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プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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401.  ケンタッキー・フライド・ムービー 禁断のエロス!! 炸裂するカンフーアクション!! タブーに挑む衝撃の問題作、それが『ケンタッキー・フライド・ムービー』!! まあ、ようするに、そんな映画です。どうか夢のひとときをお過ごし下さい。9点(2004-11-30 00:17:12)

402.  ブリキの太鼓 3歳で自ら成長を止め、太鼓を叩きながら冷たい視線を送りつづけるオスカル、別名エロ探偵コナン(見た目は少年、性欲はオトナ! むしろクレヨンしんちゃんに近いか?)。この「冷たさ」のせいで、本作には、「グロテスク」「アブノーマル」といった言葉より「残酷」という表現の方が合う気すらいたします。映画全体をインモラルが貫き、敢えて「調和」には背を向け続けるかのよう。生れた瞬間から世界を冷静に見続けるオスカル。肉体的成長を止めた彼とは対照的に激しく迷走する大人たち。しかし彼もまた時代に飲み込まれざるを得ないのだが・・・。また本作、特異な音楽も忘れがたいものがあります。行進曲のリズムをオスカル少年の太鼓が狂わせてしまう場面、あるいは、母がレコードの音楽にヤケクソにピアノ演奏と歌をかぶせる場面(一種のヘテロフォニーだ!)、などにおける、不気味な音のカオス。やはり「調和」とは一線を画し続ける、不思議な映画です。ところで、その後のオスカル君の消息ですが、何でも、道頓堀「くいだおれ」の前で今でも太鼓を叩きつづけているらしいんです(んなアホな)。9点(2004-11-24 00:21:02)(笑:1票)

403.  あの子を探して 女教師モノの一本(←その言い方やめなさいっての)。いやー面白かった。作為と無作為がゴチャマゼになって不思議な世界を作り上げてます。ストーリーだけ見ると、何だか出来過ぎた話。最初は頼り無い先生だったのに、「あの子を探」していく過程で、授業の方も軌道に乗ってスイスイ進んじゃう、だなんて、まー出来過ぎた話。要するにおとぎ話ですな、これは。ところが一方、人物描写の方はと言うと、逆にまるで作為の感じられないナチュラルさ、実に単純素朴。何やら、ケンカばっかりしてるしなー。この「作り話」と「人物描写の素朴さ」が合わさった時のこの妙味! これは観ててハマってしまいました。まあ、人物の内面が充分に描かれない点での深みに欠けるのは、否定できませんが、逆にその要素を排除する事で、この映画は、言わばひとつの「絵本」として完成されており、充分な魅力を放っています。また、このような構成だからこそ、突然の「涙」(=内面)が鮮烈な印象を残すのですね。ま、しかし、このような手法は何度も使えるものではないので、今後は、人物の内面描写をどのように映画に絡めていくかが、チャン・イーモウ監督の課題でもあり、また観る側にとって楽しみな点でもあります・・・(って、最近の作品、路線がエラく変わってきたなあ)。9点(2004-11-20 01:30:58)

