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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
201. タオの月 血の色を全編に散りばめた、時代劇宇宙人アクションでございます。シネマジャパネスク作品は、ちと中途半端な予算と誰が見るの?ってコンセプトで登場したモノが多くて、これもそのひとつ、って感じ。シネマジャパネスク、松竹の奥山体制下での徒花ですなぁ。マカラガが、CGとフルサイズモデルとで明らかに見映えが違っちゃったりしてて、どっちかひとつに統一した方が良かったんじゃないの?みたいな。舞台が、戦隊ヒーローものにありがちな切り崩した荒地に、「風雲たけし城」みたいなセットの世界ですから、そこに豪華キャストを散りばめた事から生じる違和感の楽しさを味わう事はできるのですが、もっとカルく痛快な物語にした方が良かったんじゃないかなぁ。ヘンにマジメでね、どーもマニア向け、みたいなニオイが漂ってきちゃう。時代劇で宇宙人で怪獣な物語、って聞いたら、誰もシリアスなアクション映画なんて期待しないよーな気がするんですけど。[映画館(字幕)] 5点(2004-07-24 01:15:18) 202. 香港パラダイス GO-BANG’Sが主題歌を歌ってましたねぇ。当時はよく聴いたなぁ。出ている人々も、当時を思い出す人々ばっかだぁ。遠い過去のようにも思えるけれど、14年前。そんな最近の映画でしたっけか。なんだかややこしい物語と強引な展開の映画だったと記憶しておりますが、それでも結構楽しかったのは、全体がごくごくカルい作りだったから、だと思います。リアリズムとかドラマティックとかとは無縁の、サラサラと流れる口当たりの良さ。その分、毒にも薬にもなんない。斉藤由貴を見に行く映画、それ以外の価値はなかったよーな気もしますが、でも、そんな映画もあっていいですよね。[映画館(字幕)] 5点(2004-07-24 00:28:38) 203. 天地無用! 真夏のイヴ このアニメの事は全然!まるっきり知識のない状態で見たのですが、最初っから最後まで人物関係が全く判らず。初めて触れる人間に対するフォローが微塵もないのは困ったモンです。でも、日本的な夏の風景を舞台にして展開する、「作られた少女」の儚い物語は、ちょっと感傷的な気分にさせてくれました。日本の夏のイメージをフィルムに定着させようとしても、実写では湿度が高くて色が上手く出ないのですが、アニメならば、その色彩を更に純化させてフィルムに定着する事ができる、そんなアニメならではの利点を生かした映画でした。既存キャラのイメージに依存するような作り方をせず、一本の映画としてきちんと成立させれば名作になったのかもしれず、惜しい作品でした。[映画館(邦画)] 5点(2004-06-16 00:40:32) 204. 友子の場合 《ネタバレ》 ともさかりえが演じる友子って、かわいいバカさ加減が原作漫画の野暮ったさを遥かに超越しててとっても好きなんですけど、この映画はちとハズしちゃってる、って感じでした。出だしは快調に飛ばしてて、こりゃ面白いわ!と思ったのも束の間、電車に乗り遅れて駅に取り残されてからの展開は、もどかしさのみを映画の動力としちゃってるために、見ているこちらはひたすらイライラ。せめてスレ違うにしても、ひたすら友子の爆走を見せてくれれば、まだ楽しめたんですけれどねぇ。しかもラストは物語を放り投げておしまい、ですし。放り投げた結末に向かってゆく物語って、なんでもアリなんで作る方はラクでしょうけれど、そこをスカッ!と気持ち良くまとめ上げるのがプロの仕事なんでないの? ハイビジョン撮りのフィルムプリントは、今のHD24Pに比べるとグダグダな見づらい画面ですし、まあ、フジテレビ製お手軽映画ではありました。ともさかりえの魅力に対しての5点ですわなぁ、こりゃ。[映画館(字幕)] 5点(2004-06-16 00:25:45) 205. ロング・キス・グッドナイト レニー・ハーリンの、とにかくとりあえず爆発シーンを見せ場にする、とゆー作りはどーもねぇ。その裏に彼のリビドーを感じずにはいられないなぁ。