みんなのシネマレビュー
鱗歌さんのレビューページ[この方をお気に入り登録する

◆検索ウィンドウ◆

◆ログイン◆
メールアドレス
パスワード

◆ログイン登録関連◆
●ログインID登録画面
●パスワード変更画面

◆ヘルプ◆
●ヘルプ(FAQ)

◆通常ランキング◆
●平均点ベストランキング
●平均点ワーストランキング
●投稿数ランキング
●マニアックランキング

◆各種ページ◆
●TOPページ
●映画大辞典メニュー
●アカデミー賞メニュー
●新作レビュー一覧
●公開予定作品一覧
●新規 作品要望一覧照会
●変更 作品要望一覧照会
●人物要望一覧照会
●同一人物要望一覧照会
●関連作品要望一覧照会
●カスタマイズ画面
●レビュワー名簿
●お気に入り画面
Google

Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

投稿関連 表示切替メニュー
レビュー表示レビュー表示(評価分)
その他レビュー表示作品用コメント関連表示人物用コメント関連表示あらすじ関連表示
コメントなし】/【コメント有り】
統計メニュー
製作国別レビュー統計年代別レビュー統計
要望関連 表示切替メニュー
作品新規登録 / 変更 要望表示人物新規登録 / 変更 要望表示
要望済関連 表示切替メニュー
作品新規登録 要望済表示人物新規登録 要望済表示
予約関連 表示切替メニュー
予約データ 表示

評価順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127128129130131132133134135136137138139140
141142143144145146147148149150151152153154155156157158159160
161162163164165166167168169170171172173174175176177178179180
181182183184185186187188189190191192193194
投稿日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127128129130131132133134135136137138139140
141142143144145146147148149150151152153154155156157158159160
161162163164165166167168169170171172173174175176177178179180
181182183184185186187188189190191192193194
変更日付順1234567891011121314151617181920
2122232425262728293031323334353637383940
4142434445464748495051525354555657585960
6162636465666768697071727374757677787980
81828384858687888990919293949596979899100
101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120
121122123124125126127128129130131132133134135136137138139140
141142143144145146147148149150151152153154155156157158159160
161162163164165166167168169170171172173174175176177178179180
181182183184185186187188189190191192193194

2281.  ジャスティス(1979) 裁判制度のいい加減さ。そのために人生を狂わせ、破滅する人がいる。そういう重いテーマを、コメディタッチで軽妙洒脱に描いた手腕が見事。脇を固める様々なキャラクターと、彼らが織りなすエピソードの数々が、時に重く、しかし基本的には楽しく映画を盛り上げながら、物語をクライマックスへと導いていきます。それが実に上手い。まあ、クライマックスの法廷シーン(のアル・パチーノ)には、賛否両論あると思いますが(そんなオチでいいのか~との声も多いでしょうが)、この辺りはもはや、勢いでイッチャエ、てな感じですね。[DVD(字幕)] 8点(2010-12-20 23:15:51)

2282.  ハート・ロッカー うわ。つまらん。と言って済ませる訳にいかないんだろうね、こういう作品がオスカー獲っちゃうんだから。戦場の映像が逐一、これでもかこれでもかと流れてくるようになって、ホンモノの映像の持つリアリティに、すっかり圧倒されちまい、作り込んだ虚構であるところの「映画」に対する懐疑が生じた訳だ。アメリカ映画界が自信を失った訳だ。怖気づいた訳だ、とまで言ったら言い過ぎか? そういう一連の流れにおいて、つまるところ、3Dに挑戦した『アバター』と本作とのオスカーレースってのは、「作る」立場と、「壊す」立場との、一騎討ちだったのね。そして結局、「壊す」方に軍配は上がった。でも、「壊す」だけじゃあしょうがない訳で。それとも、映画をいったん解体した上で、映像美学を再構築してみよう、ってか。「これは実際の映像です」的な映像の持つ力。もっとも、「ホンモノの映像のリアリティ」って、あくまでホントにホンモノであるからこそリアルなんだけど・・・。そういや対抗馬の『アバター』ですら、同様の手法を用いたシーンがあったっけ。でも、それに頼り切らない賢明さを持っていた分、『アバター』には救いがあった。本作は、映画を壊し、壊しただけで評価を受けてしまった。勿論本作にも作為はある、あるけど・・・面白くない(スーパーマーケットで立ち尽くすシーンなど、本気でアホかと思った)。これでいいのか、アメリカ映画。[DVD(字幕)] 5点(2010-12-20 22:52:07)(良:1票)

