みんなのシネマレビュー |
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2461. 猟人日記(2003) 《ネタバレ》 私も女が海に落ちるまでは、何が何やらさっぱり解りませんでした。顔立ちのみ端整な負け犬男とただただ尻尾を振って身を任せる女達が繰り広げる数々のセックスシーンは畜生よりも劣る私の映画鑑賞史において最低最悪の下劣極まるものでした。無実の人間が破滅させられるラストシーンの後味の悪さもメガトン級です。心を鎮めて評価出来る点を考えてみましたが、何一つありません。よってこの点数です。[DVD(字幕)] 0点(2007-03-24 00:17:43) 2462. 深夜の告白(1944) 《ネタバレ》 犯行の計画と遂行と破綻の理詰めな展開に男同士の友情と男女の愛憎が絡まり合う見事な脚本です。フィリスと関係を持つのは危険であり、キーズには敵わない事を理解していながらも、ずるずると蟻地獄へと嵌まり込んでしまうネフ。三人共々忘れ難いキャラクターです。キーズの万感の想いがこもったラストシーン、ワイルダー監督ならではの演出はさすがと言うしかありません。唯一の減点はフィリスの最期です。私は血も涙もない姿で息絶えた彼女が見たかったです。[DVD(字幕)] 9点(2007-03-23 02:20:33) 2463. ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12ヶ月 前作にも増して太った姿で登場したブリジットに、年増の居直り女のドタバタコメディである事が想像されました。こんな女から何も感ずるところはありませんでしたが、きれそうできれないマークは興味深いキャラクターです。職業柄か、育ちからか。「男は黙って」派の私には感心ですが、どこか不気味さも感じます。[映画館(字幕)] 5点(2007-03-17 06:50:36) 2464. ブリジット・ジョーンズの日記 《ネタバレ》 コメディとしては笑えず、ラブストーリーとしてはホロリとさせられない作品です。相対した時には自らを必要以上に大きくも小さくも見せる必要はないという部分では「ありのままに」です。しかし、月日が経っても何一つ変えようとせぬままでの「ありのままの私なの」は、ぐうたら女の居直りにしか聞えません。ダイエットひとつをとってみても、彼に美しくなった姿を見てもらいたいの一念が持続の源で恋する喜びなのです。成功しても恋が成就するとは限らない事を思うと本作の結末には馬鹿馬鹿しさに脱力感を覚えました。[ビデオ(字幕)] 3点(2007-03-16 00:57:51) 2465. コレクター(1965) 屋敷内における犯人と被害者。被害者の心中「生きて此処から帰りたい」は手に取るように解るのですが、犯人の本心が奈辺にあるのかを読み取ろうとしても彼女同様に解りません。物語は二人以外のシーンは最低限にとどめ(各シーンの的確さが見事)進んでいきます。一瞬たりとも目が離せず緊張感に息苦しさが増していきます。解り得なかった犯人の本質が、相手が死ぬかも知れない状況でとった二人の行為の違いで垣間見え、ラストシーンで剥き出しにされます。ここで初めてタイトルの意味を思い知らされ、言いようのない恐ろしさを味あわされます。観る者を捕らえて離さない見事な作品でした。[DVD(字幕)] 9点(2007-03-05 13:34:01)(良:1票) 2466. 今そこにある危機 アメリカの独善主義且つ御都合主義な正義(全く違和感がありません)対アメリカの良心(信じ難いです)が描かれた単純明快なアクション作品で、ハリソン・フォードの毎度お馴染みの活躍を気楽に鑑賞出来、それなりに楽しめました。不満はラストのコルテズとライアンの対決です。淡白です。ヘリのクラークとライアンの姿にいたっては「ファイト~」「いっぱ~つ」のCMが浮かんできて苦笑してしまいました。 [DVD(字幕)] 6点(2007-02-27 23:10:55)《改行有》 2467. 二重誘拐 私もタイトルに惑わされました。中盤、結末があれこれ頭に浮かびワクワクしました。