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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ミッション:インポッシブル/フォールアウト 《ネタバレ》  毎回ハラハラドキドキ、手に汗握るスリルとサスペンス!、だけど見終ってみて、ちーともストーリーは憶えてないっていうシリーズ、今回もまたストーリーごちゃごちゃでわかりづらい構成で、何やってんだかあんまり伝わってこないっていうね。  だから前から続くエピソードを持ってきても「それってなんだったっけ?」みたいな。  3作目以降、JJのトコが作るようになってから良くも悪くも『ワイルドスピード』みたいになってるわね。  アタシの理解力に問題がある点もあるのだけど(いくらなんでも元奥さんがそこにいるのって偶然過ぎじゃなーい?ってツッコミたくなったのだけど、後でよーく考えたら、先に敵さんのお膳立てがあって、そこにイーサンが行ったワケよね)、でも、物語に関してはやっぱりもう少し簡潔にして貰いたいものだわね。上映時間長過ぎだし。  でも、今回もまた往年のジャッキー映画のように「うわぁ、そんな無茶しちゃダメぇ! もっと自分の体をいたわってくださーい!」ってトムの筋を通した俺様っぷりをたっぷり堪能できる一級のエンターテイメント作品になってるわ。俺様っぷりを誇っていいだけの努力とか根性とか見せてくれて、そんなトム・クルーズ(イサーン・ハントでなく)のあり方まで含めて『ミッション:インポッシブル』ってコンテンツの魅力なんだと思うの。トム走りとかトムぶら下がりとか、もはや様式美。  それに映画の面白さはお金じゃない、とか最近よく見かけるのだけれども(ほら、ここしばらく『カメラを止めるな!』についてのツイートを眺めてるから)、でもやっぱりお金をたっぷりかけた画の気持ち良さっていうのは絶対あるのよね。IMAXの画面いっぱいに広がる空撮アクションの、その奥行きのある画の気持ち良さ、痛快さ。それもまた映画の醍醐味の一つよね。  いくら予算かけなくても面白い映画は撮れるからって、世の中の映画が全部低予算でジミな映像ばかりになったら、ガッカリ過ぎて死んじゃうわ。お金かけた映像に含まれる養分を摂るのって大切。  見終わって「あー面白いモノ見た!」ってシンプルな感想が出てきておしまい。それだけ。それで十分なのかもね。[映画館(字幕)] 7点(2018-08-09 15:51:36)《改行有》

2.  未来のミライ 《ネタバレ》  自分の子供は可愛い、でも世界中の誰もがその子を可愛いと思ってるとしたら、それは大間違い。他人にとって人んちの子供なんぞ、ウザいだけの存在。  そんな基本的なコトが判ってない監督が作った映画という感じね。多分、自分の実体験から来てるんでしょうけれど、このやかましく泣き虫で自己主張ばかりのクソガキくんちゃんを可愛いって感じる人間が果たしてどれだけいると思ってるんでしょ?  アタシにはあのウザさが最初から最後まで続くのでひたすら苦痛でしかなかったわ。  子を持つ親から見た「あるある」で共感を呼びたいのかしらね?  世界がほぼ一軒の家の中だけで完結するお話。家の構造は一見面白いけど、ああいう構造にしなければ映画としての演出がシンドいという事情も透けて見えるし、第一プライバシーも何もあったモンじゃなくて、実生活では絶対に色々と問題が生じるわよね。でもアレが理想、アレが正しいとか思ってそう。  ああいう家で暮らす、ああいう夫婦・・・キモチ悪いわ・・・。  テーマは否定されるべきモノでもない、ごく真っ当な事を言っていて、でもそれをセリフで言ってどうする、って感じ。もっとも私から見れば、血縁と土地とに縛られてるように見えるケドね。  そこそこの収入があって、衣食住に困らず、介護の心配もしなくていい、悩みは子育て、だけど2人以上の子供が持てるだけの余裕がある、待機児童問題も無縁な、子供の面倒を親に頼る事もできる、そんな生活をしている若い夫婦にならば楽しめる映画、かしら?  そんな人、今の日本にどれだけいるのか知らないケドね(笑)  多様性から目を背けた、酷く保守的で独善的な映画に見えるのは、アタシの僻み根性なのかしらねぇ?[映画館(邦画)] 4点(2018-07-20 22:50:08)(良:1票) 《改行有》

