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プロフィール
コメント数 1888
性別 男性
年齢 48歳
自己紹介 自分なりの評価の基準は、
10・超大好きな作品。完璧。映画として傑作であるばかりでなく、自分の好みと見事に合致している。
9・大好きな作品。完璧に近い完成度。手放しに歴史に残る傑作といっていい。
8・好きな作品。本当に面白い。欠点があるかもしれないが、それも含めて好き。
7・少し好きな作品。普通に面白い。欠点もあるかもしれないが、そんなに気にならない。
6・普通の作品。可も無く不可も無く。最後までストレスなく観られる。面白いけど、心に残るものはあまりない。
5・少しつまらない作品。最後まで観るのにちょっとストレスを感じた。面白い部分も多少はあった。
4・つまらない作品。最後まで観るのが苦痛だった。ほとんど面白いところが感じられなかった。
3・かなりつまらない作品。最後まで観た自分を褒めてあげたい。観終えた後に、怒りのあまりDVDを割りそうになった。
2・超つまらない作品。時間と金を返せ。観終えた後に、怒りのあまり製作者全員を殴りに行きたくなった。
1・絶望的につまらない作品。最低。観終えた後に、怒りを通り越して死にたくなった。
0・死霊の盆踊り。

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301.  不屈の男 アンブロークン 《ネタバレ》 ルイ・ザンペリーニ、またの名を不屈の男――。第二次大戦前夜、ベルリン・オリンピックにも出場したトップ・アスリートの彼は、次の東京オリンピックでのメダルを目指し練習を重ねていた。だが、そんな充実した彼の人生にも時代の荒波が押し寄せてくる。突如として日本が真珠湾を攻撃し、アメリカは戦時体制への移行を余儀なくされたのだ。兵士として太平洋戦線へと送られた彼は、大日本帝国を相手にいつ終わるとも知れぬ戦いの日々を過ごすことに。そんな彼を新たな悲劇が襲う。ある日、乗っていた飛行機が故障し、広大な太平洋上に不時着してしまったのだ。見渡す限り何もない洋上で、二人の仲間と共に小さなゴムボートでただひたすら漂流を続けるルイ。食料も水も底を尽き、来る日も来る日も波に揺られ続けるという極限状況に次第に心が挫けそうになりながらも、ルイは神に縋ることで何とか理性を保っていた。すると、そんな彼の願いが聞き届けられたのか、とうとう彼らは陸地へと辿り着く。だが、そこに掲げられた旗を見てまたもや絶望に打ちのめされるのだった。何故ならそこには立派な日の丸が描かれていたから……。どんな状況でも決して挫けず常に前を向いて生きてきた男の生涯を、実話を基にして描いた伝記ドラマ。アンジェリーナ・ジョリーの監督二作目にして一部で内容が反日的だとして話題になっていた本作、いやいや別にこれくらい普通ですやん。これで反日なら、ナチスを扱った映画など全て反ドイツ映画になっちゃいますって。まあ騒いでいるのは一部の人たちなんでしょうけど。肝心の内容の方なのですが、ストレートな脚本ながら最後まで一気に見せきったところは素直に評価されてしかるべきでしょう。事実の重みも相俟って、この〝不屈の男〟ルイの波乱万丈の生涯といついかなる時も希望を見失わなかった生き様にただただ圧倒されるばかりです。最後、長野五輪で多くの日本人に声援を送られながら走る実際の映像など、同じ日本人なら誰もが何かしら思わずにはいられない。ただ、本作には極めて致命的な欠点が一つ。それは、「人間を全く描けていない」ということ。例えば主人公、どうして彼がそこまでの愛国心を抱き、生への希望を捨てなかったのか、その理由が一切描かれていないのです。だから、この主人公はほとんど泣いたり怒ったりしません。ただ淡々と困難を乗り越えてゆく。なので観客である僕たちも特に心を動かされることもない。意図してそう描いたのかもしれませんが、映画としてこれは大きなマイナス・ポイントと言わざるを得ないでしょう。それは、捕虜となったアメリカ人や冷酷な渡辺軍曹以外の日本兵にも言えることです。まるで書割に描かれた絵のようにしかそこに存在していない。これは監督の資質によるところが大きいのかもしれません。優れた監督は、脇役の一人一人にまで人間性を与えるものです。史実を知るための再現ドラマとしてはそこそこよく出来ているがそれだけ、というのが僕の率直な感想です。[DVD(字幕)] 6点(2023-04-13 11:01:48)

