みんなのシネマレビュー |
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21. おしゃれ泥棒 犯行動機、計画立案、過程、首尾、結末、登場人物全員の一つ一つの身のこなしと台詞。全てがお洒落で軽妙洒脱。ウキウキ・ワクワク・ウットリし通しの素敵なひと時を過ごさせてもらいました。名セリフを拝借して「いやぁ、映画って本当にいいものですね」[DVD(字幕)] 10点(2012-06-21 21:21:39) 22. 丹下左膳餘話 百萬兩の壺 完璧な脚本と演出と展開でもって、左膳、お藤、安吉、源三郎、萩野の味わい深い面々が織りなす人情時代劇に、爆笑し、苦笑し、ホロリとし、ハラハラし、これ以上ない心地良さに感動し通しでした。痛快無比の大傑作に出会えた事にも感激しています。[DVD(邦画)] 10点(2011-10-25 20:41:43)(良:2票) 23. 陽のあたる教室 感慨無量[DVD(字幕)] 10点(2011-08-18 01:37:06) 24. 汚れた顔の天使 《ネタバレ》 初めて観ました。執行前の接見からラストまでのシーンが脳裏に焼きついています。とりわけ、人知れず一筋の涙を流す神父の佇まいには胸を衝かれました。子供を導くのは大人の生き様である事を描き出す、ギャング映画の枠を遥かに超越した本作に満点を捧げます。[DVD(字幕)] 10点(2009-07-29 02:05:11) 25. 三十四丁目の奇蹟(1947) 競争社会で生きる厳しき現実と、温もり、優しさ、思いやりと言った曖昧なもの。相反するものを本作は絶妙なさじ加減で折り合わせています。見事な脚本に心底唸らされました。私にとっての奇跡、二つを併せ持って毎日を送ることが出来れば・・・[DVD(字幕)] 10点(2009-06-11 16:50:52) 26. カッコーの巣の上で 初見は中学生。正義面して人の心まで意のままに操ろうとする婦長は長年に亘り憎悪の対象でした。何十年振りかの鑑賞でもその点は変わりませんでした。規則破りや無軌道はカッコいい事ではありません。しかし、規則やシステムが人間性が置き去りにされたものであり、管理者が被管理者を見下している世界、小は家族から大は国家まで、は正常ではないと思います。ラストで元の日常に帰った者達と走り去っていくチーフ。行動する事の凄さと難しさを痛感させられます。本作でのめり込んだジャック・ニコルソン。今観ても最高のニコルソンです。 2022.9.27追記 ラチェッド婦長の メディケーション タ~イム 今も耳に残っています。鉄仮面が崩れたシーン 今も目に焼き付いています。 お疲れ様でした。 合掌[DVD(字幕)] 10点(2007-03-25 02:05:40)(良:2票) 《改行有》 27. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか 《ネタバレ》 核の抑止力を痛烈に皮肉っています。計り知れない自国民の被害を容認できない出来ない事で成り立つ均衡。その均衡が崩れる事は起こり得ないのか? 本作では一狂人が破滅の引き金を引き、一握りの政府高官が回避にあたります。大小取り混ぜたギャグで笑い飛ばしながらも、容赦の無い視線で登場人物を描き、一度もブレーキを踏まず、アクセルを目一杯踏み込んだラストシーンに至る展開。1964年に世に送り出した監督の凄みと心意気に脱帽です。昨今の核にまつわるニュースに鬼才の名作の不滅さを感じてしまいます。ところで、事情を知らずに一人三役と分かる者はいないのではと思うピーター・セラーズのプロフェッショナルな仕事振りにも脱帽ですが、監督が三役(当初は四役を打診したそうです)をさせた理由が分かりません。引き続き考えます。[DVD(字幕)] 10点(2006-10-18 02:26:55) 28. 仕立て屋の恋 「愛されずとも愛する」「愛されても愛せない」想いが描かれた作品が数ある中で、本作は私にとって最上です。愛した人が他の人を心底愛しぬいている。その姿を見せつけられ悲しみや苦しみにのたうつ時、その思いから逃れたいため憎しみが沸き起こってきそうな時、仕立て屋イールの生き様が思い浮かびます。彼はどんな状況であろうと愛する事を喜びと感じ、どんな結果になろうと「止む無し、悔い無し」と割り切れたのです。本作から最近考えさせられる事が、残りの日々を負の感情に支配されたまま過ごして生涯を閉じるのか否かという事です。