みんなのシネマレビュー |
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2481. 草の上の昼食(1959) フランスの巨匠ジャン・ルノワールらしい王道的な作り。 小ざかしい技法は一切排し、自然の素晴らしさ、美しさを観る者にストレートに訴えかけてくる秀作である。 本作は、緑の美しさ、小鳥のさえずり、草の根の息吹、母なる女性の美しさ、自然の開放感などを雄弁に語っているのだ。 科学は人々の生活を豊かにするが、それと同時に自然の素晴らしさをお座成りにしてしまっている。 自然の素晴らしさとは何か、科学とはどういうものか、そういったことを考えさせると同時に、自然の気持ちよさを体感できる、非常にバランスのとれた作品である。[ビデオ(字幕)] 7点(2008-05-17 15:20:20)《改行有》 2482. 私のように美しい娘 フランソワ・トリュフォーにしては珍しい作風。 サスペンス風味と探偵モノと犯罪モノとラブストーリーとエロティックな要素が複雑に絡み合った作品。 トリュフォーがいかにジャンルを問わないチャレンジ精神を持っていたかが解る。 同胞のジャン=リュック・ゴダールが自己の形式を確立し、その中にこもり続けるのに対して、対照的であると感じた。 ヒロインの女性よりも、主人公の秘書役を演じたアンヌ・クレイスに目を奪われた。 とてもオシャレだし、とにかく愛らしい。 本作の後、映画に出演していないのが残念だ。 ただし、作品の内容自体はなかなか楽しめるものに仕上がっている。 傑作とまではいかないが、なかなかの良作である。 最後まで飽きずに観ることができたし、ラストの二転三転する展開も良かった。[ビデオ(字幕)] 7点(2008-05-17 01:05:12)《改行有》 2483. シミキンのスポーツ王 題名からして凄い。 なんだ「スポーツ王」って。 日本語の範疇を超えたキテレツな題名。 内容はとにかくハチャメチャ。 ドタバタ喜劇を超えて、ハチャメチャ喜劇。 もうやりたい放題。 バカに成りきって観られれば楽しめる、かも(?)。 ところで、川島作品のキャスト・スタッフ表示って面白い。 とても個性的。 『お嬢さん社長』でもそうだったけど、ナナメに字が流れたり、そもそも字がナナメだったりする。 これは独創的だ。[ビデオ(邦画)] 6点(2008-05-15 22:34:59)《改行有》 2484. 狂熱の孤独 ジェラール・フィリップの魅力あふれる本作。 ダンスを披露するが、これが何とも素晴らしい。 そして長い長い。 見ているこちらが息切れするくらいにハードに長く踊る。 そして、汚い身なりのジェラール・フィリップも、また新鮮。 これが意外と様になっていて、驚いた。 小奇麗な優男イメージがこれで払拭された。 話としてはなかなか深刻な内容だが、劇中でタフに活き活きと生きる主人公を観ていると、とても元気が湧いてくる。 そんな、愛すべきフランス映画だった。[ビデオ(字幕)] 7点(2008-05-14 22:50:28)《改行有》 2485. フランソワ・トリュフォー 盗まれた肖像 《ネタバレ》 題名の通り、フランスの巨匠監督であるフランソワ・トリュフォーの人生を綴ったドキュメンタリー。 ちなみに、私の好きな映画の見方は、監督別に作品を次々と観ていって、ほとんどの作品を観終えたところで、その監督についてのドキュメンタリー作品を観る、といったものである。 トリュフォー作品は現時点で20本近くを鑑賞した。 そこでようやく本ドキュメンタリーを鑑賞することにしたのだ。 本作はインタビュー中心で、作品映像はそれほど沢山は出てこない。 その他、ジャン・ルノワールやアルフレッド・ヒッチコックといった巨匠たちの貴重な映像も観ることができる。 特にルノワールが実際に話す映像を観られたのは収穫だった。 トリュフォーという人は、陽気でありながら内気で、男性でありながら女性的で、インテリ風でありながらゴロツキという、常に二面性を持った人間である。 