2283.  ニュー・ジャック・シティ マリオ・ヴァン・ピーブルズと言えば、『ジョーズ’87/復讐篇』で初めて観て、人懐っこい表情が印象的だったんですが。その後『エクスタミネーター2』を観てみたら(ええと、たぶん木曜洋画劇場です)、これまたマンガのようなスゴイ悪役ぶりで、大ウケしてしまいました。まさかこんなヒトが監督業に乗り出すとは夢にも思わなかったんですけどね。その彼の監督作品、いやがコレなかなかの意欲作。内容的に欲張り過ぎな面は確かにあって、黒人ギャングとマフィアの抗争があるかと思えば、警察側にも、人種間の摩擦や友情があり、ギャングへの個人的な憎しみがあり。虚飾に満ちた栄光、転落、そして不合理。という盛り沢山の内容で、これらを料理しきれずいささか散漫な印象は残ります。でも、いいじゃないですか。これだけ骨太な作品もなかなか貴重。丁寧な演出にも好感が持てます。監督本人も重要な脇役で登場し、端正な顔だちを見せてくれています。入魂の一作。[DVD(字幕)] 8点(2010-12-16 23:54:36)

2284.  フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ これぞプロレス映画。隣近所の迷惑も顧みず、壮絶バトルを繰り広げるは、文字通り血肉を分け合った大巨人同士。譬えるならばまさに、アンドレ・ザ・ジャイアントvsモンスター・ロシモフ、「二人民族大移動」by古舘伊知郎。いや、巨体ながら(アンドレと違って)この素早い動き、これはまさに、ジャンボ鶴田vsジャンボ尾崎。ってそりゃ野球選手だろう。いや借金王だろう。あ、プロゴルファーか。ま、とにかくですね。ひたすら怪獣のバトルを楽しめる映画が、この作品。カラー作品では合成映像が不自然に見えやすい(見えやすかった)ものだけど、本作は見事な処理で、臨場感も満点。理屈抜きで楽しんでください。とか言いつつ、うーん怪獣ってやっぱし爬虫類系とか節足動物系とかがいいなあ。サル系も悪くは無いけど、一匹ならず二匹となると、絵ヅラ的にはちょっとダサい。[DVD(邦画)] 7点(2010-12-16 22:51:45)

2285.  白いドレスの女(1981) 面白い!! ミステリとしての合理性よりもむしろ、妖しい雰囲気。そしてその中からふと冷酷なロジックが顔を覗かせる瞬間の不気味なサスペンスが、本作の魅力。脇役たちも皆、印象的に描かれているし、カメラも入念に選ばれた印象的なショットが多数で、映画を盛り上げます(オスカーがラシーンを遠目に見るシーン、ピストルを構えているように見えるのに次のカットでは手を下ろしているのは、ちと違和感ありましたが)。いや、本当に面白いです、この映画。ちょっとエロいけど。キャスリン・ターナーの、その手の動き、なんなんでしょ、はずかしいでちゅ。[ブルーレイ(字幕)] 9点(2010-12-13 22:42:30)

2286.  ペイルライダー 《ネタバレ》 冒頭の襲撃の場面なんか、随分リキが入っていて、心ある映画ファンならば感激間違いなし!なんでしょうけど、私のように心の曇っている人間はどうしても、「ほら~こんな細かいカット割りを何日もかけて撮影するから、空が晴れてたり曇ってたりバラバラやんか~」と思っちゃうのです。すみません。イーストウッドって、目つき悪いですね。大きなお世話ってか。いや、この眼力があるからこそ、本作の主人公役にうってつけ。そうでもなければ、こんな(到底ありえない)モテモテ役を自ら演じるなんて、本来ならこれこそ許されざるモノですよ、全く。ま、とりあえずこの主人公、カッチョよいことは間違いない。007も手を焼いたジョーズを、一撃のもとにやっつける。でも金的は反則。この、ニセ牧師め(私の目にはどう見ても牧師に見えないのです)。主人公の過去が明かされないのが、いいですね。彼の過去を語る唯一のものが、背中の弾痕(やっぱし堅気じゃないよねー)。敵役の悪徳保安官が、またカッチョよい。6人の部下もカッチョよい。計7人が相手、6連発の拳銃では弾が足りない、さあどうする。どうするって、2丁持ってるから問題なしか。ガックシ。しかも2丁使うまでもなく、手際良く部下たちを倒していく主人公。最初は敵役たちカッチョよいと思ってたのに、途中から「あれコイツら弱いんじゃないの?」と思えてきちゃう。そういや丸腰の爺さん一人を撃ち殺しただけだもんなー。クライマックスの決闘の前にもう少し、敵役たちの凄みみたいなものを表現しておいて欲しかったかな。ま、でも、決闘シーンは、実にシビれる盛り上がりで、出色です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-12-13 22:18:26)(良:1票)