302.  マジカル・ガール 《ネタバレ》 魔法少女ユキコ――。スペインの地で、重い白血病を患い余命幾ばくもない少女は、遠く離れたそんな日本のアニメを夢見ている。失業中の彼女の父親は、娘のせめてもの願いを叶えて逝かせてやりたいと思うのだが、明日の生活すらままならず、とても彼女が夢見る特注のドレスを買い与えてやることが出来ないでいた。自暴自棄に陥った父親は、宝石店に強盗に入ることを決意する。近くに落ちていた石を拾い、今まさにショーウィンドウを割ろうとしたその時、誰が吐いたのか空から嘔吐物が降ってくるのだった。そしてそれは、新たな悲劇の始まりとなるのだった…。様々な困難に直面した人々の偶然の出会いがさらなる悲劇を引き起こす様を終始淡々と見つめたヒューマン・ドラマ。スペインが制作した日本のオタク文化である萌え系アニメをフューチャーした作品ということで今回鑑賞してみたのだけど、これが近年稀に見るほどのつまらなさでびっくりいたしました。何が駄目かって、まずタイトルにもなっている魔法少女ユキコという、この物語の要が一切活かされていないこと。白血病の少女が日本語のポップソングをバックに踊ったり部屋にポスターが貼られているくらいで、このアニメがどんな内容なのか一切触れられていないのです。なのでこの少女がどうしてこのアニメにここまで心酔しているのかがまったく分からず作品としてのテーマがかなりぼやけてしまっている。せっかく夢のような萌え系アニメと辛く息苦しい現実との対比といういくらでも拡がりそうな魅力的なテーマを扱っているのに、これでは勿体ないと言わざるを得ません。また、魅力的なキャラクターが一切登場しないのもいただけない。というより、登場人物が皆揃いも揃って根暗で常に眉間に皺を寄せてぼそぼそと喋るような人たちばかりで、誰にも感情移入できませんでした。そして無駄なシーンが圧倒的に多い。「ここ、本当にいるの?」と思えるような退屈なシーンのオンパレードで、自分は途中から眠気と戦いながらの鑑賞となってしまいました。無駄を削っていけばきっと三分の一くらいで収まったんじゃないでしょうか。冒頭へと強引にループする、あまりにも無理やりなラストなどもはや目も当てられない。残念ながら、自分には観るだけ時間の無駄の駄作としか思えませんでした。[DVD(字幕)] 3点(2023-04-13 10:28:10)

303.  バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ 《ネタバレ》 ハリウッドで過去に何度も映画化された超有名ゲームを今回キャストを一新して新たに制作したエンタメ・ホラー。監督は、『海底47m』や『ストレンジャー/地獄からの訪問者』でスマッシュヒットを飛ばしたエンタメ映画界の俊英、ヨハネス・ロバーツ。当方、若いころに初代プレステで1と2を散々やりまくったドンピシャ世代。とにかく1を最初にプレイした時の衝撃は今でも憶えています。それまでスーパーファミコンの2D横スクロールやマップをカクカク移動するRPGしかやったことのない自分にとっては、「もはやこれって映画じゃん!すっげーー!ゲームはここまで進化したのか…」と夢中になってプレイしました。そんな自分にとっては、シリーズを大いにリスペクトした名シーンの数々にテンション上がりまくり!特に最初に出会うゾンビが血だらけの顔でこちらに振り返るシーンには拍手しそうになっちゃいましたわ。なっつかしーー!ただ、お話としてはごく普通。決して悪くはないんだけど、なんだろう、この最後まで付きまとう物足りない感。いまいち印象に残るキャラやエピソードもなく上記ゲームを再現したシーン以外に特に心に残る映像もなく、全体的にこじんまりと纏まっちゃった感が強いです。普通に面白かったんですけど、一週間後には全部忘れちゃいそうな内容でした。これに比べると、ミラ・ジョボビッチ主演、ポール・W・S・アンダーソンが監督した初代映画化作品の方が物語としてはだいぶ大味だったものの、印象に残り度で言えばあちらの方が上なんですよね~。ここらへん、映画って何が正解なのか分からなくなっちゃいますね。とはいえ、暇潰しで観る分にはそこそこ楽しめると思います![DVD(字幕)] 6点(2023-04-13 08:30:51)

304.  ディバイナー 戦禍に光を求めて 《ネタバレ》 第一次大戦終結から数年後、オーストラリアの寂れた田舎町でとある一人の男の妻が自らその命を絶つ。原因は、激戦地となったトルコ・ガリポリで、兵士として派遣されていた3人の息子たちを全てなくしてしまい深く心を病んでいたから。息子も妻も何もかも失ってしまった夫のジョシュアは、せめて息子たちの骨だけでも妻のそばに埋めてやりたいとトルコ行きを決意するのだった――。訪れたかの地、言葉も文化も宗教も何もかも違うかつての敵国でジョシュアは当然のように途方に暮れてしまう。だが、偶然泊まることになった宿屋で彼は同じように夫を亡くした美しい未亡人と出会う。彼女の手助けもあって、何とかガリポリに辿り着いたジョシュアは、そこで衝撃の事実を知るのだった。なんと長男アーサーが敵の捕虜となり、もしかしたら今も収容所で生きているかもしれないということを……。歴史の荒波に翻弄され続けたとある一人の男の人生を雄大に描いた大河ドラマ。ラッセル・クロウが監督・主演を務めたということで今回鑑賞してみました。結論を言うと、なんというか、ぬるーい映画でしたね、これ。とにかくご都合主義のオンパレード。一民間人が簡単に軍管轄の激戦地に赴いたまではまあ良しとしても、さすがにかつての敵国の将軍がいくら主人公の境遇に同情的だからと言ってあそこまで協力的になるなんてあり得ないでしょ。そして、息子の消息を探るのに主人公が何の前振りもなくいきなり超能力的な力を使った時は、さすがに失笑しちゃいました。まあそこらへんも百歩譲って納得するにしても、やはり本作の最大の突っ込みどころはR・クロウ演じるこの主人公のびっくりするほどの軽薄さでしょう。だって、三人の子供も亡くし嫁も自殺で失ったというのにこの主人公、一向に悲しんでる素振りが見えないんですよ。挙句、偶然会ったばかりの宿屋の未亡人と良い感じになるって…。あんた、この前嫁自殺したとこで、しかも息子の消息を探りにトルコに来たんちゃうんかい!!なに未亡人とイチャイチャしとんねん!!ってキレそうになりました(笑)。ロケ地となったブルー・モスクの荘厳さに+1点。[DVD(字幕)] 4点(2023-04-10 10:56:22)

