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プロフィール
コメント数 1383
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。

※「ぽこた」からニックネームを変えました。サブネームの「(ぺいぺい)」は継続です。(2024.2.28)

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421.  帰ってきたヒトラー 《ネタバレ》 強烈な風刺劇ですね。タブーと禁句の地雷を潜り抜け、よくぞ製作&上映出来たものだと思います。主演のオリバー・マスッチさんは、ヒトラー役のリアリティを追及するために抜擢された舞台俳優さんということですが、顔立ち風貌と言うより、語り口と存在感がまるで本物かと思わせるぐらいの完成度じゃないでしょうか。現代の問題点や政治の望ましい在り方を訴える彼の言葉の数々には、気を抜くと頭から信じて支持派になってしまいそうな説得力を感じます。作り手は、決してヒトラーの存在と主張を肯定していないであろうにも関わらず、あたかも彼の主義主張を世界に向けて肯定的に発信しているかのような錯覚に陥ります。それも、すべて脚本の妙と主演俳優の力量に依るものだと思います。これはコメディ?いや単純に笑えるものではないですね。劇中のヒトラーの言葉と、彼に関わる周囲の人々の振る舞いとその変化を通じて、現代社会が解決すべき問題点について投げかけている優れた風刺劇と受け止めました。[インターネット(字幕)] 8点(2021-11-25 23:32:41)(良:2票)

422.  グッド・ネイバー 《ネタバレ》 皆さんご指摘のミスリードの部分は確かに好ましくないのですが、取り敢えずは脇に置くとして、優れたヒューマンドラマと受け止めました。 作品中では直接的に表現されていない部分が実に重い。 老人が亡くなった妻に対して死をもって償いたいと思うぐらいの後悔の念。妻が末期がん(おそらく)で最期の時間を自宅で安らかに過ごすため、退院して帰って来た時の老人の思い。夜中に独りリビングで踊る妻の思い。老人はどれだけ妻を苦しめてしまっていたのか。一体どれだけの時間、地下室で妻とそして自分と向き合って来たのか。 ショーンは両親の離婚の後、どれだけ苦しんで来たのか。非行に走り自暴自棄になりながらも、本当の悪には手を染められなかった彼の思いは、両親の争いに好意で関わった老人への逆恨みでは決して救われることはないのに、そうせざるを得なかったのか。またその際、共に助け合い支え合って生きて行くべき母親の存在をどう思っていたのか。 裕福な家庭で不自由なく暮らすイーサンは、なぜショーンに言われるがままに行動し、反発の素振りを見せながらもそう出来なかったのか。いつでも守り続けてくれる両親への思いはどのようなものだったのか。 裁判長は判決の前に厳しい私見を述べるが、それは確かに世論を代表する内容なのかもしれないけれど、果たして正しい判断なのか。 ショーンは「実験」について語る中で、幾度も「客観的」という言葉を用いるけれど、彼もイーサンも彼の母親も、そして裁判長でさえも、客観的になり切れていない、主観によってのみ突き動かされる人々なのだと思う。 学生二人の悪行がメインになっているような作りの作品ですが、登場する一人ひとりの思考や言動を客観的に捉えることを求められる作品でした。[インターネット(字幕)] 7点(2021-11-20 22:50:10)《改行有》

