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プロフィール
コメント数 2517
性別
ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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1.  Mr.インクレディブル 《ネタバレ》 リアルからは程遠い、デフォルメされたキャラクターがすっごく魅力的なのは、やっぱりピクサーがCGの使い方というのを知り尽くしているからなのでしょうね。CGアニメによくあるリアルなモデリングのキャラクターは、人じゃないモノが人間っぽく動いてる時点で「コワいよ」って感じなのですが、この映画ではデザインがシンプルに記号化されていて、だけどそのシンプルさがとっても的確に個性を表していて。Mr.インクレディブルの極端に足が短くて巨大なボディも、夫人の細い体に妙に張り出して丸い腰とお尻も、ヴァイオレットの顔半分隠れる髪も、ダッシュのオールバックの髪も、ジャック・ジャックのまんまるな頭とちっちゃな体も、ミラージュのつり上った目も、そのキャラクターをごくごく簡単に説明してくれるています。実写だと記号化された表現って避けるべきなのですけれど、CGやアニメって記号化が重要なポイントになるんですよね。アニメって、その記号化が従来あるものに依存する「お約束」の表現って形で行われる場合が多いためにダメな場合が多いんですが、この作品はあくまでこの映画のための的確な記号。演技では、人間に敵うハズもないのですから、記号の個性って重要。さて、もはや安心ブランドと言った感もあるピクサーアニメですが、伏線の張り方、構成の仕方が「どうすれば見ていて気持ち良いか」ってレベルまで計算されていて、本当に心から楽しめます。初期作品に見られた閉塞感もなくなって、どんどん広がってゆく大作世界もきっちりと手抜かりなくまとめ上げられ、見終わっていっぱいの充足感。そして後に残るのは愛すべき家族の姿。シンプルにして大切な人のカタチ。また、同じ日に見た「スカイキャプテン」同様、レトロフューチャーの匂いを色濃く漂わせていて、これまた激しくツボではありました。もっとも、ナンと言ってもいちばん深~く焼きついたのは、インクレディブル夫人の魅力なんですけどね。すっごいセクシーに思えてしまうのは、私に元々アメリカ漫画映画萌え属性があるからなのか、それともピクサーの実力、ってヤツなのか・・・(あ、「モンスターズ・インク」の一つ目ヘビ頭のセリアにすら魅力を感じてしまう私なので、ピクサー萌えってヤツかな?)。[映画館(字幕)] 10点(2004-11-27 21:51:57)(良:1票)

2.  道(1954) 《ネタバレ》 ジェルソミーナの表情がとても豊かで魅力的で、それだけで映画に流れる感情のゆらぎ、人生という道程での喜怒哀楽が伝わってきて、だからこそラストの切なさが沁みてきます。ひととき同じ道を行くザンパノとジェルソミーナ。他の道を歩めなかった、だけどそこにも幸せを見つけていた筈のジェルソミーナの悲しさ、その都度その都度、無自覚に道を外れ、遂には何もかも失ってしまうザンパノの弱さ。海が世界に境界を作り、そして海は命が生まれ、帰る場所。海に始まり海で終わるこの映画は、ザンパノの終点を示唆しているようで、この物語に相応しくも胸を締め付けられるような幕。祭りの道行く人の列、たびたびジェルソミーナの周囲に散りばめられる子供達、サーカスのテント、人々の言葉。全編に渡って示唆に富んだ映画でした。[DVD(字幕)] 9点(2009-04-02 17:08:30)

3.  ミッドナイト・イン・パリ 《ネタバレ》 そんな事言ったって、ウディ・アレンが過去というものを深く深く愛しているのは、みーんな判っている訳で、なので今回もまた自虐的ですねって。セリフにしてまで語られる「大切な今を生きましょうね」っていうのはあくまでタテマエ。ウディ・アレン版『モーレツ!オトナ帝国の逆襲』。ひたすら芸術の都パリに酔う映画。時代による色調、タッチの変化なんていうのは無くて、全編、湿り気のある夜の光を撮らせるならばこの人、ダリウス・コンジによって切り取られた美しいパリ。ウディ・アレンをモロに映す神経質で饒舌でシニカルな主人公の前に登場する面々の描き方はどれだけウディが楽しんでいるんだろう?ってくらいに芸術への思慕に溢れ、一方で今回も知識だけで理論化し物事の価値を決め自らは何も生み出さないような知識人に対する皮肉もこってり織り込んで。結局、でも「パリってステキよね」で終わりで十分な映画。楽しい、美味しい、美しい、素晴らしい、そういうシンプルな感情でいいんだよ、っていう事を説明するために自らはややこしい創造の嵐の中に居るウディなのだなぁ、という映画でした。[映画館(字幕)] 8点(2012-05-28 06:51:03)(良:4票)

