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プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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2481.  ランド・オブ・ザ・デッド で、「ドーン~」に続いてまたゾンビです。父ちゃん、またこんなの観てます。いや、こちらの話。この映画。だいぶ殺伐としてます。いやゾンビ映画なんだから映画の中が殺伐とするのはモットモなのだけど、映画の外の、滲みだしちゃいけない領域にまでそれが滲み出していて。ロメロのゾンビ映画における寓意性。「ナイト・オブ~」ではまだ視点が日常にあり、戦争という暴力が渦巻く現代社会の中に属した平和な日常、という欺瞞を裏返して見せたような作品だったと思うのですが。この作品ではとうとう、映画の視点が現在の国際関係にまで踏み込んできたようで、ここではまるで、人間=先進国、ゾンビ=新興国。ゾンビが意志を持ち、互いにコミュニケーションをとり、道具を使う、ということだけがそれを示しているのではなく、ついにここでは「ゾンビ頑張れ!もう少しで防御線と突破できるぞ!人間なんかやっつけちゃえ」みたいな感じすら起こさせる、この作品の色合いが、それを示しているとともに、作品の存在そのものを殺伐としたものにしている点でもあります。とうとう、ここまで来てしまったか、と。勿論、グロテスクさを売りにするホラーとしてのファンタジー性は、作品を十分楽しめるものにしており、一方では独特の哀感というものもよく感じられたのですが(比べる意味もないだろうけど、一応、『ドーン~』より面白いと思った、というのが私の感想)、しかし、大いに限界を感じさせる作品でもあります。もう次はないんじゃないか(あるかもしれないけどやめた方がいいんじゃないか)。しかし、その限界というものをここで観ることができたのも、まあ、良かったかな、という気も。ま、気にせず、まだまだ作ってくださいな。 あのモハヤお馴染みとなった、“ゾンビ役のヒトが嫌そうな顔で屍肉をむさぼる表情”、大好きです。[DVD(字幕)] 9点(2009-08-06 23:55:58)

2482.  ドーン・オブ・ザ・デッド 「何借りてきたの?」「えと、あの、ゾンビものを」「えっゾンビ。まだ卒業してなかったの?」とカミさんの非難を浴びてしまう。そりゃまあ、カミさんの前でロメロの『ゾンビ』を熱く絶賛したことはあるけれど、別にゾンビものに入れ込んでいる訳ではなく、何だか、入学もしていないのに卒業を迫られているような。「この7月、BS11さんが雷蔵の若親分シリーズを全作放送するねんで」「えっ雷蔵。まだ卒業してなかったの?」「・・・で、あの、8月はガメラを」「・・・」。肩身が狭い。それはともかく、ロメロの『ゾンビ』のリメイク作、という本作ですが。元映画における象徴性みたいなものが本作では希薄なのをもって、「『ゾンビ』を全く理解しとらん!表面的過ぎる!」と怒ってしまっては身もフタもなくて、こりゃ確信犯な訳でして。むしろ、元映画の表面、あくまで表面をなぞりつつ、中身はなるべく新鮮なものに置き換えていこうという、その意欲がスゴイ。これはこれで印象的なシーンが多く、なかなかの面白さ。ただ、いささか性急過ぎてその個々の印象を十分深めるところまで至らず、結果的には「何だか、とりあえず、盛りだくさんではあったぞ」というのが、一番強い印象。そもそも、『ゾンビ』における「人間そっくりだけど人間じゃないから楽しんで殺してよい」というアナーキーさから来る後ろめたさ、これを本作では、屋上からの射撃シーンにおいて、主人公に非難させてしまった、この点だけとっても、やっぱり『ゾンビ』って二度と生まれない傑作なんだろうなあ、このリメイク作じゃあ、とても太刀打ちできんよなあ、という感想を持っちゃう。・・・ところで映画の良し悪しには関係ないけど、早朝に起きだしてこの映画を観てて、妊婦が云々という展開に、少々ヤな気分になる。何しろ、カミさんも臨月で、先ほど、夜中に、「陣痛が来たかも」と騒いでたところだったのだから。って、そんな状況で、本作なんぞを観てる自分の方が明らかに悪いんだけどね。で、朝が来てカミさんは産院へ。昼には無事、息子が誕生したのでした。はっはっは。名前は、雷蔵にしようかな(ウソです)。ではまた、今から産院に面会に行ってきます、ハイ。[DVD(字幕)] 7点(2009-08-02 15:16:10)(良:1票)