404.  かれらに音楽を 《ネタバレ》 主人公はとある悪ガキ。カツアゲその他、悪事に余念の無い毎日。だが偶然拾ったチケットが彼の運命を変える。マジックショーか何かと思い、足を運んでみれば、そこに現れたるは、おおー、20世紀演奏史に燦然と君臨する名バイオリニスト、かのヤッシャ・ハイフェッツその人ではないですか。本物だよ本物。と私が興奮してどうするの。サン・サーンスの序奏とロンド・カプリチオーソの演奏が始まる。演奏が続く。まだ続く。あーあ。最後までフル演奏しちゃったよ(『ロッキー』ですら試合のシーンは端折ってるのに)。しかし悪ガキの目は輝きだす。演奏会後、ボー然と歩く悪ガキ(うんうん。私も経験あるよ)。悪ガキはバイオリンを買って帰り早速練習。お。弾けるやんか。実は亡父に教えてもらった経験があったのさ。しかし義父が登場、楽器を取り上げられ大喧嘩、ついに悪ガキは家出。ナケナシの金で買ったホットドッグを路傍でパクついてると、一匹の野良犬が。悪ガキは犬にホットドッグを分けてやる。オイオイ、犬がホットドッグを食べるなんて、共食いじゃないか(←違います)。と、やおら犬が一軒の家に飛び込む。悪ガキも入っていくと、そこは偶然にも音楽学校。さらに都合良く、悪ガキには絶対音感がある事が発覚。晴れて音楽学校の生徒に(・・・いいのか?)。校長役は曲者W・ブレナン。実にいい味出てます。音楽学校では悪ガキの逆カツアゲ等、どうでもいい挿話も挟まりますが、もっと大きな問題が。実は音楽学校は借金で火の車。てな訳で、あとはミュージックオブハートと大差ありません。音楽会を開いてハイフェッツに来てもらおう、ってな展開。はいメデタシメデタシ。いやいや、本作の方がドタバタしてまとまりが無くて面白いです(笑)。巨匠のバイオリン盗難事件やら、オバチャン軍団と警官隊の睨み合いやら、見どころ盛り沢山。ま、最後は巨匠が本当に音楽会に来てくれるんですが、曲目がメンデルスゾーンのホ短調Vn協奏曲に突然差し換えられるのにスラスラ演奏してしまう子供オーケストラ。器用過ぎるゾ。ま、とにかく、ハイフェッツの演奏シーンでは、ヴィルトゥオーゾの指捌きを究極までアップで拝める貴重な機会となっています。これだけでも必見です。ま、これを除くと実は大した映画ではないかも知れませんけどね(あと個人的には、子供トランペット奏者が「歯が抜けちゃった」って言う場面がホノボノしてて好きですね)。9点(2004-11-03 01:35:34)

405.  市民ケーン 本サイトの投稿における、映画の点数付け、映画の完成度によって付けるべきものであれば、例えば、『市民ケーン』を10点、『ミミズバーガー』を0点とした数直線上に他の映画を載せて行く、という行為なのかもしれない。しかし私は10点ではなく9点にしました。映画はやはり客観的完成度だけでは語れないから。いや、この映画、映像にはとことん圧倒されたし、しかもミステリー仕立てのストーリーの、このラストの衝撃。観終わって、う~ん、これがあの『市民ケーン』なんだ、さすがだ!と唸ってしまいました。しかし。さすがに不勉強な私でも、本作のスゴさというものは、それまでに何かにつけ見聞きしてきており、観ていても「ああ、このシーンも『市民ケーン』の一節だったのか」などと思うシーンもちらほら。いや確かに、映画を観る前に、その魅力、見どころを知っておくのは、悪いことじゃない。字幕を追ってストーリーを追って、さらに映像を堪能するのは、1回の鑑賞では難しいが、事前に知識があれば、その大きな助けになります。だけど本作ほど映画の魅力が語りつくされ、分析されてしまうと、さすがにどうでしょう。私が映画から一番衝撃を受けるのは、「分析不能の得体の知れぬパワー」。その意味では、本作は、手垢がついてしまい、本来持っていた筈の衝撃力を弱められてしまった気がします。不幸にして人為的に古びさせられた映画、とでもいいましょうか。そう、まるで有力なスポーツ選手ほど、他の選手にマークされ易く、必ずしもトーナメントで優勝できなかったりするかのごとく・・・。本作の映像のスゴさはどこにでも書いている(勿論このサイトにも)ので、今更私ごときが付け足す事もない。ここでレビューを終わってもよいのですが、何だか映画自体について何も語っていないようなので、最後に珍説を発表しておきます。「本作のカメラ、それは写真芸術とは異なる。ショットの中に、空間的時間的(物語的)拡がりが凝縮されている。そう、これはまさにヒトコママンガだ!市民ケーンとはヒトコママンガの集合体なのである!」なんちゃって。9点(2004-08-13 14:22:36)(良:1票)

