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プロフィール
コメント数 3870
性別 男性
年齢 53歳

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541.  スター・トレック(1979) 80年代を中心に、ほぼ何の話題を提供することもなく細々と続いていた、という印象の、スタートレック最初の劇場版シリーズ。何だか、少数の熱狂的なファンに支えられてスーパーの駐車場とかでひっそりと興行を続けるインディープロレスを思い起こさせますが。 しかしこの第1作(だけ?)は高額の製作費が投入され鳴り物入りで登場した超大作。製作は79年、ってんだから、いかにもスターウォーズの成功にあやかって慌てて準備しました、という感じのタイミング。 スターウォーズが、基本的なノリがあくまでチープな冒険活劇だったのに対し、こちらはいかにも「SFやります!」という意気込みを感じさせて、例えば最初の方に登場する、ポッドの着艦シーンなど、ストーリー重視のスターウォーズだったら省略されそうな細部の描写が、盛り込まれてます。 エンタープライズ号が調査に向かう、謎の巨大物体、この描写なんか、インデペンデンスデイの先取りと言ってもよいのでは。 で、この作品がオモシロいのか、と言えば、勿論、そんなにはオモシロく無くって、そこがスタートレックのスタートレックたる所以、と言ったところでしょうか。 それにしても、スキンヘッドの女性がワイシャツ一枚みたいな格好をしていると、なんかエロい。なんででしよう?[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-29 12:06:25)(良:1票) 《改行有》

542.  ねじ式 タイトルは『ねじ式』だけど、見始めて気づくのは、コレ、つげ義春のマンガのいくつかを原作にした、オムニバスだったのね。まず最初、国子さんが出てきたもんで、ああこれは確か、「別離」だっけ。タイトルがなかなか思い出せなくって。 猫の足を瞼に乗せる話って、何だっけ? ともかく、最後にようやく、ねじ式。一番ぶっ飛んでる内容、のはず、なんですが、原作に妙に忠実なもんで、このパートが一番マトモでおとなしくて地味であるように思えてしまいました。 こんな「マジメ」で、本当によかったんだろうか。 冒頭とラストの謎の舞踏が、アブな過ぎ。映画本編が、このアブなさに負けた感あり。[インターネット(邦画)] 6点(2021-05-27 22:38:16)《改行有》

543.  悪魔の毒々サーファー ビーチを牛耳る極悪軍団、サーフナチス。映画冒頭、彼らを信奉する少年少女たちの顔にペイントされているのは、ハーケンクロイツ・・・では、なくて、ありゃ、これは「まんじ」ではないでしょうか。 一瞬、これはチョンボかと思ってしまうところだけど、いやコレ、カギ十字の左右が逆なのはつまり、この少年少女たちが「鏡を見ながら自分自身で顔にカギ十字を描いた」ということを表現しているのではなかろうか。と思い直し、なかなか周到な演出だなあ、と。 でも、単に、撮影前のメークをホントに自分でやらされただけなんじゃないか、という気もしてきます。その後の場面でも顔にペイントされているのはすべて「まんじ」ですしね。あ、壁に大きく描かれてるヤツも。 そのサーフナチスを含め、複数のチンピラ軍団が抗争を繰り広げるのですが、手がフックになってるヤツ、ヌンチャク振り回すヤツ、なかなか多彩な妖怪変化ぶり。大して特徴のないヤツもいますが。 で、そこにさらに、サーフナチスに大事な息子を殺害されたオバチャンが参戦する、というオハナシ。まったく潤いがありません。 とりあえず、悪魔の毒々とは言え、「サーファー」を名乗るだけあって、サーフィンシーンは素晴らしいです。素晴らし過ぎて、コレどうせどっかからパクってきたサーフィン映像じゃないの、と疑いたくもなるのだけど、もうパクリでもどっちでも、いいです。 もう一息、オバチャンには大暴れして欲しかった、けれど、トロマ製バカ映画にしては、なかなかハードボイルドな作品で、まあ、悪くないんじゃないか、と。[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-26 23:05:39)《改行有》

