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性別 男性
年齢 53歳

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101.  男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎 《ネタバレ》 この頃にもなると、渥美清も、寅さん役がキツくなってきてたのか、派手なパフォーマンスが見られなくなってきてますが、その点、本作は、「寅さんが僧侶見習いになっちゃう」という設定が実に秀逸。あんまり動かずに笑いをとる、ということに成功してます。博の父・ウン一郎氏の墓参りに来た寅さん、墓石にシンミリ語りかけ、ホロリとさせる場面ですが、その後がイケナイ。ひょんなことからナマグサ坊主と意気投合、しかも坊主の娘が美人とくれば、もう寺にすっかり居座ってしまい、坊主の代理で大活躍。諏訪家の法事に、坊さんに付いてノコノコやってきちゃう。これが可笑しいのなんの。博が実兄を「兄さん」と呼んだのに寅さんがウッカリ返事しちゃうシーンには、大笑いしてしまいました。これと似た場面がもうひとつ。本物の坊さんと共に諏訪家にやってきた僧侶姿の寅さんに、「おじさんだ!」と満男だけが気付く場面があるが・・・これは本当に寅さんを見て「おじさんだ」とつぶやいたのか?もしかして、ホンモノ僧侶役の松村達雄の方を見て、「あ、2代目竜造おじちゃんだ」と指摘したのではなかろーか?(笑)。ってか、てめーだって2代目満男だろうが、と、つい、つっこんでしまう。←こんなことばっかし言ってると、それこそ竹下景子に「そこまで考えなくても」と突っ込まれそうですが(笑)。ところで、この映画の物語、実に何も解決していないお話であります。諏訪家の遺産騒動に始まり、松村坊さんも息子とギクシャク。息子・中井貴一は勘当されたまま、東京で冴えない暮らしを続け、杉田かおるとの長距離恋愛もこの先どうなることやら(いずれ結婚しても飛び蹴りくらうだけ?)。そんな中で比較的うまくいきそうなのが、寅さんと竹下景子の関係。いやいやそう上手くはいくまい、しかししかし・・・と宙ぶらりんのまま、別れの柴又駅。ここでの2人の関係の微妙な揺れ動きは、まさにサスペンス映画と言えそうな程のドキドキ感、しかしやがて電車が着き、彼女は乗り込み、ドアが閉まり、あっさり電車は去っていく! この無情さ! 哀しい別れに、おもわず「あー」とつぶやいてしまいました。一方、諏訪家の騒動も、亡父の生家を売り払うという現実的な選択に終結しますが、それを補うごとく、「なんと博が、遺産をタコ社長の工場に投資しちゃう」という、現実離れしたファンタジックなオチ。うーむ、博、次期社長の座を狙っているのか?[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-09-25 22:37:10)(笑:4票)

102.  男はつらいよ 翔んでる寅次郎 《ネタバレ》 このシリーズ、ワカリヤスサが売り、という部分があり、状況説明のセリフが必要以上に入ってしまって、「今のセリフは無くてもよかった(無い方がよかった)のに」と思ってしまうことがあります。しかし一方、それを補うかのように「観る面白さ」を全面に押し出した場面、というのが盛り込まれていて、その代表がやはり冒頭主題歌の背景に流れる、寅さん帰郷のシーンですね。特にこの本作、サイレント時代の喜劇映画を思い起こさせる、久しぶりに活きのいいドタバタを展開してくれます。このドタバタを、“一歩引いて”撮る。という「一歩引いた感覚」、コレが、本作は、全編にわたってしばしば見られます。前半の、北海道の雄大な自然を捉える場面などのロングショットもそうですし。それに、何と言っても、一つの画面の中で複数の物語が同時進行する場面が頻繁に見られるのが、目を引きます。画面手前においてある会話を捉える一方で、画面奥では別の会話が始まっている。そのようなシーンが、意識的に多く取り入れられているようで、何だか実験的なニオイすら感じられます。そしてこのニオイが、クライマックスでしっかり活かされていたりする。クライマックス、最後は寅さんが失恋して旅に出る、というのがいつものパターンだけど、本作では寅さんは予想に反し、柴又に残り、マドンナの結婚披露宴に出席します。この披露宴の席で、宴が進む中、画面奥にマドンナの母親がひっそりと現れる、という、例の「同時進行」のパターンが登場。これにより、感動がさらに盛り上がります。失恋相手の仲人役というつらい立場の寅さんも、この素敵なラストには、まさに柴又に残った甲斐があったというもの。さらに最後は大サービスで、新郎・布施明が歌を披露するというオマケつき、「素人のくせにウマすぎるだろ~」なんて、言いっこなし。こういう楽しさもまた、いいじゃないですか。というわけで、伏線による統一感と、物語の爽快感が、心地いい映画でした。ところで、桃井かおりの花嫁姿、何だかコワかったですねえ。やっぱり、何か特殊メイクでもして、あのコワさを出したんでしょうねえ。まさか本当にあんなコワい顔なんじゃあ、ないでしょうねえ。[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-09-18 23:06:17)(良:2票)