2287.  マーニー 赤色恐怖症?って何コレ『めまい』の二番煎じかよ強引な設定だなー。とか思いながら観始めたハズなのに、ふと気付くと夢中になって観ている自分がいる。いやいや意外に面白いですよ。単純に謎が提示されてそれを解決する、というタイプのミステリではなくて、謎ときの要素がいくつもあり、それだけに物語がどこに行きつくのかがなかなか見えない。それどころか、登場人物たちそれぞれの思惑が、事態を複雑なものにし、波乱とサスペンスを次々に呼ぶ、という趣向。というとホメ過ぎですかね。まあそんな大げさなもんでもないですけど、先が読めない分、ハラハラさせるシチュエーションが思わぬ形で登場することになり、我々を楽しませてくれます。と同時にヒッチコック自身もパツキン女優を好きに動かして楽しんでる訳なんでしょうけど。ただ、本作、あくまで娯楽路線のサスペンスで通して欲しかった気はしますね、最後に急に深刻ぶって見せたのが、やや違和感。[CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-13 21:45:41)

2288.  レスラー 《ネタバレ》 『ロッキー』という映画がありましたが、あの作品に続編作るとしたらそりゃこうあるべきでしょ、という内容の作品が、本作であります。よって内容は当然ながら(?)ロッキー・シリーズよりは『どついたるねん』に近づいてきちゃう訳ですけど(でも、本作の主人公を支えるストリッパーの彼女の役のマリサ・トメイが、何だかタリア・シャイアに見えてきて、やっぱりロッキーを思い出すのであった)。しっかし、この作品、どうなんでしょ。プロレスってのは八百長なんです事前に打ち合わせしてるんです要するに「ウソ」なんです、とコトサラに描くことで、映画を「ホント」っぽくしようとしてませんかね。で、プロレスファンもこれ観て「泣けた」と言う時、もしもそこに、「リング上の試合が真剣勝負じゃないことぐらい、プロレスファンにとっては常識さ」的なアピールを含めて言っているとしたら、やっぱりマズイんじゃないか・・・。とか言いつつやっぱり、感動しちゃうんですよね、本当に。カメラは主人公を演じるミッキー・ロークに密着し、まるでそれこそ「取材でもするかのように」密着する(歩く後ろ姿についていったり)。彼が意識を失えばカメラは止まる。そして、心臓発作を起こしバイパス手術を受けたことは、意識が回復した主人公と一緒に知ることになる。必ずしもカメラが主人公の一人称ということはなく、時には彼女や娘の視点に近付くこともあるけれど、大枠では主人公に影のように寄り添う。そんな中で、時々カメラが大きく引く瞬間があり、これがどうにも妙な気分、ヤな気分にさせられる。まるでこの瞬間は、主人公ではなく「私」の後ろからカメラが撮っているような。主人公も私も、そりゃあダメダメで無為な人生を送ってる訳で、だからこそヤな気分にもなるのだけれど、しかし何もかも中途半端な私と違って、主人公は最後にはプロレスの道をとことん生きることを決意する。要するにプロレスバカ。そう、プロレスラーってのは、プロレスバカなんです、だからこそプロレスファンはプロレスラーを愛し、憧れる。そういった「バカ」の部分、そして「バカ」になる難しさ(マズイ、猪木に洗脳されてきたか?笑)というものを、この映画は実によく酌んでくれているなあ、と思うのです。・・・でもでも、日本のプロレスが好きな人間としては、一応、「これだからアメプロは、なあ」と呟いておくのであった。日本のプロレスは世界最高峰。[DVD(字幕)] 8点(2010-12-05 00:48:50)

