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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 407
性別 男性
ホームページ http://onomichi.exblog.jp/
年齢 55歳
自己紹介 作品を観ることは個人的な体験ですが、それをレビューし、文章にすることには普遍さを求めようと思っています。但し、作品を悪し様にすることはしません。作品に対しては、その恣意性の中から多様性を汲み取るようにし、常に中立であり、素直でありたいと思っています。

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241.  おとなのけんか 《ネタバレ》 メチャメチャ笑えた。4人の関係が徐々に険悪化していき、エゴ剥きだしで体裁も何もなく、ハチャメチャになっていくのに、笑いは止まらない。但し、ポランスキーにしては珍しく、ただそれだけのコメディ作品とも思える。。。いや、この監督だからこその、ある意味で現代人の本質を醜悪に捉えた秀逸なブラック・コメディか。 題材的には、三谷幸喜あたりの舞台劇にもなりそうだが、日本ならば、喧嘩両成敗で、最後は全て水に流して、丸く収まるというのが落としどころで、あんな収拾がつかない終わり方にはしないだろう。さらに現実には、日本のこども同士の関係性って、おとなの世界の縮図だから、こどもの方がおとなを差し置いて先に仲直りしているということもないだろう。 おとながこどもみたいに自分や自分の周りだけを優先して自己保身と責任追及(転嫁)に執心する世の中で、こどもはそんなおとなに倣うわけだから、いつまでたっても日本に「いじめ」なんかなくならないよ。 ※日本でも『大人は、かく戦えり』のタイトルで2011年に舞台上演されているようです。大竹しのぶ、段田安則、秋山菜津子、高橋克実出演。。。[DVD(字幕)] 8点(2012-07-16 10:41:52)(良:1票) 《改行有》

242.  再会の時 《ネタバレ》 原題を"The Big Chill"という。ロスマクならば"The Chill"。ハードボイルド的には「大いなるさむけ」とでも言うべきなのだろうけど、その意味は、「死や臨死、或いは死にたい程に悲惨な体験」ということらしい。(answerbag調べ) 日本では団塊の世代。アメリカではBaby Boomerという。戦後生まれで人数が多く、68年の大学闘争を経験した世代である。物語はそれから15年後の1983年、自殺した仲間の葬儀にかつての学友、男女7人が集まったことから始まる。 日本で言えば、柴田翔の『十年の後』の世界だろうか。それとも80年代中期の『男女7人夏物語』だろうか? 学生の頃に反体制を叫んでいたケヴィン・クラインも今では会社の経営者となっている。他のメンバーも雑誌記者、俳優、医者に弁護士と、それぞれが社会の中で確固たる地位を築いているわけだ。その中でウィリアム・ハートだけが定職も持たず、コカイン中毒で、いまだにベトナム体験を引きずっている。(身体的にも戦争によって生殖機能を損傷したからか) 彼らが久しぶりに一同に会して週末を過ごす。友人の死、彼は何故死んだのか? そして友情の行方、今の生活について、彼らの語らいはとてもライトである。最終日の夜にはいくつかのセックスまで行われる。15年越しの告白であり、共助の精神であり、再出発へのふれあいである。 能天気と言えば、そうかもしれない。確かにそれは80年代という時代の軽チャーを象徴しているように思える。しかし、それは"The Big Chill"でもある。1968年の熱狂とその後の挫折との対比として、それはある。彼らの世代が80年代のポップカルチャーを作った。そして僕はその80年代に青春時代を過ごした。だから分かる。この作品があってこそ、『男女7人夏物語』があり、『セント・エルモス・ファイアー』や『愛という名のもとに』が作られたことを。時代がその根底に"The Big Chill"を抱いていたことを。[DVD(字幕)] 8点(2012-07-16 10:40:29)《改行有》