3.  ミックス。 《ネタバレ》  ありふれた定番の物語、意外性も何もなく、予定調和の道を進む映画。強引な展開、ツッコミどころ満載、テンポダウンしてしまう後半とか、欠点大量な脚本。大会当日まであんなすったもんだしていて、アレでどうやって大会に出られたんだ?っていう。  ロケーションにしても、みなとみらいや江の島に気軽にアクセスできるって設定の神奈川県でなんであんなに平べったい田舎なんだ?っていう地域的不自然さ。実は千葉とか群馬とかでロケしてまーすっていうのが関東の人間には丸判り。  でも、それでも良かった、いい映画だったと思えたのは、キャラが魅力的だったから。と言ってもキラキラに飾るのとは全く逆ベクトルの、ウェザリングしまくったプラモみたいな存在感ゆえの魅力。  不器用で地味めで垢抜けてない、笑顔が苦手なガッキー、色々諦めた感の漂う、むさ苦しい瑛太、力の抜けた「田舎のちょっとくたびれた感じの元ヤン」ヒロスエ、それぞれがスターのオーラを消しまくった状態で登場し、そしてそれぞれがその状態で魅力を放つ存在になる、っていうかなりテクニカルな事をしてる映画だったりします。メイクやヘアスタイリストや衣装の人の技巧が、そして役者さんの演技が光っている訳ですね。  っていうかエンドロール見て「蒼井優ってどこに出てた?」って。いや、マジで気付かなかったし。で、帰りの電車の中で調べて「え、あのぶっきらぼうで横柄で愛想の無い、でも憎めない、っていうかむしろ愛着を覚える姐さんが蒼井優だったの!? 中国の女優さんかなんかだと思った・・・」みたいな。このサイトで調べると未レビュー作品も含めて彼女の映画、これまで少なくとも27本見てるっていうのにね。  肝心のクライマックスのキスシーンにしても、ロマンティックに見せるなんて事はせず、ガッキーは作業服姿に作業帽かぶった状態で、徹底的に晴れやかにキラキラしている感じを排除しています。  それぞれのキャラが輝きを抑えて生々しい存在感を放つ事で、それぞれの生が胸に迫ってきて、そしてクライマックスでの、あくまで飾らないがゆえに放たれる輝きに繋がるのですね。  で、だからヒールポジションの永野芽郁だけはバキバキに作ったメイク顔なのが面白いのでした。  この世界の人々の中に居られたらいいのに、と思えたならば、その映画は成功しているんじゃないかな、と思うのでした。[映画館(邦画)] 7点(2017-11-05 20:06:04)《改行有》

4.  ミュージアム 《ネタバレ》  予告編見て『セブン』かなと思ったんですが、本編見たらそんなには『セブン』じゃなくて、でももっとちゃんと『セブン』だったらまだマシだったのに、と思いました。  小栗旬の刑事があり得ないくらいのブチギレっぷりで冷静さの欠片もなくて力み過ぎで独断専行しまくって案の定危機に陥って、一方カエル男は万能過ぎちゃって、どんだけ都合よく動けるんだって状態で(常に誰にも見られずに殺して、死体や生きた人間を一人で運び出せちゃう)、つまり間抜けな警察と超人的な犯人のドタバタっていう邦画の毎度のパターンを踏む映画。犯人の居所が判って以降の後半はどんどん失速していって、映画の流れが停滞しまくってダラケるダラケる。  でも、最もひっかかったのは裁判員制度に対して批判的な立場を取った物語だという事。無実の人間に死刑判決が下された裁判、その裁判員の命が狙われてゆくという物語は、制度そのものに対する直接的な批判ではなく、裁判員になる可能性を持った一般人に対する脅迫という形になっています。現実ではあり得ない杜撰な裁判を通して「裁判員になると命を狙われたりマスコミから人殺し扱いされて追われたりしますよ」と脅しています。スタッフにしろキャストにしろ、ちゃんとそこに責任を負えるんでしょうか? 表現は自由でもそこには必ず責任は伴うわけで。  これ、頭の悪い娯楽映画のフリして観客を脅迫してくる悪質な映画なんじゃないかと思いました。[映画館(邦画)] 3点(2017-03-08 22:30:02)《改行有》

