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プロフィール
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性別 女性
ホームページ http://ameblo.jp/cluttered-talk/
自己紹介 After shutting down my former blog, I'm writing some boring stories at new site. Anyone who's interested in, come along if you'd like to.

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1.  ブッチャー・ボーイ 《ネタバレ》 いやー驚きました。 ニール・ジョーダンがこんなすごいものを作っていたなんて。 それなのに、完全無視されてきたために、この存在すら知りませんでした。 が、なぜ「完全無視」されてきたのかそれは見れば一目瞭然で、上映すらできない国がほとんどであることは容易に想像できます。特にアメリカなんか絶対に無理です。 まあ、承知のうえで作ったのでしょうし、コレで賞を取ろうとかゼニを稼ごうとかいうことは全然考えていないに違いなく、いい意味でも悪い意味でも作り手が「満足」する作品であるわけです。 そこんとこを考えてみたいのだが、「いい意味」で言うなら、こんなに妥協のない徹底した完璧な作品は本当に珍しいわけで、似たような意味で思い浮かぶのは「ブリキの太鼓」くらいのものでしょう。 どこにも妥協がない、観客に対するサービスなどハナから頭にない、そして、だからお話として素晴らしい。 いっぽう、この作品における自己満足の結果もたらされた「悪い意味」とはなんでしょうか。 それは映画として「愛されない」ということです。 フツーの観客はこの作品の登場人物の誰をも愛することはできませんし、自分を重ね合わせる対象も居ませんし、アイルランドの寒くてビンボーな風景に愛着を覚えることも困難です。百歩譲って言うなら現地の人々は多少違うでしょう。しかし、「オラが国のムービー」として自慢する対象には絶対にならない。 せっかく作った映画が、ほとんどの国で上映もしてもらえず、無視されて消えていくのです。 私はこの作品が素晴らしいということは全く認めますが、全然愛せません。 もう一度見たいとも、思わない。 フランシーが通行税を取ろうと夫人を脅す場面で、もう、ドン引きになってしまったのです。 フランシーはハードな家庭に育ったため同年代と比べて心身ともに「強靭」すぎて、強靭すぎることが、すなわちくじけることができないことが、その後の顛末となった理由なわけです。 そして、最終的にジョーに拒絶させることで作り手は「物語としての妥協のなさ」を達成しましたが、同時に「観客から愛される要素」もきれいに消し去ったのでした。 そして、私は「映画」とはやはり観客に愛されてナンボ…という気持ちが消せない。 観客に媚びず、なおかつ愛され、妥協もしない、というのが最高ですが…求めすぎ?[CS・衛星(字幕)] 10点(2010-04-11 00:56:12)《改行有》

2.  フィラデルフィア 《ネタバレ》 すばらしい。作品に恵まれず駄作に出がちのデンゼルもよし。プロローグからラストまでの一気感はピカ一。殺人も起こらず宇宙人も出てこず戦争も無いのにこのスリル。デミはこの作品が頂点であったのでは。トムハンクスは「主役」をやる人であることを再確認した映画。[DVD(字幕)] 10点(2005-11-06 21:15:10)(良:3票)