4.  ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 予告編時点で落としどころはアレしかないと思ってたので、私は映画通には程遠いようで。でも、そういう物語的な仕掛けとか、理論の構造とかよりもよっぽど情緒の面こそが重要な物語だっていうのが、映画が進んでゆくに従って判っていくという。繰り返される事によって解き明かされてゆく事件の真相、謎については実はさして重要ではないんですよ、っていうのは、ワリと呆気なく(その理論の構造から当然ではあるのですが)犯人を捕らえる事によって明確になって。映画の興味はそこではなくて、主人公が既に失われてしまった人に対して抱く想い、その感情にどうやって物語としての着地点を与えてゆけるのかという所に向ってゆきます。そして、失われてしまった筈の人々の想い、彼を送り出した人の想い、それぞれの想いが絡まり、一つの世界を構築してゆく、そのドラマティックな展開こそがこの映画の面白味だと思いました。外見はSFサスペンスとしての姿をしながら、その中身はココロやキモチを描いた、見終わってしみじみ良かった、って思えた秀作でした。[映画館(字幕)] 8点(2011-11-13 17:34:00)(良:1票)

5.  ミックマック 《ネタバレ》 復讐の手順はもう少し明快にできたのではないかなぁ。2つの企業に同時に復讐してゆく、そのシチュエーションが今一つキレイに流れていなくて、痛快さに欠けてしまうんですよね。それから、せっかく多くの登場人物に超個性的な設定を施しながら、それを魅力的に活かしきれていない感じなのも惜しいです。全体を眺めた時、もっと面白い映画になったハズでしょ、って。それに、家族を失った人々が集まって擬似的な家族を形成してゆくって、結構よくある題材ではあります。映画を見ていて、懐古主義的な、やや後ろ向きなニオイも感じられました。だけど、本当に久々にジュネらしい色彩と毒気を持った映画が見られて、やっぱりいいなぁ、って。『ロング・エンゲージメント』では、かなりジュネ的色彩が抑えられておりましたが、今回は全開。こってり作りこまれた画面を、アクの強い面々が更に彩る、まごう事なきジュネの世界。ヘンな人達が織り成す、なんだか愛おしさを感じる物語。そうそう、見たかったのはコレコレ。ボガートから始まったり、サイレント映画風にセリフを廃して人の動きで笑わせたり、60年代のフランスコメディ風なタッチだったりして、そこかしこに映画に対する愛で溢れた映画。かつての冴えは薄らいだものの、ここはジュネの復活を素直に喜びたいです。[映画館(字幕)] 8点(2010-09-15 16:22:27)(良:1票)

6.  ミスト 《ネタバレ》 キングの原作『霧』を読んだのは、かなり昔な感じで、どんなストーリーだったかいな?と思い出しつつ見ておりました。最後だけは記憶していて、この映画は、原作とは違う最後を迎えるようだけど、キング作品の映画化でお馴染み、激甘なオチなんか持ってきたら、ボロクソに叩いてやるわ!って感じだったのですが・・・。元々、私はこの監督さんが大変苦手です。どれもこれも「クドくてクサくてワザとらしい」。なので全然期待できなかったものの、どうもその「クドくてクサくてワザとらしい」ノリが感動モノでは虫酸走り系になるけどホラーには有効であるのだな、と。いい意味でB級の悪趣味ワールドを彩っております。その上で、キングを読んでいるといつも感じるザラザラとした人間の感情のイヤな感触、エゴの不快感がきっちり表現されていて、今までのキング映画ではろ過されていた、だけど実はいちばん重要な部分が大変上手に出てるなぁ、と。キングって、人を不快にさせてナンボな人なので、その精神を忠実に守った上で、原作のモヤったラストに更なるキッツいオチを与えてみせたこの映画、大変お見事。なんだ、この監督、ベタベタ甘~いクサ~い系映画なんか撮ってないで、あっち側のザラザラ系キング作品を片っ端から撮ってればいいのに。[映画館(字幕)] 8点(2008-05-17 18:29:32)

