みんなのシネマレビュー |
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341. 刑事コロンボ/歌声の消えた海<TVM> 《ネタバレ》 そうそうたまには警部にも休んでもらわなくっちゃね~、もしかしたら意外とこういうのが観たかったのかもしれません。行き当たりばったりの殺人に出くわすコロンボ、そういえば『闘牛士の栄光』もこんな感じでしたっけ。この作品を観ているとコロンボが極めて真面目で有能な刑事だということが分かります。限られた空間の中で証拠を探して駆けずり回り、自ら指紋も採取する。船酔いはベタですが「刑事さんならこんな光景見慣れているでしょう?」と言われて、「医務室へは階段で行きます、エレベーターも弱いんで」と答えた時の乗組員の「そっちかい」という表情が面白いです。それから今回はカミさんが一緒に乗船しているという設定にも関わらず、それほど劇中に絡んでこないのがちょっと残念ですが、最初と最後に彼女を探して慌てふためくコロンボの姿は最高に見物です。先程「真面目で有能」と書きましたが、汽船とボートの区別が付かない辺りでまた彼が天然であることがよく分かります(笑)。8点(2005-02-18 01:00:48) 342. アスファルト・ジャングル 《ネタバレ》 同じ強奪物のフィルムノワールではキューブリックの「現金に体を張れ」を思い出すけど、こちらは人間の心理描写にまで踏み込んでいて奥が深いと思いました。メンバーは必要最低限の人数、普通警報が鳴ったらそこで終わりだがこの映画の男たちは何事もなかったかのように着々と計画を進めていく。どこかの余分に11人も集めてくる誰かさんとは大違いです。犯人たちに子供がいたり実は破産していたりと訳有りなところも感情移入できるし、綿密に練られた計画がほんの些細な出来事で崩壊していく様も非常にリアルで説得力がある。それにしてもチームの頭脳的存在"ドック"を演じるサム・ジャッフェは渋いですねぇ、もし自分が犯罪計画に参加するならあんなリーダーの下で働きたいですな。8点(2005-02-15 13:42:17) 343. ボーン・スプレマシー とりあえず画面が揺れすぎ、もっと安定させろと言いたい。ラストのカーチェイスはこの映画のハイライトなんだろうけど、他の方が仰っているように速すぎて何をやっているのか全く分からない。それから個人的に一体何が「スプレマシー」なのかもよく分からないけど、ジェイソン・ボーンが敵の行動を軽々と手玉に取るストーリー展開は爽快でした(あれ、スプレマシーってこういうこと?)。ただそれをひっくり返して言えば、今回は前作のように主人公の前に立ちはだかってくる敵がいないので、まさしく"ボーン無敵状態"でマット・デイモンの一人舞台でしかないのが残念。何だかまるでターミネーター1をシュワちゃんの視点から見ているような安心感があったしなぁ…。最後も今一つパッとしない終わり方だったけど次回作が気になるので「アイデンティティー」と同じく7点で採点、結局は面白かったんですよ(笑)。7点(2005-02-14 23:31:08) 344. スタンド・バイ・ミー もう何回観たのか気が知れない、そのお陰で今では冒頭のスタンド・バイ・ミーのメロディが流れ始めた時から早くも泣いてしまう。「世界で一番好きな映画を挙げろ」と言われたらおそらくこれを挙げるでしょう。とりあえず今は胸がいっぱいなので(これからも)、思い出深い映画ほどレビューが書けないということで何卒ご容赦下さい。ただこれから時代が移り変わって行くに連れてどう評価が変わろうと、僕にとっては永遠に錆びることのない不朽の名作です。Stand by Me.10点(2005-02-14 23:15:07) 345. 天使(1982) ヤバイ、これはかなり来ました。内容はいかにも呪いのビデオという感じで、絶対真夜中のテレビでは放送できないような代物。ていうかこんなの流したら確実に通報される(笑)。あの人影は一体何なんだ!とか、そこらのホラー映画よりもずっと身震いするような悪夢的イメージの連鎖。不気味で滑稽、そして(というかやはり)シュール。最初はあのおっさんの一人芝居だけでよくあんなに続くなと思っていたのだけれど、逆にあそこまで付き合った自分を褒め称えたい。まだCG技術もそれほど使われていない時代によくあれだけのものを撮れたなと感心します。今でも目を閉じればあの光景がまざまざと浮かんでくる…、とにかく相当五感に訴えかけてくるものがありました。8点。8点(2005-02-14 23:12:50) 346. ハッピー・アクシデント 《ネタバレ》 こんなストーリーを考え付く監督はタイムトラベラーでしょうか?