3.  ブエノスアイレス 《ネタバレ》 いろんな相反する要素が、これみよがしに提示されている。 ということに圧倒されました。 愛と憎、接近と離反、束縛と解放、貞操と浮気、香港とブエノスアイレス、故郷と地の果て、ヘテロとホモ、執着と忘却。 これらは相反するようでいて、そういうわけでもないのだと、いう方向に全体が収れんしていく。のかなと。すごい力ワザであるといえます。 ヘテロ愛は一見全く描かれていないように見えますけれども、実は、ファンとウィンの関係を見ていくうちに、男と女でも、男と男でも、なんだかあんまり関係なくなってくるのです。 ファンとウィンのように抜き差しならないところまで行ってしまった個人と個人は、その性別がどうであれ、もうどうでもよくなってくる。 ウィンが女性であったならば、そのまま「魔性の女に翻弄される男」ということでいいわけですし、ホモ愛「だけ」を描いていながら、ヘテロ愛にも通じる普遍性も表現してしまっている。 しかしまあ…「別れよう」のあとに「いつかやり直そう」となどと続けて言うヤツは、男でも女でも魔性なのですわ。言われたほうは、たまらんなあ。ということです。虫がクモの網にかかったまま、放って置かれるというそんな状態なのですからして。 巧妙な省略によって、重要な部分を「行間」にしている作品でもあります。 結局、ファンとチャンの間に何かがあったのかなかったのかということは、観客の想像の中に置き去りです。省略されたのはこのシーンだけではありません。 香港に帰ったファンはもはやチャンのことしか考えていません。あんなに執着していたウィンのことはどこへ?…これが執着と忘却。 それにしてもまあ、やっぱりこの人は天才です。[CS・衛星(字幕)] 9点(2012-01-15 21:42:49)《改行有》

4.  ブレードランナー/ファイナル・カット 《ネタバレ》 ファイナルカット版がCSに登場。 やたらな日本語の看板が前にも増して強烈。 「コルフ月品」はいつ見ても笑ってしまうけどCGでなんとかしないのだろうか。 以前ここのレビュワーさんが「銀シャリ映像」と表現していたのに感心したことがあるが、今回、その銀シャリ感は低下しているように感じた。 キレイな映像で見ているうちに、ある妄想がめばえた。神は自分に似せて人間を作ったというが、それが事実かどうかは置いて、もしかして神は人間よりショボくてダサかったりするのではないだろうか? そう、タイレルとロイのご対面シーンでまさにひらめいたのだった。タイレルはロイの20倍の寿命があるというだけで、見た目も頭脳(チェスに象徴されている)も己の創造物よりはるかにショボいのである。 神は人間を自分よりも上等に作ったのではないだろうか?けれども儚い寿命で。 キレイな映像はそんなことを思わせました。 また、俳優たちがいかに自由にやらせてもらっていなかったか、つまり細部にいたるまで監督の思い通りに動かされていたかもよくわかる。「何をしているかもわからず駒のように動かされていた」と怒っているハリソン・フォードや「暴力的で屈辱的なラブシーンだった」と憤懣やるかたないショーン・ヤングの言葉が実感として感じられる。 ガフがデッカードたちを黙認して逃がした理由は、デッカードの寿命がもう長くないためではないだろうかと思った。そうすると、レオンやロイが死の恐怖を繰り返しデッカードに迫ったシーンが生きてくる。 タイレルは「人間を超えるスーパーレプリ」を目指してレイチェルを作り、デッカードはたぶんそれより前に開発された「退治用レプリ」のはずで、それにしても弱っちくみえるけれど全体で考えるとデッカード型のレプリは「まず射撃能力(逃げるゾーラや回転するプリスを確実に撃つ)」「細部の認識能力と因果関係類推能力」などを優先して設計されているみたいだ。 鳩のシーンは何気なく見逃しがちだが、人造物たるロイに魂が宿っていたこと+魂が不滅であることを作り手が肯定していることになるから本当はもっと驚くべきなのだろう。 最後に、ロイとの対面シーンでタイレルがしゃべっている内容は、最近話題の「動的平衡」概念にかなり近いです。福岡伸一が本を書き出したのは最近ですから、ブレードランナーの場合はシェーンハイマーの影響によるものだと推測されます。[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-04-04 13:48:26)(良:2票) 《改行有》