7.  ミュンヘン 深夜、どっかの歌好きな監督が「こんな映画作るな!見せるな!」とキレて場を凍りつかせ、冬季オリンピックの開会式では殺された歌手がかつて作った、平和を謳う歌の詞を妻が朗読してみせ、一夜明けて私はこの映画を見ました。残念ながら、スピルバーグも私も、そして多くの人も『歌には世界を平和にする力なんてない』事を知っています。現実には甘いファンタジーなオチなんて訪れない事を。スピルバーグの基本は孤独。スピルバーグ作品において人は個であり、組織や脅威に翻弄される立場にある者。そして今回は映画作家として、人としての立ち位置そのものまでも、遂に個に置いてしまったのですね。ユダヤもパレスチナもイスラエルもアメリカも、全てスピルバーグは突き放してしまった。すっごい無謀と言うか勇気があると言うか。紛争の背景には国家があり、民族があり、思想がある、しかし殺しあうのは個々の人。本当の敵、個人を苦しめる存在がどこにいるのか、スピルバーグ映画で一貫して描かれてきた組織対個人の、これは一つの到達点なのでしょう。この映画の終わりはそのまま今の現実に地続きに繋がっています。テロに対する意識を、国家や思想や民族やメディアで語るのではなく、個のレベルにまで突き詰め、一人一人に突きつける映画、ゆえにあちこちの団体の映画に対する怒りもごもっともでしょうが、この映画を受け止めた個人が他の意見に惑わされる事なく何を考えるかが重要なのだと思うのです。スピルバーグの映画を見ると、彼は人を信じていない、人に絶望しているフシが感じられる時が少なからずあるのですが、だからこそギリギリのところでなんとか信じたいと渇望しているのではないかなぁ。若手からいつの間にか巨匠となったスピルバーグが、あらゆる面で残された時間はもうそう長くはない事を自覚して本気出してきてる映画、ゆえに受け手としてもマジに真正面から受け止めるべきだと思うのでした。[映画館(字幕)] 8点(2006-02-11 20:03:22)(良:3票)

8.  ミリオンダラー・ベイビー 《ネタバレ》 むう、これはカラっと晴れた平日の朝、時代遅れのバブリーな六本木ヒルズの中の、キャラメルポップコーン臭いシネコンで見るべき映画じゃなく、雨の土曜午後の渋谷東急でじっくり向かい合うのが似合ってる映画じゃないか?なんて思いながらスクリーンを見つめていました。さて、懐古オヤジの戯言はともかく。イーストウッドが作っているのはまごう事なき「映画」なのだなぁ、と。これまでいっぱいの映画を見てきて、それぞれがもちろん、全部「映画」なのだけれども、先達が組み上げてきた映画の匂いというものがあって、ここにはその至極真っ当な流れを汲む匂いがぷんぷんと漂っていました。昔、映画館で感じていた匂い、いつの間にかあまり感じられなくなった匂い。映画の中の世界が小綺麗に整理され、パッケージングされている今、妙にモーガン・フリーマンの靴下や服の穴に生の息遣いを感じたり。映画が饒舌に物事を語る手段は、何もセリフに拠るものである必要はないという当たり前な事実が、カメラやセット、人物設定、そして演技から溢れ出しています。かと言って過剰な自己陶酔がそこにある訳でもなく、あくまで真摯に映画のフレームの中に収めて人に伝えてゆく・・・多くのイーストウッド映画に見られる、普段私が忌避してしまう乾いた空虚な感じも、今回はドラマとのせめぎによって大きな効果に昇華されていたように思えます。で、2点のマイナスに関しては、これはもう死生観に対する自分なりの相違ってモノに尽きます。自分が彼女の立場だったら、彼女と同様な道を望んだでしょうけれど、イーストウッド側の立場だったら、と考えると、きっと違うな、って。彼なりの強さと弱さとが混在したラストだとは思うのですが、私の頼りない強さと絶対的弱さは、かなり違った選択をする事でしょう・・・。[映画館(字幕)] 8点(2005-06-06 14:47:32)

