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性別
自己紹介 【好きな映画】
★ヒューマンドラマ系
★恋愛
★コメディ
★推理・サスペンス・法廷
★アニメ
★その他、心がほっこりする・ワクワクする・揺さぶられるものなら何でも。

【苦手な映画】
×ホラー・スリラー
×暴力系・ヤクザやヤンキー系
×アクション
×アイドルが主演
×ハードボイルド
×見せ場が女優の裸だけの80年代日本映画
×映画の質よりも興行成績だけを意識したハリウッド映画

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21.  シュザンヌの生き方 《ネタバレ》 鼻持ちならないクソ男・ギヨームの犠牲者だと憐れんでいたシュザンヌが結婚して幸せに。ベルトラン君、自分より下に見ていた相手に逆転サヨナラホームランを食らい、「見下された感じ」「土壇場で僕らに復讐した」などと言ってますが、君さぁ、そんなことだから試験に落ちるわ、ソフィーも失いそうになるわ、踏んだり蹴ったりみたいなことになるんだよと教えてあげたいですね。これが、この作品における若い男子への教訓でしょうか(笑) だいたい、シュザンヌのようなタイプの女性は、ギヨームやベルトランに対して「してやったり」みたいなこと、これっぽっちも考えていないと思います。おそらく「はい、遊びの章はここまで。次からは新章“結婚”が始まりま~す」的な感覚なのでしょう。彼女にとってギヨームやベルトランは所詮、シュザンヌ人生劇場の雑魚キャラに過ぎず、場面転換するとお役御免的存在。それが「シュザンヌの生き方」なんですよね。こういう女性、今も昔も、どこの国にもいますよね。 最後は、「えっ、誰それ?」的な男性と結婚するシュザンヌ、人生経験値の低いストーリーテラーのベルトラン。ふと夏目漱石の「三四郎」を思い出しました。ただ、三四郎と違うのは、ストーリーや登場人物に好感が持てないところ。お子ちゃまと不思議ちゃんとバカ、誰とも関わりたくないですねぇ・・・。[CS・衛星(字幕)] 6点(2022-05-15 20:12:42)《改行有》

22.  ボーイズ・オン・ザ・サイド 《ネタバレ》 途中までは、いろいろな事情を抱えた三人の女性が、旅を重ねていくうちにお互いを理解していく・・・という、ロードムービーの雛形にキャラクターを当てはめただけのありきたりな映画かと思っていましたが、後半からラストにかけて、人との絆の大切さがしっかりと描かれ、芯のしっかりした見応えのある内容に仕上がっていました。 新しい命の誕生パワーで様々な問題もオールクリアのホリー、そして、ロビンの姿が消えた車椅子。喜びと悲しみ、そのすべてを糧に歌手として再スタートするジェーン。寂しさもあるけれど重苦しくなく、気持ちが前向きになれる、心地いいラストシーンでした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-05-10 21:32:18)(良:1票) 《改行有》

23.  マイ・ブルーベリー・ナイツ 《ネタバレ》 やっぱりウォン・カーウァイはいいですね! この映画も、ウォン・カーウァイ独特の映像世界に音楽がピッタリと合っていて、とてもカッコ良かったです!  ただ、見始めてしばらくは「恋する惑星」や「天使の涙」の印象が強烈に残っていたせいか、最初は映像と英語&アメリカの組み合わせに違和感を覚え、慣れるまでに少し時間がかかりました。 ストーリーだけに焦点を当てると、登場人物の掘り下げ方や展開等に物足りなさを感じるでしょうが、もともとウォン・カーウァイ作品の魅力は、映像・音楽・ストーリーのバランスの良さ。これ以上のストーリー濃度は、かえって作品の良さを損なうような気がします。 個人的には、ラスベガスへ向かう時の風景が「テルマ&ルイーズ」のような乾いた雰囲気で、とてもステキに映りました。このシーンを見せるためだけにアメリカを舞台にしたのかと思えるほど。そして、手を振りながら2台の車が別れていくシーンが、この映画の中で一番好きでした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2022-04-17 21:01:07)《改行有》

