みんなのシネマレビュー |
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261. 9人の翻訳家 囚われたベストセラー 《ネタバレ》 うーん。1時間すぎた頃の原稿横奪のくだり(チャプター「種明かし」)もアレックスの仕掛けであるなら、もう9人で集まっていたことすら、この物語に何か意味があったの?ということになりませんか?翻訳家が9人集まることが最大の趣向だったように思うのですが。また、集められた翻訳家は一流と呼べるような人たちだったはずでしょう。優れた翻訳家は、創作の才能がなければできないと思うのですが。そのへん、本作を日本語訳した方は、どのように思っているのでしょうか?[DVD(字幕)] 3点(2020-09-14 12:32:35) 262. 刑事コロンボ/第三の終章<TVM> 《ネタバレ》 まず自分が重要参考人になる作戦、は確かに面白い。しかも、マロリー氏の新作の元ネタはエディが書いていたってなると、なんか作り込みがすごくて、どこかで破綻しそうな犯人のこの作戦。でも、グリーンリーフ氏はうまくやってたと思うなあ。優秀な犯人じゃないですか。こんな犯人の最初の綻びが、「彼ら」って言っちゃたのだとすると、やっぱりコロンボすごいですよ。ていうか、つまりいいエピソードです。【追記】マロリーさんって、「マロニーちゃん」って言いたくなりませんでした?[CS・衛星(吹替)] 8点(2020-09-06 21:55:20) 263. 1917 命をかけた伝令 《ネタバレ》 これは、いい。戦争ものをワンカットでって、なんでそんな面倒なことをと思いましたが、敵兵のいる中を息ひそめて進んで行く様を撮るには、こんなに適した方法はない。ワンカット「風」とはいえ、観てるこっちが苦しくなる趣向。せっかくの工夫なのに、ワタシくたびれて、途中休み休みに観てしまいました。しかし、映画じゃなきゃ堪能しえないコンテンツを見せてもらったと思っています。ものすごくシンプルなストーリーなのもよい。すばらしい。【追記】ワンカット映画の主人公って、ピタゴラ装置のビー玉みたい。ルートに仕掛けられたイベントをこなしながら、ゴールを目指します。[DVD(字幕)] 9点(2020-08-29 15:45:46) 264. 刑事コロンボ/野望の果て<TVM> 《ネタバレ》 これは、すごいいいんじゃないですか。笑ってるのか、泣いているのか、他の表情なのかわからない、議員候補の犯人がいい。ほとんどノーミスでコロンボをあしらうんだけど、選挙プロモーションビデオの撮影の際に少しスキを見せるのがいい。人生を掛けた大きな目標に届こうとしている(有利な選挙戦を終えようとしている)時に、また小細工をするのが好き。いい犯人じゃないですか。コロンボも解決パートは出来過ぎなような気がしますが、歯医者パートや車の検問パートとか好き。「別れのワイン」、「2枚のドガの絵」と同点で、ワタシのコロンボ作品第2位にします。【追記①】2位が多いな。【追記②】夏に見るとコロンボは暑苦しいな(コート)。熱中症に気をつけてね。[CS・衛星(吹替)] 9点(2020-08-21 19:32:07) 265. スペシャルアクターズ 《ネタバレ》 観客には分からせても、お兄さん(主人公)には仕組みを悟られてはいけなかったんじゃないでしょうか?弟さんはまたしばらく兄さんの前から姿を消し、スペシャルアクターズの事務所も行ってみたらもぬけの殻だった、っていうのはどうでしょうか?それぐらいの周到さが欲しい。ネタバレなしの「泣いた赤鬼」作戦。【追記】ワタシ達も、みんな誰かのためのスペシャルアクターっていうとらえ方もあるよね。[DVD(邦画)] 6点(2020-08-17 18:49:56) 266. ホステージ 《ネタバレ》 人質立てこもり事件のねじり合いというと、本邦では映画ではなく小説ですが、筒井康隆の「毟りあい」、伊坂幸太郎の「ホワイト・ラビット」があります。つまり、日本ではこういう風なのは、スラップスティック・コメディ的にでないと扱えない事柄なのではないかと思うんですね。そんな無茶苦茶はないだろう、と。でも、アメリカの人は、こういうのを正々堂々と取り扱うのですね。そこはやっぱり、偉いと思うんですよ(若干漫画的演出はありましたけど)。7年ぶりのレビューかあ。結構面白かったけどね。【追記】実は、上記の「ホワイト・ラビット」のあとがきを読んで、本作にたどり着きました。[インターネット(字幕)] 7点(2020-08-13 15:09:53) 267. 風雲児たち 蘭学革命(れぼりゅうし)篇<TVM> 《ネタバレ》 これは、相当好きだな。