9.  未知との遭遇/特別編 《ネタバレ》 ロイの家の出だしが違う、砂漠のコパトクシ号のエピソード、ロイとロニーの風呂場での夫婦喧嘩、クライマックスのマザーシップ内部追加、細かいところではマクドナルドの看板や、大地を横切るUFOの影が追加されて、その分、ロイの会社でのエピソード、軍の公聴会、ロイの混乱劇などが削除されております。特別編で残念だったのは、初公開の35ミリ版も、リバイバルの70ミリ版も、オリジナル版の音声に遠く及ばない、状態の悪い音響になってしまった事。全て同じ有楽座で見たにも関わらず、ロイが襲われるシーンでの大震動も、マザーシップとの交信シーンでの大音響もなくなり、パリン!と鳴っていた音は、全てモソモソした音に。大画面と音響がカナメのこの映画で、このコンディションの悪さは痛いです(後のLD、DVD版も残念ながらモソモソなまま)。さて、マザーシップ内部映像が曼荼羅的で、更に宗教色の強くなった特別編ですが、新たなアレンジを施すだけの必要性はあまり感じませんでした。少しだけオリジナルよりもロイに寄っている感じがしましたが、ラコームとの対比こそがポイントだと思うので、ロイが大きくなり過ぎても・・・。それにしてもファイナルカット版はオリジナルの削除部分が復活した上でマザーシップ内部がなくなり、と、なんだかややこしい状態ですねぇ。テレビ放映されたファイナルカット版はごっそりとロイのドラマを削っていて(ロニーが1カットも出てこないなんて!)、もはや同じ映画とは言えない、ヒドいシロモノになっておりましたが。あれはファイナルカット版でなくて、「不和・異なるカット版」でないの?(オヤジギャグやめれ)[映画館(字幕)] 8点(2004-07-24 01:02:54)(笑:1票)

10.  未知との遭遇 今は、必ずしも映画館で見なければ映画を見た事にはならない、って世の中ではないですよね。表現メディアも多様化して、ネット試写とかも行われてますし。だけど、この映画だけは「初版を70ミリ、シネラマ、D150のスクリーン、6チャンネルドルビーシステムで見た人でないと真価が判らない映画」としか言い様がないんです。最初のジャン!で視界が闇から砂嵐になる瞬間、そこから全編一貫してこの映画は大画面と超立体音響ありきのイベントムービー、全てが「見る」のではなくて「体験する」という視点で作られています。なので、物語とか設定とか、まあ、俯瞰して見るとヘンな部分はいっぱいあるのですが、それよりも大事なのは空間を支配する砂嵐の音、戦闘機の爆音、夜中に突然動き出すオモチャ、静かな星空、静寂の中で突如襲いかかる重低音、画面を埋め尽くす走る人々、天を指さす無数の人々の腕、轟く雷鳴、空から降りてくる光、動き出す家電製品、バリケードに突入する車の主観映像といった数々の視覚的、聴覚的な仕掛け。そして、それらの仕掛けに翻弄された上で辿り着くのが、クライマックス45分に及ぶ光と音の一大イベント、と。それまでにいっぱい見せられた光と音の世界、それを嘲笑うかのように、どうだとばかりに圧倒してみせるのです。当時見た人なら判るでしょうが、マザーシップ登場からの凄まじさは、映画体験史上、他に類を見ないようなレベルだったのですよね。そして、残念な事に、当時の状態そのままで、今、この映画を見る事は不可能です。シネラマやD150が消え、70ミリ6チャンネル上映が消え、大劇場が消え、そして『未知との遭遇』の初版そのものもどうやら再生不可能なようで、あの時の6チャンネルトラックの音は『特別編』以降失われてしまっています。暴言を吐きますが、ちゃんとした『未知との遭遇』はもう見られません。公開当時に、劇場で70ミリで見た人以外の人がいろいろな形で見た『未知との遭遇』は、あの映画の残像、残り香なのです。映画ってナマモノだったりもするのです。なのでこの映画は映画館で見るべきかな?って思ったら、ちゃんと足を運んでおきましょう。何十年も経ってから後悔する事もあったりするんです。[映画館(字幕)] 8点(2003-11-23 00:29:21)(良:2票)