2483.  それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ こういう作品であまりケタケタ喜んで褒めちぎるのは、製作側の思うツボのようなもんで、「あーどうせボクのような単細胞人間をターゲットにしてるんだろー」と思っちゃうんだけど。そうなんだけど、でも、とりあえず大抵は一通り観れば納得するウチの子が、珍しく観終わった直後に「もういっかい見たい」と言ってたくらいだから、ウン、この際、褒めておこうかと。まあ、とりあえずストレートに説教臭いオハナシなんですけれども、何しろ、クライマックスがですねえ。あ、言うのやめとこ。とにかく、そこまでやるか、と。しかも、ここでバックに流れるのは、男性合唱による荘重この上無いアンパンマンマーチ! この男性合唱が想起させるは、ブラームスの『アルト・ラプソディ』か、ショスタコーヴィチの『バビ・ヤール』か、はたまた中島みゆきの『世情』か。映画で言えば、『テンタクルズ』の巨大ダコとシャチの死闘、ですかね。でまあ、そのシブシブにシブい男性合唱に対して、画面は“アンパンマン”ですから。これはもう、まさに、甘いだけのアンパンじゃないんだぜ。というわけで。[DVD(邦画)] 8点(2009-07-28 22:57:19)

2484.  出口のない海 回想が回想につながる階層構造、というと大げさかもしれないけど、緊張感を失うことなく過去と現在(潜水艇の中)をうまく描いています。そこはさすが。しかしなあ。主演エビゾーが、ひとりでオーラ出しまくり。まあこれは仕方ないか。でも、主人公の言動がイマイチ心に響かないのがイタイ。そもそも「昔、人間魚雷(テリー・ゴディのことじゃないヨ)があったということを伝えるために死ぬ」みたいなセリフ、なんやそれって、「この映画を作った理由」そのものやんか。映画の中で映画自身の肩をもつような、口実がましいことを言っては、いけません。でもやっぱりしつこいようだけど、構成はラストに至るまで、なかなか面白かったなあ。[DVD(邦画)] 6点(2009-07-26 16:34:20)

2485.  スターシップ・トゥルーパーズ2 監督フィル・ティペット、ってのがもう、すでに誰も期待しないんだけども。大体、ついに自分で監督しようっつうのに、しかも金が無いというのに、こういうデカイ作品の続編に乗っかっちゃあ、いけません。あなたたち特撮マンに求められているのは、ただただ、アイデアです。とは言え本作。前作のバグ軍団を登場させつつも、今回の目玉は、人間に寄生し意識を乗っ取る新種のバグ。閉ざされた空間の中、バグに寄生されているのは一体誰なのか!?というスリル。前作とは趣向を変えてきましたけれども。ふむ。これはこれで、アリガチな内容ですな。しかーし。この映画の変わっている点というのもありまして。それは、「登場人物が、誰が誰やら、もひとつよくわからん」という点。画面も暗いし、人物描写も乏しく、これじゃあ親戚が出演してても気付かないかもなあ。という中で、バグの感染が広がっていくもんだから、意外な錯綜感が、“結果的に”表現されてしまっていて、おお、フィル・ティペット、なかなかやるやんか、と。このヒト今まであまり信用してなかったけど。今後も信用するわけじゃないけど。[DVD(字幕)] 6点(2009-07-26 16:17:25)