406.  ビートルジュース こういう映画大好きだなあ。と言っても、「『こういう』って、どういう映画だよ!」と訊かれたら、返答に困ってしまうこのハチャメチャさ。前半で、死人になったジーナ・デイヴィスが階段を駆け下りるシーン、手摺りが変にグラグラしてて、ああ、セットにあまり金かけてない低予算映画なんだなあ、なんてことを思ってしまったのですが、まあ、確かにそんな感じ。特殊効果も手作りっぽさがあふれてますが、これが何ともいい感じ。やっぱり大事なのはイマジネーションですからね(ただ、ちょっとイマジネーションが飛翔しすぎて、ついていくのに若干の努力が必要!?)。そもそも、幽霊が人間を家から追い出そうとする話、という設定だけでも、それなりに面白い映画になりそうなのに、それを「脇役」のビートルジュースが登場してメチャクチャにしてしまう。こんな変な映画、他にありましたかね? そして、ウィノナ・ライダーが宙に浮いて歌うという、松田聖子もビックリの(←例の映画のことです)、謎のようなハッピーエンド。実を言うと、結構、感動してしまったのでした。ああ、まさかこの娘が、後に万引きするとは・・・(←それは関係ないっての)。9点(2004-08-13 00:21:17)

407.  交渉人(1998) 心理サスペンスとして存分に楽しめます、おもろかったです。プロのネゴシエーター同士の対決としてレベルが云々、という点ではリアリティ足りないのかもしれませんが、そんなスゴイ人たちが本気で頭脳戦されたら、ボクには多分理解できなくなっちゃいそうだしね(プロ棋士のタイトル戦なんか見てみ。一手一手、誰か解説してくれなきゃ、意味不明の攻防の連続ですよ)。そもそも、こういう「ネゴシエーター」という人が存在すること自体、この映画の前はあまり知られてませんでしたよね。うまい着眼点でうまい展開のうまいサスペンスを作ってくれたと思います。見終わった瞬間、ハテ、ここまで面白さでのめり込ませてくれた映画、最近見た中で他にあったっけか?なんてこと思っちゃったほど。まあ、気になる点も無くは無く、篭城早々に警官隊がそばまで来てスコープなんぞ挿入しており、きっと上下左右壁一枚向こうには警官がウジャウジャいたはず(要するに警官隊はビルに入り放題のハズ)、なのにその後は、どうもその辺の描写がはっきりしない。と思いきや突然ドンパチが始まり、これまた突然終わる。この辺りもう少し細かく多面的に描いてくれれば、さらに面白くなったかもしれませんが・・・でももしかしたらストーリー自体が破綻してしまうかもしれないので(笑)、まあ、よしとしましょう。9点(2004-07-25 00:25:11)

408.  インファナル・アフェア いや~よかったよ~。短いカット割りの連続、しかし流行にのっただけのお手軽演出とは一味違って、もはやコラージュ技法の一種と呼んでよいほどの神経の細かさ、こりゃ効果を上げてます。断片的な映像、そして断片的なセリフの積み重ね。セリフは決して少なくは無いけど、セリフで何でも説明しちゃおう、なんて不精はしない。セリフが雰囲気をつくり、その雰囲気が状況を我々に伝える。この、いわば外堀から埋められていって次第に状況が摑めてき、その頃にはすでに映画にどっぷり浸かってしまっているという、この快感。そんでもって我々の前に示された設定たるや、立場が正反対の2人の「潜入者」。もうハラハラせずにはおれません。そして後半はちょっと意外な展開に、正直、「アレ、これじゃ、この後面白くなくなっちゃうのではないか」と心配したけど(バカだね。笑)、さにあらず、ラストはワタシのやや弱めの脳天にズシ~ンとくる一撃でありました。これは参りました。ぎゃふん。映画中盤、ボスがトニー・レオンに「おまえを一番頼りにしてるぞ」というシーンに、内心「え~、このヒトどう見ても一番頼りなさそうに見えるけどなあ」と思ってしまったが、やはり全編通して見ると、このキャスティングしかないっ!! ところでこの映画、音楽がもうちょっとちゃんとしてればさらによかったんですがね(ところどころ、本当にヘンです)。9点(2004-07-24 00:44:51)