423.  ゾンビワールド 《ネタバレ》 如何にも低予算映画風に始まる冒頭シーンから、何やら嫌な予感にかられつつも鑑賞していくと歴史を遡ること二千年。なんとイエスキリストが登場。これには引きました。怒られるでしょう、これは。キリスト教徒ではない私から見ても不道徳に過ぎるし、意味もなく歴史公証無視と言った様相。ただし、その後の作品群は徐々に小洒落た短編集になって行き、アイディア的に目新しくはないまでも、花嫁のストーリーは作品全体を引き締めていますね。それなのに最後というかラス前というか、ビーチで繰り広げられる大乱闘では、こともあろうか犠牲になった子どもの亡骸を武器代わりに使うという、これまたとんでもない不道徳ぶり。それがなければ馬鹿馬鹿しくて笑える小品だったのに。 ゾンビに嚙まれて自らもゾンビ化していくニュースキャスターを軸に進めて行くところは決して悪くないのですし、オムニバスの中には好感の持てる作品も含まれていますが、各作品の作風や尺がバラバラで何とも纏まりがない上に、一部に相当不適切な部分があったりもするので、これは2点が妥当かな? ちなみに、キャスターが登場するたび、ゾンビ化の進行具合よりも「髪型」が気になってしまったのは私だけでしょうか?[インターネット(字幕)] 2点(2021-11-20 22:08:41)《改行有》

424.  誘拐の掟 《ネタバレ》 すっかり沈着冷静な最強の男のイメージを身に着けたリーアム・ニーソンさん。今回も冒頭から無敵ぶりを発揮します。しかし、酒の魔力は彼の能力を知らず知らずに奪っていたのですね。結果、落ちぶれて無免許の私立探偵稼業で食い繋ぐことに。この辺りが、近年の無敵オヤジ像とは少し違ってきます。このキャラ設定が何ともニーソンさんに似合ってますね。魅力十分に物語は始まり、展開していきます。ただ、どうでしょうか?原作未読ですが、2時間弱の尺ではどうにも窮屈だったようで、良く言えばスピーディ、悪く言えば説明不足感が否めないような。テンポよく物語は進むのですが、ディテールを置いて来てしまった感があります。次第次第と盛り上がって行った末のクライマックス!という感じでもないので、エンディングでの主人公と犯人との対決シーンが、思いの外さらっと流れて行ってしまうような。もう少し尺が欲しかったような気がします。 とは言え、暗くジトっとした雨のニューヨークを舞台に繰り広げられる息詰まる攻防戦。リーアム・ニーソンファンならずとも惹き付けられる秀逸なサスペンス作品に7点献上します。[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-11-17 00:42:22)《改行有》

425.  リトル・モンスターズ 《ネタバレ》 ゾンビコメディのスタイルを取りながら、ひとりのダメ男が自らの人生を見つめ直し、素直な好人物へと変貌していく姿を描いたラブコメ風味のヒューマンドラマですね。実に楽しい。ルピタ・ニョンゴのキュートな魅力が満載で、ゾンビ映画としての場面の数々もかなりキッチリ作られているにも関わらず、グロさがさらっと流されていて観終わってみればむしろ爽やか。登場する子どもたちも、個性豊かながら、題名に反して決して前に出過ぎることもなく存在感を示していて好感が持てます。子どもの犠牲者がゼロというのもいいですね。(園児以外では犠牲者ありのようですが…) ちなみに、冒頭、デヴィッドのダメ男ぶりが紹介される部分や、農場で偶然居合わせた人気司会者(実はクズ男)テディの出演場面で、しつこ目に繰り返される放送自粛用語&表現の数々や、テディが子どもゾンビに暴力的になる場面には、「子どもが大勢出演する映画でこれってあり?まして子どものセリフにまで使っちゃったりして?!しかもいくらゾンビでも子どもに暴力??」と心配してしまいましたが、そのあたりは大人の男のショーモなさを表現するためとか、ゾンビ映画なので不可避ということでOKかな?制作国の米英豪では大丈夫なんですね。台詞の方は邦画ではありえないかも。 それから、軍の指揮官が「子どもは二度と撃たない」みたいな発言をするのですが、あれは何かのパロディなんでしょうか?そこは解らず仕舞いでした。 そんな感じに気になる部分はあるものの、大いに満足の1本でした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-11-04 23:07:55)《改行有》