5.  ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち 《ネタバレ》  せっかく子供達のキャラが魅力いっぱいなのに、映画は物語を説明するのに忙しくて仕方ない、って感じで。元からそんなに大した物語ではないので、それよりもっとキャラの魅力を存分に見せてよ、ってそこがもどかしい映画でした。  確かに設定はややこしいです。私だってちゃんとは理解しちゃいません。そこはどこで何年で、そしてそこが壊れるとその外は一体何年で?みたいな。でも、そもそもそこが肝心なハナシではない、そこは単なる仕掛けなワケで、ミス・ペレグリンとその家族のような子供達の閉ざされた、でも魅力的な生活、そしてそこに侵入して来ようとする脅威に対する抵抗って部分がキモなんじゃないかと。  クライマックスで主人公の少年がボウガンの失敗を繰り返す描写など、それ必要?って感じですし、子供達各人の活躍をしっかり気持ち良く見せて溜飲を下げる、っていう描写も足りていませんし。大体、肝心のクライマックスはハリーハウゼンのオマージュじゃなくてこの映画オリジナルな個性を見せて欲しいですし(『フランケン・ウィニー』でもクライマックスをオマージュまみれにしちゃってましたが)。  これで白塗りジョニー・デップが出てきたら、あーあ、って感じでしたが、さすがにそこまではしなかったのでひと安心。あと、音楽がダニー・エルフマンから離れたのも良かったですね。  ミス・ペレグリンすらも途中退場状態になり、子供達にもあまり焦点が当たらないという状態で、ヘタレ続ける主人公の少年に映画を背負わせるのはちょっと酷な感じがするのでした。[映画館(字幕)] 6点(2017-02-13 22:49:36)《改行有》

6.  ミニオンズ 《ネタバレ》  ミニオン達の可愛さが第一。なのでブラックな笑いとかSF的ガジェットの世界とかを、これまでの『怪盗グルー』シリーズからの流れで期待してしまうと何やらハンパな感じで。まあまあ、そこそこ、良くも悪くもイルミネーション作品ってこのくらいだったっけねぇ、と。  60年代のイギリスを主舞台にする事でブリティッシュロック流れるレトロなユニオンジャックワールド(『オースティン・パワーズ』にイメージが直結するような)を堪能できたりするのですが、いや、そこってそんなに求められてるモノなのか?っていう疑問も湧いてしまって。そこに拘り過ぎちゃいませんか?とツッコミ入れたくもなる世界で。  それからいくらミニオンの言葉が意味不明だからって冒頭からしばし延々とナレーションで状況説明をしてくるのがなんかとても不粋な感じ。二度目の鑑賞時に注意して見ていたのですが、本来ナレーションが一切無くても映像だけで話は判るように出来ているんですよね。親切のつもりが逆に客観的な視点になって何かよそよそしいモノを生んでしまっている感じがしました。  スカーレット・オーバーキルはビジュアルは魅力的なのですが、彼女に与えられた設定、背景がどうもキャラの魅力に直結していない感じで惜しいなあ。天海祐希の見事な吹き替えによってキャラは立っておりましたが。  犯罪者一家とか犯罪者集団とかエリザベス女王とかの脇キャラが魅力的だったりする一方で、グルーは前2作を見ていてナンボ程度のポジションだったり、肝心のミニオンズはメイン3人(その関係性は『グルー』シリーズのマーゴ、イディス、アグネスのポジションに通じています)以外殆ど個体の見分けが付かないくらいの扱いだったりと、シリーズのファン大満足、ってレベルに達してはいない気がしました。  最も気になったのは『映画ひつじのショーン』との大量ネタカブリっぷりですが(主人探しの旅、イギリスが舞台、上に重なって人に化ける、ちびっこいのが熊のぬいぐるみ抱いてる、アビーロードのビートルズジャケパロ等々)、これはまあ題材的に似ちゃうモンだと。  いっそ「ミニオンズかわい~、ボブかわいい~」っていうそこだけに特化していてもいいんじゃないかと思うのですが、あれもこれもと八方美人的に、あるいは拘りを盛り込んでちょっと雑音が多かったかな。  とはいえやっぱりミニオンズは魅力的で彼らの奮闘っぷりにおっさん、ちょっと泣けましたわ。[映画館(吹替)] 6点(2015-08-12 21:03:59)《改行有》