11.  M3GAN ミーガン 《ネタバレ》  「きっとミーガンに感情移入しちゃうのよね。ミーガン可愛いよミーガンってなって、でラストは顔がぐわーってカンジになってバキバキってなっちゃってニンゲンメ!って感想で終わりになるの」って見る前に思ったそのまんまの映画。もはや様式美、予め約束された映画というところね。  テーマとして語られてるモノもあるわ。人工知能のあり様とか親が子に成すべき事とか。でもそこら辺もまた新鮮な切り口とかいうモノではなくてこのテの映画を作ったらこうしておきましょうね、というお約束みたいなもの。そういう意味では何か新しいモノを得られる映画ではなくて。  ホラーとしてはごく大人しめ。犠牲者の数は予想より少なかったし、残酷な映像になりそう、と思うとその前にシーンが変わっちゃったりするし。ミーガン、悪いニンゲンをもっとバキバキにしちゃってよ!とも思うけど、そこまで彼女に背負わせるべきでもないかもしれないわね。あくまで彼女の純粋さゆえの行動なのだから。  開発データを盗むあたりに何か陰謀がありそうに思えながら特に大きなハナシじゃなかったり、ミーガンにぞっこんだった女の子が簡単に「改心」してしまう展開とか、なんだか雑な状態ではあるのだけど、そこを問題視しなくちゃいけないレベルの映画でもなくて。  リメイク版の『チャイルドプレイ』なんかととても近い感じで、意外性のカケラもない当たり前の一編なのだけれど、でもミーガンという存在そのものがこの映画の魅力で、ミーガンこそがこの映画の総てと言えてしまうのかも。  コレはオロカナニンゲンドモの犠牲になっちゃうミーガンの悲劇の映画よね・・・[映画館(字幕)] 7点(2023-06-13 14:09:19)《改行有》

12.  ミニオンズ フィーバー 《ネタバレ》  グルーって1963年か64年生まれ、今(2022年夏時点で)58歳ね。映画内で具体的に11歳って年齢が出てきて『ジョーズ』公開中なのでこの物語が1975年の夏のことだっていうのが判るから。  さて『ミニオンズ』、前作に比べるとグルーが物語の核になることでぐっと『怪盗グルー』シリーズに寄ったカンジになったわ。前作はミニオンたちが仕えるボスを探してゆく物語なのに対して(大半がスカーレット・オーバーキルとのゴタゴタだけど)、今回はミニオンズは最初からグルーを頼り、更にグルーは悪党集団に加わることを望んでいて。  もちろんミニオンズが巻き起こすドタバタがメインではあるけど、グルーとネファリオ博士との邂逅、後のシリーズに登場する悪党銀行(ベクター!)や反悪党同盟(ラムズボトム!)が描かれ、これまでシリーズを見てきていればお楽しみどころいっぱい、70年代をリアルに生きてたら70年代ネタで更にお楽しみ!って感じ。そしてその分、ちょっと散漫というかネタを散りばめた状態で物語の芯が弱かった気がするの。  悪党の内部分裂で物語は多面化、複雑化していて、個々のキャラやエピソードは薄めな印象になってるのね。悪党の人数が多いのでひとりひとりの個性はそんなには立ってなくて。ヴァンダム、ラングレン、トレホとせっかくの豪華声優陣だけれどその起用がもったいないわね。デザインを当人に寄せたりもしてないし。グルーを誘拐しつつ最終的にはグルーにいいトコ見せるワイルド・ナックルズ(アラン・アーキン!)も元が悪党なのでカタルシスは弱いわ。そもそも『怪盗グルー』も『ミニオンズ』も元々悪党のハナシではあるのだけど。  だけどまあこの映画のキモはミニオン楽し~かわいい~ってところでしょうから、これでいいのでしょうね。前作に続いてケビン、スチュアート、ボブはドタバタと活躍してくれるし、見た目イマイチねぇ、って感じがした新ミニオンなオットーも健気に頑張ってるし。  あとは新型コロナのせいで公開がかなり延びてミニオンズのコンテンツとしてのチカラが弱まってしまってない?っていうのが心配ね。グルーとミニオンズのシリーズ、ただでさえ元から新作リリースのペースが遅めだし。現時点では次回作も見えてないのが不安だわ。[映画館(字幕)] 7点(2022-09-16 18:56:04)(良:2票) 《改行有》