426.  デスフォレスト 恐怖の森 《ネタバレ》 原作ゲームのことを全く知らないため、実写化における再現性という部分ではコメント出来ず、あくまでも単独のホラー映画としてのレビューです。 基本的に「観始めた作品は出来る限り最後まで観る」主義ですが、この作品はキツかった。尺が短いので何とか観終えることが出来ましたが、正直なところ後悔しきりです。 ホラー映画の登場人物は、多くの場合ストーリーが進行していく中で死亡フラグが見え隠れするものですが、この作品の場合にはハッキリし過ぎと言うか、むしろキャラ設定に魅力がないどころか嫌悪感しか浮かばないので(ほぼ全員)、さっさと殺られて退場してくれ!と願いたくなるぐらいに感情移入不可能。登場人物がそういう具合なので、ストーリー自体にも魅力が感じられません。 若者グループが森に迷い込む。見えない恐怖に追われる。恐怖の対象が実体化。ひとりずつ犠牲者が出る。ヒロインは命からがら脱出に成功する。という相当ベタな展開ですが、ストーリーそのものは決してつまらなくはないです。 どうにも作品世界に入っていけないのは、登場人物の行動。と言うより言動。今時の若者の言う台詞?バンガローのシーンからいきなりそれを感じてしまい、オーバーヒートの場面で最高潮に。その後も死亡フラグ付きメンバーが全員退場するまで状況は変わりません。 たとえ「この人たちは困った人たちだな~」と苦笑したり呆れたりしたとしても、ホラー映画ならではの観る側の許容範囲の広さと言うものがあると思うのですが(ホラーだからこうじゃなきゃ!みたいな)、完全にその枠からはみ出てしまっているように感じました。 そうなって来るとその後登場するクリーチャーがどんなに魅力的でももうダメ。「はいはい、そうですか」みたいに受け止めてしまい、結果ただ終わるのを待つ感じになってしまいました。 このゲームのファンの皆さんから観たら、納得して楽しめるのでしょうか?少なくとも私には無理です。現時点で5作あるようですが、1作目で撤収させていただきます。[インターネット(邦画)] 2点(2021-10-24 12:02:38)(良:1票) 《改行有》

427.  ロスト・バケーション 《ネタバレ》 サメが人を食い殺すシーンとか、痛々しい怪我や応急処置のシーンに弱い方には厳しい演出もありますが、主演のブレイク・ライブリーの全編を通じた迫真のほぼ独り芝居に思わず惹き込まれる、見応えのある作品ですね。サメ映画に必要不可欠なシーンは十分に詰め込まれていて、サメそのもののリアリティもハイレベルだと思います。 他のサメ映画では見かけないヒロインが医学の知識を生かして自分やカモメの怪我に対して処置するところや、(不快な浮遊物としての登場ですが結局は彼女の命を救う)海面に浮かぶ鯨の死骸とか、負傷した彼女に寄り添うように危機を共にするカモメのスティーヴン・シーガルの存在が、サメの恐怖ばかりを描くサメ映画とは一味も二味も違う味付けを添えていると思います。 ちなみにカモメのスティーヴンには確実に死亡フラグか?!と思いきや、脱臼を治療して貰っても飛び立つこともなく、サーフボードの破片に乗って波間に漂ってもサメに食われることもなく、ラストにはきちんと彼女の傍らに佇むという、超美味しい役どころ。鳥好きの私は「悪」のサメに対する「善」の彼の存在が堪りませんでした。 強いて言わせて貰えば、サメの最期が少々リアリティに欠けていたのではないかと。ナンシーと言うか、人間を食うことに相当執着するサメの描き方も極端ではありますが、その辺は口元に刺さったフックが象徴する過去のいきさつもあるようなので良しとしても、リアリティを追及していた演出が最後の最後に怪獣映画や戦隊モノのようなサメ退治で終わるとは。なにかもう一工夫出来なかったのでしょうか?と言いつつ、基本エンターテインメントなのですから、あれくらいの決着が妥当なのかもしれませんね。 それから、邦題は邦題でストレートで良いのですが、個人的には原題の「浅瀬」の方が印象的で好きだなぁ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2021-10-20 22:54:46)《改行有》