409.  わが故郷の歌 イラン・イラク国境を舞台にした、クルド人の爺さんと2人の息子の珍道中であります。あまり馴染みのない風景や風俗描写に目を奪われますが、一方、どっからこんな俳優見つけてきたのやら、というイイ味出しまくりの登場人物たち、なんだかカウリスマキ調とでも言いたくなる雰囲気も。かつて爺さんの元を去った女性から手紙が届き、その女性を探しに行く物語ですが、途中のエピソードが何ともユーモラスで、ウマい。喧嘩のシーンなんか、いかにも「ポカスカ」っちゅう感じでマンガっぽい。子供たちが紙飛行機飛ばすシーン、一人早まって飛ばしてしまう奴がいるのには笑ってしまいました(リアルすぎるが、演出なのか?ホントに早まったのか?)。また、ロードムービーでは「行きずり」で終わってしまうような脇役たちが、この映画では思わぬところで再登場するなど、エピソード間に繋がりがあるのにニヤリとさせられます。でも映画全般があまりにもナチュラルな描写なので、作為的な感じはしません、何か映画全体が一種の変奏曲であるかのような印象も受けます。そして、映画を通して鳴り響く通奏低音が、戦闘機の爆音なのです。ユーモラスな描写の合間に、執拗かつ不気味に響き、映画の背景を暗示し続けます。イラクに入ってくると、戦争の臭いが強くなり、舞台は雪に閉ざされて寒々としてきます、それと共に、フセイン政権下での悲劇がより強く押し出されてきます。しかしそれを決して「絶望」としては描いておりません。ラスト、雪の中を、子供を背負って歩くミルザ爺さんの姿は確かに心細い、しかし有刺鉄線を踏み越えて行く姿には、奥底から湧き上がる力強さも垣間見えるように思えます。 それにしても、お茶が本当においしそうでありました!9点(2004-06-12 01:41:47)

410.  荒鷲の要塞 まず冒頭、飛行機の映像に乗って流れるテーマ曲が、カッチョええねえ。元気が出ます。特に小太鼓のリズムが、映画後半の銃撃戦の銃声の予告にもなっております。さらにカッチョいいのが、イーストウッドの髪型!あわやリーゼントかという見事な決まり方、ストリート・オブ・ファイヤーのウィレム・デフォーにだって引けはとらない。そう、この髪型のトンガリ具合こそ、猛禽類を彷彿とさせ、まさに「荒鷲の要塞」と呼ぶに相応しい・・・。それはともかく(笑)。映画前半は、難攻不落の要塞への潜入が描かれますが、潜入にあたってドイツ軍人になりすましたもんだから、ありゃ、何だか楽勝ムード(?)。手ごたえがなく、このペースでは上映時間も余りそうですな。しかーし映画後半に至って、驚くべき展開が!このあたりから見どころの連続。至近距離での銃撃戦、スバラシー!そしてアクションまたアクションと畳み掛け、まさに息もつかせぬ展開。大興奮であります。そしてラストシーンはまた、冒頭と同様の飛行機の映像によって締めくくられ、ホッと一息つくのでした。しっかしそれにしても、アクションシーンでは、ドイツ兵が面白いようにバタバタ死んでいきます。はっはっは。いくらなんでもこりゃヒドイ。もしも、あなたがドイツ人であるか、あるいはドイツ人の友人がいるか、だとしたら、さすがにあまり楽しくはないかもね。9点(2004-05-23 02:22:43)

411.  ファール・プレイ 先日のBS2での本作の放送、まさに感動の再会でありました・・・。幼少の頃、父親に連れられて観に行った映画の中には、題名を忘れてしまった、私にとっての幻の映画というのがあります。当時一緒に観た姉とも、折に触れ「昔こんな映画観に行ったな、もう一度観たいな」なんて話していた、それがまさに本作なのです。根拠も無くもしやコレかと録画したのだが、まずは冒頭の空撮でオヤ、と思う。決め手は映画館での「ちっぽけ男に気をつけろ」のセリフ。憶えている!ビンゴだ!その瞬間背筋がゾクゾクしましたね。さらには、子供の頃怖くて仕方なかった、図書館のシーン、そして白い男!ああこれだ!当時字幕が全部読めた筈は無いので、ストーリーの細部は理解できなかったと思いますが、大筋は掴めていたし、とにかく、一部のシーンはとにかく鮮明に憶えている「つもり」でした(無論、あるシーンは記憶が曖昧になってました。ラストは現代的なミュージカルの舞台かと思ってたのですが---実はあの、ギルバート&サリヴァン最強タッグのオペレッタ『ミカド』だったのですねヤムヤム)。 「ああ、どうしてこんなにハッキリ憶えているのだろう!」、いくつものシーンが、記憶にあったそのままだ。C・チェイスが捕らわれのB・デネヒーを救出するシーンにもドキリ。当時私の親父は、上映の途中から劇場に入る悪い癖があり、このシーンがまさに、私達が映画館に入った時に流れていたシーンだったのだ。このシーンも記憶そのままだ。そうそう、男女のキスシーンも本作で初めて目にしたんだったな(当時はチューはホッペにするもんだと思ってたので、キモチ悪いと思った)。当時宣伝ではコメディ映画っぽかったのに、怖いシーンの連続でビビりまくり、映画館からの帰り道、「大勢ヒトが死ぬ映画だったなあ、何人死んだっけ」などと親子で指折り数えたりして。というわけで実に約四半世紀ぶりに再会した映画、しかも幼少期以来だから、その体感時間たるやとてつもないものが。これまで映画観て来てよかったと思います。私にとって一つの区切りとなりました。しまった、私事ばかり書いちゃった。本作、おそらく誰もが楽しめる、出色のコメディ・サスペンスです。でも私が誉めるのは当然、こういった映画が私の価値観を培ってきたのだから。ところで「ちっぽけ男」や「白い男」ってのは、当時の字幕ではもっと差別的な表現でしたね。時代の流れを感じます。9点(2004-04-18 13:16:14)