7.  ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション 《ネタバレ》  トムの映画ってば毎回俺様っぷりがハンパなくて、その「俺を見て見て!」っぷりは「お前はジーン・ケリーか!」みたいな状態で、『M:I-2』の頃なんかはそれが鼻に付いちゃって仕方なかった訳ですが、最近のトムはその俺様っぷりにキチンと俺様なりの筋を通してる感じがします。  冒頭の飛行機シーンだって物語にとって必然性のある映像って訳じゃない、始めに「凄いコトしちゃってる俺ちゃんを見て見て」ありき。だけど常識で考えて「離陸する飛行機にノースタントでしがみつくハリウッドのTOPスター」なんていないですよ。冒頭が凄くて霞みがちではありますがバイクチェイスのシーンにしたってめっちゃ大変。  「やっぱりカッコいい俺様をしっかと見てもらうにはそれ相応の凄いコトしてみなきゃね」っていう。凄まじき映画バカっぷり。  映画自体はキープコンセプトって感じです。『知りすぎていた男』オマージュなオペラシーンや、カースタント、バイクスタント、水中時限サスペンス(このシーンはCG臭ハンパないんですが)と見どころを散りばめつつもIMFピンチ!(組織名までいちいち覚えてないんで予告編では国際通貨基金の敵だとか解体とかって何?世界規模の金融危機サスペンス?とか思っちゃったんですけどね)の窮地からの脱出パターンは毎度おなじみ。新味には欠けますが、悪いヤツに翻弄されながらも最後には大逆転なお話、そのカタルシスを味わわせて貰えました。  個人的にはヒロインより「彼女が今回のヒロイン?・・・って殺されちゃった・・・」なお嬢さんの方に魅力を感じたりしましたが。  大予算で俺様っぷりを発揮しながらちゃんとエンターテインメント。今や誰も真似の出来ない(かつてはジャッキーがそうでしたが)映画バカゆえの意地の成せる技を堪能できる映画でした。[映画館(字幕)] 7点(2015-08-12 20:00:06)《改行有》

8.  味園ユニバース 《ネタバレ》  なんかハッキリしない映画。いや、判りやすいマンガ的、記号的なセンを避けているんでしょうけれど。  作品世界も登場人物も曖昧で、脇キャラに至るまでボンヤリした描写で、全てが「そういうリアリズム」を逆に意識しまくったような作りに思えてしまって。  赤犬の面々にしてもこの映画の中では「最初からそういう存在」という描かれ方をしているだけで、何の魅力も語ってはいませんから、そこにこの映画ならではの価値を見出す事ができないんですよね。  そしてそれは主役であるポチ男も。渋谷すばるはその危なさを見事に表現しています。でも、その危なさは結局のところ最初から最後まで変化する事なく、そのキャラはそもそも彼が元から持ってるものなんじゃないの?って気がしないでもなく。  「クズがただクズです」  内容はそれだけなんですよね。記憶喪失から過去の自分を思い出して、じゃあそこからクズなりのオトシマエを付けるかっていうと、この映画はそこも目指さない。  大きな変化がありそうなクライマックスでの超展開なんて、あれ、こちらは脳内で行間を埋められませんし。あそこ以降は実は夢です幻覚ですくらいに認識した方がいいのか?って感じですが、それにしては描写があくまで三人称状態ですしねぇ。  「味園ユニバース」である事の意味も感じられず、つまり地域性に対するこだわりなんかも意図的に回避しているように思えて、じゃあ、この映画は結局何がしたいんだ?っていう。  状況の、意識の、ほんのちょっとした微妙な変化を感じ取ってくださいね~、って感じ?  個人的にはこの素材で、もう全く違った表現法で見たかった気がします。意識して挫く、はぐらかす、寸止め、みたいなのが繰り返され続けるの、タマ子にならいいのですが、ポチ男にはキツいわ。[映画館(邦画)] 5点(2015-02-27 23:50:25)《改行有》

