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プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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261.  ギャング同盟 《ネタバレ》 内田良平と佐藤慶が「いかにもギャングです」というイデタチで仲間を集めていて、そのあまりにギャングな格好が、どうにもダサいのですが、ギャングなんだから仕方がない(笑)。集められる仲間というのがこれまたサエない面々なんですが、サエなくてもそれなりに味がある、ので仕方がない。ダサかろうがサエなかろうが、いやむしろそれ故に、スタイリッシュな作品になってます。 で、彼らは何ゆえに仲間を集めているのかというと、その目的が、巨大組織(?)の会長の誘拐。武装して組織に乗り込み、派手に部下どもを殺しまくって、首尾良く誘拐に成功。ついでに誘拐してきたのが会長の娘。これがまた、よく見ると小悪魔的な美人ちゃん。しかしさらによく見るとそれは、若き日の三田佳子。ああ、歳月は残酷。って、大きなお世話。 とにもかくにも誘拐に成功し、身代金をせしめようとするが、そこからがうまくいかない。敵に囲まれ、絶体絶命。映画は籠城モノの様相に。 そしてクライマックス。ひたすら銃撃戦、これでもかと銃撃戦。クルマに積まれたダイナマイト(中盤に一度登場、そのシーンが格好いい)もさらに戦いに加わって、ド派手に盛り上げます。 何というか、低予算ならではの荒々しさ、みたいなものがありますね。これは。[インターネット(邦画)] 8点(2022-03-29 22:30:30)《改行有》

262.  まむしの兄弟 恐喝三億円 《ネタバレ》 ただでもデタラメな、この「まむしの兄弟」、今回は監督が鈴木則文になって、ますますお下品、デタラメに。 という訳で、例のコンビが登場すると途端にエロさ全開のおバカ路線になるのですが、その一方で松方弘樹が出てくる場面は妙にハードボイルド。まぬしの兄弟シリーズらしからぬ、何だか鶴田浩二の主演映画でも見てるような気分に(とは言え松方弘樹なのでコチラもなかなかハードにエロい)。 そのギャップがこの第6作(だっけ?)の特徴。特徴的過ぎて、ちょっと付いて行きづらい気もするけど。  クライマックスは豪快に銃撃戦で大暴れするも、いったん背負ってしまったオゲレツの看板はそう簡単には降ろさせてくれない、というオチ。[インターネット(邦画)] 6点(2022-03-28 22:55:03)《改行有》

263.  リアリズムの宿 つげ義春の「リアリズムの宿」とはなーんにも関係ない作品なんだろう、と思ってたら、最後にリアリズムの宿が登場します。ダメ押し、といった感じですね。すでにこの映画ならではの世界、というか空気を、堪能。アホらしく、マッタリとして、にも関わらず唐突さが意表を突いたりも。 主人公のひとり旅ではなく、冴えない男ふたりの旅を描いたことで、原作とは違った「映画らしさ」が出ています。 男女3人が、ボケーッとゲーム機の画面を眺めていて(類似のシーンは他にも登場するけど)、しかし実際はそこにゲーム機があるわけではなく、撮影のカメラが置かれているもんで、3人と我々が向かい合う形になる。カメラを通じて意味も無く登場人物と我々とが向かい合うこの時間帯、一体なんなんだ、と思いつつ、野郎2人の顔を見てもしょうがないので、ついつい視線が尾野真千子の方に向かってしまう。いかん、映画なんだから、やはり画面の一点ではなく、隅々まで視線をはしらせるべきだ、という思いとの葛藤。煩悩というべきか。 それがまたアホらしくて。 そういう煩悩を余所に、たとえ誰も見ていなくても、荒波は今日も海岸に押し寄せ、雄大な光景を人知れず繰り広げる。[インターネット(邦画)] 7点(2022-03-23 22:39:21)《改行有》