5.  ブルー・イン・ザ・フェイス 《ネタバレ》 い~~ですねーっ。 キラ星のごときスターたちが、フラッと訪れてはなにかヘンなことをやっていく。 タバコ屋のオヤジであるカイテルの常に一歩引いたスタンスが、有りそうで無さそうで、でも有り得たとしたらとっても難しい生き方だろう…と思わせます。 どのへんまでが脚本でどのくらいがアドリブなのか…というのもこの作品になお興味をそそらせます。 あんまりにもナチュラルなのでほとんどアドリブなのかと思わせといて、実はドットの妙な態度のデカさは店主の妻だったせいということも最後のほうで明かされるし、ヴィニーが店を売りに出したというエピソードを主軸にした、けっこう緻密な構成がされたうえでのナチュラルさ、なのではないかと考えています。優れた作品は地道な計算のうえに成り立っていると思うからです。…が、どうしても演技とは思えないのがルー・リードで。 ルー・リードが繰り返しあらわれて人を喰った話しかしないことがなんともいえぬリアリティをかもし出し、「ルー・リードのとこだけもっかい見るかな」とまで思わせます。芝居が見えてしまっているジム・ジャームッシュよりなんといってもルー・リードです。 自閉症のジミーの後姿も印象的だし、短パン姿のイっちゃってるM・J・フォックスもいいし。マドンナがあらわれた時は、すぐには気がつかず「なにか妙にごっつくて顔色の悪い姉ちゃん…」と思われた。 人種問題の双璧とされる(?)スパイク・リーの「25時」、ポール・ハギスの「クラッシュ」と比べて見てみましょう。もうシリアスはおなかいっぱいです。流血も殺人ももうけっこうです。「混沌を愛でる」とはたぶんこういうことなのです。「愛でる」ということは「マジにならない」でありそれは「一歩引く」ということです。ハギスを見て考えこんでも、暗い気持ちになるだけです。ならば、「混沌」は「愛でる」のが正解ということなので、スコセッシの初期作品でイキがったチンピラをしていた若きハーヴェイ・カイテルが30年後にたどりついたところそれが「ブルー・イン・ザ・フェイス」なのです。 合言葉は「俺は吸い込んでないから」。すばらしい。[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-01-16 16:26:55)(良:2票) 《改行有》

6.  ブラックブック 《ネタバレ》 ネタばれますのでご注意を。 ややこしいので一貫してエリスでいこうかと思いますが、物語がはじまってから彼女が知り合う人間の中で、「信用してしまいそうだけど絶対に信用してはいけない人間」はいったい何人いたでしょうか。 私の計算では、ファン・ハイン、ハンスの2人だけです。意外に感じられると思いますが、フランケンとかナチの将軍のように「悪い奴」と顔に書いてある人間は、信用してしまう可能性はまずないので安全なのです。彼らは脅威ではない。 本当の脅威は「信用してしまいそう」な人間のほうです。エリスはその2人を信用してしまいます。 けれどもわりとのん気に育ったらしきエリスは、そんなこと見抜けるわけがなく次々と騙されるわけです。 しかし、本当は、エリスが信用した相手のほとんどが、つまりその2人以外が「信用してもいい人間」だった、ということのほうが驚かなくてはいけないのかもしれない。 居心地の悪かった最初の隠れ家の住人も、次のヨットの彼氏も、川の虐殺から逃れたエリスを救ってくれた農家の人々も、ハンス以外のレジスタンスのメンバーも、愛するムンツェも、愛人仲間のロニーも、「信用してもいい人間」だったのです。 ということは、この混乱の時代にあって、世の中のほとんどの人間は信用してもよくて、その中にとても邪悪な人間が2人いました、というようなバランスになる。広いお花畑の中に、2箇所だけ地雷が埋まってる感じ。 エリスは信用してはいけない人間を信用してひどい目にあいますが、めげずに最終的には信用してもいい人間と共に復讐を遂げます。そうですたぶん、人は、地雷が埋まっているからといって、お花畑を歩かないわけにはいかないのです。 貴金属や現金で話が始まってキブツのシーンで終わるということは、この映画が、ユダヤ人が長年の習慣を捨て財産を動産から不動産に持ち替えたプロセスを描いたものといえるでしょう。 評価をいただいたあとですが一部訂正しました。エスねこさんご指摘ありがとうございました。[CS・衛星(字幕)] 9点(2008-07-21 00:29:54)(良:4票) 《改行有》