544.  血の祝祭日 ハーシェル・ゴードン・ルイスの映画は価値観が転倒しているので、点数の方もこれに合わせて「点数が低いほど、よい点数」となります。 従って、2点、という高得点とさせていただきました。 オッサンがいきなり人を殺すシーンから始まるもんで、犯人は誰か、などという高尚な楽しみもなく、またさらには、そろそろオッサンが登場してこの人を殺すんだろう、と思うタイミングでオッサンが登場するもんで、いつどこからどうやって襲ってくるんだろう、などという高尚な楽しみも無く。 大量の赤インクと、キモチ悪い何かの塊だけ準備しておけば、何とかなる、ということに、この時代に気付いたというのは、確かにこれは画期的、と言えるのかもしれない。けど、赤インクで何とかなるようなシーンしか出てこないのもまた、確か。 出演者のレベルにもイタイものが多々ありますが、ではもし本作が名優揃い踏みで撮影されてたら、もう少しはピリッとした雰囲気になってたんだろうか、と考えれば、問題がソコには無いことは明らか。いや、ソコも問題だけど。 そしてこの、投げやりな、あまりに投げやり過ぎる音楽。これはちょっと、スゴイと思いました。1000年くらい未来の映画音楽を先取りしてるような気がいたします。[インターネット(字幕)] 2点(2021-05-25 22:59:18)《改行有》

545.  キングコングの逆襲 東宝創立35周年記念が、こんな流用企画でいいのか! という、「せっかくなのでキングコングでついでにもう一本」な映画。 いや、でも、気合は確かに感じられて、南極やら南の島やら、果ては東京までも舞台にして、大がかりなミニチュアセットがふんだんに用いられてます。特に終盤は、「身長20m」のコングと東京タワーとの絡みだもんで、セットも巨大なものに。 しかし、今回の目玉、コング型巨大ロボ・メカニコングの、この造形。何とかならな・・・かったんでしょうねえ、きっと。 ロボットなのに、どうして顔までこんなゴリラ顔に作り込まないといけなかったのか。ロボットなのに、こんなデカい鼻の穴が必要なのか。生みの親のドクターフーまで、「うははは、とてもロボットとは思えん」とか口走ってたのが、少し自虐的に聞こえてしまいました。 メカニコングはさておき、キングコングの方は相変わらず雑な面相してます。が、対ゴジラの時よりは改善も見られます。アレは本当にヒドかった。 顔はマズくとも、ゴロサウルスやウミヘビとしっかり死闘を繰り広げ、大活躍。たけど、そのせいか、終盤の東京上陸後が何だか物足りない。メカニコングがいきなり東京タワーに登るもんだから、キングコングも付き合わざるを得ないけど、「東京タワー登ります」ありきの展開で、何故登るのかも、登ってどんなアクションを見せるのかも、はっきりしないまめ、とりあえず登っちゃいます。ただ単に不自由な場所で、不自由に小競り合いをしているだけ。 東京タワーの上ならではの見せ場が、欲しかった。[インターネット(邦画)] 6点(2021-05-24 23:23:29)《改行有》

546.  プロムナイト(1980) 六年前の忌まわしき事件。子供たちのイジメまがいの遊びから、一人の少女が命を落とし、加害者となった子供たちはそれを内緒にする。そして現在。プロムを前にした彼らの元に、謎めいた電話が掛かってくる・・・。 並行して発生する別の誘拐殺人だとか、ちょっと怪しげな用務員さん(?)だとか、謎めいた雰囲気を出しつつ、ついにプロムの夜がやってきて。 基本は13金タイプのスリラーですが、劇伴は控えめで、音楽でのコケ脅しに頼っていないのがいいですね。賑やかなダンス音楽の陰で行われる凶行。時に静寂が効果をあげています。 ただ凄惨な殺戮ばかりを描くのではなく、ジェイミー・リー・カーチスの見事なダンスがあって、その華やかさの陰で、不気味な兆候が発生したり、殺人が行われたり、という対比。 結局、アレは何だったんだ、コレは何だったんだ、という疑問は残るけど、いや、恐怖映画たるもの、それでいいんです。 そりゃま、大したオチでもないんだけど、余韻はしっかりと残してくれます。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-24 22:53:34)《改行有》