264.  地球防衛未亡人 ダンが壇にダン隊員と呼びかける、ほぼ出オチみたいな企画の作品。 開き直って、お粗末さをかえって武器にしたような作品でもありますが、特撮部分はちゃんとウルトラマンっぽく仕上げていて、意外にわるくない、かも。 一方、毒のある風刺が散りばめられていて、それも、こんなコトをおふざけでやっていいんだろうか、と、ちょっと気が咎める部分もあったりするのですが、もっとも、そんなコト気にするくらいなら、そもそもこんな作品見ようとは思わない訳で、気にしないことにする。。。 とは言え。おふざけが過ぎると風刺も弱まり、どつちつかずの中途半端になってしまった印象は否定できません。しかしこれも、そんなコト気にするくらいならこんな作品見ない訳で、やっぱり気にしないことに。。。 とは言え。 壇蜜が怪獣相手にハダカ踊りしているのを見ると(煮え切らないセミヌードなのは、これも「そんな映画」だからではあるけれど)、何となく石井輝男のヘンタイ系作品を思いだしたりして。路線が違うんだから比べるべきではない、と言われるかも知れないけれど、でも連想しちゃうんだから仕方がない。そして、どうしても、所詮アタマで考えた「ヘンなコト」と、体の奥底から湧き上がってくるような「ヘンなコト」とは、やっぱり ヘンタイのレベルが違うよなあ、と思わざるを得ない訳で。 それでも、いいのかも知れないけれど。この作品、「単なる思いつき」の美学、というヤツかも知れませぬ。[インターネット(邦画)] 4点(2022-03-22 22:56:58)《改行有》

265.  喜劇 急行列車 冒頭の東映マークが何かのマチガイではないかと思えるほど、のんびりまったり、松竹風味。 そしてあの懐かしき、のんびりまったり、国鉄テイスト。これじゃあ、民営化されちまう訳だ。 しかし一方で、列車内で妊婦が(お約束通り)産気づく場面では、「あと45分で次の停車駅です」などと言いながら、列車を走らせ続けたりして。なんで途中の通過駅に列車を止めないんだよ、と言いたくもなりますが、いや、正確な運行こそ、すべて。これぞ鉄道のロマン。 かどうかは知りませんけど、とにかく、長距離夜行列車が舞台ということで、変わりゆく景色が作品の魅力であります。さまざまな景色の中を、列車は走り続ける。 列車内のトラブルあれやこれや、といった内容で、小ネタが多く、まとまったストーリーはあるような無いような、ですが、その小ネタの積み重ねの中に、夫婦のあり方というものをそれとなく見せてくれます。 特急ではなく、あくまで急行。人生って、そういうもんでしょ、と。[インターネット(邦画)] 6点(2022-03-22 22:36:04)《改行有》

266.  悪い種子 《ネタバレ》 『エクソシスト』とか『オーメン』とかが言ってるのは要するに、「子供ってのは、手に負えない」ってコトなんでしょうが、いやナニ、別に悪魔など持ち出さなくても充分に、子供ってのは何を仕出かすかワカランもんです。 『エスター』なんかも含めたそういう流れの、最上流に位置してそうなのが、この作品。とりあえず、素晴らしくヤな感じに仕上がっていて、よろしいのではないか、と。 冒頭に登場する、軍人である父親。彼が家から不在になると、カメラの位置が娘の視点に降りてきて、家の中に空気が変わった印象を受けます。この辺り、いきなり娘を中心にもってくるか、それとも後からだんだん娘に焦点を合わせていくか、、、演出的にはどっちが良かったんですかねえ。後者で見てみたかった気も少ししたりして。 とは言え、日常の中に突然、「子供の溺死」という事件が舞い込み、いったんは他人ごとと思いきや、実は、という展開。たっぷりヤな感じを味わわせてくれます。何かの間違いであって欲しい、という虚しい願い。 ただし、この娘というのが、虫も殺せぬような美少女、という訳ではなく、最初から充分にイジワルそうな顔をしてるのが、救いと言えば救いでしょうか(笑)。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-03-20 07:00:56)《改行有》