13.  ミッション:インポッシブル/フォールアウト 《ネタバレ》  毎回ハラハラドキドキ、手に汗握るスリルとサスペンス!、だけど見終ってみて、ちーともストーリーは憶えてないっていうシリーズ、今回もまたストーリーごちゃごちゃでわかりづらい構成で、何やってんだかあんまり伝わってこないっていうね。  だから前から続くエピソードを持ってきても「それってなんだったっけ?」みたいな。  3作目以降、JJのトコが作るようになってから良くも悪くも『ワイルドスピード』みたいになってるわね。  アタシの理解力に問題がある点もあるのだけど(いくらなんでも元奥さんがそこにいるのって偶然過ぎじゃなーい?ってツッコミたくなったのだけど、後でよーく考えたら、先に敵さんのお膳立てがあって、そこにイーサンが行ったワケよね)、でも、物語に関してはやっぱりもう少し簡潔にして貰いたいものだわね。上映時間長過ぎだし。  でも、今回もまた往年のジャッキー映画のように「うわぁ、そんな無茶しちゃダメぇ! もっと自分の体をいたわってくださーい!」ってトムの筋を通した俺様っぷりをたっぷり堪能できる一級のエンターテイメント作品になってるわ。俺様っぷりを誇っていいだけの努力とか根性とか見せてくれて、そんなトム・クルーズ(イサーン・ハントでなく)のあり方まで含めて『ミッション:インポッシブル』ってコンテンツの魅力なんだと思うの。トム走りとかトムぶら下がりとか、もはや様式美。  それに映画の面白さはお金じゃない、とか最近よく見かけるのだけれども(ほら、ここしばらく『カメラを止めるな!』についてのツイートを眺めてるから)、でもやっぱりお金をたっぷりかけた画の気持ち良さっていうのは絶対あるのよね。IMAXの画面いっぱいに広がる空撮アクションの、その奥行きのある画の気持ち良さ、痛快さ。それもまた映画の醍醐味の一つよね。  いくら予算かけなくても面白い映画は撮れるからって、世の中の映画が全部低予算でジミな映像ばかりになったら、ガッカリ過ぎて死んじゃうわ。お金かけた映像に含まれる養分を摂るのって大切。  見終わって「あー面白いモノ見た!」ってシンプルな感想が出てきておしまい。それだけ。それで十分なのかもね。[映画館(字幕)] 7点(2018-08-09 15:51:36)《改行有》

14.  ミックス。 《ネタバレ》  ありふれた定番の物語、意外性も何もなく、予定調和の道を進む映画。強引な展開、ツッコミどころ満載、テンポダウンしてしまう後半とか、欠点大量な脚本。大会当日まであんなすったもんだしていて、アレでどうやって大会に出られたんだ?っていう。  ロケーションにしても、みなとみらいや江の島に気軽にアクセスできるって設定の神奈川県でなんであんなに平べったい田舎なんだ?っていう地域的不自然さ。実は千葉とか群馬とかでロケしてまーすっていうのが関東の人間には丸判り。  でも、それでも良かった、いい映画だったと思えたのは、キャラが魅力的だったから。と言ってもキラキラに飾るのとは全く逆ベクトルの、ウェザリングしまくったプラモみたいな存在感ゆえの魅力。  不器用で地味めで垢抜けてない、笑顔が苦手なガッキー、色々諦めた感の漂う、むさ苦しい瑛太、力の抜けた「田舎のちょっとくたびれた感じの元ヤン」ヒロスエ、それぞれがスターのオーラを消しまくった状態で登場し、そしてそれぞれがその状態で魅力を放つ存在になる、っていうかなりテクニカルな事をしてる映画だったりします。メイクやヘアスタイリストや衣装の人の技巧が、そして役者さんの演技が光っている訳ですね。  っていうかエンドロール見て「蒼井優ってどこに出てた?」って。いや、マジで気付かなかったし。で、帰りの電車の中で調べて「え、あのぶっきらぼうで横柄で愛想の無い、でも憎めない、っていうかむしろ愛着を覚える姐さんが蒼井優だったの!? 中国の女優さんかなんかだと思った・・・」みたいな。このサイトで調べると未レビュー作品も含めて彼女の映画、これまで少なくとも27本見てるっていうのにね。  肝心のクライマックスのキスシーンにしても、ロマンティックに見せるなんて事はせず、ガッキーは作業服姿に作業帽かぶった状態で、徹底的に晴れやかにキラキラしている感じを排除しています。  それぞれのキャラが輝きを抑えて生々しい存在感を放つ事で、それぞれの生が胸に迫ってきて、そしてクライマックスでの、あくまで飾らないがゆえに放たれる輝きに繋がるのですね。  で、だからヒールポジションの永野芽郁だけはバキバキに作ったメイク顔なのが面白いのでした。  この世界の人々の中に居られたらいいのに、と思えたならば、その映画は成功しているんじゃないかな、と思うのでした。[映画館(邦画)] 7点(2017-11-05 20:06:04)《改行有》