547.  ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ いくつものグループが登場して話が錯綜し、ややこしい・・・などと気にする必要は無くって、時間・空間を飛び越え行き来し、映画の方が勝手に物語を繋いでくれる。 物語が「線」として繋がるのではなく、「点」同士がふとした瞬間に出会う、オモシロさ。 いいじゃない、粋で。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-23 23:02:37)《改行有》

548.  四季・奈津子 烏丸せつ子が、別に脱ぐ必要もないだろうによく脱いで(特に前半)、それはそれでありがたいことなんですけど、ただ、これだけ頑張って脱いでるんだから、もう少しキレイに写るように撮ってあげてもいいんじゃないの。というのが素朴な感想。 そういう意味では、素朴な演出、ということなんでしょうかね。 しかし、ボインを見せびらかすことと、「女性の自立」とを、どのように繋いで捉えればよいのやら。[インターネット(邦画)] 4点(2021-05-23 22:45:23)《改行有》

549.  成龍拳 昔のカンフー映画見てると、とても戦ってるようには見えないぎこちない動きを、ヨイショヨイショと息を合わせながら、いつまでも繰り広げてたりするのですが、本作は、しっかりとスピーディーな格闘を見せてくれます。やれば出来るんじゃないの。 ジャッキーが何やらいいトコロの御曹司らしいのですが、いきなりフィアンセを邪険に追い出してしまう。それもこれも、一族の宿敵、人面桃蜂党(だっけ?)との戦いが迫っており、死を覚悟していたから。 彼女の今後は友人に託し、かくして彼は、 一家揃って決死の戦いへと赴く。 ここからオハナシは二転三転。激しいアクションを挟みつつ、物語は意外な方向へ。 何が意外といって、ジャッキー、やたらモテ過ぎ。別れたフィアンセにはずっと想われてるし、知り合った隊長さんには妙に好感持たれてるし、さらにはまさかまさか、こんなヒトまでジャッキーに片想い。 ま、確かにこの映画のジャッキーはキリッとした顔立ちなんですけど、なんかちょっと、ヘンかも・・・。 とにもかくにも、登場人物の配置、意外な展開、物語の収束、いずれもが巧みだし、アクションもカット割ばかりには頼らない見応えあるものになってます。逆回しで高所に飛び移るように見せる演出なども、数々の身軽な動きと合わせて、なかなか効果的です。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-23 22:31:19)《改行有》

550.  戦慄の絆 《ネタバレ》 一人二役で双子を演じるジェレミー・アイアンズ。普通の映画なら(新しい方の八つ墓村の岸田今日子は別として)、その二役をどう演じ分けるか、ということになるのかも知れないけれど、少なくとも作品前半は、むしろ、まるで同一人物であるかのような描かれ方。見た目も同じなら言動にも差がなく、「おいおい、こんな役でまさか二人分の出演ギャラをせしめたんじゃなかろうな」などと要らぬ事を考えてしまうのですが(ホントはどうか知りませんが)、それはともかく、まるで二人は、精神面で互いにシャム双生児のごとく結合しているかのような、 それが後半になって、徐々に二人のキャラクターが分裂し始める。二人の「区別の無さ」を、前半に見せられてきているが故に、我々もここで不思議な感覚に捉えられてきます。 しかし、それでも二人は、分裂することを拒絶しようとし、やがて悲劇が訪れることに。 あのヘンな医療器具の悪夢的なイメージ、さらには映像上の違和感を全く感じさせない見事な合成による一人二役。もはや、一人二役なんだか、二役一役なんだか。 これなら、二人分のギャラもらっても、いいんじゃないか。もらったのかどうか知りませんけど。[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-22 19:17:36)(良:1票) 《改行有》