267.  男の顔は履歴書 男の顔は履歴書、だなんて言われても、とても私の顔なんぞまるで履歴書っぽくはないのだけど、これが安藤昇だとドンピシャ当て嵌まる。「現在」の顔は眼鏡にヒゲの典型的な中年オヤジ風、しかし頬の傷は間違いなく、彼の過去を語ってます。さらにはこの、冷たい眼光。この顔ならば、セリフが棒読みであればあるほど、かえって迫力が。 そこから場面は敗戦まもなくの、闇市へ。この後も時代がアチコチに飛び、さらには中途半端な独白が入ったりして、多少ヘンな映画ではあるのですが、それでもなお、独特の迫力が。 朝鮮人の一味の横暴なども描かれるけれど、登場人物それぞれが皆、それぞれの言い分、それぞれの思いがあって。あ、菅原文太はあまり無さそうですけどね。 クールな安藤昇の弟役に、伊丹十三。「ゆーとぴあ」かと思ったぞ。とくに言い分が多そうな役で、映画を盛り上げます。 でもって、映画にさらに迫力をもたらしているのが、例によって独特のローアングル。そしてクローズアップは、被写体が画面からはみ出んばかり、まさに、はみ出るかはみ出ないかの臨界状態。 クライマックスの銃撃戦、斬り合いも、もはや、尋常なものではなく、凄まじいエネルギーを放ってます。 ちょっと意外な、しかしこれしかないだろ、という絶妙のラスト。[インターネット(邦画)] 8点(2022-03-17 22:52:23)《改行有》

268.  浮草物語 旅芸人の一座がとある町にやってきて、それがいかにも街道沿いの宿場町か何かみたいなことろ。風情があります。 で、その町には、一座の親方の元妻と元息子、いや息子に「元」は不要ですね。「元」をつけると何だか今では娘になってしまったみたいで、決してそうではありません。それはともかく、彼らの存在が嫉妬を呼んで、思わぬ展開となっていく。前半は(自分が実の父とは知らない)息子と一緒に釣りに行ったり、わりとホノボノしたシーンが続き、そこから後半は波乱の展開。余韻を残すラストまで、なかなか巧みな物語構成で、グイグイ引っ張っていきます。 クライマックスで、一座の娘が二階に上がり、息子と視線を交わす場面、その無言のやり取りの雄弁さ。まさにサイレントならでは。[インターネット(邦画)] 8点(2022-03-16 23:03:21)《改行有》

269.  あの丘越えて 《ネタバレ》 田舎育ちの野生児指数バリバリな少女がある時、離れ離れに都会で暮らしている父のもとに呼ばれて・・・というお話なのですが、主人公の少女を演じるのが美空ひばり、だもんで、「少女」に見えない、美空ひばりにしか見えない。その歌唱力には、圧倒されまくり。 彼女が起こすプチ騒動の数々、終盤だけちょっと大ごとになるけれど、最後は取って付けたようなハッピーエンド。これがもう、本当に取って付けたようで。もしかして、これは現実の世界ではなく、少女が大正池に入水自殺した後の、死後の世界なんじゃなかろうか、と疑いたくもなります。なりませんか? 彼女を育ててくれた「お婆」が、泣かせます。最初の方で、汽車に乗った美空ひばりの手を握りながら、信じられないような全速力で汽車に併走するお婆の姿。まさしく命懸けですよ、これは。迷シーン、かつ、名シーンです。[インターネット(邦画)] 6点(2022-03-15 22:14:47)《改行有》

270.  不能犯 松坂桃李が死神みたいな訳で、依頼を受けては超自然的な手段で人を殺していく、その繰り返し。だもんで、オムニバスとまでは言わないものの、細切れの印象で、内容的にちょっと弱い。 さらにそこに、爆弾事件が強引に重なって、カオス状態。だいぶ無茶な構成だけど、悪くはないです。 とりあえず、松坂桃李の貧乏臭くもワルそうな感じが、雰囲気出してます。 沢尻エリカは、コレ、どうなんでしょうね。ははは・・・。[インターネット(邦画)] 6点(2022-03-14 22:26:17)《改行有》