305.  アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド 《ネタバレ》 古代の象形文字を専門とする言語学者、アルマ・フェルザー。ベルリンの博物館で寝る間も惜しんで働いていた彼女はある日、上司からとある提案を受ける。それは研究資金を調達するため、ある民間企業が実施する極秘プロジェクトにモニターとして参加してほしいというものだった。気乗りはしないものの資金調達のため、その企業が主催するディナーパーティーに参加したアルマ。すると彼女の前に、非の打ちどころのない完璧な容姿を持つ男性トムが現れる。初対面にも関わらず、トムはアルマに酒を勧めると、甘い言葉を囁きながら積極的に口説き始めるのだった。彼の正体は、最新の高性能AIを搭載した恋愛型アンドロイド。そう、トムは全ての女性の理想の男性像を基に造られた、〝完璧な彼氏〟だったのだ――。3週間という約束で、トムとともに共同生活を始めたアルマ。最初は余りにも人間離れした言動を繰り返す彼に戸惑いを隠せない彼女だったが、仕事で重大なミスが発覚ししかも離婚した元夫の再婚という事実も重なって大きなストレスを抱え込んだアルマは、次第にトムに心を許してゆく……。昔からホントよくあるお話で、演出だって極めてオーソドックスなのに、何だろう、普通に面白かったです、これ。とにかく品が良くておしゃれ!ヒマさえあれば女性に甘い言葉を囁いて口説き始めるアンドロイドという、人によっちゃ見るに耐えなくなりそうなこのキャラクターが実にいい味出してる。バラの浮かんだ泡だらけのお風呂にワインをくゆらせながら浸かるオールバックのハンサムさん……、普通にしたら寒さマックスになりそうなこのシーンがちゃんと成立しているんだから凄い(笑)。最初は反発していた主人公が次第に彼に心惹かれてゆく描写も丁寧でちゃんと説得力が感じられるのも大変グッド。悪酔いして自暴自棄になった主人公がトムに「もう何でもいいから私を抱いてよ!」と詰め寄ったのに、彼が「ムードもタイミングも今じゃない、おやすみ」と部屋を出てゆくシーン。「もっと自分を大事にしなよ」ってことですか。さすが高性能AI、女心をよくわかってらっしゃる(笑)。ここらへん、女性監督ならではの視点が冴えてますね。最後、モニター期間を終えて施設へと帰ってゆくトムをアルマが窓から見送るシーンなんてなんとも切なく、もはや彼がアンドロイドであることも忘れて「アルマ、今すぐ家を出て彼を追っかけろよ!」と心の中で叫んじゃったし。愛に傷ついた中年女性の心の機微を繊細に描いたラブストーリー。自分もこーゆー「完璧な彼女」が欲しいと思っちゃいました。誰か作ってーー。[DVD(字幕)] 7点(2023-04-10 08:26:36)(良:1票)

306.  エージェント・ウルトラ 《ネタバレ》 戦車は進む。マンデルブロ集合が動く。コーラスは破られ、ボールを受け止める――。アメリカの片田舎で平凡なコンビニ店員として働くマイクは、どこにでもいるような冴えないフリーター。自己主張が苦手で漫画を描くことが唯一の趣味、マリファナを愛好し多少のパニック障害も患う彼だったが、それでも長年付き合っている彼女フィービーとそれなりに毎日をやり過ごしている。そんなある日、サングラスを掛けた謎の女がコンビニで働くマイクの前に現れる。唐突に意味不明な言葉を投げかけると、何事もなかったかのように店から出ていく女。だが、その言葉を聞いた瞬間、マイクの中に眠っていた何かが目覚めるのだった。直後に現れた二人組の車泥棒を、なんと彼はスプーン一本であっという間に殺してしまう。どころか一度も握ったこともない銃や兵器を難なく使いこなせるようになっていた。そう、彼はかつてCIAが開発したトップ機密の凄腕エージェントだったのだ!動き出したCIAの激しい追跡が始まる中、マイクは唯一の理解者であるフィービーと共に決死の逃亡を図るのだったが……。覚醒したコンビニ店員と彼を追うCIAとの激しい攻防を小気味よく描いた青春スパイアクション。とにかく一言言わせてください。これ、むちゃくちゃテンポが悪かったんですけど!!こういう気楽に観るタイプのエンタメ映画には、サクサク進むノリの良さが最も必要なのにそれが一切ありません!!あまりにもだらだらした展開に何度も睡魔に襲われてしまいました。きっとマシュー・ボーンを思いっきり意識して撮られただろうアクションシーンも、本家に比べて圧倒的にセンスが不足しているせいで全くキレがないし。脚本もとにかく矛盾だらけ。結局あのタフガイと呼ばれてた人たちは何だったの?あの悪玉のボスはいったい何がしたかったん??主人公の彼女の目的も意味不明。90分がものすごく長く感じちゃいました。観るだけ時間の無駄の凡作です。3点!![DVD(字幕)] 3点(2023-04-05 11:03:09)(良:1票)