そして、又、本作では沢山の人のトリュフォーに対する意見が出てくるが、それが面白いように相反している。 トリュフォーに対する人間像というのは、面白いくらいに人によって異なっている。 それだけトリュフォーという監督が、人間的に奥深く、魅力溢れる人間だったということだろう。 それにしても『緑色の部屋』に出てきたナタリー・バイは、いつになっても綺麗だなぁ・・・[ビデオ(字幕)] 6点(2008-05-12 22:32:49)《改行有》 2486. 大江戸五人男 豪華キャストで見応え十分の内容だが、テンポはそれほど良いとは思えない。 又、時代劇につきものの、聞き取りにくい会話の数々。 それが災いして、どうも話が解りづらい。[ビデオ(邦画)] 6点(2008-05-12 00:11:58)《改行有》 2487. 黒衣の花嫁 フランソワ・トリュフォー19本目の鑑賞。 もう残りはあとわずか。 トリュフォーを沢山観ていくと、だんだんその雰囲気に心地が良くなってきます。 映像が優しく、居心地が良いのです。 本作はそんなトリュフォー作品らしい雰囲気が出ていて良かったです。 確かにストーリーには相当無理があります。 殺し方も説得力に欠けます。 ジャンヌ・モローは、「老け」「だぶついた二の腕」「微妙な脚線美」「似合ってない衣装」「目つきの悪さ」などなど、問題ありすぎですが、まあ何とか観れます。 トリュフォーの世界に酔いしれたいファンの方には十分満足できる作品だと思います。 それにしても、トリュフォーはやっぱりサスペンスは向いていないですね~。 ラブストーリーがメインの作品や、家族ものを撮らせると、ほんと巧い監督なんですが、変にヒッチコックに傾倒した影響で、晩年にサスペンスを撮りすぎたのが個人的に残念で仕方ありません。[ビデオ(字幕)] 7点(2008-05-10 23:54:27)《改行有》 2488. 白熱(1949) 素直に楽しめる内容だが、やはりそこはアメリカ映画。 ご都合主義が目立った。[ビデオ(字幕)] 5点(2008-05-10 16:35:06)《改行有》 2489. また逢う日まで 《ネタバレ》 本作を観ようと思った理由は、もちろん、あの伝説の「ガラス越しのキスシーン」を観るためです。 終盤近くに出てくるのでは?と勝手に想像していたら、中盤付近でそのシーンが登場し、ちょっとびっくり。 でも、さすが伝説の名シーン。 シビレましたね。 実に映画的美しさにあふれた素晴らしすぎるシーンです。 内容をぬきにしても、あのシーンを見られただけで十分です。 それにしても、本作の久我美子は実に可憐で、可愛らしいです。 こんなにも可愛らしい久我美子を観たのは初めてです。 それだけ今井正監督、その人が偉大であるということでしょう。 しかしながら、戦争が背景に横たわっているため、爽やかさがかなり減退してしまっています。 そこが本作の最大の難点ではないでしょうか。[ビデオ(邦画)] 7点(2008-05-09 00:10:37)《改行有》 2490. 荷車の歌 山本薩夫監督の作品って、どうも息苦しくて、それほど好みではないが、力作が多いため、力ずくでその作品に引き込まれてしまう。 本作も、紛れもなく力作であった。 三國連太郎の演技は相変わらず素晴らしい。 脇を固める出演陣も渾身の演技をみせる。 山本監督が、本作を完成させる為に、相当の労力を費やしたというのも頷ける、素晴らしい演出である。[DVD(邦画)] 7点(2008-05-07 19:57:39)《改行有》 2491. 恋の花咲く 伊豆の踊子 《ネタバレ》 川端康成の文芸小説『伊豆の踊子』は、何度か製作されているが、本作が一番最初に製作されたものである。 1930年代の作品だけあって、保存状態も悪く、やや退屈する部分もあるが、ラストはとても心を打たれた。 人間にとって「愛」というものがいかに大きな存在かを、非常に切なく叙情的に語っている。 好きな人の幸せを願うが故に、自分はその好きな人の前から去ることを決意する。 