243.  僕たちは世界を変えることができない。 But, we wanna build a school in Cambodia. 《ネタバレ》 アカルイミライな現代の「僕たち」がカンボジアの子供達の為に学校を建てようと奮闘する姿を捉えた半分ドキュメンタリーっぽい青春映画。なかなか面白く観ることができた。満ち足りない大学生活の中で何かをしたい。そうだ!カンボジアに学校を建てよう!その為の資金をパーティによって集めよう!動機は単純で、発想は唐突である。彼らは募金だけではなく、実際にカンボジアという国を知る為に視察(ロケ)にも行く。そこで、カンボジアが長期の内戦によって辿った悲惨な歴史、クメール・ルージュによる70万~300万人と言われる大虐殺の実態、戦争の負の遺産(地雷原やHIVの蔓延など)によって今でも苦しめられている人々の姿を知る。 そこには、ベトナム戦争を背景にアメリカと北ベトナムの対立を軸としたカンボジア内戦の経緯があり、共産主義政党クメール・ルージュの台頭と中国の介入、毛沢東主義者ポル・ポトが行った大虐殺の実態がある。(都市居住者、技術者、知識人が財産をはく奪、農村で強制労働させられ、最後には処刑される。映画『キリング・フィールド』に詳しい) その後、ベトナム軍介入によるポル・ポト政権の崩壊と中越戦争による中国の敗退を経て、今度はソ連を後ろ盾としたベトナム軍による支配が続くことになる。80年代後半から、ベトナムの開放路線による駐留軍の撤退があり、東西冷戦の瓦解と共にようやく内戦が終結する。今、ネットで検索すれば、その辺りのことを調べるのにさほど時間はかからない。 実話をベースにした映画である。実際の主人公たちは、その後も継続して学校の維持やボランティアに関わっているという。素晴らしいことである。映画自体はかなり軽い作りになっているし、最後の『青空』は自己満足的ですごく違和感があったけれど、結局のところ、この物語は、若者達が自己実現とか、自分探しなどという幻想からボランティアを始めつつ、自立や自助が難しい世界の実態を知ることで、共生・共存、公共の意識に目覚めるという至極真っ当なお話であると僕には感じられた。というか、そう信じたい。実際、その動機が主人公たちとカンボジアの人々との間に築かれた人間関係所以であるのは事実だが、そもそも、それが世界というものの基本だと僕は思う。[DVD(邦画)] 8点(2012-07-16 10:39:01)《改行有》

244.  赤い砂漠 モニカ・ヴィッティの存在、彼女が放つ美の重力が世界を歪ませるのだろうか。それは、美と孤独の関係を思い起こさせる。美が必然的に引き寄せる孤独と美に惹きつけられる孤独。孤独と孤独が紡ぐ性愛は人を何処にも連れて行かないが、その圧倒的な力に人は逆らうことができない。重力に身を任せながら、男は回転儀のようにバランスしつつ、美の周りを廻り続けるしかない。そして女も。彼女自身の美しさ故に、その外部の力が彼女の心のバランスを崩していく。 美は永遠でない。世界は移ろい、絶対的な信などない。発電プラントのコンクリートやラックの鉄骨、配管の硬質性、排蒸気の規則性のみが単純で線形的、重厚長大な存在感を残す。登場人物達が醸し出す不安感、非線形性とのコントラストが美の在り方を浮き彫りにし、映像としてフィルム(物質)に焼き付けられる。こうして美は、その在り方と共に永遠となるべきなのだと言わんばかりに。 同時に、男が信じることとして挙げた「人間性」「正義」「進歩」「社会主義」、それらの線形的なイデーが脆く崩れ去っていくのを僕らはこの映画の裏側に観ているのかもしれない。[DVD(字幕)] 8点(2012-07-08 22:35:30)《改行有》

245.  私が、生きる肌 《ネタバレ》 途中で「まさか...それだけは勘弁して...」と思ったが、その通りになってしまった。。。そうであれば妥当なラストかなと思う。(未見の人にはなんのこっちゃって感じですが) 愛する人を不慮の事故で失った時、もう一度、彼、彼女に会いたいと思う。それって、歌(♪会いたい)にもあったけど、人間にとっては至極自然な欲望である。但し、死んだ彼、彼女を再生したいとなると、これは禁断の欲望。自分の子供だったら、鉄腕アトムの悲劇(天馬博士に捨てられる)であり、スティーブン・キングならホラー小説になる。本作も同じ。アントニオ・バンデラス演じる医師は、自らの特殊技能により、死んだ妻の再生を目論む。それが犯罪であり、許されない倫理の超越だとしても、欲望を抑えることができない。それを愛と呼ぶなら、彼は、その為に悪魔と手を組むこともできる。 他人である「誰か」を整形と皮膚の合成という再生医療的処置により妻に仕立てあげる。確かにそれは「狂気」であり、「倒錯の愛」ではあるけど、発想としては「究極」でも「斬新」でもなく、手塚治虫の漫画に出てきてもおかしくない、ありふれたプロットである。 ペドロ・アルモドバルの世界において、禁断の二人の関係は「倒錯の美」となり、その変態的な世界観からすれば、そういう愛も有り得るのか、と錯覚するのだけど、実際は、そうではなく、無理強いされた側に最初から倒錯の愛もクソもなかったのである。当たり前か。でも、その姿で言われたら、やっぱり信用してしまうんだな。それは致命的に避け難い成行きだったのかも。 ラストで『私が、生きる肌』(The Skin I Live in)というタイトルの意味が分かる。外見の完璧さ、倒錯の愛、その有り得なさに期待した僕らこそ、完全にうっちゃりを食らわせられる。そして、少しホッとしたりもする。 そもそもアルモドバルの描く愛って常に一方的な自己愛の反映で、だからこそ本質的なところで僕らに響いてくるのだ。[映画館(字幕)] 8点(2012-06-16 23:47:45)(良:2票) 《改行有》

246.  しあわせの隠れ場所 《ネタバレ》 邦題以外はとても好感のもてる作品。アメリカ南部、メンフィスの白人富裕層、プロテスタント、共和党員、ライフル協会会員。絵に描いたような保守系白人の金持ち一家に、スポーツは優秀だが、身寄りのないスラム地区の1人の黒人少年が関わる。家族の一員となり、その支えによって、生活の目的を得た黒人少年はアメフトで成功し、多くの優秀な大学からスカウトを受けるまでになる。。。この作品は、実話の映画化であり、それが本作の大きなポイントだと僕は思う。 実話の映画化故に、この物語は、格差の問題をあくまで個人の善意にしか還元せず、アメリカ(特に南部)の社会構造に到達させることはない。実際のところ、この家族のような善意と勇気をもった人々はアメリカにも多くいて、また、貧しくても優秀な黒人少年も多くいるだろう。ただ、その接点がないのである。本作は偶然に偶然が重なって実ったひとつの美談でしかない。しかし、この事実/映画が多くの人々の心にフォローアーとしての小さな意識を植え付ける可能性はある。それが社会構造を変える可能性だってある。(アメリカ的な個人主義に留まる可能性ももちろんある) アメリカ南部の格差社会の現実は、僕らが思う以上に今も厳しい。格差や差別の問題であれば、ある意味で日本も同じ。僕らだって当事者になり、それを引き受ける立場になるかもしれない。その場合の正義と善意の行方に想いを馳せる、そういう可能性の映画だと考えることができるのではないか。[DVD(吹替)] 8点(2012-05-16 00:26:52)(良:3票) 《改行有》

247.  テルマエ・ロマエ 《ネタバレ》 面白かった。原作未見で、予備知識なく映画を観られたのが良かったのかもしれない。とにかく、序盤のギャグがことごとくハマった。終盤のシリアスな展開も良かったな。僕って結構単純なのね。 話自体は荒唐無稽だし、上戸彩がラテン語を理解したり、温泉旅館のおやじ達がタイムスリップして主人公たちに合流したり、日本に皆一緒に戻るところなど、ご都合主義も甚だしいけど、それはそれ。そこがまた笑えるところだったりして。。 単なるギャグ映画としても面白かったけど、古代ローマとテルマエの歴史を絡めた物語としてもよく出来ていたと思う。この映画、イタリアの映画祭で大爆笑の大絶賛だったらしいけど、イタリア人はこの映画の日本人たちをどう見たのかな? 日本のおやじ達が率先して湯治場建設に協力する姿に古代ローマ人の阿部寛が感心して言う。「それにしても何故彼らは手伝っているのだ?自分の名誉にもならないことを。彼らは常に行動を共にし、個人と言うものを犠牲にする。彼らには自分の名誉などよりも優先すべきことがあるというのか?」 これって日本人の集団主義と奴隷根性を言い当てているよね。これが美徳として好意的に伝われば、世界に紛争がなくなり平和が訪れるのだけど。。。 「日本人は髪の毛が黒いという以外、殆どその容姿に共通した印象を持たない。肌の色、髪の毛の質、体型、一重/二重まぶたなどの多様性。日本人は単一民族どころか、かなり幅広い人種の集合体である」というようなことを最近読んだけど、この映画の阿部寛を見ていると「なるほど」と納得してしまう。彼は古代ローマ人を演じられるように容姿がかなり日本人離れしていると言われるけど、だからこそ、彼は日本人なのだ。 ※原作漫画も読了。こっちも面白かったけど、漫画で表現されている様々なギャグが映画で的確に(いや、それ以上に面白く)再現されていることに改めて感心した。[映画館(邦画)] 8点(2012-05-13 10:55:52)(良:1票) 《改行有》

248.  男はつらいよ 寅次郎紅の花 《ネタバレ》 男はつらいよのシリーズ最終作である。最後を飾るマドンナはリリーこと浅丘ルリ子。 元々49作で満男と泉が結婚するストーリーが予定されていたというから、いみじくも最後となってしまった作品と言った方がいいのだろう。リリーと寅さんはいつもと違って、とらや(くるまや)でのケンカ別れもなく、2人連れ立って奄美大島のリリーの家に向かうのだが、結局のところ最後に別れてしまうので、シリーズとしては未完なのだ。 渥美清本人の病状がかなり悪化していたこともあり、寅さんの体の衰えぶりが目に付いて仕方がなかった。呆けたような表情、かろうじて演技しているといった体。仕方がないとは言え、その姿が痛々しく、観ていて辛いものがあった。 ゴクミシリーズ、満男と泉の久々の共演。満男の行動は少し過激ですごく無様だったけど、最後にお互いの気持ちが通じ合うことができてよかった。二人が清々しく、爽やかでよかった。 ということで、『男はつらいよ』もこの辺でお開きということに。。。[DVD(邦画)] 8点(2012-04-30 23:44:16)《改行有》

249.  男はつらいよ 寅次郎の青春 《ネタバレ》 ゴクミシリーズの第4作目。 渥美清の病状が悪化したこともあり(肝臓がんの発覚)、寅さんの表情が硬く、声が掠れ、動きも鈍い。その分、満男が活躍し、ゴクミとの新幹線の別れのシーンなど、なかなか魅せるのだけど、やっぱり寅さんに元気がないのが気にかかってしょうがなかった。初期作と続けて観た為にその衰えぶりが否応なく目についてしまう。寅さんのマドンナ役、風吹ジュンとの恋愛模様にリアリティがなかったのも致し方ない。 満男のシーンに流れる徳永英明の音楽が妙に印象的だったな。[DVD(邦画)] 8点(2012-04-30 23:44:08)《改行有》

250.  男はつらいよ 寅次郎の告白 《ネタバレ》 ゴクミシリーズの第3作目。 今回の舞台は鳥取倉吉。ゴクミシリーズの満男の奮闘ぶりはなかなか面白い。以前はしっかりものという印象の満男であったが、ゴクミシリーズ以後はダメダメぶりがすっかり定着。さくらや博をやきもきさせて、ちゃんと寅さんの代役を務めております。恋をする人間は何故無様なのか? 恋愛はみっともなく、時に悲しい。そのことに気付き、寅さんの生き様を理解する満男。彼の最後の独白が胸を衝きます。 時代はバブルも後半(というか実際はもう弾けているのだが)。ついにとらや(くるまや)にもバブルの余波が。。人手不足を嘆くタコ社長や寅さんの姿に時代を感じるなぁ。あと、寅さんのマドンナ役には吉田日出子。甘い声が魅力的でした。[DVD(邦画)] 8点(2012-04-30 23:30:53)《改行有》

251.  男はつらいよ 寅次郎の休日 《ネタバレ》 ゴクミシリーズの第2作目。 前作同様に寅さんと主役を分け合うのは満男と泉である。40作前後の寅さんの低迷ぶりを思えば、上り調子の満男を中心とした展開もシリーズとしてアリなのかなと思う。今回のテーマは泉の父親探し。大分の日田にいる父親を探す旅に出る泉。それを追う満男。このパターンが以後のゴクミシリーズの定番となる。 そして、最後に満男の独白。幸せとは何か? 妻子を捨て新しい人生を生きる泉の父親は幸せなのか? 皆から能天気と思われている寅さんは本当に幸せなのか? そんな寅さんを心配し続けるさくらは? 成長しつつ大人になりきれない満男がそんな大人たちの姿を理解しようと思いあぐねる様子が心痛い。 ちなみに今回の寅さんのマドンナ役は夏木マリ、、、なのかな?[DVD(邦画)] 8点(2012-04-30 23:30:50)《改行有》

252.  男はつらいよ 幸福の青い鳥 《ネタバレ》 マドンナは志穂美悦子。 思い出します『女必殺剣』w そして『家族ゲーム』。そこで共演していた長渕剛がその相手役。映画同様に、現実にも結婚することになる2人である。長渕のキャラクターはなかなか存在感があった。当時、元気がなくなってきた寅さんに代わり、コミカルでアクティブな動きがとても印象的で、予想外に山田作品にフィットしていたように思う。 寅さんにとって、今回のマドンナ志穂美悦子は娘みたいな存在で最初から恋愛対象外(最初に寅さんも宣言している通り)なのであるが、そもそも、彼女は旅一座の看板女優、大空小百合の成長した姿である。大空小百合と言えば、第8作で初登場し、その後何回か寅さんやマイケル・ジョーダンと旅先で交流して、『車せんせい~』という台詞が印象的な女の子。大空小百合=岡本茉利=田舎娘の印象が強くて、どうもしっくりこない。志穂美悦子では顔やスタイルが違い(良す)ぎるw 何故、彼女が大空小百合じゃなければならなかったのか??[DVD(邦画)] 8点(2012-04-29 23:38:16)(良:1票) 《改行有》

253.  男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 《ネタバレ》 マドンナは3回目の浅丘ルリ子。 リリー3作目である。毎度パターンの沖縄編という感じかな。ラストシーンも前回の変奏故に寅さんとリリー、とらやの面々も僕らも、予想通りのお約束なラストにがっかりというよりもひと安心か。。。寅さんの「所帯を持つ」というセリフも現実感が乏しく、正に夏の夜の夢の如き一篇でした。[DVD(邦画)] 8点(2012-04-29 23:18:28)《改行有》

254.  男はつらいよ 寅次郎春の夢 《ネタバレ》 マドンナは香川京子。 しかし、この回の主役はアメリカの寅さんとでもいうべきマイケル(ハーブ・エデルマン)なので、彼が慕うさくらこそ、本作のマドンナと言うべきだろう。実際のところ、香川京子のマドンナとしての存在感は薄い。個人的には香川京子の大ファンなので、もう少し出番があって欲しいとも思うが、この回の主役がマイケルとさくらであることを考えれば仕方がないことだったろう。 マイケルの本名はマイケル・ジョーダン。彼が冗談を言いながら、「マイケル・ジョーダンです」と言い放つところで、僕らは後のNBAスターの顔を思い出しながら、これも冗談なのかなと思ったり。マイケルの妄想の中でさくらが蝶々夫人のアリア『ある晴れた日に』を歌うシーンがあるのだが、その歌声が素晴らしく、とても印象に残った。 さすがは元SKD、養成所の首席、歌手として何枚もアルバムを出しているだけある。(実際の舞台では、一座の看板 大空小百合が蝶々夫人を演じるが、かなり残念な感じ。格の違いか。。)[DVD(邦画)] 8点(2012-04-29 23:09:53)《改行有》

255.  男はつらいよ 翔んでる寅次郎 《ネタバレ》 マドンナは桃井かおり。 彼女の個性がちゃんと効いていて、寅さんとの絡みもなかなか面白かった。湯原正幸もいい味を出していたな。ラストの結婚披露宴という流れは第1作と同じ。志村喬のスピーチに対抗するのが布施明の歌だけど、比べちゃうとやっぱり重みのある志村喬のスピーチだよなぁ。でも、ちゃんと感動したよ。[DVD(邦画)] 8点(2012-04-29 23:09:50)《改行有》

256.  男はつらいよ 噂の寅次郎 《ネタバレ》 マドンナは大原麗子。 とらやで働く大原麗子、思いのほか違和感はない。彼女の甘い声はとても魅力的で、タコ社長じゃないけど、「いい女だな~」って感心してしまう。そんな女性から「好きよ」と言われて舞い上がってしまう寅さん。この「好き」の意味合いが完全に恋愛感情からずれているのが『男はつらいよ』初期からの王道パターンである。(本当に恋愛感情を抱かれる場合もあるが、その場合、逆に寅さんの方が引いてしまう) この回で博の父親役の志村喬が最後の出演となる。旅先で寅さんを諭すセリフにはやはり重みがあって、寅さんでなくても生き方を反省してしまうのだ。ただ、志村喬も本当は寅さんのことが羨ましいということが垣間見えて面白い。[DVD(邦画)] 8点(2012-04-29 23:09:47)《改行有》

257.  男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく 《ネタバレ》 マドンナは木の実ナナ。 舞台は松竹歌劇団(SKD)である。さくらこと倍賞千恵子が実はSKD出身で、松竹音楽舞踊学校を首席で卒業したことは有名な話である。さくらの柔らかい身のこなし、芯の強さを感じさせる凛とした姿勢はそんなところから来ているのだろう。スタイルも良いし、頼りがいのある母性と知性を彷彿とさせる。今回も熊本の温泉宿で文無しとなった寅さんを迎えにわざわざ東京から迎えにいくのだが、寅さん曰く、「うん、あれはねぇ、ちょっと目を離したらすぐ来るんだよ。口うるさいやつでね」 自分で呼んでおいて、それはないだろw さくらこそは寅さんの庇護者であり、生き方が正反対であるが故に共依存の関係にあり、振られ続ける寅さんのこころの拠り所であり、永遠の女性なのだ。 木の実ナナは多少キャラがリリーとかぶるけど、元気があってよい。お相手のゴリさんが意外や肉体派であることに少し驚いた。 話自体はパターン化された安定感に尽きる。冒頭で騒動を起こし、とらやを飛び出すわがままな寅さんと地方では人徳者となる寅さんの対比。いつもながらであるが面白い。[DVD(邦画)] 8点(2012-04-29 23:09:44)《改行有》

258.  男はつらいよ 寅次郎と殿様 《ネタバレ》 マドンナは真野響子。 冒頭のこいのぼり騒動は、これまでのメロンやピアノと同じだが、ここを堪える寅さんには成長の跡が。。。しかし、犬の名前騒動が併発して、いつものパターンに。 殿様役の嵐寛壽郎とのやりとり、三木のり平とのからみは最高に面白かった。真野響子はとても綺麗でよかったけど、寅さんとアラカンが二人ともあっさりフラれてしまうのは少しタンパクな感じだったかなぁ。[DVD(邦画)] 8点(2012-04-28 23:31:37)《改行有》

259.  男はつらいよ 寅次郎純情詩集 《ネタバレ》 マドンナは京マチ子。 冒頭、帰郷早々に満男の家庭訪問の件で騒動を起こし、旅に舞い戻る寅さん。いつものパターンである。旅先の別所温泉で出会うのは懐かしの旅芸人一座。大空小百合の再登場である。(実は彼女は寅さんシリーズではいろんな役をこなす常連さん) 「車せんせい~」と煽てられ、調子に乗って、一座との宴席を持ち、勘定を自分持ちとしてしまったが為に無銭飲食で警察に捕まるという展開。いつもは金がすっからかんで終わりというパターンだが、今回は犯罪に発展かw。大空小百合が大人っぽくなっていたのが印象的。 今回のマドンナは珍しく最後に死んでしまう。そういう別れ(振られ)のパターンもありか。[DVD(邦画)] 8点(2012-04-28 23:31:34)《改行有》

260.  男はつらいよ 葛飾立志篇 《ネタバレ》 マドンナは樫山文枝。 彼女が大学助手役故に今回は学問を志す寅さんのお話。よって茶の間談義も「学問とは?」「己を知るとは?」である。そこでまたしても博が理屈っぽい意見を披露するのであるが、今回は少し中途半端であった。「自分が何故生きているのかを考えなければ、ただ金儲けだけで一生を送ってしまうことになる」という博の見解に対し、タコ社長が「それで悪いのかい?」と答えて話の腰を折ってしまうからだが、実は、社長の素朴なつぶやきの方が印象に残ったりする。「明日に道を聞かば夕べに死すとも可なり」 学問の道は遠いなぁ。[DVD(邦画)] 8点(2012-04-28 23:22:04)《改行有》

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