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1.  夜霧の恋人たち アントワーヌ君、何も判らない(出来ない)大人になっているじゃねえかよ。[CS・衛星(字幕)] 5点(2005-06-09 19:46:03)

2.  酔っぱらった馬の時間 相対性理論が溢れるシュールな世界。人生というものと本当の意味で戦っている人たちが、今私たちと同じ時間の中にいる。でもそこには相対性理論がある。同じなのに、違う。彼らは私たちとは全く違った時間の中に生きている。酔っぱらった馬の時間の中に生きている。2つの異質な時間の、80分の人為的な邂逅。そして、私たちの時間の為の便宜的なエンドロール。だけれどエンドロールの向こう側で、酔っぱらった馬の時間は、私たちの時間との束の間の邂逅にも気付かず、今も続く。8点(2004-10-12 05:21:05)(良:1票)

3.  八日目 残念ながら私もジョルジュに魅力を感じることが出来ず、ラストで分かるこのタイトルの由来も全然ピンと来なかった。1人の人間として見た場合、私はジョルジュをどうしても賛美出来ない。障害者ということを持ち出して過剰に賛美するのはやはりベクトルの違う差別だし偽善だし、失礼なことだと思うので、私なりに素直で正直な意見を言ってみた。悪い作品だとは決して思わないので、6点は下さないでおきます。6点(2004-08-03 20:39:36)

4.  汚れた血 偏愛のある映画は素敵だと思う。自己愛に起因するそれは、ともすれば自己完結になりかねないシロモノで、全くもって危険物。そのギリギリのライン上にある、取り扱い注意な危険映画が好きだ。カラックスはそんなギリギリの危険人物で、時にはその境界線を越えてしまう。鼻に付く位のナルシストで、かっこつけ野郎で、取り澄ましてやがるけれど、溢れる偏愛を隠せない。そういう所に恥ずかしいまでの分かりやすい人間性も感じてしまう。どういう描き方、演出をすれば評価されるか、良い映画たり得るかを知っているし、計算出来る。でも描くものの本質は子供の絵。彼はずる賢い知恵を付けた子供なのだ。そういう意味で「神童」という言葉がとても似合う。そして滅茶苦茶な駄々っ子。当時まだ20歳そこそこだった大好きなジュリエット・ビノシュを、「やくざな中年男のやさぐれ情婦」にしてしまう。そんなの、好きな女の子をいじめてしまう小学生の男の子と一緒だ。とっても恥ずかしくて可愛い妄執。どうにもこうにも子供っぽい偏愛に溢れた素敵な映画。9点(2004-05-16 13:39:52)(良:1票)

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