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1. ALWAYS 三丁目の夕日
いつから日本人は「わかって」しまったんだろう。今の世の中は全てを厭世的にみていることが多すぎる。会話の中にも未来がないなんて、まるで歳をとった老人のようだ。東京タワーを建設中の日本には何もなくて全てあった。みんなが若くて社会も単純で勘ぐることなんてしない。だって必要ないから。全てが初めてで、何かに触れるたびに新鮮で。満たされている僕らの方が満たされていない。映画はこれでもかの感動へまっしぐら、定石のオンパレード。まるで演歌の歌詞みたい。不自然なまでの単純な筋書きも何もないむかしは感動できた。何ごとも素直さがないと楽しめない。「わかって」いないから楽しめる。「月光仮面が登場したときは映画館の人がみんな歓声を上げて拍手をしたんだよ」なんて僕の親父が言っていた。世の中を「わかって」見切るのもいいけれど、これ見よがしの感動に流されるのもいいんじゃない? ノスタルジックな気分なんて厭世的に生きていたら味わえないんだから。[映画館(字幕)] 6点(2005-12-11 15:49:16)
2. オペレッタ狸御殿
・・・ぐはっ。予想はしていたけれどやっぱりチャン・ツィイーがかわいすぎるよ。むかし大量に作られた『狸御殿シリーズ』なんだけど、ハチャメチャ具合がまた最高にいいんです。オダギリジョーと姫の組み合わせは息を飲むほどキレイだし、平幹二朗と由紀さおりはスゲー怖いし、なぜかパパイヤ鈴木が出てるし、山本太郎と永瀬正敏の存在に最後まで気付かなかったし、んで薬師丸ひろ子はやっぱりアイドルだなぁなんて思っちゃったし、美空ひばりだし(謎)、監督の鈴木清順がそのまま出てればタヌキっていうか妖怪だろ?なんて考えちゃいました。作品は意図的にチープに作られていました。おそらく30年、40年前に作られた『狸御殿』だったら、映像の限界を考えてもそれは狙ったものではないんですよね。明らかに不自然なサイレントと、紙と針金・張りぼてで作られた背景、突如挿入される『巌流島の闘い』、そして昭和の歌姫の登場・・・これは舞台なんですよ。オペレッタという手法を用いたのかその理由もわかる。どうやっても齢80を越えた監督の映画に対する愛情と息遣いが聞こえてくるんだよ。これは娯楽であって娯楽じゃない。芸術作品です。一般受けは難しいだろうけれど・・・。アンチメジャーを支持する人ならこれは観ないとダメですよ。いや、やっぱり違うな。そんなメジャーだアンチメジャーだの枠に当てはめるのもバカらしい、それぐらい素晴らしい作品です。[映画館(字幕)] 9点(2005-07-06 21:23:48)
3. オオカミの誘惑
原口あきまさと沖田浩之がチェジウを取り合う80年代の角川アイドル映画でした。2点(2005-03-22 21:47:20)
4. オールド・ボーイ(2003)
日本の漫画が原作の韓国映画です。2004年度のカンヌでは『華氏911』とパルムドールを争った作品でもあります(この映画は次点のグランプリを獲得)。いかにもタランティーノが好きなバイオレンス映画・・・と世間では認識されそうですが、「バイオレンス」とするにはもう少し「痛さ」が足りないかな。エンディングを考えるとヒューマンドラマと言えるかもしれません。
うーん。暗い映画。でもこういう話は個人的に大好きですよ。観ていればストーリーにいくつかの穴はあるんですが、それが気にならないほど役者さんの演技が上手。モンテクリスト伯の主人公がきったなくていい感じ。女の子もめちゃんこストライクゾーン。謎を仕掛けた男はすっげー嫌な奴。だから非の打ちようがないんだけど・・・観ていてラストが読めてしまったですね。それが残念。あとはラストですよ。主人公の行動がいただけない。たとえ記憶がなくてもあるのは悲劇だけなのにね。仕掛け男のように確固たる意思がないとそういうことが起きそうになっても、人間はどこかで拒絶してしまうと思うんだけどなぁ。。8点(2005-03-22 14:59:49)《改行有》
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