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プロフィール
コメント数 565
性別 男性
自己紹介 三度の飯より映画好きです。どうぞよろしく。
※匿名性ゆえの傲慢さに気を付けながらも、思った事、感じた事を率直に書いていますので、レビューによって矛盾が生じていたり、無知による残念な勘違いや独善的で訳分らん事を書いているかもしれませんが、大きな心でお許し下され。
※管理人様、お世話になっております。
※レビュワーの皆様、楽しく読ませて頂いております。

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421.  オペレッタ狸御殿 《ネタバレ》 まるで舞台のような雰囲気のあまりにも風変わりな世界。最初は入りにくかったが観ているうちに慣れてきて、どこか惹かれる不思議な世界。もちろん登場人物たちも異様で、安土桃山やびるぜん婆々、最後にはあの美空ひばりまで出てきてビックリさせられる。しかし物語は至って簡単、けっきょくは愛のお話。コメディタッチで描かれているが「ロミオとジュリエット」のような悲恋物語であり、昔話のような異類婚譚である。そこにあるのは禁じられた愛である。それでも互いを想い、死をも怖れない二人の愛が素晴らしい。しかし、私は何と言っても変なイントネーションで日本語を操るチャン・ツィイーの可愛らしさが忘れられません。[映画館(邦画)] 7点(2005-11-06 11:17:25)

422.  アンブレイカブル 率直に言ってこの映画は好きです。きっとシャマラン監督のセンス自体が好きなんだと思います。確かにストーリーにはおかしなところもありますが、最後のオチには見事にダマされましたし、人間描写もしっかりしていたと思います。親子に夫婦関係、自分の存在意義。自分の居場所が無くなる事が本当の恐怖、その通りだと思います。 私は「シックスセンス」よりも好きです。もしこの作品の方が発表順序が先だったら、両作品の評価も少しは変わっていたんじゃないかなとすら思います。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-05 14:42:37)《改行有》

423.  しあわせな孤独 《ネタバレ》 たいへん辛い内容の物語をドグマで撮ることにより、陰鬱な空気を鬱蒼とさせ息苦しさを漂わせています。セシリやニール、ヨアヒムらの被害者、加害者等のそれぞれの気持ちが理解し易くできているので、〝もし自分がこういう状況に陥ったらどんな行動を?〟と身を置き換えついつい考えてしまいます。皆がそれぞれ孤独になり歩み始めるラストにも、人間の愛やその存在を問われたようで暗澹たる思いになりますが、人間の本質に迫っており興味深いものがあります。…ただ一点、マリーの描写がやや雑であるのに不満が残ります。彼女に事故を起こしてしまったという後遺症が感じるシーンがないのです。もう少し苦悩している姿が垣間見られなければ、「みんな苦しんでいるのよ」という台詞に重みが感じられないのです。[DVD(字幕)] 7点(2005-10-29 11:03:42)

424.  カルラの歌 《ネタバレ》 ケン・ローチとロバート・カーライルのコンビに惹かれて観た。ビデオのパッケージを見てある程度の覚悟はしていたが、社会派ケン・ローチ監督だけあって想像以上に政治色の濃い難しく重い内容だった。・・・前半は平和なグラスゴーでバスの運転手という一般市民の日常と恋など普通の生活を描き、一転後半では同時刻に起きている内戦状態のニカラグアを対照的に映し出す。誰もが無縁に思っていても現実に起きている過酷な状況を目の当たりにし胸に響く。多くの平和な観客はジョージ目線となり、死と隣接するニカラグアでカルラのことを知れば知るほど溝が深まり別世界の住人となっていくのを体験する。観賞後、我に帰って自分の人生を見つめ直したくなるような作品だ。正直、後半部は少々観るのが辛かった。 それから本作を観るにあたって、ニカラグアについての知識があれば良かったかもしれない。[ビデオ(字幕)] 7点(2005-10-29 10:36:20)