でも、それって本当に相手の幸せにつながるのだろうか?? 人は、本当に愛する人と結ばれればこそ、幸せになれるのではないだろうか?? そういったことを、ふと真剣に考えてしまった。[ビデオ(邦画)] 7点(2008-05-07 19:51:09)《改行有》 2492. 実録三億円事件 時効成立 府中で実際に起きた「三億円事件」を“実録”と題し、サスペンスフルに綴った石井輝男作品。 未ビデオ化作品にて、池袋の「新文芸坐」で鑑賞した。 序盤に「三億円事件」が実際に再現される。 これはかなり面白い。 特に、私のような多摩地区生まれの人間にとっては、「府中」「西恋ヶ窪」「調布」「日野」などの地名が出てくるたび、なんか興奮してしまう。 しかし、その後がよくない。 事件を再現した後の展開が、どうもダルイのだ。 実録どころか、いかにも推理小説のようなわざとらしい展開。 後半は退屈してしまった。[映画館(邦画)] 6点(2008-05-07 19:45:33)《改行有》 2493. 日本の悲劇(1953) 《ネタバレ》 悲劇というより、世の殺伐たるを嘆いてる様かの内容。 他人を信じようとはせず、自分の殻に閉じこもる。 そんな世界観が作品内を支配していて、どうも好きになれない。[DVD(邦画)] 6点(2008-05-06 12:14:00)《改行有》 2494. 太陽の少年 《ネタバレ》 印象的なシーンが三つ。 一つ目は、彼女が髪を洗うのを手伝うシーン。 キラリと光るうなじと、そこに滴るお湯が印象的。 二つ目は、彼女を家へ見送るシーン。 不良少年ながらも、女性を好きになると、こうも純粋になるものか。 心清らかになる美しいワンシーンだ。 三つ目は、ラストのプールでのシーン。 水から上がろうとするが、昔の仲間からけり落とされる。 ものすごい疎外感。 ただ全体的にしまりが良くない。 もう少し切れ味鋭くできなかったか。 映像も凡庸なのが残念だ。 [ビデオ(字幕)] 7点(2008-05-05 19:45:21)《改行有》 2495. あこがれ (1958) フランソワ・トリュフォー18本目。 やはりトリュフォーは変態だった。[ビデオ(字幕)] 5点(2008-05-05 17:52:01)《改行有》 2496. DEATH NOTE デスノート(2006) 最初の5分で観始めたことを後悔した。(最後まで観たが。)[DVD(邦画)] 1点(2008-05-04 02:06:29) 2497. 還って来た男 おやおや、青観さんしかレビューがないんですか・・・ 本作ですが、佐野周二の魅力は発揮されているものの、全体的に散漫な印象で、川島作品としては凡作の感が否めないです。[ビデオ(邦画)] 5点(2008-05-03 16:32:29)《改行有》 2498. 日曜日が待ち遠しい! フランソワ・トリュフォー監督による遺作。 撮影はネストール・アルメンドロスが担当しており、息をのむ程に美しいモノクロ作品に仕上がっている。 アルフレッド・ヒッチコックを敬愛するトリュフォーらしいサスペンス・ミステリーな作品だが、どうもリズムが自分には合わなかった。 でも、相変わらず足フェチぶりが全開で、女性の魅力的な撮り方を心得ている監督だ。 トリュフォー作品の鑑賞はこれで20本近くになった。 鑑賞可能な作品は全て観ていきたい。[DVD(字幕)] 5点(2008-05-03 16:30:59)《改行有》 2499. 御誂治郎吉格子 前半は話がわかりづらく、惰性で観ていたが、後半はよく理解できました。 まあ、本作は観て楽しむというより、ほぼ元のまま現存している貴重な作品を観るという部分に、観る価値があるのではないでしょうか。[ビデオ(邦画)] 5点(2008-05-02 00:54:09)《改行有》 2500. 死の谷 終り方はともかく、素直に楽しめる西部劇。[DVD(字幕)] 7点(2008-05-01 00:18:28)
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