24.  モンソーのパン屋の娘 《ネタバレ》 拍子抜けするほどあっさりとしたハッピーエンド、アホだけど憎めない自惚れ男と、まだ手垢のついていないような女の子。短時間で恋愛映画の魅力が充分に楽しめました! サブレを2つ手にすることでデートの誘いにOKする女の子、その様子がとてもかわいくて印象的でした。しかし主人公のオトコは、本命が現れると簡単にデートの約束をすっぽかしてしまいます。まるでサブレの包み紙をポイ捨てするかのように・・・。 でも自惚れの強い主人公が勝手に「彼女は自分に好意を持ってる」と思い込んでいただけで、おそらくパン屋の女の子は大してダメージを食らったわけでもなく、その後この男のこともあっさり忘れてしまった・・・それを物語るのが、あのラストシーンなのでしょうね。 主人公はロクでもないヤツですが「その気持ち、わかるわー!」と共感できる心理描写も多数。好きな女性のことをあれこれと考えて街をウロウロする様子や、さほど好きでもない相手なら気楽に話せて簡単にデートにも誘うなど、まるで自分の恥ずかしい行動心理を映像化されたようで、ちょっとこそばゆかったです(笑)。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-04-16 21:42:18)《改行有》

25.  冬物語 《ネタバレ》 ロメール監督の映画には、ウザくてイタいこじらせ女子がよく登場しますが、この映画の主人公も、かなりのツワモノでしたねー!     なんか、「自分の気持ちに正直に生きれば奇跡が起こる」みたいな流れになってますけど、この女のアホな所業の犠牲になった美容師のおっさんと図書館のボクちゃんの気持ちを考えると、最後はハッピーエンドではなく、相応の天罰で締めくくってほしかったです(笑) こんな見方しかできなかったので、ラストの再会シーンも「シャルルも近い将来この女に振り回され、彼の人生は氷河期に突入・・・だから“冬物語”というタイトルなのかー!」などと思ってしまいました。[CS・衛星(字幕)] 5点(2022-04-06 00:43:33)《改行有》

26.  春のソナタ 《ネタバレ》 高校の哲学教師ジャンヌ、18歳のナターシャ、ナターシャのパパ、パパの恋人エーヴ。4人の間でいろいろあったけど、最後の首飾りでナターシャをこじらせていた原因も解決し、なんかこれからうまくいきそうな予感。「人生ってステキ!」の締め台詞と同時にヴァイオリンソナタも加わって、春の訪れのように、ほんわかやさしい余韻に包まれました。 ロメールの映画では、交わされる会話のひとつひとつ、インテリアやファッション、フランスの街や美しい自然等、すべてが洗練されていて、この作品では特に「花」が印象的でした。 ジャンヌがナターシャの部屋に飾った花、別荘に咲くライラックなどの花々、そしてゲールからジャンヌに贈られた花は、恋人マチューの部屋でしおれていた花(=ジャンヌの精神状態)と取り替えられ、ジャンヌもナターシャ同様、こじらせていた自分から脱却したことを表現しているように思えました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-03-11 20:33:37)《改行有》

27.  仕立て屋の恋 《ネタバレ》 窓の向こうで女性がカーテンも閉めないで着替えていたら、男性なら当然のぞき見してしまいますよね。のぞきやストーキング、残り香を嗅ぐなど一連の行動が「変態行為」に見えてしまうのは、社交性ゼロで外見的にも冴えない中年男性だから。主人公を、恋愛慣れしてないアスペルガー的キャラに設定にすることで、主人公の一途な思い・純愛度を際立たせようという狙い、嫌いじゃないです。 巧いなと思ったのは、殺人事件を絡ませることで、アリスがイールに近づき最後は裏切る理由がしっかりと描けていること。また、スケート場での転倒とラストシーンとのリンク、のぞきシーンで流れるブラームス、落下中に見る窓の向こうのアリスなど、センスのある演出によって、映画としてのクオリティはかなり高いです。 ただ、切な過ぎる救いようのない話なので、鑑賞のタイミングには気を付けた方がいいと思います。[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-08-08 16:06:31)《改行有》