551.  帰ってきたヒトラー 《ネタバレ》 まず、映画としてこんな手があったのか、という驚き。現代にヒトラーが蘇る、という基本ストーリーがある一方で、どうやらそのヒトラーに扮した俳優を、その格好のまま街中を闊歩させて、一般ピープルの反応をドキュメンタリー風にカメラに収めている模様。 「模様」というのは、彼らの顔がボカされてたりして、いかにもソレっぽいシーンがあるかと思えば(いわゆる「警察24時」風)、別の場面ではカメラが切り替えされたりして、アレ、これは演出なのか、と思ったり。 その境界がよく判らないまま、ついには、現実なのか非現実のCGなのか、すらも境界が脅かされるようになって。 最初はこれはコメディ映画なんだろう、と思って見ていたけれど、そもそも、映画が特定のジャンルに最初から最後まで収まるなんて保証はどこにもないわけで。 結局、今まで信じていたものは、本当に信じられるものなのか、という疑い、その疑いすらも「本当にその程度の次元に対する疑いで充分だと言えるのか」、と疑わしくなってくる。 ああ、ここにも、「メタ」へと我々をおびき寄せる罠が。 しかし我々には、この罠を避けて通ることは許されないのです。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-22 18:06:25)《改行有》

552.  我が道を往く 《ネタバレ》 いい話っちゃあ、いい話、なんだけど、しかしこれって、ジジイをダマくらかして良い気分にさせて甘やかしてるだけの話じゃないのかい。しかも、最後はおカネで解決、かい。 となると、いい話どころか、だいぶタチの悪い話、ということに。 そういうタチの悪さの言い訳のための、何らかの背景を描く訳でもなし。 という点は、作品の弱点のようにも思えるけれど、むしろそういう言い訳めいたものをそぎ落としたところに、持ち味があるのも確か。 ダマされてる方が、ダマされてる事に気付いてないように、ダマしてる方もダマしてる事を意識していない。すべてはごく自然に、ゴーイングマイウェイの結果、もたらされたもの。 ふらりとやってきた主人公は、あるがままに行動し、周りの人々にちょっとした変化を起こして、またふらりと立ち去っていく。 作品の弱点と感じられた部分も、実は、作品自体が「我が道を往」った結果、であるように思えてきます。 という[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-22 12:52:38)《改行有》

553.  ダーティファイター(1978) コレ、監督は一応、別のヒトがやってることになってるけど、これは名目だけなんじゃないか。やっぱり「イーストウッド映画」と言っていいでしょう。そんな雰囲気。 とは言え、トラックの運ちゃん(なのか?イマイチ本職不明)が暴れたり惚れたりするだけの内容で、まとまった筋立てもなく、行き当たりばったりに短いエピソードが連なっていくけれど、全体を通してみれば、何となくオハナシが繋がっている、という構成。 イーストウッドが演じるもんで主人公のキャラはどうしてもマッチョ系になるのだけど、彼が事前に「トラック野郎」を見てたとしか思えない、そんな映画です。 ってことは、あのオランウータンの正体は愛川キンキンだったんだなあ。 どこまでもあっけらかんと開放的・・・と言いたいけど、人生うまくいかんこともあるわけで、でもまあ、いいじゃないか、と。 そして我々も一緒になってビールを飲む訳ですが。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-22 07:51:32)《改行有》

554.  アベンジャーズ(1998) 一言で言えば、キングスマンの原点、ってな感じ。ただしあれほどには、アクションのキレはありませんが。 この映画の楽しそうなショーン・コネリーを見てると、ボンド役を降りたがったのはつまり、スペクターをやりたかったのでは、と。 バカバカしくって、楽しい映画。いきなり周りを雪景色に変えて見せるなど、場面はムダにドンドン変化して、こんなアホなオハナシにどんだけお金と手間暇かけてるんでしょうか。終盤のズブ濡れの中での戦いなんかも、大量の水をブチまけての大掛かりな撮影。 この映画を最初から最後まで貫く、必然性の欠落。こんな贅沢は、なかなかありません。[インターネット(字幕)] 8点(2021-05-21 07:08:12)《改行有》