2289.  ロード・キラー 《ネタバレ》 ちゃんとハラハラさせ、コワがらせてくれる。これって結構、貴重。よくツボを押さえたサスペンスです。まず、「こりゃ『激突!』か?」と思わせておいて、実は違う。『激突!』のトレーラーもたいがい理不尽には違いないけど、そこには明確な意思、「ひたすら主人公に襲いかかる存在」というテーマがありました。本作の犯人は違います。一体何がしたいのか、本気でワカラン(笑)。生きたまま下顎を切り取るというショック描写と、その一方では「裸でハンバーガー買ってこい」というアホな要求との、その落差(あなたなら、どちらを選びますか?)。こんな、何とも支離滅裂な犯人が、クライマックスでは妙に周到すぎるトラップを仕掛けてくる、という第2の落差。これが効果的でなかなかにコワイ。もっとも、巧妙過ぎるトラップなんてものが、およそ成功した試しが無いんですけど。犯人の死体発見、と思いきや、実は・・・という、伏線に基づいたオチもうまい。カユいところに手が届く、サービスの行き届いた作品でありました。それにしてもいいケツ。[DVD(字幕)] 7点(2010-12-03 00:15:19)(良:2票)

2290.  ザ・シューター/極大射程 《ネタバレ》 手元の原作本(新潮文庫)についている帯には「『このミステリーがすごい!』2000年版第1位」と書いてあるのはいいとしても、さらに「キアヌ・リーヴス主演で映画製作迫る!」と書いてあるのは、こりゃどうなんですかね。主人公のボブ役にマーク・ウォールバーグってのはどうも似合わないよなあ、という気持ちも、改めてこの帯を見ると吹き飛んじゃいます(笑)。ついでに言うと、こういう帯付けないで欲しいなあ、内容的にはアクション小説なのに、わざわざ「これはミステリーです」と注意書きを付けるのは、「最後にどんでん返しがありますよ」と教えてるようなもんで、読む方も構えて読んでしまう。先入観無く読みたかったんですけどねえ。その点、この映画は、単なるアクション映画の振りをして、結局やっぱり単なるアクション映画でした、という親切設計。工夫もなくてイマイチ面白くないんですけどね。特に、他の方も書いてますが、最後の裁判の場面(およびヴィンセント弁護士の登場)を端折ってこうもアッサリ物語にケリを付けるというのは、思い切りがよいというか、気がきかないというか。[地上波(吹替)] 6点(2010-12-02 22:41:55)

2291.  第9地区 前半は結構、忍耐力が要求されます。ドキュメンタリを装うこと、ただその一点にリアリズムの表現を頼りきっているのが、この上なく薄っぺらくて、面白くないのなんの。大体、南アを舞台にアパルトヘイトの再現を宇宙人相手にやっているってのが、寓話と呼ぶ気も起らないアホラシさ。しかも『インデペンデンス・デイ』かと思ったら実は『ザ・フライ』でした、ってか。 しかーし。後半、物語の主眼が見えてくるに従い、ガゼン面白くなってきます。主人公は最初、宇宙人をコケにしていたし、我々もまた、醜悪な宇宙人を気味悪く、疎ましく感じている。この「宇宙人に対するヤな感じ」は、映画全編にわたる「バッチさ」の執拗な演出によるもので、これもまた“映像の力”と呼ぶんでもよいでしょう。この「ヤな感じ」は、どこかに嫌悪感を残しつつも、主人公の姿と心の変化とともに、我々の心からも徐々に消えていく。主人公と宇宙人が、信頼と裏切りの間で揺らぎながら共闘する、という、この荒唐無稽さ、ぶっ飛び具合が、ああ久しぶりにSFらしいSF映画に出会ったな、という感じ。いや以前に、これだけ正面切って、主人公の決断、そして成長を描いた、物語らしい物語ってのも、結構、貴重かも知れません。さらには、本作は「無表情の宇宙人の感情を表現する」という、映画演出の腕の見せ所(俳優の演技力に頼らない)に挑戦している点も、見逃せません。と言う訳で、後半、面白かったです、ホント、前半だけ撮り直してもらえないですかね。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-11-30 00:19:24)(良:1票)