428.  ゾンビーバー 《ネタバレ》 ストーリーは極めてシンプル。汚染物質で狂暴かつゾンビ化したビーバーが人間を襲い、襲われた人間も狂暴なゾンビーバー化してしまうというお話し。邦題の「ゾンビーバー」はまさかの原題どおり。 そこに何やかやと肉付けしている訳なのですが、いきなりセミヌード大放出というサービスぶり。そして、どう考えても死亡フラグ第1号間違いなしと言った風情の彼女なのに、だんだんとまともなことを言い出してとうとうラストシーンまで生き残りかけるというのは見事に裏切られました。 皆さんご指摘のとおり、この御時勢にぬいぐるみにちょっと小細工しただけのゾンビーバーと、軽くメイクしてマウスピース付けた感じのゾンビーバー化人間は、確信犯的な演出。冒頭に登場し事件のきっかけを作る運送屋さんがラストも締めてくれたり、お約束的NGシーン集が付いてたり、やっぱり純粋にコメディ作品なのかな?キモイことはあっても決して恐くはないです。 ゾンビ作品として諸手を挙げて称賛出来ないまでも、コメディ作品として笑えてしまったこともあり、悩んだ末に5点献上です。[インターネット(字幕)] 5点(2021-10-17 16:05:51)《改行有》

429.  クロージング・ナイト 《ネタバレ》 オープニングはサービスカットのオンパレード。もしや、あの盆踊り映画と方向性を同じくした作品なのか?! と思いきや、必ずしもセクシーカット中心に観る者を楽しませようとする作品でもなく、アイディア的にさほど目新しさは感じないものの、ゾンビ(正確に言うと何らかの物質に汚染された者で取り敢えずは死んではいない?)作品としてのストーリー性はきちんと押さえています。(ラストのお約束的どんでん返しで、バイクから落ちたのが誰なのかはちょっと気になります。) つまり観る者を選びきれないと言うか、観る者も選びきれないと言うか、ターゲットはエロチック映画ファンなのかゾンビ映画ファンなのか、なんとも中途半端な感じがする作品で、カテゴライズし難いところです。 更には、何気にエロチックコメディ的要素も含まれていて、理不尽な犠牲者続出の絶望的悲劇の割には、物語は笑い(苦笑?)混じりに展開していきます。 この際、細かいところにツッコミは不要でしょうね。とは言いつつ、いちいちツッコミながら仲間と楽しむ作品かも知れません。独りで観てると何だか空虚な思いにかられてしまいます。 原題の「ピーラー」はストリッパーの意味で使っているのだと思いますが、かなりストレートなタイトルですね。なので邦題を冠したのは正解だと思いますが、ちょっとカッコよすぎかも。直訳すると「契約の夜」?もっとも副題で一気に軽くなってますが。 それから、主役の彼女が脱がず仕舞いかと思いきや、本編ならず付け足し的な店名の由来カットで披露とは。最後まで席を立たないようにという製作者の意図なんでしょうか? なんだかんだと書きましたが、むやみに酷評も出来ず4点献上です。[インターネット(字幕)] 4点(2021-10-17 15:29:15)《改行有》

430.  デッド・ドント・ダイ 《ネタバレ》 途中までは、ゆるっとした流れの中にアメリカンジョークを散りばめた良質なゾンビコメディ、かつ、ゾンビが生前こだわっていたものについて言葉を発するあたりは社会派ゾンビ作品か、と期待して観ていました。が、「台本を読んだ」のくだりあたりから怪しくなり(そういえば最初の方で「テーマソングだから」というのもありましたね)、謎めいて魅力的な葬儀屋剣士が戦いの最中何故か刀を置いてしまったかと思ったらUFOがお出迎え、挙句の果てには主人公たちが何故か捨て身の決死行、となると観ている側は一気にトーンダウン。そしてエンディングでは、唯一生き残った(じゃないか、子どもたちも生きてるのかな?)世捨て人によるお説教的解説(あんたに言われたくない!)とは。観終わってみれば、物語が進むに連れ観客の興味と意欲をそぎ落としていくかのような展開。確信犯的なのかそれとも単なる気まぐれなのか??コアな監督のファンにのみウケるかもといった作品でした。[インターネット(字幕)] 3点(2021-10-03 13:18:31)

