みんなのシネマレビュー |
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301. エル・ドラド(1966) 背中に銃弾が残り利き腕が痺れる老ガンマンのジョン・ウェン、女に入り込んで酒に溺れる保安官ロバート・ミッチェム、銃が苦手なしつこい性格の若造ジェームズ・カーン、何なんだこの西部劇は、と思った方、ご心配なく。ハワード・ホークス監督が正統派西部劇に見事に仕上げています。敵の前では後ろ向きに馬を乗りこなし、店を出る時も敵の行動を読んで行動するウェイン。うーん、渋い。事件・事故に巻き込まれて、人のせいにしてわめき散らすような人には、解らないだろうな。この感覚。8点(2004-10-10 00:07:11)(良:1票) 302. サイコ(1960) シャワーの最中に、ナイフでメッタ刺しにされるという設定は、裸で逃げ場がないと言う無防備この上ない状態なだけに、考えただけでゾッとします。痛さを伴った恐怖を感じるという点では抜きんでている場面でしょうね。「被害者」ジャネット・リーさんを紹介する時は必ず枕詞になるほどインパクト抜群のシーンです。本人である彼女がしばらくシャワーを使えなかったという話は説得力があります。何の前触れもなく、理由もなく突然襲われるという事も恐怖を増長させているようです。ちなみに、私は、夜中にシャンプーしていて、人の気配を感じて、ふと振り返ったりはしません。9点(2004-10-06 19:19:07) 303. ポセイドン・アドベンチャー(1972) この作品を最初に観たとき、スコット牧師の言動にえらく感動した覚えがある。同じ時期に、ある宗教団体の勧誘を受け、宗教的美辞麗句を聞かされた。しつこい勧誘員に、断る理由をあれこれ言っているうち、次第にテンションが上がって、あのシーンを引き合いに出し、宗教家の価値は困難な場面に遭遇した時にこそ決まると言うような事を、かなり熱く語った記憶がある。きっと、自分の言葉に酔っていたのだろう。場面を思い出し、涙なんか浮かべて。勧誘員は「何言ってんだろう、この人」というような顔をしていた。9点(2004-10-05 18:07:52)(良:1票) 304. ブラック・レイン 外国映画で扱う日本は、普通は違和感を覚えるのですが、たまに魅力的な印象を受ける場合があります。この作品の「オオサカ」は、正にそれですね。作品に溶け込んで、独特のカラーを発揮しています。日常見ている風景と違っていても、作品の舞台や背景として輝いている街は、作品を印象付ける重要な要素になり、観客を引き付けます。舞台となる街を生かすも殺すも撮り方次第。映画は芸術です。松田優作の鬼気迫る演技は、決して最後の輝きではないと思っています。それだけに、残念です。8点(2004-10-04 19:04:50) 305. ダイ・ハード 緊張感とユーモアが入り混じり、派手なアクションに、ハラハラ・どきどき。文句なしの娯楽アクション。視聴率と話題性しか頭にないマスコミ報道も思いっきり批判してますが、当たり前で皮肉にもならないかも。やらせも当然の日本のテレビ局では、シャレにならないか。とは言っても敵にまわすとこれほど恐ろしい団体はない。影響力は絶大ですからね。同じ題材でも、編集次第で、全く違った印象に、いかようにも作れます。うまく付き合えば、また便利なものなのだが・・・。マスコミと鋏は使いようだ。ビンタの一つぐらいじゃ足りない番組っていっぱいあるような感じだ。10点(2004-10-02 00:11:04) 306. ゴジラ(1954) 記憶に新しい戦争の記憶、癒されぬヒロシマ・ナガサキの傷あと、ビキニ環礁水爆実験の現実、核兵器が世界に広がっていく言い知れぬ恐怖。当時、日本人だけが持ちえたであろうこれらの不安と怒りのメッセージを、ひとつの映画に込めようとしたスタッフの情熱と、天才特撮監督円谷によって生み出された傑作。ゴジラが永遠にゴジラであり続けるのは、この作品によって誕生したからである。末裔がプロレス界入りしようが、アメリカに渡ってジュラシックパークでアルバイトしようが、腐ってもゴジラなのだ。