなっちゃった時代なのよね。案の定、家出する満男。彼を連れ戻そうと駆けつける寅さんを待ち受ける、松坂慶子の魔の手。結局、W恋愛&W失恋というお決まりのパターンだけど、何故か寅さんと満男はお互いに足をひっぱりあっている??? 明らかに松坂慶子側としては明らかに脈ありなのに、寅さんに対し「おじさんが振られた」と言い切る満男。満男も相思相愛なのに、「男はアキラメが肝心」と二人を別れさせる寅さん。互いに邪魔しあう、不思議なコンビだなあ(それとも、合コンなんかではよくある光景か?)。それにしても今回、満男の思考パターンが明らかになった。彼は「チュー」をすると、納得するらしい。泉ちゃんのことも前回でひとまずはアキラメたらしいし、今回の彼女とも、「チュー」さえすれば、憑き物が落ちたように東京へ帰っていく・・・。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-01-21 08:45:25)

89.  オペレッタ狸御殿 ジジイの妄想が炸裂した、問答無用の映画。オペレッタと言うにはちょっと音楽(というより「音」自体)が少なめか。しかし、もう誰にも止められないハチャメチャ世界に、つい笑っちゃいます。オダギリ・ジョーは、これって「歌がうまい」と言ってよいのだろうか? 何か、男前を貶めようという悪意が感じられないでもないでもない。どっちやねん。あはは。ただ、こうやって無邪気に笑ってられるのもDVDで観てるからであって、何も知らずに劇場に観に行ったりしてたら、冷静ではいられないかもしれない。あなたはこのデタラメ世界に耐えられるか? こういう、いわば高踏的なおバカ映画って、かえって何かとケチがつきやすいもの。色々気になっちゃったりします。セットを無闇に照明で明るくすると、安っぽい部分はどうしても目立っちゃう。あのカエルさん、いかにもソフビか何かで作られてそうで、安っぽかったなあ。スタジオなのに移動カメラが手持ちでガタついたりする場面もあり、ちょっと「?」と思っちゃいました。[DVD(邦画)] 7点(2007-01-08 14:45:20)

90.  男はつらいよ 寅次郎の告白 泉ちゃん、家出の巻。よりによってナゼ鳥取へ? 海が見たいのなら、名古屋の近くでもいいだろっ。そうだ、「渥美」半島へ行け~(←アホ)。しかし、砂を撒き散らしながら鳥取砂丘から転げ落ちる満男のスローモーション映像に、もしや本作の監督はサム・ペキンパーかと思ったが、山田洋次だった(←当り前だ)。本作もまあ、寅さんの大活躍など望めませんが、「寅さんと結婚すればよかった」という今回のマドンナの存在に、もはや取り返すことのできない過去の重み、人生の切なさが感じられ、これは、膨大なシリーズ作を経て、これまでの寅さんの無数のエピソードを我々が知っているという、この「男はつらいよ」シリーズならではの重み、でもあります。映画の出来不出来とは別にして、何か、他の映画では味わえないタイプの、しみじみとした枯れた味わいですね。[CS・衛星(邦画)] 7点(2007-01-08 14:17:03)(良:1票)

91.  男はつらいよ 寅次郎の休日 とりあえずゴクミ出しとけ、という感じの映画。久しぶりに夢のシーンから始まったと思ったら、それもそのはず、冒頭で一度寅さんを目立たせておかないと、これが『男はつらいよ』シリーズの一本だと気づかない恐れすら出そうなまでの、寅さんの影の薄さ。前作で満男を中心に持ってきたのはよかったが、今回もまたゴクミを出して一騒動、ってのに無理がある。夏木マリのキャラまで映画に合わせて変えちゃったようで、何ともご都合主義のニオイが。そもそも、ゴクミの演技は、観てて、疲れるのですが、これはこれで良いのだ(←甘いなあ)。それでも、宿で寅さんと満男が交わす会話は、やっぱりトボけていて、何とも楽しいのでありました。  ※ところでどうでもいいことなのかもしれないけど・・・窓の外で祭りをやっている場面。「観に行ってみよう」と窓を閉める。⇒窓閉めたら、やっぱり外の祭りの「音」は小さくなるべきではないのかい?と思ってしまう。次にカメラが外の光景となった段階で、再び「音」が大きくなれば、もっと臨場感・立体感が表現できたのではないか(というより、「音そのものの楽しみ」が出たのではないか)、と思ってしまう。些細なことかもしれないけど・・・・。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-12-20 23:45:37)