7.  ふたりの5つの分かれ路 《ネタバレ》 「プール」と「8人の女」ですっかりオゾンに嫌気がさしたため、近寄らないようにしていたが、これは「メメント」みたいな構成だというので好奇心に負けて見てしまった。 いやいや、これには降参、大拍手を送ります。 フランスの底力を見せつけられた。 この女優さん、明らかにジムに通ってシェイプアップなどしておらず、金髪碧眼白人女が「フツーに」年をとった感じがよく出てる。んで、「ラ・ペルラ」の下着というのは、こういう女の人のためにあるのだな、ということがよくわかる。 「正真正銘のフランス人」というのはこういう女性なのね、そんでまた、アンジェリーナ・ジョリーが「半分フランス人だからモテて当然よ」とか言って自慢するのも、「あんたみたいにシェイプアップして体に金かけてる女なんかどっからどう見てもアメリカ人じゃん」と言いたい。 それでまあ、この夫のジルというのは、「絶対ありえない女性」を求めているんである。それは「文句を言わない女」である。日本の民話にある「二口女」を娶った男と同じ。それで「文句の多い彼女」から、「文句を言わなそうなマリオン」に乗り換えたのだが。マリオンが文句を言わない理由は実はヒステリーな母にうんざりして育ったからなのであった。「二口女」と同じで、「文句を言わない」というのは「文句が無い」ということではなく「文句はあるけど我慢しているだけ」なわけです。冒頭のホテルで侮辱したジルに突然鋭く叫ぶマリオン、ここの場面で明らかなように当然ジルに対する文句はいろいろと心の中にあった。だけど言わないようにしてただけ。けれどジルの求めていたのは「不満を抱かない女性」「自分を批判しない女性」なので、それはどこを探しても存在しないのでした(自分のお母さん以外には)。神経質で、現実より理想を重んじる夫のジル、「入院中の妻の着替え」のことより、「子供を持っても2人の関係は変わらないよね」ということの確認のほうが重要なジル、ああ、あんたってお子様…そんなお子様な男性の姿を、同じ男性でありながらごまかすことなく描いてくれたオゾン、あんたは勇気がある。 追:父役は「ジャッカルの日」のヨレッとした警部さんですね。[DVD(字幕)] 9点(2006-07-30 13:54:34)(良:1票) 《改行有》

8.  プレデター 《ネタバレ》 セリフがあんまり無いという点が、シュワちゃんには幸いした。ひたすらがんばって動きで勝負するシュワちゃん。プレデターをなかなか見せない、ひとりずつ死なせる、いつもながら絶妙のマクティアナンの采配。「さじ加減王」を進呈いたします。とにかく楽しめるので、セリフの多い映画に疲れた時にはこれがいいのではないでしょうか。[ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-20 20:30:19)

9.  ブラック・レイン 《ネタバレ》 ああ、優作は外人にまじっても全然負けておらんのう、とそれだけで涙ぐんでしまうこの作品。なんだか優作の母親か親戚のような気分で見てしまう日本人。このあと洋画に何本か出られたらほんとによかったのにねー。命を縮めても、出演した価値は充分あった。リドリーもダグラスもぶっとんだであろう、優作の演技。高倉健を忘れてたけど、今回は忘れてもよいくらいに、優作よし。ところで「指つめ」はリドリーのSごころにぴったりのネタだったんですね。ともあれ優作以上にハリウッドで大暴れできる俳優さんはもういないであろう。合掌。[DVD(字幕)] 9点(2005-11-20 18:15:14)