103.  男はつらいよ 花も嵐も寅次郎 ジュリー演じる三郎青年。奈良生まれとのことで、関東で動物園の飼育係を勤めるも、関西弁がまったく抜けていませんね。これをもって、「ああ、このヒトは口ベタで友人も少ないから、方言が抜けないんだなあ」、と判る・・・という意図が込められているのかな? だとしたらそれはアマい! いくら関東に住み、いくら周りと交流しようが、関西弁を捨てない関西人はいくらでもいます。ワタシもそうでしたからねえ。うふふ。しかしそれだけにワタシとしては、自分の東京在住時代なんかも思い出したりして、この不器用な三郎青年には何かと共感する部分もあったりするのであります。さて、映画の内容はと言いますと、ジュリーと田中裕子の恋愛にかなりの比重が置かれ、寅さんは狂言回しの役に徹しています。これがトンチンカンで笑えると言えば笑えるけど、寅さんの存在感が薄く、少々物足りない。最後には、恋愛を見届けるでもなければ田中裕子にチョッカイかけるでもなく、「そろそろ仕事があるから」と旅に出ようとするしなあ。ま、前作よりは元気な寅さんが拝めましたが・・・。それにしても、寅さんの一人芝居が長々と続く場面、いわばシリーズ恒例の場面ですが、ここを「寅さんとジュリーのツーショット」で撮ってますね。せっかくジュリーを出演させているのだからなるべく写しておこう、ということなのかもしれませんが、寅さんの横で微妙な表情の演技を続けるジュリーが、何だか微笑ましい。なかなかの役者ですな。天草四郎役も良かったけどネ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-09-10 23:15:30)

104.  男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋 今回もなかなか渋い作品、やはり寅さんはおとなしめ。マドンナはさらに渋い。いしだあゆみ。渋すぎ。舞台はまず京都。これがいい。実に京都らしい京都の雰囲気をよく表していて、これだけでも充分、観た甲斐があるというもの。で、それ以外の見所はというと、ううううむ、これがあんましはっきりしない(笑)。いや、この曖昧さ。物事を正面から描かずオブラートにくるみながら、そっと、寅さんとマドンナのすれ違いが描かれる、この微妙な味わいこそが、本作の魅力でありましょう。[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-09-05 21:52:08)

105.  男はつらいよ 寅次郎紙風船 設定の上手さで勝負アリの一本。いや、上手いのやら上手くないのやら、ようわからんが、何だかオモロイ。まず、(1)ナゼか寅さんと相部屋になってしまう岸本加世子 → 彼女も、寅さん&さくらのような、離れ離れの兄妹。だけど、兄貴は遠洋漁業で真面目に働いており、妹の方がぶっ飛んでいる(妹の方がやや寅さん型、かな)。寅さん兄妹と、オーバーラップしているような、正反対のような。 (2)寅さんの同窓会。寅さんツマハジキで可哀想でもあるけど、しょうがない面もある。寅さん以外は皆、大人になり、社会人になり、大きなモノを背負っているのだ。 (3)テキヤ仲間の寅さんへの頼み。オレが死んだら妻と結婚してくれ → 結婚という言わば「社会」そのものが、今度は自ら、寅さんへ接近してくる!しかも例によって美人だ(という設定)。こりゃ一大事 → で、寅さんの就職活動騒動へ・・・・・・ こうしてみると、なかなか盛りだくさん。そしてマトマリがあるような無いような。しかしその各エピソードの噛みあい、あるいは食い違い、これが妙にオモロイ映画でありました。ラストも予想通りの展開でありながら、予想を越える感動・余韻があり、心憎いばかり。 それにしても、今回の寅さん、渋いと言えば渋いが、ちょっと元気無いかなぁ。[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-09-05 21:33:18)(良:1票)