15.  ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション 《ネタバレ》  トムの映画ってば毎回俺様っぷりがハンパなくて、その「俺を見て見て!」っぷりは「お前はジーン・ケリーか!」みたいな状態で、『M:I-2』の頃なんかはそれが鼻に付いちゃって仕方なかった訳ですが、最近のトムはその俺様っぷりにキチンと俺様なりの筋を通してる感じがします。  冒頭の飛行機シーンだって物語にとって必然性のある映像って訳じゃない、始めに「凄いコトしちゃってる俺ちゃんを見て見て」ありき。だけど常識で考えて「離陸する飛行機にノースタントでしがみつくハリウッドのTOPスター」なんていないですよ。冒頭が凄くて霞みがちではありますがバイクチェイスのシーンにしたってめっちゃ大変。  「やっぱりカッコいい俺様をしっかと見てもらうにはそれ相応の凄いコトしてみなきゃね」っていう。凄まじき映画バカっぷり。  映画自体はキープコンセプトって感じです。『知りすぎていた男』オマージュなオペラシーンや、カースタント、バイクスタント、水中時限サスペンス(このシーンはCG臭ハンパないんですが)と見どころを散りばめつつもIMFピンチ!(組織名までいちいち覚えてないんで予告編では国際通貨基金の敵だとか解体とかって何?世界規模の金融危機サスペンス?とか思っちゃったんですけどね)の窮地からの脱出パターンは毎度おなじみ。新味には欠けますが、悪いヤツに翻弄されながらも最後には大逆転なお話、そのカタルシスを味わわせて貰えました。  個人的にはヒロインより「彼女が今回のヒロイン?・・・って殺されちゃった・・・」なお嬢さんの方に魅力を感じたりしましたが。  大予算で俺様っぷりを発揮しながらちゃんとエンターテインメント。今や誰も真似の出来ない(かつてはジャッキーがそうでしたが)映画バカゆえの意地の成せる技を堪能できる映画でした。[映画館(字幕)] 7点(2015-08-12 20:00:06)《改行有》

16.  ミス・ポター 《ネタバレ》 オーソドックスでクラシカルな雰囲気がとっても味わい深くて、ちょっとしたファンタジーの要素も愛らしくって、写し取られた風景の情感がとっても良くて、音楽もいいし、わぁ、なんて素晴らしい映画なんでしょう、と感動したかったところなのですが、何故か映画のテンポが3倍速。映画見てる最中に「1分でわかる『タイタニック』」とかいうパロディアニメ思い出しちゃいましたよ。もうテンポ良すぎて、映画始まって1時間くらいでもうユアン退場しちゃったりしますからねぇ。クラシカルって事で、上映時間もクラシカルにまとめようとしたのかもしれませんけど、それにしちゃ子供時代から、本が出版され、恋をして、悲劇を乗り越え、自分の生き方を獲得するまでの一代記、詰め込み過ぎだぁ。そして、大変申し訳ないのですが、プロデューサーまでやってるくらいですから思い入れたっぷりな上で演じてるのでしょうが、レニーがミスキャストかな、と。ウソでももっと若くて綺麗な(本当に失礼!)、キーラ・ナイトレイあたりが演じた方が映画のファンタジーとして綺麗に完結したように思えるんですけど。あと、親友役のエミリー・ワトソンもね・・・。このメイン二人がどうにもこうにもオバ・・・(大変に失礼!)なので、いちいち現実に引き戻されちゃったな、って。あくまで題材は最高でした。[映画館(字幕)] 7点(2007-09-22 15:40:11)