10.  舞台よりすてきな生活 《ネタバレ》 見てる人少ないみたいだけど、良いですよ。何一つかっこよく見えないケネスブラナー。これでラストまでどうやってもたせる、と思いますが、ロビンライトよし、女の子のキャラよし、ほのぼのに仕上がっています。主人公からすると「嫌いなにんじんを食べてみたらとても好きになった話」て感じかな。しかし「もの書きが主人公」ものは、芸がないのでここらへんでなんとかしてほしいものですな。[DVD(字幕)] 9点(2005-11-20 15:43:09)

11.  ブリジット・ジョーンズの日記 《ネタバレ》 音楽よし。インテリアよし。レネーはかわいいし。笑えるし。最後ぐずぐずになるが、おおむねよし。トナカイのセーターは大笑いですね。しかし、トナカイのセーターを着てても「×」をつけてはいけないのか。むずかしいなあ。708さん、いいんですよ、これは負け犬が楽しめるようにできているんですから。世の中「負け犬」向けの商品が増えてきたと思うこのごろです。ブリジットは負け犬でも卑屈にならないところが愛らしい。[DVD(字幕)] 9点(2005-11-17 19:24:02)(良:1票)

12.  ファイト・クラブ 《ネタバレ》 「ゲーム」は好きだけど、「セブン」は嫌いだ。そして、これは好き。 なんだか「アメリカンサイコ」を思わせる雰囲気。オチが分かっていたら、絶対楽しめない。 しかし、情報なしで見たので楽しめてよかった。ブラピは軽ーく楽しんでやってる感じ。セブンの時の力みがだいぶとれたようだ。「スパイゲーム」のリラックスぶりといい、やっぱり主役じゃないほうがいいのかも。ブラピ、今からでも脇役へ転向して助演男優賞を狙え![ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-13 20:53:51)《改行有》

13.  フォー・ウェディング 《ネタバレ》 おもしろい。結婚式ごとにエピソードがあって、話が進んでいくのがよい。イギリス人がアメリカ人の女をどう思っているか、というのがけっこう重要なテーマかもしれない。これはもしかして、「超性格悪いイヤーな女」にころっといってしまうイギリス男を描いているかも。誰が友達になりたいと思いますか、あのアンディと。「イヤな女」って、男から見ると全然そうじゃなかったりするのねー、という映画。だけど、脇の話がおもしろいため、映画としては○。[DVD(字幕)] 9点(2005-11-06 23:40:53)

14.  プリシラ(1994) 《ネタバレ》 すばらしい。オーストラリアはだいぶ違いますね。映画はこうでなくっちゃ、という感じ。テレンスのダンスがあまりにも下手なのが悲しい。個人的には、クレジットと同時進行するヴァネッサの曲(楽譜を購入したほど思い入れのある)をヒューゴが口パク、というのが、最高によかった。この世のものとは思えないほど美しい。おかまなのに。[DVD(字幕)] 9点(2005-11-06 23:07:04)

15.  フルメタル・ジャケット 《ネタバレ》 今のところ、ベトナムがらみの最高峰。キューブリックはフリードキンと同じくらいイヤーなやつだと思われる。しかし作品はすばらしい。後半シンプルなアイディアなのに最高の戦闘場面を見せてうならせる。「オレンジ」は理解できなかったが、これについては文句なし。[ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-06 21:08:29)