307.  オートマタ 《ネタバレ》 ロボット・プロトコル第1「生物への危害を禁ず」第2「自他の改造を禁ず」――。2044年、太陽熱の異常な高温化により、地表の大半が砂漠と化した未来社会。激減した人類は、オートマタと呼ばれる原始的なロボットを頼りに細々とその営みを続けていた。環境汚染対策、治安維持、老人介護やペットの世話、果ては売春と社会の隅々にまで浸透したそんなロボットたちは全て、二つの安全規格(プロトコル)によって制御されている。オートマタの製造・販売、開発やメンテナンスまで一手に引き受けるのは巨大企業ROC社だ。その保険部門で働くジャック・ヴォーカンは、ある日、信じられないような報告を受ける。とあるオートマタが、なんと自分の身体を修理・改造していたというのだ。「第2プロトコルが破られた」。ジャックはすぐさま調査に乗り出すのだったが、そこには人類の存亡を巡る陰謀が待ち構えていたのだった……。荒廃した未来社会を舞台に、ロボットの機密を巡る陰謀に巻き込まれた男の運命をスタイリッシュに描いたSFサスペンス。冒頭から強調されるいかにもブレードランナーを意識した――というかもろパクリな未来社会に苦笑しつつも、この陰鬱でダークな世界観はなかなか好みなのでけっこう期待して鑑賞してみました。なんですけど、うーん、僕はものの見事に嵌まらなかったですね、これ。やりたいことは分かるのだけど、なんか全体的に空回っているような気がするのは僕だけでしょーか?いつか海に行きたいと願う主人公も悪役となる企業の重役もプロトコルを破った黒幕も、結局何がしたかったのか最後まで観てもいまいちよく分からなかったんですけど。なので、クライマックスの銃撃戦もまあ気持ちが乗らない乗らない(笑)。こういうのがやりたいという監督の思いが先走った結果、脚本がおろそかになっちゃった典型的なパターンじゃないでしょうか。期待してた分、色々と残念なSF作品でございました。4点。[DVD(字幕)] 4点(2023-04-05 10:53:12)

308.  さざなみ 《ネタバレ》 寝る前に一つだけ教えて。あの時、彼女が死ななければあなたは彼女と結婚していた?――。結婚45年目を迎えた老夫婦ケイトとジェフは、人並みにいろんなことを経験しつつも今は仲睦まじく暮らしている。子供には恵まれなかったものの一匹の年老いた犬と共に過ごす静かで満たされた日々。来週の土曜日には親戚や知り合いを集めて記念パーティーを開くことも計画していたそんなある日、スイスの山奥から夫に宛ててある一通の手紙が届く。50年前、まだケイトが彼と知り合う前に付き合っていた女性の遺体が今回発見されたというのだ。氷河に凍ったクレパスに転落死したという彼女は、50年前のそのままの姿で今も氷の中に閉じ込められているという。明らかに動揺し、長年やめていた煙草を喫い始めたり、無謀なスイス行きを計画したりする夫。努めて冷静に振舞おうとするケイトだったが、それでも心の静かな泉に投じられたその小さな石は、次第に大きなさざ波となっていく…。結婚45年目にして破局の危機を迎えてしまった老夫婦の葛藤を終始淡々とした視点で見つめたヒューマン・ドラマ。妻を演じたシャーロット・ランプリングが史上最高齢でアカデミー主演女優賞の候補になったということだったので、今回鑑賞してみた。長年連れ添った夫の秘められた過去を知り、明らかに動揺しながらもそれでも凛とした姿勢を崩そうとしない彼女の気品に満ちた佇まいは確かに素晴らしかった。男と女、愛と嫉妬、そして老いとその先に待っている死……。一組の老夫婦の姿を通して、そんな人生のやるせなさを照射するその眼差しは最後まで優しく、そしてどこまでも心地よい。最後、妻に向けて感謝の言葉を述べて涙する夫と対照的に何処か冷めたままの妻。いつまでも過去の幻想に囚われる夫とどこまでも未来に目を向ける妻。どんなに長く一緒にいようとも永遠に分かり合えない男と女の心のありようをうまく表していて、同じ男として身につまされるものがある。派手さはないものの堅実に作られた良品と言っていいだろう。ただ、もう少し心に残る印象的なエピソードなりシーンがあればもっと良かったと思わなくもないが。[DVD(字幕)] 6点(2023-04-05 10:38:10)