425.  ハート・ロッカー 《ネタバレ》 冒頭、遠隔操作のロボットは頼りなく壊れ、連携のとれたチームから頼りになりそうなガイ・ピアースが直に爆弾処理に向かうが失敗し、彼は死ぬ。この仕事はチームの力量など関係なく常に死と隣合わせのなのだと物語っている説得力のあるシーンです。しかし、主人公のジェレミー・レナーが登場してからは物語もカメラも焦点がいささかブレているように見えます。  例えば、爆弾処理班の物語なのに狙撃戦闘の方が面白くなってしまっていたり、暗がりの追撃シーンはどこで何が起こっているのか良く分かりません。そして何より思うのは、これはまだ序章に過ぎないのではないかということです。極めて危険な仕事であると説明し、平和で退屈な日常に生き甲斐を失い虚無感に駆られ、戦場へ舞い戻っていく…。これは〝戦争とは麻薬〟と最初にわざわざ言ったことそのままであり、物語が始まっていません。防爆スーツに身をつつみ爆弾処理に向かうここからこそが、むしろ本題ではないのかと思うのです。  それからもう一つ、ガイ・ピアースやレイフ・ファインズが登場するにもかかわらず、彼らスターの命も無名の役者同様あっさり奪われるのは、おそらく戦場ではあらゆる者の命が同等であるということなのでしょう。しかしこれは現実を装っているだけで〝映画〟なのです。もちろんリアリティは必要ですが、例えばスピルバーグの「プライベート・ライアン」ではトム・ハンクスご一行の命の方が無名の兵士たちの命よりも重要なのは、映画が虚構であるからです。スターを敢えて退場させるのも一つの方法ではありますが、映画である以上、私はスピルバーグの方を支持します。[DVD(字幕)] 6点(2012-01-17 18:42:46)(良:1票) 《改行有》

426.  マチェーテ 登場する姐御たちが一人残らずセクシーで魅力的ですし、マチェーテがボディガードたちを庭掃除の道具で撃退するシーンは笑ってしまうのですが…、どうしてもダニー・トレホが主役はないだろと思ってしまいます。あのイカツイ顔のシワはなかなかのもんですが、動きが鈍重で、例えばストリートファイトで物を食いながら身をかわすだけで勝利するシーンのつまらなさは如何なものかと。 悪党たちもお腹いっぱい出てくる割りに誰もがパッとせず、セガールは冗談にしか見えないですし、常に落ち着き払ったドン・ジョンソンが一番強そうに見えますが登場シーンが少ないです。 しかし何と言ってもロドリゲス監督としては、アクションに…と言うよりも期待してしまう滑稽なアイデアにいささか芸を欠いています。[DVD(字幕)] 6点(2011-10-24 18:42:23)

427.  倫敦から来た男 とにかくワンショットがやたらと長く、これでもかとじっくり見せる。もうカットが入って良い頃合ではないか?と思える箇所では入らず冗長に引き伸ばされます。それは決して居心地の悪いものではなく、むしろ良いとすら思えるのですが・・・、何だかタル・ベーラ監督も酔っているし、自分も酔わされてしまった感じがします。つまるところ、何ということもないお話を存分に盛り上げているのは凄いのですが、一方でその過剰さにもったいぶった印象も強く受けるのです。[DVD(字幕)] 6点(2011-10-05 18:37:51)

428.  カティンの森 《ネタバレ》 不勉強なもので歴史背景を知らず肝心なことを見落としているかもしれませんが、やはり本作は伝えたいメッセージ性の強さが〝映画〟を凌駕してしまっています。 早い話し悲惨で恐ろしい出来事ですが、それは史実によるものであって映画によるものではなく、これ自体を見て怖いとは思えませんでした。 ラストの繰り返される機械的な殺戮シーンにしても紋切型ですし、あるいは夫が生存しているかというサスペンスもほとんど機能していません(そんな気もないかもしれないが)。 ただ、若者の男女が屋根の上に逃げるシーンは印象的です。[DVD(字幕)] 6点(2011-08-30 18:46:21)

429.  フランケンシュタイン(1931) 《ネタバレ》 研究所の禍々しさは現在においてもホラー映画のお手本のようですし(怪物に生命を与えるシーンが特に凄い)、あるいは怪物を追い詰めて行くタイマツの群れは圧倒的で、そこから風車小屋炎上へと繋がる流れも見事としか言い様がありません。・・・しかし、肝心の怪物自体は魅力に乏しい感じがします。暴れているシーンはただの腕っ節の強いヤツにしか見えませんし、不幸にも誕生してしまったという哀愁も物足りません。何も感傷に浸らせてくれと言っているわけではありませんが、湖のほとりで女の子と遊ぶシーンをもっとじっくり見せてほしかったです。  それと腕がダラリと垂れ下がっていたりするのに生きていたりする人物の生死の不明瞭さも気になるところです。[DVD(字幕)] 6点(2011-07-05 18:39:49)《改行有》