431.  犬鳴村 《ネタバレ》 実在の心霊スポットにオリジナルのストーリーを被せて恐怖を演出するというアイディア自体は決して否定しませんが(関係者が実在する以上は程度や内容にもよりますが)、被せたストーリーにあまりオリジナリティを感じられないところが惜しいです。 里の住人達に虐げられた山奥の孤立した村人たち。ダム開発の利権がらみで離散し死に追いやられ恨みを残す。その恨みの矛先を向けるべき一族が呪われる。といった物語は目新しいものとは思えませんでした。恐怖シーンも特に斬新な演出がある訳でもなく、正直なところ失笑してしまう場面もありました。亡霊が物理現象に関わり過ぎだったり。 クライマックスのタイムループ的な流れは面白いなと思いながら観ていましたが、よくよく考えれば何故現実に命を繋げた赤ちゃんを改めて逃がすのか?ヒロインに過去の事実を知らしめるだけのためなのか?赤ちゃんの母親の魂を安らかにするためなのか?上手く消化出来ませんでした。ヒロインの兄の死によって、若くして非業の死を遂げた二人の魂は救われた訳ですし。 アイディア(全体だけではなく場面場面でも)優先に制作した結果、全体としてはバラツキが出てしまったように思えます。[インターネット(邦画)] 4点(2021-10-02 13:27:19)(良:1票) 《改行有》

432.  樹海村 《ネタバレ》 冒頭の救助された二人の少女が物語全般とどう結びつくのか、初めのうちはピンと来ず、姉妹を助けた自殺防止ボランティアさんが同じ風貌と同じクルマで改めて登場したこともあり、時系列を間違えて観始めてしまいました。 そして途中で気付いて軌道修正。と思いきや、ヒロイン姉妹の母親が何気に登場していたのに、実は亡くなっていると判ったところで再 軌道修正。なるほど姉妹がダブルヒロインなのね。 と、状況設定をやっと掴んでみれば、クライマックスの落下事故で呼び覚まされた姉の追憶シーンによって、母娘と箱との関係、母の死の真相等々が次々と収斂し、作品の中心を成す母娘の物語が見えて来ました。なるほど、そういうことでしたか。 ただ、箱についての説明があっさりしていて省略気味なので、なんであの家の床下にあったのか?なんで行く先々に登場するのか?等々、今一つしっくり来ないというのが正直なところ。呪いの箱は第三の主役なのだとしっかり主張してはいるものの、予備知識がなければ左手薬指コレクションばかりがオドロオドロしい。 結果、観終わってみれば何だかバラついた印象が記憶に残ってしまい、恐怖シーンの一つひとつは決して手を抜くことなく作り込んでいるだけに、少々勿体なさを感じざるを得ないという感想です。 次回作の予定ありとのこと。次に期待します。[インターネット(邦画)] 5点(2021-09-26 01:18:33)《改行有》

433.  オールド 《ネタバレ》 決して面白くないとは言いません。むしろ面白い。ビーチを囲む巨岩が発する磁気の影響で、生物の細胞が急激に成長していく。いや、ある意味で老化していく。結果、子どもたちは目に見えて成長し、大人たちは次第次第に衰えて行く。磁気が作り出すバリアで戻るに戻れない状況の中で繰り広げられるソリッドシチュエーションスリラーは、特殊メイクやキャスティング、そしてカメラワークの妙によって巧みに演出され、一時たりとも目を離す隙を与えてくれません。 しかし、何か物足りなさを感じてしまいました。説明的過ぎる結末は、逆に随所に見られる矛盾点を浮き彫りにし、超常現象的な展開を期待していた観客としては、製薬会社の秘密の治験という結末に「な~んだ」と言った気分にさせられてしまいました。ラストの脱出シーンの繰り返しとか、ヘリに乗ってビーチを俯瞰しながら去って行くシーンなどは不要なカットに思えてしまいます。 もっとミステリアスな展開で、観終わった後に謎を残すことで、観る者の想像力を掻き立てるような作品にして欲しかったとの思いからの7点献上です。[映画館(字幕)] 7点(2021-09-23 01:00:11)《改行有》