2486.  アイ・アム・レジェンド 《ネタバレ》 あの、無人のニューヨーク。平然と狩りを繰り広げる主人公、そして平然と獲物を奪うライオン(アメリカにもライオンいたのか)。いいですよね~、何だか。昼はこういう非現実の世界を圧倒的なCGで描き、夜は夜でゾンビみたいな連中がモリモリ襲ってくるというわけで、とりあえずギミックには事欠かないはず。なのに。なのにこの、映画全体から受ける印象の、なんとも地味~なこと。この地味さは、はっきり言って、“伝説”級ですよ。そりゃまあ、主人公ひとりニューヨークに生き残った、という設定から来る地味さもあるでしょうけど、問題点はそれだけじゃなさそう。まず、水平的展開(物語が展開していく推進力、非可逆性)の弱さ。そもそも、一人生き残った主人公が、律儀にも肉体をバリバリ鍛えつつ、律儀にコザッパリした身なりで、これまた律儀にも白衣に着替えて熱心にワクチン開発を続ける、という優等生ぶりがツマラナイ訳で、普通、もっと自暴自棄になったり、何らかの“心の傷”があってもよさそうなもの。で、この過剰な優等生が、難なく、ある日ワクチンを完成させちゃって、はい、オシマイ、と。やっぱりさー、「転機」なり「決断」なりの劇的なモノがあってこそ、人間、レジェンドにでも何にでもなるだろうけど、この映画、何もないよね~。という、展開の弱さが、まさに地味・・・。次の問題点、垂直的展開(意外な設定下の思考実験としての面白さ)の弱さ。大体、人類滅亡寸前というサバイバルを描くのに、「あ、どうやら電気と水は来てるのね」という時点で、SFとして弱い。都会が無人になっている、という映像のインパクト以外に、これといって面白さを示せていないのがツライ。大体、変なゾンビみたいのがいくら襲ってきても、CGのチャラチャラ感が恐怖感を弱めていて、はっきり言って、この映画の中では、現実に存在するマネキン人形の方が、よほど不気味に見えるわけです。主人公とマネキン人形の関係、やりとりの描写を、もっと深めていてこそ、サスペンスを生み、映画の印象を深めたのではないでしょうかね。いや、きっと製作者も、そう思いつつも、それができなかったんじゃないかな。マネキンの不気味さを一応は描いてみつつも、イマドキ、CGモンスターを出さなきゃ皆さん納得しないよな~とやっぱりついつい陳腐な方向に走ってしまう、というジレンマが、感じられなくもなく。[DVD(字幕)] 6点(2009-07-24 23:51:21)(良:1票)

2487.  学校Ⅱ 寅さんシリーズとは違って、毎回テーマが変わる学校シリーズ。だけど、この「学校がテーマ」という制約の中で、これだけ“おもしろい”作品を作ってしまうのは、やはりすごいと思う。さすが、フーテン男で48作撮ってしまう山田監督ならでは。制約があるほど燃えるタイプなのではなかろうか(笑)。ファンタジー色の強い後半の展開など、第1作と雰囲気を変えてきて、よくこんなストーリー思いつくなあ、と、ひたすら感心する。ただ、やはり難しいテーマだと思う。そして、その難しさに対して、この、寅さん映画と大差の無いマンネリズム的なマトメ方は、やはり釣り合わない(娯楽色が勝ち過ぎ)。頂点とともに限界を露呈しているのが、例えばこの映画だと思う。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-07-20 12:46:35)

2488.  僕らはみんな生きている アジアの某国で日本のサラリーマンがクーデターに遭遇、という訳で、命からがらの逃避行がコミカルに描かれるのですが、笑えるシーンと、泣かせる“ちょっとイイ”シーンの配合が絶妙です。何といっても、大規模なロケ撮影が、映画を盛り上げます(戦闘シーンはなかなかリキが入ってます)。でまあ、日本のODAからサラリーマンの悲哀まで、とりあえず現代社会の矛盾をこれでもかと詰め込んでみた点、批判精神にあふれつつも、その解答を暗示するところまでは至っておらず、「そーだよそーなんだよ」とオヤジが飲み屋でアイヅチうつのが関の山、という気もするのですが、それはそれで本作の優しさ、とも言えるかも知れません。また、バブル期の残り香が感じられる本作、描かれている内容にも当時の世相が垣間見え、ああ、当時はこういう考え方だったかもなー、と、懐かしい面も。主人公が反乱軍に対し、「てめーらが8人も9人も子供作ってる間に、俺達日本人はアクセク働いてきたんだ」ってな感じの演説をブチまけますけども、さて、まさに今、現状を見れば、「日本人はマトモに子孫を増やすことすらできず、少子高齢化社会への道を驀進中。経済というものは、右肩上がりでなければおよそ立ち行かないというのに、人口を増やし市場を拡大するという、こんな簡単なことすら日本はできない。だもんで、経済拡大のための新しい市場を求め、アジアの国々を“新興国サマ”と呼んで、売り込みに必死」という状況。この映画のセリフが、当時は想定していなかった形で、現在の状況を言い当てている面も、あるのだなあ、と。[地上波(邦画)] 7点(2009-07-18 11:41:27)(良:1票)