10点(2004-09-28 19:51:51)(良:1票) 307. クリムゾン・タイド 潜水艦を舞台にし、その閉鎖的空間の特色である行き詰る緊張感をうまく活かし、見ごたえのある内容になっています。ハックマンとデンゼルの精神的な対立と軍隊の指揮命令の微妙なバランスに立った演技も見事です。自分の任務と状況に対する判断は、重要な職にある者ほど難しいですね。それだけ権限がある分、責任も大きくなる。7点(2004-09-26 15:58:54) 308. 三大怪獣地球最大の決戦 キングギドラの出現は衝撃的でしたね。怪獣としては秀逸でした。手がなくて頭が三つ。しかも羽があり、金色に輝く。地球の3怪獣との対決にしたのが惜しまれる。限界だったのかもしれない。怪獣をいっぱい出して、安っぽくなったと感じたのは正直な気持ちです。ゴジラもラドンもモスラも、単独で活躍した名作があるのに、キングギドラだけが無いのが悔やまれる。ドゴラなんかもあるのになあ。8点(2004-09-26 12:27:17) 309. フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ 前作の反省があったのかもしれないが、生身の人間を怪獣に見せる無茶はしていないのが、本作の成功でしょうね。フランケンシュタインとは言え、キングコングみたいな感じですよね。人間らしいだけ、猿というより人造人間に近いのかな。まあ、水野久美さんの存在だけで点数アップです。東宝の怪獣映画には欠かせない存在です。8点(2004-09-25 22:51:35) 310. フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン) ゴジラ対○○路線の行き詰まりから、新たな怪獣映画の方向性を示した作品としては、評価は悪くないのですが、フランケンシュタインが人間そのものに見えては、ネタバレ同然の映像なもんで、視覚のトリックとしては失敗かと思っております。とは言え、水野久美さんの存在感が抜群で、思い出深い作品です。ドイツから輸送された心臓、原爆のすさまじさなどは、子供心にも、感じるものがありました。悪くはないけど、詰めが甘かったという感じですかね。7点(2004-09-25 22:40:37)(良:1票) 311. モスラ(1961) 何を隠そう、私が最初に観た怪獣映画です。感動のあまり、次の日、姉と一緒にノートにストーリーに沿って絵を描いていったことを覚えております。もちろん、ザ・ピーナツが歌うあの歌も、ことあるごとに口ずさみました。少年時代、怪獣博士の名をほしいままにしたあの情熱のきっかけが、この作品なのです。それにしても、あの時すでに大人だったジュリーと結婚したお姉さんは、今では、けっこうな御歳なんですね。妹さんもおんなじか。幻想的で宗教的な啓示を持つ怪獣映画だ。8点(2004-09-25 00:39:43)(良:1票) 312. モスラ対ゴジラ みなさん指摘されていますが、あのモスラの卵の大きさは、ちょっと無理がありますね。生まれてくる幼虫の大きさが先に決まっているので、しかも二匹だし、目をつぶったのでしょうが、純粋な少年ファンや怪獣オタクを納得させるのは難しい。そこで、古文書や文献を調べた結果、ある説を発見しました。それによると、モスラやゴジラの卵は生まれた時は小さいのですが、卵のまま成長して大きくなるそうです。卵のまま栄養をどうやって摂っているのかは不明です。答になっていないような気もするけど。8点(2004-09-23 22:37:41) 313. L.A.コンフィデンシャル 警察で出世するか、元娼婦と一緒にアリゾナに行くか。究極の選択とまでは言わないけれど、けっこう悩むかなあ。でも、私は意外にあっさりと後者だな。出世はそれほど魅力に感じないし、働く前提に、家族や愛する人がないと、頑張れないタイプというのがあるのかもしれない。それと、どっちの場合に後悔するかがあるかなあ。キム嬢と一緒になるチャンスを逃したら、絶対一生後悔しそう。キム様じゃなかったら?、、、考えさせてください。