16.  ブラックホーク・ダウン 《ネタバレ》 レンタルで毎日みたあげく、購入。原作本まで購入。麻薬のようにはまりました。刻々と状況が変化していくことがスリリング。そして、映像が美しい。とくに、祈りの場面。そして最初のヘリから降りて展開する場面。作戦のブリーフィング場面。無駄がなく、美しい。特筆すべきは音楽。インフォーマーの車のラジオの曲でさえ、ドンピシャはまっていて美しい。そしてそして、超リアル。「フルメタルジャケット」並といえましょう。あまりに見すぎて、他の映画に同じ俳優さんが出ていると、発音と訛りですぐわかるほどに。 やることなすこと悪循環で、どつぼにはまっていく様子も、感情を排したクールな描写に好感がもてる。1機目墜落時のジェレミーピヴェンのセリフまわし。「We’re going down」って歌うように言って唇をキュッと結ぶのさ。落っこちてるのに。なんてセクシーなの。(趣味が特化しているのでお許しを)ところで本物のトムサイズモア役の人は、あんなにかっこよくなかったのよね。ぐるぐるまわったあげく帰っただけなんだって。だまされた気分。ラストにクレジットで死亡した兵士の実名が出るでしょ、「あの人やこの人は…」て見てしまった。やっぱり死んでた。実在の兵士のご家族にとって、この映画にクレジットされたことが、そして、息子や夫の姿が映像として残されたことが(フィクション化されていても)、苦痛となったはずはないと思う。アーリントン墓地に埋葬されるだけではなく、このような形のレクイエムも、ありだと思う。「反戦か反戦でないか」を語った映画ではない。「アメリカを守る人」として遠い国へ行かされて、死んだり重いケガをした兵士たちに、僕らはスポットライトを当てずにいられなかったんだ、そんな気がする。そして、「マイケル、決して君を置き去りにはしないぞ」と一晩中ヘリに乗って叫び続けた仲間の姿にも。(実際は全然離れたとこに連れていかれて聞いてなかったらしいけど)ここではアメリカの「世界の番人」的あり方の善悪を論じるのは的外れであるように思う。[DVD(字幕)] 9点(2005-11-01 20:54:14)(良:4票) 《改行有》

17.  フィリップ、きみを愛してる! 《ネタバレ》 実話だそうですが…「It really did」と念押ししないといけないだけのことはありました。 なんかこういう生き方もアリかなあと、なんかそんなんでもいいのかもと、ちょっとでも思わすことができたら作り手の勝ちなのかもしれません。 ん~、「ああもお何をどうやっても駄目だあ~死んでしまおうか」と思っているときに、爆笑しながら見るとよいのではないでしょうか。 やはりコメディは中途半端ではいけなくて、ここまでやるべし。 ユアン・マクレガーの美形(?)オカマ演技には脱帽です。少し体重絞ったでしょう。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-20 20:43:23)《改行有》

18.  プレシャス 秩序が崩壊した状態=カオスを覗き込む「外部」は、それをどのように受け止めたらいいのかと。 答えはタイトルどおりに「プレシャス」なのであり、崩壊した秩序をオーガナイズしようとしたり、カオスの中に居る人を批難したり、罪を裁いたり、見ないふりをすることではないと。 個人をそのまま肯定し、大切にするということしか、答えはないのだと。 なんかそんなような映画なのかなあと思った。 …それはなんとなく、そういうことを言っているのだろうとは思うけれども、私にとってこの作品がキツいというのは、このような理念を受け入れるにはたぶん宗教的基盤が必要なのだろうが私にはそれが欠けていて、だからどうしても「秩序の再構築」とか「カオスの評価」をしたくなってしまうわけなのでそれが、俗人であるゆえんなのだろうと思う。 そういう意味では「宗教」というのはやはり「便利な発明品」であったのだなあと、いうふうに思ったりする。「便利すぎる」ともいえる。 「あなたはまごうことなきカオスを前にして、どのように対処できますか」「あなたにはどのくらい〝人間力〟がありますか」ということを問うている映画なのであろうし、また、カオスの内部の人に対しては「被害者として生きることが答えなのではない」というふうにも、言っているのだろう。 本物のカオスの中に居る人に対しては、「外部」はその個人を受け止めて肯定し、尊重するしかないのだと。いった場合には、宗教ほど便利なものはなく、それを発明した人は天才。というのが感想ですね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-05 13:24:35)《改行有》