28.  30年後の同窓会 《ネタバレ》 かつての海兵隊員は、息子を戦地で亡くした父親、アル中気味のバー店主、敬虔な牧師として、30年ぶりに再会します。 ドクの息子の棺を引き取りに行き、葬儀を終えるまでの話で、彼らの会話から、戦争のあり方、政府や軍の建て前と本音、人の死や命の尊厳などについていろいろと考えさせられますが、ベトナム戦争・イラク戦争が「遠い国の出来事」の自分にとっては、戦争云々より、人としての生き方そのものがこの映画の主軸のように感じました。 30年という歳月は、自身の人生で背負った荷物も投げ出すことなく上手くつきあっていけるように、直面した大きな問題も上手にやり過ごせるように、人を成長させてくれるんですね。 重くなりがちなテーマを、苦味の利いた笑いや心優しいウソなどを交えながら上手く中和させることで、肩肘張らずに鑑賞できました。 それにしても、こんなピント外れの邦題をつけるなんて・・・犯罪行為に匹敵する愚行ですね。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-07-18 13:16:07)《改行有》

29.  少年探偵団 妖怪博士 《ネタバレ》 子供の頃、夢中で読んだ江戸川乱歩の少年探偵団シリーズ、その世界観がそのまま再現されていました。 自分が生まれるずいぶん前の映画(ほとんどテレビドラマ?)なのでツッコミポイントてんこ盛りですが、内容云々よりも、当時の日本の町の様子や昔の映画手法などが見られて思った以上に楽しめました。人物の目の輝きから車のライトへのシーン転換は、昔の海外ドラマとかでよく使われていましたねぇ・・・。 最後、明智&子供たちが石膏詰めにされかけて絶体絶命、屋敷は大爆発、二十面相は高笑い、さあどうなる!・・・・というところで「第一部 終わり」って、おいおい・・・(^^; でもまあ、続きを見るほどでもないか・・・。[CS・衛星(邦画)] 5点(2021-07-10 09:00:57)《改行有》

30.  8日で死んだ怪獣の12日の物語 劇場版 《ネタバレ》 現実と非現実、ドキュメンタリー感とファンタジー感とが良い具合に混ざり合い、ちょっと不思議な雰囲気に包まれた「令和版・ウルトラQ」とでも名付けたくなる映画でした。 ウルトラセブン世代が喜びそうな怪獣あるある、星人さんや宇宙留学等のギャグ、「こういう人、いるよなぁ~」的キャラの樋口監督、コロナ社会の象徴のようなオカモトなど、いろいろな要素を絶妙のバランスで調和させ、映画として成り立たせる岩井監督の手腕に驚かされました。 カプセル怪獣を軸とするストーリーを、動画やZOOMを使って表現しただけならただの退屈映画で終わっていたでしょうが、閑散とした都会の様子を映し出すドローン、ダンサーの幻想的な舞踏が加わり、イメージを決定づける音楽と、全体をモノクロに仕立てたことで、映画としてのクオリティが数段アップしたと思います。 テレビや新聞など「コロナで人々の生活や社会がこんなに大変になりました!」だけをクローズアップするマスコミに対し、「困ったよねー」と言いつつもZOOM会話を楽しんだり怪獣を育てたり、大変な状況でもそれなりに日常を楽しんでる人々を描いた本作の方が、よっぽどリアル感があるように思えました。 キアロスタミ監督「そして人生はつづく」の中で、大地震で家族も家も失った人がサッカーのW杯を見るためにアンテナを立てているシーンがありましたが、それと同様に「みんな大変だけど、四六時中うつむいているわけでもない」様子は、励まされたような気分になりました。 この映画、おそらく「全然おもしろくない」と感じる人も結構多いでしょうが、でも鑑賞の視点を少し変えれば、楽しめるポイントはたくさん発見できると思います。[CS・衛星(邦画)] 7点(2021-05-09 15:50:26)《改行有》