2292.  20世紀少年 -第2章- 最後の希望 《ネタバレ》 と言う訳で、やっぱり、このカントクさん、苦手だなあ・・・と、思いきや! アレ、この第2作目、面白かったよ(笑)。内容的には、先を読ませぬ意外な展開、と言えば聞こえはいいけど、正直、「行き当たりばったり」な感じもする訳で、でもコレが結構楽しく、少なくとも悪い感じはしません。またこの第2作では、カンナちゃんの走る姿、ってのがひとつのモチーフになっていて、ハイ、ワタシはこういう姿に弱いです(もうオッサンですね)。大量のエキストラを動員し、群衆の中で展開されるクライマックス、そして“ともだち”の葬儀において、彼の復活を目の当たりにした群衆の「オー」という驚きの叫びによる、不協和音の大合唱。これはなかなか盛り上がりました。と言う訳で、意外に面白かったです。この調子なら第3作目も・・・と思いきや![地上波(邦画)] 7点(2010-11-29 23:08:13)

2293.  20世紀少年 堤カントクの映画を「もーしゃーないなー」と暖かい気持ちで見守るようなことは、私のようにケツの穴の小さい人間にはできないもんで、もう彼の作品は観ないことにしようと思ってたのですが・・・その決心が簡単に揺らいでしまうあたり、さらにケツの穴を狭めてしまっているのですが。うーん、確かに各シーン、一生懸命撮っているとは思うんですけどねえ。気を使いながら撮っているし、しばしば茶目っ気出してヘンな撮り方、「普通じゃイヤだ」的な個性も発揮しているんだけど・・・しかしやっぱりこの妙なテンションにはついていけない。作品をユニークでヘンテコなものにしようという「遊び」が、何でもないようなシーンに偏っていて、要するに遊びやすい場面で遊んでいるだけでは? 例えば最後の巨大ロボットの登場、誰か、このシーンでワクワクしましたか? 某映画における“マシュマロマン登場”の半分でも、いや10分の1でも、ワクワクしましたか? どうもこの映画、途中のどうでもいいようなシーンでどうでもいいようなオフザケをする割に、クライマックスに向けて盛り上がるべきところでだんだん、段取り臭くなっていって、盛り上がりません。また、映画全体がいささか安直に回想シーンに頼り過ぎていて、かえってノスタルジー的な気分にも欠けてしまっている気がするし。「こんな大人になっちゃうなんて、子供の頃には思わなかった」みたいな忸怩たる思いが、もう少し作品に色濃く表現されていてもいいような気がするんだけど。と言う訳で、やっぱり、このカントクさん、苦手だなあ・・・と、思いきや![CS・衛星(邦画)] 4点(2010-11-29 22:27:07)

2294.  イージー・ライダー 《ネタバレ》 若い頃に初めて観た時には、LSDラリラリ映像(実際はミスによりフィルムを変色させてしまったもの)にギョッとしつつ、うーんカッコいいようなよくわからんような映画だなーと思った記憶があるのだけど・・・今みたら、なーんだか、さみしい映画だなあ、と。ひたすら寂しい気分になったのは、何なんですかね、やっぱり、アメリカという国の“大きさ”が、変わってきたんですかね。この映画における主人公のヒッピーの存在は、「強くて大きいアメリカ」があってこそ、スタイリッシュかつ鮮烈であったものが、今となっては・・・。何だか、ミジメ。それも、本来なら自分が彼らに感じることのなかったハズの親近感を、つい感じてしまうような、そういう、ミジメさの共有。物語が物語として作られているのは「2人のヒッピーがある男(ジャック・ニコルソン)と知り合う」という点だけで、あとは即興的なやりとりと、憎悪、リンチ。そんな中で、男の死後、2人がちょっと贅沢な食事をとる場面が、やたらジーンときました。つかの間の幸せ。有名なラスト、デニス・ホッパーが銃撃に倒れ、助けを呼びにバイクを走らせるピーター・フォンダの背中が、これまた何ともチッポケな存在に見えて、哀しい。多分、本来この映画に対して持つべき感想ではないのかもしれないけれど、久しぶりに観て、ひたすら寂しい気持ちになったのでした。 <ところで、ヒョロリとしたピーター・フォンダと、ズングリして長髪にヒゲのデニス・ホッパーとが並んでいるのを観ると、ふと“笑い飯”を思い出した。どうでもいいけど>[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-11-24 22:40:13)(良:1票)