19.  フレンチ・コネクション 《ネタバレ》 ウィリアム・〝サディスト〟・フリードキンが「エクソシスト」より前に撮った作品。 究極のナンセンス、ナンセンスを究めた怪作・奇作です。 なにがナンセンスかというともちろん、数々の犠牲を引き起こしたドイルの執念がほとんど実っていないまま終わるということ。意味なし。無駄の極地。無意味を追求することでシュールな美を目指します。 ドイルの執念がつのればつのるほど、文化的な生活からは遠ざかり(一方の悪党はレストランで豪華ディナー)、周囲の者が犠牲になり、そして成果はほとんど出ない。なんてナンセンス。 なにかフランス人の悪党のほうがマトモであって、ブルドーザーのように周囲を巻き込むドイルのほうがおかしいように思えてきてフリードキンの狙いどおり。 〝追うこと〟そのものが目的と化したドイルの異常さが、最終的に同僚を射殺しても動じず追い続けるドイルに示されています。 クレジットに「現実の人物に似ているところがあったとしてもそれは完全に偶然であります。」という断り書きが、や~けに重々しい英語を使って書かれているのですが、そのわざとらしさに笑っちゃいます。こんなにドイルを異常者にしておいて、そんなことちびっと書いといたからって許されるのかなあ。ははは。 でも続編が作られたということは、ドイルのモデルとなった刑事さんは怒ってないってことよね。有名になれたら御の字ってとこかなあ。 ハックマンってあのアゴに傲慢さや暴力的なものを感じるのですが、そのへんがドイルにぴったりでした。 大スターたちすんごい走らされていますね。寒いとこで何テイクもさせたんでしょうね。サディスト・フリードキンここにあり。役者さんたちはご苦労さまでした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-05-11 14:07:50)《改行有》

20.  フィクサー(2007) 《ネタバレ》 出来の良い作品だと思います。 脚本はラストが気に入らないがなかなかのものだし、そこそこリアリティにもこだわって、説明を省いてどんどん進むクールなかっこよさが満載です。好きではないが、スばらしい、と言わざるを得ない。 …好きな映画と出来の良い映画は違うみたい。今さらこんなこと言ってなんですが。 スばらしいとは思いながら、さてなぜ好きだと思えないのでしょうか。 「クールなかっこよさ」どうやらここらへんに原因がありそうだ。主人公のクレイトンは、自分でもみっともないと思って生きているはずですね。色々な面で。それが、やっているのはその尻で全米女性を魅了したジョージ・クルーニーなのですね。それはやっぱりイカんです。 どんなに汚なづくりをしたって、彼はピーター・フォークのようにはなれないでしょう。 男ばっかの製作陣が集まって、かっこよいクルーニーを中心にクールを目指していたらいつのまにか映画はカレのかっこよさに合わせてかっこよくなっていってしまった。 なんだかクレイトンがかわいそうだと思えないのです。バカだけどがんばって欲しい、と応援する気持ちが湧いてこないのです。男の子が集まって相談しているうちに、どんどん趣味が特化してしまった映画だと思います。 ラストが気に入らないというのは、まあ単にハッピーエンドが嫌いだからかもしれませんけど、クレイトンの策略がうまく行き過ぎてカレンが簡単に引っ掛かりすぎる、ここまで一応リアリティを維持してきたのに最後でぶっこわしてくれた、とがっかりするので。ここまできて「んなわけないじゃん」と私に言わせないでくれ頼むから。 それから気がついたのですが、クルーニーは年のワリに目がデカすぎて、「息子顔」なんです。お父さん役が似合わないんですね~。いつも父親を見上げているような顔、なんです。こういう顔は役の幅が狭いと思う。 さて本人がいくら「掃除屋」と嘆いていたって、物事は上には上があるわけで、2人の殺し屋の事務的な手際の良さを見てますと「クレイトンなんてまだまだ甘い」ということになります。そのへんの対比はうまく描けていますが、だからこそあの腰の抜けたハッピーエンドは納得いかないですね。うーん、できることならハリウッドからハッピーエンドを一掃したいなあ。[DVD(字幕)] 8点(2009-03-14 21:18:13)(良:2票) 《改行有》

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