みんなのシネマレビュー |
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21. ソウ 《ネタバレ》 矛盾はいくらでも残ってるのだが、ラストを予想するに十分なだけの手掛かりは与えられているので、本質的な問題ではない。さらしたヒントから観客の視線や気持ちを逸らすことに成功し、見事ラストで驚かせたらこの映画の目的は完遂。観客は「見た(SAW)」、にも係らず…って話。ゲームオーバーを宣告されたのは観客なんだよ。人より多く観る映画好き向き。9点(2004-12-07 00:07:05) 22. ドクトル・ジバゴ(1965) 《ネタバレ》 「いーじゃんこれ。すぐ死んだ母がバラライカの名手だったらしくてさ、形見のバラライカってのをずーっと持ち歩いてんだけど、ユーリ・ジバゴ本人は、バラライカちっとも弾けないんだよ。で、ラーラとの間にできた娘がその才能を受け継いでんの。バラライカの目から見たら、ユーリってまったくの役立たずなんだよね」 「バラライカの目から見ないでしょ、フツー。それに、遺伝子の中継者として役立ってるってことじゃない」 「そうそう。でもって彼、詩人だとかいうことになってんだけど、映画の中で全然詩ぃ読んだりしてないし、医学生だったころから興味の対象はアメーバかなんかの生態の研究だったりして、臨床医としてはまったく無能なんだよね。詩人だが医者だか知らんけど、ジバゴってまったく世の中の役に立たない奴なんだよ」 「そんなことないよ、ちゃんと戦場できびきび治療してたよ。ラーラだって彼の働く姿見て惚れたようなところあるわけでしょう?」 「でさあ、この物語も、圧倒的に彼の目から見た彼の物語なんだけど、書いてるのは彼じゃないんだよね。途中で死んじゃってるし。書いたのは彼の腹違いの兄さんなんだよ。KGBの。姪っ子に語り聞かせようとしてさ」 「KGBだった?どうでもいいけど、君、全然人の話し聞いてないね。語り部は確かにあの兄さんだけど」 「そうなんだよ。つまり、女は才能を受け継ぎ、男はそれを記録するって話だね」 「知りません」9点(2004-11-28 22:27:43)(笑:1票) 《改行有》 23. 八つ墓村(1977) ハマる。確実に言えることはこれだけだ。この映画を観て魅力を感じなかった人は幸せだ。二度と見るべきでない。繰り返し繰り返し見るようになるゾ。夢の中に山崎努が出てくるようになったらもう遅い。怖いヨ~/ところで、リュウのアギトって、どこにあるんですか?7点(2004-11-17 20:17:41) 24. コラテラル つまり映画の主役はトム・クルーズだけど、物語の主人公は運ちゃん(ジェイミー・フォックス)ってこと。マイケル・マンは感情の作り方が上手い。われわれが人間を見るように、映画を観てるってことだね。タイトルも迷彩が効いてて良。真意はthere is no collateral.8点(2004-11-02 00:02:23) 25. ツイステッド 怖い映画だった。何が怖いって、アシュレイ・ジャッドのこめかみに浮き出る血管がツイステッド。6点(2004-10-26 01:31:54) 26. 裏窓(1954) サスペンスの傑作だというから、絶対手掛かりを見つけてやると意気込んで観た。ら、主人公の主観が強すぎて見え、ちっともサスペンスフルでは。結末も曖昧で「ほうらやっぱり」満足感も、「見事にやられた」降参感もなく。思えば不幸な出会い方をしたもんだ・・・4点(2004-10-18 08:19:32)(良:1票) 27. キャンディ(1968) 超大物が出演とは聞いていたが、誰が出てるかまでは知らなかったので、超びっくり。あ!×××だ!え?これ△△△?お!◇◇◇まで!出るわ出るわ。しかしエンドロール見るまで○□◎が出てたことに気づかなくて、マジ?何処に出てた?状態。アレしかないと分かったときにはぶったまげました。・・・カルトな楽しみ方に適した作品です。6点(2004-10-11 08:59:01) 28. トロイ(2004) トロイ戦争を最古の愛のための戦争と位置づける史観にいかにもなハリウッド精神を感じわくわくして観にいったが、よく考えたらその為にはスパルタ王を主役にすえなけりゃ話がカッコつかないのだった。女には手の早いトロイの王子も、それ以外はやっぱりトロいの王子だった・・・・。お後の準備がよろしいようです。