106.  男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎 正直言って、かつては「え~寅さんなんでこのヒトに一目ぼれしちゃうの~」と、少々納得のいかないマドンナもおりましたが、本作は、もうこれは文句なし、フェロモン出しまくりのお色気マドンナ、慶子ちゅわんが登場。いやあ、寅さん、こんなマドンナを狙うとは、もうこりゃ失恋間違いなしじゃないですかニコニコ。というわけで、久しぶり(?)に、あんましヒネリのない直球勝負の寅さん映画、ヨッ、待ってました。しかも舞台は大阪、「東京vs大阪」という、これまたベタなネタで直球勝負。どこまでもまっすぐな映画だけに、失恋直後の寅さんの落ち込みようも、痛々しいほど。うひょひょ。←喜ぶなっての。でも何だか嬉しくなっちゃうこのマンネリ感。それにしても、この頃から比べると、大阪の街はずいぶん様変わりしたもの。当時の大阪って、高い建物が殆ど無かったのよね。ちょっと懐かしいですな。その一方で、寅さんとマドンナが生駒の宝山寺を訪れるシーンがありますが、さすがにこちらは今も当時も変わりません(←実は私、先月お参りしてきたトコなのよね)。映画が製作されてから年月が経ち、変化した光景・変化しない光景をそこに目にする時の感慨深さ、これってやはりロケ撮影した映画の魅力の一つ、ですよね。ちなみに、宝山寺自体はあまり変わってないけど、そこに至るケーブルカーは今では大きく変わってまして、イヌとネコのキャラクターが全体に施されたド派手なデコケーブルカーになっちゃってます(ミケ号とブル号)。もし今、ここで参拝シーンをロケ撮影したら、さすがにギャグになっちゃいそうです(笑)。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-20 00:27:53)(良:2票)

107.  男はつらいよ 寅次郎純情詩集 母娘にちょっかいかける寅さん、「親子ドンブリの巻」ってか。まず前半、とにかく寅さんのデタラメぶり。満男の代理美人教師(美人教師って言っても所詮、壇ふみだけど)の家庭訪問をブチ壊しにし、これには博も大激怒。とらやを飛び出し、旅先で今度は事もあろうに無銭飲食という卑劣極まる犯罪に手を染める。連絡を受けたさくらが駆けつけると、何と現地の警官達まで寅さんに懐柔され、店屋物を頼んだり温泉に行ったりと、好き勝手の毎日。大体、無銭飲食をやらかした寅さんに対し、これをたしなめるどころか、カネも持ってないのにさらに出前を頼みまくる、なんて行為を警察が認めるか? もうメチャメチャの展開・・・だが、これには一応、映画の展開の上での必然性がある。後半、例の美人(?)教師の母親に夢中になる寅さん、しかし、その母親は余命幾ばくもない、という重いテーマが展開される。前半の寅さん(及びそれを取り巻く状況)のケーハクさは、後半のテーマの深刻さ・寅さんの真摯さとの対比になってるワケですな。しかーし。これって寅さん映画に向いたテーマだろうか?キャラの出来上がった「寅さん」で描くには不適切ではないの?いやむしろ「適切すぎて」「“そのまんま”過ぎて」「意外性がなくて」手抜きっぽく感じる。シリーズ18作にもなって今更、ここまでの単純化・図式化は、許されないのではないか・・・。それに、肝心の映画後半だって、充分ヘンテコ。年上でしかも言動がチョットおかしいオバチャンマドンナに惹かれる今回の設定には違和感バリバリ(このマドンナ、とらやに突然たずねて来て一人合点で喋りまくり。「目の小さい面白い顔の坊ちゃんはどこ?」って、アンタのすぐ隣に立ってるっての。異常なまでの浮世離れぶり)。娘も変で、先生が特定の生徒の父兄の家に入り浸って食事とかしてていいのか? というわけで、もうちょっと脚本&設定に神経を使ってくれなくちゃ、観てて困っちゃうのよね~という映画でした。ラスト、柴又駅ホームのシーン、最初は寅さんとさくらが離れて立っているが、マドンナの話題をキッカケに二人の距離が縮まる。前半の、全く会話が成立せずさくらが溜息をつく別所温泉の場面と対を成す、印象的なシーンであります。が、その直後、寅さんが乗った電車が発車するシーンでは、電車の窓にスタッフ(監督も?)と思しき姿がしっかり映りこんでて、またまたガックリきてしまったのでした。[CS・衛星(邦画)] 5点(2006-08-17 11:09:32)(良:1票)