309.  バッド・トレジャー 《ネタバレ》 生まれながらのサイコパスにして一度暴走すると止まらない元米軍特殊部隊、D。長年彼を治療してきた精神科医の尽力により、何とかまともな生活を送れるまでに改善した彼は、投薬治療を続けながら街の片隅でひっそりと暮らしている。そんなある日、長年疎遠になっていた弟がワシントン郊外の小さな島で事故死したとの知らせが届く。葬儀に参列するためすぐさま島へと渡ったD。だが、母親をはじめとする彼の家族は、過去の悲惨な出来事からあからさまな拒否反応を示すのだった。葬儀も終わり、まるで追い出されるように島を後にしようとするDだったが、急に謎の武装集団が島へと乗り込んでくる。彼らの目的は、第二次大戦中に旧日本軍が隠したという金塊を強奪することだった――。死んだ弟が長年そんな財宝のありかを探るために人生をかけていたと知ったDは、主治医に電話を掛け、昔の自分に戻って暴力を解放していいかと聞くのだが……。キレたら何をするか分からないサイコパス元特殊部隊員とイカレタ犯罪者集団の旧日本軍の財宝を巡るバトルをノンストップで描いたエンタメアクション。とにかくつまんなかったですね、これ。お話のテンポも悪ければ、主人公をはじめとする全キャラクターがまったくもって魅力なし、アクションシーンのキレも悪いし、終始画面が小汚くて見辛いことこの上なし。と、ダメな映画の見本市というくらい全ての面に於いてつまんなかったです。精神科医役でメル・ギブソンが出てるということでてっきり彼が悪役か何かで大暴れしてくれるんだろうと思ったら、まさかの自分の部屋で酒飲みながら主人公と電話するだけ……。こんなん詐欺や(笑)。観るだけ時間の無駄の凡作でありました。[DVD(字幕)] 3点(2023-04-05 09:47:15)

310.  アンビュランス(2022) 《ネタバレ》 白昼堂々銀行へと押し入った強盗集団が逃走手段として選んだ車両。それは、今まさに患者を乗せたばかりの救急車だった――。しかもその患者は瀕死の重傷を負った警察官で、彼を救うために全力を尽くしていた救急隊員も乗り合わせていた。これでは警察もFBIも迂闊に手を出せない。危険な暴走特急と化した救急車は、さまざまなものを破壊しながら白昼の街を疾走してゆく……。監督は、ハリウッドの破壊王マイケル・ベイ。ここ最近のこの人の映画って自分はまったく面白いと思ったことはないので正直観る気はなかったのですが、僕のお気に入りのジェイク・ギレンホールが出ているということで今回鑑賞してみました。結果は……、ちっとも面白くなかったです。とにかく演出がテキトー過ぎ!難病に苦しむ息子の為に金策に奔走する主人公、そんな彼を銀行強盗へと誘う頭のイカレタ凶悪な犯罪者、日々の激務に追われやりがいを失くしかけてる救急隊員、意中の銀行員をデートに誘うためたまたま居合わせた新人警察官――。こんなにも美味しくなりそうな食材が揃っていながら、ここまで美味しくない料理を作れるマイケル・ベイってある意味凄いんじゃないかしら。例えるなら、キャビアとかタラバガニとか松坂牛とかを水を張った鍋にぶっ込んでただ1時間煮ただけの料理を食べさせられた気分。いくら脳筋でならした監督とは言え、さすがにこれはひどすぎる!お金をアホほど掛けたであろうアクションシーンも、誰が何のために何処で何をしているのかがさっぱり頭に入ってこず、ちっともハラハラしなかったです。無駄にグロい描写も相俟って、最後の方なんて「もういいから早く終わってくんねーかな」ともはや惰性で観てました。好きな人には申し訳ないですが、自分は「観るだけ時間の無駄のちょーつまんない映画!!」としか思えませんでした。すんません!![DVD(字幕)] 4点(2023-04-05 07:57:55)

311.  白い帽子の女 《ネタバレ》 舞台は1970年代、南フランスのとある小さな港町。田園と漁場以外何もないこののどかな町に、一組の中年夫婦が派手なオープンカーでやってくるところから物語は始まる。夫であるローランドはかつて人気作家として名を馳せたものの今や落ちぶれて酒浸りの毎日、ダンサーとして舞台に立っていた妻ヴァネッサも今では精神的な不調により薬に頼らざるを得ない日々を過ごしている。見るからに不穏な空気を漂わせるこの夫婦、すぐに地元のホテルへとチェックインするものの、もちろん胸躍るバカンスというわけではなさそうだ。ローランドは地元の食堂にすぐさま飛び込むと朝からジンを煽り、ヴァネッサも明らかな抑鬱状態からベッドから起き上がることすら出来ず、二人の間には会話らしい会話すらない。そんな閉塞感に打ちひしがれる二人の隣室に、ある日、一組の新婚夫婦がハネムーンでやってくる。未来への希望に満ちた二人に嫉妬と羨望の目を向ける夫婦は、部屋の壁に小さな覗き穴が開いているのを発見する。好奇心から彼らの情熱的なセックスを夜な夜な覗き見るようになってゆく妻と夫。かつての自分たちの姿を彼らに重ね合わせ、次第に修復の糸口を見出しそうになるのだったが…。お互いの関係に息詰まってしまった一組の中年夫婦のそんな葛藤と退廃の日々を倒錯的に描いた心理ドラマ。アンジェリーナ・ジョリーがメガホンを執り、実生活でもパートナーであったブラット・ピットと夫婦役を演じたうえ、公開直後に二人が実際に離婚してしまったということでいろいろ話題になっていた本作。興味を惹かれて今回鑑賞してみました。まあやりたいことは分かります。古いフランス映画っぽいアンニュイ&デカダンスな雰囲気、そして婚姻という制度への圧倒的な不信感。監督はそういった退廃的な世界から何か新たな思想や価値観を探り出したかったのでしょう。ですが、本作の欠点はそのための端緒には立ったものの、それ以上に深化はしていないところでしょうか。なので何か新しいメッセージ性を感じさせることもなく、全体的に古臭い印象しか残らない。実際に破局の危機を迎えた夫婦――本当のところがどうなのかはこの際置いておいて――が同じような危機に直面した夫婦を演じることで、自らの関係を改めて問い直そうという私小説的な試みはなかなか興味深かっただけに残念と言わざるを得ません。[DVD(字幕)] 5点(2023-04-03 13:11:38)