434.  お嬢さん(2016) 《ネタバレ》 第一部と第二部で一人称を替えることで、ひとつの作品の中にスピンオフが入り込んでいるような構成。そして、その転換によって早々にどんでん返しを持ち込み、この物語はこの後どうひっくり返るのか?まだまだ気が抜けない!と期待させてくれる作品でした。 物語を大きく動かしていくダブルヒロインの同性愛的関係性は原作同様ですが、その場面を独特の色彩で美しく、かつ、躊躇うことなく過激に表現しているところや、舞台を戦前の朝鮮半島に替え、朝鮮語と日本語(「敢えて」かも知れませんが相当不自然で聴き取りにくいのが難点)を巧みに使い分けた演出(朝鮮語のセリフなのに放送禁止用語だけ何故か日本語?)、更には原作を大きくアレンジした第3部の展開とエンディング、そして性描写や拷問シーンも全体を通してさり気なく散りばめられたコミカルな演出で、映し出されている程には過激さを感じないところ等々、流石パク・チャヌク監督!といった出来栄えです。 とは言え、エロティックシーンが独り歩きして、サスペンススリラー作品なのか官能映画なのか不明瞭になりかねないような気もして、そのあたりをもう少し抑えて、更なるどんでん返しを用意しても良いのでは?との思いが残り7点献上です。[インターネット(字幕)] 7点(2021-09-22 00:26:08)《改行有》

435.  THE GUILTY ギルティ(2018) 《ネタバレ》 主人公はオペレーターという職務上、どんなに刑事の勘を働かせようと自ら現場に急行して捜査を行うことが出来ない。頼れるのは電話のみ。物語は電話の前でのみ進行していく。一種のソリッド・シチュエーション・ムービーと言っていいでしょう。約90分の短い尺の中、さして場面の転換もないままに物語はスピーディーに展開していくので、観ている方は想像力をかきたてられるばかりで片時も目が離せません。 主人公は現場を外され日々オペレーター業務に勤しんでいる身であって、恐らくは毎日を鬱々とした思いに浸って過ごして来たのでしょう。転がり込んできた誘拐事件に我を忘れて没頭していきます。しかし、次第に彼自身が心の奥底に抱いている闇が見え隠れして来て、誘拐された女性が実は恐ろしい性癖の持ち主であることを知った瞬間、ついに我を忘れて彼女にシンクロしてしまう。彼のしたことと彼女のしたことは、あらゆる面で全く異なるものではあるけれど、最も深い部分ではどこか繋がっているのだと思います。その結果待っているのは見ようによってはバッドエンドですが、もともと予定していたハッピーエンドは協力する相棒を不幸に巻き込むものであるばかりか、誰も心から迎え入れてくれるあてもない中、彼自身にとって何も解決されることなく、恐らくは同じ過ちを繰り返してしまうだけのものだったと思います。やっと自らを真正面から見つめることが出来るようになった彼が迎える結末は、決してハッピーエンドではないけれど、鬱々とした日々からほんの僅かでも彼を解放してくれる希望の光ではないかと思います。 などと、観終わった後いろいろと反芻することも出来、思いがけず出逢った秀作に9点献上します。[インターネット(字幕)] 9点(2021-09-08 00:46:56)(良:1票) 《改行有》