108.  男はつらいよ 寅次郎かもめ歌 《ネタバレ》 今回の作品は、うーむ、何だか良かったなあ。というか感動した。今回の寅さんは、男女の仲としてマドンナに惚れるんじゃなくて、いわば父親的立場からの惚れ方、なんですね。ミリオンダラー・ベイビーみたいなもんですね、本作をハリウッドでリメイクするなら寅さん役はイーストウッドで決まり、ですね(何でやねん)。やはり父親にとっての娘ってのは限りなく恋愛対象に近い、あるいはそれを超える存在ですからね(←あくまで想像。何しろウチの娘はまだ0歳でちゅからね~。笑)。だから、いわば恒例である寅さんの失恋は、今回は、「娘」が他の男のもとにはしっていくという形になるわけで、何ともタマランものがあります(想像ですが。笑。←笑ってられるのも今のうち?)。ちなみにラストのお寺は、四国八十八箇所霊場の一番札所「霊山寺」ですね。一瞬、寅さんも今回ばかりはコタえて歩き遍路に挑戦するのかと思いましたが。そんなわけでともかく、父性愛がテーマのひとつにはなっているのですけども、その一方でしっかりと寅さんが稚気を発揮してくれているのが、嬉しくもあり、また切なくもあるところ。それが定時制高校のシーン。窓の外は夜、教室の明かりのもとに様々な年齢、様々な立場の人たちが集い授業を受ける独特の雰囲気のシーンだけれども、伊藤蘭を送り迎えするうちに、ついつい学校に入り浸る寅さん、やはりここにもしっかりと馴染んじゃう、このいつものノリに、ついつい苦笑。ここで、先生役の松村達雄が実にハマってる(おいちゃん役よりもピッタリ)。詩を朗読するシーンのうまさ、私も授業を受けてる気分になっちゃう。で、寅さんも仲間になりたいと思ったか、こっそり入学願書を出していたことが最後に発覚するけど、中学を卒業してない寅さんには入学資格が無いという残酷な事実(寅さんはそうとも知らず、中学中退の件を教室で楽しそうに語っていた!)、そして願書に貼られた写真の寅さんの、何とも言えないシカメッ面。本当に切ない気持ちになるシーンであります。とまあ、結構ホロリときちゃった作品なんですけども、バラエティに富んだ脇役陣、伏線を張り巡らした脚本の上手さなど、色々な面で楽しませてくれて、非常に魅力を感じた作品であります。[CS・衛星(邦画)] 9点(2006-08-14 00:10:09)(良:1票)

109.  男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 リリーさんと言えば北海道、しかし今回は正反対の舞台、沖縄へ! というわけで、南国のギラギラ照り付ける太陽の下、実に色彩的な映画となってます → なーんとなく、沖縄行く前の、柴又の光景すら、いつになく鮮烈な色合いになってる気がする! しかし、内容的にはいささか不満。前回リリーさんが登場した『相合い傘』、アレは私のお気に入りで、どうにも弱いんですけども、その『相合い傘』で言わば決着した寅さんとリリーさんの関係を、無理矢理蒸し返して、しかもなーんと同棲までしちゃうとは、どーいうことだ、寅さんよ(しかも同棲しておきながら、リリーとは怪しい関係じゃないとかなんとか、普通、そんな言い訳通らんよなあ)。→前回、“相合い傘”というモノに象徴させた二人の関係、本作ではその二人の関係の描き方が直接的すぎて、どうもイマイチ気分が乗らない。とは言え、前半の沖縄の光景の鮮烈さ(別世界っぽさ)と、ラスト近くの、柴又駅での別れの寂しさ(寅さんが「見送る」というのも珍しい光景では?)、その対比は、よく活かされていたのではないでしょうか。ところで気になる点 (1)沖縄に行ったまま音信不通の寅さんについて、おばちゃんのセリフ「ハブにでも噛まれて死んだんじゃないの?」は、‘テレビ版寅さん’を意識したセリフ、ですよね? では(2)沖縄から飲まず喰わずで帰ってきてフラフラの寅さんに、鰻重を用意するおばちゃん、そしてそれを夢遊病者のようにガッつく寅さん。でも昔、どの作品だったか、「鰻は嫌い」と言ってた気がするが? 果たしてこれは、「嫌いな鰻ですら食べちゃうほど飢えていた」という意味なのか、それとも脚本のミスか?[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-08-08 22:21:41)

110.  男はつらいよ 噂の寅次郎 例によって大原麗子のクネクネぶりに、思わず背中がむず痒くなること請け合いの本作。いやあ、ホントにムズムズするこのキャラクター、こんなヒトに「好きヨ」なんて言われちゃあ、寅さん、魂抜けちゃうわな。このシーン、カメラ手前に写るおばちゃん・さくらとの遠近感で、寅さんの背中がミョーに小さく写されていて、可笑しくてたまりません。マドンナが少々影が薄い分、おしゃべりピン子やら、博の父・ウン一郎氏やらが旅先で登場、脇を固めて盛り上げます。何よりも、この旅先の風景が実に美しい! それがピン子の顔で台無しじゃないか! というのはウソで、それを差し引いても(笑)、まさに一見の価値ありの光景です。そして、旅先の宿でウン一郎氏と寅さんが語り合うシーンなども、シリアスな音楽とともに、なかなかの見所となってます。あと、ラスト近くの、電気の消えたとらやの光景が、不思議に印象に残りました。それにしても、恋愛の極意とは、昔、某女優がCMで言ってたとおり、「すこし愛して、ながぁく愛して」ってなとこ、なんでしょうなあ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-07-23 21:59:29)(良:3票)