555.  宇宙大戦争 こういうのを見てると、日本映画の特撮技術って、1950年代が一番すごかったんじゃないか、と思えてきます。とにかく、特殊技術の豊富さ、レベルの高さに驚かされます。 そりゃまあ、チャチな部分が、無いとは言いませんけれど。でも、大したもんです。 これで、もうちょっと中身があればよかったんですけどね。なんだか、高度な文明を持ってるはずの宇宙人側の方が、弱く見えて仕方が無い。小型円盤がふんだんに出てきては、ふんだんに破壊されまくる。 だいたい、宇宙人のいかにもボイスチェンジャー使ってます、と言う話し声が、イマイチ迫力がない。と言うより、喋りすぎ。どうせ弱いくせに。 だけど、終盤、月世界から地球上へと舞台を戻してからは、なかなか豪快なところを見せてくれます。ようやく、地球人との戦いが、互角ぐらいにはなったかな、と。 正直、ストーリーはあまり見るべきものがなくって、特撮を楽しむ映画、ですね。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-19 22:51:12)《改行有》

556.  女ガンマン・皆殺しのメロディ 「女ガンマン」なんてのがいかにも、企画モノ、っぽい感じがしちゃうのですが、コレ、なかなかの作品です。ちゃんと起承転結になってます。あるいは、交響曲の4楽章構成。 主人公の女性が、自分を襲い・夫を殺害し・家を焼いて去って行ったポンコツ悪党三兄弟への復讐を誓う、と言うオハナシ。凄腕ガンマンへの弟子入りを希望するも何度も断られる、その過程がいい。ある瞬間に、転機が起こる、その流れがいい。 ようやく射撃を教えてもらえることになっても、映画はそこから、銃を入手するための旅へとエピソードを移す。海岸で子供たちと戯れたりする、平和な日々。もう復讐なんて忘れてしまってもいいんじゃないか、という気がしてきて、だからこそ、「それでもやはり復讐しなければ」という主人公の意志が、一種の宿命のようなものを感じさせ、見てて、やるせない気持ちにさせられます。 いずれにしても、彼らの元にある日、三兄弟とは別の悪党一味が現れて、平穏が破られます。 ここでの銃撃戦が、映画中盤の見所です。なかなかの迫力。こんな連中と戦った後で、今更あのポンコツ三兄弟と戦っても、盛り上がらんよなあ、と言う気がしてくるのも事実ですが。 しかしそこは我らがボーグナイン。強敵として彼女の前に立ち塞がります(ジャック・イーラムなどは予想通り戦力外)。終盤の刑務所跡での対決の場面では、影を使って間接的に人物の動きを見せるなど、心憎い演出もあったりして。 意外に正統派の作品、という印象です。企画モノだなんて、とんでもない。[インターネット(字幕)] 7点(2021-05-18 22:39:59)(良:1票) 《改行有》

557.  狂った野獣(1976) 「野獣」かどうかは知らんけど、確かに狂ってます。もう、メチャクチャ。怒濤のハイテンション。 いきなり逃亡中の銀行強盗二人組がバスジャック。しかしそれを京都でやってしまったのが運の尽き。まあ、ロクな乗客がいないこと。バスジャックするには、かなり上級者向けの土地柄と言えましょう。 ひたすら舞い上がった犯人に、関西のおばちゃんパワーの洗礼を浴びせかける乗客たち。狭い社内をさらに所狭しと大暴れ、これだけでも充分お腹いっぱいになるけれど、物語はさらにギアを上げて別次元へ突入、暴走映画と化して、こうなるともはや誰にも止められません。カオスに次ぐカオス、暴走に次ぐ暴走、どこまで行ったら、気が済むのやら。 中島貞夫さんこそが、永遠の不良だと思う。だけどそれに付き合う俳優陣も、立派です。[インターネット(邦画)] 8点(2021-05-17 22:59:27)《改行有》