5点(2004-10-10 00:54:34)(笑:1票) 29. ヴィレッジ(2004) 《ネタバレ》 長いこと禁煙してた人たちが、やっぱたまには煙草吸うのも精神の健全さを保つには必要だと、盲目の娘を煙草買いのお使いにやったと。で、娘の買ってきた煙草で久々に一服して、いや~美味かった、これでまた当分吸わなくていいや・・・ちゅう話。それで済めばいいんだけど。4点(2004-10-01 23:41:04) 30. アラモ(2004) まず行動で勇気と胆力を示し、次に権威者により権威付けの後押しがされ、最後に言葉(演説)によって感銘を与える。アメリカ映画が指導者の正統性を描く黄金パターンだが、やはり心を打つ。もちろんヒューストン将軍(デニス・クエイド)、ジム・ボウイ(ジェイソン・パトリック)、そしてデイヴィ・クロケット(ビリー・ボブ)もよかったが、トラヴィス”大佐”(パトリック・ウィルソン)がいなけりゃ、この映画を私の物にできなかったと思う。7点(2004-09-26 01:25:49) 31. ゴースト/ニューヨークの幻 ちょっとしたクセ、他人と違う点、他愛ないエピソード、そういった物に、愛の残滓はまとわりついている。恋愛のそういう性質を見事に利用した憎たらしいラブ・ファンタジー。恋を知らない男でも泣けます。9点(2004-08-25 21:39:54) 32. 座頭市物語 草鞋を脱いだ組の喧嘩に助太刀をという、話の構図は後の東映は仁侠路線とも重なる。しかし、リアリティは圧倒的。映画って白黒の時代にすでに完成してたんですね。美しいです。9点(2004-07-19 22:33:01) 33. ウォルター少年と、夏の休日 《ネタバレ》 「信じる/信じない」「スピーチ」「証拠」「条件」まるで弁護士の使うレトリック。で、遺産全額相続でめでたくハッピー・エンド。馬鹿馬鹿しいの極み。語る物語がなきゃ口をつぐんでりゃいいのに。3点(2004-07-10 23:34:46)(良:1票) 34. ショーガール 彼女が旅立つときに身の回りのものをパパっと入れるスーツケース、ああいうの俺も一つ欲しいと思ったね。8点(2004-06-27 01:38:38) 35. デイ・アフター・トゥモロー 「地球温暖化について真剣に考えなくては」的な感想が意外に多い。この映画は冷房のガンガン効いた劇場で寒さを体感しながら観るとより楽しめるが、それって地球温暖化にとても貢献している。正しい鑑賞方法は、冷房のスイッチを切り、汗をダラダラ垂らしながら観ることだ。そう考えると、夏に公開していることがおかしい。話も冬に設定し、真冬に公開すべきだ。今年はいつもの年より雪が多いね、ってな始まりにして。→→→→矛盾。この映画を観る限り、地球「温暖化」の問題は解消して見える。7点(2004-06-24 04:57:30)(笑:1票) (良:1票) 36. 21グラム ここに描かれるのは、映画を観ない人たちの、神より他にすがるものなき孤独感であるが、それを理解することで、私の孤独感は癒される不思議。6点(2004-06-07 00:28:36) 37. 世界の中心で、愛をさけぶ 週刊誌の見出しみたいな映画だね。確かに叫んでたけど、位置的にも心象的にも片隅だったし、そもそも愛じゃなかった。エゴだよありゃ。2点(2004-06-01 00:50:33) 38. 時をかける少女(1983) 《ネタバレ》 なんとも切ない話だね。深町との失われた記憶を、吾郎との間のわだかまりとして、自分でもはっきり認識できぬまま抱えていくしかないのだろう。我々の実人生でも、本来は大切な人との間に、説明できないわだかまりを感じてしまうことがある。その背景にこんな物語が隠れているとしたら、ちょっとロマンチック――な訳ないか。6点(2004-05-01 20:00:12) 39. パール・ハーバー メロドラマとして破綻している点が駄目。イブリンはどうしても尻軽に見えるし、ラストの小難しい独白はそのイメージを打ち消すというより、増幅してる。だが映画好きとして、真珠湾攻撃シーンの壮観さは手放しで賞賛。6点(2004-03-29 23:32:09) 40. 仁義なき戦い 現実の事件を題材としている為、複雑な背景を持った抗争劇となっているが、観る度にこの一作目は、「良く出来ている」と感心する。戦後という一つの時代の始まりと、その終末への予感が描かれ、全編への秀逸な序章となっている。7点(2004-02-29 19:47:45)
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