92.  男はつらいよ ぼくの伯父さん 『男はつらいよ』のメインキャラの一人、満男を主人公として描いた、スピンオフ企画。『交渉人 諏訪満男』『容疑者 諏訪満男』みたいなものか。これまでも寅さんが恋愛指南役になるお話はありましたが、若い満男の恋愛を中心的に描き、一方の寅さんも単なる脇役ではなく、満男の恋愛物語に対して寅さんのキャラが充分に活かされ、存在感を持って本格的にガッチリ組み込まれている点で、新しい『男はつらいよ』を感じさせる作品になってます。それにしても若いっていいなあ、ハズカシイナー。満男の言動にいちいち悶絶してしまいました。寅さんは、これまでの恋愛遍歴を感じさせる重さと軽さを両方とも遺憾なく発揮し、シブい! 尾藤イサオに対する満男の弁護の場面は、さすがにこれはわざわざセリフで直接に表現すべきものではなく、寅さん映画のワカリヤスサが裏目に出たところですが、それでもかなり抑えた表現になっているのがミソかな、と思います。最後の寅さんの電話のシーンが、いいですね。日本中どこにいても、電話一本すれば、その電話の間だけは、皆の声を聞くことができる、皆と会話ができる。だったらしょっちゅう電話すればいいんだけど、滅多に電話しない。でもたまに電話するとほっとする。自分が大学進学で親元を離れて下宿し始めた頃なんかを、つい思い出してしまいました。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-12-10 10:00:05)(笑:1票)

93.  男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日 筒井康隆の『カラダ記念日』を元にした作品。違うっての。しかし何がどう『サラダ記念日』なのか。それは観ればわかる。マドンナの名前がタワラマチならぬ、ハラダマチコ(←頭使ってるか?)。そして劇中に挿入される、ミソヒト文字のタワゴトの数々。果てはわざわざ寅さんにサラダを食わせるために、失恋までさせる(←いや、そこまでひどくはないけど)。しかも何がワケワカランと言って、『サラダ記念日』と言いながら、実際には早稲田大学のプロモーション映画になっていること。ワセダ恐るべし。早稲田のキャンパスライフはメチャ楽しい!ということをアピールするためなら、昔々の中村ワット雅俊の恥ずかしい話まで蒸し返しちゃう(授業中でしょ)。いやー楽しそうな大学だなあ。みんなサワヤカ。幸せの青いハンカチ、ってやつですかね。なんのこっちゃ。そーいやワセダと言えばその昔、クワタを入学させるためならわざわざ新しい学科の創設までした、とかいうウワサもあったっけ(ホンマかよ?)。いやスミマセン、早稲田に恨みがあるワケでも何でもないんです、ペコペコ。どっちかっつーと、すぐに「東大」を出したがる山田監督、たまにはこういうのもイイんでないの?とも思ったり。 ところで本作には、進学か就職かに悩む満男の姿が。当時はバブル経済、就職は引く手あまた(なので実際私の幼馴染もほとんど高卒で就職しました)。ちょっとこの時期にこういうテーマを描くのは違和感が無いでも無い。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-11-30 23:31:11)