2295.  知りすぎていた男 《ネタバレ》 冒頭のタイトルバックのオーケストラ。トランペットとトロンボーンの後ろに打楽器群というのも珍しい気がするけれど、それより、打楽器奏者がやたらと密集して立ってて、演奏しづらそうですね(笑)。その打楽器奏者たちの中でも、ひとり何もしないで立ってるヤツがいるのだけれど、最後に彼が手を伸ばし演奏する楽器、それがシンバル。オーケストラのギャラは、弾き通しの弦楽器もシンバル一打ちも同じなんだそうですな。とかいう話はどうでもよくて、映画のクライマックスを予告するメチャクチャかっちょいいオープニングなんですね、実にシビレます。映画の題名も面白い、何も判らないまま事件に巻き込まれていく主人公、手がかりはある男が絶命する前に残した謎のメッセージだけ、というのに『知り過ぎていた男』ってんですから。もっとも、“謎のメッセージ”というには、少々、情報量が多過ぎのようにも思いますけどね(だから後半、楽勝で真相に辿り着いちゃうのだ。それでも一応、一度は真相をハズして見せる、剥製屋のくだりがこれまた楽しい)。この映画、この物語には、確かにこのカット割りしかないよね、と言いたくなるほど的確で神経の行き届いたカメラが、不安感を盛り上げ、映画はテンポを上げつつ、クライマックスの“無言の”コンサートシーンへ。そしてあの大使館のシーンは、私も、高校の頃だったか初めて観た時には、面白いな、くらいにしか感じなかったけど、久しぶりに観て、泣けました。離れ離れの親子が、「音」によって繋がる。「音」が分断された「空間」を繋ぐ。これぞ映画でなければ表現できない、映画ならではの名シーンですよね~。って、何となくこういうシーンで泣くのは“思うつぼ”のような気がしてシャクなんですけれども(笑)。[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-11-24 22:12:02)(良:1票)

2296.  天平の甍 《ネタバレ》 今年(2010年)奈良で行われております平城遷都1300年祭も、メイン会場である平城宮跡会場イベントは先日無事、成功裏に終了し、奈良在住の私としましては、多くの皆さまに奈良にお越しいただいて、誠にありがたい気持ちで一杯でございます(開催前は正直、大コケするんじゃないかとかなり心配してましたが・・・終了後)。BS2さんまで、本作を放送していただき遷都祭をバックアップ、ありがとうございました。さて本作。井上靖の代表作の映画化ですが、原作が切り詰めた文体によって、歴史という波間に翻弄される名もなき僧たちの運命の、その果敢なさが痛いほど伝わってくる作品です。と同時に、異国においてもがく日本人の姿は、現代の我々にも強く迫ってくるものがあります。で、この映画化ですが、淡々とした城達也“機長”のナレーションによって進められるあたりは原作の持ち味ですが、全体的な印象はむしろ“ダイナミック”。中国の自然の雄大さをたっぷりと描き、人間の小ささを描き、その小さい存在である人間の喜怒哀楽をストレートに描いています。“映える”映像を作り出すための様々なアレンジ(●恋愛色の絡み ●原作では戒融との再会や後日談が触れられるのに対し、映画では戒融は大自然に消えてゆく ●栄叡は寺の裏ではなく、荒涼たる最果ての山岳地帯に埋葬される ●玄朗との劇的で感傷的な別れ 等々)。そういう濃いドラマの中で、田村高廣演じる鑒真和上の静かで凛とした表情が対照的(ちょっと神懸かり的な面もあり。漂流中に栄叡が予言する降雨も、鑒真の予言へとアレンジ)。原作の小説は、映画として見事に再構成されています(武満徹の音楽も忘れ難し)。あと、実際に奈良の寺でロケしているのもうれしいところ(冒頭に登場したのは、平安神宮のようでしたが。笑)。 ※娘が私の横で意外に映画に見入っておりました。しかもラスト近くの西大寺ロケに、私より先に気付いた。エライ!![CS・衛星(邦画)] 8点(2010-11-23 17:31:40)