111.  男はつらいよ 葛飾立志篇 御前様の身内で大学の研究者とやらいうヒトが、とらやに下宿する、だと! どっかで聞いた話だ! そうそう、「寅次郎夢枕」だ! そのヒトって確か、米倉斉加年演じる東大の助教授。 でも肝心の米倉氏は、本作では巡査役やってるぞ! どうなってるんだ、こりゃ、米倉二役か?! と思ったら、今回は米倉ヘンテコ助教授ではなく、考古学専門の女性の助手で、これが今回のマドンナでしたとさ。いや~びっくりしたよ、もう。というわけで、次シリーズのパロディを織り込んでいるという、なかなかシュールなギャグでありました。そういえば、女子高生役の桜田ズン子のそばで、米倉巡査が現実世界での彼女のヒット曲(ようこそここへ~クッククック~)を口ずさむシーンなども、これに近いシュール・ギャグ。というわけで、今回の作品は、パラレルワールド感あふれる作品となっていますね、あはは。もう一つ付け加えてきますと、マドンナの勤め先はセリフ中では触れられないけど、彼女が本郷通りから東大正門に入っていくシーンが、しっかりと織り込まれておりまする。前置きが長くなりました。本作、いささかストレート過ぎるかな、という展開で、スッキリアッサリしております。人はなぜ学ぶのか。先生が美人だから? うんそりゃ確かにそういうハナシなら、一生懸命勉強するわな。でも、田所教授を見よ。生活にはな~んの役にも立たん知識を山ほど有している。確かにな~んの役にも立たないようなんだけども、そのおかげで、寅さん程の異色の存在に対しても一歩も引くことなく、丁丁発止と会話を弾ませていく、そのカッコよさ。そうだ、ナゼ学ぶかと言えば、自分の世界が広がるから。とっかかりはそれでいいんじゃないの。学問が幸せに直結するとは勿論限らないんだけど(ってか、学問に打ち込んだ教授と打ち込まなかった寅さんが意外に相似してたりもする)、それでも、田所先生、カッチョよいぞ。こういう存在に、憧れる。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-05-29 20:40:47)(良:2票)

112.  男はつらいよ 寅次郎夢枕 ナントモまとまりのない作品なんですけども、その分、ドタバタの効いたファースな作品になっております。セリフが冗長でクドイと思えてしまう部分もあるものの、ギャグも充実してて、一長一短。個人的には、冒頭の渋柿のくだりでバカ笑いしちゃったもんで、この時点で笑いの導火線に火がついちゃった、ははは。途中、旅先のシーンでヴィヴァルディの『四季』をかなり長々と引用して、ちょっと真面目な雰囲気も出すけど(なんだか『四季』がまるでイイ曲みたいに聴こえてしまったぞ)、あとは、寅さんの恋と、ナゾの東大助教授とが、噛み合うようで噛み合わず、支離滅裂なストーリーのまま強引に終わっちゃうスゴイ展開、暴走気味の作品でした。どうでもいいけど大学でのロケ、ありゃ東大じゃあないよな。もしやニセ助教授だったのか?  (ところで、最後にせっかくイイ感じになったのに引いてしまっていまくいかない寅さん、ウチの妻が観てて業を煮やし、「こんなの男じゃない!」と。「じゃああの助教授の方は?」「あれは人間じゃない!」・・・だそうです)[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-04-16 10:29:39)(笑:1票)

113.  オールド・ボーイ(2003) 裏には裏があり、底には底がある二重三重のストーリー構成、どこまで行っても逃げ切れないような泥沼の世界には、正直唸らされました。それにまた、カッチョよいのよね、場面場面が・・・と言って素直に面白かったと言って終わりたかったのだけど、さすがにクライマックスは「やり過ぎ」、ここまでくると白けてきちゃいました。残酷描写に頼った衝撃は(特に繰り返しの鑑賞には)威力を損ねやすいもの。せっかく「カッチョええなあ」と思って観てたシーンの数々が、遡ってどれもこれも嘘臭く感じられてきちゃったのよね。ああ、あのタコの踊り食いも、所詮はコケオドシだったんだよなあ、と、醒めた気分で思い返してしまう。さらには、「ウヒョウヒョ、これ、グランプリ、決定ね。誰か文句ある~?」とか言ってタランティーノが喜んでる光景すら想像されてしまう。というわけで、残念な部分の残る映画でした。とは言っても、観終わってから、(最近はロクに聴くこともなくなった)ヴィヴァルディの「四季」の「冬」をフト無意識に口ずさんだりしてた私。やっぱり、この映画、カッチョよかったのは間違いないんだね。[DVD(字幕)] 7点(2006-04-02 23:22:31)(良:1票)