271.  ザ・ゴーレム 子供の頃、正確には覚えてないけど「世界の妖怪百科」みたいな本があって、色んな妖怪が載っている中で(妖怪の定義は不明だが)、妙に心惹かれるのが、このゴーレムというヤツ。何が気に入ったのか自分でもわからんけど、おそらく、オドロオドロしい妖怪たちの中で、やたら無機質なのがカッコ良かったのかも。もっとも、「ぬりかべ」と「いったんもめん」とかが有機物なのか無機物なのかは知らんけど。水木先生の筆一つ。 しかるにこの映画のゴーレム。これではまるでタールマンじゃないか。いやそれどころか、ドロドロを落としたら、普通のコドモではないですか。ま、いいけどさ。 というワケで、圧迫と復讐、みたいな凄惨な「昔話」を描きつつも、主人公がかつて失った自分の子供をゴーレム少年に投影した、現代的な家庭劇の要素もそこに加わってます。 そういう点で、ゴシックホラーでありながらちょっとウェットなものを感じさせもして、ユニークな作品ではあるのですが・・・もうひとつ、うまく撮れてない印象。 自然があってこその超自然。なんかもう少し、「前触れ」みたいなものがあってもいいかと。[インターネット(字幕)] 6点(2022-03-13 21:10:34)《改行有》

272.  天と地と 50億円余の製作費(多くの関係会社が泣いたという噂)に、大量に動員したエキストラ、こういったものを持て余しているのがヒシヒシと画面から伝わってくる、まさに自家中毒状態の作品。 大勢のエキストラでマスゲームを演じたら、さすがにスペクタクル感はイヤでも出るだろう、と思ったら、実はそうでもなかった、というのは、大きな発見、大きな教訓。私も正直、意外でした、ハイ。 ひたすら薄っぺらい音楽が、ますます作品をスペクタクルとは真逆の方向へ。 ずっと安く済ませながらあれだけ盛り上げた『戦国自衛隊』は、やっぱりエラいと思う(傑作だと言うつもりは無いけど)。 とは言え『乱』の製作費26億円が、フランス資本に頼らざるを得ず、日仏合作となったことを思うと、角川春樹の野心、一目置くべきものなのかも。[インターネット(邦画)] 4点(2022-03-13 13:20:51)《改行有》

273.  スキップ・トレース 「ジャッキー・チェンの世界進出は、アメリカのコメディアンとのバディムービーで行く」って、もしかして誰かが決めたんですかねえ。困ったもんです。 かつてのスピード感溢れるジャッキー映画からすると、相棒の存在が映画にブレーキを掛けているようにしか思えんのだけど。 とは言え、若い頃のような無茶は、体力的にもコンプライアンス的にも、難しいでしょうし。これも一つの答え、ではあるのでしょう。もちろん、アイデアを凝らしたアクションは、今回もしっかり盛り込まれてます。 ストーリーはあるような無いような、意味も無くモンゴルに行って、モンゴル相撲。割り切ってデタラメな展開になってます。こういうのも自由でいい。 で、監督がレニー・ハーリンって・・・?[インターネット(字幕)] 6点(2022-03-13 12:57:23)(良:1票) 《改行有》

274.  馬を放つ 《ネタバレ》 主人公のオジサン。結構、普通のヒトなんですよね。ツケで茶を飲んで、ついでに店の女性と浮気寸前、なんとか踏みとどまったりして。ちょっとした事件もある、普通の日常。 一方でオジサンは、他人が飼ってる馬をこっそり逃がしてしまう、という妙なクセがある。もちろんこれは犯罪。しかし、その背景には、馬とともにノビノビと暮らしてきた、遊牧民としての民族性みたいなものが、オジサンの心の一角を占めている、というのがあって。 民族の誇り。それは別に、意味も無く自分たちを持ち上げて自慢することなんかじゃない(そこは勘違いしちゃいけない点)。先祖から受け継いだものに対する、責任感、とでも言えばよいか。 しかし、誰もが同じ責任感を共有している訳じゃなく、時代は変わり、価値観も変わり、揺らぎが生じる。オジサンはいささか、ラジカルに過ぎたのかもしれない。けれど、それをただ排除すればいいのか? オジサンの正体は、実はこの映画の監督さんで(笑)、やはり、祖国の美しい景色を、飾ることなく在るがまま、しかし真摯に映画へと焼き付けています。主人公が映写技師だったというエピソードもまた、映画愛の表れのようでもあり、フィルムに収められた「古き良き時代」(イヤでもここには「良き」が付いてしまう)に対する郷愁の表れのようでもあり。 ラストは一種の悲劇、ではありますが、イマイチ頼りない主人公の息子が、主人公の何かを受け取ったのかもしれない、ということを微かに感じさせて、映画を締めくくります。[インターネット(字幕)] 9点(2022-03-13 12:30:35)《改行有》