2297.  戦争のはらわた かなーりノイローゼな映画。第2次大戦下のドイツ軍のオハナシ、とは言え、誰と誰が、どこで、どういうシチュエーションで戦っているのやら、はっきり言ってどうでもよくて、爆撃、爆音がひたすら続き、硝煙がひたすら流れ続ける。戦争の狂気と残酷さを描いた作品、などと言ってしまうと何だか陳腐な感じがしますが、本作の徹底ぶりはハンパじゃない。行きつくトコロまでイッちゃって、得体のしれないレベルにまで到達しており、とうとう邦題までこんな意味不明なものになっちゃいました。あははは。この映画、コワイです。[DVD(字幕)] 9点(2010-11-17 23:42:13)

2298.  タイタンの戦い(2010) 映像は『ロード・オブ・ザ・リング』と見事におんなじ。まるでコピーのよう。これは要するに「この映画はスペクタクルでございます」と言いたい訳ですね。いや、そのくらい見当つきますから、もっとオリジナリティ出してもらって構わないんですけどね。『ロード~』との違いと言えば、“映画の長さ”だけ。でもこれが実は重要だったりする訳で、おかげで、実にお気楽に楽しめる映画になってます。アメコミ風ギリシャ神話。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-11-15 23:16:36)

2299.  スクリーム(1996) 3作ともしっかり楽しませてくれた本シリーズ(マンネリ化の危険を冒してシリーズ化するのは、作品のメタレベルを引き上げるため。ホラーたるもの「シリーズでなくてはイケナイ」のです)、シリーズとしてちゃんと成功しているのだけど、やっぱりこの第1作が一番、そのインパクトたるや大きかったですよね。「イザという時に殺人鬼がやたらドン臭くなる点(ホーム・アローン並み)」まで含めて、ホラー映画を徹底的にコード化し、“マニア向け”を装いつつも、結局は万人を楽しませてくれる。秀逸なアイデアと、ホラーの魅力を知りつくした職人芸が、際立っています。 (※)ところで、先日BSで放送されてるのを観たら、残酷シーンにボカシが(!?)。地上波ではフツーに放送してなかったっけか。つい笑っちゃったけど違和感アリアリで感心しない。 (※)ところで、私が本作を観ていると、例によって途中でやってきた子供が、顔を引きつらせ「コワイ~消して~」と大騒ぎ。映画が終わるとホッとしたのか、何やら引き出しを物色した後、機嫌よく家の中を走り回っていたのですが……よく見ると何と、子供の手には、プラスチック製のペーパーナイフが(!笑?)。これは結構ウケました、勿論、しっかり注意しておきましたが。ああ、こんなコトだから、放送時にボカシが入れられちゃったりするのですね。すみません。[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-11-03 05:34:14)(良:1票)

2300.  シャーロック・ホームズ(2009) 《ネタバレ》 確か、モーリス・ルブランの小説にシャーロック・ホームズとかいうとてもマヌケな探偵が出てきていたが、その映画化なのか?と言いたくなるくらい、マヌケなホームズです。大体、容姿もコナン・ドイルの小説でイメージしてたのと何だかかけ離れていて(ワトソン役のジュード・ロウの方がまだしもナンボか近いんじゃないの?などと思って観てると、ちょっと混乱してしまいます)、でも、容姿だけじゃなく中身も全然違うから、ま、いいか~。って、じゃあ何でわざわざシャーロック・ホームズなんていう実在の人物(註、ファンにとっては実在の人物なのです、ハイ。だからワタシはファンではありません、笑)の名前を映画で使うんだよ~。・・・とか言うのはどうでもよくて、一種のパロディ作品と思えばいいんでしょうけど・・・とりあえず残念ながらこの映画、イマイチ面白くない。そもそも映像が、一生懸命にCGで背景を描き足すことにのみ神経を注ぎ、もひとつ面白くない。何かとカッコつける割には大味な印象を受けます。物語も何だか要領を得ず、トリックの解明はすべて「そういう薬品があるんです」と言い切ってしまうだけ、というのが、これまた厚かましいではないですか。ま、これはこれでいいんですかね、演繹的推理の怪物あるいはマシーンとしての名探偵、ではない、ポンコツ・ホームズを撮りたいらしいので。これはアクション映画ですね。頭脳ではなく肉体で戦うホームズ。特に、大男と戦うシーンというのは、いつ見ても楽しい、いわば定番ですね。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-10-31 00:04:35)

030.08%
1190.49%
2411.06%
3731.89%
41614.16%
53619.33%
663116.30%
7122131.55%
888522.87%
93749.66%
101012.61%

全部

Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS