みんなのシネマレビュー |
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2621. ニキータ 『アサシン』と二日続けて観たけれどこちらのほうが少し良かった。アンヌ・パリローの華奢だけどよく鍛えられている締まった体と野性味のある顔が役にはまっている。映像全体のなんとも言えない雰囲気とせりふのひとつひとつにリアルさを感じ、ラストのニキータとマルコ、ボブとマルコのシーンはこの上ない切なさが漂っていた。8点(2004-03-15 17:21:17) 2622. 暗殺者のメロディ アラン・ドロンのこの作品は未見で期待していたのだが、いまひとつだった。闘牛でボロボロにされて口から血を吐いて死んだ牛が引きずり出されて解体されるシーンは、三人の子供を殺され亡命して、なおかつスターリンの意志によって殺されたトロッキーの最期を象徴しているように感じた。5点(2004-03-12 23:42:02) 2623. マイケル・コリンズ 大国のむき出しのエゴが憎悪とテロを呼び、テロが暴力と憎悪を呼ぶ連鎖はどちらかが一人残らず全滅するか、双方に共存してゆく道を目指す指導者が現われない限り終わりが来ないと思う。リーアム・ニーソンが出演していた『ミッション』に「力が正しいのなら、この世に愛は必要なくなる」という台詞があったが、絵空事の考えなのだろうか。7点(2004-03-07 23:40:40) 2624. 日曜日が待ち遠しい! ストーリーはそこそこ良かったかなという感じ。自分が大好きなジャン・ルイ・トランティニャンは何時もの静かな凄みは感じられなかったけれどもファニー・アルダンと二人でいい味が出ていて観終わった後味の良い小粋な作品だった。6点(2004-03-06 09:16:41) 2625. 恋の闇 愛の光 ロバートの成長を描いているようだけど少しも心に響いてこない作品だった。メグ・ライアンの心境もよく解らなかったし、ヒュー・グラントも気持ち悪い奴にしか見えなかった。3点(2004-03-06 07:42:29) 2626. 愛と精霊の家 愛を欲しがるばかりで決して人には与えないエステバンが孤独になっていくのを見て『市民ケーン』が思い浮かんだ。ブランカが拷問されたのは因果応報というか神がエステバンに与えた罰なのだろうか。豪華キャストの中でアイアンズの超老け役は良かったが、何よりフェルラ役のグレン・グローズが素晴らしい。朽ち果てたような最期の姿は強烈で、もっと生きていて欲しかった。6点(2004-03-05 15:32:11) 2627. リクルート 最近、疲労困憊の役が続き、年齢的にそういう役しか回ってこないのかと心配していたので、この作品のパチーノを観てパチーノはこれでなくてはととても嬉しかった。この道何十年、全て知り尽くしている者が青いにいちゃんを手玉にとるくらいわけは無いとたかを括っていたのが足もとをすくわれる話でパチーノの目が変わってゆくのが見応えがあってさすがの存在感である。7点(2004-03-01 00:29:55)(良:1票) 2628. シエスタ バーンが出演しているので観たのだけれど、ストーリーが退屈で、エレン・バーキンがうっとおしく、どうにかこうにかラストまでこぎつけて、「そういう事だったのね、だからどうした」と言いたい。ああ、しんどかった。3点(2004-02-29 17:31:56) 2629. アサシン(1993) マギーがレストランからボブの所へ戻ったシーンを見て、二人のラストが3通り予感されたけれど、どれも外れていたのは物足りなかった。ハーベイ・カイテルの存在感とバーンの殴られぶり、蹴られぶり、絞められぶりに6点献上。ニキータのリメイクとは知らなかったので早速観てみよう。6点(2004-02-27 21:48:56) 2630. いつか晴れた日に 《ネタバレ》 B'zの『裸足の女神』が浮かんできた作品。情熱的に奔放に恋して手ひどく傷ついたマリアンヌ、マリアンヌに秘めたる熱い想いを抱くかつて彼女と同じように傷つき苦しんだであろうブランドン大佐、エドワードへの叶わぬ想いの辛さをグッと飲み込み周りを何時も思いやるエリノア、不器用で頼りなさそうだけど芯の強い優しさを持つエドワード。四人の晴れの日の笑顔に互いにいたわりあう事の出来るこの人たちなら何時までも幸せに暮らす事ができるだろう、本当におめでとうと言わずにいられない。息を飲むようなイギリスの美しい曇り空と、エリノアの抑えに抑えていた想いが全て溢れ出た嗚咽のシーンは忘れられない。7点(2004-02-26 21:15:36) 2631. エレベーターを降りて左 ボリスとエヴァを見て「あんたら別れるのかくっつくのか、はっきりしろ」と突っ込みをいれたくなった。二人の為に散々な目に遭ったイアンのキャラクターが自分のイライラを落ち着かせてくれるだけでなく大いに笑わせてくれた。ムソルグスキーの「禿山の一夜」のイメージがピタリとくる作品。6点(2004-02-24 23:36:31) 2632. 外人部隊(1933) 《ネタバレ》 外人部隊とは過去を帳消しにする権利を買う所、自分の命で支払うのも覚悟する所。フローランスとイルマに求め続けたものが幻だったと悟った時、初めてニコラの言葉が理解でき自ら外人部隊へ戻って行ったピエール。何事にも動じない胆の座った、それでいて全てを包み込むような優しさに溢れるブランシェが、笑って出発するピエールを送り出すラストは息子を失う悲しみというより、愛する者を失う悲しみに見えた。行進曲がピエールの姿を思い浮かばせ何時までも耳に残った。10点(2004-02-22 09:36:14)(良:1票) 2633. エンド・オブ・デイズ ストーリーは頭に残らなかった。ガブリエル・バーンのサタンは魅力的で冷酷な目でニヤリとする表情に若草物語の優しさ溢れる笑顔同様にクラクラしてしまった。サタンなのでいくらやられてもよみがえり何度も登場してくれて得した気分だった。ラストの対決はもうちょっと何とかならなかったのかなぁ。5点(2004-02-15 15:55:38) 2634. オープニング・ナイト 駆け出し時代は怖い物知らずで芝居に臨めるが、大スターであるがゆえ観客の期待、自分の老いなどいろいろな事に怯え役を演じる事が出来ない。幕が上がり舞台裏ではヨレヨレでも観客の前では素晴らしい芝居を見せる姿は大スターなればこそのプライドなのだろう。ただ台詞をしゃべる役者ではなく、こういう苦しみを背負い、苦しみと闘い、観客の喝采を浴びる喜びを知る者が演じる姿に観る者は感動させられるんだなあと感じた。ジーナ・ローランズが素晴らしかった。7点(2004-02-14 19:35:45) 2635. 若草物語(1994) ガブリエル・バーンがとても良かった。ジョーを見る眼差しはこの人が愛しいという思いに溢れ、「もっといい作品が書ける筈だ」と忠告する姿にジョーの事を心から大切に思っているのを感じた。6点(2004-02-12 20:13:53) 2636. エネミー・オブ・アメリカ 国家権力も使う者と使い道によっては怖い事になって気味が悪かった。ハイテク機器よりも人間の知恵の方が上回るのが痛快だった。ただ、冒頭の殺しはハイテク軍団にしては大ざっぱなやり方に見えたし、あの結末も「何じゃこりゃー」という感じだった。5点(2004-02-11 21:36:52) 2637. 鉄道員(ぽっぽや)(1999) 外国映画特にアメリカ映画で夫が仕事一途な夫婦は、相手の心の痛みに気付こうともしないで自分だけがどれだけ傷ついたかをお互いにまくしたてて離婚へというシーンをよく見かける。この夫婦は夫が一途に仕事を愛し仕事に誇りを持ち真っ直ぐに生きてきたからこそ妻もついていったのだろうし、そういう妻だったからこそ不器用にも最期まで鉄道員をまっとうしたのだと感じた。こういう夫婦のありかたは羨ましく思う。7点(2004-02-06 00:34:57)(良:2票) 2638. 終電車 《ネタバレ》 ナチス占領下という時代に芝居を愛し芝居を続けようとする者たちの心意気を感じた。マリオンとルカとベルナール、三人の心模様が絶妙に描かれていた。悲しい結末を予感していたので、あのラストは嬉しい驚きだった。カーテンコールに応える三人を見て、これからこの人たちはどう過ごしていくのだろう、続編を作って欲しいと思った。監督が亡くなられているのが残念だ。7点(2004-02-05 16:22:45) 2639. 父の祈りを IRAと警察当局双方の卑劣さに怒りで煮えくり返った。この作品を見た翌日歯は痛いわ胃は痛いわでかなりなダメージだった。こんな抗争には必ず一般市民に犠牲者が出る。父の淡々としているが、どんな苦境にあっても節を曲げない強靭な心を持ち心底息子を想う姿に胸が熱くなった。その生き様が自分は力尽きても遺志を受け後に続く者を残したと思う。凄い作品だった。9点(2004-02-04 18:49:15)(良:1票) 2640. 恋のためらい/フランキー&ジョニー 人を愛したい、信じたいけれど、裏切られて傷つくのはもうこりごりなのよというフランキーの思いはとても共感できる。ジョニーの「不幸は防げないが起こった時には俺がいる」と包み込むような想いに彼女の頑なな心が溶けていく。アル・パチーノの自然な笑顔がとても印象的で、乾いた心に染み入るラブストーリー。8点(2004-02-01 09:25:37)(良:1票)
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