観ている最中「恋はデジャ・ブ」や「メメント」、「ラ・ジュテ」といった映画が脳裏を掠めましたが、突き詰めてみればこれって単純に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」ですよね。最後は見事チーズマン先生の理論が証明されました、愛の勝利!言っていることは馬鹿馬鹿しいけど凄くロマンチックな香りが漂っています。監督のブラッド・アンダーソンは「ワンダーランド駅で」といい、一風変わったシチュエーションのラブストーリーが好きなようです。少なくとも「セッション9」なんていうホラー映画を撮っているよりかはずっと面白いです。新作の「マシニスト」はどうなんだろう?と話が脱線しましたが、この映画後半は面白いんですが前半物語に入り込むまでがなかなか苦労しました。その間我々もサムの話に説得されていたということで納得が行きますかね。7点(2005-02-13 13:27:05)(良:1票) 347. 手をつなぐ子等 彼の責任ではないのに障害によって邪険に扱われる子供。悦に入っている教師、しかし真の教育者とはこの映画の笠智衆のような人のことを言うのではないだろうか。今の時代学校のクラス上映会なんかでやってくれれば見直すんだけどなぁ…。8点(2005-02-11 20:21:42) 348. クラークス 《ネタバレ》 めっちゃ面白い!ケビン・スミス監督作品の中では最も映画らしい映画(?)になっているけど、個人的にはこれが一番好き。原点にして最高傑作だと思う。もう冒頭の「間違いなく営業しています」から完全にヤラれちゃいました(夜間撮影しか出来ないという状況を逆に利用した設定らしいけど)。確かにちょっとダラダラしすぎた感はありますが…、実際90分の作品のはずなのに2時間30分は観ているような気がした。それでも「デス・スター作業員論説」だの何だのと、登場人物たちが交わすどうでも良いような会話に耳を傾けているのはこの上ない快感。それからジェイ&サイレント・ボブはやっぱり名脇役に徹していた方が良いですね、『STRIKE BACK』はあれはあれで悪くないと思うけど完全にファン向けだし。モノクロの映像、限られた空間、素人同然の役者と、低予算ならではの真骨頂をまざまざと見せ付けてくれる素晴らしい作品だと思います(褒めすぎ?)。9点(2005-02-11 12:24:25)(良:1票) 349. 風と共に去りぬ 《ネタバレ》 以前観た時は「つまらなくはないけど長い」と思ったのですが、今回改めて見直してみたところ案外同じ感想でした。やはり、これは"長い"。映像は文句なしに素晴らしいけど、スカーレット・オハラ(ヴィヴィアン・リー)とレット・バトラー(クラーク・ゲーブル)の両方があまりにもアクが強すぎてどちらにも感情移入できないし、身勝手さ比べでは両者とも良い勝負だと思いました。終盤の死のラッシュもどうにかならないのでしょうか。しかし映画史に燦然と輝く名作、金字塔と呼ばれるだけの所以は確かにあると思いました。とりあえず映画ファンとして死ぬまでにあと最低二回は観るつもりです(ただの粘着やん、しかも少なっ!)。7点(2005-02-09 18:53:04) 350. スリーメン&ベビー この映画を観て父性本能に目覚めてしまった…、赤ちゃんが憎めなかったので6点。6点(2005-02-09 18:47:27) 351. ムーンライト・マイル 《ネタバレ》 主観的この映画の良くないところ。1.初めからあまり落ち込んでいるという気がしないので、最後に立ち直ったと言われてもそれほどカタルシスが感じられない。2.いくら婚約を解消したとは言え、やはりすぐに他の女に走るのは軽薄すぎる。3.ジェイク・ギレンホールはこんな役ばっかり。死んだダイアナの安っぽい回想シーンなんかを入れなかったのは良かったです。それにしてもあの犬のゲロは一体…。6点(2005-02-09 18:45:11) 352. グレートレース 既に仰っている方もいるように「チキチキマシン猛レース」のようなノリのカートゥーン調のコメディ、始終ジャック・レモンがブラック魔王に見えて仕方なかった(笑)。トニー・カーティスには悪いけど、個人的にはブラック魔…ジャック・レモンの方を応援していました(というか同情したかった)。今観るとショボいことこの上なしだけど、ブレイク・エドワーズの遊び心は買うので6点。タイトルバックもお洒落だったしね。6点(2005-02-07 19:25:54) 353. フォロウィング 後に作られた完成形と言える「メメント」ほど完成度は高くないけど、低予算のデビュー作でここまで優れた作品を撮れるのは凄いと思いました。劇中の登場人物たちに影響されてちょっと空き巣をやってみたくなる映画(危)。クリストファー・ノーラン監督にはこれからも頑張って欲しいです、応援しています。