31.  ファイティング・ダディ 怒りの除雪車 《ネタバレ》 ハードな復讐劇かと思ったら、シリアス・バイオレンスの仮面を被った隠れコメディ映画でした。 まず、ニルスがヤップを殺して滝に投げ込むシーン、最初はハードボイルド感が漂ってましたが、2人目・3人目の滝シーンになるとなぜか笑えてきます。また、誰かが死ぬたびに「チーン」と上る宗旨ごとの十字架、雪山でテンション上がりまくりのセルビアのギャング、誘拐した子どもに本読みをねだられて仕方なく除雪車のカタログを読んでやるニルスなど、笑いの内容は、くすくす笑いから徐々にゲラゲラ笑いへとクレッシェンドしていきます。 そしてラスト、ギャングやマフィア達はみんな死に、息子を失ったオヤジ同士が銃を置き合うカッコいいシーンで「いい感じ」に終わるのかと思ったら・・・パラグライダーの人、撃ち合いじゃなくてあんなトホホな死に方・・・つーか、オマエどんだけ飛んでたんだっていうツッコミどころもご用意してくれて(?)、最後はもうギャハハ笑い状態! さらに、「福祉国家は寒い国ばかり」と語るノルウェー人に対し、「ノルウェーの刑務所の快適性」について語るセルビア人、犬のフンを拾うのが「モダンな文明社会」等、何気ない会話の中で国民性の違いを表現するなど、箸休め的なシーンもなかなか芸が細かいですね(笑) ノルウェーの壮大な雪景色の中で独特のユーモアセンスが冴えわたる、クソのような邦題とは真逆の、隠れた傑作だと思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-03-15 20:43:49)(良:1票) 《改行有》

32.  30日の不倫 《ネタバレ》 男と女って、お互いの格を高め合える相手と過ごすことで成長していきますが、この二人は完全に真逆。出会ったことで眠っていたバカの種が芽を出してしまい、人としてのランキングは連日ストップ安状態。この救いようのないバカップルは、会えばセックスアニマルと化し、会えない時は稚拙さ全開の痴話ゲンカ、見ているこちらはポカ~ン・・・という、まさにあのパンダメイクのような失笑映画でした。[CS・衛星(字幕)] 2点(2020-12-13 13:20:04)

33.  架空OL日記 《ネタバレ》 良くも悪くも、ドラマ版の延長線上からまったくブレていませんでした。ファンとしては安心して見られるけど、ドラマの焼き直しのようなエピソードも多かったような印象。個人的には、さえちゃんの大ボケ発言や天然エピソードをもっと見たかった・・・かな? どこの会社のOLも、まぁだいたいあんな感じですよねー。想像で女子の特長をあれだけ表現できるバカリズムの才能には感服です。これを見ていたら「真実よりも矛先」を重視する女子独特のノリに対して正論で対抗する自分は、たぶん女子更衣室で「キモい・ダサい・ウザい」って言われてるんだろうなぁ・・・って思っちゃいました(笑)。 また、ひとりひとりのキャラの輪郭がハッキリクッキリしているのがこの映画の魅力のひとつ。「このOLの中でつきあいたいのは誰?」と聞かれたら(容姿関係なく)まともそうなまきちゃんか升野さん? さえちゃんは、傍目から見ている分には面白いけどつきあうのはさすがに無理、小峰サマはちょっとこわいし、酒木さんは論外。 このおもしろさの大きな要因は、オトコ脳から生まれた発想・思考を「女性であるバカリズム」が語る点。作品内でバカリズムのOLぶりは違和感なく女性グループに溶け込んでいますが、あのような人間観察の独特の視点やツッコミコメントの鋭さを持った女性は、現実にはほぼ皆無。以前、伊集院光さんがテレビで「思考パターンは男性、キャラクターは女性のマツコデラックスには、オレは絶対に勝てない」という発言を思い出し、なるほど、バカリズムの役どころがもし男性だとしたら、ここまでおもしろい作品にはならなかったよなー、と目からウロコでした。[CS・衛星(邦画)] 7点(2020-12-09 07:52:04)《改行有》