9.  ミッドナイト・イン・パリ 《ネタバレ》 そんな事言ったって、ウディ・アレンが過去というものを深く深く愛しているのは、みーんな判っている訳で、なので今回もまた自虐的ですねって。セリフにしてまで語られる「大切な今を生きましょうね」っていうのはあくまでタテマエ。ウディ・アレン版『モーレツ!オトナ帝国の逆襲』。ひたすら芸術の都パリに酔う映画。時代による色調、タッチの変化なんていうのは無くて、全編、湿り気のある夜の光を撮らせるならばこの人、ダリウス・コンジによって切り取られた美しいパリ。ウディ・アレンをモロに映す神経質で饒舌でシニカルな主人公の前に登場する面々の描き方はどれだけウディが楽しんでいるんだろう?ってくらいに芸術への思慕に溢れ、一方で今回も知識だけで理論化し物事の価値を決め自らは何も生み出さないような知識人に対する皮肉もこってり織り込んで。結局、でも「パリってステキよね」で終わりで十分な映画。楽しい、美味しい、美しい、素晴らしい、そういうシンプルな感情でいいんだよ、っていう事を説明するために自らはややこしい創造の嵐の中に居るウディなのだなぁ、という映画でした。[映画館(字幕)] 8点(2012-05-28 06:51:03)(良:4票)

10.  ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル 《ネタバレ》 『Mr.インクレディブル』の監督らしく、大変に明快、判り易い映画で、その分、実写作品としての厚みはまるっきりないペラペラさなんですけれど、これぞ娯楽映画!って感じでいいんじゃないでしょうか。沢山登場するガジェットの面白さにちょっと頼り過ぎな気はします(ロジャー・ムーア時代の007みたい)。敵役を殆ど描かず、主人公チームにひたすら寄り添う事に徹底した分、事態の重大さがあまり見えて来ない感じもありました。でも、トムの俺様っぷりが強調され過ぎず、チームものとしての面白さを見せていたのが良かったです。『スパイ大作戦』の映画化としては、4作目になる今回が最も近かったんじゃないでしょうか。これまでは物語をヒネり過ぎてたり、ひたすら前に出るのがイーサン・ハントのみ(つーかトムクルのみ)!って状態で、『スパイ大作戦』の面白さとは微妙に、あるいは大きくズレが生じてた感じが無きにしもあらずでしたからねぇ。やっぱり、現実はともかく映画ではスパイは潜入アクションで魅せてナンボ。ただ、女殺し屋のあっけなさは勿体なさ過ぎ。もっと引っ張って良かったのにねぇ。[映画館(字幕)] 6点(2011-12-18 21:52:39)(良:2票)

11.  ミッション:8ミニッツ 《ネタバレ》 予告編時点で落としどころはアレしかないと思ってたので、私は映画通には程遠いようで。でも、そういう物語的な仕掛けとか、理論の構造とかよりもよっぽど情緒の面こそが重要な物語だっていうのが、映画が進んでゆくに従って判っていくという。繰り返される事によって解き明かされてゆく事件の真相、謎については実はさして重要ではないんですよ、っていうのは、ワリと呆気なく(その理論の構造から当然ではあるのですが)犯人を捕らえる事によって明確になって。映画の興味はそこではなくて、主人公が既に失われてしまった人に対して抱く想い、その感情にどうやって物語としての着地点を与えてゆけるのかという所に向ってゆきます。そして、失われてしまった筈の人々の想い、彼を送り出した人の想い、それぞれの想いが絡まり、一つの世界を構築してゆく、そのドラマティックな展開こそがこの映画の面白味だと思いました。外見はSFサスペンスとしての姿をしながら、その中身はココロやキモチを描いた、見終わってしみじみ良かった、って思えた秀作でした。[映画館(字幕)] 8点(2011-11-13 17:34:00)(良:1票)

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