2489.  真昼の死闘 いかにも定番な邦題で、個性を主張することを放棄しておりますが、実際にはなかなか異色の作品でして。一見、“アメリカ製マカロニ”という感じですが、作品を貫くドライな雰囲気が何とも前衛チックで、さらに尼僧姿の女性がウロチョロするもんだから、もはや、ウェスタンというより、オカルト映画に見えてきてしまいます(しかもその役を演じているのが、シャーリー・マクレーンと来た日には・・・)。ひょんなことで、彼女を窮地から救った流れ者のガンマン、しかし彼女は実はゲリラ活動に関わっていてフランス軍に追われる身。という訳で、二人の(珍)道中がサスペンスフルかつはハードボイルドに描かれる訳ですが。列車爆破作戦や、クライマックスの戦闘シーンなど、アクション映画としての見どころも多いのですが、その一方で、先住民の矢で負傷した主人公が、矢を抜いて治療するという、ストーリー上はどうでもいいようなシーンも丹念に描かれたりしており、こういうシーンの方がかえって印象的だったりします。すべてのシーンが、主人公の男女二人の関係へと集約されていく巧さ、ですかね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-07-18 11:15:12)

2490.  大阪物語(1957) めくるめく展開する、ドケチ・ワールド。その名も『大阪物語』。あの世界に名だたる『東京物語』に対して、こちらは『大阪物語』ってんだから、頼りないというか何というか(例えば、“東京ディスニーランド”と聞けば何だかゴージャスな感じがするけど、“大阪ディスニーランド”と聞けば、途端にチープな匂いがプンプンするでしょ)。そんでもって、『東京物語』の監督が、あの世界のオヅであるなら---本当に『東京物語』が小津監督のベストワークと言って、いいのかねえ、とは思いつつも---こちら『大阪物語』は何と、世界のミゾグチだぜ、という訳ではなくて、何とその代役だぜ、とほほほ。こうも頼りない条件が重なると、天下の市川雷蔵サマまでが、何となく「よく見りゃ似てなくもない“自称・そっくりさん”」ってな感じの、ニセモノに見えてきちゃう。ま、それはともかく、本作の魅力は何といっても、目を三角に釣りあげて、これでもかとドケチぶりを発揮する中村鴈治郎。いや、私も大阪で生まれ育った身、彼の言動の7割くらいは特に違和感を感じないけど(えー!)、さすがにここまで徹底されると、呆れ返り、舌を巻き、もはや痛快と言えるほど。ストーリーもキャラ設定も明快で(勝シンのヌルヌル感がこれまたスゴイ)、観てる間は何とも楽しい映画なのですが・・・ちょっと余韻に乏しいかな、という気も。「映画って、こんな表現ができるのかー」みたいな感動が、あまり感じられず、やや一本調子、セリフもやや過剰か。これなら、映画として観るよりも、名人芸の落語で味わってみたい内容だなー。そんな訳で、やっぱり何だか頼りない映画なんだけど、うん、だからこその“大阪”、なんだと思う。永遠の二流感。私はそこに、愛着を感じるよ。[地上波(邦画)] 7点(2009-07-15 23:04:03)

2491.  スリー・キングス 以前観たときに、すげーっおもしれーっ って思った記憶だけはあって、一体何に自分が喜んだのやらそろそろ記憶があいまいになってきたもんで、観直してみたんだけれども。ホント、何に一体自分はそんな喜んだんだっけか(笑)。いや、でもヤッパリ、オモシロいよなあ、と。 もしこの作品が、単に、湾岸戦争を茶化し、アメリカの姿勢を茶化しただけの映画だったならば。そんでもって、第三者を決め込んだニッポンジンである私が、「そーだそーだ」とハナクソでもホジリながらいい気に眺めてる、そんな映画に過ぎなかったならば。もしそうなら、一度目には楽しめちゃったとしても、二度目には反動が来て一気にツマラなく感じちゃうところ。しかし、本作は違う。いや違わないけど、それは作品の一面に過ぎなくて、そういう内容に相応しい、あるいはそれ以上の、“破天荒さ”ってのが、やっぱり本作の魅力だなあ、と思うのです。どこに収まるのやら得体の知れぬストーリー(この映画に見られる妙なヒューマニズムって、現実世界への「皮肉」「批判」でもあるだろうけど、単純に「ストーリーをワケ判らんようにする仕掛け」として見ても十分に機能している、と思うのですが、どうでしょう)と、そこに挟まるいささかシュールなギャグの数々は、まさに出色だと思います。それに、一風変わった映像。何が変わってるかというと、例えば、「一画面あたりに映ってるヒトの多さ」とでも言いましょうか。会話している主要人物だけ映すようなお手軽撮影だって、しようと思えば出来るハズなのに、敢えて画面の向こうの方に、兵士役のエキストラなんぞを配置してガサゴソやらせてみたりする。そういう部分での茶目っ気が、本作を憎めないものにしております。言わば、ちょっとしたヒト手間、ってやつが、料理をおいしくしたり映画を面白くしたりするのです。[CS・衛星(字幕)] 9点(2009-07-12 23:32:16)