114.  男はつらいよ 寅次郎恋歌 《ネタバレ》 作品の基底に連なる「母」のモチーフ。さくらの歌う「かあさんの歌」、博の母の死、そして寅さんが惚れる今回のマドンナも子持ちの「母」。そこから浮かび上がるテーマは、「人生の重み」であり「幸せとは何か」、ということ(ここで寅さん自身の母親について触れられないのは、さすがにそこまでやるとあまりに見え透いているのと、蝶々さんのイメージではちょっとテーマに対し違和感があるから?)。母の人生は不幸だったと言う博。臨終を看取った兄は、母は満足して世を去ったと言うが、博は、そんな人生に満足すること自体が可哀想だと訴える。確かに、昔からよく世に言う、「幸福とは自分の不幸に気付いていない状態である」と。ではその人は実際は幸福だったのか不幸だったのか?ナントモ言えない問題であり、博の訴えは一理あるのも確かだし、自己矛盾しているのも確か。結局、幸せとは、絶対的にそこに「ある」ものではなく、人それぞれが「見つける」もの、あるいは「受け止める」もの、なのでしょう。ふと、モーパッサン「女の一生」の最後のあの有名なセリフ、あれを思い出し、あれこそが人生の幸不幸を的確に表現したセリフだったんじゃないか、とも思えてくる・・・。今回の寅さんは、明確な失恋を味わうわけではないけれども、より厳しい「人生の重み」を目の前に突きつけられ、嵐の夜、静かに柴又を去っていく。その後姿が哀しい。人生って、必ず、いいこともあれば、わるいこともあるのだよ。[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-03-26 23:11:26)(良:1票)

115.  狼たちの午後 銀行強盗による篭城事件を描いているものの、緊迫のサスペンスと呼ぶには程遠い、奇妙な展開。緊迫感どころか、むしろ、登場人物の誰もが、なんとなく状況に流されてます。誰もこんな展開望んでないのに、誰にもどうにもできない迷走ぶり。いわば、この映画の主人公は、「この奇妙な状況そのもの」とでも言うべきか。「銀行強盗中」という異常な状況、本来「非日常」であるその状況が、ナントモ淡々と現実的に続いていくその一方で、「日常」であるハズの犯人の身の上がむしろどこか奇妙。アル・パチーノ演じる主人公が、チョット普通でない家族や愛人と長々と電話するシーン、これは彼にとっての「日常」なのだが、電話を終えてふと回りに目をやると、人質の診断をする医者の顔。まさにそこは「非日常」であるはずの「犯行現場」なのだけれども、まるで「日常」のごとく一見穏やかに、しかし問答無用に人々を押し流していく。「状況」に流されていく人々の無力さと、それを映画としてハタから眺める残酷さ・・・。それにしても、このふたり、やっぱり兄弟には見えないなあ(←それは映画が違います)[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-03-06 21:48:28)

116.  男はつらいよ 寅次郎忘れな草 ゴジラシリーズにおけるキングギドラ、ウルトラマンにおけるバルタン星人、に匹敵する、寅さんの永遠の好敵手、リリー松岡!が初登場の本作。キップの良さと、その裏に孤独を隠し持っている点では、寅さんに相通ずるものがある彼女だけれど、その「孤独」の性質が寅さんとはチト異なる。むやみに惚れっぽく直情型、でも照れ性で孤独から抜け出せない寅さんに対し、リリーはどこまでも冷静な観察者、それでいて情熱への憧れが捨てきれない。そこに彼女の孤独があり、これはむしろ寅さん正反対のキャラとも言えるかもしれません。よって二人はまさに凸凹コンビ、互いに補い合ってピッタリの相性に見えることがあっても、実は二人は絶対に結ばれえない間柄のようにも思えます。とりあえず本作における彼女と寅さんとの関係は、少々拍子抜けするほど、アッサリ唐突にケリがつけられます。後に『相合い傘』で描かれる彼女との再会は、大変苦いものとなるのですが・・・(『相合い傘』の方が本作よりも内容的に深いものを感じます)。ところで、本作において、リリーと寅さんが水辺で語り合うシーンで、ナゼか彼女の足元を写すカットが挿入され、瞬間、ちょっと不思議に感じたのですが、続けて観ているうちにフト、「あのカットは、彼女の足元を見せたかったんじゃなく、彼女が手にしていたタバコを見せたかったんだ」と気付きました。つまり、「彼女がタバコを吸う女性である」ことを見せることで、彼女がどのようなキャラクターかを端的に表現したカットである「はず」が、何しろ現代の感覚からすればタバコ吸う女性なんて珍しくもなんともないもんで、私はその意味をすぐに読み取ることができなかったんですね。まあ私がウカツであることには違いないんですけども、時代は変わったんだなあ、とも思わせられたシーンでした。[CS・衛星(邦画)] 7点(2006-02-28 23:18:28)(良:1票)