主役の二人の年齢はアラフォー(杉田玄白)、アラフィフ(前野良沢)だけれど、青春群像劇ですよ。前野良沢は、「舟を編む」の馬締をさらにナイーブにした感じ。臆病すぎる。プロデューサー杉田玄白の打ち手にムダがないのもすごい。二人だったから、解体新書を世に出せた。ぶつかり合い、ねじり合い、紆余曲折はあるのですが、ただ二人の信頼の物語だったんだと思いますよ。原作未読です。読んでみたい。[DVD(邦画)] 9点(2020-08-11 18:57:08) 268. 刑事コロンボ/毒のある花<TVM> 《ネタバレ》 なんか、ヘンな話だなあとは思ってはいました。ダイエット学校の風景とか、朴訥としたチャーミングな秘書がヘビースモーカーでゆすり屋で、とかね。いきなり終わっちゃうサゲ。間合いの取りにくい作品だったと思います。[CS・衛星(吹替)] 5点(2020-08-11 11:11:28) 269. EXIT 《ネタバレ》 これは、面白い。山田孝之と東海林さだおを足して2で(略)ような主人公。自己評価の低い彼。ダサかっこいい。本編に散りばめられているコメディ要素が、なんか垢抜けないのは監督の計算通りなんでしょう。映画としても、ダサかっこいい。アジアのダイ・ハードって、ちょっと大袈裟だけど言っちゃうよ。エンドロールもちゃんと見てね。あそこんとこどうだったの?なんか見落とした?ってのも見せてくれるので。【追記】自己評価の低い彼に対して、終幕間際に父親がかける言葉が、「どうも、ありがとう」ってのは、ワタシ的には、すごく納得のワードチョイス。父親に認められたかったのだと思いますので。[DVD(字幕)] 9点(2020-08-08 22:39:38)(良:1票) 270. 菊次郎の夏 《ネタバレ》 ああ、もったいない。前半、お母さんに会いに行くくだりは、もうドキドキしてみていましたよ。地味目な正男が、お母さんに会えて終わるお話だと思っていましたので。バスのこないバス停のシーンとか好き、そこから歩き始めるシーンも好きでした。タケシ、正面から人情ドラマを作るんだと興奮しました。しかし、後半の「東京に帰る編」になってからは、映画の体(テイ)をなしていない。監督は、菊次郎自身も母親に会いに行くという趣向を思いついちゃったもんだから、それに囚われすぎて、照れ隠しが過ぎるんだ。この頃のたけしの照れ隠しは、そういう人だからと、世間も大目に見てたと思うんですけど、照れくさいの我慢してこそ監督でしょ。映画としては破綻しているし、もう一度見ようとは思わないんだけど、この有名なメインテーマを聴くたびに、この夏の中を歩くたけしのシーンは思い出してしまいそう。やっかいな映画です。[DVD(邦画)] 5点(2020-08-08 14:21:02) 271. エスケープ・ルーム(2019) 《ネタバレ》 これは要するに、いわゆる「リアル脱出ゲーム」が好きな人たちが、それに参加する前に予習としてみておくと、より盛り上がりますってもんだったんじゃないでしょうか?グロいのがないのも、そんな理由じゃないかな。ゲームありきの本作。ゾーイがどんどんこの趣向に傾注していくのも、そんな感じ。なので映画単体としては、まあ〜、5点かな。[DVD(字幕)] 5点(2020-08-07 10:39:08) 272. カツベン! 《ネタバレ》 うーん。終幕20分前くらいからのシーン。DVDのチャプターとしては「大乱闘からの世紀の追いかけっこ」の部分。そのチャプター名からして、おそらくあのパートは、サイレント時代のドタバタ喜劇を撮りたかったんじゃないかと思っています。そうじゃないと、あのいわば牧歌的とも言えるシーンが延々と続くのが理解できないので。であるとすれば、あの部分は昔の技法(白黒のフィルム撮影、コマが少なくなんかカクカクしてるヤツ)を使うべきだったのではないでしょうか? そしてそのパートのカツベンは、活躍が少なかった伝説の山岡秋声にお願いしたい。なんてのは、いかがでしょうか?【追記】なぜ、チャップリン(茶風鈴)のワンシーンを入れられなかったのだろう?[DVD(邦画)] 4点(2020-08-01 23:34:17) 273. 刑事コロンボ/二つの顔<TVM> 《ネタバレ》 本作において、おもしろ担当だと思っていたペック夫人。彼女にとってこんな救いようのない話はないでしょう。気の毒。そんな残酷な趣向がおもしろい本作と思っていますが(非道い?)。[CS・衛星(吹替)] 5点(2020-07-26 06:21:21) 274. ナンシー 《ネタバレ》 ああ、あの予告編は何だったのか?「サイコスリラーの最高傑作」。30年前に誘拐された女児は「ワタシかもしれない」という女ナンシー。