2492.  チザム ジョン・ウェイン演じる牧畜王ジョン・チザムが主人公、なんでしょうけど、正直、影が薄いですねえ。どっちかってと、ビリー・ザ・キッドの方が物語において中心的、かな。それに、銃の撃ち合いなんかも結構あるのだけど、ヒトがムヤミにあっさり死にまくって、かえって盛り上がりに欠けたり。という訳で、正直、前半はピンと来ないのですが・・・クライマックスは一転、ものすごいんです、これが。追い詰められ店舗内に立てこもったビリー・ザ・キッドの繰り広げる銃撃戦、そして彼の危急に○○をひきつれて駆けつけるチザム(ジョン・ウェインのアノ映画を彷彿とさせるシーン!)。しかもそれだけ盛り上げておきながら、最後はジジイ同士の取っ組み合い、ってのがまた良いですな(かなり代役クサイですけど)。で、ラストシーン、「いつもの位置」にピタリとはまり込むチザム氏の姿で、映画は締めくくられる。そのジョン・ウェインの横顔に、「やっぱこのヒト、日本で言えば、人間国宝だよなあ」なんぞと思ってしまうのです。映画自体もまた、そういう気持ちがフト湧いてくるような、懐かしテイストの作品でありました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-07-05 22:33:27)

2493.  若親分喧嘩状 大陸に亡命中の若親分が、(何やらよくわからんが)お姫様(とやら)を救出するところから始まる本作。若親分が帰国すると、南条組も解散しちゃっているとのこと、こうなると、主人公演じる市川雷蔵、もはや、若親分でも何でもなく、単なる一介の書生さんか何かにしか見えませーん。その口から、渡世だの任侠だのと言われても、違和感バリバリ(いやまあ、第1,2作が違和感無かった訳では勿論無いのだけれど)。しかーし、今回の敵であるイノハラ組は、株を買い占め企業を買収する経済ヤクザ。インテリ若親分にはピッタリの好敵手、なんだろうかねえ・・・。いつもカードを持ち歩きパラパラやってるイノハラに、オレも海軍出だからトランプの心得ぐらいあるぜ(この辺りも意味不明)と、ポーカー対決を挑む若親分。ファイロ・ヴァンスもびっくり、ですな。でまあ、物語は、暴力にペンで立ち向かおうとするブン屋とのカラミがあったり、例によって例のごとく軍内部のゴタゴタがあったり、した挙句、クライマックスは、港の倉庫でのチャンチャンバラバラとなる訳ですが。大みそかの吹雪の中、大勢の敵が待ち受ける港に、悲壮感を漂わせながら単身乗り込む若親分の姿は、感動モノと言えば感動モノ、マンネリと言えばマンネリ(また単身乗り込み。いつも通り)。除夜の鐘に載せて百八人連続斬り、とまではいかないけれど、眠狂四郎バリの殺陣が堪能できます。・・・それにしても、本作。被写体を手前の小道具や人物越しにカッチョ良く撮ろうとするのはいいけれど、あんまし調子こいてナメナメとナメまくるショットの多用は、さすがに観てて鬱陶しくなることが、よくわかる作品でもあります、ハイ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2009-07-05 22:09:52)

2494.  マックQ こういう、一匹狼刑事モノって、定番と言えば定番ですが、とりあえずワクワクしてしまいます。好きですねえ。もっとも本作の場合、主人公は早々にバッジを返上してしましますが。ついでに言えば、主人公の大男が、少々歳食ってて、メタボ体型で、何となく顔色もすぐれないような気がしてしまう。しかしもちろんこれは、ジョン・ウェインだから、許される。彼の顔を拝めるのだから、何でも許されてしまうのです。往年の西部劇のヒーローが、現代に現れ、馬からクルマに乗り換えて、ちゃんとクールにヒーローしてること自体、なんとも嬉しくなってしまうではありませんか。そして本作、銃撃戦やカーアクションも見どころで、特にラストの海岸でのカーチェイスは意表をつく斬新さ。この辺りを観ていると、「もうちょっと活きのいい俳優が主人公だったらなー」なんぞと、上記とはまるで矛盾したことも少し考えてしまうのですけどね、へへへ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-06-28 22:17:23)