117.  男はつらいよ 純情篇 《ネタバレ》 オープニングのタイトルバックが、ヘリからの空撮による葛飾柴又の風景、というわけで、「故郷」というのがひとつのキーワードである本作。冒頭も夜汽車での「故郷」に関する寅さんの独白から始まりますが、この語りからして何だか寅さん、ダンディだね。缶ビールをあおってみたり(これは様にならず笑いを呼ぶ)。そして、九州で知り合った宮本信子とのやりとり、これまたダンディ。なかなかハードボイルドしてて、シビレます。もっとも、この後、柴又に飛んで帰っちゃってからはテンでダメの、いつもの寅さん。博の退職騒動での驚異の無責任ぶり、トンでもないドタバタに発展し、今度は苦笑まじりの笑いを誘う。それにしても、故郷を離れたらダンディだった寅さんも、故郷の柴又では実にノビノビしており、子供のよう。若尾文子の着替えに大興奮しつつも必死で自分を抑えようとする姿など、思春期の中学生みたいで、見てるこちらも一緒に赤面しちゃうけど、こういう感覚は誰しもの十代の頃の記憶に何となく繋がり、懐かしい感じもします。寅さんの惚れ易さが時に迷惑になることについても「頭じゃわかってるけど、心はそうはいかない」などとカワユイことを。←これはロバート・K・レスラーによる凶悪猟奇殺人犯の分類では「無秩序型」に当てはまるそうです(何でやねん)。それはともかく^結局は失恋して柴又を去る寅さん、発車直前の電車からさくらに「故郷ってのはよ・・・」と話かけるが、そこでドアが閉まり、その後はさくらにも我々にも聞こえない。こんな辛い別れのシーンも珍しい。一方、ラストでは冒頭エピソードの後日談が描かれ、静かに涙する森繁久弥が映画を締めくくる。寅さんシリーズって、映画の性質上、わかりやすく作られているので、ちょっとセリフが説明過剰に思われる場合があり、仕方ないんだけど、そんな中で、森繁久弥の役はセリフがかなり控えめで、逆にインパクトを残します。このラストはじーんと来ました。ちなみにこの映画、初代おいちゃんと2代目おいちゃんが登場する楽しさも。こりゃまるで007にショーン・コネリーとジョージ・レーゼンビーが登場するような豪華さ(←じゃあ大した事ない?)。 (ところで若尾文子にやんわり断られるシーンで寅さんは大勘違いをするが・・・実は寅さんは「わかっててわざと」勘違いして見せたのではないか?などと空想するのもまた楽し)[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-01-08 22:02:28)(良:1票)