それなのに・・・・・嗚呼・・・・・期待させておいて裏切るというタチの悪い作品です。[DVD(字幕)] 2点(2007-02-24 11:29:50) 2468. ミルドレッド 子育てに仕事に家事に(どれも満足にこなせず)と髪を振り乱して過ごし、一段落して見る自分の姿に愕然となった時、↓おっしゃる通り勇気づけられる作品。自分は女性なんだという事を忘れず、今から大人になっていきたいと思う。ジーナ・ローランズに惚れた。 【3年近く経ちました】私が心身共に変わる事ができたきっかけとなった本作に感謝です。[ビデオ(字幕)] 8点(2007-02-12 16:14:04) 2469. 心の旅路 《ネタバレ》 記憶喪失に運命を翻弄される男女の物語というありがちな物語も、元祖と呼ばれるらしい本作の上質さには感じ入りました。記憶喪失ものの見所である、記憶を喪失した事による悲劇、記憶が甦った事が生み出す悲劇、如何にして記憶が甦るかが、本作は意外な展開で繰り広げられ強引さも感じますが、登場人物が、現実を受け止め恋する人の前では乱れまいとする凛とした人々なので物語にどんどん惹き込まれていきます。これは役者の魅力もありますが演出の妙によるところが大きく、ポーラの嘆き悲しむシーンを一切見せずにチャールズの前に登場させたシーンはとりわけ素晴らしく、このシーンあってこそ観客は彼女が「スミシィ」と呼べるのを今か今かと待ち望み、ラストシーンに心から「ああ、よかったね」と言えるのではないでしょうか。この締めの演出も冴え渡っています。あの場所での彼女のアップは私の忘れじのシーンとなるでしょう。[DVD(字幕)] 8点(2007-02-03 00:51:29)(良:3票) 2470. コールガール(1971) 《ネタバレ》 謎を追う展開と犯人がお粗末極まるもので、ご指摘の通り、恋愛物として鑑賞する作品です。観辛い程の暗い画面から、夢を実現出来ずコールガールの現状から抜け出せぬブリーのうそ寒い心中を感じます。肌を合わせて、頭と心と体が一体となった悦びや幸せを噛み締める時は相手に対する感謝の念が尽きないものですので、自らクルートを求めた彼女が自分に正直になれない姿がいじらしいです。曲折の末に寡黙な中に意志の強い愛情でもって見守ってくれた彼に陥落してしまいます。演ずるジェーン・フォンダとドナルド・サザーランドの組み合わせが絶妙で、二人に堪能させて頂きました。 [DVD(字幕)] 6点(2007-02-03 00:42:02)《改行有》 2471. あなただけ今晩は 生真面目で気弱で野暮ったい、情けなさ溢れるネスターに失笑の連続です。しかし、物語が進むにつれ、軽蔑が憧れに変わりました。イルマに惚れる姿の中に見える、内に秘めた一途な想いの振りかざし方に男らしさを感じるのです。私の憧れの男性の一人で、イルマが羨ましくて仕方ありません。胡散臭さの中にも優しさの滲み出るマスターも物語に不可欠の存在でネスターとのコンビは絶妙です。爆笑の連続の中にホロリとさせられる大好きな作品です。[ビデオ(字幕)] 9点(2007-01-27 09:30:00) 2472. ポゼッション(1981) ポーランド人監督によるベルリンが舞台であろう1980年に製作された本作。尋常ならざる情念をぶつけ合う男女は、変革していこうとする国家の体制であるように感じました。私もアンナと保母さんが一人二役である事になかなか気づきませんでした。何時もの「恋に破れた果て」ではないアジャーニの完全に常軌を逸した様の凄まじさ。彼女の役者魂にただただ脱帽です。不明な点が多々ありましたので、また観てみたい作品です。[ビデオ(字幕)] 7点(2007-01-24 22:40:24) 2473. 暗黒街のふたり 4,5年前に一度観たきりです。ドロンが最期にギャバンと一瞬視線を交わすシーンが語る更生する事の厳しさ、罪に対する罰の非情さを嫌と言うほど思い知らされますが、まっとうに生きる事はもっと厳しい事ですので、本作の結末は致し方ありません。二度と観たいとは思いませんが、出会えて良かったと言える作品です。[ビデオ(字幕)] 8点(2007-01-24 21:37:17)(良:1票) 2474. 