94.  男はつらいよ 寅次郎物語 個人的な(個人的すぎる)話で恐縮ですが、ワタクシ、去年は吉野へ、今年は志摩へ、旅行してきたもんで(近場ばっかしやんけ)、観ててうれしくなっちゃったこの映画。「おー金峯山寺だ」とか、「そうそうこのお店には、ロケに使われた旨、書いてたっけ」とか、つい盛り上がっちゃう。これもまたロケ映画の魅力、ですかね。1作ごとに色んな風景が出てきて、その度に人それぞれ異なる盛り上がり方をしちゃったり・・・。それはともかくこの映画。少年の世話を焼きながら彼の母親を捜す寅さんの活躍が中心。今回はマドンナも、寅さんに相対する存在・憧れの存在、ではなくてむしろ、母探しの物語に沿った、サポート的存在。2代目おいちゃんまでサポートしちゃうぞ。というわけで、少年にまつわるエピソードに終始した異色作になってます。恒例のシーンである、マドンナのとらや訪問・御前様の「困った困った」・テキヤ仲間関敬六、などは、最後にムリヤリ押し込んだ感じ。しかしまた本作は、寅さんの子供っぽさと父性を、うまく織り交ぜて描いた点で、印象に残る映画でもあります。ところで、警官役のイッセー尾形、ハチャメチャな悪乗り大阪弁で笑わせてくれますが、コレ、関西圏以外の方には伝わりますかね?我々関西人には、こういうデタラメ関西弁って、どーにもこーにもムズガユくなるもんなんですよね(どうでもいいことだが、博は「天王寺」を正しいイントネーションで発音していた。さすがだ)。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-30 22:37:42)(笑:1票)

95.  男はつらいよ 知床慕情 寅さんと三船敏郎を同時に見られるという、まあ何と言いますか、何とも言いようのない映画ですね(←なんじゃそりゃ)。このシリーズには、博の父とか、歌子の父とかも、すでに出演しているわけだから、ミフネが出ててもいいんでしょうけど、それにしてもこのインパクト。北海道の大自然よりも迫力があります。豪快にセリフをがなり立てるその姿は、まさに獣医というよりは、いや、人間というよりは、ほとんど怪獣ですよ、これは。まー映画の内容的には、ベタなセリフで綴ったベタベタな展開になっており、限りなく予定調和なチープさが漂ってます。が、こんな役でもミフネだから何となく許されちゃう。というかむしろ、「要するにテメーらの観たいミフネ像は、コレだろっ!」という、我々の図星を突いた、解りやすいメッセージの映画、ですかね。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-11-12 22:35:46)(笑:1票)

96.  男はつらいよ 旅と女と寅次郎 《ネタバレ》 例によって冒頭は夢の場面。またも時代劇だが今回は舞台のお芝居。主人公の寅さん、大見得切ってカッコいい。さらに芝居が盛り上がってくると、何とBGMに流れるは、幻想交響曲の終楽章!なんちゅう思い切りの良過ぎる選曲。いやいやその前に、これって寅さんの夢なんだよ!?いくら私がクラシック音楽が好きでも、まだ夢の中でベルリオーズが流れたことはありません。寅さん、参りました、私はまだクラシックファンとしては半人前。しかし引き続く主題歌の場面になると、今度は「矢切の渡し」に「特別出演:細川たかし」が現れて小芝居をするという、ベタベタ演歌ネタが登場。すごい世界観の映画だ(笑)。この後も全編、クラシックと演歌で彩られた映画になってるわけですが、特にこの「矢切の渡し(連れて逃げてよ~)」が物語の重要なモチーフになってます。新潟で寅さんと「佐渡の渡し(?)」に乗り込むマドンナ、演じるはミソラ・・・・・・じゃなかった、都はるみ。役名は京はるみ。ははは、ナメとんか。有名歌手である彼女、別世界に生きる彼女の、逃避行が描かれます。彼女が行方不明になり大慌ての所属事務所(手持ちカメラがズンズン迫る場面など、寅さん映画らしからぬドキュメンタリタッチ)。一方、寅さんとはるみは佐渡でのんびり。民宿・呉作のノスタルジックな調度、宿の婆さんの「どこでも好きな部屋に泊まれ」というアバウトさ。うーん、いいねえ。和む二人。寅さんだけは、彼女をスターではなく、一人の女性として見ているんだね。しかし彼女は事務所に見つかり、帰ってしまう。後に彼女はとらやを訪問し、二人は再会するのだけど、彼女見たさにとらやに人々が殺到。寅さんは彼女との立場の違いを思い知ることになる。とらやの二階にポツリと取り残される階段に背を向ける寅さんを、畳スレスレのカメラが捉え、画面の端には湯呑みが転がっている。ナゼ転がっているのかは判らない。ただ、それはあまりにも寂しく切ない光景で、まるでその湯呑みは寅さんの分身のようにも思えたり。ラスト、静かに柴又を後にする寅さんには、さくらにもどうすることもできない孤独感が溢れており、胸に深く突き刺さるシーンです。[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-11-12 22:06:01)(良:3票)

97.  男はつらいよ 幸福の青い鳥 いや~さすがにこりゃワケがワカラン。何から何まで強引な展開、ほとんど支離滅裂。シアワセの青い鳥を追い求めた志穂美悦子は、シアワセの青いトンボこと、長渕剛にとっつかまっちまったとさ。それにしても気の毒なのは石野真子。ま、そりゃどうでもいいんだけどね。長渕演じる画家志望の青年、子供の頃にジンマシンに悩まされ、ジンマ君なるアダ名まで頂戴したと言うが、長淵&志穂美のイモっぽいイチャイチャぶりには、観てるだけで背中がムズ痒くなり、私の方こそジンマ君。果ては、超絶的なる偶然によって、二人がとらやで再会しちゃったり、「サア、サア、寅さんもさくらさんも、今この映画を観てる皆さんも、どうかよくよく見てチョーダイ」と言わんばかりに、喧嘩第2ラウンドを始めちゃったりするワカリヤスサ。もう正視できませーん。ここまでワカリヤスイと、チト安っぽくないかい? しかも、どう考えても事情が飲み込めているとは到底思えない寅さんが、ナゼか分別臭い顔で話をまとめてしまう、まさに強引さの波状攻撃。そりゃ無責任過ぎまっせ。わたしゃ、もー知らん。みんな不幸になっちゃえ。という訳で、どうにも納得のいかない本作ですが、「長渕と寅さん」という、どうにもミスマッチな絵ヅラを楽しめば、それはそれでいいのではないかと。噛み合わない異種格闘技戦を見て、「しゃあない、こういう事もあるわな」と割り切るかのごとく。それにしてもラストシーン、「当然『キネマの天地』は皆、観てくれたよネ」と言わんばかりの、限りなく内輪ネタに近いサービスですね。でも何だかホッとしてしまったではないか。にこにこ。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-11-04 23:38:08)(笑:1票) (良:1票)

98.  男はつらいよ 柴又より愛をこめて 美保純演じる「あけみ」というキャラ、何の断りも無く本シリーズのメインキャラに昇格し、「寅さん、寅さん」と随分馴れ馴れしいじゃないか。という訳で、これまであまり馴染めなかったキャラなのですが・・・本作で、しっかり納得させていただきました! だんだん寅さんも歳をとってきて、ホレタハレタで映画を盛り上げるのも苦しくなってきたところ。そこで彼女が登場、気の置けない「とらやピープル」という立場で、しかも若い視点で、「恋」を語ってくれる。実際、今回の寅さんは、縁もユカリも無い同窓会に入り込んで溶け込んじゃう、その挙句に美人教師に惚れちゃう、という、およそ実世界ではあり得ない現実離れした行動で、狂言回しに近い存在となってます。その一方、結婚はしたものの、自分にとっての「恋愛」というものへの未だに解答を見つけられず、悩むあけみ(多分、解答なんか無いんだけどね、えへへ)。その挙句、純朴な青年に結婚を申し込まれちゃう、という衝撃体験に直面。「恋愛」は悩んでいるうちが華、現実となった瞬間に、イヤでも日常に戻るしかない、こともある(そうでないこともある。のかな?)。青年に案内されてあけみが露天風呂に入るシーン、しっかりヌードを披露してくれてますが、後で思い返せば、このシーンは実際に彼女は入浴している光景なのか?それとも純情青年が空想した光景なのか?なんてことも、考えちゃう。いや、前者に決まってるんだけど。それでもそんなことを考えさせるところが、映画の面白いところなのか、私の変なところなのか。さて結局、寅さんはと言うと今回は上滑りした言動が多いわけですが、それでもラストには、なかなかキザにキメてくれて、これまた、さすがであります。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-04 00:55:56)(良:2票)