412.  カサブランカ カサブランカという、一種の異世界が舞台。フム、何となく、むしろSF映画に向いた設定かな、などとも思ってしまうんですけど、製作時においては現在進行形の設定だったわけで、現代の我々が観るのとは受け止め方にも違いがあるのでしょう。さて、あまり多くを語らぬボギー、セリフは断片的。「キミの瞳に乾杯」ってアンタ、またキザな。と思いつつ、ふと気づくと、私もイングリッド・バーグマンの瞳に視線が行ってしまっている。う~む、イカンイカン、もっと映画全体を観なければ、と思いつつも、また我に返るとやっぱり彼女のよく動く瞳を見つめている自分に気がつくのである。という訳で、私もまた、「キミの瞳に完敗」っちゅうことで(チェッ、ダジャレかよ)。でもね、やっぱり映画のラストにおいては、ボギーに惚れこんでしまうのでした。やっぱりシブイね。9点(2004-04-18 02:15:06)(笑:2票)

413.  大殺陣 雄呂血 バンツマの『雄呂血』には到底及ばない。【鱗歌】さん 3点  などと書けば話は早いのだが、そうはいかない。そんな事を書くのは私の役目ではない。私には、こういうヤンチャな映画を持ち上げねばならぬ使命と宿命がある(のかな?)。バンツマ&二川文太郎監督の方の『雄呂血』は、サイレントならではのデフォルメされた描写によって、実に活き活きとした迫力ある世界が築き上げられた、エネルギッシュな作品となっている。さて一方、本作はトーキー、同じ事をやっても新味が無いどころか、リアリティを著しく欠く事になりかねない。そこでまあ、ナンボか抑え気味なのがやや物足りないかも知れないのだが、どうしてどうして、よく見れば、ショットなどに(それなりに)工夫が見られ、なかなかの演出の妙である(---そろそろ話半分に聞いてください)。ストーリーも、サービス過剰な程、無情極まる展開、トテモよく出来た話なので、嫌でものめり込まざるを得ない。雷蔵の精悍そうで実は不健康そうでもある表情が、この荒んだ雰囲気に実にマッチしているんだな。そう、この砂埃に満ちた、荒んだ宿命の世界。シェイクスピア作品の完成度をグッと落としたような雰囲気とでも言おうか(何のこっちゃ?)。そしてラスト! ウム、雷蔵は何人の敵と戦ったのだろう?百人は軽く超えていそうだ。千人はいたか?いや私の記憶では、1万人くらい敵がいたのではないだろうか(←それは多すぎ)。とにかく、約15分にわたる、息もつかせぬ、いや、息も絶え絶えの、凄まじいノン・ストップ・チャンバラが展開! ほとんどランボーですよこれは。バンツマ版に対抗するには、このくらいやらねば到底かなわない、という誤ったリスペクトの結果でありましょう。でもね、こういうヤンチャさのある映画って、やっぱり好きだナア。やっぱり映画はベストワンよりもオンリーワンであって欲しいと思う。ところでこの映画、時代劇なのに、言葉遣いがちょっと現代っぽいところがあるのが気になったんですがどうでしょう。この当時「道路工事」なんて言葉あったのかなあ。9点(2004-04-17 00:40:37)(良:3票)