34.  ルート225 《ネタバレ》 ラストシーンが「帰れない」ので、あれっ?と思いましたが、だとしたらいろいろな解釈ができると思います。「まぁいろいろあったけど、姉弟の絆も深まって、元の世界に戻ってめでたしめでたし・・・」では、あまりにも普通過ぎますよね。なぜ結末が、元の世界に帰れないというすっきりしない設定なのか。そして、弟の「ひとりじゃなく僕たち2人一緒にこの世界に来たのは、絶対何か理由があるはず」というセリフが、この映画を読み解く鍵なのでは?  エリ子ひとりではなく「エリ子と弟の2人」にとって、AとA´との世界の大きな違いは「両親に会えない」ということ。つまり、元の世界に帰れないのは、もしかしたら「両親が突然死んでしまって、もう会えない」という現実を、「パラレルワールドに迷い込んで両親に会えなくなった」という空想の世界に置き換えて表現しているのでは? だとしたら、「2人一緒にこの世界に来た意味」や「帰れない=もう両親に会えない」につながるなーと思いました。 この話そのものがメタファーなのかもしれませんね。 そろそろ親離れする微妙な年齢である15歳。最初は、クールでいること・カッコつけることが大人・・・という、あの年頃特有の背伸びの仕方で、弟にも途中「カッコつけてるんじゃないよ!」とキレられますが、最後の電話では両親への思いを泣きながら素直に母に伝える・・・。そして弟も、いじめられていた八百屋の息子に全力でぶつかっていく勇気・・・。 素直な心と、困難に立ち向かっていく勇気があれば、ラストの、東京駅で別れる2人のように、どんなに辛い状況でも、笑って一歩前に進んでいける・・・的なメッセージが込められていたのかもしれません。 最後の電話も、ほんとにもう帰れなかったからこそ、観終わったあと、あのシーンが一層感動的に感じられるんですよねー。 タイトルも「エリ子、15歳!」などではなく(笑)、15の二乗というのは、人間って、今の自分(15歳)に明日の新しい自分(15歳)が掛け合わさることで成長していく・・・というようなこと・・・かな? ルート225=国道225号線、テレビのニュースの悪徳こけし業者やソーセージ=15歳の“性”長とか、隠喩的にも見えますが、自分には、あれは単なる「小ネタ」のように思えました(笑)[CS・衛星(邦画)] 8点(2020-11-22 23:30:03)《改行有》