275.  コン・ティキ シュリーマンと、このヘイエルダールとが、「アヤしい考古学者」の二大巨頭だと思ってるのですが、どうでしょうか(え、ゴッドハンド氏も加えるべき?いや、あれはもう、アヤしくすらも無いので・・・)。 思い込みの激しさは、言い方を変えれば、男のロマン。女性の方がオトナなので、こうやって愛想を尽かされちゃうのですが、ロマンなんて、その先にしか、無いんです。 ヘイエルダールの説は、今では概ね、否定されてますよね。補陀洛渡海じゃあるまいし。 しかしこのヤンチャさが、映画では魅力的に映る。無責任で申し訳ないけど、オッサンたちが少年に見えてきて、いいんだなあ。 サメの群れの場面ではハラハラさせられますが、その後のシーンがまた良くって。主人公の顔だけにフォーカスされたショットから伝わる、孤独。その後、仲間の顔のクローズアップで、空気が一気に和らぐ。 海の神秘。海面下に何かが蠢くたびに、ヒヤリとして、ドキリとして。 結局、この冒険は意味のあるだったのか、どうなのか。いや、冒険は冒険自体に意味がある、それでいいじゃないですか。無責任で申し訳ないけど。[インターネット(字幕)] 8点(2022-03-12 17:50:57)《改行有》

276.  ドッグ・イート・ドッグ 《ネタバレ》 クズみたいな3人組が、クズみたいな誘拐を企むオハナシ。とにかくどうしようもない連中なんです。3人の中ではニコラス・ケイジが一番マシに思えるくらいだから、コレ、ホントにどうしようもない。 極悪で凄みを利かせた連中なんだったら、また別のピカレスクな魅力があるのだけど、ただのクズだからそうもいかない。微妙に可愛げがあったりするから、始末が悪い。でもって、事件は順調とは程遠い方向に向かっていってしまうのですが、この映画において特徴的なのは、ヒトが結構、アッサリ死んでしまうところ。犯罪映画なら普通、ここで、もうちょっと引っ張るんじゃないか、というシーンで、予想外に早く死人が発生する。これは冒頭からそうだし、主人公3人の運命も似たようなもの。 こういう部分で、「この作品、狂ってるな」と思わされる。そして、そう思わせた段階で、おおむね、作品としては成功してるんじゃないでしょうか。ポール・シュレーダー、まだまだ健在。まだまだ狂ってます。[インターネット(字幕)] 7点(2022-03-12 17:31:10)《改行有》

277.  パラドクス 《ネタバレ》 人生コレ、所詮は同じことの繰り返し、ってか? んなコトは今さら言われなくても、なあ。 不条理モノ、です。「無限に続く階段」など、登場人物がある空間に綴じ込められてしまう。というエピソードが連鎖して、どうもその小ループがさらに大きなループの一部をなしている、というカスケード構造。 この作品、そのアイデア一発勝負みたいなところがあって、これぞというような、惹きつけられるシーンが無い。ので、ちょっとツラい。 時系列を弄るのは、そりゃ作り手側は編集でどうにでもできるからいいけど、それを見てただ謎解きさせられるのは、たまったもんじゃない。やはり、「それでも惹きつけられる」ためには、見せ方の工夫があってこそ、だと思うんですけどねえ。 ループに閉じ込められた衝撃を、どう見せるか。どう感じさせるか。年月の経過を表現するのに、ゴミの山だの伸びたヒゲだの、それ以外に工夫はないのか、等。 いや、テーマは悪くないと思うんですけど。とにかく、それをどう見せるか。エピソードを減らしてでも、もう少し丁寧な「コワさ」が欲しかったかな、と。[インターネット(字幕)] 5点(2022-03-12 10:36:39)(良:1票) 《改行有》