17.  Mr.&Mrs. スミス 《ネタバレ》 ええのう、ブラピはナニやっても絵になって。何をしようが絵にならない私とは違う世界の生き物ですわなぁ。それにアンジーときたら、今まで見た映画の中でもいちばんキレイだしカッコいいし。映画は「ローズ家の戦争」のような世界を想像してたのですが、途中でガラリと物語の方向が変わって、良くも悪くもハリウッドエンターテイメントぉ!って世界に突入。でも、それはそれで面白く、と。そんな娯楽エンターテイメントカラーに隠れてしまいそーですが、実はこれ、夫婦というか人間関係の機微をとっても判り易く、そして極端な形で表現した映画ですね。他人用の顔を持って生きているのは誰しも同じ事。家族でさえ見せない顔っていうのがあるワケで。そんな、表と裏を持つ「フツーの」人間同士の倦怠期を乗り越えるヒントを与える映画。カタチの見えない愛を理屈で語らず、敵となりライバルとなり友となり戦友となる事で語って山を越えてみせます。あなたの顔が1つじゃないように、相手の顔も1つじゃない事を認めましょう、という至極真っ当な教訓を残す映画なのでした。[映画館(字幕)] 7点(2005-12-12 21:34:57)

18.  ミュージック・オブ・ハート 最初の方は映像に違和感がたっぷり。だってクレイヴンったら、ホラーと同じ文法で撮っちゃってるもんだから、ナニかがどわー!っと出てきそーな感じ。映画見てて、窓のそばに近寄っちゃダメだ!なんて。でも実話の強みか、いつの間にか気にならなくなって、メリルの、前に出っ張りっ放しの演技を楽しませて頂きました。不安定な部分を持つ役柄なんですけれど、彼女の演技には揺らぎがなく、もう自信に満ち溢れていて、それが鼻に付いちゃう人もいるかもしれませんけれど、私は堂々たる彼女の存在感に満足しました。[映画館(字幕)] 7点(2004-01-11 14:24:16)

19.  ミッション:インポッシブル それまでのスパイもののエッセンスを再構築してるだけ、って感じもするんですけれど、その再構築の仕方が極端に激しいモノなので楽しめました。列車上のアクション、なんてカビ生えまくりの世界でも、それが時速250キロとなると、もはや別次元。全編アクションとサスペンスの糸がピン!と一本通っていて、デ・パルマらしいフェティッシュな映像テクニックの楽しさにはちょっと欠けていたけれど、凡百のアクション映画との格の違いを感じました。ただ、予告編でクライマックスのオチまで見せちゃってたのはどーかと。90年代半ばの映画って、クライマックス見せまくりのネタバレ予告編が多かったんですけれど、観客を馬鹿にしてるとしか思えませんでした。[映画館(字幕)] 7点(2004-01-11 00:22:04)

20.   ハリウッド映画とアニメ映画(そして少々の日本、ヨーロッパ、香港映画)ばかり見ていた当時の私にとって、この映画の衝撃は相当に大きいものがありました。「世界には、こんな場所があるんだ」という、当たり前なのだけれども、それでも感じずにいられない激しいカルチャーショック。刑務所から一時的に開放された男達が、社会に出て開放される事はなかったという皮肉な物語には、当時獄中から撮影指示を行い、その2年後に47歳で死んでしまったユルマズ・ギュネイの生と自由への激しい衝動に満ちていて、私はすっかり打ちのめされました。トルコも現在は当時と政治状況が変りましたから、この映画とは違う世界になっている筈ですが、あの大自然は変らずにそこにあって欲しいなんて思ってしまうのは、遥か遠い場所でぬくぬくと過ごしている人間の無責任な気持ちでしかないんでしょうね・・・。[映画館(字幕)] 7点(2004-01-10 15:54:11)(良:3票)

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