ジーナ・デイビスの「戦うお母さん」とゆー発想そのものはいいんですけど、ハイパー女戦士、みたいなスタイルには疑問が残ります。もうちょっと繊細な女優さんだった気がするんですけどねぇ。5点(2004-03-25 14:20:40) 206. レリック すっかり敗戦処理投手みたいなポジションになってしまったハイアムズ監督ではありますが、こういういかにもなやっつけ仕事世界でも、プロとしての意地、みたいなのが折りたたまれてゆくサスペンス描写に垣間見れて、ちょっと微笑ましくもあり、淋しくもあり・・・。映画自体はあっちこっちから頂いてきた亜流ワールドで、33%は人間、とかいう設定も後半じゃどっか行っちゃってるよーな状態、クライマックス近くになってやっとハッキリする姿はフツーに怪物で、人間がヘンにぐちゃぐちゃしちゃいました、ってコワさを見せてはくれなくって残念。生首ころりん、脳みそころりん、胴体切り、なんてワリと節度のない描写も気色悪くて、おいおい~、と思いもしたけれど、なんとなく楽しんじゃったりもしました。最初っからあんまり真面目に見るべきじゃないって判ってる映画ですからねぇ。前売り券を買うと貰えた、つぶやきシローが宣伝してた『レリックちゃん』は欲しくねぇ~!ってカンジでしたけどね(劇場では買わなかったので貰いませんでしたが)。[映画館(字幕)] 5点(2004-02-21 20:50:31) 207. レイジング・ケイン 《ネタバレ》 渋谷の中心、みたいなところにある映画館で、お客さんたった4人、という状況で見たのですが、うーん、ジミな感覚が気になって仕方ない映画でした。これが本当に「アンタッチャブル」を撮った人の映像なんだろーか?って感じで、インディーズ・ムービーのようなタッチに違和感がたっぷり。多重人格ネタに今日的な解析があるワケではなくって、物語をヒネるためのエッセンスに過ぎないところにも頭をヒネらざるを得ませんでしたし。私がデ・パルマ映画に華を求めてしまうがゆえの期待外れだったのかな、とも思うんですけど。でも、ジョン・リスゴウはアブナさ全開のキャラクターを演じさせたらやっぱり最高ですね。彼が普通の善人役やってると居心地悪くて仕方ないです。[映画館(字幕)] 5点(2004-02-13 21:20:17) 208. リング(1998) 日曜日の、若いコ達で溢れた上映終了後のロビー(『らせん』があるのでまだみんな帰らない状態ですね)では結構ラストの衝撃に湧いていて、それを眺めながら「あーみんな楽しめたんだ、良かったね」ってちょっと褪めちゃってる私でした。私自身は物足らなさ爆発状態、もっとこう、こってりと恐怖を見せてちょーだいな、という感じでした。映画全体の密度が低い気がして、一週間と言わず、3日くらいの期限にしてくれたら行動にも展開にも緊迫感が出ていいのに、って。テレビドラマのような画面の奥行きのなさ、単調な編集に、でも、これは二本立ての一本目だから、きっと次の『らせん』で怒涛の展開をしてくれて納得できるんだろうね、と思ったワケですが・・・。[映画館(邦画)] 5点(2004-01-24 22:12:32) 209. リーサル・ウェポン4 《ネタバレ》 最後はほのぼのハートフル路線で終わりですねぇ。自殺願望のある暴走刑事物語の到達点がここ、とゆーのは、ある意味凄いオチだと思います。シリーズを通してリアルタイムで見てきた人にとっては「北の国から」や「渡る世間は鬼ばかり」を見続けてたよーな感慨があったりするんでしょうか。で、映画はもう主役のホームドラマ描くのに忙しくて、事件の方は中国の4人の幹部がどういう位置付けの人間で、それが解放されることによってどうなるのか、っていう説明が欠落しちゃってるので、陰謀の姿なんていうのもちっとも見えてこなくて、蛇足感強くて、せっかく力演していたジェット・リーが可哀想なのでした・・・。[映画館(字幕)] 5点(2004-01-24 20:58:58)(良:1票) 210. リーサル・ウェポン3 シリーズの当初にあったリッグスのアブナさは影を潜めて、なんかフツーの刑事アクションになった感じですね。登場人物の変遷に、ファンの人はなるほど~、と納得したりするのかもしれませんけれど、私はそこまでこのシリーズ真面目に見てないですしねぇ。