558.  悪の教典 表向きは好感度抜群だが内側には暗黒を抱えた高校教師が、一晩で生徒全員の抹殺を企む、という、現代版八つ墓村。ハスミ先生が生徒たちを血祭りにあげるだなんて、小説だからいいようなものの、映画だと、ちょっと違う意味に捉えられそうな。この業界には、もっとオソロしいハスミ先生が実在してますから、ねえ。 それはともかく、この「悪の教典」、原作には、「そのようなジェノサイドは実行可能か?」という疑問に対する思考実験みたいな側面があって。まず、血も涙もない暗黒の方程式に基づくハスミン氏の内面を描いて動機の部分を構築。そんでもって、恐怖の一夜が始まるのだけど、思えば13金のジェイソンなんて、無意味に神出鬼没だったり(絶対、ジェイソンはスタッフの手を借りてると思う)、はたはた急にドン臭くなったり、随分といい加減なヤツでした。しかし実際の人間は、あんなに神出鬼没の行動は取れないしスタッフの手も借りられない。襲われる方だって、逃げたり隠れたり、反撃を試みたりもするワケで。その中でいかにして殺戮を成立させるか、先生と生徒との命がけの知恵比べがそのまま作者の挑戦ともなって、一種の詰将棋みたいな小説になってます(そこが少し野暮ったくもあって。私の中での貴志祐介三大作品は、「黒い家」「天使の囀り」「ガラスのハンマー」。「悪の教典」や「新世界より」が、ちょっと劣ると思ってしまうのは、その三作があまりに圧倒的だからでもあるのですが)。 で、この映画化にあたっては、その辺りがうまく再構築されています。最初の方で「それもこれも伏線です」みたいな描写が連発されるのはいただけないけれど、それ以外の点では、描写の断片化によって理屈っぽさを排除し、シーンごとの映像の力、不穏な雰囲気で映画を引っ張っていて。原作の「小説としての魅力」はそぎ落とさざるを得なかった部分もあるにせよ、それを補う「映画としての魅力」があり、よく練られていると感じます。 伊藤英明も、役に完全にハマってます。もしかして彼をモデルにこの小説が書かれたんじゃなかろうか、と思えてくるほど。 ところで、最後にto be continuedと出てきますが、もしかしてあの文庫の最後に載っていたオマケ小説を映画化する? さらに映像化困難と予想されますが。[インターネット(邦画)] 7点(2021-05-16 23:49:31)(良:1票) 《改行有》

559.  海燕ジョーの奇跡 沖縄からフィリピンへ、大規模なロケを敢行して描く、青春アクション巨篇。ってなところなんでしょうけれど、奥山和由サン的には、本当にこの仕上がりが、狙った路線通り、だったんですかねえ。 確かに、中盤の小舟で海を渡るシーンなども、しっかりと時間をとって、実に壮大な描き方がなされてはいるのですが、映画を通じてあまり軸となる物語がなく、どうしても弛緩した時間が流れることになります。 時任三郎は若者らしく、随所で感情を露わにした表情を見せるけれど、映画を通じて見ると、何だかオトナたちに丸め込まれているだけ、のような。 ラストは確かにカッコいいので、そこに至るまでのクライマックスは、もう少し盛り上げて欲しかった。海外ロケやりました、というだけで盛り上がるワケでもないですからねえ。[インターネット(邦画)] 5点(2021-05-16 15:16:21)《改行有》

560.  リターン・オブ・ザ・キラートマト 若き日のジョージ・クルーニーが出演してます。結構、重要な役どころです。でも、若いし髪型はハジケてるし、まさかこんな映画に出てるとは思わないしで、言われなきゃなかなか気づきません。 消去法でいくと、コレがきっとクルーニーなんだろう、と最初は思ってるのですが、見てるうちにだんだん、クルーニーにしか見えなくなってくる。やっぱりスターは一味違うね!(?) こんな映画に若き日の大スターが出ていることよりも、将来のスターを夢見てこんな映画にも喜んで出演している若者たちのほぼ全てが鳴かず飛ばずで終わってしまうという事実の方に、改めて気づかされます。 この一点を取っても、これはなかなか良い映画なんじゃないでしょうか。 とは言え、映画自体がツマラナイのではどうしようもないのですが、さて本作。まあ、いい意味でも悪い意味でも、ツマラナイんですけどね。ははは。 完全に開き直ってのパロディ路線。製作サイドの都合を映画の中でブチまけて笑いを取ろうとするのが、涙ぐましくもあり、しつこくて鬱陶しくもあり。 しかしラスト近くでは、会心のギャグをヒットさせ(多分、自信あったんだろうな)、不本意にもつい、大笑いしてしまいました(くそー)。 だからやっぱり、良い映画なんじゃないでしょうか。[インターネット(字幕)] 6点(2021-05-16 14:53:30)《改行有》

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