312.  アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たち 《ネタバレ》 聞いたことは何も信じるな、見たことの半分は疑え――。1899年、深い霧が立ち込めるイギリス郊外の小さな田舎町。この地の片隅に、滅多に人が訪れることのない古い建物がひっそりと建っていた。ストーンハート精神科病棟。高い塀に囲まれ世間から隔離されたこの施設には、回復の見込みが薄い精神病患者が200人近く収容されている。物語は、この怪しげな建物にエドワードと名乗る若い精神科医が訪ねてくるところから始まる。なるべく医師と患者との距離を取り払った治療方針を心掛けるサイラス館長の下、新たな生活を始めたエドワード。彼はそこで謎めいた雰囲気を身に纏う、グレイブ夫人という美しい女性と知り合うのだった。かつて精神錯乱に陥り、夫の耳を噛み切ったうえ片目を抉り出したという夫人に、何故かエドワードは強く惹かれてゆく。何とかして彼女を自由の身にさせてやりたいと誓うエドワードだったが、ある日、彼はこの施設に隠された恐るべき真実を知るのだった…。豪華俳優陣を使い、エドガー・アラン・ポーの短編小説を映画化したという本作は、そんなおどろおどろしい雰囲気が漂うゴシック・ミステリーだ。確かに濃厚な空気に支配されたこの雰囲気はなかなかのものだった。二転三転する脚本も破綻なく纏められていたし、誰もが秘密を抱えていそうな怪しげなキャラクターたちを個性豊かに演じた役者陣もみないい仕事をしたと言っていい。途中で明らかにされる真相――先生や看護婦だと思われていた職員たちが実はみな反乱した患者たちで、本当の職員は地下室に閉じ込められていた――を知った主人公が、それを隠したまま密かに館長の病理を炙りだそうと試みるのも面白い筋運びだ。だが、正直に自分の感想を述べるならば、「何か物足りない」。理由はうまく言えないのだが、きっと感情移入出来るキャラクターが一人もいなかったのが大きな原因の一つだろう。例えば主人公。彼がなぜ会ったばかりのグレイブ夫人にそこまで惹かれていくのか、その理由が一切説明されないのだ。確かにオチで全てが明らかにされるのだが、驚きよりも何かモヤモヤとした腑に落ちなさの方が強い。二転三転する脚本のために無理やりキャラを動かしているような印象が勝ってしまう。これは見せ方の問題なのだろう。もっと観客目線に立ったストーリー展開を考えた方が良かったのでは。モダンでおどろおどろしい雰囲気はなかなか良かっただけに残念だ。[DVD(字幕)] 6点(2023-04-03 11:56:29)

313.  キャロル(2015) 《ネタバレ》 私の天使、天から落ちたひと――。1950年代のニューヨーク、まだ同性愛に厳しい保守的な思想が色濃く残っていたこの時代。デパート店員として平凡な日々を過ごしていたテレーズはある日、運命の人と出逢ってしまうのだった。相手の名は、キャロル。愛のない結婚生活に終止符を打ち、かけがえのない一人娘とともに新たな生活に踏み出そうとしていた美しい女性だった。人目を忍んで何度も逢瀬を重ねた二人は、ある夜、重大な決断を下す。「このまま何もかもを捨てて二人で旅に出ましょう。気の赴くまま、どこまでも西へと……」。離婚するなら娘の親権は渡さないと強硬な態度に出る夫、どうせすぐに自分の元へと戻ってくると言い張る横柄な彼氏。面倒なしがらみを一切捨てて、ただ運命の赴くまま西へと逃避行を続けてゆくキャロルとテレーズ。やがて、二人は女同士の友情を遥かに超えた運命の恋という名の美酒に溶けてゆく……。同性愛者でもあった人気ミステリー作家が別名義で発表した恋愛小説を詩情豊かに映像化した大人のラブストーリー。この映画の最大の美点は主役を演じた、ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの二人の魅力に尽きると思います。社会の理不尽な仕打ちに抗うためプライドと美意識で必死に武装するキャロル、かたや自分の感情に常に忠実であろうとする若く美しい女性テレーズ。正反対であるがゆえ、またどちらも社会の中で生まれついてのマイノリティであるがゆえに、お互いの魅力に強く惹かれ合ってゆく二人。極めて純粋で情熱的な愛の形をこれほどまでに美しく演じた彼女たちの奇跡の共演に、最大限の賛辞を贈りたい。特に、二人が初めて身体を重ね合わせるシーン、僕がこれまで観たすべての映画の中でも比肩しうるもののない、もっとも官能的で美しいベッドシーンでした。もちろんそんな二人の複雑な心理を繊細に紡いだ、監督の演出力の高さも忘れてはなりません。女と女という狭い枠を超越する普遍的な愛の物語。至高の映画体験をさせてもらいました。8点。[DVD(字幕)] 8点(2023-03-27 13:18:22)