430.  アリス・イン・ワンダーランド 《ネタバレ》 《2D版鑑賞》100分弱のコンパクトさでまとめたのはさすがでそれなりに楽しめますが、例えば、ヘレナ・ボナム=カーター側は異様さや残酷さが物足りないですし(ディズニー作品なのでムリだったのかもしれないが)、クライマックスのアリスとドラゴンの死闘にしても螺旋階段を舞台としたのは良いですが活劇性が乏しいです。 それからアリスがワンダーランドから現実世界に持って帰ってくるものが2つ。ダンスのステップを披露するのは素敵ですが(このシーンが最も好きだ)記憶に過ぎず、より重要なのは猛獣によって生身の肉体に刻まれた腕の傷痕の方であり、それをしっかり見せてくれないのが気になります。この傷は決して猛獣との友好の印に残されたわけではなく、ワンダーランドの実存の印として残されたはずですが、ワンダーランドへの冒険を終え時間もほとんど経過していないと思われるプロポーズ会場に戻ったアリスは腕の傷痕を確認することもしません(私は必死に確認した!)。わざわざ傷をつけたにもかかわらずバートン監督はこの問題を回避したいかのようにしっかり見せてくれないのです。[DVD(字幕)] 6点(2011-06-14 18:46:54)

431.  ブラック・スワン 《ネタバレ》 「レスラー」のダーレン・アロノフスキー監督だということ以外、事前情報なしで見たので、てっきり「レスラー」のようなバレリーナ版の映画かと思っていたのですが、最初と最後以外はバレエとあまり関係なく、ナタリー・ポートマンがもっとキャーキャー叫んでいたら完全無欠のホラー映画になっていました。  例えば、いつだって何かが間違って映りやしないかと不安を煽る鏡の多さ、あるいはライバルやヴァンサン・カッセルよりも怖い魔女のような母親の住居。外よりも家の方が危険な予感がするほどで、ぬいぐるみが溢れる時間が静止した部屋は、まるで魔女に囚われている子羊の一室のようですし(故にラストの観客席で感極まった母親と舞台上の娘の目が合う瞬間はちょっと感動的だ)、ケーキを丸ごと捨ててしまおうとするシーンなどは特に怖く、良く出来たホラー映画だと思いますし、つまるところ単純でありふれたお話をよくここまで盛り上げたと思いますが・・・、最大の見せ場であるラストのバレエシーンにCGを多用したことは大いに不満が残ります。露骨なまでに目の色を変化させたり手を黒い翼に変化させ過剰に暗黒面のイメージを出そうとしていますが、これは裏を返せばポートマンの演技力を全く信じていないということです。  それからウィノナ・ライダーが枯れて登場した時、ミッキー・ロークやマリサ・トメイのように泣かせてくれるのかと思ったのですが、別の意味で泣けちゃうような役でした。[映画館(字幕)] 6点(2011-06-07 18:49:14)(良:2票) 《改行有》

432.  黄金(1948) 《ネタバレ》 ラストの呆気なく風に舞い散ってしまう砂金のイメージこそが本作のクライマックスですが、そこへ繋がるためには過酷な発掘作業をもっと見せてほしいと思ってしまいます。しかし、ここで重点が置かれているのは飽くまで欲に目がくらむ人間心理であって、ウォルター・ヒューストンが安宿屋で説明してしまう成行きを実践してみせる内容は過度に心理劇です。その観点から見ても、互いに疑心暗鬼になっていく過程がややあやふやとも思えますが(落盤事故でボギーの命を救うか迷うのが早過ぎる、あるいは救われた恩を感じなくなっていく様が希薄)、三人の共通の敵である来訪者の出現には緊張感が走りますし、ボギーとウォルターの高笑いは耳に残るほど素晴らしいです。それから騙した男を見つけてリンチする暴力場面がなかなか凄く、実はここが一番記憶に残ってたりします。[DVD(字幕)] 6点(2011-03-25 18:26:08)