やはり後者でありたい。ならば、どう生きるかであって、どう思って欲しいかではないのでしょう。 【前回の変更から4年が過ぎて思うこと】人を好きになる、なれないは理屈ではない事を達観できるには時間がかかります。イールを見て直ぐにイールにはなれないものです。[DVD(字幕)] 10点(2005-11-30 15:30:25) 29. まぼろしの市街戦 《ネタバレ》 戦争の狂気がこのような形で描かれている事に驚きました。「現実の世界は苦しいことばかりよ」 確かに生きる事は苦しみもありますが、苦しみながらも現実の中で皆生きているのではないでしょうか。患者達の御伽噺の如く戯れる様子は現実逃避の卑怯者のように最初は感じました。そうではありませんでした。プランピックにラスト彼らのもとへと門を叩かせたのは、その方法でしか現実から逃れられない、そうまでしてまでも居られない戦争という現実の世界だったのですね。皆様ご指摘の通り、命令のもと個人的に何の恨みも無い者同士が破壊し合い殺し合う戦争という行為、そして、己と家族は絶対安全な場所に身を置いた上で、己の欲望を正義と言う美名で覆い、警察官気取りで戦争を起こし、苦しみ・悲しみ・痛みを何にも感じない指導者こそまともな神経を持たない狂った輩であると言えます。素晴らしい作品でした。10点(2004-11-15 15:32:04)(良:1票) 30. マルサの女 伊丹監督作品の中でこの作品が私にとって最高です。知恵と度胸の板倉亮子への憧れと、査察部の面々の一丸となっての仕事振りを観た時の羨ましさは、当時も今も変わりありません。受けて立つ権藤との攻防は手に汗握りました。この作品を作り上げた方々の一丸となっての仕事振りにも敬意を表します。[映画館(邦画)] 10点(2004-09-13 00:58:02)(良:1票) 31. 暗殺の森 《ネタバレ》 初めて観る作品で三日続けて三回観ました。普通に生きたい、皆と一緒でありたいと願うマルチェロですが、体制に、権力の中に身を置き、傍観者として自分の意志を持たず、日々流されていくのが普通なんでしょうか。保身のために、友、恩人、愛する人を裏切り見殺しにする生き方を大なり小なり誰もがしていると監督は言いたいのでしょうか。生気の失せた妻の姿、トラウマの源が生きていた事に驚愕するマルチェロの姿は、こんな生き方は普通ではないが、この生き方しかできないというどうしようもないやりきれなさを感じました。そして、この作品のワンシーンの何処をとっても絵画として観賞できるハッとする美しさ、全編に漂う妖艶さ、役にピタリとはまるトランティニャン。一回目より二回目、二回目より三回目と観れば観るほど惹きこまれました。映画は芸術でもある事を実感させてもらいました。10点(2004-08-21 00:02:37)(良:1票) 32. 大いなる幻影(1937) 初めて観ました。ピエール・フレネーとエリッヒ・フォン・シュトロハイムの素晴らしさにジャン・ギャバンがかすんで見えました。生き方の美しさ、潔さ、強靭な精神に武士道に通じる騎士道を見せられて、思わず背筋が伸びてしまいました。国を愛するために人を愛する事を犠牲にさせる戦争の愚かさ、やり切れなさを痛感させられる作品です。10点(2004-08-20 01:13:50)(良:1票) 33. 眼には眼を 砂漠の中を彷徨い歩く医師が抱いているであろう死ぬかもしれないという恐怖感を想像すると、見ていて怖くて怖くて仕方なかったです。男が妻を連れて病院へ向かう心中も同じものだったのでしょう。「同じ思いをあじあわせてやりたい」 悲しみ憎しみが人を復讐へと駆り立てるのでしょうが、ラストの男の哄笑、砂漠の光景はこれ以上ない程救いがなく、舞台は灼熱地獄ですが、男の決して融けることのない凍りつくような心中に息を呑む思いがします。男は本望なのでしょうが、虚しさが消えない恐ろしい作品でした。 【2014.7.13追記】レンタル店で発見し再見。 「井戸に水があるとは言ってない」ボルタクの物腰の冷静沈着さに誰にも止める事が出来ない意志が見て取れ、やはり虚しさに支配される作品でした。[DVD(字幕)] 10点(2004-08-05 07:12:26)(良:1票) 《改行有》 34. ダイ・ハード 16年前、映画館で観終わって帰宅するまでの90分間「あぁ、面白かったぁ、最高やぁ」と感激し続けた事を今も覚えています。自分の中ではアクション映画の最高傑作です。