男と女II 20年の歳月を経て再会したアンヌとジャン・ルイ。演じるのは前作の2人なので、あの日のあの場所での回想シーンに時の流れを感じます。歳を重ねていくに伴い蓄積されるしがらみに拘束される者同士は、思慕の念と理性がせめぎ合い、正直な胸の内を素直に伝えられないものだと私は思います。ですので本作の2人には違和感がありました。[DVD(字幕)] 6点(2007-01-24 21:20:49) 2475. 名探偵コナン 時計じかけの摩天楼 《ネタバレ》 爆弾魔との対決でテンポ良く進む中盤とじっくりと見せる終盤、めりはりが利いていて観応えがありました。私は赤を切ってしまうと思っていましたので、蘭ちゃんの台詞には唸らされ、年甲斐もなくグッときてしまいました。クサくて大いに結構、大切な絆は切られてしまうのは止む無くとも自らが切ってはいけないのです。[映画館(邦画)] 7点(2007-01-23 01:05:54) 2476. カリートの道 危険だと分かりきった道を一瞬のためらいも見せず進んでいったカリート。何よりも義理を重んずるのがヤクザ社会、義理を通した報いを受けるのもヤクザ社会、夢の世界までの最後の一歩を踏めなかったのは自明の理なのでしょう。ホームでの一瞬の笑顔は結末がわかっているだけに切なさが際立つ、私のパチーノ名場面集の一つです。ホームを運ばれていく際の台詞は、パチーノの眼が語っていましたので個人的には不要でした。ドアチェーン越しに「かかってこい」とばかりに挑発したゲイル、特筆もののゲス振りを見せてくれたクラインフェルド、この二人もカリートと共に忘れじのキャラクターです。私の忘れじの作品です。[DVD(字幕)] 9点(2007-01-22 23:44:24)(良:1票) 2477. めぐり逢い(1957) 《ネタバレ》 前半のコミカルさたっぷりの浮世離れした恋のときめきと、後半の生活してゆく厳しさの中における愛情の深さ。対比が鮮やかです。彼に負担をかけたくないという一念は、愛する人に同情される事が彼女にとっての負担だったように思います。ラストの女々しさ漂う彼に対する、彼女の愛するが故に慰めを拒む姿は神々しいまでの美しさです。私の憧れの女性の一人です。安堵感で体の力が抜けてしまったエンディングでした。[DVD(字幕)] 7点(2007-01-22 22:55:37) 2478. ヒート パチーノとデ・ニーロを十二分に堪能させてもらいました。名シーンに次ぐ名シーンの中でパチーノが娘を惨殺された母親を抱きしめる姿はパチーノ名場面集の一つです。弱者を慈しむ温かさと「罪を憎んで人も憎む」刑事としての信念の熱さにシビレました。対するデ・ニーロのストイックな仕事振りにもシビレました。この二人が雌雄を決したのは、背負った者を背負い続けようとした者と降ろしてしまった者の差なのだと思います。ラストのパチーノの姿は「罪を憎んで人を憎まず」思いだったのでしょう。もう、感電死状態です。[DVD(字幕)] 9点(2007-01-21 20:53:05) 2479. マルサの女 伊丹監督作品の中でこの作品が私にとって最高です。知恵と度胸の板倉亮子への憧れと、査察部の面々の一丸となっての仕事振りを観た時の羨ましさは、当時も今も変わりありません。受けて立つ権藤との攻防は手に汗握りました。この作品を作り上げた方々の一丸となっての仕事振りにも敬意を表します。[映画館(邦画)] 10点(2007-01-20 23:08:24)(良:1票) 2480. フェイク 情よりも重い掟、情よりも重い任務。組織の一員としての責任を果たす厳しさを互いに理解していた二人の姿に胸が痛みます。レフティが小引き出しに一つ一つ身に着けているものを置いて部屋を後にする姿はパチーノ名場面集の中でも1,2位を争うシーンです。己の不明さを悔いているのか、一花咲かせようと挑んだ事に悔いなき想いなのか、何時も考えさせられます。私がパチーノにのめり込むきっかけとなった記念すべき作品です。[DVD(字幕)] 9点(2007-01-19 21:28:06)(良:1票)
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