314.  マギー 《ネタバレ》 ゾンビ化ウイルスが蔓延するディストピア社会で、感染した娘が徐々にゾンビと化してゆくのを静かに見守る父親の話。それ以上でもそれ以下でもありません。正直、大して面白くない。だいたいかなりいい歳のシュワルツェネッガーが若い娘の父親役というのが違和感ありまくり。それにこれってゾンビという特異な状況を取り除いたら、後に残るのは平凡なそれこそ手垢にまみれたお涙頂戴の難病ものでしかありません。そもそもゾンビである必然性があったのか?映像も頑張ってアートな雰囲気を出そうとしていますが、はっきり言って凡庸そのもの。なんとも退屈な90分を過ごしてしまいました。3点。[DVD(字幕)] 3点(2023-03-27 12:59:18)

315.  ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ 《ネタバレ》 このクオリティで「触手系」を作ってほしいとおもいました。[DVD(字幕)] 5点(2023-03-27 12:02:43)

316.  アダムス・ファミリー(2019) 《ネタバレ》 アメリカで古くから親しまれてきたホラーコメディ漫画『アダムス・ファミリー』を豪華声優陣を揃えて映像化したフルCGアニメ。いまだ根強い人気を誇るだけあって独特の世界観と個性豊かなキャラクターはすこぶる魅力的。おどろどろしい雰囲気なのにどこかコミカルなのもこの作品ならではで、ティム・バートン好きな自分としてはけっこうツボでした。今回悪役として登場した、髪の毛盛り過ぎセレブおばさんも負けず劣らずキャラ立ちしているのも良かったです。ただ、さすがにお話が空気すぎる!余りにも中身がなさ過ぎて心に残るものが何もないまま、さらさらっと終わっちゃいました。このオーソドックスでベタベタな物語の中に、もう少しぴりりとした隠し味が欲しかったかな。この監督の前作が『ソーセージ・パーティー』という毒の塊のようなアニメだったので、その10分の1でも盛り込んで欲しかったところ。ここらへん、ティム・バートンはやはり偉大だなぁと再確認しちゃいました。結論。可もなく不可もなくなごく普通の家族向けアニメ。でも、声優陣も豪華だし、アニメとしてもちゃんとクオリティは高いし、暇つぶしで観るぶんには充分楽しめると思います!![DVD(字幕)] 6点(2023-03-24 06:27:43)

317.  エルサレム 《ネタバレ》 地獄への入り口は三つある。一つは砂漠に、一つは海に。もう一つはエルサレムに――。イスラエルへと観光にやって来たアメリカ人女性サラとレイチェル。楽しいバカンスになるはずだった。そうその日、行き先をテルアビブから三つの宗教の聖地とされるエルサレムへと変更するまでは……。地獄への門が開くとされる贖罪日の夜、突如として異形の怪物たちが現れ、人々を見境なく襲い始めたのだ。さらにはイスラエル政府が軍隊を投入したことで、この歴史ある街は大混乱へと陥ってしまう。これは実際にその日、現地でこの災厄と遭遇したアメリカ人女性が撮影した映像を独自に再構築して公開された作品である。と、まあよくあるタイプのPOV作品なのだけど、目新しいところといえばこれまであまりホラー映画の舞台とされることのなかったエルサレムで撮影されているとこでしょうかね。地獄の門が開き、鬼や悪魔が人間界に襲い掛かってきたという荒唐無稽な設定に説得力(まああくまである一定の、ですけどね笑)を与えています。それに多少の観光気分が味わえるのもグッド。エルサレムという現実に渡航するのは勇気がいるけれど一度は行ってみたい聖地を実際に訪れたかのような気にさせてくれます。もう一つは、画面を記録するアイテムがそれまでの単純なビデオカメラなどではなく、スマートグラスという眼鏡型のウェアラブル端末であるという点。新しいキャラクターが画面に登場するたびに顔認証されてその人のフェイスブックが表示されたり、目的地までの地図が表示されたり、音楽が流れたりと、単調になりがちなPOV作品の弱点をそれなりに補っております。まあ主人公が男友達とエッチする前に、何故かその一部始終がばっちり見えるところにその眼鏡を置くのはご愛敬ですけど(笑)。と、評価できるのはその二点ぐらい。あとはこれまで何度となく制作されてきた凡庸なPOV作品と大して変わりありません。だいたい物語の肝となる、魔物たちの復活までが無駄に長すぎます。もっとテンポよく進めてくれないと。あと、最後のオチの肩透かし感も酷い。「はぁ?これで終わり?なにそれ?!」って感じでした。[DVD(字幕)] 5点(2023-03-22 14:00:08)

318.  フィフス・ウェイブ 《ネタバレ》 謎の宇宙生命体〝アザーズ〟が突如として地球に襲来。大混乱へと陥った人類に、彼らは5つの段階を踏んで攻撃を開始したのだった。第1の波。それは強力な電磁パルスを発信し全ての電化製品やエンジンを使い物にならなくさせるというもの。第2の波。彼らは世界中で大地震を起こし津波を発生させると沿岸部の大都市に壊滅的な打撃を与えた。続く第3の波。強化した鳥インフルエンザを世界中で大流行させ、アザーズは生き残った人類をさらに追い詰めることに成功する。そんな中、密かに行われた第4の波。それはアザーズ自らが人類の脳へと寄生し互いに仲間割れさせるというもの。もはや人類の運命は風前の灯火と化していた。そして、最後の総仕上げとして謎に満ちた第5の波が着々と実行に移されるのだった……。宇宙人の襲来によりディストピアと化した世界で生き残りをかけて戦う一人のティーンエイジャーの壮絶な戦いと成長、恋と青春の日々をダイナミックに描いたサバイバル・アクション。主演は、『キックアス』で大ブレイクを果たしたクロエ・グレース・モレッツ。系統としては、最近ハリウッドで流行りのヤングアダルト系SF映画『ハンガーゲーム』や『ダイバージェント』の系譜に連なる作品なのですが、それらのショボ作品のさらに上をいく極めつけのショボショボ映画でしたね、これ。もう突っ込みどころの雨あられ。冒頭の津波シーンで予算を使い果たしたのか、以降のアクションシーンのショボいことショボいこと…。また、どうでもいい恋愛要素がだらだらだらだら最後まで続くため、ますます眠気を誘発させること半端なし。唯一の見どころであったクロエちゃんも、なんかちょっと微妙(笑)。結論。観終わった後、時間と金を返せと大声で叫びたくなる超ショボショボ映画でありました。[DVD(字幕)] 2点(2023-03-22 13:46:05)