7点(2004-09-12 00:07:01) 314. シックス・センス 2度目以降は、オチを分かっていて観ることになりますが、また違った印象を持ちます。途中のエピソードを、解説付きで鑑賞しているような気分で、練られた脚本であることが分かります。ところで、先日テレビで観ていたら、娘がもうすぐ終わるというのに一緒に観出して、あげくに「この人、どうしたの?」と質問。一瞬、躊躇しましたが、懇切丁寧に説明しました。あとで、何と言ってくるか楽しみだ。8点(2004-09-04 00:08:53)(笑:1票) 315. RONIN デ・ニーロとジャン・レノを共演させるって、製作者としては、けっこうスリルあったんじゃあないかなあ。存在感丸出しで画面を占領するわ、完璧な役作りはするわ、作品の雰囲気を作ってしまうわで、普通に考えると、案の段階で疑問の声が出てもおかしくないですよね。たぶん、二人とも出演する作品を選ばないところに賭けたんだろうな。7点(2004-09-01 19:06:20) 316. 荒野の決闘 西部劇の名作は、決闘シーンは当然ながら、決闘に到るストーリーが良く描かれています。インテリで病気持ちの医者と田舎者の真面目保安官、あばずれのチワワに育ちの良いお嬢様クレメンタイン。この4角関係が、物語に深みを加えております。女は、バーテンダーに恋を打ち明けるような、おくてな真面目男より、優しくない不良っぽいワルに惹かれるのか。柱に足ついて椅子を後ろに倒す有名なシーン、あの足の長さにはあこがれます。今度、誰もいない時にやってみよう。最後にクレメンタインの頬にキスする時の、主人公のぎこちなさがほほえましい。9点(2004-09-01 18:07:30)(良:2票) 317. RETURNER リターナー この手の話は、ごまんとあるので、何か特色を出していれば、他の作品と似ている所も、あまり気にならず、けっこう良くなったのになあと残念に思います。お金が無いならアイデアで勝負するしかないのですが、もうひとつの感が残りました。とは言え、日本映画の不得意分野に、果敢に挑戦していった勇気は見て取れました。経験を積めば、ハリウッドと勝負できる作品は必ず作れます。6点(2004-08-30 18:47:47)(良:2票) 318. アバウト・ア・ボーイ 真面目な演技で、ストーリーも若干深刻な面があるけれど、適度に笑えて、ジーンとさせてくれる作品は好きです。英国的ユーモアのセンスが光っています。独身の印税生活で、ガールフレンドにも不自由してないのに、やっぱり満足は得られない。人間は社会との関わりなしには生活できないし、精神的な満足感を得られるためには、それなりの精神的負担を負わないといけないということか。コンサートのシーンは思わず応援したくなりました。ヒューが助けに入って、バシッと決まらないところも、またいい味出てます。まあ、しかし、一度はやってみたいなあ、独身の印税生活。8点(2004-08-26 19:14:06)(良:1票) 319. CUBE2 こっちを先に観たら、そんなにがっかりしないかもしれない。さすがに、訳が判らないままでは、続編として意義が薄れると考えたのだろうが、理不尽さと高度な科学技術を、安易に、軍の秘密の実験に結びつけるのは、いかがなものか。謎解きに工夫があったら、面白くなりそうだったのに、惜しいなあ。一流の素材だったのに、味付けに失敗した料理みたいだ。食べる順番によっては、まあまあに感じるような。5点(2004-08-23 19:55:53) 320. CUBE アイデアの勝利ですね。徹底した理不尽さと、先を読ませぬ不気味さが、観る者を恐怖に導いていきます。なぜ、こんな状況になったかが判らず、これからどうなるかも判らない死のゲーム。感情の入った人間ドラマにせず、このゲームを延々と続けていくのが、息が詰まるほどの閉塞感を生んでいます。面白いけど、好きになれないという印象です。7点(2004-08-23 19:08:34)
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