35.  そして、デブノーの森へ 《ネタバレ》 すごくいいですね! テレビの解説には「出会った女の罠にハマって、すべてを失う男の話」のようなことを書いていたし、いきなりきれいな女優さんの裸・・・という流れだったので、安っぽい映画かと思い、まったく期待していませんでしたが・・・ 実は、自殺した親友との友情を描いた骨太のヒューマンドラマでした。 途中、エヴァが主犯でミラが利用された・・・みたいな煙幕が張られるものの、どうみてもエヴァは脇役で、ミラがある目的を持ってダニエルに近づいたとしか思えない展開です。ミラは、ダニエルが、父・ポールの作品を盗作して名声を得たと思って、本の印税を脅し取り、結果的に破滅させるのですが、真実を知ったミラ、ラストシーン、そしてこのタイトルの意味がわかった時は、あまりの哀しさと美しさに声も出ないほどでした。 最初は、「鑑定士と顔のない依頼人」のような話っぽいので、どうしてもミラの正体にピントを合わせて観ちゃいますね。でも真実がわかって、ダニエルの視線でこの映画を見直すと・・・ 女好きのアホなおっさんと思っていたダニエル、実は骨のある、不器用だけど男気にあふれた、いいヤツじゃないですか!(ただ、奥さんはかわいそうでしたが・・・) 最後、すべてを知ったミラが、自殺したダニエルのことを「偉大な作家」と呼び、警察官に見せられた写真を見ながら「ポールは?」と聞かれ、「さあ・・・」と答える時のミラ、そして墓地に舞う原稿・・・最高に美しかったです! 話の根底には、ユダヤ人問題が重深く関わっています。自分にはその辺りの知識がほとんどないので、しっかり調べてもう一度見直せば、さらにこの映画の素晴らしさがわかると思います。何気なく聞き流していたダニエルの父の「火星人のジョーク」も、実は伏線というか、前フリだったんですね。 他にもいろいろとその後の展開を示唆するセリフやシーンがていねいに練り込まれた、良い映画だと思います。[CS・衛星(字幕)] 9点(2020-11-22 23:27:10)《改行有》

36.  西遊記 はじまりのはじまり 《ネタバレ》 こういうノリの映画は途中で飽きてくることが多いのですが、これは意外と最後まで楽しめました。段のキャラや容姿も自分好みだったし、特にラストのGメン75は大笑い! 玄奘は、NHKドラマで見た池松壮亮の金田一耕助に見えてしまい、自分が抱いている三蔵法師のイメージともかけ離れていましたが、これはこれでアリかなと思います。 でもまあ、この映画のテイストは、一度味わえば充分といった感じで、たぶんもう見ることはないだろうし、この映画の後に放送していた続編の“西遊記2”も、「いや、もう結構・・・」でした。[CS・衛星(字幕)] 5点(2020-11-21 17:10:33)《改行有》

37.  長くつ下のピッピ 小学校の学級文庫で、長くつ下のピッピをはじめ、ドリトル先生やムーミンなどを読んだ時、目の前にキラキラと輝くファンタジーな世界が広がったものですが、いま読むと、あの時の感動はいったいどこへ・・・。 この映画も、子どもの心を持っていた頃に見たら楽しめたのかな? 大人が初めて観るにはさすがにちょっとキツイかも・・・。[CS・衛星(字幕)] 4点(2020-11-14 09:06:11)