大作なのだけれども、リッグス&マータフコンビのかけあい漫才を楽しみにしてるファン向けです、みたいな印象がしてしまう映画でした。ところでレネ・ルッソとの自慢合戦シーン、元ネタは「ジョーズ」?[映画館(字幕)] 5点(2004-01-24 20:41:22) 211. ライアー ライアー 《ネタバレ》 ウソがつけなくなっちゃった、という設定から生まれる面白さが、そんなに弾けなかった印象があります。安全なところでまとめてしまってるなぁ、って。もっともっと大問題を巻き起こしてくれると思ってたんですけどねぇ。お話の方も、家族がいちばん、という結構当たり前に保守的な結論になってしまっていて、本当にその結末でいいんだろうか?なんて思ってしまいました。ただ、いつもは浮きまくりなジム・キャリーの顔芸が、この映画では多少なりとも必然性があったのは良かったんですけどね。意味なくアレをやられてもねぇ。[映画館(字幕)] 5点(2004-01-18 15:03:16) 212. もののけ姫 《ネタバレ》 宮崎監督の迷いとか、テーマのブレを感じる映画でした。それまでのシンプルな構造を捨て、現実的に環境と開発の問題を捉えるところまでは良かったんですけれど、答えらしい答えを出しあぐねてしまったような感じ。やはり脚本を書かずにコンテと作画を平行させて、どんどん製作を進行してゆくスタイルは大幅な軌道修正が不可能な分、弊害も大きいかと思います。結局クライマックスからラストにかけての展開はヘンに肥大化してしまった世界に無理矢理ケリをつけるような感じで、ご都合主義的に思えました。ごてごてした世界をまとめるための暴走による大災害状態に、見終わって思った事と言えば「まるで『AKIRA』みたい」。もう少し頭の中なり文章なりで整理してから描いて下さいな。あと、事態が終結して緑が広がるところで流れるピアノのメロディはなーんか陳腐な気がしちゃったなぁ。久石譲の余計な自己主張、ってカンジ。[映画館(字幕)] 5点(2004-01-15 22:23:48) 213. 耳をすませば(1995) この映画が恥ずかしくって仕方ない、って感じちゃうのは、なんつーか、私が荒んじゃった証拠なんでしょうかねぇ。でも雫って、リアルに存在してたら、周りからかなり浮いた存在だと思うんですよ。男子からも女子からも、結構ヒかれちゃう感じ。この映画の世界だからこそ、中心に位置していても大丈夫、みたいな。悪意が存在しない世界、ジブリ的に閉じた世界。そこに安らぎを感じられればいいのですが、私は逆に息苦しくて不安を感じてしまうのでした。5点(2004-01-11 14:04:00)(良:2票) 214. ミミック その宣伝イメージや設定に、ちょっと「他のホラーとは違うよ」という雰囲気があったのですが、フタを開けてみればフツーにホラーでした。近未来SFとしての設定は単なるエッセンス、遺伝子操作によって化け物を生み出した事に対する批判的視点もなくって、人間の擬態というアイディア以外はよくあるモンスターホラーな世界だなぁ、って。人気のない地下のホームに静かに立つ影、なんて部分的なビジュアルイメージは良かったんですが。カイル・クーパー担当のタイトル部分は見事でしたが、この頃の映画って彼のせいでありふれたものが、一見センス良さそうに見えてしまい、ちょっと罪深いクリエイターではありました。[映画館(字幕)] 5点(2004-01-11 13:52:51) 215. ミセス・ダウト 《ネタバレ》 子供達が愛した父親とミセス・ダウトとは別の存在という気がしてしまって、なのでラストで子供達に会いにやってくるのが父親の姿である、というは当たり前なハズなのに、ええ~?なんでミセス・ダウトじゃないの?って思ってしまった私。あまりにロビンが上手く化け過ぎちゃってて、同一視できない状態を作り出しちゃってたのは、この映画にとって、ちょっとマイナスになっちゃった気もします。最終的に手術して完全にミセス・ダウトになっちゃうオチの方がいいなぁ、なんて・・・映画メチャクチャになっちゃいますね・・・。