「エスタ-」みたいなDVDジャケットもあいまって、すっかり詐話師が他人の家庭をぼろぼろにする話かと思ってましたよ。ところが。ナンシーは、ネットの知り合い(ジェブ)にはウソついてましたが、育ての母を常識的に介護する娘さんじゃないですか。彼女は本当に、自分のことをブルック”かもしれない”と思ってしまったのではないか。万が一を信じて、DNA検査を受けていたのではないか。「無条件に、愛してる」といわれた夜に、ヒッソリと姿を消す。視聴前の情報の混乱があったからこその、ワタシにはどんでん返し。とはいえ、「う、ナンシー。メンドクサイ奴」ってところは、想像通りでしたけどね。[DVD(字幕)] 7点(2020-07-25 16:13:32) 275. バイス 《ネタバレ》 ジョージ・W・ブッシュの頃のイラン戦争にまつわる裏話なんて、もう聞くだにウンザリするんだ。チェイニー副大統領は、本当に「すべきことをしている」と考えていたはず。同調圧力とシステムへの過剰適応。ブッシュの黒幕が副大統領なのではない。糸を引いていた人なんて、誰もいないんじゃないですか?【追記】第2のエンドロール後の集団インタビューの件はいただけない。あれやられると、製作側が逃げてるなって思っちゅうんですよね。なんちゃってって、言っているような。[DVD(字幕)] 4点(2020-07-20 17:00:54) 276. 刑事コロンボ/断たれた音<TVM> 《ネタバレ》 コロンボ自身が知らなかったように、犯人がこのゴミ処理装置の操作を知らなかったとすれば、近くに操作盤があったとしても、それをいじることはしないでしょう。クスリの件もしかり。ネタが、ワタシ子供の頃好きだった、推理クイズの域を出ていないような気がします。が、しかし。難聴のチェスの名人っていう犯人の設定。冷静でいようと努めるんだけど、感情の高まりを抑えられない。R・ハーヴェイの演技。共感得られないだろうと思いつつ、ワタシ、「マルサの女」の権堂、つまり山崎努を思い出しながら見てました(なんだ、それ)。コロンボの顔が魅力的なシーンが多かったとも思います。ワタシは、好きなエピソードです。[CS・衛星(吹替)] 8点(2020-07-19 15:54:16) 277. 人生タクシー 《ネタバレ》 イランの映画に出てくる子供は、なんていたいけなんだろう。「映画」なんだから何か出来事がおきてしかるべきなのですが、本当にこの子達にとにかくなにも起こりませんように、と祈らざるをえない(間違った視線なんだと思っています)。この監督さんの映画について知っていると、見えるものがだいぶ変わってきそうです。しかし、なにも知らないでも、ただタクシーがあっちこっちいったり、いろんな事情のある人を乗せたり降ろしたりしているのを、なんとなく見てられるって、味のある一作と思っています。村上春樹的?、とか見てて思ったのは、正しかったんだろうか?どうなんだろう。[DVD(字幕)] 6点(2020-07-11 05:54:16)(良:1票) 278. 天気の子 《ネタバレ》 これは…。新海監督、本気出しましたね。全力フルスイングの中二病映画じゃないですか。この映画をどう語ればいいのかわかりませんが、印象的だったセリフをひとつ。「大丈夫ですか。あなた、いま、泣いてますよ」。[DVD(邦画)] 9点(2020-07-05 23:14:29)(笑:1票) 279. 刑事コロンボ/偶像のレクイエム<TVM> 《ネタバレ》 実はもう一つ〇〇があったというところがミソの本作ではあります。しかし、本作の犯人はどう見ても連続殺人を犯すような狂気や、あるいは知性を感じさせません。品のいいおばさんなんだ。殺しの手口も割とおおらか。凝った設定ばかりが先走っているような一作でした。【追記】なおワタシは、品のいいおばさんによる連続殺人のうまいミステリーがあったら、観てみたいとも思っています。…あれ、もしかして本作はそういうのを狙ってたの?うーん。[CS・衛星(吹替)] 4点(2020-07-05 16:41:19) 280. 刑事コロンボ/黒のエチュード<TVM> 《ネタバレ》 まあ、胸の花が証拠になるんでしょうけど、あの場に奥さんが居合わせて(仕組んだものなのでしょう)、その点だけは夫のためにも嘘がつけなかったというところがポイントなのでしょう。それでも、奥さんをなびかせようとする犯人の狂気。警察のスタッフに向けての謎の「チャオ」。終幕は結構良かったと思っています。[CS・衛星(吹替)] 6点(2020-06-11 17:45:24)
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