マクレーンの「えらいこっちゃ、どないしょう、考えろ考えろ。」「しかし、ワシ一人何でこんな目に遭わんとイカンのや。」「嫁ハン助けるまでやめられへん、死んでたまるかいな」という思いが台詞と共に汚い姿から滲み出ていて、完全無欠・天下無敵では決してないオッサンの、『やらなあかん時はやる』のた打ち回りながらの奮闘ぶりは素晴らしいです。それと敵役のハンス・グルーバー。子供の時から悪役好きの自分にとって史上最高の敵役です。一つ一つの台詞と仕草、表情、あの散り様は忘れられません。こんな知的で冷酷非道な紳士が何でオッサンにやられるのか何時も腹立ちますが、そこがまた面白いところです。他にもホリー、パウエル、タカギ社長、カール、いらん事しいのソーンバーグの脇役陣、よく練られた脚本など何度観ても飽きることがありません。【2016/1/16追記】shoot the glass! 思い出すたびに身震いするワンシーン。さようなら、ハンス。[映画館(字幕)] 10点(2004-07-21 23:25:47)(良:1票) 35. 飢餓海峡 《ネタバレ》 三時間の長さを全く感じなく、片時も目が離せませんでした。十年ぶりに再会したシーンに考えさせられます。願いを叶える事を心の支えに生きている時の幸せは成就した時に終わりとなる。ままある事なのでしょう。犬養の涙は八重を思ってのものではなく自身を思ってのものでしょう。犬養の自ら幕をひいた行為に、人の一生は大小の差はあれ飢餓の中で過ごすものであり、如何なる時においても貪り尽くす行為は身の破滅を招く事を知らしめられます。日本映画ここにありの作品です。[ビデオ(邦画)] 10点(2004-07-13 17:10:41) 36. Z 《ネタバレ》 脚本・演出・撮影・音楽・キャスト、全てが素晴らしい。自分の欲を満たすために、相容れない主義・主張を国家権力を駆使して抹殺しようとする権力者達。身の危険に動じないイブ・モンタンや、検事に良心を問われてそれに起訴で応えたジャン・ルイ・トランティニャンの静かな怒りと気迫(渋すぎる)に、信念を持った人間の強さを感じた。ラストで実話を元にした作品のせいか、国家の力が個人の力よりも圧倒的に優位だという絶望的な現実を見せつけられる中での僅かな希望、ナレーションの『Z』の意味が胸に響いた。10点(2004-05-26 22:31:51)(良:1票) 37. ローマの休日 絵に描いた様な美男美女が演じるラブストーリーの王道と呼べる作品。成就しないと理解していても、人は恋をしてしまう。切なさがたまらない。この歳になって初めて観た作品で、グレゴリー・ペックにのたうちまわってしまった。10点(2004-04-07 07:40:10)(笑:2票) 38. 外人部隊(1933) 《ネタバレ》 外人部隊とは過去を帳消しにする権利を買う所、自分の命で支払うのも覚悟する所。フローランスとイルマに求め続けたものが幻だったと悟った時、初めてニコラの言葉が理解でき自ら外人部隊へ戻って行ったピエール。何事にも動じない胆の座った、それでいて全てを包み込むような優しさに溢れるブランシェが、笑って出発するピエールを送り出すラストは息子を失う悲しみというより、愛する者を失う悲しみに見えた。行進曲がピエールの姿を思い浮かばせ何時までも耳に残った。10点(2004-02-22 09:05:53)(良:1票) 39. 市民ケーン リーランドが記者に語る「彼は何時も愛を欲しがっていた、何をするにも愛欲しさだ、自分は持っていないから人には与えられない、自分自身はとても愛していた」という言葉。リーランドがケーンに向かって「愛を施してやっていると思う者が権利を主張し始めたら君は我慢がならない、愛してやるから愛し返せというのが君のやりかただ」という言葉。私事だけれど、自分が子育てに迷う時、家族が嫌になってどこかへ行ってしまいたいと思うときに、何時もこれらの言葉を思い返して頭を冷やしている。自分にとって一生忘れる事がない映画。10点(2004-01-10 10:21:59)(良:1票) 40. 鬼畜 ラストの親子のシーンは、自分が見た日本映画の中で最も印象に残るものである。高校生の時以来何度見ても泣けて、泣けて、泣けて・・・映画を見て涙した唯一の作品。10点(2003-12-23 20:35:45)(良:1票)
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