414.  シャレード(1963) やっぱりヘンリー・マンシーニって人は凄いなあ。テーマ音楽が有名なので、その部分ばかりが注目されがちだけど、映画音楽全体をよく聴いてみよう。誰の耳に馴染み易いメロディのテーマ音楽をちゃんと提示した上で、要所要所では様々な技巧をこらした現代的な響きも聴かせてくれる。それでいて音楽の統一感も失っていない! 勿論この映画の魅力は音楽だけではありません。ヒトクセもフタクセもある登場人物たち。特にジョージ・ケネディ、彼は義手という設定だが、時々、手が長すぎるゾ!(←どうでもいいけど)。また脇役ですが、あのヒトのいい収集家も忘れられません。そして意外なストーリー展開。何の予備知識も無く観たお陰で、見事にしてやられました。撮影についても、暗闇の使い方が(ちょいとキメ過ぎのきらいもあるが)実に印象的で、サスペンスを盛り上げます。満足感あふれる一本です。9点(2004-04-11 02:05:14)

415.  赤い河 《ネタバレ》 とにかく牛の大群。その暴走する様は圧巻。これぞまさしく「赤い河」だわい、などと言うと、まるで『黒い絨毯』と同じネーミングセンス(笑)。まあホントは映画の舞台がRed Riverなんですけども。それでもやっぱり牛の群れは濁流に見まがうほどの迫力。『キートンの西部成金』にも引けはとらない! この牛の大暴走、夜に砂糖をドロボーしようとした奴が食器をひっくり返して大きな音をたてちゃうのがきっかけだけど、この食器のひっくり返し方が実に大袈裟でドリフのコントみたい(笑)。←笑ってる場合ではないんだな、その後の展開が。やっぱりジョン・ウェインは翳のある役が似合う。とりつかれたような表情と、異常な目の輝き。強行軍の末、ついにクーデターが発生、トムとマシューの関係は修復不可能なものへと。ううむ、苦労を共にし、最終的な目的も同じハズなのに何故反目しあわねばならぬのか、と切ない気分に。で、なんとかならんものか、と思って観てると、本当に最後なんとかなっちゃった(!)。アレ、そんなんでいいの? いいんです、多分。映画冒頭のエピソードが後半のストーリー展開によく効いていて、「厚み」が出ているからこその説得力。牛のド迫力、ジョン・ウェインのド迫力、それらをコントロールするエピソード群、その辺りのバランスが本作の魅力ですかね。9点(2004-04-11 01:40:33)(笑:1票) (良:1票)

416.  酔拳2 誰もやらないような無茶を映画でやってみせながら、スターへと成長していったジャッキー、それはボクらの少年時代、ボクら自身が成長していった時期と重なる(ボクらはブルース・リーのブームに「遅れて」しまったんだね)。従って、やはり昔の作品の方にこそ独特の感慨を持つのは避けられないんだけど。初期の肉体アクション映画から、やがて現代を舞台としてカーアクション等を交えた大掛かりなアクション映画と発展したジャッキー映画。そこでまた、原点の歴史モノの肉体アクションに舞い戻った本作への意気込み、それは、想像を超えるものでした。コレはスゴイです。肉弾戦としてはもう、究極と呼んでいいんではないでしょうか。個人的な思い入れとかなんとかいったもの、すべてを凌駕してしまう、強烈なエネルギーを持ったこの映画、本当にシビレました。9点(2004-04-05 17:20:46)

417.  A.I. 《ネタバレ》 これは珍しくスピルバーグ自身が脚本書いた映画ですね。観ての感想は、「なんだ、スピルバーグは手塚治虫の『火の鳥』読んでたのか」、と。いや、読んでたのはキューブリックの方なのか。なーんて、別に何の根拠も無い、勝手な想像なんですけどね。デイヴィッドは紛れも無く、ロビタの双子の弟、いやそれは言い過ぎ、歳の離れた兄弟、いやいや、またいとこ、くらいかな? そしてスピルバーグは、火の鳥という存在が何を意味するのかよく解らなかったので、最後、代りにあの変なヒト達が登場する運びと相成ったのではなかろうかと。ま、ホントは『火の鳥』とは何の関係もないんでしょうけど(笑)、でも、何か近いモノを感じました。映画全体にふんだんにちりばめられた特殊効果、その驚愕の映像世界は圧巻で、息を呑むばかりですが、それでいて映画全体に漂う孤独感は、実感を伴って心に食い込んでくる。出会いがあれば、容赦なく別れがある。寂しく果無く、しかし木漏れ日のようなかすかな救いによって締めくくられるラストは、はっきり言って観客をホったらかしにして大暴走してるので(!)、観る側に多かれ少なかれ寛容さを要求するけど、わたしゃ好きですよ。ものスゴイ余韻が残りました。9点(2004-04-05 16:45:35)(良:1票)