9点(2005-02-06 13:12:45) 354. 汚れなき瞳 《ネタバレ》 予想通り最後に子供たちの前で十字架に磔られてしまったブレーキー。人間もまだまだ捨てたものじゃないな、と思った。7点(2005-02-06 13:10:38) 355. 裁かるゝジャンヌ もう邦題から凄すぎる、裁かるゝって…。感想はジャンヌ・ダルクが一日で一気に老けたという感じ。最初は呑気にミカンなんか食べながら観ていたのだけど、皮を捨てに行こうにも矢継ぎ早に画面に繰り出されるショットがあまりにも強烈すぎて、リモコンのストップボタンが押せず結局そのまま最後まで観てしまいました。映画というよりは写真を連続で見せられているという印象が強かったけど、ラスト数十分間の流動感あふれる映像はやはり映画ならではのものだと感じました。火刑に処されているジャンヌを見て涙する人々のカットはあまりにも感動的、というか壮絶。壮絶と言えば主演のルイーズ・ルネ・ファルコネッティ、まるで実録としか言いようがないほどの熱演(というかそもそもあれは本当に演技なのか?)。「ジャンヌよ、貴方は一体何を見つめているのですか?」、、今はもうしばらくこの衝撃を噛み締めていたいので一先ず7点で採点します。7点(2005-02-06 13:00:01)(良:2票) 356. ロスト・チルドレン 《ネタバレ》 これってある意味かなり悪趣味な映画ですよね。冒頭、クリスマスのサンタさんがやって来た~♪と思っていたら、どんどん増えていって…。しかも出てくるのは常識では有り得ないような人たちばかり。最初観たときは正直あまり好きにはなれなかったのですが、最近「デリカテッセン」を観てから再見したところすっかりこの映画の虜になってしまいました。一体どこから湧いてくるのか?という奇想天外なイメージの数々に、物語を包み込む圧倒的なダーク・ファンタジーの世界。そして何と言ってもこのCGの凄さ!95年って言ったらちょっと一昔前じゃないですか、それにしてこの壮絶なまでの完成度を誇るSFXの描写。どれを取っても完璧、やはりジャン=ピエール・ジュネ&マルク・キャロの最高傑作は個人的にこれだと思わざるを得ません。8点(2005-02-05 19:40:10) 357. 女だけの都 《ネタバレ》 これは『女だけの都』だからこそ皆が観るのであって、逆に『男だけの都』とかそんなむさ苦しいタイトルだったら誰も観ないでしょうな(どうでも良い)。何はともあれ最後は臆病者の夫に花を持たせてあげた奥さんはあっぱれ!まさしく「男が観るべきではない映画」です。8点(2005-02-05 19:32:37) 358. イギリスから来た男 テレンス・スタンプって全然知らないんですけど、兎に角とても存在感のある俳優だということは分かりました。ただこのおっさんに感情移入しろというのはいくら何でも無理なので、平均からマイナスして6点献上。ソダーバーグの作品って外見とは裏腹に中身が味気ないものが多いような気がするけど、この作品に限ってはその気質と内容が見事にマッチしていると思いました。まさにストーリーではなく編集で見せる映画。しかしながらこの特異な構成のせいで、途中主人公が殺しのイメージトレーニングをするシーンではちょっと混乱してしまいました。6点(2005-02-05 19:27:31) 359. 靴みがき 《ネタバレ》 「自転車泥棒」のレビューは山ほどあるのに、こっちは一つもないというのがちょっと虚しいので観てみました。こんなことを言うと人間性を疑われそうですが、個人的には「自転車泥棒」並の不幸を期待していたので実際にはそれほどでもなくてちょっとガッカリしてまいました。確かに悲惨であることに変わりはないけれど。「自転車泥棒」では単純に自転車を盗まれるということから主人公にも感情移入ができたけど、こちらはそもそも自分が靴みがきの世代ではないので親近感も湧かず…、平和ボケというやつですね。最後も無理矢理くっ付けた感じのオチでしっくり来ないし、イタリアン・ネオリアリズムがどうこうと言う以前に普通に少年二人の物語として観た方が面白かったです。全ての原因の発端がたった一頭の馬というところも象徴的。7点(2005-02-03 12:39:13) 360. 素敵な歌と舟はゆく 「月曜日に乾杯!」よりも好き。この監督の映画って全然タッチが変わらないのねと思いつつも、ほのぼのとした幸せな気分になれる。劇中に出てくる鳥、犬、ボート、バイク、鉄道模型、ヘリコプターと何もかもが愛しい。これにはタチ的なセンスの良さがあります。8点(2005-02-02 23:22:51)
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