433.  エリックを探して 《ネタバレ》 郵便物の仕分け作業が遅くなった主人公の姿を皆が高い所から覗いている…。てっきりこの後、肩を叩かれて解雇通告されるのかと思いきや、そうはなりません。どうやら彼を救うことにしたらしく、いつものローチ作品とは違うようです。  昔、心の底から惚れた女性と復縁し、心酔しているヒーローと酒を酌み交わし、多くの友人に恵まれ、息子たちから尊敬され、悪党どもは叩きのめす…〝勇気を持って一歩踏み出せば大丈夫さ〟と男のロマン全開の甘美な物語なのですから厳しいローチ先生はどこへやら?という感じで、こうなるともうこれはファンタジーの世界で当然のようにカントナが登場してくるのですが、となればどうしても気になってしまうのがこのカントナの登場シーンです。  カントナは主人公の幻でオーディオプレーヤーのスイッチを魔法のように入れられることからも何でもアリの幽霊の如き存在で、他人には見えていないという面白い設定ですが、このカントナをどう見せたいのかがイマイチ良く分かりません(最初はわざと視線が交錯しないようにしているのかと思ったが、そうでもないようだ)。というのも彼は助言するだけの存在であり映画的な面白さがあまりうかがえず、上手く使っているとはいい難いからです。  “カントナ作戦”を決行する郵便配達人たちの過剰とも思えるパワフルな描写は凄いんですけどね。[映画館(字幕)] 6点(2011-01-21 18:45:55)(良:1票) 《改行有》

434.  NARC ナーク 《ネタバレ》 臨場感をバリバリ出しまっせとばかりにカメラをガチャガチャ動かすのは勘弁してほしいのですが、いくつか良いシーンもあります。例えば、ラストの黒人の隠れ家における銃撃戦で、暗い部屋で撃ち合い、ドアが開くとパッと明るくなり部屋の全景が分かるところであるとか、あるいはその後の一ヶ所に集まった4人の吐く息の白さが良く出ているところです。特にレイ・リオッタは格好良く、絶命し白い息を吐かなくなってしまうなんてのは上手くいっています。[DVD(字幕)] 6点(2011-01-18 18:32:27)

435.  ロビン・フッド(2010) 《ネタバレ》 海岸での戦闘シーンを迫力がないと言ったらウソになりますが、決して想像の域を脱するものでもなく、加えてロビン・フッドと言えば弓だろうと何時になったら使うんだと思っていた弓の使い方にしても、もったいぶった割りに面白味がありませんし、悪役ももっと強力に描いてほしいです。 さらに、もう一つのドラマである、ラッセル・クロウとケイト・ブランシェットの恋愛模様の描写がイマイチです。キャプラの「或る夜の出来事」の毛布のように互いを隔てる布にしたって処理しきれていませんし、あるいはクロウがブランシェットの脚を馬のアブミに乗せてやり距離が近づいたのなら、その線で押しまくってほしいです。せっかく小屋で敵に襲われたブランシェットが脚で誘惑するかのように見せ、ブーツに隠してあったナイフで撃退するシーンもあるのですから、あのブーツをクロウが脱がせるシーンがあって然るべきとすら思うのですがね。 ただ、ここでのブランシェットはとても魅力的に見えます。[映画館(字幕)] 6点(2010-12-24 18:48:44)

436.  善き人のためのソナタ 《ネタバレ》 監視者とその対象の物語が基本であり、監視する者が対象に憧憬を抱き始め感化されるのですが、ここで不満が残るのは対象のドライマンたちの生活が大して魅力的に見えないところです。機械的な人物である監視者が(コートまでロボットっぽい!)我が身の危険を顧みないまでの行動に出るのであれば、守るものがそれだけの価値を有していなければならないはずですが、例えば契機の一つとして使われる音楽の〝善き人のためのソナタ〟にしても聞かせるようなシーンにはなっておらず(曲の良さが問題ではない)、作り手側もそれを重々承知しているようで、わざわざドライマンが台詞でいかに良い曲かを説明してしまうという始末です(仮に〝のぞき〟による憧れだとすれば、監視者と対象の位置関係をもっと明確に見せなければならないと思う)。  また、尋問シーンにしても、ヴィースラーの顔がクリスタにバレないかというサスペンスとしてのクライマックスであり、同時に恋人を裏切ってしまう要の場面なのですから、もっと力入れて見せてほしいところです。[DVD(字幕)] 6点(2010-11-12 18:30:15)(良:2票) 《改行有》

437.  シャイニング(1980) 《ネタバレ》 数本の映画を除いて〝怖っ〟と思ったことはまずなく、おそらく私にはホラー映画を見る資質が欠落しているのだと思いますので、なにぶん的ハズレな意見かもしれませんが…やっぱりこれもほとんどドキドキしなかったのです。  例えば、子供が三輪車で廊下を走りまくるシーンや、あるいはバスタブに裸の女が現われるシーンのカメラ移動の流麗さは特筆に値すると思いますが、だからと言ってそれは別段、恐怖にかられるようなものでもありません。 ジャック・ニコルソンの熱演もなかなかだと思う一方で、やり過ぎている感もあり、ホテル自体の恐怖を彼が奪ってしまっている面はマイナスだと思います。  結局のところ最もビビってしまったのは、めくれどもめくれども同一の文句が書かれている原稿のシーンで(わざわざ書式が変えられているのが良い)、シェリー・デュヴァルの恐れおののくの表情は、類を見ないほどホラー映画に相応しいです。[ビデオ(字幕)] 6点(2010-10-13 18:21:43)《改行有》