418.  めまい(1958) 高校生の頃、日曜洋画劇場でヒッチコックを特集した時観たのが初めてで、『裏窓』『知りすぎていた』『めまい』『ハリーの災難』の順で放送されたんだっけか。最初の2週は、うーむ、これは面白いゾ、と思って観てたのに、3週目はガラッと趣きを変え、この『めまい』という異色作。当時は正直あまり好きになれませんでした。が。後に観直すと、いやいや、これは凄い映画じゃないですか。これは追いつ追われつ式のサスペンスではなく、もっとまったりとしたロマンス仕立ての映画なんだけど、不可思議なストーリー展開を神秘性すら感じさせる映像世界が支え、独特の緊張感をはらんだ映画になっています。幅よりも奥行きを強調した構図。人物もカメラも、「左右」より「前後」の動きを強調してます。また特に屋内シーンでのカメラは執拗に低い位置に置かれ、それによって作り出される歪んだ構図もまた、この映画の忘れえぬ印象となっています。そして、やがてその先に見えてくる意外な真相。見事な映画です。9点(2004-04-05 02:06:32)(良:2票)

419.  チャイナ・シンドローム この映画、「マスコミ=正義」「原発=悪」というイデオロギー臭い部分に注目してしまうと、何だか胡散臭い映画になっちゃうんでしょうけど、まずそれ以前に、サスペンスとして無類の面白さを持っている、この点で、私は大好きですね。原発で発生した異常事態を発端とし、ドラマは複数の舞台で同時進行しつつ、やがてクライマックスへと収束していく、のっぴきならぬ展開、実に興奮させられます。盛り上げるシーンでも音楽は使用せず、役者の演技とカメラによって見事な緊張感を作り上げており、中盤の操業再開のシーンだって、もう目が離せないドキドキもの。一人称的視点を避け、観る者を、特定の登場人物よりもドラマ自体へ感情移入させて引っ張っていきます。この映画は、「原発に反対」するための映画ではなく、「組織と個人の確執」を描いた映画です、そして、その確執を最も効果的かつ絶望的に示す道具立てとしてここでは原発が選ばれた、という事でしょう。確かに原発の問題点を(やや極端な形で)突いた映画ではあるけど、その問題点とは、実は普遍的なものでもあるのです。いや、あまり言い訳っぽく本作を弁護するのは止めましょう。この映画は、単純に、面白いのですから。9点(2004-04-03 23:35:27)

420.  シザーハンズ かなり以前ですが、ジョニー・デップが私生活で問題を起こし、某一般紙の社会面にも記事が載ったのですが、本人の最新の写真が入手できなかったのか、何故かそこに載っていたのは、本作出演中のエドワード役の顔写真。ものすごくアブナイ人に見えちゃっておりました。つまりですね、この映画、ファンタジー映画にしてはどうも主人公の顔がコワイ。実際、子供は観てて怖いらしく、私の姉も息子達が喜ぶだろうと思ってビデオを見せたところ、すっかり怖がってしまって(どうやらエドワードが悪者に見えるらしいんですね)。しかし私はと言えばもうオトナ、これしきの怖さは耐えられる訳で。この映画、ファンタジックな部分とオドロオドロしい部分、非現実的な部分とミョーに現実的な部分が、混じり合い切らずにチグハグさを残しながら、微妙にブレンドされて、独特の雰囲気を作っています。内容的にも同様の二面性があり、ストーリー自体は、あり得ないような設定の映画なんですが、その一方でエドワードの気持ちというのは実に現実的で---誰でも、とは言わないまでも、少なからぬ人々の共感を呼ぶものではないでしょうか(私もそう)。おそらくティム・バートンにとっては切実な映画であり、私もその切実さに共感せずにおれないのです。9点(2004-03-28 01:24:47)(笑:1票)

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