5点(2004-01-10 15:35:30) 216. ミスター・ベースボール この映画、エンドロールを見ると、スタッフの大半が日本人だったりするんで、かなり日本人の手が入ってると思うんですよね。それゆえ、少なくともヘンなキモノを着た、ヘンな髪型のニホンジンは出てきませんし、ベタな東洋風味も出てきませんけれど(ゴールドスミスの尺八サウンドはともかく)、だからと言って正確に描いている、ってワケでもなくて。日本のプロ野球がやたらジミなものに見えてしまうのは、そういう差別意識を持っているから、と言うよりも、予算の関係って感じもしますけれど、でも、メジャーから日本に来る外国人選手って、意外とこの映画のトム・セレックみたいな気持ちなんじゃないかな、って思えたり。日本のプロ野球サイコー!だったら、イチローもゴジラもリトル松井も、あっちには行かないでしょうしね・・・。そうそう、日本語の台詞が聞き取りづらかったのはカンベン。『1941』のミフネもそうだったんですが、健さんもセリフ発声のチェックが入らないと、こんな感じになっちゃうのね、って。[映画館(字幕)] 5点(2004-01-10 14:45:49) 217. マルタイの女 ビワ子と2人の刑事とカルト教団。このバランスが悪い気がしました。映画が、ビワ子の生活を中心にし過ぎてて、広がりが感じられません。カルト教団対警察の描写が少なく、クライマックスに気持ちのいい展開に持ってゆけない構造で。全体的に舌足らずの印象がある一方、カルト教団の実行犯のドラマ描写なんて、余分な気もします。ちょっと配慮し過ぎというか、一応完全否定をせずに多少イイ顔しておくべき、みたいな。この場合、そんなモンいらんでしょ。あと、私にとって伊丹映画ってオヤジ臭の世界なんですよね。それがいい、って人もいるんでしょうけれども、私は毎回どうも馴染めませんでした。作家の個性なんでしょうけれど、うう、オッサン臭い・・・って(自分もオッサンだけどさぁ)。[映画館(邦画)] 5点(2004-01-10 14:17:55) 218. マルコヴィッチの穴 アイディアはとっても面白くて(他の誰でもなくマルコビッチっていうのが効いてますね。メジャー作品に主演してるような有名スターじゃ面白味皆無になりそうですし)、そこから見えてくる象徴も面白いのですが、物語がラストに向ってまとまろうとするあたりから、非常に理屈っぽく感じられて退屈になってしまいました。基本が不条理な世界に何故、こんなにも観念的な結論が必要なんでしょ?って思ってしまって。その結論のために物語が逆に強引になってしまって付いてゆけなくなっちゃいますし。この映画でいちばん魅力的だったのは、つるピカなチャーリー・シーン。[映画館(字幕)] 5点(2004-01-10 14:02:59) 219. マネートレイン 《ネタバレ》 地下鉄を舞台にしたスペクタクル!みたいなノリを期待していたら(CMや予告もそういう売り方をしてましたし)、それはラスト30分ほどで、実際は「鉄道公安官はつらいよ」な物語に肩すかし。チャーリーが本当にどーしよーもない男で、同情の余地なしなので、物語的にキチンと罰を与えた方がいいんじゃない?と思いました。クライマックスでは盗みのプロセス、盗みのサスペンスが全く欠落してて、それでいいのかなぁ?って。だけど、真面目なんだけど、ちょっとヘンなウェズリー・スナイプスや、男勝りのアクション姉ちゃんしてたジェニファー・ロペスは結構魅力的で、それなりに楽しめる部分もある映画ではありました。[映画館(字幕)] 5点(2004-01-10 13:25:42) 220. マイケル トラボルタが、もっとエンジェルとしてスゴい事をしてくれるのかな?って思ってたら、そこは非常に控えめで、3人の新聞記者とちょっと変った男のロードムービーっていうのが映画の実体。ファンタジー色が薄くって、柱になるのが中年男のラブストーリー、じゃあねぇ。ウィリアム・ハートのほのぼのラブロマンスなんて、あーんまり見たくないよ・・・。それにトラボルタの背中の羽をホンモノとして納得するにはかなりの想像力が必要とされますね。[映画館(字幕)] 5点(2004-01-07 12:22:05)
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