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プロフィール |
コメント数 |
519 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
60代のおっさん
好きな言葉
期待はあらゆる苦悩のもと(シェークスピア)
人間には不幸か、貧乏か、病気が必要だ。でないと人間はすぐに思いあがる(ツルゲーネフ)
座右の銘にするのはどっちだ |
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1. 雪夫人絵図
《ネタバレ》 舟橋聖一の同名小説の映画化。華族の名門信濃家の雪が、婿で傲慢な直之に苦しめられているが、別れることもできず苦悩する。心の支えである小唄の師匠の菊中も肝心な時に頼りにはならず、悲劇的な結末を迎える。戦後の没落する華族の哀れさと心と体の欲求が分かれる女の性に苦しむ貴婦人の心中が見事に描かれている。また、夫人をいいように利用してきたと思っていた周りの男達も、実は夫人の虜になっていたという側面が最後に露呈し、時代の変化と自らの欲望に翻弄する様も垣間見れる。製作時点の時代背景なのか、夫人の肉欲を観る者の想像に任せている点が若干不満ではあるが、育ちの良さを一つ一つのしぐさで表現している小暮美千代の演技は見事だ。夫人に憧れる小間使いに旧華族出身の久我美子を配するとは偶然ではあろうが妙な皮肉を感じる。最後の芦ノ湖での場面は霧につつまれて見事に美しい。ボーイがお茶を持ってきたらこつ然と消えている夫人。さすがに上手い。[CS・衛星(邦画)] 8点(2006-09-18 11:22:34)(良:2票)
2. 遊星からの物体X
この設定は面白い。南極に缶詰状態で宇宙人の襲来、というか復活というか。怖がらせて、ドキドキさせる映像も秀逸。最初に犬を追いかけてた外国の隊員の言葉がわからないのに、犬の方を助けてしまうのがアメリカ人らしい。ここから始まる恐怖の、自覚のない感染地獄。宇宙人はいかに襲ってくるのか、その姿は?と、かなり楽しめます。たしかにかのエイリアンに匹敵する隠れた名作だ。隠れてない?[映画館(字幕)] 8点(2005-10-25 18:57:34)
3. 許されざる者(1992)
年老いた伝説のアウトローが、子供たちの将来のため賞金を得ようと、かつての仲間と、彼の名声に憧れる若者の誘いに乗る。町では強引に暴力で正義を強要する保安官が殺しを許さないと警戒する。賞金の魅力に惹かれて伝説的殺し屋までもが小説家を引き連れてやってくる。と、ここまでは何とも、魅力的な西部劇の設定となっている。ところが、である。年老いた主人公は久々に撃つ銃が当たらない。足腰が弱って馬にもなかなか乗れない。一人前に悪ぶる若者も、いざ人を殺してみると、途端に取り乱し、酒に逃げ、金もいらないと言い出す。伝説の殺し屋はその名声が嘘っぱちとわかる。力こそが正義と信じる保安官も市民から恐れられるだけで尊敬もされない上に、かつての仲間が殺されたことに怒った主人公に殺されてしまう。まあ、現実はこんなもんだよ、ということなのか。報道や伝聞は誇張され、美談仕立てにされ、ふんだんに嘘が盛り込まれているものだ。これが、人間が作り出す社会というものさ。誰からも憎まれる悪人が撃たれ、悪いことなど一切しないヒーローが生き残り、そして去っていく「西部劇」がここに死んだのだ。これ以降、西部劇は新たな方向性を模索して行くことになる。イーストウッドは、この作品により、自分を育ててくれた西部劇に対して見事に恩返しをしたのかもしれない。[DVD(字幕)] 8点(2004-04-06 23:56:13)
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