438.  ホテル・ルワンダ 《ネタバレ》 実際に起きた悲惨な出来事を題材とし、いかにも〝これが現実です〟と訴えている場合、どこまで真実を語っているか検証したくなるところですが、これはドキュメンタリーではなく映画であり(おそらく映画というメディアを使い、娯楽に寄ることが世界中で大勢の人々に見てもらう最善の策なのだが)、ドン・チードルが否応無しに巻き込まれるサスペンスの要素が多分に強いため、ここではその問題は度外視します。  そしてサスペンスの面で言えば巧くいっているとは言い難いです。例えば、砦となるホテルの見せ方は外からも内からも不明瞭ですし、チードルは賄賂を武器に闘うわけですが、お金や物資や水が段々と底を尽きてゆく様を見せてくれないと切羽詰ってゆく感じが乏しくなります。また、赤十字の車が無惨に引っくり返っている光景を映し出しておきながら、そのあと車の主である女性が何事も無かったかのように普通にフレームインしてくるのもいかがなものでしょうか。 ・・・と、文句ばかり書いてしまいましたが、すっごく集中して見ました。しかし、それはおそらく〝映画〟の強さではなく現実に起きた題材の強さによるものです。そして私は結局、ホアキン・フェニックスが言ったように「世界は大変だね」と思うだけの普通の平和ボケ人間なのですが、それは棚に上げておいて、行動に移らないのは残念ながら映画の力が及ばないからだとも思ったり。[DVD(字幕)] 6点(2010-10-06 18:41:41)《改行有》

439.  特攻野郎Aチーム THE MOVIE 《ネタバレ》 〝特攻野郎Aチーム〟についてほとんど知らないのですが、それでもあのテーマソングを聞いただけでワクワクと胸が踊ってしまう作品であることは確かなはずで、その期待を裏切らずハンニバル(リーアム・ニーソン)はこの上なく格好良く登場します。さらにチームが結成され、マードックが敵の追尾ミサイルをかわすためにヘリのエンジンを切るというあまりにクレイジーな荒技で困難を乗り切り、タイトルが出るまでは最高に楽しいです。が・・・オープニングまでで見所は全て見てしまった感じです。例えば、空中戦で戦車を使い砲撃により飛行進路を変更するという聞いただけでワクワクするようなブッ飛んだアイデアはあるものの、まさに聞いて楽しいものであって見て楽しいものにはなっておらず完全な消化不良です。それからラストの作戦をハンニバルではなくがフェイスが立てるのですが、プロフェッショナルなチームなのですから役割は明確に分担されていないと。それぞれの長所を最大限に活かし、短所はかばい合うのがチームプレイなのであって、ここで見たいのはノープランなフェイスが計画的になる成長物語などではなく、最高のチームの物語なのですから。[映画館(字幕)] 6点(2010-09-03 18:17:23)

440.  マルセイユの決着 《ネタバレ》 メルヴィルの「ギャング」のリメイクで、オリジナルよりも筋立ては分かり易くなっていますし、舗道はいつだって水に濡れピカピカしていますし、ダニエル・オートゥイユの銃もモニカ・ベルッチのコートもピカピカしていて、とても丁寧な作りだとは思いますが…、人生の黄昏時だからか?黄色が基調になっているのと(ベルッチも金髪だが彼女は黒髪の方が似合うと思う。「ギャング」でも彼女の役は金髪だが、それは白黒の世界なので画面に映える)、肝心なシーンを、というよりもアクションシーンをスローモションにしているのが何だかよく分かりません。メルヴィルではなくペキンパーをやりたくなったのか?と思うほどスローモーションを多用しています(しかもあまり良い出来とは言えない)。最後の銃撃シーンの舞台を螺旋階段に変更していたので淡い期待を抱いていたのですが…ウ~ン、裏切られました。  昔気質の仁義を信じる男たち、アルバン(演じるのは元サッカー選手のエリック・カントナだ)とオルロフのキャラクターの格好良さはありますが、わざわざリメイクするのですから、もうちょっと何か見せてほしいところです。[DVD(字幕)] 6点(2010-08-24 18:18:59)《改行有》

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