278.  ゼロの焦点(1961) これ以上短い「ゼロの焦点」は作れないんじゃないか、と思うくらいの細密充填構造。折りたためる部分は徹底して折りたたみ、コンパクトに仕上がってます。 ラストは定番中の定番(それともこの作品が元祖なのか?)、断崖絶壁の上。と言いたいところだけど、ラストというより、後半まるまる、といった感じ。これも映画をコンパクトに仕上げる工夫かもしれないけれど、それにしてもこの断崖の、見事な絶景ぶり。ロケーションの素晴らしさでもって、作品の素晴らしさが約束されたようなもんです。 原作は、松本清張の代表作の一つでありながら、社会派の要素が強く、ミステリとして読むと少々物足りない気もするんですけどね。映画はまた違った魅力を付け加えてくれました。[インターネット(邦画)] 7点(2022-03-10 23:02:35)(良:1票) 《改行有》

279.  サラリーマン専科 単身赴任 単身赴任! なんと哀しくも切ない響き! サラリーマンが単身赴任になると、どうなるか? と言うと例えば、どこかの誰かさんみたいに、突然、映画を見る手段がことごとく「インターネット」に切り替わり、映画の感想文を某サイトに投稿する頻度が妙に高くなる(だって、ヒマなんだもん)。 ああ、そろそろ1年になるんやなあ。ブツブツ・・・。 作品の冒頭いきなり、主人公は関東から関西へ、単身赴任。いいなあ。代わってくれ。 しかも、単身赴任のくせに随分エエとこ住んでるやないか。くそ~。と、今、自分がいる狭いアパートの部屋を眺め回す。 ふむ。このまま行くと、最後まで映画のことに触れずに書き終わっちゃいそうですね。まあ、たまにはそういうのも、いいでしょ。 ダメ? 私のような大阪出身者が関東(K県K市)に来たって、自分も周囲も、面白くも何ともないのだけど、とりあえず東京の主人公が大阪にやってくると、ドラマが始まる。しかも、松竹映画ということで山田雅人が参戦してるとは言え、基本は吉本興業の面々。実際の大阪以上にドス黒い「大阪」が渦巻き、脚本はこれでもかと大阪への偏見を煽り立てる。 しかし、大阪に来た東京人の体感としては、実際こんなもんなのかも。 それはともかくとして、隣の部屋から彷徨いこんできた猫を発端に、ひと騒動、ふた騒動。なにせ強引な人間しか登場しない作品なので、結構、ハチャメチャな展開。皆、芸達者で、楽しい映画。 実際の単身赴任は、楽しくないんやけどね。トホホ。[インターネット(邦画)] 7点(2022-03-09 23:04:03)《改行有》

280.  暴動島根刑務所 いや~~~これはヒドい(笑)。アナーキズムの極致。全編コレ、人を殴る蹴るの効果音。 兎にも角にも、松方弘樹の反骨精神とバイタリティ。クライマックスではそれが周囲に伝染感染パンデミック、大暴動に発展して、これはもはや、囚人村と看守村との、ケンカ祭り。 そこまで、やるか。 リンチ、暴動、そしてラストの鉄橋のシーンまで、ひたすら突っ走り続け、呆れつつも圧倒されます。 それにしても恐るべきは、70年代東映。70年代というだけあって、どう頑張っても10年間しかないワケで。もしも70年代があと2~30年も続こうものなら、日本映画界はいったい、どうなってしまっていたことやら。[インターネット(邦画)] 8点(2022-03-07 22:47:05)《改行有》

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