436.  ジョーカー 《ネタバレ》 60年代のTVシリーズ「バットマン」を子どもの頃に楽しんだ世代としては、そもそも「ジョーカー=極悪非道の犯罪者」と言うイメージがピンと来ません。どちらかと言えば、道化師の扮装そのものの面白おかしい存在といったイメージが強く(勿論犯罪者ではありますが)、映画版「バットマン」に登場するジョーカーは、アメコミを読まない自分としては馴染みが薄いキャラです。 そんな訳で、「ジョーカー誕生秘話」としてではなく「ある極悪人はいかにして生まれたか」といったイメージで鑑賞しました。 数々の賞を受賞しただけあって流石の見応え。ホアキン・フェニックスの怪演は勿論のこと、母親役のフランセス・コンロイ、隣人役のサジー・ビーツ、そして御大デ・ニーロさんと、意外に少なめの主な登場人物たちがそれぞれにいい味を出していて、長尺なのに一気にエンディングを迎えました。 虐げられて生きて来た者が何を契機に暴発するのか。地下鉄での初めての殺人は、酔客に絡まれていた女性を助けるための正義感に基づいたものではないでしょう。かと言って、自分への暴力に対する単純な防衛反応でもないと思います。いくつかの契機を積み上げた結果、あの瞬間に幼少期から自らを守るために纏っていた鎧を脱ぎ捨てた。いや意図して脱ぎ捨てるまでもなく、一気に剥がれ落ちたのかもしれません。あとは雪崩のように今までの優しさや希望が崩れ落ちて行くだけ。もう誰も止められない。彼は劇中、笑いが止まらない病であるとされていますが、まさに可笑しさも何もない形だけの笑いが以後の彼の全てを支配していくのですね。 「バットマン」の予備知識なしで見ても十分に楽しめるサスペンスでした。とは言え、ここで描かれているウェイン少年との出逢いは、続編を期待せずにはいられないところ。製作の噂はあるようですね。期待しています。[CS・衛星(字幕)] 8点(2021-09-08 00:43:07)《改行有》

437.  サスペクト-薄氷の狂気- 《ネタバレ》 《大いにネタバレです》 何となく既視感のあるオープニングから、ありがちなストーリーかな?と一抹の不安を感じつつ観始めたものの、スピーディな展開に程良い尺も相まって一気に楽しめました。が、サイモンが双生児というオチには不満が残ります。プロファイラーが多重人格であることを突き止め、別人格が起こした事件か?では、何故容疑者拘留中に更なる事件が?多重人格はストーリー上の見せ球で、真犯人は思いもしない別人なのか?等々思いを巡らさせておきながら双生児オチとは?!普通に兄弟じゃなくて敢えて双生児に設定したのは何故なのかが疑問です。確かに、悲しい出自が生み出した兄弟の異常な関係性から始まる凶悪事件。登場人物一人ひとりが胸に抱える悲しみ等々、ストーリーを構成するファクターはしっかりまとまっていて、観終わってみればハッピーエンドとは言えないまでもきちんと落ち着くところに落ち着くのですが、どうにもサイモン双生児設定の必然性が理解出来ず消化不良です。それと、最後のシーンって必要でしょうか?父娘関係を修復したところに、命の恩人だからとレイチェルをクルマに同乗させる必要は?父娘関係大丈夫?と心配になってしまいました。総体的には決して否定的ではありませんが、理解出来ないままの疑問というか不満が残ってしまい6点献上です。[インターネット(字幕)] 6点(2021-09-01 00:12:20)《改行有》