118.  男はつらいよ 寅次郎春の夢 《ネタバレ》 寅さんvsアメリカ人、という、カルチャーギャップ・ネタなんですけども(「外国人に梅干」なんてのは定番ギャグ)、しかしこのアメリカ人を「米国版寅さん」風に描いたのが秀逸で、外国人が珍しくなくなった現在でも古びることのない笑いと感動があります。このアメリカ人、寅さんほど押しが強くはないのですが、まあ、寅さんも口ばかり達者で、さほど商売上手ではない点では似たようなもの。それに、あの帽子、あのカバン、そして大いなる勘違いモード、まさに寅さんそっくりじゃないですか。「アメリカ大っきらい」と言い、アメリカ人批判を繰り広げてはばからない寅さんとは何かと衝突するんだけども(ついには異種格闘技戦へ発展?)、やはり似た者同士、寅さんが未亡人に失恋すれば、アメリカ人マイケルはさくらに失恋。マイケルへの恨み言をつぶやくさくらに、寅さんが「勘弁してやんなよ」と言うのには、グッときちゃいました。失恋した者の気持ちは失恋した者にしかわからない。人生に不器用な者同士が理解し合う瞬間、ですね。早朝の上野での別れのシーンでは何と、寅さんはトレードマークのひとつである、首にさげたお守りをマイケルにあげちゃう。寅さんの罪滅ぼしであると同時に、山田監督とっておきのサービス、ですよね。それにしても、確かに、さくらは複雑な心境でしょうなあ。みなマイケルに好感を持ち、おばちゃんなんか、「ヘタな日本人よりアメリカ人の方がよっぽどいい」などと持ち上げまくってたのに、フタをあけりゃあ、その「ヘタな日本人」とおんなじ、ただの惚れっぽいオッサン。男と言うヤツはどいつもこいつも・・・とは言え、何だか久しぶりのドキドキ感。そういえば、お兄ちゃんは年がら年中、こんなふうにときめいたり落胆したりしているんだ・・・てなトコでしょうか。寅さんに対する彼女の同情は、いつもと一味違ったハズ! ところで、アメリカに帰ってからのマイケル、相変わらず冴えないセールスマンで、今日も車で外回り、途中ガソリンスタンドに寄るのだけど、そこで彼が持っていたのは、さくらの写真。いつの間に入手を・・・いやいやそんなことはどうでもよくて、おおおおっ、このシチュエーション、『ターミネーター』のラストでパクられてたんじゃないか!?何となく、ですがね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2006-01-08 19:31:10)(良:4票)

119.  男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく 一作目でさくらは、寅さんを見ても最初誰だか解らなかったのに、本作では、さくらの同級生・紅奈々子は、とらやの店員に扮装(?)した寅さんを見た瞬間、一発で「おにいちゃん!」と気付いちゃう。倍賞千恵子しっかりしろっ! それはさておき、浅草のレビューの場面がたくさん盛り込まれた本作、木の実ナナのドハデな顔立ちとも相まって、なかなか賑やかな作品になっておりますが、華麗な舞台の一方、舞台裏では、年齢的な限界や結婚問題に悩む奈々子の姿があり、クライマックスの彼女の歌(これがまたイイんだな)へと、ドラマチックな盛り上がりのある作品になってます。寅さんの方はというと、後継者問題に悩むおいちゃんの病気をよそに、九州に飛び出して青年に説教したと思えば、心機一転、自分も身を落ち着けようととらやに「就職」してみたり、はたまた仕事そっちのけで木の実ナナにのめりこんだりと、まさに「わが道をゆく」。でもそんな寅さんも、踊りをとるか結婚をとるかという彼女の悩みに対しては珍しく深刻な表情を見せる。自分が彼氏なら、そんな彼女に決してそんな思いはさせないのに・・・。静かに去っていく寅さんの姿にホレボレしちゃうのでありました。一方、武田鉄矢が、寅さんの恋愛指南でも処置ナシという狂言回し役、これが出しゃばり過ぎることのない適度な盛り上げ役で、なかなかの好演でありました。[CS・衛星(字幕)] 8点(2006-01-04 18:57:30)(良:1票)

120.  男はつらいよ 望郷篇 《ネタバレ》 この映画の寅さん、いかにも「ヤクザもの」の色合いが強く、言動はいつにも増して軽薄、少々コワモテの面すら感じさせます。が、これは実は、本作のテーマ、「カタギになろうと心を入れ替える寅さん」をより浮き立たせるための仕掛け。前半の、親分のために奔走するエピソードを通じ、珍しく人生について悩む寅さん、これまた珍しく無口になってしまいます。が、ここから一転、地道な人生を送ると称し、さらなる勘違いへと突っ走っていく姿が笑いを呼びます。ある意味、フツーの人っぽい挙動をするだけでこれだけ笑いを取れるというのも、うらやましい。でまあ、結局は女性目当てでしか行動していなかった寅さん、あっさり恋に破れ、約束もすっぽらかして遁走してしまうあたり、ほとんど薄情とも言えるほど。ここでは「喜劇映画的ヒーロー」としての寅さんではなく、人間的な弱さを伴った、平凡なひとりの男としての寅さんの姿があります。この『男はつらいよ』というシリーズタイトルに、非常によくマッチしているのが、実はこの作品なのかも知れません。内容的には、前半と後半のつながりにややご都合主義的なものがあり、逆につながりを弱めた感があります。が、前半の北海道での蒸気機関車の描写、これはまさに、「これを描きたいがためにのみ、舞台を北海道に設定したに違いない!」と思わせるほど、機関車の迫力を存分に伝えており、見ごたえアリ、です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2005-12-17 23:21:03)(良:2票)

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