319.  アウトバーン 《ネタバレ》 最愛の女性のために足を洗った元犯罪者、ケイシー。スクラップ工場で働き、彼女とともに貧しいながらも幸せな生活を送っていたある日、彼は最悪の事態に見舞われる。愛する女性ジュリエットに重大な腎疾患が見つかり、医者から腎臓移植しか助かる道はないと宣告されたのだ。だが、手術には途方もない額の大金がいる。追い詰められたケイシーは、かつてのボスであったゲランといういかれた犯罪者の元を訪れ、金になる仕事を廻してもらうように依頼するのだった――。与えられた仕事は、強大な麻薬密売組織の現金を積んだトラックを強奪するというもの。相棒とともに綿密な計画を立て、計画実行の日を迎えたケイシーだったが……。恋人の命を救うため、〝アウトバーン(速度無制限道路)〟をどこまでも疾走する青年のそんな息詰まるような攻防を描いたクライム・アクション。敵対する悪の組織のボス役で往年の名俳優、ベン・キングズレーとアンソニー・ホプキンスが豪華共演を果たしております。まあ率直に言って本作の見どころはそれぐらい(笑)。なんか脚本がイマイチなんですよね~、これ。物語の軸となるべきものがすごく弱い。主人公ははじめ、現金強奪の為のトラックを調達するはずが、すぐさま失敗。そのまま麻薬組織に追われる展開となります。だが、その過程で手に入れた高級車から大量の現金が発見されたので、これでどうにかしようと主人公は考えるわけです。でも、そのためには恋人を組織から守らなければならない。なので、組織と敵対する自分の雇い主であるボスに保護を依頼します。んで、何故かガソリンスタンドでのよく分からない紆余曲折を経てこの雇い主の元へと命からがら帰ってくる。でも、そこに居たのはなんと手違いで連れてこられた恋人とは似ても似つかない赤の他人。そこにまた組織の手下が現れ…、と、このように物語があっちこっちへと寄り道回り道するせいで全然サスペンスが盛り上がらない。肝心のカーチェイスシーンも頑張って撮っているんでしょうけど、なんかありがちでいまいちテンション上がりません。最後のオチにいたってはお粗末すぎて失笑レベルでありました。うーん、率直に言って駄作![DVD(字幕)] 4点(2023-03-22 13:33:03)

320.  ズートピア 《ネタバレ》 弱肉強食という自然の摂理を乗り越え、全ての動物が平和的に暮らす理想都市ズートピア。だが、そんな動物たちの楽園でなぜか一握りの肉食動物たちが野生に戻り狂暴化して失踪するという事件が多発する。果たして彼らに何があったのか。捜査に乗り出したのは、うさぎで初の警察官となったジュディと詐欺師として都会でしたたかに生きる狡賢いキツネのニック。二人の懸命な捜査によって、事件の背後には謎の組織「夜の遠吠え」が深く関わっていることが判明するのだった。しかし、事件が明るみになると多数派の草食動物と全体の一割に満たない少数派の肉食動物たちの対立が激化していく……。いかにもディズニーらしい分かりやすいストーリーと魅力的なキャラクター、細部まで緻密に描かれた美しい映像とゴージャスで胸躍る音楽等々、全てにおいて高い水準を誇るアニメ作品でありました。現代のアメリカ社会が直面する人種問題へと鋭く切り込む深いテーマ性を有しながら、それでもあくまでエンターテイメントに徹したその制作姿勢は素晴らしいとしか言いようがない。主にネズミたちが住むミニチュアタウンやシロクマたちが住むツンドラタウンなど、見ているだけでわくわくするようなズートピアの舞台設定もいい。マフィアのボスがネズミでもろ『ゴッドファーザー』のパロディだったりお役所の窓口係が超スローモーな動きのナマケモノだったりと、随所に散りばめられた遊び心も楽しいですね。個人的には、服を脱ぎ捨てた動物たちの秘密のヌーディスト倶楽部がツボでした。これが本来の姿なのに、妙にエロティックなのは何故なんでしょう(笑)。うん、なかなか完成度の高い良品であったと思います。ただ一つだけ言わせてもらうと、ちょっとメッセージ性が前面に出過ぎかな。もう少し控え目にしてくれても良かったような気がしなくもない。僕はちょっぴり説教臭く感じちゃいました。[DVD(字幕)] 7点(2023-03-22 13:02:27)

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