438.  マイル22 《ネタバレ》 テンポよく運ぶストーリーと適度な尺のアクション作品。マーク・ウォールバーグのぶち切れっぷりやイコ・ウワイスの超絶アクションを楽しめるのも魅力。マルコビッチさんもいい味出してますね。また、個人的には「ウォーキング・デッド」のマギーことローレン・コーハンの出演が嬉しいところ。 ですが、ストーリー的にはどうなんでしょうか?核物質が盗まれ、秘密部隊が犯人のアジトを急襲、その場で殺害した男の敵討ちの結果が、ここまで大掛かりになるというのはどうにも非現実的。フィクションだから何でもありというものでもないような気が? カギを握る男も何で巻き込まれたかが良く解らず(多分家族がらみなんでしょうけれど)、ヒーロー、ヒロインが抱える家庭問題も若干の説明のみ。敵討ちをしている母親の立ち位置も今一つ解らず。95分の作品ですけれど、もう少し序章部分があったけどカットされてるみたいな、途中参加的な気分になってしまいます。 それと、テンポが子気味良いのは作品のジャンル的には歓迎ですが、カットが短くて目まぐるしく転換するのと、更には時間軸まで行ったり来たりなので、映画館で観たら疲れただろうなというか酔ったかも。 序章カットされてるみたいと書きましたが、続編製作が大いに可能な幕切れでもあり、キャスティングが魅力的な作品だけに是非続編を作って巻き返して欲しいところです。 ちなみに、「三重スパイ」という台詞を聞いて、指折り数えて「なんで三重?」と混乱してしまったのは私だけでしょうか?(無事解決)[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-08-30 16:43:53)《改行有》

439.  アナと世界の終わり 《ネタバレ》 クリスマスの朝にアナが町を闊歩するシーンは見ごたえのある青春ミュージカルそのもの。予告編に使われただけのことはありますね。でも、背景で繰り広げられるのは血まみれの惨劇。登場人物たちの間で交わされる会話などはアメリカンな(米英合作だけど)青春コメディそのもの。でも、常にゾンビと隣り合わせという異常なシチュエーション。実にユニークで、青春映画とゾンビ映画をどう融合させてミュージカルに仕立てるのか、大いに期待させてくれます。そして実際イイ感じに仕上がっていると思うのです。随所に盛り込まれた小ネタも効いてて大いに楽しい。主演女優は魅力的だし、他の俳優さんたちもきっちり個性を出して演じてくれてるし、音楽的にも相当イイ感じ。でも、何故か盛り上がりに欠けるんです。もしかしたら、演出部分に力を入れ過ぎて、肝心のストーリーが平板になっていることが原因かもしれません。シチュエーションもキャスティングも文句ないのですが、お話として面白味に欠けるのです。謎の感染症が急速に流行し、ゾンビ(感染症の患者であって死者の蘇りではないのかも)が一気に増殖。さあ皆、町から逃げよう!そして、犠牲は払ったけれどヒロインを始めとする生き残った者たちは町から脱出して目出度し目出度し!って、シンプル過ぎませんか?病気については考察も解決もしてないし、ヒロインの絶体絶命的なシーンもなかったし。基本コメディだとしても、もう少しゾンビについて深堀りしても良かったのではないかと。具体的な不満はあまり無いものの、青春ものなのかゾンビものなのかどっちつかずだなという漠然とした不満が残り、悩んだ挙句の6点止まりです。 ちなみに、ウケ狙いの邦題じゃん!と思ったら。ほぼ原題直訳なんですね。意外![CS・衛星(字幕)] 6点(2021-08-26 22:14:27)(良:1票) 《改行有》

440.  クリープショー 《ネタバレ》 偶然CSで放送することを知り、懐かしい気分で鑑賞。制作年代の割に特撮を含む映像にレトロ感があるのは、ECコミックをべースにしているからですね。実写からアニメーション、アニメーションから実写の繰り返しで綴られる物語の流れから、作り手の遊び心が感じられます。第1話でいきなりゾンビ的演出があって、流石ロメロ監督作品!と思わせつつ、理不尽さや後味の悪さはキングさんならではの展開。一話一話を切り取ってしまうと、なんとも浅いストーリーだし、予定調和の嵐といった感が否めませんが、全体を総じて受け止めてみれば、決して二大巨匠による悪ノリ的作品ではなく、鋭い人間風刺劇として理解出来ます。懐かしさ分を加算しての6点献上です。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-08-26 01:00:34)

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