99.  男はつらいよ 寅次郎真実一路 失踪した夫を捜す人妻、その手助けをする寅さん、という変化球で攻めて来た本作ですが、寅さんの暴走気味の活躍ぶりが実に楽しく、また久しぶりな気もして、「面白さは直球勝負」という感じがいたします。米倉七変化、今回はモーレツサラリーマン。これまたなかなかハマリ役。朝、出勤時にニワトリの鳴き声が聞こえてきて、これだけで「ああ、郊外に住んでるんだな、早朝から長距離通勤なんだな、大変だな」と感じられますね。さて、「物語」である失踪騒動そのものは、何だか都合のいい、アッサリした結末になっておりますが、つまりこの映画の本当の中心は失踪事件じゃあないんですね(だから失踪事件の顛末はこの際どーでもいい、ファンタジーでいいんですね)。やっぱり、この映画は寅さんが中心、なんですね。惚れた女性のために力になりたい、しかしその努力の暁に夫が見つかれば、それは寅さんが彼女と結ばれる可能性が無くなる、というこのジレンマ。いっそ悪魔になって人妻に手を出す、なんてことは寅さんには出来ない。結局寅さんはジレンマから逃避せざるを得ない。こういった類のジレンマは、誰にも何がしか当てはまることなんでしょう。モーレツサラリーマンも、心を鬼か悪魔にして、ジャンジャン他人を蹴落とせば、あるいはドンドン出世できちゃったりするのかも知れない。だが大抵はそれが出来ない。もしもその結果、失踪しちゃうのならば・・・その心の弱さは実は、旅に逃避する寅さんの弱さと根底を同じくするものではないか? 誰しも、己の弱さに何とか折り合いをつけながら、精一杯生きていかねばならんのです。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-11-04 00:08:43)(良:1票)

100.  男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎 まず面白いなーと思った点、冒頭の主題歌の部分。主題歌が流れる中、映像は旅先の寅さんを映し出す。主題歌が流れているわけだから、普通ならこの主題歌の映像は「効果音」の無いパントマイムとなる。しかし今回、映像がお祭りのシーンとなったところで、珍しいことに、祭囃子の音が主題歌に重ねて流れ出す。この音の重なり方自体には、何の計算も何の調和も感じられない、およそデタラメなカオス状態。しかしゲテモノ音楽に多少なりとも関心があると、こういう瞬間に、つい興奮してしまう(笑)。主題歌という言わば「恒例行事」に、思わぬ音が交じり合い、両方の音は反発し合いつつも、背景の祭りの映像が両者をギリギリ接着している、という、このスリル。ああ、楽しい(←バカ)。さて、次に本作で面白いと思った点はというと・・・何かあったっけ?(笑) この映画、基調はどうにも暗い。主題は要するに「女心は謎」、まさに単純な男にとって最大のミステリー。この壮大なる謎だけでも充分に映画全体に暗雲を立ち込めさせ、空気を重くする。このジメジメ感をどう映画的に処理するかが腕の見せ所だろうけど、これがあまり上手くいったようには感じられませんなあ。充分に重苦しいクライマックスの背景に、わざわざ嵐の効果音だなんて、ナントモ工夫が無い。結局、テーマを丸投げしたような強引な展開となりますが、劇中の二度の結婚式シーンが、唐突ながらも華やかさを見せ、かろうじて映画のバランスを取ろうとした、と言うところでしょうか。ラストも飛び切りおバカなドタバタ。あのクマはスゴい。CGですかね(笑)。[CS・衛星(邦画)] 6点(2006-11-03 23:03:00)

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