2495.  宮本武蔵 般若坂の決斗 奈良在住の私にとっては、比較的近所のオハナシなので、親近感の湧く作品であります。いよいよタケゾーからムサシとなって、武芸者の道を歩むこととなった宮本武蔵。吉岡一門との因縁も、いよいよ始まりますが、本作の主な見どころは、宝蔵院の槍術に武蔵が試合を申し込んだことから起こる事件。武蔵は、奈良から柳生を抜けて伊勢に向かおうとしているのですから、今で言う国道369号を歩いていこう、っちゅうわけですね。春日山や三笠山(若草山)を迂回して、東大寺横を北上していくと、斜面にさしかかる、そのあたりが般若坂でしょうか、そこに待ち構える刺客たちとの死闘。大勢の敵に単身向かっていく武蔵の姿、ゾクゾクするようなカッチョ良さです。チャンバラにおける残酷描写もなかなかのもの。そして後に待ち受ける、意外な展開。さて、繰り広げられる死闘の横には十三重の石塔が見えますが、これはもしや、般若寺の石塔(のつもり)でしょうか(当然、ロケは別の場所なので)。この石塔は、般若寺のシンボルとでも言うべきもの。重要文化財。秋は境内一面のコスモスに囲まれ、見事な風情です。一方、初夏にはアジサイが一面に咲き誇り、これまた見事。以上、奈良観光案内でした。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-06-27 17:59:40)

2496.  ブルース・リー/死亡の塔 『死亡遊戯』における、“半端フィルムから一本でっち上げ”精神を、さらにさらに深化させた、驚愕の異色作。ほとんど、無から有をひねり出したに等しい、この大胆不敵さ。もしもさらにもう一本、同じ手法で作ろうとしたら、おそらく本当に取り返しのつかないことになるでしょう。そういう、ある意味、映画の極限の姿が、ここにあります。“たまたま残っていた”フィルムに、別撮りの無理やりシーンを貼り合わせ(「木に竹を接ぐ」などというレベルを超越してます)、それでもどうしようもなければ、ブルース・リーのセリフをアテレコで無理やり変更(ほとんど無駄な努力)、さらにどうしようもなければ無理やり代役で乗り切ってしまう。代役の顔が、映るか映らないかというチラリズムが、確かにある種の緊張感(笑)を呼ぶ場面ではあるけれど、もはや明らかに別人とわかってもお構いなし、「え?モロ映りやんか」と過剰にドキドキしてしまい、心臓に悪い。こういった要領を得ないハチャメチャシーンの連続の末、突然、(偽)ブルース・リーが夜の銀座を彷徨い出すあたりに至っては、まさにアヴァンギャルドの極致、観ててモーレツに血が騒いできます。東京タワー横の謎の大寺院・卍の書かれた棺桶(しかも土葬)・マジックハンド付きのヘリの襲撃・・・いったい、どうすればこんな映画が作れるのか。しかもこの後に待ち構える真の衝撃(人はこれを“笑撃”と呼ぶ)。完全にメタフィクションの世界。まさに映画革命です、これは。・・・さて、後半は割と普通の低予算アクション映画になってしまうのですが、何やら『燃えよドラゴン』に近いテイストがあり、しかも展開されるアクションもかなり高度でしっかり魅せてくれます。敵の基地に侵入した主人公に襲いかかる敵の戦闘員が、虫歯キンみたいな武器を持っているあたりも、たぐいまれなセンスを感じさせますね。あと、ラストシーンの数秒後何が起こったのか、ヒジョーに気になります。侵入者を焼死させる謎のトラップがしかけられた廊下に向かって、威風堂々歩み進む主人公。トラップのことを完全に失念している表情にしか見えないのですけども・・・??? いずれにせよ、本作、偶然に(明らかに偶然に)この世に生み出されてしまった、驚くべき傑作だと、私は(たとえ賛同者がいなくても)信じています。[CS・衛星(字幕)] 8点(2009-06-27 17:25:17)(笑:2票) (良:1票)