38.  カプチーノはお熱いうちに 《ネタバレ》 いい映画に出会えて良かった!と心から思える作品でした。 雨の日のバス停でケンカした相手が、実は友人の彼氏で、その後、魅かれ合って結婚・・・という、最初は、ただのベタな恋愛映画かと思って観ていました。その13年後、エレナは、仕事は順調なものの、ダンナとはすっかりマンネリムード。そんな時、乳ガンが発覚・・・。 これまでのラブコメ風のムードから、闘病などシリアスな展開になっていきますが、この映画が素晴らしいのはここから。病気による深刻な部分だけを強調して感動を強要するような安っぽい演出もなく、ダンナのアントニオや2人の子どもたち、母親や叔母、親友であるシルヴィア、ゲイの友達のファビオ、同じ病室のエグレなど、病気を通じて見えてくるまわりの人々の思いやりややさしさが心に沁みてきます。 浮気性で仕事もパッとせず、体型の変化に象徴されるダメ亭主が、妻の病気をきっかけに、彼女が自分にとってどれだけ大事な人であったのかに気付き、病室のベッドでエレナを愛するシーンは、ほんとに切なくて泣けました。そういうシーンのあとに、「実はあの時、起きてたのよ」と女子トークで盛り上がるエレナとエグレにクスッと笑わされ、その数日後、エグレのベッドが淡々と片づけられていく現実。 また、アントニオと結ばれたしあわせいっぱいな海辺のシーンと、終盤に病院へ向かう途中の回想シーンのつながり方の美しさなど、後半の、様々な悲喜のバランスが絶妙です。でもこの美しいシーンで終わるのではなくて、「えっ?このエピソードがラスト!?」という驚き。おかげで、泣きながら笑えて、最後には、なんだかとてもしあわせな気分になれました。そして、あらためて「奥さんを大事にしよう」という気になりました(笑) エレナがその後、天に召されたのか、回復して元の生活に戻れたのかは描かれていません。この映画において、そんな結末はまったく不要で、素晴らしい家族や友人に囲まれたエレナは、その後の経過がどうなろうが、しあわせな人生であることに違いない、ということですね。 原題の「Allacciate le cinture」は、ベルトを取り付ける、つまり「シートベルトをお締めください」という意味らしいです。「人生の乱気流に遭遇したとき、そばにいてくれる人は誰ですか?」、自分の人生のシートベルト的な役割を果たしてくれる家族や友人がいれば、人生の乱気流も乗り越えられる、そういうメッセージなのだと思います。 ただひとつ、「あしたのパスタはアルデンテ」同様、この邦題、もう少し何とかならなかったのでしょうか?(笑)[CS・衛星(字幕)] 9点(2020-11-12 21:42:41)《改行有》

39.  ガス人間第一号 《ネタバレ》 終わった瞬間、思わず「おぉー!」と唸ってしまいました。滅びの美学をコンセプトにした哀しくも美しい一級品の恋愛映画で、「昔の特撮モノ=子どもだましのしょぼい映画」という偏見を根底から覆してくれました。 ガス人間になってしまった水野が、藤千代の表現する美に魅かれ、藤千代自身にも魅かれ、そんな彼の一途な思いに命をかけて応える藤千代のすさまじい生き様。とても深い人間ドラマでありながら、不思議と重苦しさは感じられません。そしてラストのインパクトある締めくくり方! この独特のクオリティーは、現代の感覚や技術だけでは決してマネすることができない、当時の空気感・時代性からしか生み出せないような気がします。 また、舞台に立つ人間にとって、自分の芸に惚れ込んでくれる人というのは、自分自身を愛してくれる人以上に大切に思えることがあります。一流の舞台人を輝かせ続けたいという理由から犯罪を繰り返す水野の思いは、最後まで彼女と運命を共にした爺やの気持ちに通じるものがあり、舞台に生きる人なら少なからず理解・共感できると思います(踊りの家元という設定はそこまで狙ったわけではないと思いますが)。 自分が知っている八千草薫は「やさしい感じの上品なおばさん」というイメージでしたが、若い頃は、あんな目力のある凛とした女性(を演じることができる役者)だったことに驚きでした。[CS・衛星(字幕)] 8点(2020-11-12 21:04:00)(良:1票) 《改行有》

40.  白と黒のナイフ 《ネタバレ》 この映画の見どころは、真犯人が誰かではなく、ラストシーンの女性の感情。それまでの法廷シーン等は、いわば前フリ。でも法廷劇としての展開があまりにも上出来過ぎて、途中まではどうしても法廷モノ・推理モノの視点で観てしまい、そのせいで弁護士と依頼人の恋愛模様が余計なものに思えます。最後、正当防衛ではなく、愛に対する裏切りで引き金を引くという、女性の悲しさ・憎悪を描いたラストシーンなのに「“犯人はやっぱりこの人だった”だけの映画」に見えてしまうのがもったいないですね。 この映画、ずいぶん昔に観た覚えがあり、「二転三転するおもしろい法廷サスペンス」という記憶が残っていましたが、ひさしぶりに観たら、ラストシーンの意味や制作者の意図が、今ようやく理解できたように思えました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2020-11-11 11:41:34)《改行有》

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