2497.  D.O.A. デニス・クエイド演じる主人公は、何者かに毒薬を飲まされてしまい、残された命もわずか。しかも、殺人容疑をかけられ警察に追われる身。果して彼は限られた時間の中で、犯人を突き止めることができるのか!? ってなオナハシ。面白そうじゃないですか。共演は、インナースペースに続いてメグ・ライアン。その後デニス・クエイドが口説き落としたメグ・ライアン。面白そうな映画じゃないですか。なのに、何で、こんなにつまんないんですかねえ(笑)。やっぱり、設定とはウラハラに、さっぱり緊張感が無いことが問題、ですかね。途中、釘打ち機を持った謎の人物に襲われるなど(『ダークマン』みたいだね)、スリリングなシーンもあるのですが・・・この後、主人公は何をのんびりしているのか。犯人と思しき人物と接触したのだから、いてもたってもいられないハズ、なのですが、実にチンタラノンビリしております。毒のせいで疲労がたまっていたのでしょうか。そもそも、犯人は何故、即効性の毒を用いず、こんな遅延性の毒を用いたのか(塩化ラジウム、だそうな。足もつきやすそう)。そりゃま、主人公が即死してしまっては映画にならないから、ってのがコタエなんでしょうけど、無理やりでも何でもいいから理由づけが欲しい。ただでもスケールが小さいこの映画の印象を、ますます小粒な印象にしてしまってます。あと、この映画、映像にはコダワリを持っている模様。冒頭のモノクロ映像からして、何やらコダワリを感じられます。室内シーンの多くにおいて、窓から横に光を入れる。これもコダワリか。でもさあ。冒頭、主人公が授業している教室のシーン、壁の時計は10時15分だぜ。こういう、いかにも西日っぽい光を入れられると、てっきり夕方かと思っちゃうよ。時刻などの“映画の背景”は、もすこしうまく表現してほしいなあ。“窓からの光”にコダワられても、観ている私の方では、全然別のことが気になってしまい、これではせっかくのコダワリも空振りですね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-06-20 16:50:16)

2498.  マクリントック 《ネタバレ》 西部開拓時代。ジョン・ウェインが演じるのは、大地主のマクリントック氏。で、どういうお話かというと、いや実は、お話らしいものはこれと言って無くて、喧嘩やらお祭りやらの場面がとりとめもなく続いた末に、お転婆なる奥さんと無事ヨリを戻して、メデタシメデタシ、という、何ともワカリヤスイような、全然ワケがワカランような、そんな映画。まあ要するに、こういうマクリントック村みたいな何でもアリアリのドタバタした世界があったら、さぞかし楽しいだろう、ってな感じの趣向ではあるんですけども、一方、観ている我々、世知辛き現代人からすれば、「こんなトコ、住んでて本当に楽しいか?」とか「こいつらみんな、遊んでばかりでちっとも働く気が無いなあ」とか思っちゃう。ま、いいじゃないですか、雄大なる大自然と、雄大なるジョン・ウェイン、この二つさえ揃っているならば。大らかな世界を大らかな気持ちで楽しむべし。[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-06-18 23:15:39)

2499.  宮本武蔵(1961) タイトルは『宮本武蔵』だけどサブタイトルが無いのがつまり、言わばトッピング無しのプレーン状態な訳で。吉岡一門も出てこなければ小次郎も出てこない、そもそもムサシのムの字も登場しない、彼がタケゾー時代のオハナシ。まるで、「ついにデロリアンが完成したぞ!」とドクが叫んだところでBKTFの第1作が終わってしまうようなもんですね。しかし本作、何と言ってもすごいのが錦之助。持ち前のキンキン声をキンキンと響かせながら、走り回るわ、木に吊るされるわ、まさに大暴れ。特に、姉の姿を求めて崖を駆け降りるシーンはまさに圧巻。それにしても、映画のかなりの時間、主人公が木に吊され続けるというのも、かなり主人公扱いの悪い映画でありますが、飄々としたタクアン和尚とのやりとりがオモシロい。そしてラストのタケゾーの鋭い眼光に、続編への期待が高まります。[CS・衛星(邦画)] 8点(2009-06-11 22:18:49)

2500.  アイス・エイジ2 アクションが活きていて、前作よりずっと面白いと思って観てたのですが、実際、子供も前作よりよっぽどよく食いついておりました。クライマックスで迫りくる水の描写も、なかなか見事なもの。これだから、1作目がイマイチであっても2作目を無視する訳にいかんのです。[CS・衛星(吹替)] 6点(2009-06-07 11:33:13)

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